JPH07122635B2 - 流体サンプルから特定成分を識別する方法および装置 - Google Patents

流体サンプルから特定成分を識別する方法および装置

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JPH07122635B2
JPH07122635B2 JP61114465A JP11446586A JPH07122635B2 JP H07122635 B2 JPH07122635 B2 JP H07122635B2 JP 61114465 A JP61114465 A JP 61114465A JP 11446586 A JP11446586 A JP 11446586A JP H07122635 B2 JPH07122635 B2 JP H07122635B2
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concentration
sensor
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アール.ステッタ ジョセフ
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    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、空気その他の気体の流れのような流体内の化
学物質の存在を検出する方法と装置に関するものであ
る。本発明は有毒な、危険な、または他の化学物質のよ
うな流体サンプルの未知成分を識別するのに特に適して
いる。
流体サンプルの化学成分を速やかに識別(同定)しなけ
ればならない多くの場合がある。例えば、化学的処理に
おいては、プラントからの生成気体または蒸気あるいは
流出液を監視する必要が屡々あり、医学診断においては
血液または排気の飼料中にある気体の濃度を速やかに測
定する必要が屡々あり、分析研究室では1つの気体化学
物質の濃度および別の物質の存在を測定する必要が屡々
あり、この状況は気体クロマトグラフ検出器において生
じる。気体の濃度を速やかにかつ選択的に測定する必要
があり、または測定したいと思う多くの他の事例があ
る。
高価で面倒な分析機器を用いれば、物質を選択的に分析
することが現在可能である。このためには、気体のサン
プルを収集してそれを遠隔分析のために研究室に送るこ
とが通常必要とされる。これは費用および時間が掛る方
法である。
一段と強力な研究室用機器の半携帯型が近年市販される
ようになった。だがかかる計器はある固有の制限を持っ
ている。気体クロマトグラフ装置は、連続リアル・タイ
ム監視モードで作動することはできない。赤外線分析器
は、その容積、重量および扱いにくさのもとになる長い
吸収通路を持つ繊細な光学系を必要とする。さらに、か
かる計器は通常は操作されなければならず、その分析結
果は熟練した専門家によって解明されなければならな
い。
多くの既存のセンサは、特に成分が事実上非反応性であ
る場合、低濃度の化学成分を検出することは不可能であ
る。1984年3月2日出願の米国特許出願第585,721号
(日本特開昭60−205348号に対応)においては、容易に
感知される化学活性誘導体生成物を生成させるために、
着目成分と触媒的に接触反応するセンサが開示されてい
る。だがその装置、および大部分の半携帯型または現地
使用可能型の装置は選択的ではなく、むしろ特定の化学
成分の検出用として専ら設計されており、未知成分を検
出・識別するようには説明されていない。
検出器類は、おのおの1つ以上の所定モードまたは条件
で作動される複数の電気化学的センサの配列を利用して
開発されており、多数の気体類の1つを識別するために
集合的応答が分析される。かかる検出器は1984年3月2
日出願の米国特許第585,699号(日本特開昭60−205351
号に対応)に開示されている。だがかかる装置は依然と
して、多数のセンサを用いなければ比較的少ない成分し
か識別できず、それによって装置は高くつくとともに複
雑になり、携帯式の現地使用には適さない。
事実上すべての従来の検出装置は、化学/物理環境が変
わるときに変化する定常状態の出力信号を発生するセン
サを利用している。かかる装置の設計目標は一般に、1
つの環境パラメータまたは化学物質以外のすべてに対す
る感度をなくし、したがって当該1つのパラメータまた
は化学物質を有効に監視・測定する装置を作ることであ
る。だがこの目標を実際に達成することは極めて困難で
ある。例えば、圧力変換器は温度変化の影響を受けやす
く、またメタン・センサは大部分の炭化水素に応答する
傾向がある。この公差感度を最小にするために高価な手
段が屡々用いらなければならない。
