JPH07123358A - データ伝送系におけるタイミング信号再生回路およびディジタルビデオ信号処理装置 - Google Patents

データ伝送系におけるタイミング信号再生回路およびディジタルビデオ信号処理装置

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JPH07123358A
JPH07123358A JP26897993A JP26897993A JPH07123358A JP H07123358 A JPH07123358 A JP H07123358A JP 26897993 A JP26897993 A JP 26897993A JP 26897993 A JP26897993 A JP 26897993A JP H07123358 A JPH07123358 A JP H07123358A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 VTRにおける可変速再生による伝送レート
が変化しても、安定な再生データの復号を可能にするデ
ィジタルビデオ信号処理装置を提供する。 【構成】 ディジタルVTRは、再生ヘッド2、増幅器
4およびロータリートランス6を介して検出された再生
信号をA/D変換器10において量子化する。量子化デ
ータがディジタル等化器20でディジタル的に等化され
る。等化信号がビタビ復号器14において、復号され
る。位相差演算器26は等化信号からデータ伝送レート
に応じた複数の位相差信号を発生し、ビタビ復号器14
からの状態信号に基づいて最適な位相差信号を選択し、
この選択された位相差信号を用いてVCO28を駆動
し、VCO28から同期クロックを生成する。このクロ
ックがA/D変換器10、ディジタル等化器20および
ビタビ復号器14の動作クロックとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置に関す
るものであり、特に、ビデオ信号記録再生装置(VT
R)に関する。さらに特定的には、本発明は可変速再生
を安定に実現でき、パーシャルレスポンス(PR)を適
用したディジタルビデオ信号再生装置におけるタイミン
グ信号再生回路およびそれを用いた復号回路に関する。
また本発明は、ビデオ信号復号回路に限らず、ディスク
記録信号再生回路のようにデータレートが変化する信号
を安定に復号する種々の信号復号回路に適用しうる。
【0002】
【従来の技術】まず、VTRにおける記録信号の符号化
(チャネルコーディング)について述べる。チャネルコ
ーディングとは、記録再生系の特性に適した形態に符号
を変換することをいう。つまり、直流または低周波成分
を再生できない磁気記録再生系に低周波成分を有するデ
ィジタル符号を記録するため、ディジタル符号の低周波
成分を抑圧することがチャネルコーディングに相当す
る。VTRにおいてはこれまで、種々の記録符号(チャ
ネルコード)が提案されている。大別すると、NRZ符
号、MFM符号(M2 符号)が知られている。NRZは
さらに、スクランブルドNRZ符号、NRZ−ASE符
号、8−9変換符号、8−10変換符号、NRZI符号
およびインターリーブドNRZI符号に分類できる。以
下、スクランブルドNRZ符号およびNRZ−ASE符
号を単にNRZ符号と呼び、8−9変換符号および8−
10変換符号をブロック符号と呼び、NRZI符号およ
びインターリーブドNRZI符号をパーシャルレスポン
ス符号と呼ぶ。NRZ符号、たとえば、スクランブルド
NRZ符号はS/Nがよいという利点を有しているの
で、D1ディジタルVTRに採用されている。また、D
2ディジタルVTRではガードバンドレス記録や、オー
バーライト記録に都合のよいM2符号が用いられてい
る。以下、D1形ディジタルVTRを中心に述べる。
【0003】D1形ディジタルVTRに用いられてきた
NRZ符号はS/Nが良好な反面、低域遮断の影響を強
く受けるという欠点がある。そこで、近年、データ通信
の分野で開発されたパーシャルレスポンス(PR)、特
に、パーシャルレスポンス・クラス4(PR4)を適用
することが試みられている。PR等化方式としては、P
R(1,−1)とPR(1,0,−1)とが知られてい
る。PR(1,−1)はNRZIに対応し、PR(1,
0,−1)はインターリーブドNRZI符号に対応す
る。PR(1,−1)およびPR(1,0,−1)共
に、再生時に検出点で3値波形になり、識別窓幅がNR
Zの約66%である。等化方式として、PR(1,−
1)、つまりNRZI符号を用いると、直流および低周
波成分が少なく、高域通過形の周波数特性を示す。PR
(1,−1)の周波数特性は(1−D)であり(ただ
し、Dはビット周期Tの遅延演算子を示す)、孤立パル
スに続いて−1の値を持つ符号間干渉が生ずる。一方、
等化方式としてPR(1,0,−1)、つまり、インタ
ーリーブドNRZI符号を用いると、高周波および低周
波成分がともに少なく、帯域通過形の周波数特性を示
す。PR(1,0,−1)の周波数特性は、(1−
2 )であり、孤立パルスから2ビット後に−1の値を
持つ符号間干渉が生ずる。このように、パーシャルレス
ポンスの適用は、符号間干渉を積極的に利用して、検出
点でスペクトラムを整形することを意図している。
【0004】特に、インターリーブドNRZI、つま
り、PR(1,0,−1)は磁気記録特性に近いため、
これまでディジタルVTRへの適用が試みられ、効率よ
くビデオ信号を再生する試みが行われている。PR
(1,0,−1)の周波数特性(1−D2 )は(1─
D)・(1+D)に分解できる。(1−D)特性は再生
時の微分特性で代行でき、(1+D)特性はは1ビット
アナログ遅延および加算処理を行うことで実現できる。
(1+D)変換後の3値波形の1および−1を「1」
に、0を「0」に識別すれば、元の符号が復号できる。
タイミング信号は(1−D)変換後の高周波信号を含ん
だ波形から抽出できる。
【0005】パーシャルレスポンス符号を適用した信号
処理系は、一般に、識別(復号)時の符号誤りの伝播を
避けるために入力データを中間系列に変換するプリコー
ダ、磁気記録系(伝送路)、および、多値識別回路を有
し、入力データが多値識別されて復調(復号)される。
その具体例を以下に述べる。
【0006】図20は、パーシャルレスポンスを適用し
たディジタルビデオ信号処理装置の基本構成図である。
このディジタルビデオ信号処理装置は、磁気テープ11
4にデータを記録する記録系100と、磁気テープ11
4に記録されたデータを再生する再生系120とを有す
る。記録系100は、磁気テープ114にビデオ信号を
記録するため、A/D変換器102、シャフルおよび帯
域圧縮回路104、パリティ付加回路106、プリコー
ド回路108、および、磁気記録ヘッド110を有す
る。再生系120は、記録系100と逆の回路構成であ
り、磁気テープ114に記録されたビデオ信号を再生す
るため、磁気再生ヘッド122、デコーダ回路124、
エラー検出訂正回路126、帯域伸長およびデシャフル
回路128、および、D/A変換器130を有する。記
録系100におけるプリコード回路108として1/
(1−D2 )特性を有するものを用い(以下、1/(1
−D2 )プリコード回路108という)、再生系120
におけるデコーダ回路124として(1−D2 )特性を
