JPH07121832B2 - 希土類オキシ硫化物セラミックスの製造方法 - Google Patents

希土類オキシ硫化物セラミックスの製造方法

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JPH07121832B2
JPH07121832B2 JP61178304A JP17830486A JPH07121832B2 JP H07121832 B2 JPH07121832 B2 JP H07121832B2 JP 61178304 A JP61178304 A JP 61178304A JP 17830486 A JP17830486 A JP 17830486A JP H07121832 B2 JPH07121832 B2 JP H07121832B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、希土類オキシ硫化物セラミックスの製造方法
に関する。
(従来の技術) 例えばGd2O2S:Pr等のような希土類オキシ硫化物(RE2O2
S、RE;希土類元素)を母体とする蛍光体をセラミックス
化し、シンチレーション検出器として用いることは、特
開昭58−204088号に開示されている。かかる用途に希土
類オキシ硫化物セラミックスを適用する場合には、該セ
ラミックス内部での発光を外部になるべく多く取出す必
要があるために、セラミックス内部での光損失の少な
い、透光性の高いものが要求される。このため、セラミ
ックスの着色、つまり光の吸収を少なくし、セラミック
ス内部の気孔や混在物による光の散乱も少なくする必要
がある。
ところで、気孔や混在物の少ないセラミックスは従来よ
りホットプレス法又は熱間静水圧プレス法(ホットアイ
ソスタティックプレス法)により製造されている。
しかしながら、ホットプレス法ではセラミックス原料と
雰囲気との間の遮蔽がないため、雰囲気からの影響を受
け易い。特に、セラミックス原料として高温で分解し易
い希土類オキシ硫化物を用いる場合には分解によるセラ
ミックスの着色や特性低下が起り易いという問題があ
る。
一方、セラミックス原料を気密容器内に封入し、熱間静
水圧プレス処理を行なう方法では上述した分解を少なく
できるものの、気密容器とセラミックス原料が直接接触
しているため、両者間の反応、又は気密容器の構成材で
ある金属のセラミックスへの拡散により着色が生じ易い
という問題がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされた
もので、熱間静水圧プレス処理時における着色及び気孔
や混在物の生成を抑制し得るセラミックスの製造方法を
提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段及び作用) 本発明は、希土類オキシ硫化物をモリブデン、タングス
テン、白金およびレニウムの群から選ばれる金属の箔で
覆い、さらにこれをタンタルまたはニオブからなる気密
容器内に封入した後、熱間静水圧プレス処理を施すこと
を特徴とするものである。
上記希土類オキシ硫化物としては、例えばガドリニウム
オキシ硫化物またはガドリニウムの一部を他の希土類元
素で置換したガドリニウムオキシ硫化物等を挙げること
ができる。こうしたセラミックス原料は、通常、粉末の
形態で使用されるが、取扱い易さ、焼結のし易さから冷
間プレスを施して嵩密度を高い状態にすることが好まし
い。
上記熱間静水圧プレス処理に使用する気密容器は、次の
ような条件を満足することが要求される。即ち、熱間
静水圧プレスは高温下でなされるため、高温下でも気密
容器としての機能を保持する耐熱性を持った高融点材料
であること、同プレス時には希土類オキシ硫化物に圧
力を伝えながら同原料の焼結による収縮を伴い、容器自
体も潰れていく必要があることから、塑性変形を起こし
易いこと、容器の形状や気密封止する際の加工が容易
なこと等が要求される。上記タンタル又はニオブは、か
かる条件を満足する材料であり、特にタンタルは有効で
ある。これに対し、例えばタングステンは高融点金属で
あるという点では優れているが、塑性変形のし易さ、加
工性の点で劣るため、不適当である。
上記熱間静水圧プレス処理に使用する箔は、同プレス時
に希土類オキシ硫化物(又は焼結後の希土類オキシ硫化
物セラミックス)が気密容器と直接接触するのを阻止す
る役目をなすもので、上記のようにモリブデン、タング
ステン、白金、レニウムから形成する必要がある。例え
ば、タンタルは既述した如く熱間静水圧プレス処理の気
密容器としては適しているが、希土類オキシ硫化物と接