代表的な化学的センサは、着目する特定化学物質に露出
されたときに出力特性(例えば電流,電圧,吸光度,抵
抗,蛍光,大きさ,など)が変わる装置と定義される。
応答の変化は平衡または定常状態で通常調査され、応答
の大きさは濃度に関係がある。着目する特定化学物質が
存在するときのみ応答が生じるように装置が設計されて
いることを確認するために大きな注意が払われる。この
定常状態法は、1個のセンサ,計器、またはセンサ配列
を用いてサンプル内にあるかもしれない何百何千という
化学物質を分析するに十分なデータを提供しない。
米国特許第4,399,684号は、金属酸化物の気体センサが
サンプルの気体に曝される間に順次加熱・冷却されるよ
うな気体測定法を開示している。この特許は、かかる熱
循環の間に、異なる気体濃度について連続で、濃度依存
性の、独自な識別特性が作られることを開示している。
この識別特性は、熱サイクルの間に所定の時間に取られ
るセンサ出力信号の2つのサンプルの比を含む。その識
別特性は、既知濃度の標準的識別特性との比較によって
気体濃度を識別するに十分な情報を産出する。だが作ら
れた識別特性は濃度依存性であるので、それらはサンプ
ルの未知成分を識別するのに用いることはできない。こ
の特許は、開示された方法が未知気体を識別するのに使
用しうることをほのめかしているが、かかる識別が有効
であることの説明を与えていない。
本発明の一般目的は、従来の装置および方法の不利を回
避するとともに、構造上および操作上より一層の利点を
与える、改良された検出装置ならびに方法を提供するこ
とである。
本発明の重要な目的は、流体サンプル内の未知成分を識
別するための、現地での使用に特に適した方法を提供す
ることである。
本発明の上述の目的と関連して、もう1つの目的は、識
別された化学物質の濃度を測定する方法を提供すること
である。
本発明のもう1つの目的は、1個の感知装置の使用によ
って多数の化学成分を識別することができる上記の型式
の方法を提供することである。
本発明の上述の目的と関連して、もう1つの目的は、動
的または化学反応関連パラメータを測定するために動的
モードのセンサを利用する上記の型式の方法を提供する
ことである。
本発明のもう1つの目的は、上述の目的の方法を実施す
るための検出装置を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、感知装置のエネルギ変調に
よって作動するかかる検出装置を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、簡単かつ経済的な構造を有
し、また小型でコンパクトなサイズを特徴とする上記の
型式の感知装置を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、化学成分の識別および濃度
を迅速かつ選択的に決定する上記の型式の検出方法およ
びに装置を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、濃度の極めて低い化学成分
を検出することができる上記の型式の検出方法および装
置を提供することである。
本発明による流体サンプルから特定成分を識別する方法
は、先ずこの流体サンプルを、エネルギ入力を有しかつ
特定成分と相互作用して応答を発生する感知ユニットに
曝す工程を施す。この相互作用は、相互作用する成分に
よって変化するパラメータをもっている。次いで、この
エネルギ入力を変調して前記のパラメータに比例する変
調された応答を発生させ、この応答の変調さら、特定成
分を識別するための特徴的なパラメータを測定する。換
言すれば、導入してくる化学物質を反応させ、この反応
の程度を循環的あるいは規則的パターンで変調し、この
反応の程度を感知装置で追う。この変調された記録中に
生成された情報は、この感知装置に入ってくる化学物質
を識別し濃度を測定するのに十分なものである。
一方、本発明による装置は、エネルギ入力を有しかつ成
分によって変化するパラメータをもつ相互作用を流体サ
ンプル中の特定成分と行なって応答を発生する感知ユニ
ットと、該流体サンプルを該感知ユニットへ導く装置
と、該エネルギー入力を変調して該パラメータに比例す
る変調された応答を発生する装置と、該応答を処理して
該特定成分を識別しおよび/または定量するための該パ
ラメータを測定する装置とからなることを特徴とするも
のである。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
本発明はその最も広い観点においては、センサ信号を変
調する技法により、1個の感知装置を用いることによっ
てサンプル媒体に関する大量の情報またはデータを発生
