JPH0712485B2 - 線引きダイス用素材および該素材を用いた線引きダイス - Google Patents
線引きダイス用素材および該素材を用いた線引きダイスInfo
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- JPH0712485B2 JPH0712485B2 JP1088517A JP8851789A JPH0712485B2 JP H0712485 B2 JPH0712485 B2 JP H0712485B2 JP 1088517 A JP1088517 A JP 1088517A JP 8851789 A JP8851789 A JP 8851789A JP H0712485 B2 JPH0712485 B2 JP H0712485B2
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- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
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- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21C—MANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
- B21C3/00—Profiling tools for metal drawing; Combinations of dies and mandrels
- B21C3/02—Dies; Selection of material therefor; Cleaning thereof
- B21C3/025—Dies; Selection of material therefor; Cleaning thereof comprising diamond parts
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は銅の巻線、スチールコード、ステンレス線、
溶接棒等の伸線に用いるダイヤモンド単結晶線引きダイ
ス用素材および該素材を用いた線引きダイスに関するも
のである。
溶接棒等の伸線に用いるダイヤモンド単結晶線引きダイ
ス用素材および該素材を用いた線引きダイスに関するも
のである。
<従来の技術とその課題> 従来、ダイヤモンドダイスの多くは天然のダイヤモンド
原石を用い、(110)面あるいは(111)面を研摩した
後、該研摩面の垂直面を研摩し、当該垂直研摩面より観
察しながらレーザーまたは放電あるいは超音波ラッピン
グを用いて(110)面あるいは(111)面に垂直に伸線用
の穴開けを行なっていた。
原石を用い、(110)面あるいは(111)面を研摩した
後、該研摩面の垂直面を研摩し、当該垂直研摩面より観
察しながらレーザーまたは放電あるいは超音波ラッピン
グを用いて(110)面あるいは(111)面に垂直に伸線用
の穴開けを行なっていた。
また近年、温度差法を用いた高品質なダイヤモンドが合
成可能となり、一部市販されている。
成可能となり、一部市販されている。
しかしながら、これらのダイヤモンドよりなるダイスを
用いても伸線寿命が大きくばらつくという問題があっ
た。
用いても伸線寿命が大きくばらつくという問題があっ
た。
特に天然ダイヤモンドを用いたダイスの場合のばらつき
は極めて大きかった。
は極めて大きかった。
まず天然ダイヤモンドを用いた場合の欠点について更に
詳しく説明すると、 天然ダイヤモンドは一般に(110)面に垂直に穴を開け
た場合がもっとも摩耗量が少なく、寿命も長いといわれ
てきた(潤滑、Vo112,No11,1967,P5)。
詳しく説明すると、 天然ダイヤモンドは一般に(110)面に垂直に穴を開け
た場合がもっとも摩耗量が少なく、寿命も長いといわれ
てきた(潤滑、Vo112,No11,1967,P5)。
しかしながら、天然ダイヤモンドには次のような欠点が
