JPH0712030U - ミル付きコーヒーメーカー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミルケース底部を全面的に開放し、フィルタ
バスケットの蓋に有孔プレートを設けることによって洗
浄が容易なミル付きコーヒーメーカーを得る。 【構成】 ミル付きコーヒーメーカー１は、オーバーハ
ング部６に配置したコーヒーミル手段５と、コーヒーミ
ル手段５にコーヒー豆を投入するためのホッパ手段15
と、オーバーハング部６の下側面に着脱自在に取り付
け、コーヒーミル手段５によって挽かれたコーヒーパウ
ダを貯溜して熱湯の滴下によりコーヒー抽出液をホット
プレート８上に配置したジャグ９に排出するフィルタバ
スケット手段７とを備える。コーヒーミル手段５の底部
には、全面的に開口する排出口17を設け、フィルタバス
ケット手段７の頂部に着脱自在に配置するフィルタ蓋20
に、多数の小孔を有する有孔プレート21を排出口17に整
列させて設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コーヒーメーカーのオーバーハング部に配設し、ブレードカッタを 有するコーヒーミル手段と、前記オーバーハング部の頂部に開口し、また前記コ ーヒーミル手段のブレードカッタに対向する排出狭口を有するコーヒー豆投入用 のホッパ手段と、前記オーバーハング部の下側面に着脱自在に取り付け、前記コ ーヒーミル手段によって挽かれたコーヒーパウダを貯溜するとともに、熱湯の滴 下を受けてコーヒー抽出液をコーヒーメーカーの底面のホットプレート上に配置 したジャグに排出するフィルタバスケット手段とを備えたミル付きコーヒーメー カーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

このようなミル付きコーヒーメーカーとしては、実開昭62-54625号公報に記載 されているものがある。

【０００３】 この刊行物に記載のミル付きコーヒーメーカーにおいては、コーヒーミル手段 のミルケースの底面に複数個のパウダ落下孔を設け、これらパウダ落下孔の直径 よりも小さいパウダ粒子がミルケースを通過し、オーバーハング部の下側面に取 り付けたフィルタバスケットに捕集される。

【０００４】 コーヒーパウダを貯溜したフィルタバスケットに対して、コーヒーミル手段の 上方から、カッタブレード及びミルケースのパウダ落下孔を経て熱湯が滴下され 、この熱湯によって抽出されたコーヒー液がホットプレート上のジャグに貯溜さ れる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、ホッパ手段に投入したコーヒー豆をコーヒーミル手段のブレードカッ タによるミリング後には、パウダ落下孔よりも小さいパウダ粒子まで粉砕されな かった比較的大きいコーヒー粒子や、パウダ落下孔よりも小さいパウダ粒子であ っても若干量がミルケース内部に残留する。

【０００６】 従って、ミリング後に熱湯が滴下してミルケースに残留するコーヒー粒子が洗 い流されるとしても、ミルケースからコーヒー粒子を完全に除去することはでき ず、またこのミルケース底部で抽出されるコーヒー液の泡が付着残存する。従っ て、コーヒーメーカーの使用後に、この着脱不能に固定されているミルケースを 洗浄するという面倒な作業を余儀なくされる。

【０００７】 従って、本考案の目的は、使用後にコーヒーミル手段の洗浄がほとんど不要で あり、また洗浄が簡単なミル付きコーヒーメーカーを得るにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案によるミル付きコーヒーメーカーは、前記コ ーヒーミル手段の底部に全面的に開口する排出口を設け、前記フィルタバスケッ ト手段の頂部に設けるフィルタ蓋に多数の小孔を有する有孔プレートを前記排出 口に整列させて設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

本考案のこの構成によれば、コーヒーミル手段の底部は排出口により完全に開 放しているため、フィルタバスケット手段の着脱自在のフィルタ蓋に設けた有孔 プレートがコーヒーミル手段のコーヒー粒子の一時的保留底面をなす。コーヒー ミル手段のブレードカッタにより有孔プレートの小孔よりも小さく挽かれたコー ヒーパウダが、フィルタバスケット内に広げて配置した濾紙袋に貯溜される。

【００１０】 コーヒー豆のミリング後に、コーヒーミル手段の熱湯滴下口からブレードカッ タ及び排出口を通過した熱湯が、有孔プレートを経てフィルタバスケット内に貯 溜されたコーヒーパウダに注がれ、抽出液をジャグに排出する。

【００１１】 本考案の好適な実施例においては、前記メッシュプレートの周囲に弾性材料の シール部材を取り付け、このシール部材を前記排出口の端縁に密着する構成とす る。この構成によれば、コーヒー粒子等の周囲への飛散を確実に防止することが できる。

【００１２】 本考案の他の好適な実施例においては、前記有孔プレートを前記フィルタ蓋に 対して着脱自在にする。この構成によれば、異なる孔径の有孔プレートを何種類 か用意しておくことにより、好みの粒度のパウダで、好みの味のコーヒーを楽し むことができるようになる。

【００１３】 更に、本考案の他の好適な実施例においては、前記ホッパ手段を前記オーバー ハング部に対して着脱自在にする。この構成によれば、ホッパ手段の洗浄が容易 になる。