させるものである。
さらに詳しく述べれば、本発明はセンサと検出すべき成
分との間の相互作用のエネルギ変調に関し、それによっ
て変調された出力信号が検出器から作られ、またこの変
調情報を用いてパラメータ(化学物質または化学反応の
運動特性あるいは熱力学特性に関する)が導かれ、この
パラメータを着目する特定の成分の識別および濃度を決
定するのに用いることができる。多数の異なるタイプの
センサおよび変調装置を用いて、着目する化学物質に特
定な異なるパラメータを確認することができるが、下記
の好適な実施例は、電気化学的センサ信号の熱変調を利
用して、センサ系(変調器とセンサ)により検出され、
識別され、定量される化学物質の空気との化学反応の
「活性化エネルギ」を表わす運動パラメータ(kinetic
parameter)を決定する。
第1図および第2図には、本発明により作られかつ本発
明の特徴を具体化する、全体として符号10で表わされる
検出器が示されている。検出器10は気体混合器11と、空
気入口12と、適当な弁を通して空気入口13またはサンプ
ル気体入口14のいずれかに結合されるもう1つの入口と
を備えている。この配列により、検出すべき化学成分を
含有する周囲空気は気体混合器11に直接入れられ、また
は識別すべき研究用サンプルは変調器/センサによる分
析に先立って所望の濃度範囲まで気体混合器11の中で空
気と混合される。気体混合器11はオプションであり、所
望の場合、周囲の空気または検出すべき他のサンプル源
を検出器10の残部に直結することもできる。
気体混合器11の出口15は、感知ユニット20の入口に結合
されている。さらに詳しく述べれば、感知ユニット20
は、電極の電位を調整するとともにセンサに入ってくる
化学物質の電気酸化または電気還元を行なうポテンショ
スタット22に結合される電気化学的センサ21を含む。感
知ユニット20は、気体サンプルが電気化学的センサ21に
入れられる前に気体サンプルを加熱する加熱フィラメン
ト23をも備えている。フィラメント23は加熱器として働
くだけでなく、触媒的すなわち、化学的反応器としても
働くことが望ましい。フィラメント23は、検出すべき化
学成分の型、および使用される特定の電気化学的センサ
21により、適当な材料、例えばPt,Pd,Rh,Au,Ir、その他
の触媒のような貴金属であることができる。本発明の実
験モデルにおいては、フィラメント23はRhのような貴金
属で作られているが、タングステンまたはモリブデンの
ような非金属触媒も使用することができる。さらに、反
復可能でしかも迅速な(例えばセンサの応答よりも迅速
な)変調を作り得るものであればいかなる「微小触媒」
反応器でも使用することができる。
フィラメント23は、電源31、関数発生器32および電流増
幅器33を含む変調器30に結合されている。さらに詳しく
述べれば、電源31は関数発生器32と電流増幅器33との両
方に結合されている。関数発生器32は、電流増幅器33を
経てフィラメント23の1つの端子に加えらえる鋸歯形波
のような所定波形の出力信号を作る。フィラメント23の
他の端子は、電流計34を経て電源31に接続されている。
フィラメント23の両端に電圧計35を接続してもよい。フ
ィラメント23を通る電流したがってその温度は、以下に
詳しく説明する通り、関数発生器32からの出力信号によ
って変調される。
サンプル気体は電気化学的センサ21を出て、計量計36お
よびポンプ37を経て適当な換気フード(図示されていな
い)などに進む。これによって、毒性または危険性を有
するかも知れない化学物質でも安全に排出させることが
できる。
電気化学的センサ21は、ポテンショスタット22によって
作られかつ電子プロセッサ40によって読み出させる電気
出力信号を作る。電子プロセッサはマイクロプロセッサ
を含ませることもできる。プロセッサ40は、感知ユニッ
ト20からの出力信号を受信するとともに、半導体記憶装
置のような適当な記憶装置42にも結合される比較器41を
含むことが望ましい。複数の異なる化学物質の標準応答
パラメータが記憶装置に42に記憶されている。フィラメ
ント23の変調によって、電気化学的センサ21からの出力
信号は対応する変調を起こし、特有の出力応答パラメー
タを発生するこの応答パラメータは比較器41において記
憶装置42に記憶された標準応答パラメータと比較され、
もし一致が検出されたら、検出される化学成分の識別お
よび濃度の適当な表示を表示器43に生じさせる。この表
示器は所望の型式のものを使用できる。例えば、表示板
43はCRTその他の型の表示装置のようなディジタル表示
装置に読出しを生じさせることができる。
いま第3a図および第3b図も参照して、検出器10の作動を
シクロヘキサンの検出を例に挙げて説明する。この目的