触すると、熱間静水圧プレス時に着色が生じ、希土類オ
キシ硫化物の透光性を損う。かかる箔は、あまり厚くし
過ぎると、その強度のために希土類オキシ硫化物への圧
力伝達が不十分となる。このため、箔の厚さは200μm
以下にすることが望ましい。
上記熱間静水圧プレス処理の温度は、低いほど希土類オ
キシ硫化物の焼結が進み難く、おおよそ1300℃以下では
希土類オキシ硫化物セラミックス中の気孔が多くなり、
透光性が損われる。一方、おおよそ1800℃を越えるよう
な高温になるとモリブデン等の箔を用いても希土類オキ
シ硫化物の反応又は分解による着色が生じるようにな
り、透光性が損われる。また、得られた希土類オキシ硫
化物セラミックスを蛍光体に適用した場合には発光効率
の低下も起こるようになる。従って、熱間静水圧プレス
処理の温度はおおよそ1300〜1800℃の範囲することが望
ましい。更に、発光効率が高く、透光性に優れた希土類
オキシ硫化物セラミックスを製造する上で好ましい処理
温度は、1450〜1650℃である。
上記熱間静水圧プレス処理において、圧力を低くし過ぎ
ると希土類オキシ硫化物の焼結が不充分となり、希土類
オキシ硫化物セラミックス中の気孔が多くなって透光性
が損われる。このため、圧力の下限値は数百気圧(数十
MPa)程度にすることが好ましい。
また、熱間静水圧プレス処理において昇圧及び昇温のタ
イミングは先に加圧を行ない後に昇温を行なう方法でも
よいが、この方法では処理途中で気密容器が破損してし
まうこともある。このため、気密容器が軟化するような
1000℃前後の温度まで先に昇温し、次に所定の圧力まで
加圧を行ない、その後に所定の温度まで再昇温を行なう
方法を採用することが望ましい。かかる方法を採用すれ
ば、気密容器の破損を抑制でき、歩留りを向上できる利
点を有する。
このように希土類オキシ硫化物をタンタル又はニオブか
らなる気密容器内に直接封入せず、該原料を予めモリブ
デン、タングステン、白金及びレニウムの群から選ばれ
る金属の箔で覆った状態で前記気密容器に封入して前記
希土類オキシ硫化物が気密容器に接触しないようにし、
これを熱間静水圧プレスを施すことによって、気孔及び
着色の少ない透光性の優れた希土類オキシ硫化物セラミ
ックス等を得ることができる。
なお、本発明においては希土類オキシ硫化物セラミック
スの着色を減少させるために、熱間静水圧プレス処理に
先立って希土類オキシ硫化物に大気雰囲気中での加熱処
理を加えることも有効である。即ち、大気雰囲気中の加
熱処理は希土類オキシ硫化物(RE2O2S、RE;希土類元
素)の表面を酸化して少量のRE2O2SO4を生成させ、これ
により着色を抑制するものである。加熱処理温度は、一
部のRE2O2SのみがRE2O2SO4に変化し、大部分はRE2O2Sの
ままで保たれるような400〜800℃が好ましい。加熱処理
時間は、処理温度によっても変わるが、おおよそ30分間
〜3時間の処理が適当である。
(発明の実施例) 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
実施例1 プラセオジムで付活したオキシ硫化ガドリニウム(Gd2O
2S:Pr)蛍光体の粉末を約200MPaの圧力で冷間静水圧プ
レスし、形状を整えた後、この蛍光体成形物1を40μm
の厚さのモリブデン箔2で覆った。つづいて、これを厚
さ0.3mm、内径40mm、高さ50mmの円筒形タンタル製カプ
セルに装填した後、内部の空気を排気し、電子ビーム溶
接により気密容器3とした(第1図図示)。次いで、気
密容器に圧力媒体としてアルゴンを用いて常温で50MPa
まで圧力を加えた後、昇温とこれに伴う昇圧を行ない、
1700℃、150MPaの最終条件に達したところで1時間の保
持を行なうという手順により熱間静水圧プレス処理を施
してGd2O2S:Pr蛍光体の透光性セラミックスを製造し
た。
得られたGd2O2S:Prセラミックスは、真比重に対して10
0.0%の見掛け密度を示しており、セラミックス中の気
孔の体積百分率は0.0%であった。かかるセラミックス
は薄い灰色の体色を呈しており、着色は少なかった。ま
た、前記セラミックスを厚さ1mmの板状試料に切出し、H
e−Neレーザ光に対する拡散透過率、試料前後にスリッ
トを配置した時の白色光に対する直線透過率及び試料を
白色紙上に置いた時の拡散反射率を測定した。その結
果、拡散透過率は23%、直線透過率は20%、拡散反射率
は38%であった。ここで、拡散透過率は第2図に示すよ
うにセラミックス試料4に入射励起ビーム5としてHe−
Neレーザ光を照射し、拡散透過光8を直径150mmの積分
球9で集め、受光器10によって測定した。セラミックス
