JP3045559B2 - ピラニ真空計 - Google Patents

ピラニ真空計

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JP3045559B2
JP3045559B2 JP3073159A JP7315991A JP3045559B2 JP 3045559 B2 JP3045559 B2 JP 3045559B2 JP 3073159 A JP3073159 A JP 3073159A JP 7315991 A JP7315991 A JP 7315991A JP 3045559 B2 JP3045559 B2 JP 3045559B2
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明 郭
浩二 柳下
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日本真空技術株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として中真空領域の
圧力測定に広く使用されるピラニ真空計の、特にセンサ
部(測定子)に関する。
【0002】
【従来の技術】真空中に細い金属線からなるフィラメン
トを張り、それを加熱しておくと、該熱フィラメントに
気体が衝突した際、この気体に熱を奪われるので、圧力
の変化に対応して該熱フィラメントの熱損失量、従って
温度が変わるが、ピラニ真空計は、この熱損失量に相当
する温度変化を電気的に変換し、フィラメントの電気抵
抗の変化として検知し、これを更に圧力値に換算して圧
力を測定するものである。
【0003】図2は、従来のピラニ真空計のセンサ部の
要部構成図である。図において、フィラメント1は、下
端を、図示しない真空フランジに銀ロー付される絶縁部
2を貫通して設けられた端子3と接続され、上端は、同
様に絶縁部2を貫通して設けられ、フィラメント支持体
(サポート)を兼ねた端子4と接続され、これらの両端
子3と4は、真空外部で計測回路とリード線6で接続さ
れている。なお、図中、7は内部を真空にしたセンサ本
体の壁面を示している。
【0004】上記フィラメント1に電流を流して当該ピ
ラニ真空計を作動させるとき、フィラメント1の熱損失
は次式で与えられる。 KR (Tf 4 −Tw 4 )+KC P(Tf −Tw )+端損失 …(1) 但し、Tf :フィラメントの温度 Tw :フィラメント周囲の壁の温度 KR :輻射係数 KC :フィラメントの熱伝導係数 P :気体の圧力 上記(1)式の第1項は、フィラメントから壁への輻射
による熱損失分である。第2項は、気体の熱伝導による
熱損失分であり、気体の圧力Pに比例することから、真
空計として使用できるわけである。またKC は、フィラ
メントの温度、気体の分子量、フィラメントの表面積等
から決定される係数である。第3項の端損失は、フィラ
メントを保持している端子3、4や、計測回路5へ接続
されるリード線6等を伝わって逃げる熱損失分であり、
室温の変化や、センサ本体の温度変化によって変動す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のピラニ真空計の
センサ部は、上記したように、フィラメント1に電流を
流すための端子3、4が、絶縁部4を貫通し、計測回路
5へリード線6で接続されており、更に一方の端子4
は、フィラメント1の支持体(サポート)としても用い
られているため、該端子4を極端に細くし熱伝導を小さ
くするという手段を用いることができないため、上式
(1)式第3項の端損失によるフィラメントの熱損失が
大きいという問題点があった。
【0006】更に従来のフィラメント1は、1本の直線
又はコイル状に巻かれた1本の線からなっていたので、
該フィラメント1が接続される端子3、4の中の1本4
は、導入端子からフィラメント1の長さ以上の長さを持
たせる必要があった。
【0007】また、上記(1)式の端損失によるフィラ
メントの熱損失は、室温やセンサ本体の温度変化により
変動するため、ピラニ真空計の指示する圧力値の精度を
悪くする要因となるという問題点があった。
【0008】更にまた、上記端損失による影響を相対的
に少なくするためにはフィラメント1の長さを或る程度
(10cm位)長くする必要があり、またフィラメント
を接続する端子3、4の2本のうち1本4も長くなるた
め、外力による震動を受けると該端子4の振動も大きく
なり、フィラメント1が切れ易くなる等の問題点もあっ
た。
【0009】本発明は、上記した従来例のもつ問題点を
解決し、端損失による熱損失が少なく、且つフィラメン
トが切れにくい構造でしかも感度が高く、低い圧力まで
安定して測定が可能なピラニ真空計を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ピラニ真空計の熱フィラメントの両端
を、真空導入端子の絶縁部に貫通することなく埋設され
た端子と接続し、該端子を、該端子の近傍に設けられ上
記絶縁部を貫通する端子と、熱伝導量の小さい極く細い
電導体で接続したことを特徴とし、第2番目の発明は、
上記熱フィラメントを、中間部で支持された逆V字形に
張って形成し、該熱フィラメントの両端を上記第1番目
の発明のように接続したことを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明は上記のように、フィラメントの両端と
接続される支持体を兼ねた端子と、真空外部の電気回路
と接続される絶縁部を貫通する端子とを、熱伝導量の小
さい細い電導体で接続しているため、上記絶縁部を貫通
する端子を通して真空外部に放熱される端損失の量が、
極端に小さくなり、更にまた、室温やセンサ本体の温度
変化が、フィラメントに直接接続されサポートを兼ねて
いる端子に伝わりにくくなるため、端損失によるフィラ
メントの熱損失量の変動も小さくなる。
【0012】また、上記熱フィラメントを逆V字形に張
って形成されているので、該フィラメントの全長が長く
なって、前記(1)式の第2項の真空計としての感度が
大きくなり、そのため、端損失の変動が圧力値に及ぼす
影響を(相対的に)小さくすることができ、且つ該フィ
