JPH07122133B2 - イオンプレ−テイング方法とその装置 - Google Patents

イオンプレ−テイング方法とその装置

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JPH07122133B2
JPH07122133B2 JP61193745A JP19374586A JPH07122133B2 JP H07122133 B2 JPH07122133 B2 JP H07122133B2 JP 61193745 A JP61193745 A JP 61193745A JP 19374586 A JP19374586 A JP 19374586A JP H07122133 B2 JPH07122133 B2 JP H07122133B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、イオンプレーティング方法とその装置に関
する。さらに詳しくは、この発明は、圧力勾配型プラズ
マガンを用いるイオンプレーティングにおいて、複数の
ハースに磁界を印加し、プラズマの分枝収束によって蒸
発とイオン化を行う、効率的で大面積基板のドライコー
ティングもしくは連続的ドライコーティングにも有用な
イオンプレーティング方法とそのための装置に関する。
(背景技術) プラスチック、ガラス、セラミックス、金属等の基板も
しくはフィルムの表面に、金属、無機物、カーボン、あ
るいは有機ポリマーなどの薄膜(蒸着膜)を形成したも
のは、導電性フィルム、絶縁膜、表示素子、光学フィル
ム、電子デバイス、装飾などの多様な用途分野への応用
が期待されているもので、すでに実用化されているもの
も少なくない。
このような薄膜を形成するための方法、装置としては、
真空蒸着装置内に老いた蒸発源からの蒸発粒子をグロー
放電によってイオン化して行うものが知られている。イ
オンプレーティングと呼ばれている技術である。
イオンプレーティングについては、ホロソカード型のも
のと、高周波励起型のものとがあることも知られてい
る。
これらのイオンプレーティング法は薄膜形成技術として
優れたものではあるが、連続的コーティング、あるいは
広幅で、かつ長尺のフィルム表面や大面積基板等に均一
に薄膜を形成するための技術、装置としては、依然とし
て多くの問題が未解決の現状にある。
たとえば、広幅で、長尺のフィルムやシート状基板表面
に薄膜を均一に形成するにあたっては、幅方向および長
さ方向のいずれにおいても、品質が均一で、密着性に優
れた薄膜を、フィルムやシート状基板を連続的に移動さ
せながら効率的に製造することが必要になる。しかしな
がら、ホロソカードの場合にはカソード部等の装置の汚
れ、損傷が避けられず、熱的安定性に欠け、基板フィル
ム等の発熱が避けられないという問題がある。このため
優れた品質の薄膜を、連続して移動するフィルム表面等
に均質に、かつ効率的に得ることは困難であった。
また、高周波励起型のイオンプレーティングの場合に
は、優れた品質の薄膜を安定して得るためには極めて有
効であるものの、長尺で広幅の大面積フィルムなどの場
合に、その薄膜を効率的に製造するための生産性の点で
難点があった。
さらに、これまでのホロソカード、高周波励起のいずれ
のタイプにおいても、フィルムあるいは大面積基板の一
部分のみに所望の薄膜を形成し、連続的にこの部分コー
ティングを行うことや、それを複数回連続的に行って多
層膜を形成することは困難であった。
(発明の目的) この発明は、このような事情を鑑みてなされたものであ
り、連続的、かつ効率的に薄膜を形成するためのイオン
プレーティング方法とそのための装置を提供することを
目的としている。さらに詳しくは、フィルムあるいは大
面積基板の薄膜形成を効率的に行いえる、また多層膜の
形成にも有用なイオンプレーティング方法とそのための
装置を提供することを目的としている。
(発明の開示) この発明の方法は、上記の目的を達成するために、真空
室内に設けた複数のハースに磁界を印加し、圧力勾配型
プラズマガンによって生成させたプラズマを該複数のハ
ース分枝収束させて蒸発源物質の蒸発とイオン化を行う
ことを特徴としている。
また、この発明のイオンプレーティング装置は、この方
法に対応して、真空室と、排気系と、ガス導入系と、複
数のハースと、圧力勾配型のプラズマガンと、基板の保