有するものを用いると(以下、(1−D2 )デコーダ回
路124という)、図20に示したディジタルビデオ信
号処理装置はパーシャルレスポンス・クラス4(PR
4)を適用したディジタルビデオ信号処理装置となる。
以下、具体的例示としてPR4形ディジタルビデオ信号
処理装置について述べる。
【0007】記録系100の動作を述べる。入力ビデオ
信号はA/D変換器102で量子化されディジタルビデ
オ信号に変換される。シャフルおよび帯域圧縮回路10
4において、ディジタルビデオ信号について所定のブロ
ック単位で離散コサイン変換またはハフマン符号化処理
をし、シャフリングする。さらにパリティ付加回路10
6において、誤り訂正用のパリテイが付加される。1/
(1−D2 )プリコード回路108において、記録符号
(チャンネル・コード)にプリコードして、このプリコ
ードされた信号が磁気記録ヘッド110を介して磁気テ
ープ114に記録される。
【0008】再生系120の動作を述べる。上記のよう
に磁気テープ114に記録されたビデオ信号は磁気再生
ヘッド122で検出(再生)され、再生されたRF信号
は(1−D2 )デコーダ回路124においてデータとし
て復号され(デコードされ)、エラー検出訂正回路12
6においてエラー検出およびエラー訂正した後、帯域伸
長およびデシャフル回路128において帯域伸張とデシ
ャフルが行われ、D/A変換器130において出力ビデ
オ信号に変換される。本発明は特に、再生系120にお
けるRF信号の復号およびそのためのクロックを生成す
る回路に関する。
【0009】上述した1/(1−D2 )プリコード回路
108および(1−D2 )デコーダ回路124の詳細回
路構成とその動作を述べる。図21に1/(1−D2
プリコード回路108の回路構成、および、(1−
2 )デコーダ回路124の回路構成を示す。また、図
22(A)〜(F)にその信号波形を示す。プリコード
回路108においては、パリティ付加回路106の出力
データをパラレル/シリアル変換回路(図示せず)にお
いてシリアルデータD1(図22(A)に変換した後、
このシリアルデータD1をイクスクルーシブオア(排他
的論理和)回路210に印加する。イクスクルーシブオ
ア回路210は、増幅回路(図示せず)を介して出力デ
ータD2を磁気ヘッド110に出力すると共に、この出
力データD2を2つ直列に接続された1クロック遅延回
路214、216に印加する。出力データD2は遅延回
路214、216において2クロック周期だけ遅延され
て再び、イクスクルーシブオア回路210に帰還され
る。これにより、シリアルデータD1は、1/(1−D
2 )特性で変換された遅延された信号(図22(B))
として、記録ヘッド110に印加されて磁気テープ11
4に記録される。イクスクルーシブオア回路210およ
び遅延回路214、216の伝達関数は1/(1−
2 )である。
【0010】再生ヘッド122から出力される再生信号
S1を増幅回路(図示せず)で増幅した後、(1−
2 )デコーダ124に与える。電磁変換系は微分特性
を有しているから、伝達関数を(1−D)で表し得る。
従って再生信号S1は、記録信号を微分した3値の信号
波形として出力される(図22(C))。1クロック遅
延回路222で再生信号S1を1クロック周期だけ遅延
させて遅延信号S2(図22(D))を生成し、さらに
加算回路224で次のクロックの再生信号S1と加算し
て、等価的に(1−D2 )の伝達関数の信号を生成する
(図22(E))。このように、(1−D2 )デコーダ
回路124の伝達関数を(1+D)で表わすことがで
き、再生系全体の伝達関数を(1−D2 )と表すことが
できる。この伝達関数は、PR4の(1、0、−1)の
データ列に対する応答を意味している。その結果とし
て、信号成分が中域に分布するように再生信号を生成す
ることができ、磁気記録ヘッド110、磁気テープ11
4および磁気再生ヘッド122で構成される電磁変換系
の周波数特性を有効に利用して、効率良くディジタルビ
デオ信号を再生できる。また、VTR全体の伝達関数を
1に設定することができる。
【0011】(1−D2 )デコーダ124は、加算回路
224の出力信号を比較回路226、228に出力し、
ここで所定の基準電圧VH 、VL を基準にして比較結果
を得、この比較結果をオア回路230を介して出力す
る。このように、比較回路226および228で構成さ
れる多値識別回路は、基準電圧VH 、VL を基準にして
加算回路224の出力信号S3を復号し(図22
(F))、その結果得られる復号データD4をさらにパ
ラレル/シリアル変換回路(図示せず)においてパラレ
ルデータに変換してエラー(誤り)訂正回路(ECC)
126に出力する。
【0012】図20に示したディジタルビデオ信号処理
装置において、誤り訂正回路126は、記録時に付加し
たパリテイ符号を使用して復号データD4を誤り訂正処
理する。帯域伸長・デシヤフリング回路128は、逆ハ
フマン符合化処理、逆離散コサイン変換処理などの処理
を実行し、これにより復号データをデータ伸長してディ
ジタルビデオ信号を復号する。さらに、この復号データ
をディジタル/アナログ(D/A)変換器130でアナ
ログ信号に変換して出力する。このように、電磁変換系
の周波数特性とPR4の特性を有効に利用して、効率良
くディジタルビデオ信号を記録再生できる。
【0013】パーシャルレスポンスを利用したVTRに
おいては、識別回路(復号回路)として、図21に示し
た比較回路226および228に代えて、ビタビ復号回
路を使用して再生信号を復号する方法が提案されてい
る。ビタビ復号は、再生信号に対して全ての状態遷移の
パターン(トレリス線図)から最も可能性の高い状態遷
移のパターン(パス)を探して再生データを得る復号方
式である。PR4、すなわち、PR(1,0,−1)
は、図23(A)に示す様に奇数データと偶数データに
分けることで、2つのPR(1,−1)として扱える。
PR(1,−1)は、図23(B)に示すように、第1
の状態S1と第2の状態S2との2つの状態があり、図
24(A)〜(D)に示すように、この2つの状態に対
するトレリス線図から最も確からしいパスを探すことで
再生データが得られる。つまり、ビタビ復号を用いたV
TRにおいては、ビタビ復号回路において、入力データ
の符号間干渉を有効に利用して再生信号を復号すること
により、ビットエラーレートを向上することを意図して
いる。その結果、ビット誤りを低減し、その分、効率良
くビデオ信号を記録再生し得る。
【0014】ビタビ復号を適用した場合、図25に示す
ように再生系140を構成することができる。再生系1
40においては、再生信号S1を増幅回路341で増幅
した後、AGC回路342で信号レベルを補正する。ダ
ブラー(2乗回路)346は、AGC回路342の出力
信号を2乗算演算して3値の再生信号S1を2逓倍し、
再生信号S1のクロック信号成分を強調する。チューニ
ング回路348は、バンドパスフイルタ回路で形成さ
れ、ダブラー346の出力信号から再生信号S1のクロ
ック信号成分を抽出する。位相同期ループ回路(PL
L:Phase Lock Loop)350は、チューニング回路34
8の出力信号を基準にして位相同期したクロック信号、
つまり、再生信号S1の再生クロックCKを生成する。
