JPH07120339A - ピラニ真空計 - Google Patents

ピラニ真空計

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JPH07120339A
JPH07120339A JP28864093A JP28864093A JPH07120339A JP H07120339 A JPH07120339 A JP H07120339A JP 28864093 A JP28864093 A JP 28864093A JP 28864093 A JP28864093 A JP 28864093A JP H07120339 A JPH07120339 A JP H07120339A
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JP
Japan
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filament
pressure
terminals
measurement
gas
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Pending
Application number
JP28864093A
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English (en)
Inventor
Akira Kaku
明 郭
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Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 機械的強度を大とし、測定範囲を拡張させる
ピラニ真空計を提供すること。 [構成] 本体10内に配設されるサポート14に挿通
した端子15、16間に巻線状のフィラメント19の両
端部を取り付ける。超小型化して、機械的強度は大とな
り、測定範囲も拡張させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は気体の熱伝導を利用し
て、該気体の圧力を測定するピラニ真空計に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】真空中に細い金属線から
なるフィラメントを張り、これを加熱し、この時このフ
ィラメントから奪われる熱量が周囲の気体の圧力に応じ
て変化することから気体の圧力を測定するピラニ真空計
は広く知られている。これはフィラメントの線温の変化
を、この線の抵抗変化として測定するものであって、図
5に示すように、ブリッヂ結線でこれに流れる電流、或
いは印加電圧を一定にして該気体の圧力の変化をブリッ
ヂの不均衡電流から読み取るようにしている。現在の市
販品では常にこの線温が一定になるように加える電力を
電子回路によって自動的に調節する形式のものが多くな
っている。これは定温度型ピラニ真空計と呼ばれるが、
気体の持ち去るエネルギーを常に補うわけで、損失エネ
ルギーを直接測っていることになる。このような場合に
はフィラメントの温度を一定にするように加えられる電
力値を換算して圧力を測定するようにしている。なお図
5において、1はフィラメントを含む測定球、2はダミ
ー管を表し、このダミー管2は輻射やリード線による損
失を相殺する目的で入れてある。
【0003】図6はこのようなピラニ真空計の従来例を
示すものであるが、図において円筒状の本体3は上方が
開口していて、下端開口に絶縁材でなるステム4を嵌着
させており、これに引出し端子5及びフィラメントサポ
ートを兼ねた引出し端子6が気密に挿通させており、引
出し端子6の本体3内の端部と引出し端子5の本体3内
の端部とはフィラメント7により電気的に接続されてい
る。この端子5、6を介してフィラメント7に電流が流
されるのであるが、これによりフィラメント7が加熱さ
れる。又、本体3は、例えば真空槽内に配設されてお
り、この真空槽内の気体の圧力を測定するのであるが、
この時フィラメント7から奪われる熱量Qは以下の式で
与えられる。
【0004】 Q=圧力に比例する損失+輻射損失+端損失・・・・・(1)
【0005】上記式(1) の第1項は、真空室内の気体の
熱伝導による熱損失であり、この気体の圧力Pに比例す
ることからピラニ真空計として使用できるのであるが、
上記式の第2項はフィラメント7から本体3の壁への輻
射による熱損失であり、第3項はフィラメント7の端子
5、6やこれらに接続される図示しないリード線を伝わ
って外部に逃げる熱損失であり、真空室内の気体の圧力
Pには関係はなく、該ピラニ真空計の測定下限を制限す
るものである。
【0006】以上述べたように、従来例のピラニ真空計
において、一定の長さを有するフィラメント7は一本の
細い金属線を緊張させた状態であり、これを緊張させな
ければ振動によって該フィラメント7は振れ、気体の高
圧力測定領域では、この時の気体分子の流動が起こり、
熱損失が変化して該ピラニ真空計の指示値が不安定とな
る。しかしながら細い線のフィラメント7は緊張させる
と、フィラメント7の機械強度が小さくなる。すなわ
ち、ある大きさの応力を与えて加熱しているのでクリー
プ現象を生ずるか、あるいは既にある応力が加えられて
いるので、僅かの応力や振動を加えただけで破壊してし
まう恐れがある。