あり、寿命のバラツキが大きかった。
あり、寿命のバラツキが大きかった。
ダイヤモンド結晶の外形が融解していたり、均一成
長しておらず、正確な(110)面を判定するのは困難で
ある。
長しておらず、正確な(110)面を判定するのは困難で
ある。
このため目的とする方位に穴を開けることができず、短
寿命となるものが多かった。
寿命となるものが多かった。
同一結晶中に、硬い部分と軟らかい部分があり、伸
線中に一部のみ偏摩耗を生じ、真円からずれることによ
って寿命になることが多い。
線中に一部のみ偏摩耗を生じ、真円からずれることによ
って寿命になることが多い。
次に、従来の合成ダイヤモンドを用いた場合の欠点につ
いて説明する。
いて説明する。
合成ダイヤモンドの場合、 合成したそのままの形状または若干研摩した状態で
使用されることが多い。ダイス用途に適している形状は
(100)面を主とする六面体である。このため(100)面
に垂直に穴を開けるため、摩耗量が多く寿命が短い。
使用されることが多い。ダイス用途に適している形状は
(100)面を主とする六面体である。このため(100)面
に垂直に穴を開けるため、摩耗量が多く寿命が短い。
結晶中に窒素濃度のむらがある。このため、濃い処
と薄い処では摩耗量に差が生じ、偏摩耗を生じ、寿命に
なることが多い。
と薄い処では摩耗量に差が生じ、偏摩耗を生じ、寿命に
なることが多い。
結晶成長面または研摩面のまま、伸線ダイスをホル
ダーに固定しようとすると、摩擦係数が少ないため、大
きな応力をかけて固定する必要があった。このため、ダ
イスに不必要な応力がかかり、伸線中に割れる場合があ
る。
ダーに固定しようとすると、摩擦係数が少ないため、大
きな応力をかけて固定する必要があった。このため、ダ
イスに不必要な応力がかかり、伸線中に割れる場合があ
る。
<課題を解決するための手段> この発明は上述した従来の問題を解決するべく検討の結
果、得られたものである。
果、得られたものである。
即ち、この発明は結晶中の窒素含有量が20〜400ppmであ
る合成ダイヤモンドIb型単結晶を使用し、伸線方向と垂
直な二平面のうち少なくとも一平面が(111)劈開面で
あるダイヤモンド単結晶線引きダイス用素材および該素
材を用いて該(111)劈開面を基準面とし、伸線用穴の
中心線と該劈開面のなす角度が87〜93度以内であるダイ
ヤモンド単結晶線引きダイスを提供するものである。
る合成ダイヤモンドIb型単結晶を使用し、伸線方向と垂
直な二平面のうち少なくとも一平面が(111)劈開面で
あるダイヤモンド単結晶線引きダイス用素材および該素
材を用いて該(111)劈開面を基準面とし、伸線用穴の
中心線と該劈開面のなす角度が87〜93度以内であるダイ
ヤモンド単結晶線引きダイスを提供するものである。
<作用> この発明は上記のように、 温度差法で合成したIb型ダイヤモンド単結晶を用
い、該結晶中の窒素濃度が20〜400ppmのものを用いた。
い、該結晶中の窒素濃度が20〜400ppmのものを用いた。
伸線方向を〈111〉方向とし、穴開け方向のズレを
少なくするため、基準面として(111)面の劈開面を用
いた。
少なくするため、基準面として(111)面の劈開面を用
いた。
ダイスとホルダーの固定を十分にするため、四側面
のうち少なくとも一面はレーザー等で切断し、面粗さを
悪くし、摩擦力を増加させた。
のうち少なくとも一面はレーザー等で切断し、面粗さを
悪くし、摩擦力を増加させた。
伸線寿命のバラツキを少なくするためには穴の中心
線が真の〈111〉方向に対して±3度以内に入ることが
重要である((111)劈開面に対しては87〜93度以
内)。
線が真の〈111〉方向に対して±3度以内に入ることが
重要である((111)劈開面に対しては87〜93度以
内)。
を特徴とするものであり、特に上記〜に大きな特徴
を有するのである。
を有するのである。
次に、上記〜の特徴についてさらに詳しく説明す
る。
る。
窒素濃度の特徴 合成ダイヤモンド中に含有される窒素は孤立分散型(Ib
型)である。
型)である。
一般にIb型合成ダイヤモンドでは窒素が多いと摩耗量が
