JPH07121753A - 現金取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙幣番号を読取り記録する機能と記録された
紙幣番号と入金紙幣の比較照合機能を備えた現金取引装
置。 【構成】 紙幣番号読取り部３に搬送された入金紙幣６
の紙幣番号をイメージセンサ９で読取り、そのデータを
Ａ／Ｄ変換器１０によりディジタル変換し、文字認識部
１１によって認識された紙幣番号と、磁気ディスク１２
に登録されている偽紙幣の紙幣番号を比較照合部１３で
照合し、比較照合の結果により警報器１４から警報を発
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、紙幣の入金、支払また
は両替を取扱う現金取引装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記現金取引装置で扱う出金紙幣に関し
ては、紙幣カセット内で紙幣が誤セットされていないか
どうか、外形寸法によりチェックを行なっており、入金
紙幣については、鑑別により紙幣の真偽判定を行なって
いる。また、紙幣の判定に関しては、本発明の創作過程
においてもカード表面に設けた凸起情報を光学的にイメ
ージ情報として非接触で読み出して判定を行なう技術が
検討された。しかし入出金紙幣とも紙幣番号による真偽
の判定は行なわれていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、現金
取引装置に入金された紙幣の鑑別を行なっているが、精
巧な偽紙幣を判別することができずに入金した場合、現
金取引装置内部で前記偽紙幣が循環することにより、不
正な取引が再度成立する可能性があった。また、現金取
引装置から出金された紙幣については、一般の流通紙幣
と識別する手段がないため、いったん不正処理、例え
ば、盗難カードの不正使用によって出金された紙幣に対
しては、対策がなくカードの持ち主に対する救済手段は
なかった。

【０００４】本発明は、従来技術の上記課題を解決し、
入出金紙幣の真偽を確実に鑑別することが可能な現金取
引装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段は、特許請求の範囲に記載されている。すなわ
ち、本発明の目的は、所定の取引手順に基づく操作によ
り紙幣の入出金処理を行なう現金取引装置において、出
金する紙幣に表記された紙幣番号を読取る読取り手段
と、前記読取られた紙幣番号を記録し所定期間保存する
記録手段と、前記所定取引手順に基づく操作により前記
記録された出金紙幣の紙幣番号を印字出力する印刷手段
を有することを特徴とする現金取引装置、および、入金
する紙幣に表記された紙幣番号を読取る読取り手段と、
予め登録された不正紙幣の紙幣番号を記録する記録手段
と、前記記録された不正紙幣の紙幣番号と入金する紙幣
の紙幣番号とを比較照合する判定手段と、前記判定結果
による不正取引の発覚時に発動する警報手段を備えたこ
とを特徴とする現金取引装置ことを特徴とする現金取引
装置によって達成される。

【０００６】

【作用】上記の構成により、上記印刷手段の記録内容か
ら、出金された紙幣の紙幣番号を検索することにより、
現金取引装置からの出金紙幣と他の一般流通紙幣とを判
別することができ、また、記録手段に記録された偽紙幣
の紙幣番号と現金取引装置内に入金された紙幣番号を比
較照合することにより、偽紙幣の入金を検知したときは
警報を発することが可能となる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、実施例に記載した現金取引装置とは、現金
自動取引装置（ＡＴＭ）、現金自動支払機（ＣＤ）、お
よび自動両替機を指すものとする。図１は、本発明の現
金取引装置の一実施例の構成を示す配置図、図２は、紙
幣番号読取り部３による紙幣番号読取り処理の構成を示
すブロック図である。図１において、現金取引装置１の
内部には紙幣の入出金口２、紙幣番号読取り部３、紙幣
の真偽の判定を行なう鑑別部４、紙幣を収納するカセッ
ト５が内蔵されている。６は紙幣、１９は搬送路であ
る。