【0007】従って、ピラニ真空計のフィラメント7は
断線することが良くあり、これでは真空度を測定するこ
とができない。然るに、このようなフィラメント7の機
械強度を増大させるために半径を増大すると測定すべき
気体の圧力に無関係な輻射損失、特に端損失が大きくな
ってピラニ真空計の測定下限に影響を与えることにな
る。又、フィラメント7を例えば、200℃に保つため
には大きい電流を流すことが必要で、消費電力が多くな
り、回路も大きくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上述の問題
に鑑みてなされ、全体を小型化し、測定下限(低圧側)
を低下させ、かつ測定上限(高圧側)を上昇させ、更に
フィラメントの機械強度を大きくして、断線しにくく、
安定した測定が可能なピラニ真空計を提供することを目
的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、フィラ
メントと気体との熱交換による該フィラメントの熱損失
量から気体の圧力を測定するようにしたピラニ真空計に
おいて、該フィラメントを巻線としたことを特徴とする
ピラニ真空計、によって達成される。
【0010】
【作用】金属線を巻線にすることによりこの両端部のサ
ポート部間、すなわち本体内の端子間の距離及びその長
さを小さくして、この測定子部を大巾に小型化すること
ができる。又、フィラメントの機械強度を大きくして、
すなわち短くて全体としての曲げ強度が大となるので、
振動によりフィラメントが振れにくくなり、支持の不安
定性や断線が生じず、高圧側でも安定な測定を行なうこ
とができる。又、機械的強度を大きくすることができる
ので、金属線の径を小として測定下限及び測定上限を低
下及び上昇させることができる。すなわち、圧力測定範
囲を拡げることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例によるピラニ真空計に
ついて図面を参照して説明する。
【0012】図1及び図2は、本発明の第1実施例のピ
ラニ真空計を示すのであるが、従来例と同様にこの全体
は真空室内に配設されているものとする。
【0013】本体10は上方が開口しており、真空室に
臨んでいるが、下端開口は絶縁材でなるステム11を嵌
着させており、これに導電端子12、13が密に挿通さ
れていて、本体10内には絶縁材でなるサポート14が
図2に示すように本体10の内壁に固定されており、こ
れをロッド状のリード端子15、16が挿通しており、
この上方部に本発明に係わる巻線フィラメント19の両
端部がそれぞれ固定されている。又、下方部は端子1
2、13にリード線20、21により電気的に接続され
ている。
【0014】本実施例によれば、巻線19の巻回部19
aの巻き径は50μm、巻きピッチ20μm、巻き数は
14ターン、線径は15μmであり、線材はPt/Rh
10%合金でなる。
【0015】そして、その全体的な寸法はそれぞれa乃
至eで表されるが、端子15、16の長さaは10m
m、サポート14の巾bは5mm、端子15、16の下
端部からサポート14の下面までの距離cは5mm、
又、サポート14の上面から下方に突出する端子15、
16の下端までの長さdは5mm及び図2に示すサポー
ト14の厚みeは2.5mmである。このように従来に
比べて超小型とすることができる。
【0016】本実施例の構成は以上のようであるが、次
にその作用、効果について説明する。
【0017】本発明者は多くの実験から次のような現象
を確認している。すなわち、気体の圧力の測定の上限圧
力は、気体の平均自由行程λとフィラメントの半径Rの
比、λ/Rに比例することである。すなわち、フィラメ
ントの半径を増大すると、測定上限圧力が小さくなって
くる。従って、フィラメントの半径Rをできるだけ小さ
くすることが上限圧力を上昇させることになる。例え
ば、実際の測定上限はλ/R×(10〜100)位にな
っている。20Torrにおいて、λ=5×10-3cm
であるが、R=25μm=25×10-4cmを使った場
合、測定上限PはP=5×10-3/25×10-4×10
=20Torrとなり、実際の測定結果とよく合ってい
た。本実施例ではフィラメント19を巻線とすることに
より、その機械強度を大きくすることができる。すなわ
ち、全体の寸法を小さくすることにより、その曲げ強度
を大とすることができるので、振動によるフィラメント
の揺れが原因で測定値の不安定性や断線が生じることな
く、高い上限側の圧力でも一定に圧力を測定することが
できるのであるが、更に機械強度を大きくすることがで
きるので、フィラメントの径を従来より小とすることが
でき、よって上述の実験結果からフィラメントの半径R
を極力小さくして測定上限を上げることができる。更
に、この場合、半径Rが小であるので、上述の(1) 式に
おける第2項及び第3項の影響を小とし、従って、測定
の下限圧力も低下させ、結局、測定の圧力範囲内を従来
より大巾に拡げることができる。
【0018】又、以上述べたように、寸法a〜eを小さ
くして全体を大巾に小型化することができる。更に、よ
り細い金属線を使うことで、測定上限を更に上昇させる
ことができるものである。
【0019】図3及び図4は本発明の第2実施例による
ピラニ真空計を示すものであるが、第1実施例に対応す
るものには同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0020】すなわち、本実施例は全体として図3や図