試料4の形状は9mm×9mmで所定の厚み、例えば1mmの厚
みをもつ正方形状であり、光の入出力面となる正方形の
面は鏡面に研磨し、かつ光の漏洩を防止すたるに側面は
白色ペイントを塗布した。拡散透過光8を積分球9内に
入れるために設けた開口は、試料と同じ大きさの正方形
とし、この位置にセラミックス試料4を装着した。ま
た、拡散反射率は白色の紙の上に両面鏡面研磨した所定
厚みの試料を置き、これをMacbeth光学濃度計(RD918)
を用いて測定した。
更に、前記セラミックスを厚さ2mmの板状試料に切出
し、この試料に57Coを線源に用いて第3図に示すように
入射励起ビームとしてγ線を照射したところ、透過側よ
り観察される発光は充分に強いものであった。なお、第
3図中の4はGd2O2S:Pr蛍光体のセラミックスからなる
板状試料、5は入射励起ビーム、6は発光、7は試料の
励起ビーム入射側に放出される光、8は試料の透過側
(励起ビームの入射側と反対側)に放出される光を示
す。
実施例2 ガドリニウムの一部をラプセオジムで置換したオキシ硫
化ガドリニウム(Gd2O2S:Pr)の粉末をアルミナ製ルツ
ボに入れ、電気炉内で大気雰囲気、600℃、3時間の加
熱処理を施した。この後、前記実施例1と同様な方法に
よりGd2O2S:Prの透光性セラミックスを製造した。
得られたGd2O2S:Prセラミックスは、モリブデン箔に直
接接触した表面を除いて白色を呈しており、着色はして
いなかった。見掛け密度は、100%であった。また、前
記セラミックスについて実施例1と同様な方法により測
定した拡散透過率は39%、直線透過率は30%、拡散反射
率は着色が少ないために49%という高い値を示した。
実施例3 実施例1と同様な方法によりGd2O2S:Pr成形物をモリブ
デン箔で覆い、更にこれをタンタル製カプセル内に装填
した気密容器を作製した。つづいて、これを1100℃まで
昇温した後、該温度を保持しながら圧力媒体をアルゴン
として圧力を加え、約75MPaに達したところで再昇温と
これに伴う加圧を行ない、1500℃、90MPaの最終条件に
達したところで3時間の保持を行なうという手順により
熱間静水圧プレス処理を施してGd2O2S:Prの透光性セラ
ミックスを製造した。
得られたGd2O2S:Prセラミックスは、見掛け密度が99.9
%であり、薄い灰色の体色を呈していた。また、このセ
ラミックスについて実施例1と同様な方法により測定し
た拡散透過率は28.5%であり、γ線照射時に観察される
発光強度は実施例1の190%であった。
実施例4 モリブデン箔の代わりに白金箔を用い、かつ熱間静水圧
プレス処理における温度を1600℃、圧力を1400気圧(約
140MPa)に設定した以外、前記実施例1と同様な方法に
よりGd2O2S:Prの透光性セラミックスを製造した。
得られたGd2O2S:Prセラミックスは、見掛け密度が100.0
%であり、内部の着色は少ないものであった。また、こ
のセラミックスは実施例1と同様な方法で測定した拡散
透過率は42%、拡散反射率が49%、直線透過率が32%で
あった。
実施例5 タンタル製のカプセルの代わりにニオブ製のカプセルを
用いた以外、前記実施例3と同様な方法によりGd2O2S:P
rの透光性セラミックスを製造した。
得られたGd2O2S:Prセラミックスは、見掛け密度が99.9
%であった。また、このセラミックスは実施例1と同様
な方法により測定した拡散透過率は30%、拡散反射率は
28%、γ線照射時に観測される発光の強さが実施例3と
同等であった。
実施例6 Gd2O2S:Pr蛍光体粉末を約200MPaの圧力で冷間静水圧プ
レスし、形状を整えた後、電気炉内で大気雰囲気、600
℃、1時間の加熱処理を施した。つづいて、これをモリ
ブデン箔で覆い、更にタングステン製カプセル内に装填
して気密容器を作製した。次いで、この気密容器を実施
例1と同様な方法で熱間静水圧プレスを施しGd2O2S:Pr
セラミックスを製造した。
得られたGd2O2S:Prセラミックスは、表面を除いて着色
が少なく、淡い灰色を呈していた。見掛け密度は、100
%であった。また、前記セラミックスを1mm厚さの試料
とし、実施例1と同様な方法により測定した拡散透過率
は26%、直線透過率は23%、拡散反射率は38%であっ
た。
比較例1 Gd2O2S:Pr蛍光体を、窒化ホウ素を詰粉として充填され
たカーボン製モールドを用いて1600℃、40MPaの条件で
真空中にてホットプレス処理することによってGd2O2S:P
rセラミックスを製造した。
得られたセラミックスは、見掛け密度が99.6%であり、
かつ灰色に着色していた。また、このセラミックスは実