【０００８】また、図２において、紙幣番号読取り部３
は、紙幣６の紙幣番号の表記部７に光を照射するＬＥＤ
８、紙幣番号表記部７部分の反射光を読取るイメージセ
ンサ９、読取られたイメージデータをディジタル変換す
るＡ／Ｄ変換１０、前記イメージデータから文字列の特
徴抽出を行なう文字認識部１１、紙幣番号等の登録また
は読出しを行なう磁気ディスク１２、文字認識部１１に
よって認識された紙幣番号と、磁気ディスク１２に登録
されている紙幣番号の比較照合を行なう比較照合部１
３、前記比較照合が一致した場合に係員に警報を発する
警報器１４、係員が操作を行なう操作卓１５、操作卓１
５からのキー入力により磁気ディスク１２に記録された
情報をジャーナル１６に印字して出力を行なうプリンタ
１７、これら各部の制御を行なう制御部１８により構成
される。

【０００９】図３は、本発明の一実施例による出金紙幣
の記録仕様を示す図である。顧客の利用時（年月日時分
秒）、口座番号等をインデックスとし、出金を行なった
紙幣の紙幣番号を磁気ディスク１２に登録する。磁気デ
ィスク１２に登録するイメージデータの容量は約１週間
分を保有し、これを超えるイメージデータは順次、上書
きして更新される。

【００１０】図４および図５は、現金取引装置１におけ
る紙幣の出金処理および入金処理の動作を示したフロー
チャートである。図１、図２および図４を用いて現金取
引装置１の出金処理の動作を説明する。 Ｓ００１：紙幣６はカセット５から搬送路１９に繰出さ
れる。

【００１１】Ｓ００２：繰出された紙幣６は厚さ検知器
２０で紙幣の重なりのチェックを行なう。

【００１２】Ｓ００３：紙幣６が紙幣番号読取り部３を
通過する際に、紙幣６の紙幣番号部７をＬＥＤ７で照射
し、その反射光をイメージセンサ９で読取ったのちＡ／
Ｄ変換器１０により、アナログ信号をディジタル信号に
変換する。

【００１３】Ｓ００４：Ａ／Ｄ変換器１０によってＡ／
Ｄ変換されたイメージデータは、図３に示すフォーマッ
トにより、磁気ディスク１２に記録される。紙幣番号等
の情報を磁気ディスク１２に記録し終った紙幣６は入出
金口２に放出される。

【００１４】Ｓ００５：顧客が現金取引装置を使用した
紙幣が盗難されたとき、または、例えば、盗難カードの
不正使用によって現金取引装置から紙幣が出金されたと
き、この届出を受ける。

【００１５】Ｓ００６：すでに実行された取引内容を再
現するために、係員は操作卓１５からのキー入力する。

【００１６】Ｓ００７：引出された紙幣番号をはじめと
する取引情報を磁気ディスク１２から読出し、プリンタ
１７を用いてジャーナル１６に印字出力することができ
る。

【００１７】次に図１、図２および図５を用いて現金取
引装置１の入金処理の動作を説明する。 Ｓ１０１：顧客が紙幣を入出金口２に挿入後、入出金口
２のフタを閉める。

【００１８】Ｓ１０２：入金された紙幣６は搬送路に１
枚ずつ繰出される。

【００１９】Ｓ１０３：繰出された紙幣６は、紙幣番号
読取り部３を通過する際に、紙幣６の紙幣番号部７をＬ
ＥＤ８で照射し、その反射光をイメージセンサ９で読取
後、Ａ／Ｄ変換１０を行なう。

