JPH07122950A - 可変利得増幅器 - Google Patents

可変利得増幅器

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JPH07122950A
JPH07122950A JP6028705A JP2870594A JPH07122950A JP H07122950 A JPH07122950 A JP H07122950A JP 6028705 A JP6028705 A JP 6028705A JP 2870594 A JP2870594 A JP 2870594A JP H07122950 A JPH07122950 A JP H07122950A
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JP
Japan
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circuit
fets
fet
voltage
output
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Application number
JP6028705A
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English (en)
Inventor
Hadeidei Kairora
ハディディ カイロラ
Haruo Kobayashi
春夫 小林
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い周波数帯域が得られ、周波数帯域が安定
で、高入力インピーダンスである可変利得増幅器を実現
する。 【構成】 可変利得増幅器において、2つの入力電圧が
入力される差動入力回路と、この差動入力回路の2つの
出力電流がそれぞれ入力され、抵抗値を変化させること
により利得を変化させる利得制御手段と、この利得制御
手段の2つの出力電流に基づき出力電圧を出力する出力
段回路と、出力電圧を出力段回路に負帰還させる帰還回
路とを設ける。また、利得制御手段に温度補償回路を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、A/D変換器等に用い
られる可変利得増幅器に関し、特に温度変動の影響が少
なく、周波数帯域が安定で、高入力インピーダンスであ
る可変利得増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】可変利得増幅器はA/D変換器、ディジ
タル・オシロスコープ、シグナルコンディショナ等にお
いて用いられている。図8はこのような従来の可変利得
増幅器の一例を示す回路図であり、ここではスイッチド
・キャパシタで構成された可変利得増幅器を示してい
る。図8において1は演算増幅器、2は容量、3,4及
び5はそれぞれ容量値の異なるn個の容量の内の1,2
及びn番目の容量、6,7,8,9,10,11,12
及び13はスイッチ、100は入力電圧、101は出力
電圧である。
【0003】入力電圧100はスッイチ6の入力端子に
入力され、スイッチ6の一方の出力端子は接地され、他
方の出力端子は容量2の一端に接続される。容量2の他
端はスイッチ7の入力端子に接続され、スイッチ7の一
方の出力端子は接地され、他方の出力端子は演算増幅器
1の反転入力端子、スイッチ8,10及び12の一端に
接続される。
【0004】スイッチ8,10及び12の他端は容量
3,4及び5の一端にそれぞれ接続され、容量3,4及
び5の他端はスイッチ9,11及び13の一端にそれぞ
れ接続される。スイッチ9,11及び13の他端は出力
電圧101として出力されると共に演算増幅器1の出力
端子に接続される。また、演算増幅器1の非反転入力端
子は接地される。
【0005】ここで、図8に示す従来例の動作について
説明する。容量2の容量値を”CIN”とし、容量3,4
及び5の容量値をそれぞれ”Cf1”,”Cf2”及び”C
fn”とした場合、例えばスイッチ10及び11を”O
N”、その他のスイッチを”OFF”とすれば図8に示
す従来例の利得は”CIN/Cf2”となる。但し、スイッ
チ6及び7は従来例がスイッチド・キャパシタとして動
作するために適当な周期等でON/OFFされる。
【0006】一般に前記n個の容量の内”i”番目の容