【0015】しかしながら、PR(1,0,−1)によ
る記録を行った再生信号S1は、NRZ符号による記録
を行った場合の再生信号のように、必ずしも0クロスポ
イントが再生信号S1のサンプリング点間の中央位置に
位置するとは限らない。従って、PR(1,0,−1)
においては、NRZ符号化による再生信号から再生クロ
ックを生成する場合のように、直接、PLL回路350
を駆動したのでは、再生クロックを生成できない場合が
ある。そのため、再生系140においては、ダブラー3
46において再生信号S1を歪ませてクロック信号成分
を強調することにより、確実に再生クロックCKを抽出
し得るように工夫し、この再生クロックCKを使用して
再生信号S1を復号する。つまり、再生系140におい
ては、AGC回路342の出力信号を積分等化を行う等
化回路(イコライザ:EQ)352に与え、この等化回
路において積分等化、つまり、(1+D)の演算処理を
実行した後、アナログ・ディジタル(A/D)変換回路
354で再生クロックCKを基準にして再生信号S1の
信号レベルをディジタル値に変換する、つまり、量子化
する。要するに、再生系140においては、等化回路3
52を介して得られる再生信号S1の信号レベルを、再
生信号S1のクロック周期で量子化する。ビタビ復号回
路356は、A/D変換回路354の出力データを取り
込んだ後、この状態遷移を追跡して、A/D変換回路3
54の入力データを復号する。このようにすれば、ビタ
ビ復号回路356をディジタルVTRに適用して、ディ
ジタルビデオ信号を効率良く再生できる。
【0016】図26は他のPR4形再生復号装置の構成
図である。このPR4形再生復号装置は、再生ヘッド
2、増幅器4、ロータリートランス6、A/D変換器1
0、ディジタル等化器20、ビタビ復号器14、ダブラ
ー(2乗回路)22、チューニング回路24、および、
PLL18を有する。このPR4形再生復号装置は、ロ
ータリートランス6からの信号を直接、A/D変換器1
0に印加してディジタル等化器20においてディジタル
的に等化させる。つまり、このPR4形再生復号装置に
おいては、A/D変換器10の後のディジタル等化器2
0でディジタル的に等化を行っているが、A/D変換器
10の前では信号のアイパターンが充分に開いていない
ため、ダブラー22およびチューニング回路24におい
てロータリートランス6からの信号からクロック成分を
発生して、抽出した信号をPLL18において位相同期
をかけてサンプリングクロック(同期クロック)を生成
している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】VTRにおいては、ド
ラムおよび磁気テープのスピードにジッタが存在し、こ
れらの要因に対しても安定に、しかも、精度良く再生ク
ロックを生成する必要がある。またVTRにおいては、
可変速再生する場合があり、この場合、磁気テープ11
4および再生ヘッド122間の相対速度が、変速再生を
行わない通常再生の場合に比して著しく変化する。換言
すれば、VTR装置においては可変速再生の場合、再生
信号S1の伝送速度が再生速度に応じて著しく変化す
る。このため、図25に示したアナログ回路構成のダブ
ラー346、チューニング回路348を用いて再生クロ
ックCKを生成する場合、温度特性変化、ドリフト、ジ
ッタなどの影響を受け、早送り再生等の動作モードで、
正確な再生クロックCKを生成することが困難になると
いう問題がある。
【0018】また、図26に示したPR4形再生復号装
置においても、データレートの変化に対して追従できな
いばかりか、チューニング回路24におけるチューニン
グの先鋭度Qを低くすれば疑似ロックし、先鋭度Qを高
くすれば不安定になるという問題がある。
【0019】以上、ディジタルVTRを例示して問題点
を述べたが、データレートが変化する場合の種々のチャ
ネルコーディング方式の信号復号回路においても、たと
えば、データレートの変化する光ディスク装置の復号回
路などにおいても、上記同様の問題に遭遇している。
【0020】上述した問題を解決するため、本願の発明
者は、たとえば、特願平4−137943号において、
早送り再生の場合でも確実に再生クロックを生成できる
磁気再生装置を提案している。図27にその回路構成を
示し、図28に信号波形図を示す。記録系は図20に図
解した回路と同等の回路である。この再生装置は、パー
シャルレスポンスを適用して、磁気テープ114から再
生ヘッド122を介して得られる再生信号S1を復号す
る磁気再生装置160であり、増幅器441および自動
利得調整回路(AGC)442を通過した再生信号S1
を積分等化して出力するアナログ等化回路462と、こ
のアナログ等化回路462の出力信号S4に基づいて再
生信号S1のクロック信号CKを検出するPLL回路4
64と、クロック信号CKを基準にして出力信号S4の
信号レベルを量子化して量子化信号を出力する、具体的
には、A/D変換するA/D変換器(量子化回路)45
4と、A/D変換信号について演算処理(1−D2 )を
実行して磁気テープ114に記録した記録データD1に
ついて、記録系を含む全体の伝達関数を1に設定した演
算処理信号を出力する演算回路466と、演算処理信号
を信号処理することにより、再生信号S1を復号するビ
タビ復号回路456とを有する。
【0021】アナログ等化回路(イコライザ:EQ)4
62で再生信号S1をナイキスト第1基準に積分等化す
る。それにより、AGC回路442の出力信号に対して
積分動作に対応する1/(1−D)の演算処理を実行し
たことになり、電磁変換系の微分特性を補正する。つま
り、プリコード回路108の入力データD1(図28
(A))をプリコードした記録データD2(図28
(B))に対して、再生系160は、記録データを微分
した関係の再生信号S1(図28(C))を得ることが
でき、等化回路462はこの再生信号S1を積分等化処
理する。その結果、等化回路462においては、記録デ
ータD2に応じて信号レベルの変化する記録信号を再現
できる。ナイキスト第1基準に等化することにより、再
生系160は、隣接するサンプリング点間の中央位置に
0クロスポイントが位置するように出力信号S4(図2
8(D))を生成でき、確実に再生クロックCKを生成
することができる。PLL回路464は、出力信号S4
を基準にして動作し、磁気テープ114の再生速度に応
じて、つまり、サーボ465からの再生速度に応じてロ
ック範囲を切り換える。パーシャルレスポンス方式を適
用して再生信号S1を再生する際に、再生信号S1を積
分等化してクロック信号CKを生成すれば、再生速度が
変化した場合でも容易にクロック信号CKを生成し得
る。さらにこのとき、PLL回路464でクロック信号
CKを生成し、サーボ465からの再生速度に応じてそ
のロック範囲を切り換えるようにすれば、早送り再生等
の場合でも、確実に精度の高いクロック信号CKを生成
することができ、ビタビ復号回路456を使用してビッ
トエラーレートを一層低減し得る。
【0022】再生信号S1の伝送速度が大きく変化し、
単純なPLL回路では、早送り再生等の場合にロック範
囲を逸脱する恐れがあるが、この回路構成によれば、デ
ータ伝送速度に応じてロック範囲を切り換えることによ
り、確実にPLL回路464を駆動でき、再生速度が変
