JPH07122773B2 - 複写機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は複写機の記録部材の寿命を延長するための装置
に係わり、特に、複写機が使用されていないときに記録
部材からクリーニングブレードの係合を解除するための
装置に関する。

従来の技術及びその欠点 電子写真形式のコピー機のような複写機に於ては、記録
部材の表面に付着した残留トナーやその他の汚れを除去
するためのクリーニングステーションが一般に設けられ
ている。記録部材表面を清掃するために、米国特許第3,
883,292号（ハメイカー）に記載されているクリーニン
グブラシのような数々の方法があるが、１つのポピユラ
ーな方法はクリーニング即ちワイパーブレードを使用す
る方法である。この形式の装置に於ては、ブレードの一
方の側面即ちエツジないし刃は記録部材表面に当てて保
持され、コピー処理の間に記録部材が移動するときにそ
の表面に残留する全ての残留トナーやその他の物質が払
落とされるようになつている。記録部材表面のクリーニ
ングの信頼性を高め効果的なクリーニングを確保するた
めにブレードに或る程度の力が作用され、これにより記
録部材表面上のあらゆる粉末物質を通過させることのな
い十分な圧力でクリーニングエツジ（即ち、クリーニン
グ刃）が記録部材表面に当接維持されるようになすこと
が必要である。クリーニングブレードの従来の１つの例
は米国特許第4,264,191号（ゲルバシその他）に見出せ
る。

しかしながら、例えば夜間や週末のように複写機が使用
されておらず記録部材が静止されている間は、記録部材
表面の一点に当接するクリーニングブレードの圧力が記
録部材にクリープ（cold flow）、ないし結晶化を生ぜ
しめ、記録部材表面を永久的に損なうことになる。これ
が生じると、記録部材の交換や補修が通常は必要とな
る。

従来技術に於ては、複写機が停止されている間は加圧／
加熱フユーザーを組み込んだ加圧及び加熱のフユーザー
ローラーを互いに離間させることが知られている。この
１つの例は米国特許第3,936,658号（トライスターその
他）に見出される、これに於ては複写機が作動していな
いときに加熱及び加圧ローラーを互いに離間させるため
のコントローラが備えられている。更に、特公昭59−30
575号に代表されるように、フユーザー温度が予め設定
した温度レベルに達したときにフユーザー内のクリーニ
ングウエブを前進させるようにバイメタルばねを使用す
ることが知られている。

発明の概要 長期間の複写機の停止の間にクリーニングブレードによ
る複写機の記録部材の損傷を予防するために、本発明は
以下の複写機を提供する。即ち、静電潜像が形成される
像形成面を備えた記録部材と、この記録部材面の像を現
像する現像手段と、現像した像をコピー基体材料に転写
する転写手段と、コピー基体材料に転写された現像像を
定着する融着手段であってコピー基体材料と接触するよ
うに構成された中空の融着ロール及び該ロールを加熱す
べく該ロールの内部に配置された加熱手段を備えたもの
と、クリーニング刃付きブレードを備え転写後記録部材
面をクリーニングするクリーニング手段とを有する複写
機であって、前記クリーニング手段が、（ａ）所定の大
きさの重錘からなり、ブレードのクリーニング刃が記録
部材面に対して係合状態である動作位置とクリーニング
刃が記録部材面に対して非係合状態である非動作位置と
の二つの位置のうちの一方の位置にブレードのクリーニ
ング刃が位置するように、ブレードを偏倚させるための
偏倚手段と、（ｂ）ブレードを移動させて前記動作位置
又は非動作位置のうち一方の位置へとブレードのクリー
ニング刃をもたらそうとする偏倚を前記重錘がブレード
に及ぼすように、該重錘をブレードに駆動結合した第一
の結合手段を備えたブレード支持手段と、（ｃ）融着手
段の温度状態をモニターする温度モニター手段であっ
て、融着ロールの前記内部に配置されたバイメタル製の
バネと、融着手段の温度変化に応じて該バネが伸びたり
縮んだりするにつれて、ブレードを移動させて前記動作
位置又は非動作位置のうち前記第一結合手段を介する前
記偏倚とは反対の位置へとブレードのクリーニング刃を
もたらそうとする偏倚を該バネがブレードに及ぼすよう
に、該バネを前記ブレードに駆動結合した第二の結合手
段とを備えたものとを有する複写機を提供する。