持および(または)移動手段とからなる装置において、
複数のハースに磁界印加手段を設け、磁界の印加と制御
を行うようにしたことを特徴としている。
この発明の方法および装置に用いる圧力勾配型プラズマ
ガンは、陰極と陽極との間に中間電極を介在させ、陰極
領域を1Torr前後に、そして陽極領域を10-3Torr程度に
保って放電を行うものである。この放電によって生成さ
れたプラズマ、たとえばArイオン流は、真空室内を帯状
に移動させ、ハース部に収束させることができる。ま
た、このプラズマは、磁界を印加することによってシー
ト状に偏平化することもできる。
通常は、ハースに対して横方向に、すなわちベルジャ側
壁に設けたプラズマガンから水平方向に発射させたプラ
ズマ流を、上向きに置いたハースのほぼ真上で屈曲させ
てハース部にその流れを収束させる。この収束によっ
て、薄膜形成材料としての蒸発源物質の蒸発とイオン化
と行う。
この方法、装置による場合には、プラズマガンの汚れが
なく、反応速度が大きく、プラズマが安定化し、均質な
薄膜を形成することが可能になる。またプラズマシート
王に変形することにより、広幅のフィルムなどの幅方向
に均一な薄膜を形成しやすくなる。
この発明は、以上のとおりの圧力勾配型プラズマガンを
用いるイオンプレーティング方法において、さらに効率
的で機能的な方法と、そのための装置を実現したもので
ある。
複数のハースを用い、しかも該複数のハースに磁界を印
加するこの発明の方法と装置は、この発明の発明者によ
って見出されたプラズマ流、低温プラズマの流れの磁界
依存性を利用したものである。すなわち、該プラズマ流
は、磁界によって吸引収束もしくは反発され、この現象
を利用することによって効果的にプラズマ流を制御する
ことを可能としたものである。
添付した図面に沿って、この発明の方法と装置をさらに
詳しく説明する。
第1図は、この発明の装置の一例を示したものである。
この第1図に示した例では、真空室(1)はベルジャ
(2)によって気密に保たれている。真空室(1)は、
ベルジャ(2)に設けた真空排気系(3)によって排気
される。排気した後に、ガス導入系(4)から反応性ガ
ス、不活性ガスが導入される。また、ベルジャ(2)の
内部には、圧力勾配型プラズマガン(5)および被処理
基板(6)の保持手段(7)が設けられている。
ベルジャ(2)の内部には、蒸発源物質を保持する複数
のハース(8)(9)(10)が設けられている。
第2図に示した要部斜視図からも明らかなように、圧力
勾配型プラズマガン(5)からのプラズマ流(11)は、
複数のハース(8)(9)(10)にそれぞれ分枝して収
束する。この場合、ハース(8)(9)(10)には、各
々のハースに装着された磁界の印加手段(12)(13)
(14)によって磁界が印加されている。S極の磁界を印
加することによって、プラズマを分枝収束することがで
きる。
この磁界の印加は、電気的手段によってベルジャ(2)
の外部から制御することができる。この際に、その制御
は、ハース(8)(9(10)について、同時に行うよう
にしてもよいし、印加手段(12)(13)(14)について
個別に行ってもよい。
磁界の強さをかえることにより、プラズマの収束の度合
を変更することもできる。また、たとえば一つのハース
(9)に逆磁場の磁界を印加するならば、プラズマは、
ハース(9)には収束せず、ハース(8)(10)に分枝
収束する。
この分枝収束させたプラズマ流によって蒸発源物質の蒸
発とイオン化とを行う。
もちろん、ハース(8)(9)(10)には、適宜に抵抗
加熱、高周波誘導加熱、電子ビーム照射などの蒸発手段
を設けることができる。また、基板には負電圧を印加
し、蒸発イオン化粒子を加速させてもよい。
第3図は、基板として移動フィルムを用い、ハース(1
5)(16)(17)を、プラズマガンに対向してフィルム
の幅方向に並列して設置した場合の例である。この場合
は、プラズマは、シート状プラズマを用いてもよい。フ
ィルムの幅方向に均質な薄膜を形成することができる。
また第4図は、移動するフィルムの横方向からのプラズ
マを、フィルムの進行方向に直列に配置したハース(1
8)(19)(20)に分枝収束させている例を示してい
る。
この例においては、蒸発源物質を同一のものとするなら
ば、連続的な薄膜形成が効率化されることになる。ま