少なくなる傾向にある。
少なくなる傾向にある。
逆にその量が数百ppmを超えると、摩耗量が増加しはじ
める。このように摩耗量と窒素含有量とには相関があ
る。
める。このように摩耗量と窒素含有量とには相関があ
る。
この発明では摩耗量が少なく、かつ偏摩耗の原因となる
結晶中に窒素濃度分布のむらが生じない濃度範囲は20〜
400ppmの範囲内であることを見出したのである。
結晶中に窒素濃度分布のむらが生じない濃度範囲は20〜
400ppmの範囲内であることを見出したのである。
従って、この範囲外で使用すると、窒素濃度の濃い処と
薄い処で結晶が均一に摩耗しなくなり、伸線穴が真円か
らずれ、寿命となる場合や、伸線穴径が短時間の伸線で
大きく摩耗し、寿命となる場合が生じた。
薄い処で結晶が均一に摩耗しなくなり、伸線穴が真円か
らずれ、寿命となる場合や、伸線穴径が短時間の伸線で
大きく摩耗し、寿命となる場合が生じた。
の作用 本発明者らは合成ダイヤモンドの摩耗に関して天然ダイ
ヤモンド程の異方性は少ないことを見出した。
ヤモンド程の異方性は少ないことを見出した。
具体的に述べると、〈100〉方向の摩耗量は多いが、〈1
11〉方向と〈110〉方向では殆んど摩耗量に差がないこ
とを見出した。摩耗量を決定する最大の因子は〈111〉
方向からのずれ角であることを見出した。(111)面は
〈111〉方向に垂直な面であることから、〈111〉方向か
らのずれを極力減少させるためには、(111)面の劈開
面を基準面にして垂直に伸線穴を開けることが極めて有
効であることがわかった。
11〉方向と〈110〉方向では殆んど摩耗量に差がないこ
とを見出した。摩耗量を決定する最大の因子は〈111〉
方向からのずれ角であることを見出した。(111)面は
〈111〉方向に垂直な面であることから、〈111〉方向か
らのずれを極力減少させるためには、(111)面の劈開
面を基準面にして垂直に伸線穴を開けることが極めて有
効であることがわかった。
温度差法による人工合成ダイヤモンドを用いると、成長
した各面が極めて明瞭に判定できるため、所定の大きさ
および方向の(111)面を容易に劈開することができ、
かつ該劈開面は平滑であることがわかった。
した各面が極めて明瞭に判定できるため、所定の大きさ
および方向の(111)面を容易に劈開することができ、
かつ該劈開面は平滑であることがわかった。
合成ダイヤモンドの代りに天然ダイヤモンドを用いる
と、結晶の面が明瞭でないため、正確な(111)面の方
向がわからず、平滑な劈開面は得られなかった。
と、結晶の面が明瞭でないため、正確な(111)面の方
向がわからず、平滑な劈開面は得られなかった。
多くの場合、劈開面上に段差がついたり、ループ状にな
ったり、途中から別の(111)劈開面があらわれたりし
た。
ったり、途中から別の(111)劈開面があらわれたりし
た。
また伸線穴を垂直に開けるには、基準面となる該(11
1)面の面粗さが極めて重要であり、100μm以内にする
必要があることがわかった。
1)面の面粗さが極めて重要であり、100μm以内にする
必要があることがわかった。
但し、ここでいう面粗さとは第3図に示す合成ダイヤモ
ンド単結晶劈開面の断面図において、(111)劈開面1
同志の段差6を示すものである。2はレーザー切断側面
である。また(111)面の劈開面を判定するにはこの段
差の大きさおよび個数も重要な因子であって、30μm〜
100μmの段差が1mm長当り3個以内であることが必要で
あることが判った。
ンド単結晶劈開面の断面図において、(111)劈開面1
同志の段差6を示すものである。2はレーザー切断側面
である。また(111)面の劈開面を判定するにはこの段
差の大きさおよび個数も重要な因子であって、30μm〜
100μmの段差が1mm長当り3個以内であることが必要で
あることが判った。
段差の数が4個以上になると、(111)面の劈開部分が
判定できなくなった。
判定できなくなった。
このため、〈111〉方向に正確に伸線穴を開けることが
困難となった。
困難となった。