量を選択すれば利得は”CIN/Cfi”となり、前記n個
の容量の選択方法によって利得を可変にすることが可能
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示す従
来例ではスイッチド・キャパシタで構成されているた
め、周波数帯域が利得により変動し、高入力インピーダ
ンスの実現が困難である。また、スイッチド・キャパシ
タは一般に低速動作であるため高い周波数帯域を得るの
が困難である。さらに、IC内部で容量を用いることに
なり、余分な工程が必要になってしまう。従って本発明
の目的は、高い周波数帯域が得られ、周波数帯域が安定
で、高入力インピーダンスである可変利得増幅器を実現
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の第1では、可変利得増幅器におい
て、2つの入力電圧が入力される差動入力回路と、この
差動入力回路の2つの出力電流がそれぞれ入力され、抵
抗値を変化させることにより利得を変化させる利得制御
手段と、この利得制御手段の2つの出力電流に基づき出
力電圧を出力する出力段回路と、前記出力電圧を前記出
力段回路に負帰還させる帰還回路とを備えたことを特徴
とするものである。
【0009】本発明の第2では、可変利得増幅器におい
て、第1の発明の利得制御手段に温度補償回路を備えた
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】差動入力回路、可変抵抗、帰還回路及び出力段
回路により可変利得増幅器を構成することにより、高い
周波数帯域が得られ、周波数帯域が安定で、高入力イン
ピーダンスとなる。また、利得制御手段に温度補償回路
を付加することにより、利得が温度変動の影響を受けに
くくなる。
【0011】
【実施例】以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る可変利得増幅器の第1の実施例を示
す構成ブロック図である。図1において14,15,1
6,17,18,19,20,21,22,23,2
4,25,26,27,28,29,30,31,32
及び33はMOS電界効果トランジスタ(Metal Oxide
Semiconductor Field Effect Transistor :以下、FE
Tと呼ぶ。)、34は可変抵抗、35はコモンモード帰
還回路、102及び103は入力電圧、104及び10
5は出力電圧である。
【0012】ここで、FET14,15,26及び27
は差動入力回路60を、FET16,17,24,25
及びコモンモード帰還回路35は出力電圧104及び1
05を負帰還する帰還回路61を、FET18〜23及
び28〜33は出力段回路62を、可変抵抗34は利得
制御手段63をそれぞれ構成している。
【0013】入力電圧102及び103はFET14及
び15のゲートに入力され、FET14及び15のソー
スはFET27のドレインに、FET27のソースはF
ET26のドレインに接続される。
【0014】また、FET14のドレインはFET21
のソース、FET22及び23のドレイン、可変抵抗3
4の一端にそれぞれ接続され、FET15ドレインはF
ET31のソース、FET32及び33のドレイン、可
変抵抗34の他端にそれぞれ接続される。
【0015】FET21のドレインはFET16のドレ
イン及びFET20のソースに接続され、FET20の
ドレインは出力電圧104を出力すると共に、FET1
6のゲート、FET19のドレイン及びコモンモード帰
還回路35の一方の入力端子にそれぞれ接続される。
【0016】一方、FET31のドレインはFET17
のドレイン及びFET30のソースに接続され、FET
30のドレインは出力電圧105を出力すると共に、F
ET17のゲート、FET29のドレイン及びコモンモ
ード帰還回路35の他方の入力端子にそれぞれ接続され
る。
【0017】コモンモード帰還回路35の出力はFET
23及び33のゲートにそれぞれ接続される。
【0018】また、FET16及び17のソースはFE
T25のドレインに接続され、FET25のソースはF
ET24のドレインに接続される。FET19及び29
のソースはFET18及び28のドレインに接続され
る。
【0019】さらに、FET18,24,26及び28
のソースは正電圧源”VDD”に、FET22,23,3