【００２０】Ｓ１０４：Ａ／Ｄ変換１０されたイメージ
データを文字認識部１１において、紙幣番号のみを残し
て他の印刷部分を除去する特微抽出処理を行なう。

【００２１】Ｓ１０５：Ｓ１０４によるデータから文字
認識処理を行なう。

【００２２】Ｓ１０６：認識された紙幣番号は、磁気デ
ィスク１２に登録されている偽紙幣の紙幣番号と比較照
合部１３において比較照合する。

【００２３】Ｓ１０７：比較照合の結果を判定する。

【００２４】Ｓ１０８：偽紙幣番号と一致しないとき
は、すでに手配登録された偽紙幣でないことが知れる
が、念のため鑑別部４にて金種と紙幣番号以外の鑑定を
行なう。

【００２５】Ｓ１０９：異常がないときはカセット５に
入金処理を行なう。

【００２６】Ｓ１１０：偽紙幣番号と一致していたとき
は、係員に対して警報を発する。

【００２７】上記実施例の手順に基づく出金処理によ
り、現金取引装置から放出される総ての紙幣の紙幣番号
は、読取られて磁気ディスク１２に記録されるから、現
金取引装置を通過しない他の一般流通紙幣と容易に判別
することができ、また、上記の入金処理により、現金取
引装置内に万一偽紙幣が入金されたとしても、磁気ディ
スク１２に予め登録された偽紙幣の紙幣番号と照合する
ことにより、これを排除することが可能となる。すなわ
ち、本実施例は、紙幣番号を主体とする比較照合処理に
より、如何に精巧なものであっても、偽紙幣を使用しよ
うとする者に対する心理的な圧力を与えて犯罪の未然防
止を図ることができ、コンビニエンスストアなどに設置
された現金取引装置の２４時間運用に対しても安全性を
確保するのに極めて有効である。

【００２８】

【発明の効果】本発明の実施により、次の効果が得られ
る。

【００２９】（１）顧客要求により、装置内部に収納し
た紙幣を払出し、または両替えする現金取引において、
放出される紙幣番号を読取り、この画像情報を記録する
手段を設けることにより、出金後に発生する盗難に対し
て、出金した紙幣番号を明らかにすることができ、犯罪
防止に貢献するところ大である。

【００３０】（２）装置内部に挿入された紙幣の紙幣番
号を読取って文字認識し、事前に登録されている偽紙幣
の紙幣番号と比較照合すことにより、前記偽紙幣が流通
するのを未然に防止することができる。また、同じ番号
の紙幣が繰返し使用された場合に、偽紙幣として判定す
ることができるなど副次的効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の現金取引装置の一実施例の構成を示す
配置図である。

【図２】図１に示した実施例の紙幣番号読取り処理の構
成を示すブロック図である。

【図３】図１に示した実施例の出金紙幣の記録仕様を示
す図である。

【図４】図１に示した実施例の紙幣の出金処理のフロー
チャートである。

【図５】図１に示した実施例の紙幣の入金処理のフロー
チャートである。

【符号の説明】

１…自動取引装置 ２…
入出金口 ３…紙幣番号読取部 ４…
鑑別部 ５…カセット ６…
紙幣 ７…紙幣番号部 ８…
ＬＥＤ ９…イメージセンサ １０…
Ａ／Ｄ変換器 １１…文字認識部 １２
…磁気ディスク １３…比較照合部 １４
…警報器 １５…操作卓 １６
…ジャーナル １７…プリンタ １８
…制御部 Ｓ００１〜Ｓ００７…出金処理ステップ Ｓ１０１〜Ｓ１０９…入金処理ステップ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の取引手順に基づく操作により紙幣
   の入出金処理を行なう現金取引装置において、 出金する紙幣に表記された紙幣番号を読取る読取り手段
   と、 前記読取られた紙幣番号を記録し所定期間保存する記録
   手段と、 前記所定取引手順に基づく操作により前記記録された出
   金紙幣の紙幣番号を印字出力する印刷手段を有すること
   を特徴とする現金取引装置。
2. 【請求項２】 所定の取引手順に基づく操作により紙幣
   の入出金処理を行なう現金取引装置において、 入金する紙幣に表記された紙幣番号を読取る読取り手段
   と、 予め登録された不正紙幣の紙幣番号を記録する記録手段
   と、 前記記録された不正紙幣の紙幣番号と入金する紙幣の紙
   幣番号とを比較照合する判定手段と、 前記判定結果による不正取引の発覚時に発動する警報手
   段を備えたことを特徴とする現金取引装置。
3. 【請求項３】 前記紙幣番号の判定手段は、イメージ処
   理を含む文字認識処理を行なう制御部を有することを特
   徴とする請求項１記載の現金取引装置。