のために、電気化学的センサ21はCOセンサとしフィラメ
ント23はRhフィラメントとする。200rpmのシクロヘキサ
ンで汚染された空気はフィラメント23の上を流してセン
サ21に通される。変調器30はフィラメント23の温度を周
囲温度と約1500℃との間で変えることができるが、実際
の変化の範囲は関数発生器32からの出力信号によって決
定されることになる。
フィラメント23は下記の反応によってシクロヘキサンの
熱分解反応を生ぜしめる: シクロヘキサン+空気(酸素20%) =CO+生成物 低温度、例えば約200℃未満では、シクロヘキサンの熱
分解はほとんどまたは全く起らず、すなわち反応速度は
この温度では極めて低く、したがって電気化学的センサ
21の読みはゼロである。しかし温度が上昇されるにつれ
て、この反応は認められるような速度になり始め、セン
サ21はCO濃度の増加に応答する。
CO生成速度に関する通常の運動式は次の通りである: d〔CO〕/dt =r〔シクロヘキサン〕〔空気〕〔C〕 ただし〔C〕は通常1乗まで取られる触媒の濃度であ
り、rは速度定数である。空気またはシクロヘキサンの
濃度は任意の累乗まで取ることができる。速度定数は下
記の通りに表わされる: r=Ae−E/kt ただしAは前指数係数であり、tは絶対温度であり、k
はボルツマン定数であり、Eはこの反応の活性化エネル
ギである。
この場合、関数発生器32は鋸歯形の出力波形を発生し、
その結果第3a図の波形50によるフィラメント温度の鋸歯
形変調が生じるが、温度は約40秒で完全な1サイクルを
経る。温度は約600℃の低い点51と約1000℃の高い点52
との間を循環する。フィラメント温度のこの変調はCO生
成速度を絶えず変化させ、第3b図の波形60によって示さ
れるように、センサ21から変調される出力信号を発生さ
せる。第3b図の線61は背景または基線レベル、すなわち
純空気に応じてセンサ21によって作られた出力を表わす
が、実際の純空気応答信号は波形の部分62によって示さ
れる。シクロヘキサン汚染物を有する気体サンプルがセ
ンサ21に入られるにつれて、その応答は強化して波形60
の右側部分により示される定常状態レベルに近づく。グ
ラフからわかるように、この応答は上部ピーク64と下部
ピーク65との間で変化する変調された信号63である。信
号63のピーク・ピーク振幅はa−bであり、ここでaは
基線61と上部ピーク64との間の距離であって、bは基線
61と下部ピーク65との間の距離である。
CO生成速度に関する上記の運動式からわかるように、CO
生成速度、したがってセンサ出力信号は、空気および触
媒の濃度が事実上一定に保たれるならば、シクロヘキサ
ンの濃度に比例することになろう。また、濃度に無関係
なパラメータはシクロヘキサン濃度で割ったCO生成速
度、すなわち d〔CO〕/〔シクロヘキサン〕dt =r〔空気〕〔C〕 であり、これは一定の濃度および温度では一定である。
かくして、速度定数rに関する上記の式からわかる通
り、フィラメントの温度変化は変動するCO濃度をもたら
し、これは前指数計数Aおよび活性化エネルギEによっ
て定められる。この反応速度定数rは化学反応に関して
極めて特有なものである。かくして、シクロヘキサン濃
度で割った熱変調されたCO濃度は、加熱されたRhフィラ
メント上のシクロヘキサンからCOを生成するための活性
化エネルギに比例する。シクロヘキサン濃度で割ったCO
濃度はシクロヘキサン濃度に無関係であるので、この情
報は汚染物質をシクロヘキサンとして識別するのに用い
ることができる。
この情報は正規化されたパラメータh/aによって表わさ
れる。ここでh=a−bであり、すなわち波形60のピー
ク・ピーク振幅を上部ピーク64の大きさすなわち高さで
割ったもので表わされる。上部ピーク64の高さはシクロ
へキサン濃度に比例することが判明している。また、パ
ラメータh/aは第4図に示されるように、アンモニア,
アクリロニトリル,シクロヘキサン,メタン,トルエン
およびベンゼンといった数多くの調査された化学成分に
関する疑似活性化エネルギ(kcal/mol)に比例すること
も判明している。また、信号応答波形60のピーク・ピー
ク振幅h、および上部ピーク64の高さ「a」は、検出さ
れる化学成分の濃度に比例することも判明している。
かくして、プロセッサ40は感知ユニット20からの出力波
形に基づいて作動して量hおよびパラメータh/aを求め
るとともに、このパラメータを記憶装置42に記憶された
標準パラメータ(すなわち疑似活性化エネルギ)と比較
して、シクロヘキサンのような汚染物質を識別しその濃
度を登録する。
上述した好適な実施例では、フィラメント23の触媒表面
は電気化学的センサ21から分離している。しかしながら