2及び33はグランド”GND”にそれぞれ接続され
る。また、FET18,24,26及び28のゲート、
FET19,25,27及び29のゲート、FET20
及び30のゲート、FET21及び31のゲートにはそ
れぞれバイアス電圧が印加される。
【0020】また、図2は図1に示す第1の実施例にお
ける可変抵抗34及びコモンモード帰還回路35の具体
例を示した詳細回路図である。ここで、14〜33、1
02〜105は図1と同一符号であり、36,37,3
8,39はFET、106は利得制御電圧である。
【0021】図1における可変抵抗34はFET36及
び利得制御電圧106により実現され、利得制御電圧1
06の電圧値を大きくすれば、可変抵抗34としての抵
抗値が小さくなり、前記電圧値を小さくすれば前記抵抗
値が大きくなる。
【0022】一方、コモンモード帰還回路35は図2中
太線で示される部分により構成され、電圧”VCM”は出
力電圧104と105の和に比例、即ち、出力電圧のコ
モンモードに比例することになる。
【0023】この結果、電圧”VCM”が大きくなるとF
ET23及び33の作用により出力段回路62にバイア
ス電流が流れて前記出力電圧のコモンモードが小さくな
るように動作する。また、電圧”VCM”が小さくなると
前記出力電圧のコモンモードが大きくなるように動作す
る。即ち、コモンモード帰還回路35は負帰還回路とし
て動作することになる。
【0024】ここで、図1に示す第1の実施例の動作を
図3及び図4を用いて説明する。図3は可変抵抗34の
抵抗値が無限大である場合の等価回路、図5は可変抵抗
34の抵抗値が有限である場合の動作を示すブロック図
である。
【0025】図3において102〜105は図1と同一
符号を付してあり、40及び41は差動入力回路、42
は出力段回路である。可変抵抗34の抵抗値が無限大で
ある場合、即ち、可変抵抗34が無い場合、図1の回路
は入力電圧102及び103が差動入力回路40に入力
され、差動入力回路40及び41の出力電流が出力段回
路42にそれぞれ接続され、出力段回路42の出力電圧
が差動入力回路41の入力端子に帰還されることにな
る。
【0026】図3に示す回路の利得”A”は「実願平5
−856」に記載されているように入力電圧102と1
03の差電圧を”VIN”、出力電圧104と105の差
電圧を”VOUT ”、差動入力回路40及び41のトラン
ス・コンダクタンスを”gmi”及び”gmf”とすれば、 A=VOUT/VIN=gmi/gmf (1) となる。
【0027】この利得”gmi/gmf”はFET14〜1
7のチャネルサイズの比によって決まるので、この結
果、利得は温度及びプロセス変動の影響を受けにくい。
【0028】一方、図4において14〜35,102〜
105は図1と同一符号を付してあり、43及び44は
負荷容量である。また、接続関係についても図1と同様
であり、異なる点は出力電圧104及び105に対して
負荷容量43及び44が接続された点である。
【0029】ここで、入力電圧102及び103の電圧
値を”V1”及び”V2”、FET14及び15のトラ
ンス・コンダクタンスを”gmi”、FET16及び17
のトランス・コンダクタンスを”gmf”、FET14、
15及び可変抵抗34に流れる電流をそれぞれ”I
1”、”I2”及び”I3”とすると、入力電圧102
が103よりも大きい場合、 I1−I2=2gmi・(V1−V2) (2) となる。
【0030】また、出力段回路62の図4中”イ”に流
れ込む電流と図4中”ロ”に流れ込む電流との電流差”
ΔI”は、 ΔI=I1−I3−(I2+I3) =I1−I2−2・I3 (3) となる。
【0031】もし、可変抵抗34の値が無限大であれば
前記電流差は、 ΔI=I1−I2 (4) である。即ち、可変抵抗34によりトランス・コンダク
タンス”gmi”が”2・I3”だけ等価的に小さくなっ
たことになる。この等価的に小さくなったトランス・コ
ンダクタンスを”(gmi)eff ”とすると式(1)は、 A=VOUT/VIN=(gmi)eff/gmf (5) となる。
【0032】この結果、差動入力回路60、可変抵抗3
4、帰還回路61及び出力段回路62により可変利得増
幅器を構成し、可変抵抗34の抵抗値を変化させること
により利得を制御することが可能となる。
【0033】ここで、電流”I3”はFET14及び1
5からの電流”I1”、電流”I2”、可変抵抗34の