実施例の説明 図面の第１図を参照すれば、本発明を組み込んだ電子写
真形式の複写機８が示されている。この複写機８は適当
なフレーム12を有し、このフレーム上に複写機の電子写
真構成部分が作動的に支持されている。要約すれば、当
業者には容易に判るように、この複写機の電子写真構成
部分は記録部材を含み、ここでは記録部材は回転するフ
オトリセプタ14とされている。図示した代表的な構成に
於て、フオトリセプタ14は光導電面16を有するドラムで
構成されている。ベルト、ウエブその他のようなこれ以
外の形式のフオトリセプタも代用できる。フオトリセプ
タ14の周囲には、フオトリセプタ14の光導電面16に均一
な電荷を帯電させるためのコロトロン19を備えた帯電ス
テーシヨン18、既に帯電された光導電面16が複写される
べきドキユメント９の光像で露光される露光ステーシヨ
ン22、光導電面16に形成された静電潜像がトナーによつ
て現像される現像ステーシヨン24、光導電面16上に現像
された像と時間関係を有して給送されるコピーシート32
のような適当なコピー基体に対して現像された像を転写
するための転写コロトロン29、30を備えた転写ステーシ
ヨン28、そして光導電面16から残留現像剤を除去し残留
電荷を中立化させるためのクリーニングブレード35及び
除電コロトロン36を備えたクリーニングステーシヨン34
が作動的に配置される。

コピーシート32は給送ローラー対40及びシートガイド4
2、43によって転写ステーシヨン28へ給送され、シート
ガイド42、43は転写ステーシヨン28へ到達する前にシー
トを大体180゜反転させるようにガイドする動きをな
す。転写ステーシヨンの後、シート32はフユーザー（定
着）ステーシヨン48へ運ばれ、ここに於てトナー像はフ
ユーザーローラー49によつて定着される。フユーザーロ
ーラー49は内部に配備されたランプ47のような適当なヒ
ーターによつて加熱される。定着の後、コピーシート32
は排出される。

透明プラテン50は、定速移送装置54によつて走査位置52
を通過するようにドキユメントが移動される際に、ドキ
ユメント９を支持する。理解されるように、走査位置52
は実際はプラテン50に沿う所望位置でプラテン50の幅を
横断して延在する走査線のあるところであり、ドキユメ
ントが移送装置54によつてプラテン50に沿つて移動され
る際に、この位置においてドキユメントは次々と線状に
走査される。移送装置54は入口及び出口の送りローラー
対55、56を走査位置52の各側に有しており、予め定めた
速度でプラテン50を横切ってドキユメント９を移動させ
る。露光ランプ58は走査位置52でプラテン50の帯状面積
部分を照射するために備えられている。線状に走査され
たドキユメントからの光像は、グラジエントインデツク
スフアイバーレンズアレー60によつて露光ステーシヨン
22へ伝達され、移動するフオトリセプタ14の光導電面16
を露光する。

現像ステーシヨン24は現像ハウジング65aを含み、この
ハウジングの下部は現像剤67を保持するためのサンプ66
aを形成している。当業者にとつて理解されるように、
現像剤67はキヤリア粒子と微細なトナー即ちインク粉末
の混合で構成されている。回転する磁気ブラシ現像ロー
ラー70が光導電面16に対して予め定めた作動関係を有し
て現像ハウジング65a内に配備されており、現像ローラ
ー70はサンプ66aから現像剤をフオトリセプタ14との現
像関係に運び、光導電面16に形成されている静電潜像を
現像する。

第２図を参照すれば、クリーニングブレード35は細長い
比較的剛性のプレート形部分を含み、この部分はクリー
ニングステーシヨン34にてフオトリセプタ14に沿つて配
備されている。ブレード35の下側エツジ62がクリーニン
グエツジ即ちクリーニング刃を形成しており、これがフ
オトリセプタ14の光導電面16と接触してその面16から残
留トナーのような汚れを除去する。クリーニングエツジ
62は実質的にドラム14の軸線と平行であり、その全長は
光導電面16の幅と実質的に等しいか、或いは僅かに長く
なつている。ブレード35はフオトリセプタ14の光導電面
16と接触されるから、ブレード35は光導電面16を損傷し
ないようにプラスチックのような比較的柔らかい材料か
ら形成される。