化した場合でも、確実に精度の高い再生クロックCKを
得ることができる。さらに、等化回路462で1/(1
−D)の演算処理を実行した分だけ、A/D変換回路4
54の出力信号について演算回路466で特性(1+D
2 )の演算処理を実行し、記録再生系全体の伝達関数を
1に設定した後、演算回路466の出力信号をビタビ復
号回路456で復号する。しかしながら、等化回路46
2はアナログ等化回路であるから、上述したと同様に安
定性の問題が考えられる。
【0023】本発明は、図27に図解したディジタルビ
デオ信号処理装置をさらに改善したディジタルビデオ再
生回路を提供することを目的とする。また本発明は、デ
ィジタルビデオ信号再生回路に限らず、データ伝送速度
の変化やジッタがあっても安定で精度の高いクロックを
再生可能なタイミング再生回路を提供することを目的と
する。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、伝送デ
ータを等化した等化データから、データ伝送系の特性に
応じて複数のサンプリング位相差を検出する手段と、前
記伝送されたデータの再生状態を検出する手段と、該再
生状態に応じて前記複数のサンプリング位相差のうち最
適な位相差を選択して出力する手段と、該選択された位
相差に基づいて前記データを再生するタイミング信号を
生成する位相同期回路手段とを有するデータ伝送系にお
けるタイミング信号再生回路が提供される。
【0025】さらに本発明によれば、上記タイミング信
号再生回路を用いたディジタルビデオ信号処理装置が提
供される。本発明のディジタルビデオ信号処理装置の第
1の形態によれば、ビデオ信号が記録されている磁気記
録媒体から伝送レートが変化しうる前記記録されたビデ
オ信号を読み出して再生し復号するディジタルビデオ信
号処理装置であって、前記読出信号を所定のサンプリン
グ周期で量子化する量子化手段と、該量子化手段からの
量子化出力データをディジタル的に等化するディジタル
等化手段と、該等化手段で等化された等化信号に基づい
て前記記録媒体に記録される前のビデオ信号に該当する
信号を復号する復号手段と、前記等化信号に基づいて再
生データの伝送レートに応じて複数の異なる位相差信号
を発生させ、前記復号手段の復号結果に応答して前記複
数の位相差信号のうち最適な位相差信号を選択し、該選
択された位相差に基づいて位相同期したクロックを生成
する手段とを有し、該生成されたクロックで前記量子化
手段、前記等化手段および前記復号手段を動作させるデ
ィジタルビデオ信号処理装置が提供される。
【0026】本発明のディジタルビデオ信号処理装置の
第2の形態によれば、ビデオ信号が記録されている磁気
記録媒体から伝送レートが変化しうる前記記録されたビ
デオ信号を読み出して再生し復号するディジタルビデオ
信号処理装置であって、前記読出信号を所定のサンプリ
ング周期で量子化する量子化手段と、該量子化手段から
の量子化出力データをディジタル的に等化するディジタ
ル等化手段と、該等化手段で等化された等化信号に基づ
いて前記記録媒体に記録される前のビデオ信号に該当す
る信号を復号する復号手段と、前記等化手段で等化され
た等化信号に基づいて再生データの状態を検出する状態
検出手段と、前記等化信号に基づいて再生データの伝送
レートに応じて複数の異なる位相差信号を発生させ、前
記状態検出手段の状態検出結果に応答して前記複数の位
相差信号のうち最適な位相差信号を選択し、該選択され
た位相差に基づいて位相同期したクロックを生成する手
段とを有し、該生成されたクロックで前記量子化手段、
前記等化手段、前記復号手段および前記状態検出手段を
動作させるディジタルビデオ信号処理装置が提供され
る。
【0027】
【作用】タイミング信号再生回路において、位相差検出
手段は、伝送データを等化した等化データから、データ
伝送系の特性に応じて複数の検出方式でサンプリング位
相差を検出する。複数の検出方式で位相差を検出するの
は、再生信号の信号内容(状態)に応じて最適な位相差
検出方式が異なるため、その時の最適の位相差検出方式
を選択可能とするためである。位相差選択手段が、再生
状態に応じて、前記複数のサンプリング位相誤差のうち
最適な位相差を選択する。位相同期ループ回路手段は、
選択された位相差に基づいて前記データを再生するタイ
ミング信号、具体的には、クロックを生成する。
【0028】ディジタルビデオ信号処理装置は上記タイ
ミング信号再生回路で再生され安定かつ精度の高いクロ
ックを用いて復号を行う。復号としては、ビタビ復号が
好適であり、上記チャネル・コーディングはパーシャル
レスポンスが好適である。また好適には、復号と状態検
出と異なる符号化に基づく方法、たとえば、パーシャル
レスポンス(1,0,−1)で復号を行い、パーシャル
レスポンス(1,−1)で状態検出を行う。
【0029】
【実施例】図20に示した一般的なディジタルビデオ信
号処理装置の構成は、本発明の実施例としてのディジタ
ルビデオ信号処理装置についても、適用できる。以下、
本発明の実施例として、図20に示した回路構成におい
て、特に、ビデオ信号再生復号回路について述べる。図
1に本発明の第1実施例のビデオ信号再生復号回路の構
成を示す。このビデオ信号再生復号回路は、再生ヘッド
2、増幅器4、ロータリートランス6、A/D変換器1
0、ディジタル等化器20およびビタビ復号器14を有
する。以上述べた回路構成は、図27に示した回路の一
部と同等である。ビデオ信号再生復号回路はさらに、位
相差演算器26および電圧制御形発振器(VCO:Volta
ge Controlled Oscilator)28を有する。
【0030】以下、上記回路構成の概略動作を述べる。
磁気テープ114(図20参照)から再生ヘッド2を介
して検出された信号は、増幅器4において増幅され、さ
らにロータリートランス6を介してA/D変換器10に
印加され、A/D変換器10においてディジタル信号に
変換される、つまり、量子化される。A/D変換器10
において量子化された信号は、ディジタル等化器20に
おいてディジタル等化され、ビタビ復号器14に入力さ
れると同時に位相差演算器26にも入力される。位相差
演算器26はビタビ復号器14からの状態出力信号S1
4を参照してディジタル等化器20の等化出力の位相差
を検出する。その位相差出力はVCO28に印加され
て、VCO28は位相差に応じた電圧に依存する同期ク
ロックを出力する。この同期クロックがA/D変換器1
0のサンプリングクロック、ディジタル等化器20の動
作クロック、ビタビ復号器14の動作クロックおよび位
相差演算器26の動作クロックとして使用される。
【0031】図2は位相差演算器26の回路構成図であ
る。位相差演算器26は、複数の位相検出器262、2
64、・・、266からなる位相検出回路群260、ス
イッチング制御回路270、多接点スイッチ回路27
2、ループフィルタ274を有している。ディジタル等
化器20からのディジタル等化信号S20が複数の位相
検出器262、264、266、・・・、268に印加
されて、それぞれ位相差が検出され、これらの位相差信
号が多接点スイッチ回路272の各入力端子に出力され
ている。多接点スイッチ回路272はスイッチング制御
回路270によって選択された1つの位相差信号をルー
プフィルタ274に出力し、ループフィルタ274は入