の作用 合成ダイヤモンドの場合、成長したそのままの面は天然
ダイヤモンドに比較して平滑であるため、成長面を利用
してホルダーに固定する場合、大きな応力をかけて固定
する必要があった。
ダイヤモンドに比較して平滑であるため、成長面を利用
してホルダーに固定する場合、大きな応力をかけて固定
する必要があった。
また固定面を研摩した場合も同様に大きな応力を必要と
した。
した。
このため、ダイス内部に必要以上の圧縮応力がかかり、
伸線中に割れる場合が多かった。
伸線中に割れる場合が多かった。
この発明では、劈開面が極めて平滑度が高くなってお
り、しかもダイヤモンドは化学的安定性が高いので、こ
の面を用いて固定することはなかなかむずかしい。そこ
で、側面を固定面とするのであるが、この固定面の少な
くとも一面をレーザー等でカットし、面粗さを増大させ
て摩擦係数を大きくすることにより低圧力でホルダーに
固定することを可能とし、上述の問題点を解決したので
ある。
り、しかもダイヤモンドは化学的安定性が高いので、こ
の面を用いて固定することはなかなかむずかしい。そこ
で、側面を固定面とするのであるが、この固定面の少な
くとも一面をレーザー等でカットし、面粗さを増大させ
て摩擦係数を大きくすることにより低圧力でホルダーに
固定することを可能とし、上述の問題点を解決したので
ある。
この場合、固定面の面粗さは5〜100μmの範囲が適当
であり、5μm以下では摩擦係数が小さくなって固定の
ために大きな圧力を必要とし、また100μm以上では凹
凸部に応力集中が生じて、逆に固定部分から亀裂の発生
する場合が生じた。
であり、5μm以下では摩擦係数が小さくなって固定の
ために大きな圧力を必要とし、また100μm以上では凹
凸部に応力集中が生じて、逆に固定部分から亀裂の発生
する場合が生じた。
の作用 実際にダイスを作製し、伸線する場合、〈111〉方向か
らのずれ角が最大の摩耗量に関する因子である。
らのずれ角が最大の摩耗量に関する因子である。
この場合、ずれ角が大きくなると、摩耗量は増加する。
この発明では該ずれ角が(111)劈開面に対し、89〜91
度の間にあれば、最少の摩耗量となることが判明し、長
寿命で寿命のバラツキの少ない線引きダイスの提供を可
能にしたものである。
度の間にあれば、最少の摩耗量となることが判明し、長
寿命で寿命のバラツキの少ない線引きダイスの提供を可
能にしたものである。
また〈111〉方向からのずれ角を小さくするための穴開
け方法としては、成長した(111)面に垂直に開ける場
合も同様の効果があるが、この場合は任意の寸法のダイ
ス形状に仕上がらないという問題点と(111)面の大き
な原石を選択しなければならないという欠点がある。
け方法としては、成長した(111)面に垂直に開ける場
合も同様の効果があるが、この場合は任意の寸法のダイ
ス形状に仕上がらないという問題点と(111)面の大き
な原石を選択しなければならないという欠点がある。
<実施例> 以下、この発明を実施例により詳細に説明する。
実施例1 圧力5.5GPa、温度1300〜1400℃の条件で溶媒種を変え、
温度差法を用い、窒素濃度が10〜500ppmの0.4〜0.6ctの
Ib型ダイヤモンド単結晶を5個合成した。
温度差法を用い、窒素濃度が10〜500ppmの0.4〜0.6ctの
Ib型ダイヤモンド単結晶を5個合成した。
これらの合成ダイヤモンドを(111)面で劈開し、1.5t
mmの板状とした。
mmの板状とした。
この板状結晶をレーザーで切断し、2口mm×1.5tの六
面体を得た。
面体を得た。
さらにレーザーで切断した1つの側面を研摩してダイス
用素材を得た。研摩面はほぼ(110)面であった。
用素材を得た。研摩面はほぼ(110)面であった。
劈開面の面粗さを測定すると、60μmであった。
またレーザーカット面(3側面)の面粗さは40μmであ
った。
った。
かくして得たダイス用素材を用いて第1図に示す工程に
よってそれぞれ線引きダイスの加工を行なった。なお各
工程の状態は第2図の通りである。
よってそれぞれ線引きダイスの加工を行なった。なお各