抵抗値、図4中”イ”及び”ロ”から出力段回路62を
見たインピーダンスによって決まるが、出力段回路62
はMOSFETで構成されているため前記インピーダン
スは温度及びプロセス変動の影響を受け難くい。即ち、
利得は温度及びプロセス変動の影響を受け難くなる。
【0034】また、入力電圧102及び103をMOS
FETにより受けているため高入力インピーダンスとな
り、スイッチド・キャパシタを用いないため高い周波数
帯域が得られ、余分な工程も不要となる。
【0035】さらに、伝達関数の最も低周波の極は出力
段回路62の出力抵抗と、負荷容量43及び44によっ
て決まるので、可変抵抗の抵抗値を変化させても利得は
変化するが前記極は変化しない。即ち、利得を変化させ
ても周波数帯域は変化しないことになる。
【0036】なお、図1に示す第1の実施例ではMOS
FETにより回路を構成しているがバイポーラトランジ
スタ等を用いても良い。
【0037】また、図5は本発明に係る可変利得増幅器
の第2の実施例を示す構成ブロック図である。図5にお
いて14,15,18〜23,28〜33,36,10
2〜106は図2と同一符号を付してあり、16a,1
7a,45,46,47及び48はFETである。
【0038】入力電圧102及び103はFET14及
び15のゲートに入力され、FET14及び15のソー
スはFET46のドレインに、FET46のソースはF
ET45のドレインに接続される。
【0039】また、FET14のドレインはFET20
のソース、FET22,23及び36のドレインにそれ
ぞれ接続され、FET15ドレインはFET30及び3
6のソース、FET32及び33のドレインにそれぞれ
接続される。FET36のゲートには利得制御電圧10
6が入力される。
【0040】FET20のドレインは出力電圧104を
出力すると共に、FET16aのゲート及びFET19
のドレインにそれぞれ接続される。
【0041】一方、FET30のドレインは出力電圧1
05を出力すると共に、FET17aのゲート及びFE
T29のドレインにそれぞれ接続される。
【0042】また、FET16a及び17aのソースは
FET47のドレイン、FET23とFET33のゲー
トにそれぞれ接続され、FET47のソースはFET4
8のドレインに接続される。FET19のソースはFE
T16a及び18のドレインに接続され、FET29の
ソースはFET17a及び28のドレインに接続され
る。
【0043】さらに、FET18,28及び45のソー
スは正電圧源”VDD”に、FET22,23,32,3
3及び48はグランド”GND”にそれぞれ接続され
る。また、FET18,28及び45のゲート、FET
19,29及び46のゲート、FET20,30及び4
7のゲート、FET22,32及び48のゲートにはそ
れぞれバイアス電圧が印加される。
【0044】図5に示す第2の実施例の基本的な動作は
図1に示す第1の実施例と同様であるので説明は省略す
る。図5においてFET16a及び17aから成る差動
入力回路はN型のFETで構成されており、この差動入
力回路は図1におけるコモンモード帰還回路35の機能
を兼ねている。また、構成も図1に示す第1の実施例と
比較して簡単になっている。
【0045】また、図6は本発明に係る可変利得増幅器
の第3の実施例を示す構成ブロック図である。図5にお
いて14,15,18〜23,28〜33,36,4
5,46,102〜106は図5と同一符号を付してあ
り、49及び50は抵抗、51は容量である。
【0046】入力電圧102及び103はFET14及
び15のゲートに入力され、FET14及び15のソー
スはFET46のドレインに、FET46のソースはF
ET45のドレインに接続される。
【0047】また、FET14のドレインはFET20
のソース、FET22,23及び36のドレインにそれ
ぞれ接続され、FET15ドレインはFET30及び3
6のソース、FET32及び33のドレインにそれぞれ
接続される。FET36のゲートには利得制御電圧10
6が入力される。
【0048】FET20のドレインは出力電圧104を
出力すると共に、FET19のドレイン及び抵抗49の
一端にそれぞれ接続される。
【0049】一方、FET30のドレインは出力電圧1
05を出力すると共に、FET29のドレイン及び抵抗
50の一端にそれぞれ接続される。
【0050】また、抵抗49の他端は抵抗50の他端、