力されて位相差信号をフィルタリングしてVCO制御信
号S26としてVCO28に出力する。位相差演算器2
6内の位相検出回路群260、および、ループフィルタ
274、VCO28、A/D変換器10、ディジタル等
化器20で構成される回路が位相同期回路(PLL)を
構成していることに留意されたい。
【0032】このビデオ信号復号回路においては、スイ
ッチング制御回路270がビタビ復号器14の状態出力
信号S14に応じて多接点スイッチ回路272の接点を
選択し、最適な位相検出器の出力をVCO28に出力す
る。つまり、この再生復号回路においては、複数の位相
差検出器262、264、266、・・・、268から
最適な位相差検出値を選択することで、位相差検出ジッ
タを非常に小さく抑えることができ、高精度な同期クロ
ックが得られる。
【0033】図3はディジタル等化器20の具体例とし
ての(1−D2 )等化回路20A、および位相演算回路
26の詳細回路例である。ディジタル等化器20Aは、
2D遅延回路202と、加算回路204とで構成され、
ナイキスト第1基準信号S10を(1−D2 )特性を有
する信号に等化する。記号Dは検出点周期の遅延特性を
示す。位相差演算器26は、遅延回路群280、加減算
回路群300、第2の遅延回路群320、スイッチング
制御回路270、多接点スイッチ回路272およびルー
プフィルタ274を有する。遅延回路群280は、タイ
ミング調整用遅延回路282、および、直列接続された
遅延回路286、288、290、292からなる第2
の遅延回路群284を有する。タイミング調整用回路2
82は、ビタビ復号器14で処理された状態出力S14
の出力タイミングと、第2の遅延回路群284の遅延処
理タイミングを調整(合わせる)回路である。したがっ
て、タイミング調整回路282の遅延時間nDはビタビ
復号器14の動作処理時間に依存して決定される。この
回路構成では、A/D変換器10およびデジタル等化器
20の処理がデータレートの2倍の周波数で行われるこ
とを前提としている。第2の遅延回路284は、D/2
遅延回路286、1D遅延回路288、1D遅延回路2
90およびD/2遅延回路292から構成され、これら
の遅延回路286、288、290、292から、それ
ぞれ、D/2遅延した信号、さらにD遅延した信号、さ
らにDだけ遅延した信号、さらにD/2だけ遅延した信
号を出力する。加減算回路300は加減算回路302、
304、306、308、310および312を有し、
第2の遅延回路284からの上述した遅延信号を加減算
して、それぞれ、(1−D)信号、(D−1)信号、
(1−D2 )信号、(D2 −1)信号、(1−2D3/2
+D3 )信号、(−1+2D3/2 −D3 )信号を多接点
スイッチ回路272のそれぞれの入力端子に出力する。
第2の遅延回路320は、それぞれが遅延時間Dの遅延
回路322、324および326を直列接続されて構成
されており、ビタビ復号器14からの状態出力信号S1
4をそれぞれ、順次、Dだけ遅延する。遅延されていな
い状態信号をS K 、1Dだけ遅延された状態信号をS
k -1、2Dだけ遅延された状態信号をSk -2、3Dだけ
遅延された状態信号をSk-3 と呼ぶ。スイッチング制御
回路270は、これらの遅延状態信号SK 〜Sk-3 を入
力し、これらの状態信号の組合せによって、多接点スイ
ッチ回路272に入力されて加減算回路からの遅延信号
を選択する。
【0034】図4はビタビ復号器14の回路構成図であ
る。ビタビ復号器14は、ブランチメトリック演算器1
4A、加算・比較・選択器14B、パスメモリ14C、
(1−D2 )演算器14Dを有する。このビタビ復号器
14の動作の概要を述べる。ビタビ復号は、上述したよ
うに、再生信号に対して全ての状態遷移のパターン(ト
レリス線図)から最も可能性の高い状態遷移のパターン
(パス)を捜して再生データを得る復号方式である。P
R4、すなわち、PR(1,0,−1)は、図23に示
す様に奇数データ(ODD)と偶数データ(EVEN)
に分けることにより、2つのPR(1,−1)として扱
える。PR(1,−1)は、第1の状態S1と第2の状
態S2との2つの状態があり、この2つの状態に対す
る、図24に示したトレリス線図から最も確からしいパ
スを探すことで再生データが得られる。
【0035】図3を参照してディジタルビデオ信号処理
装置を述べると、ナイキスト第1基準に等化された信号
S10は、(1−D2 )等化回路20Aを通って(1−
2)で等化され、ビタビ復号器14に入るとと同時
に、タイミング調整回路282、さらに第2の遅延回路
284を通って加減算回路群300に入力される。第1
〜第6の加算器302、304、306、308、31
0および312からは上述したように、それぞれ、(1
−D)信号とその反転(D−1)信号、(1−D2 )信
号とその反転(D2 −1)信号、(1−2D3/2
3 )信号とその反転(−1+2D3/2 −D3 )信号が
得られる。ビタビ復号器14から出力された状態出力S
14は3つの検出点周期Dによる遅延回路322、32
4、326を通り、スイッチング制御回路270に時刻
k、k−1、k−2、k−3の状態出力Sk 、Sk-1
k-2 、Sk-3 を与える。スイッチング制御回路270
は状態出力Sk 、Sk-1 、Sk-2 、Sk-3 を基に、第1
〜第6加算器302、304、306、308、31
0、312で最も位相差ジッタの小さいものを出力する
ように多接点スイッチ回路272の接点を選択し、PL
Lループフィルタ274に位相エラーとして出力する。
この例における状態出力Sk 、Sk-1 、Sk-2 、Sk-3
とスイッチング制御回路270の動作の関連を下記表1
に示す。表1におけるオープンは、多接点スイッチ回路
272からなにも信号が出力されないことを示す。
【0036】
【表1】
【0037】たとえば、状態出力Sk 、Sk-1
k-2 、Sk-3 =1、2、1、1、および、Sk 、S
k-1 、Sk-2 、Sk-3 =1、2、1、2の場合は、加減
算回路302からの位相誤差(1−D)信号が多接点ス
イッチ回路272を介して、ループフィルタ274に印
加される。
【0038】図5はロールオフが1.0で低域遮断がな
い場合のナイキスト第1基準の理想的なアイパターンで
ある。データ検出点では正確に+Aと−Aとに分かれ、
データ検出点とデータ検出点の間の位相差検出点では正
確に1点でゼロクロスしている。図6はロールオルが
0.5で低域遮断周波数がナイキスト周波数の0.03
倍の時のナイキスト第1基準のアイパターンである。位
相差検出点ではゼロクロスは1点でなく、大きな位相差
検出ジッタが生じていることが理解できる。実際のVT
R装置の再生RF信号でも磁気テープ114、再生ヘッ
ド2、および、ロータリートランス6を通過するため、
図6に示したと同様の低域遮断とロールオフが存在す
る。このことは再生データの内容によりクロックがジッ
タを持つことを意味している。クロックにジッタがある
とデータ検出点を正確に復号することができなくなり、
エラーレートを悪化させる結果となる。
【0039】図7〜図9は本発明の実施例における位相
差演算器26における位相差選択を行わない場合のアイ
パターンを示す。図7は、図6に示したと同じロールオ
フが0.5で低域遮断周波数がナイキスト周波数の0.