工程の状態は第2図の通りである。
まず、第2図(a)の素材A(1…劈開面、2…レーザ
ー切断側面)にレーザーで下穴3をあけたのち(第2図
(b))、超音波加工により下穴の表面を平滑にした
(第2図(c))。さらに、逆方向からレーザーで裏加
工4を行ない(第2図(d))、次いで超音波加工によ
り該裏加工後の表面を平滑にした(第2図(e))。最
後に伸線穴5にワイヤを通しながら仕上げ加工を行なっ
て伸線ダイスを得た(第2図(f))。
ー切断側面)にレーザーで下穴3をあけたのち(第2図
(b))、超音波加工により下穴の表面を平滑にした
(第2図(c))。さらに、逆方向からレーザーで裏加
工4を行ない(第2図(d))、次いで超音波加工によ
り該裏加工後の表面を平滑にした(第2図(e))。最
後に伸線穴5にワイヤを通しながら仕上げ加工を行なっ
て伸線ダイスを得た(第2図(f))。
伸線径はφ40μmであった。
各伸線ダイスをホルダーに固定したのち伸線機にかけ、
銅線の伸線を行なった。
銅線の伸線を行なった。
その結果は第1表に示した。
上表から窒素濃度が20〜400ppmの範囲の本発明の実施例
が良好であることが認められた。
が良好であることが認められた。
実施例2 圧力5.5GPa、温度1350℃の条件でFe−50Ni溶媒を用い、
温度差法で0.3ctのダイヤモンドを6個作製し、実施例
1と同様の工程で1.4口mm×1.1t、伸線径φ30μmの線
引きダイスを3個作製した。
温度差法で0.3ctのダイヤモンドを6個作製し、実施例
1と同様の工程で1.4口mm×1.1t、伸線径φ30μmの線
引きダイスを3個作製した。
1.4口mmの平面を劈開面とし、伸線穴は1.1tの厚み方向
にあけた。
にあけた。
残りの3個のダイヤモンドについては劈開の代りに研摩
によって1.1tの板を作製したのち、実施例1と同様の
工程で1.4口mm×1.1t、伸線径φ30μmの線引きダイス
に加工した。伸線穴は研摩面(1.4口mm)に垂直に開け
た。
によって1.1tの板を作製したのち、実施例1と同様の
工程で1.4口mm×1.1t、伸線径φ30μmの線引きダイス
に加工した。伸線穴は研摩面(1.4口mm)に垂直に開け
た。
また各結晶中の窒素含有量は80〜100ppmの範囲であっ
た。この窒素含有量は赤外吸収における1130cm-1の吸収
係数を測定し、その値より推定した。劈開面の面粗さは
50〜60μmであった。
た。この窒素含有量は赤外吸収における1130cm-1の吸収
係数を測定し、その値より推定した。劈開面の面粗さは
50〜60μmであった。
側面のレーザー切断面の面粗さは25〜30μmであった。
また、研摩面の面粗さは0.1μmであった。
X線を用いた結晶方位測定装置により劈開面または研摩
面と伸線穴のなす角度を測ったのち銅線の伸線を行なっ
た。
面と伸線穴のなす角度を測ったのち銅線の伸線を行なっ
た。
その結果は第2表に示した。
ダイスが寿命となった原因はすべて線径が大きくなりす
ぎたためである。
ぎたためである。
上記第2表から劈開面を用いた方がよく、かつ〈111〉
方向と劈開面又は研摩面のなす角が87〜93度の範囲で良
好な結果が得られ、89〜91度の範囲で最良の性能を示す
ことが認められた。
方向と劈開面又は研摩面のなす角が87〜93度の範囲で良
好な結果が得られ、89〜91度の範囲で最良の性能を示す
ことが認められた。
実施例3 5.5GPa、1350℃の圧力温度条件でFe−50Ni溶媒を用い、
温度差法にて0.8ctのダイヤモンドを1個作製し、劈開
により0.6ctの平板を2枚作製した。
温度差法にて0.8ctのダイヤモンドを1個作製し、劈開
により0.6ctの平板を2枚作製した。
それぞれの板から実施例1と同様にして1口mm×0.6t
のダイスを2個作製した。伸線径はφ30μmであった。
のダイスを2個作製した。伸線径はφ30μmであった。
また、天然ダイヤモンドを2個購入し、(111)面と思
われる部分を劈開し、約0.6tの板を2枚作製し、実施
例1と同様にして1口mm×0.6tのダイスを2個作製し
た。