容量51の一端、FET23及び33のゲートにそれぞ
れ接続され、容量51の他端は接地され、FET19及
び29のソースはFET18及び28のドレインに接続
される。
【0051】さらに、FET18,28及び45のソー
スは正電圧源”VDD”に、FET22,23,32及び
33はグランド”GND”にそれぞれ接続される。ま
た、FET18,28及び45のゲート、FET19,
29及び46のゲート、FET20及び30のゲート、
FET22及び32のゲートにはそれぞれバイアス電圧
が印加される。
【0052】図6に示す第3の実施例の基本的な動作も
図1に示す第1の実施例と同様であるので説明は省略す
る。図6において抵抗49及び50が図1の帰還回路6
1の代わりに帰還回路を構成しており、また、図1にお
けるコモンモード帰還回路35の機能を兼ねている。さ
らに、構成も図1に示す第1の実施例と比較して簡単に
なっている。
【0053】ここで、図6に示す第3の実施例の利得”
A’”は抵抗49及び50の抵抗値を”Rf”とすると A’=VOUT/VIN=(gmi)eff・Rf (6) となる。
【0054】また、図2,図5及び図6のように利得制
御手段34としてFET36を用いた場合、利得制御電
圧106が一定であれば温度及びプロセスの影響を受け
にくい。しかし、温度が上昇すると差動入力回路60の
トランス・コンダクタンス”(gmi)eff ”及び帰還回路
61のトランス・コンダクタンス”gmf”もその値が小
さくなる方向に変化するので、実際には多少の影響を受
けることになる。
【0055】これは、FET36が抵抗性領域で動作し
ているのに対して、他のFETが飽和領域で動作してい
るため、トランス・コンダクタンス”(gmi)eff ”及
び”g mf”の変化の度合いが異なってしまうためであ
る。
【0056】図7はこのような問題を解決するため利得
制御電圧106の温度補償する温度補償回路の具体例を
示す回路図である。ここで、36及び106は図2,図
5及び図6と同一符号を付してある。
【0057】図7において52は可変電流源、53は抵
抗、54はFETである。可変電流源の一端は利得制御
手段34であるFET36のゲート及び抵抗53の一端
に接続され、抵抗53の他端はFET54のドレインに
接続される。
【0058】また、可変電流源52の他端及びFET5
4のゲートは正電圧源”VDD”に、FET54のソース
はグランド”GND”にそれぞれ接続される。但し、F
ET36のソース及びドレインに対する接続に関しては
記載を省略する。
【0059】ここで、図7に示す温度補償回路の動作を
説明する。FET54は抵抗性領域で動作しているの
で、FET54のソース・ドレイン間抵抗を”
ds54”、FET54のトランス・コンダクタンスを”
ds54”とすると、 rds54=1/gds54 (7) となる。
【0060】可変電流源52の出力電流の値を”
var ”、抵抗53の抵抗値を”R”とすると、利得制
御電圧106”Vctr ”は、 Vctr=Ivar(R+rds54) (8) となる。
【0061】また、FET54は抵抗性領域で動作して
いることから、絶対温度を”T”、電子の移動度を”μ
n(T) ”とすれば、FET54のソース・ドレイン間抵
抗は電子の移動度の逆数に比例することになる。
【0062】絶対温度を”T”とすると、 Vctr(T)=Ivar(R+rds54(T)) (9) Vctr(T+ΔT) =Ivar(R+rds54(T+ΔT)) =Ivar(R+rds54(T)+Δrds54) =Ivar(R+rds54(T)) ×{1+Δrds54/(R+rds54(T))} =Vctr(T)・{1+Δrds54/(R+rds54(T))}(10) となる。
【0063】また、 Δrds54=rds54(T+ΔT)−rds54(T) =rds54(T)・μn(T) ×{1/μn(T+ΔT)−1/μn(T)} =rds54(T)・μn(T) ×{1/[μn(T)+Δμn]−1/μn(T)} ≒rds54(T)・{−Δμn/μn(T)} (11) となり、式(10)は、 Vctr(T+ΔT) =Vctr(T)・{1+rds54(T)/(R−rds54(T)) ×(Δμn/μn(T))} (12) となる。
【0064】ここで、抵抗53の抵抗値をFET54の
ソース・ドレイン間抵抗にほぼ等しくなるように選択す