03倍の時の(1−D)のアイパターン、つまり、PR
(1,−1)のアイパターンを示す。図8は、図6に示
したと同じロールオフが0.5で低域遮断周波数がナイ
キスト周波数の0.03倍の時の(1−D2 )のアイパ
ターン、つまり、PR(1,0,−1)のアイパターン
を示す。図9は図6に示したと同じロールオフが0.5
で低域遮断周波数がナイキスト周波数の0.03倍の時
の(1+D)のアイパターンを示したものである。図7
〜図9に示したいずれの特性もデータ検出点とデータ検
出点の間の位相差検出点の様子は複雑で、このままでは
単純なゼロクロス等では位相差は検出できない。
【0040】図10〜図13は、本発明の実施例に基づ
くスイッチング制御回路270のスイッチ制御動作によ
り、各加減算回路302、304、306、308、3
10、312のいずれの位相差信号が多接点スイッチ回
路272から選択される場合のアイパターンとを示した
ものである。図10〜図13の全てにおいて、ロールオ
フは0.5、低域しゃ断は0.03である。これらの結
果は、位相差検出点でのゼロクロスに対する位相差ジッ
タは極めて小さく、精度の高いクロックが得られること
を示している。
【0041】このように、本発明の第1実施例によれ
ば、複数の位相差検出器から復号器の状態出力に応じて
最適な位相差検出値を選び、パターン依存のない極めて
高い精度のクロックを得ることができる。つまり、本発
明の第1実施例によれば、下記に列挙する効果を奏する
ことができる。データレートが変化しても、安定なクロ
ックを生成できる。その結果として、再生データの復号
が安定かつ正確になる。つまり、再生RF信号に同期し
たクロックでデジタル信号処理を行っているため、デー
タレートの変化に対して完全に追従することができる。
特に、A/D変換後の信号から演算により位相差を検出
するため、A/D変換器・VCO等の遅延時間の安定性
や誤差に影響を受けない。また、等化器・復号器・位相
差演算器(PLL)等全てをデジタル処理しているか
ら、大規模で高価なアナログ回路を必要とせず、小型・
低価格でかつ高性能化が実現できる。さらに、ビタビ復
号器14における復号状態から位相差演算器26内の最
適な位相誤差を選択するため、信号のパターン依存によ
る位相差検出誤差が非常に小さく、極めて優秀なクロッ
ク精度が実現できる。
【0042】本発明の第1実施例としては上述したもの
に限らず、種々の変形態様をとることができる。上記実
施例においては、復号器としてビタビ復号器14を用い
ているが、図21に示したように、2つの比較回路で構
成されるビットごとの多値識別回路(復号器)で代用し
てもかまわない。但し、ビットごとの復号器、たとえ
ば、多値識別回路で代用する場合には、状態出力ではな
く復号データに応じて多接点スイッチ回路272を切り
換えることになる。この実施は当業者にとって、容易に
理解されることである。また本発明は、つまり、複数の
検出方式で位相差を算出し、そのなかから最適なものを
選択してその位相差に基づいてPLL回路を用いてクロ
ックを再生することは、PR4に限らず広くパーシャル
レスポンス、さらに、その他のチャンネルコードに対し
ても適用可能であり、さらにVTRに限らずディスク等
の再生系における復号回路に対しても適用でき、上記同
様の効果を奏することができる。
【0043】本発明の第2実施例について述べる。デジ
タルVTR等の磁気記録再生装置の復号器には、記録密
度(S/N)の点から、PR(1,0,−1)がよく用
いられ、図13および図14に示したように、またプリ
アンブルには2Tの連続が用いられる。図13は2T連
続によるプリアンブルのスペクトラムを示すグラフであ
り、図14は2T連続によるプリアンブルとサンプリン
グ点を示すグラフである。しかし、PR(1,0,−
1)の復号器は、図15に示す様に、2Tの連続に対し
て180度以内のサンプリング点の位相ずれにおいても
状態の誤検出をするため、安定点がクロック1周期につ
き2ポイント存在し、この結果、図1に示した第1実施
例の回路構成では、疑似ロックしてしまう可能性があ
る。図15は、2T連続におけるクロック位相と位相差
検出値についての状態検出を示すグラフである。第2実
施例はこの改良を行ったものである。
【0044】図16は第2実施例のデジタルVTRのビ
デオ信号再生復号装置の構成図である。このビデオ信号
再生復号装置は、再生ヘッド2、増幅器4、ロータリー
トランス6、A/D変換器10、ディジタル等化器2
0、ビタビ復号器14、位相差演算器26、VCO28
に加えて、状態検出回路30が設けられている。図1に
図解したビデオ信号再生復号装置と比較すると、図16
におけるビタビ復号器14は復号のみに使用され、位相
差演算器26の状態検出信号は状態検出回路30から入
力されている。好適には、状態検出回路30もビタビ復
号回路とすることができ、この場合、ビタビ復号器14
はPR(1,0,−1)の特性を持つビタビ復号回路と
して、状態検出回路30はビタビ復号器14とは異なる
特性、PR(1,−1)の特性を持つものを用いる。
【0045】この実施例においても、図20に示したよ
うに、記録系100において、入力ビデオ信号はA/D
変換器102で量子化され、シャフルおよび帯域圧縮回
路104でシャフルと帯域圧縮がかけられ、さらにパリ
テイ付加付加回路106でパリテイが付加され、1/
(1−D2 )プリコード回路108でチャンネル・コー
ドにプリコードして磁気テープ114に記録される。図
16に示したビデオ信号復号回路において、再生ヘッド
2で再生された信号はロータリートランス6からA/D
変換器10に入力され量子化される。量子化された信号
はディジタル等化器20で等化され、PR(1,0,−
1)のビタビ復号器14に入力される。また同時に、デ
ィジタル等化後の信号はPR(1,−1)の状態検出器
30、つまり、ビタビ復号回路および位相差演算器26
にも入力される。
【0046】図17は位相差演算器26とその関連回路
の詳細回路図である。位相差演算器26自体は、図3に
図解した回路構成と同じである。ビタビ復号器14は、
2段のD遅延回路と1つの減算回路で構成され(1−D
2 )等化回路20Aと同様の回路構成を有する(1−D
2 )等化回路14Aと、PR(1,0,−1)のビタビ
復号回路14Bで構成されている。状態検出回路30
は、ビタビ復号器14内の(1−D2 )等化回路14A
と同様の、1段のD遅延回路と1つの減算回路で構成さ
れた(1−D)等化回路30Aと、PR(1,−1)の
ビタビ復号回路30Bで構成されている。第2の遅延回
路群320には、状態検出回路30の状態出力信号S3
0が入力されるが、スイッチング制御回路270による
多接点スイッチ回路272を選択して加減算回路群30
0から最適な位相差信号を選択する方法は、上記表1に
示したものと同様である。この実施例においても、複数
の位相差からそのときの状態に応じて最適な位相差検出
値を選択することで、位相差検出ジッタを非常に小さく
抑えることができ、高精度な同期クロックが得られる。
【0047】図18は第2実施例における2T連続信号
におけるクロック位相と位相差検出値の様子を示すグラ
フである。クロック位相が±180度以内の範囲では、
状態検出器の検出値は変化せず、常に正しく維持され
る。クロック位相が±180度を超えるということは、
ビットスリップであり、状態検出値の当然1ビット分ず