ラメントが長くなっても、中間部で支持される支持体を
短くできるので、振動により該フィラメントが切れる恐
れも少なくなる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示すピラニ真空計セン
サ部の要部構成図である。図において、11は直径25
μの白金からなるフィラメントであって、逆V字形に張
られ、中央部を直径1mmのコバール棒からなるフィラ
メント支持体12で支持され、両端部は、真空導入端子
(真空室へ導入する端子)のアルミナからなる絶縁部1
3に貫通することなく埋設され支持体を兼ねた2個の端
子(上記支持体12と同様に直径1mmのコバール棒か
らなる。)14、14にスポット溶接して接続されて保
持されている。
【0014】上記両端子14は、その近傍に設けられ且
つ上記絶縁部13を貫通する端子15に、熱伝導が小さ
くなるような直径0.1mmのタンタル(Ta)線から
なる非常に細い電導体16を介して接続され、これら両
端子15、15は、リード線17を介して、外部の電気
回路18に接続されている。上記絶縁部13は、センサ
の胴体(ボディ)となる真空フランジと、支持体12及
び両端子14、15と同様に、銀ロー付されている。な
お、図中、19は内部を真空にされたセンサ本体の壁面
を示している。
【0015】次に、作用について説明すると、当該ピラ
ニ真空計センサでは、フィラメント11を支持している
端子14と、真空外部のリード線17と接続される端子
15とを、直径0.1mm程度の非常に細い金属線16
で接続しているため、端子15を通して真空外部に放熱
される端損失の量が、極端に小さくなる。また、室温や
センサ本体の温度変化が、フィラメント11を支持して
いる端子14に伝わりにくくなるため、前記(1)式第
3項の端損失によるフィラメント11の熱損失量の変動
も小さくなる。
【0016】更に、フィラメント11を逆V字形に張る
ことによって全長が長くなり、前記(1)式第2項の真
空計としての感度が大きくなるため、端損失の変動が圧
力値に及ぼす影響を相対的に小さくすることができるば
かりでなく、該フィラメント11が長くなっても、中間
部を支持している支持体12が短くできるので、振動に
よってフィラメント11が切れる恐れも少なくなる。
【0017】なお、上記した実施例において、フィラメ
ント11に直径25μの白金線を用いた構造について説
明したが、フィラメント11の温度変化が該フィラメン
ト線の抵抗変化として検出できるものであれば何んでも
よい。また、両端子14、15を接続する電導体16を
構成する直径0.1mmのタンタル線も、端子15と比
較して熱伝導が小さいものであれば何んでもよい。ま
た、フィラメントの支持体12及び支持体を兼ねる端子
14に0.1mmコバール棒を用いた構造について説明
したが、フィラメント接触部とアルミナ絶縁部13との
間に、ガラス等の熱伝導率が小さい材質のものを中継さ
せることにより、更に端損失の影響を小さくすることが
できる。また、絶縁部13を構成するアルミナは、各電
極間を絶縁し、真空シール材となるものであれば、材
質、形状を問わないことは勿論である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ピラニ真空計の熱フィラメントの支持を兼ねた端子と、
真空外部のリード線と接続される端子とを、熱伝導量の
小さい電導体で接続したことにより、上記外部と接続さ
れる端子を通して真空外部に放熱される端損失によるフ
ィラメントの熱損失を小さくすることができ、また、室
温やセンサ本体の温度変化による影響を受けにくくなる
ので、真空計としての精度が向上し、従来10-3Tor
r台とされていた測定下限値を引き延ばし、安定した測
定をすることが可能となる。
【0019】また、熱フィラメントを、中間部で支持さ
れた逆V字形に張り、真空導入端子の根本で端子と接続
したことにより、該フィラメントの全長が長くなって真
空計としての感度が大きくなるため、端損失の変動が圧
力値に及ぼす影響を小さくでき、また、中間部を支持す
る支持体が短くて済むので、振動によりフィラメントが
切れる恐れが少なく、且つセンサの大きさをコンパクト
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すピラニ真空計のセンサ
部の要部構成図である。
【図2】従来例を示すピラニ真空計のセンサ部の要部構
成図である。
【符号の説明】
11 フィラメント 12 フィラメント支持体 13 絶縁部 14、15 端子 16 熱伝導量の小さい電導体 17 リード線 18 電気回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 21/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細い金属線からなる熱フィラメントをセ
    ンサ本体の内部に設け、該熱フィラメント周囲の気体に
    よる熱伝導により生じるフィラメントの熱損失量の変化
    から気体の圧力を測定するようにしたピラニ真空計のセ
    ンサ部において、上記フィラメントの両端部を、真空導
    入端子の絶縁部に貫通することなく埋設された端子と接
    続し、該端子を、該端子の近傍に設けられ上記絶縁部を
    貫通する端子と、熱伝導量を小さくした電導体で接続し
    たことを特徴とするピラニ真空計。
  2. 【請求項2】 細い金属線からなる熱フィラメントをセ
    ンサ本体の内部に設け、該熱フィラメント周囲の気体に
    よる熱伝導により生じるフィラメントの熱損失量の変化
    から気体の圧力を測定するようにしたピラニ真空計のセ
    ンサ部において、上記フィラメントを、中間部で支持さ
    れた逆V字形に張り、両端部を真空導入端子の絶縁部に
    貫通することなく埋設された端子と接続し、該端子を、
    該端子の近傍に設けられ上記絶縁部を貫通する端子と、
    熱伝導量を小さくした電導体で接続したことを特徴とす
    るピラニ真空計。
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