ブレード35は支持部材64により担持されており、この支
持部材64はクロスシヤフト65によつて適当なフレーム部
材66に軸支されている。シヤフト65は、ブレード35の回
転軸線及びクリーニングエツジ62の長手方向の軸線がド
ラム14の回転軸線に平行になってクリーニングエツジと
光導電面16との均等な接触を確保するように、取付けら
れている。

複写機が停止されている間にブレード35のクリーニング
エツジ62が変形したり、ドラム14の光導電面16を損傷し
ないようにするために、本発明による全体を符号90で示
すクリーニングブレード引き戻し装置が備えられてい
る。明らかとなるように、複写機の温度が予め設定した
温度レベルよりも低い間は、引き戻し装置90はブレード
35を引き戻してそのクリーニングエツジ62が光導電面16
から離れるようにする。複写機の温度が予め設定した温
度レベルよりも高い場合に、引き戻し装置90はこれに応
じてクリーニングエツジ62がフオトリセプタ14の光導電
面16と作動接触するようにブレード35を移動させる。

クリーニングブレード引き戻し装置90は重錘92を含み、
この重錘はブレード35のＴエツジ62が光導電面16と作動
接触されるように駆動し保持するための予め設定した力
を与える。重錘92は、クロスシヤフト65の一端にアーム
94を介して回転不能に連結されている。重錘92により生
じる力は支持部材64及びこれに取付けられているブレー
ド35を第２図に実線矢印で示すように時計方向へ駆動即
ち押圧してブレード35をクロスシヤフト65の軸線回りに
回転させ、ブレード35のエツジ62をフオトリセプタ14の
光導電面16と接触させる。

複写機の温度が予め設定した温度レベルよりも低いとき
にブレード35を引き戻すために、コイル状のバイメタル
ばね100とされた熱感応部材即ちサーモスタツトが使用
されている。このバイメタルばね100はロツド102に支持
され且つこのロツド102に駆動連結されている。ロツド1
02はフユーザーランプ47の支持体104に回転可能に軸支
され、バイメタルばね100を支持しているロツド102の端
部がフユーザー加熱ランプ47の片側に沿つてフユーザー
ローラー49の内部へ突出している。ロツド102の他端10
2′にはカム106が固定されており、カム106は重錘92の
下部93が乗り上げるように配置されている。カム106の
カム面は半径方向外方へ突出している彎曲したセグメン
ト107及び凹んだ平たいセグメント108を含み、カム106
の予め定めた角度の回転によつてセグメント107、108は
協働し、重錘92を移動してクリーニングブレード35のエ
ツジ62をフオトリセプタ14の光導電面16と作動接触させ
又作動接触から離すのに必要な動きを与えるのである。

作動に於て、複写機８が停止され、フユーザーランプ47
が消灯されているときは、フユーザーローラー49は冷え
る。バイメタルばね100は、フユーザーローラー49内の
温度が予め設定されている温度以下に下がると収縮し
て、第２図に点線矢印で示すように反時計方向へロツド
102及びカム106を回転させるように、選定されている。
カム106の反時計方向への回転は、カムセグメント107が
重錘92の側面93と係合する際に錘92を上方へ押し上げ
る。この錘92の押し上げ移動はクロスシヤフト65及びそ
れに固定されたクリーニングブレード35を反時計方向へ
回転させ、クリーニングブレード35のエツジ62をフオト
リセプタ14の光導電面16から引き離す。

バイメタルばね100の温度感応は、通常は複写機８が比
較的長い時間停止即ち非作動とされているときにクリー
ニングブレード35が引き戻されるように選定される。典
型的には、この時間とは複写機８が作動されないで数時
間経過される長さとされる。しかし理解されねばならな
いこととして、クリーニングブレード35を引き戻すのに
選定される温度は個々の複写機にとつての必要性、適用
状況、使用状況、に適するように様々に変化され、又、
個々の複写機における感応温度はそれが設置されている
周囲の状態並びに複写機の作動構成部分の正常な変化に
応じて変化されるのである。