施例1と同様に測定したHe−Neレーザ光に対する拡散透
過率の値が1%以下、γ線照射下での透過側より観測さ
れる発光は検出限界以下であった。このように気密容器
を用いる熱間静水圧プレス以外のホットプレス法等で製
造した希土類オキシ硫化物セラミックスは光の透過率、
発光効率の点で著しい特性の低下を招く。
実施例7 Gd2O2S:Pr粉末を冷間プレスで成形した後にモリブデン
箔で覆い、更にタンタル製の気密容器に封入した。この
試料をアルゴン雰囲気下で1100℃まで昇温した後、該温
度を保持しながらこのアルゴンを圧力媒体として約75MP
aまで加圧した。ここで再度昇温とこれに伴う加圧を行
ない、1450℃、90MPaの最終条件下で3時間保持した。
この熱間静水圧プレス処理によってGd2O2S:Prセラミッ
クスが得られた。このセラミックスの見掛け密度は、真
比重の99.9%であり、厚さ2mmの試料の可視光に対する
拡散透過率は30.5%であった。
上記厚さ2mmのセラミックス試料にシリコンフォトダイ
オードを密着させた検出器に、X線を照射した時の信号
の大きさは、同じ厚さのCdWO4単結晶とシリコンフォト
ダイオードを組合わせた検出器のそれに対して220%
と、充分に大きな感度を示した。また、241Amと57Coを
異なる光子エネルギー(夫々60keV及び122keVのγ線源
として用い、夫々γ線源に対して上述のGd2O2S:Prセラ
ミックス検出器とCdWO4単結晶検出器の信号の大きさの
比を求めたところ、57Coからのγ線に対する信号の大き
さの比は、241Amからのそれに対して1.5%大きかった。
これは実施例7のセラミックスを用いた検出器の60keV
乃至122keVのエネルギーに対する直線性は、CdWO4単結
晶検出器よりも1.5%しか劣っていないことを示してい
る。
実施例8 最終処理温度を1600℃、同圧力を97MPaとした以外、実
施例7と同様な条件で熱間静水圧力プレス処理し、Gd2O
2S:Prセラミックスを製造した。このセラミックスの見
掛け密度は、真比重の100%であり、厚さ2mmの試料の可
視光に対する拡散透過率は20.5%であった。また、この
厚さ2mmのセラミックス試料にシリコンフォトダイオー
ドを組合わせた検出器の出力信号は、同じ厚さのCdWO4
単結晶とシリコンフォトダイオードを組合わせた検出器
のそれの160%であった。更に、実施例7と同様にして
測定した直線性は、CdWO4単結晶検出器よりも8.5%しか
劣っていなく、ずれの程度は小さいことが分った。
実施例9 原料にGd2O2S:Prの代わりにランタンの一部をテルビウ
ムで置換したオキシ硫化ランタン(La2O2S:Tb)を用
い、最終処理温度を1600℃、同圧力を97MPaとした以
外、実施例7と同様な条件で熱間静水圧プレス処理し、
La2O2S:Tbセラミックスを製造した。このセラミックス
の見掛け密度は、真比重の99.9%であり、厚さ1mmの試
料の可視光に対する拡散透過率は30.0%であった。ま
た、厚さ2mmのセラミックス試料にシリコンフォトダイ
オードを組合わせた検出器の出力信号は、同じ厚さのCd
WO4単結晶とシリコンフォトダイオードを組合わせた検
出器のそれの330%であった。更に、実施例7と同様に
して測定した直線性は、CdWO4単結晶検出器よりも2.2%
しか劣っていなく、ずれの程度は小さいことが分った。
比較例2 Gd2O2S:Pr粉末を圧力200MPaの冷間プレスにより成形
し、2mmの厚さに切出した。切出された粉末成形体の見
掛け密度は、64%であり、かつその透過率は0であっ
た。これにシリコンフォトダイオードを組合わせて検出
器としたが、X線照射下での出力信号は検出限界以下で
あった。
比較例3 Gd2O2S:Pr粉末を冷間プレスにより成形した後、モリブ
デン箔を用いずに直接タンタル製気密容器に封入した。
次いで、アルゴンを圧力媒体として、これを常温で50MP
aまで加圧した。その後、昇温とこれに伴う昇圧を行な
い1700℃、150MPaの最終条件下で1時間保持した。この
熱間静水圧プレス処理によってGd2O2S:Prセラミックス
を製造した。このセラミックスの見掛け密度は、真比重
に対して100%であった。しかし、かかるセラミックス
は紫味を帯びた灰色で、実施例1のセラミックスに比べ
て着色の程度が大きかった。このため、実施例1と同様
に厚さ1mmの板状に切出し、He−Neレーザ光に対する拡
散透過率を測定したところ、16%であり、実施例1のセ
ラミックスに比べて透過率が低下していることが確認さ
れた。更に、実施例1と同様に厚さ2mmの板状に切出
し、この試料にγ線を照射したところ、透過側から観測