ると、式(12)は、 Vctr(T+ΔT) =Vctr(T)・{1+1/2・(Δμn/μn(T))} ∝(μn(T))-1/2 (13) となる。
【0065】また、FET36は抵抗性領域で動作して
いるのでトランス・コンダクタンス”gds36”は、 gds36(T)∝μn(T)・(μn(T))-1/2 =(μn(T))1/2 (14) 飽和領域で動作している他のFETのトランス・コンダ
クタンス”gmb(T)”、トランス・コンダクタンス”g
mi(T)”及び”gmf(T)”は”(μn(T))1/2”に比例す
る。
【0066】従って、利得の温度変化に対する影響は、
ホールの移動度を”μp ”とすると、 {(gmi)eff/gmf}(T) =gmb(T)/{gmb(T)+gds36(T)} ×gmi(T)/gmf(T) ∝(μn)1/2/{a(μn)1/2+b(μn)1/2}・(μp)1/2/(μp)1/2 =const. (15) となる。
【0067】この結果、式(15)から分かるように、
利得制御手段63に利得制御電圧106の温度補償をす
る温度補償回路を付加することにより、利得が温度変化
に対する影響を受けなくなる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。特許請求の範囲
第1項記載の発明によれば、差動入力回路、可変抵抗、
帰還回路及び出力段回路により可変利得増幅器を構成す
ることにより、高い周波数帯域が得られ、周波数帯域が
安定で、高入力インピーダンスである可変利得増幅器が
実現できる。
【0069】また、特許請求の範囲第2項記載の発明に
よれば、利得制御手段に温度補償回路を付加することに
より、利得が温度変化に対する影響を受けなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変利得増幅器の第1の実施例を
示す構成ブロック図である。
【図2】第1の実施例における可変抵抗34及びコモン
モード帰還回路35の具体例を示した詳細回路図であ
る。
【図3】可変抵抗34の抵抗値が無限大である場合の等
価回路である。
【図4】可変抵抗34の抵抗値が有限である場合の動作
を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る可変利得増幅器の第2の実施例を
示す構成ブロック図である。
【図6】本発明に係る可変利得増幅器の第3の実施例を
示す構成ブロック図である。
【図7】利得制御電圧の温度補償する温度補償回路の具
体例を示す回路図である。
【図8】従来の可変利得増幅器の一例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1 演算増幅器 2,3,4,5,51 容量 6,7,8,9,10,11,12,13,14,1
5,16,16a,17,17a,18,19,20,
21,22,23,24,25,26,27,28,2
9,30,31,32,33,36,37,38,3
9,45,46,47,48,54 FET 34 可変抵抗 35 コモンモード帰還回路 40,41,60 差動入力回路 42,62 出力段回路 43,44 負荷容量 49,50,53 抵抗 52 可変電流源 61 帰還回路 63 利得制御手段 100,102,103 入力電圧 101,104,105 出力電圧 106 利得制御電圧

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可変利得増幅器において、 2つの入力電圧が入力される差動入力回路と、 この差動入力回路の2つの出力電流がそれぞれ入力さ
    れ、抵抗値を変化させることにより利得を変化させる利
    得制御手段と、 この利得制御手段の2つの出力電流に基づき出力電圧を
    出力する出力段回路と、 前記出力電圧を前記出力段回路に負帰還させる帰還回路
    とを備えたことを特徴とする可変利得増幅器。
  2. 【請求項2】可変利得増幅器において、 利得制御手段に温度補償回路を備えたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の可変利得増幅器。
JP6028705A 1993-09-06 1994-02-28 可変利得増幅器 Pending JPH07122950A (ja)

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