4の中で30として示され、第1実施例の構成に加えて
平板状の温度センサ21がサポート14に取り付けられ
ており、その上端部及び下端部に取り付けられた端子ガ
ラス球22、23により、このセンサ21の検出信号を
リード線24、25を介して外部の測定器に供給される
ようになっている。この検出信号により低下した温度を
補償して所定の温度とすることができるので、第1実施
例よりも正確に気体の圧力を測定することができ、測定
範囲の拡張を図ることができる。温度センサ21は平板
状でコイル19全体の発熱を均等に受けるので温度補償
を正確に行なうことができる。
【0021】温度センサ21の厚みtは0.4mm、縦
fは8.0mm、横gは3.0mm程度であり、アルミ
ナ基板(セラミック)に2つのパターンとして白金の薄
膜を形成し、ガラス膜でコーティングして成るものであ
る。温度によって白金の抵抗値が変化するので、この変
化量から、温度変化を測定して温度補償をするようにし
ている。
【0022】又、本実施例では2点温度補償方法が適用
されている。これは本発明者が開発した方法であるが、
従来の方法では一つの温度センサを計測ブリッジ回路の
中に入れ、温度係数を選択して、ある圧力ポイントでピ
ラニ真空計の温度変化による影響をゼロにするような温
度補償をしているが、ピラニ真空計の温度変化により出
力変動は、測定下限では、圧力に無関係な輻射と端損失
が主な要因となり、測定上限では、圧力に比例する熱伝
導による熱損失(上述の式(1) の第1項)が主な要因と
なるので、従来の方法ではピラニ真空計の測定下限の温
度変化による影響をゼロにすれば、測定上限では補償不
足となる。逆に、測定上限の温度変化による影響をゼロ
にすれば、測定下限では補償過多になってしまう。然る
に、本発明者が開発した2点温度補償方法では、測定下
限での温度変化による影響は圧力に無関係であることを
考慮して二つの温度センサを定電圧源につなぎ、その出
力を計測回路に使い、1点補償による補償過多部分を再
補償するようにしているので、ピラニ真空計の温度変化
による影響を全測定範囲において、ほぼゼロに抑えるこ
とができる。又、信頼性、安定性、再現性が更に良くな
り、高精度測定が可能となる。
【0023】以上、本発明の各実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0024】例えば、以上の実施例ではフィラメント巻
線19は、端子15、16との間で図示するように軸方
向を上下になるように取り付けたが、これを90度変位
させて、すなわち軸方向を水平方向とし、この両端部を
端子15、16に固定させるようにしてもよい。また、
コイルの定数である巻線数、巻径、ピッチなどを調整し
てもよい。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明のピラニ真空計
によれば、機械的強度を大として、気体の測定圧力範囲
を増大させることができる。又、全体を超小型にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるピラニ真空計の断面
図である。
【図2】同要部の側断面図である。
【図3】本発明の第2実施例によるピラニ真空計の正面
図である。
【図4】同ピラニ真空計の要部の側面図である。
【図5】従来例のピラニ真空計の測定回路である。
【図6】従来例のピラニ真空計の断面図である。
【符号の説明】
19 フィラメント 19a 巻線部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントと気体との熱交換による該
    フィラメントの熱損失量から気体の圧力を測定するよう
    にしたピラニ真空計において、前記フィラメントを巻線
    としたことを特徴とするピラニ真空計。
  2. 【請求項2】 前記フィラメントの近傍に温度センサを
    設け、該センサの出力により、該フィラメントの温度補
    償をするようにした請求項1に記載のピラニ真空計。
  3. 【請求項3】 前記温度センサは平板状である請求項2
    に記載のピラニ真空計。
JP28864093A 1993-10-25 1993-10-25 ピラニ真空計 Pending JPH07120339A (ja)

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JP28864093A JPH07120339A (ja) 1993-10-25 1993-10-25 ピラニ真空計

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7607356B2 (en) * 2004-11-24 2009-10-27 Ulvac, Inc. Pirani vacuum gauge
JP2010502949A (ja) * 2006-08-29 2010-01-28 イーストマン コダック カンパニー 有機物のための圧力ゲージ
CN107894300A (zh) * 2017-12-29 2018-04-10 李涛 一种真空度测量装置
CN107941416A (zh) * 2017-12-29 2018-04-20 李涛 检测真空度用的连接端子

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