た、別種の物質とするならば、多層膜を形成することが
できる。しかもこの例の場合には、フィルムの一部分
(斜線部分)のみに薄膜を形成することもできる。
フィルムの上面には冷却手段を設けることもできる。
この発明の方法および装置において、処理対象とする基
板に格別の限定はない。また、薄膜形成物質にも、通常
用いている金属、合金、セラミックス、カーボン、ポリ
マーの任意のものが使用できる。
反応の圧力は、1×10-4〜10-2Torr程度の範囲とするこ
とができる。アルゴン、ヘリウム、水素、酸素、窒素、
有機物などの不活性ガスもしくは反応性ガスの適宜なも
のが使用できる。
放電電圧は、たとえば50〜100Vとし、電流は蒸発物質に
よって適宜に選択する。
ポリエステル、ポリサルフォン、ポリアミド、ポリイミ
ドなどの耐熱性プラスチックフィルムを基板とする場合
には、フィルム幅を100〜500mm、移動速度を6m/分〜30m
/分程度にまですることができる。
以下、実施例を示し、さらにこの発明を詳しく発明す
る。もちろん、この発明は、この実施例に限定されるも
のではない。
実施例 (1)第3図に示した装置を用いて、フィルム幅200mm
のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに、透
明導電性薄膜を形成した。
ベルジャー内に3個のハースを置き、5%SnO2含有のIT
Oを蒸発源物質とした。ハース間の距離は、約40mm、40m
mとした。ハースとフィルムとの距離は40cmとした。フ
ィルムの巻取り速度は16m/分とした。
放電電圧250A/70V、アルゴン圧力7×10-4Torr、酸素圧
力9×10-4Torrの条件とした。
ハースには、S極の磁界を印加した。
プラズマは、3個のハースに分枝収束した。
膜厚約1200で、550nmの平行光線透過率85%(PETブラン
ク87%)の透明フィルムを得た。フィルムの抵抗値は10
0〜110Ω/□であった。
(2)第4図に示した装置を用い、上記(1)と同様の
フィルムを用いて、幅約50mmの透明導電膜を得た。同じ
条件で放電を行った。
膜厚約1500Åの薄膜を、約1/2の時間で製造した。
透過率83%、抵抗120〜130Ω/□の薄膜を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、この発明の装置の一例を示した
ものである。第3図および第4図は、他の実施例を示し
たものである。 図中の番号は次のものを示している。 1……真空室、2……ベルジャ 3……排気系、4……ガス導入系 5……圧力勾配型プラズマガン 6……基板、7……保持手段 8,9,10……ハース 11……プラズマ流 12,13,14……磁界印加手段 15,16,17……ハース 18,19,20……ハース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のハースに磁界を印加し、圧力勾配型
    プラズマガンによって生成させたプラズマを該複数のハ
    ースに分枝収束させて蒸発源物質の蒸発とイオン化を行
    うことを特徴とするイオンプレーティング方法。
  2. 【請求項2】複数のハースの磁界印加とその制御を各々
    個別的に行う特許請求の範囲第1項記載のイオンプレー
    ティング方法。
  3. 【請求項3】プラズマがシートプラズマである特許請求
    の範囲第1項または第2項記載のイオンプレーティング
    方法。
  4. 【請求項4】真空室と、排気系と、ガス導入系と、複数
    のハースと、圧力勾配型プラズマガンと、基板の保持お
    よび(または)移動手段とからなるイオンプレーティン
    グ装置において、複数のハースに磁界印加手段を設け
    て、磁界の印加とその制御を行うようにしたことを特徴
    とするイオンプレーティング装置。
  5. 【請求項5】複数のハースをプラズマガンに対向して並
    列して設けた特許請求の範囲第4項記載のイオンプレー
    ティング装置。
  6. 【請求項6】ハースへの磁界の印加とその制御を各々個
    別的に行うようにした特許請求の範囲第4項または第5
    項記載のイオンプレーティング装置。
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