われる部分を劈開し、約0.6tの板を2枚作製し、実施
例1と同様にして1口mm×0.6tのダイスを2個作製し
た。
合成ダイヤモンドの窒素濃度は90ppmであった。天然ダ
イヤモンドは1250ppmと2000ppmであった。
イヤモンドは1250ppmと2000ppmであった。
結果は第3表に示した。
上表から100μ以下の面粗さで良好な伸線結果が得られ
ることが認められた。
ることが認められた。
実施例4 5.3GPa、1300℃の圧力、温度条件でFe−30Niの溶媒を用
いて0.5〜0.6ctのダイヤモンドを5個作製した。窒素含
有量は40〜500pmであった。
いて0.5〜0.6ctのダイヤモンドを5個作製した。窒素含
有量は40〜500pmであった。
実施例1と同様の方法で2口mm×1.5tのダイスを5個
作製した。
作製した。
そのうちの1個のレーザーカット面を全て研摩した。レ
ーザー条件を変えて切断したもの4個を作製した。その
後レーザー切断面の1側面をそれぞれ研摩した。
ーザー条件を変えて切断したもの4個を作製した。その
後レーザー切断面の1側面をそれぞれ研摩した。
研摩面は(110)と(112)面であった。
かくして得た各ダイスをホルダーに固定して伸線テスト
を行なったところ第4表に示す結果が得られた。
を行なったところ第4表に示す結果が得られた。
上表から側面の面粗さが5〜100μmの本実施例のもの
が良好であることが認められた。
が良好であることが認められた。
<発明の効果> 以上説明したように、この発明によれば特定した窒素含
有量の合成ダイヤモンドを用い、劈開面を伸線穴の基準
面とすることにより、伸線寿命が長く、バラツキの少な
いダイヤモンド単結晶ダイス用素材およびダイスが得ら
れることが認められた。
有量の合成ダイヤモンドを用い、劈開面を伸線穴の基準
面とすることにより、伸線寿命が長く、バラツキの少な
いダイヤモンド単結晶ダイス用素材およびダイスが得ら
れることが認められた。
第1図は線引ダイス製造の工程を示す説明図、第2図は
第1図の工程における加工状態を示す説明図、第3図は
合成ダイヤモンド単結晶の劈開面の状態を示す断面図で
ある。 1……劈開面、2……レーザー切断側面 3……下穴、4……裏加工 5……伸線穴、6……段差 A……素材
第1図の工程における加工状態を示す説明図、第3図は
合成ダイヤモンド単結晶の劈開面の状態を示す断面図で
ある。 1……劈開面、2……レーザー切断側面 3……下穴、4……裏加工 5……伸線穴、6……段差 A……素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 晃人 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 浦川 信夫 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−229227(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】結晶中の窒素含有量が20〜400ppmである合
成ダイヤモンドIb型単結晶であって、伸線方向と垂直な
二平面のうち少なくとも一平面が(111)劈開面であ
り、該劈開面が30μm〜100μmの段差を1mm長当り3個
以内有し、かつ少なくとも一つの側面の面粗さが5〜10
0μmの範囲内であることを特徴とする線引きダイス用
素材。 - 【請求項2】結晶中の窒素含有量が20〜400ppmである合
成ダイヤモンドIb型単結晶であって、伸線方向と垂直な
二平面のうち少なくとも一平面が(111)劈開面であ
り、該劈開面が30μm〜100μmの段差を1mm長当り3個
以内有し、かつ少なくとも一つの側面の面粗さが5〜10
0μmの範囲である線引きダイス用素材の(111)劈開面
を基準面とし、伸線用穴の中心線と該劈開面のなす角度
が87〜93度であることを特徴とする線引きダイス用素材
を用いた線引きダイス。
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