複写機８の始動に於て、フユーザー加熱ランプ47が付勢
され、フユーザーローラー49が作動温度に上昇される。
フユーザーローラー49内の温度が上昇すると、バイメタ
ルばね100は伸びを生じ、ロツド102及びカム106を実線
矢印で示すように時計方向へ回転させる。フユーザーロ
ーラー49の温度が予め設定したバイメタルばね100が応
答する温度状態に達すると、カム106は回転して平たい
カムセグメント108が錘92の側部93と係合される。カム1
06のこの動きは錘92の下方への動きを許容し、クロスシ
ヤフト65及びクリーニングブレード35は時計方向へ回転
してブレード35のエツジ62をフオトリセプタ14の光導電
面16と所要の圧力で接触させるようになす。

１つの温度感応部材が図示され説明されたが、複数の温
度感応部材が使用でき、例えば１つの温度感応部材をフ
ユーザーローラー49内に配置してローラー内部の温度状
態を検出し、又第２の温度感応部材をフユーザーローラ
ー49の外部に配置してローラー外部の温度状態を検出す
るようになすことができる。

更に又、重錘92がクリーニングブレード35をフオトリセ
プタ14の光導電面16と係合させる押圧装置として示した
が、重錘92はブレード35を係合解除するための押圧手段
として使用できることは理解されよう。この場合、バイ
メタルばね100は、フユーザーローラー49内の温度が重
錘92の押圧に対抗する予め設定したレベルに達したとき
にクリーニングブレード35をフオトリセプタ14の光導電
面16に係合させるようにするのに使用される。

本発明はここに示した構成を参照して説明したが、この
細部に制限されるものではなく、特許請求の範囲に包含
される全ての変更や変形をカバーすることが意図されて
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるクリーニングブレード引き戻し装
置を有するコピー／プリント機の断面側面図。 第２図は本発明のクリーニングブレード引き戻し装置、
及びフユーザーローラー及びフオトリセプタとの関係を
示す斜視図。 ８……複写機 14……フオトリセプタ 16……光導電面 18……帯電ステーシヨン 22……露光ステーシヨン 24……現像ステーシヨン 28……転写ステーシヨン 32……コピーシート 35……クリーニングブレード 48……フユーザーステーシヨン 49……フユーザーローラー 50……プラテン 62……クリーニングエツジ 92……重錘 100……バイメタルばね 102……ロツド 106……カム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】静電潜像が形成される像形成面を備えた記
   録部材と、この記録部材面の像を現像する現像手段と、
   現像した像をコピー基体材料に転写する転写手段と、コ
   ピー基体材料に転写された現像像を定着する融着手段で
   あってコピー基体材料と接触するように構成された中空
   の融着ロール及び該ロールを加熱すべく該ロールの内部
   に配置された加熱手段を備えたものと、クリーニング刃
   付きブレードを備え転写後記録部材面をクリーニングす
   るクリーニング手段とを有する複写機であって、 前記クリーニング手段が、 （ａ） 所定の大きさの重錘からなり、ブレードのクリ
   ーニング刃が記録部材面に対して係合状態である動作位
   置とクリーニング刃が記録部材面に対して非係合状態で
   ある非動作位置との二つの位置のうちの一方の位置にブ
   レードのクリーニング刃が位置するように、ブレードを
   偏倚させるための偏倚手段と、 （ｂ） ブレードを移動させて前記動作位置又は非動作
   位置のうち一方の位置へとブレードのクリーニング刃を
   もたらそうとする偏倚を前記重錘がブレードに及ぼすよ
   うに、該重錘をブレードに駆動結合した第一の結合手段
   を備えたブレード支持手段と、 （ｃ） 融着手段の温度状態をモニターする温度モニタ
   ー手段であって、融着ロールの前記内部に配置されたバ
   イメタル製のバネと、融着手段の温度変化に応じて該バ
   ネが伸びたり縮んだりするにつれて、ブレードを移動さ
   せて前記動作位置又は非動作位置のうち前記第一結合手
   段を介する前記偏倚とは反対の位置へとブレードのクリ
   ーニング刃をもたらそうとする偏倚を該バネがブレード
   に及ぼすように、該バネを前記ブレードに駆動結合した
   第二の結合手段とを備えたものと を有する複写機。
2. 【請求項２】第二の結合手段が、融着手段の温度変化に
   応じて前記重錘を動かすべく該重錘に係合したカム面を
   備え前記バネによって動作せしめられるカムを有する特
   許請求の範囲第１項に記載の複写機。