れる。従って、位相差検出値はクロック1周期につき1
点の安定点となり、図16および図17に示した装置に
おいては、疑似ロックすることはない。このように、本
発明の第2実施例によれば、第1実施例における問題を
改良して、疑似ロックせずにプリアンブルでの優秀な引
き込み特性が実現できる。もちろん、第2実施例におい
ても、第1実施例における効果を奏することができる。
つまり、A/D変換後の信号から演算により位相差を検
出するため、A/D変換器・VCO等の遅延時間の安定
性や誤差に影響を受けない。等化器・復号器・位相差演
算器(PLL)等全てをデジタル処理でき、大規模で高
価なアナログ回路を必要としないため、小型・低価格で
かつ高性能化が実現できる。再生RF信号に同期したク
ロックで上述のデジタル処理を行っているため、データ
レートの変化に対して完全に追従することができる。復
号状態から最適な位相差検出器を選択するため、信号の
パターン依存による位相差検出ジッタが非常に小さく、
極めて優秀なクロック精度が実現できる。
【0048】図19(A)は、ロールオフ=0.5、低
域しゃ断=0.03の場合の28 のM系列に対応するナ
イキスト第1基準のゼロクロスによる位相差検出器の検
出信号を示す。この図における検出信号はかなり変動が
見られる。図19(B)は、本発明の実施例における、
ロールオフ=0.5、低域しゃ断=0.03の場合の2
8 のM系列に対する位相差演算器の出力信号を示す。図
19(B)から明らかなように、本発明によれば、安定
な位相差検出信号が得られている。
【0049】第2実施例は上記例示に限定されず、その
他種々の変形態様をとることができる。たとえば、図1
7においては、ビタビ復号器14としてPR(1,0,
−1)の復号器、状態検出回路30としてPR(1,−
1)のビタビ復号回路を用いて例を示したが、別方式の
復号器、たとえば、多値識別回路と状態検出器を有し、
復号器はクロック位相が正しいことを前提に最もエラー
レート(S/N値)が良好なものを、状態検出器はクロ
ック位相がずれても正しく検出できるものを用いて(つ
まり、S/N的には復号器の方式よりも多少悪くてもよ
いものを用いて)、再生信号に対して最適な復号をする
一方で、プリアンブルにおいても、複数の位相差検出器
から正しい状態検出値に応じて最適な位相差検出値を選
択し、疑似ロックのない極めて正確で安定なPLLルー
プを構成するようにできる。従って、本発明における復
号器および状態検出器としては、必ずしもPR(1,
0,−1)およびPR(1,−1)でなくても良い。さ
らに、ビタビ復号器14および状態検出回路30として
ビタビ復号器も必須ではなく、たとえば、多値識別回路
を用いてもよい。また、図17に示した位相差演算器2
6についても、ある状態出力に対して正確な検出ができ
る位相差検出器を複数有して、再生信号の状態出力に応
じてこれらを選択することができればよい。
【0050】さらに、本発明を広く解釈すると、復号器
および状態検出器に同じ方式のものを用いても、入力す
る信号のロールオフや等化特性を変えて、復号器にはク
ロック位相が正しいことを前提に、最もS/N値が良好
となる様に、状態検出器にはクロック位相がずれてもよ
り正しく状態検出できる様にすることができる。さら
に、本発明はVTRに限らず、たとえば、ディスク装置
における再生系復号回路に対しても同様の効果を奏する
ことは当業者にとって容易に理解できよう。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、データ伝送レートが変
化しても、安定かつ正確なクロックを再生でき、このク
ロックを用いて正確な復号を行うことができる。特に、
再生信号の復号を行う復号器と異なる復号方式をとる状
態検出器を用いてその状態検出結果に応じて、最適な位
相誤差を選択し、その位相誤差に基づいて位相同期をか
けることにより、疑似ロックを起こさない非常に正確な
位相同期がとれたクロックを生成でき、疑似ロックせず
にプリアンブルでの優秀な引き込み特性が実現できる。
また本発明によれば、量子化手段、特定的には、A/D
変換後の信号から演算により位相差を検出するため、A
/D変換器・VCO等の遅延時間の安定性や誤差に影響
を受けない。さらに本発明によれば、等化器・復号器・
位相差演算器(PLL)等全てをデジタル処理でき、大
規模で高価なアナログ回路を必要としないため、小型で
低価格でかつ高性能化が実現できる。また本発明におい
ては、再生RF信号に同期したクロックで上述のデジタ
ル処理を行っているため、データレートの変化に対して
完全に追従することができる。さらに、復号状態から最
適な位相差検出器を選択するため、信号のパターン依存
による位相差検出ジッターが非常に小さく、極めて優秀
なクロック精度が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビデオ信号再生復号装置の第1実施例
の回路構成図である。
【図2】図1における位相差演算器26の回路構成図で
ある。
【図3】図2に示した位相差演算器26の詳細回路構成
図である。
【図4】図2に示したビタビ復号器14の構成図であ
る。
【図5】ロールオフ=1.0、低域しゃ断がない場合の
ナイキスト第1基準のアイパターンを示すグラフであ
る。
【図6】ロールオフ=0.5、低域しゃ断=0.03の
場合のナイキスト第1基準のアイパターンを示すグラフ
である。
【図7】ロールオフ=0.5、低域しゃ断=0.03の
場合の(1−D)符号のアイパターンを示すグラフであ
る。
【図8】ロールオフ=0.5、低域しゃ断=0.03の
場合の(1−D2 )符号のアイパターンを示すグラフで
ある。
【図9】ロールオフ=0.5、低域しゃ断=0.03の
場合の(1+D)符号のアイパターンを示すグラフであ
る。
【図10】本発明の第1実施例におけるロールオフ=
0.5、低域しゃ断=0.03の場合の(1−D)符号
の位相差検出のアイパターンを示すグラフである。
【図11】本発明の第1実施例におけるロールオフ=
0.5、低域しゃ断=0.03の場合の(1−D2 )符
号の位相差検出のアイパターンを示すグラフである。
【図12】本発明の第1実施例におけるロールオフ=
0.5、低域しゃ断=0.03の場合の(1−2D3/2
+D3 )符号の位相差検出のアイパターンを示すグラフ
である。
【図13】2T連続によるプリアンブルのスペクトラム
を示すグラフである。
【図14】2T連続によるプリアンブルとサンプリング
点を示すグラフである。
【図15】2T連続におけるクロック位相と位相差検出
値についての状態検出を示すグラフである。
【図16】本発明の第2実施例のビデオ信号再生復号装
置の構成図である。
【図17】図16における位相差演算器26、ビタビ復
号器14および状態検出回路30の回路構成図である。
【図18】第2実施例における2T連続信号におけるク
ロック位相と位相差検出値の様子を示すグラフである。
【図19】M系列特性を示すグラフであり、(A)は従
来のNRZの特性を示し、(B)は本発明による結果を
示す。
【図20】ディジタルビデオ信号処理装置の基本構成図
である。
【図21】従来の第1のPR4形再生復号装置の構成図
である。
【図22】図22(A)〜(F)は図21に示したディ
ジタルビデオ信号復号装置における信号波形図である。
【図23】ビタビ復号器の概念を示すグラフであり、
(A)はパーシャルレスポンスが奇数と偶数に分解され