本発明の原理は、半導体センサの温度が接触反応を生じ
させるように変調され、次いでこの同じ表面が気体検出
器として使用されるような反応機構においても利用でき
る。この好適な実施例では、炭化水素検出のための電気
化学的COセンサの熱変調について説明したが、本発明の
原理は他の型のセンサおよび他の型の相互作用の他の型
の変調にも適用される。かくして例えば、相互作用のイ
オン化ポテンシャルを測定するためのホトイオン化検出
器への光子エネルギ入力を変調することによって、ベン
ゼンが検出される。サーモパイル検出器への赤外線入力
を変調して、メタンのような強い赤外線吸収物質である
化学物質を検出するための赤外線吸収係数を測定するこ
とができる。同様に、熱電子イオン化検出器への熱エネ
ルギ入力を変調して、イオン化ポテンシャルを測定する
ことができる。もう1つの別法は、関連する運動パラメ
ータ、例えば速度順序(rate order)を測定するために
化学ルミネセンス検出器における化学試薬、例えばオゾ
ンを変調することである。かかる方法は、例えば酸化窒
素の検出に用いることができよう。もう1つの方法は、
不対スピンを持つ電子の磁気エネルギ・レベルを測定す
るためにマイクロ波検出器と共に磁気変調を使用するこ
とであり、この方法は不対電子を持つ奇分子を検出する
のに用いられる。一般に、本発明で必要なものは、サン
プル中の検出すべき化学物質の相互作用を化学的にまた
は他の方法で変調する手段(例えばエネルギ入力)およ
びこの変調された信号を検出する手段である。これによ
って、状況を説明する特有の運動または熱力学的パラメ
ータを求めることができ、これは、着目する特定の化学
物質を識別し定量するのに必要な選択された情報を提供
する。
本発明の1つの重要な観点は、最小数の部品を持つ1つ
の検出器を利用して多数の化学成分の選択的識別が可能
なこと、その結果、携帯性および現地使用に具合よく小
型化された広範囲に利用できる検出器をもたらすことで
ある。さらに本発明の検出器は、未熟な要員が使用でき
るようにわかりやすい出力表示を生じるように設計する
ことができる。
以上の説明では気体サンプルによる動作について説明さ
れたが、本発明の原理は液状媒体における化学物質の分
析にも適用できることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の検出装置のブロック図、第2図は本発
明で用いる感知ユニットおよび変調器の実施例を詳細に
示すブロック図、第3a図は発熱器温度の変調のグラフ、
第3b図は、導入気体が200rpmのシクロヘキサンを含む空
気であるときの感知ユニットからの変調された出力を第
3b図と同じ時間軸で表わしたグラフ、および第4図はRh
フィラメント上に電気化学的に活性化合物を生成するた
めの疑似活性化エネルギとパラメータh/aとの関係を表
わすグラフであり、異なる種類の化学物質ついての特有
な疑似活性化エネルギを示している。 10……検出器、20……感知ユニット、21……電気化学的
センサ、22……ポテンショスタット、23……加熱フィラ
メント、30……変調器、40……プロセッサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の成分を含む流体サンプルを、エネル
    ギ入力を有しかつ成分によって変化するパラメータをも
    つ相互作用を該特定成分と行なって応答を発生する感知
    ユニットに曝す工程、該エネルギ入力が変調して該パラ
    メータに比例する変調された応答を発生させる工程、お
    よび該応答の変調から該特定成分を識別しおよび/また
    は定量するための該パラメータを測定する工程からなる
    ことを特徴とする流体サンプルから特定成分を識別する
    方法。
  2. 【請求項2】エネルギ入力を有しかつ成分によって変化
    するパラメータをもつ相互作用を流体サンプル中の特定
    成分と行なって応答を発生する感知ユニットと、該流体
    サンプルを該感知ユニットへ導く装置と、該エネルギ入
    力を変調して該パラメータに比例する変調された応答を
    発生する装置と、該応答を処理して該特定成分を識別し
    および/または定量するための該パラメータを測定する
    装置とからなることを特徴とする流体サンプルから特定
    成分を識別する装置。
JP61114465A 1985-05-20 1986-05-19 流体サンプルから特定成分を識別する方法および装置 Expired - Lifetime JPH07122635B2 (ja)

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