される発光の強さは実施例1の約20%であった。
また、厚さ2mmの前記セラミックスにシリコンフォトダ
イオードを組合わせた検出器の出力信号は、同じ厚さの
CdWO4単結晶とシリコンフォトダイオードを組合わせた
検出器のそれの20%と極めて低いものであった。更に、
実施例7と同様にして測定した直線性は、CdWO4単結晶
検出器に比べて17.5%劣っており、実用に適さないこと
が分った。
なお、上記実施例ではGd2O2S:Pr又はLa2O2S:Tbを例にし
て説明したが、これ以外の希土類オキシ硫化物やY2O2S:
Eu、(La、Gd)2O2S:Tb等の希土類オキシ硫化物蛍光体
でも同様な効果を達成することができる。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によれば熱間静水圧プレス処
理時における着色及び気孔や混在物の生成を抑制でき、
ひいては散乱や吸収による光の損失が少なく透光性に優
れたセラミックスを製造できる。また、蛍光を示すセラ
ミックスでは高透光性によって内部における発光をセラ
ミックス外へ取出す効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1におけるGd2O2S:Prセラミッ
クスの製造工程でのGd2O2S:Pr、モリブデン箔及びタン
タル製気密容器の様子を示す断面図、第2図は拡散透過
率の測定方法を示す概略図、第3図は本発明の実施例1
により得たGd2O2S:Prセラミックス蛍光体の紫外線、電
子線、X線、γ線等の励起ビームが入射した時の光の挙
動を示す概略図である。 1……Gd2O2S:Pr、2……モリブデン箔、3……タンタ
ル製気密容器、4……Gd2O2S:Pr蛍光体のセラミックス
からなる板状試料、5……入射励起ビーム、6……発
光、7……試料の励起ビーム入射側に放出される光、8
……試料の透過側(励起ビームの入射側と反対側)に放
出される光、9……積分球、10……受光器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類オキシ硫化物をモリブデン、タング
    ステン、白金およびレニウムの群から選ばれる金属の箔
    で覆い、さらにこれをタンタルまたはニオブからなる気
    密容器内に封入した後、熱間静水圧プレス処理を施すこ
    とを特徴とする希土類オキシ硫化物セラミックスの製造
    方法。
  2. 【請求項2】前記希土類オキシ硫化物は、ガドリニウム
    オキシ硫化物またはガドリニウムの一部を他の希土類元
    素で置換したガドリニウムオキシ硫化物であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の希土類オキシ硫化
    物セラミックスの製造方法。
  3. 【請求項3】前記希土類オキシ硫化物を覆う箔はモリブ
    デンからなり、かつ前記気密容器はタンタルにより形成
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の希土類オキシ硫化物セラミックスの製造方法。
  4. 【請求項4】前記熱間静水圧プレス処理に先立って前記
    希土類オキシ硫化物を大気中で加熱処理することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の希土類オキシ硫化物
    セラミックスの製造方法。
  5. 【請求項5】前記熱間静水圧プレス処理は、1300〜1800
    ℃の温度でなされることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の希土類オキシ硫化物セラミックスの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60186480A (ja) * 1977-08-18 1985-09-21 モトレン‐ウント・タービネン‐ユニオン・ミユンヘン・ジーエムビーエツチ プレス加工物の製造方法

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JPS60186480A (ja) * 1977-08-18 1985-09-21 モトレン‐ウント・タービネン‐ユニオン・ミユンヘン・ジーエムビーエツチ プレス加工物の製造方法

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JPS62275072A (ja) 1987-11-30

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