ることを示し、(B)は状態遷移を示すグラフである。
【図24】ビタビ復号器の状態判別を図解するグラフで
あり、(A)は理想的なトレリスを示すグラフ、(B)
は再生信号の波形図、(C)は実際のトレリスを示すグ
ラフ、(D)はパスメモリにおける復号データを示す図
である。
【図25】従来の第2のPR4形再生復号装置の構成図
である。
【図26】従来の第4のPR4形再生復号装置の構成図
である。
【図27】本出願人が先に提案したのPR4形再生復号
装置の構成図である。
【図28】図28(A)〜(D)は図27に示したディ
ジタルビデオ信号復号装置における信号波形図である。
【符号の説明】
2・・再生ヘッド 4・・増幅器 6・・ロータリートランス 10・・A/D変換器 14・・ビタビ復号器 20・・ディジタル等化器 20A・・(1−D2 )等化回路 26・・位相差演算器 260・・位相検出回路群 270・・スイッチング制御回路 272・・多接点スイッチ回路 274・・ループフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03M 5/02 8842−5J 13/12 8730−5J H04N 5/783 J 7/24 H04N 7/13 Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝送データを等化した等化データから、デ
    ータ伝送系の特性に応じて複数のサンプリング位相差を
    検出する位相差検出手段と、 前記伝送されたデータの再生状態を検出する状態検出手
    段と、 該再生状態に応じて前記複数のサンプリング位相差のう
    ち最適な位相差を選択して出力する位相差選択手段と、 該選択された位相差に基づいて前記データを再生するタ
    イミング信号を生成する位相同期回路手段とを有するデ
    ータ伝送系におけるタイミング信号再生回路。
  2. 【請求項2】前記状態検出手段はビタビ復号回路を有
    し、 前記位相差選択手段は、該ビタビ復号回路からの状態推
    移信号に基づいて前記最適な位相差を選択する請求項1
    記載のタイミング信号再生回路。
  3. 【請求項3】前記位相差検出手段は、伝送データのレー
    トが変化する範囲について複数の位相差を検出する、請
    求項1または2記載のタイミング信号再生回路。
  4. 【請求項4】ビデオ信号が記録されている磁気記録媒体
    から伝送レートが変化しうる前記記録されたビデオ信号
    を読み出して再生し復号するディジタルビデオ信号処理
    装置であって、 前記読出信号を所定のサンプリング周期で量子化する量
    子化手段と、 該量子化手段からの量子化出力データをディジタル的に
    等化するディジタル等化手段と、 該等化手段で等化された等化信号に基づいて前記記録媒
    体に記録される前のビデオ信号に該当する信号を復号す
    る復号手段と、 前記等化信号に基づいて再生データの伝送レートに応じ
    て複数の異なる位相差信号を発生させ、前記復号手段の
    復号結果に応答して前記複数の位相差信号のうち最適な
    位相差信号を選択し、該選択された位相差に基づいて位
    相同期したクロックを生成する位相同期形クロック生成
    手段とを有し、該生成されたクロックで前記量子化手
    段、前記等化手段および前記復号手段を動作させるディ
    ジタルビデオ信号処理装置。
  5. 【請求項5】ビデオ信号が記録されている磁気記録媒体
    から伝送レートが変化しうる前記記録されたビデオ信号
    を読み出して再生し復号するディジタルビデオ信号処理
    装置であって、 前記読出信号を所定のサンプリング周期で量子化する量
    子化手段と、 該量子化手段からの量子化出力データをディジタル的に
    等化するディジタル等化手段と、 該等化手段で等化された等化信号に基づいて前記記録媒
    体に記録される前のビデオ信号に該当する信号を復号す
    る復号手段と、 前記等化手段で等化された等化信号に基づいて再生デー
    タの状態を検出する状態検出手段と、 前記等化信号に基づいて再生データの伝送レートに応じ
    て複数の異なる位相差信号を発生させ、前記状態検出手
    段の状態検出結果に応答して前記複数の位相差信号のう
    ち最適な位相差信号を選択し、該選択された位相差に基
    づいて位相同期したクロックを生成する位相同期形クロ
    ック生成手段とを有し、該生成されたクロックで前記量
    子化手段、前記等化手段、前記復号手段および前記状態
    検出手段を動作させるディジタルビデオ信号処理装置。
  6. 【請求項6】前記磁気記録媒体にはパーシャルレスポン
    ス(1,0,−1)に対するプリコードを施した記録符
    号でデータが記録されており、 前記ディジタル等化手段は、該パーシャルレスポンスに
    対応した等化を行う請求項4または5記載のディジタル
    ビデオ信号処理装置。
  7. 【請求項7】前記復号手段はパーシャルレスポンス
    (1,0,−1)の特性を有するビタビ復号手段を有す
    る、請求項6記載のディジタルビデオ信号処理装置。
  8. 【請求項8】前記状態検出手段はパーシャルレスポンス
    (1,−1)の特性を有するビタビ復号手段を有する、
    請求項5または7記載のディジタルビデオ信号処理装
    置。
  9. 【請求項9】前記位相同期形クロック生成手段は、 前記等化信号から異なる複数の位相差信号を生成する位
    相差検出回路と、 該位相差検出回路の複数の位相差出力を選択的に切り換
    えるスイッチング手段と、 前記復号手段の復号結果に応答して、前記スイッチング
    手段の1つの出力を付勢するスイッチング制御手段と、 前記スイッチング手段の後段に設けられたフィルタ手段
    と、 該フィルタ手段の出力に応答した発振周波数のクロック
    を発生する発振手段とを有する、請求項4〜8いずれか
    記載のディジタルビデオ信号処理装置。
  10. 【請求項10】前記量子化手段は前記磁気記録媒体から
    読み出したアナログ信号をディジタル信号に変換するア
    ナログ・ディジタル変換手段を有する請求項4〜9いず
    れか記載のディジタルビデオ信号処理装置。
  11. 【請求項11】前記復号手段はNRZ方式に対応する多
    値識別回路を有し、 前記スイッチング制御手段は、該復号回路の復号結果に
    基づいて前記スイッチング手段を付勢する請求項4また
    は5記載のディジタルビデオ信号処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016091591A (ja) * 2014-10-30 2016-05-23 富士フイルム株式会社 信号処理装置、磁気情報再生装置、及び信号処理方法
US9747161B2 (en) 2014-10-30 2017-08-29 Fujifilm Corporation Signal processing device, magnetic information playback device, and signal processing method

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