【００１４】 更に、本考案の他の好適な実施例においては、ホッパ手段の排出狭口の下方端 縁にブレードカッタの方向に突出するアーチ状の突出リブを設ける。この構成に よれば、うっかりフィルタバスケットを装着しないままホッパ手段にコーヒー豆 を投入しても、突出リブによって豆の下方への落下を防止することができる。更 に、豆の排出量が制限されてコーヒーミル手段に排出される（少しずつ入る）た め、ミリング時の騒音を低くすることができる。

【００１５】 この点に関して、ブレードカッタのホッパ手段の排出狭口に対向する側面に、 ブレードカッタの回転軸線の周りに回転対称の曲面を有して突出リブの上方に突 出する隆起部を設けると一層好適である。

【００１６】 更に、この点に関して、コーヒーミル手段の排出口に、平素閉鎖状態に偏倚さ れる開閉自在のシャッタ手段を設け、前記オーバーハング部の下側面にフィルタ バスケット手段を装着するとき、前記フィルタバスケット手段に設けた作用部に より前記シャッタ手段を開放する構成とするとより一層好適である。

【００１７】

【実施例】

次に、図面につき本考案の好適な実施例を説明する。

【００１８】 図１には、本考案によるミル付きコーヒーメーカー１の好適な実施例を線図的 にのみ示し、本考案に関係のない部分については省略して示す。

【００１９】 本考案によるミル付きコーヒーメーカー１は、ヒータユニット２を内蔵するホ ットプレート付きのベース部３と、パイプ（図示せず）を介してヒータユニット ２に給水する貯水タンク部４と、コーヒーミル手段５を設けたオーバーハング部 ６と、オーバーハング部６の下側面に装着するフィルタバスケット手段７と、ベ ース部３の頂面のホットプレート８上に配置してコーヒー抽出液を貯溜するジャ グ９とよりなる。

【００２０】 本考案によれば、コーヒーミル手段５は、モータ10により回転駆動されるブレ ードカッタ11と、ミル空間を画定する隔壁12と、この隔壁12の頂部に設けた熱湯 滴下口13とを有する。熱湯滴下口13には、ヒータユニット２から導出したパイプ 14を接続する。

【００２１】 隔壁12のブレードカッタ11の前方部分は、オーバーハング部６に着脱自在に装 着するホッパ手段15の排出狭口16の部分が適合するよう開放し、また下方底部は 全面的に開放して排出口17を形成する。

【００２２】 ホッパ手段の頂部は漏斗状に開口し、この漏斗状開口はオーバーハング部６の 頂部にヒンジ18により回動自在に連結したホッパ閉鎖蓋19により閉鎖することが できる。

【００２３】 本考案によれば、フィルタバスケット手段７の頂部に設けるフィルタ蓋20に、 多数の小孔を有する有孔プレート21をコーヒーミル手段５の排出口17に整列させ て設ける。この有孔プレート21は、円形又は他の形状の金属メッシュプレート、 又は小孔を多数打ち抜いた若しくは穿孔したプレートとすることができる。

【００２４】 好みの粒度のパウダをふるい分けるよう種々のメッシュ度又は孔径の異なる有 孔プレートを有するフィルタ蓋20を何種類か用意しておくと好適である。又は、 メッシュ度又は孔径の異なる何種類かの有孔プレートをフィルタ蓋20に着脱自在 に取り付けることができるようにするとよい。

【００２５】 有孔プレート21の周囲には弾性シール部材22を設け、コーヒーミル手段５の排 出口17の端縁に密着シールできるようにする。

【００２６】 フィルタバスケット手段７は、例えば、図１でみて右側から左側に向けてオー バーハング部６の底面6aに設けたガイド溝（図示せず）に、フィルタバスケット 手段７の頂端縁に設けた側方突出フランジ（図示せず）を嵌合させて摺動自在に する。フィルタバスケット手段７の内面には、濾紙袋7aを配置しておく。

【００２７】 コーヒーミル手段の排出口17には、フィルタバスケット手段をオーバーハング 部に装着しないときに、この排出口17を閉鎖するシャッタ手段を設けると好適で ある。図１の実施例ではこのシャッタ手段は、ばね24により平素閉鎖位置に押圧 偏倚されるシャッタプレート23とし、このシャッタプレート23には、フィルタバ スケット手段７のフィルタ蓋20の上方に隆起する弾性シール部材22が掛合する衝 合面又は突耳23ａを設ける。シャッタ手段は、図示の実施例のスライド形式のも のに限定されることなく、例えば、回動形式のもの、又は他の種々の形式のもの とすることができる。

【００２８】 図１のように、フィルタバスケット手段７をオーバーハング部６に装着したと きは、弾性シール部材22が衝合面又は突耳23ａを介してばね24の力に抗してシャ ッタ23を開放し、コーヒーミル手段の排出口17を開口させる。

【００２９】 このとき、ばね力に抗してこの状態にフィルタバスケット手段７を確実に静止 させるロック手段（図示せず）を設けるか、又は図示の実施例のように弾性シー ル部材22の内側に排出口17の端縁が完全に嵌合した状態の弾性シール部材の摩擦 掛合力がばね24の力に打ち勝ち、この摩擦掛合力によってフィルタバスケット手 段７を静止させることができるようばね24のばね力を選択しておいてもよい。

【００３０】 フィルタバスケット手段７を取り外すと、ばね24の力によってシャッタプレー ト23は排出口17を閉鎖する位置に復帰する。これにより、フィルタバスケット手 段を装着しない状態でホッパ手段15にコーヒー豆を投入したとしても、豆の落下 を確実に防止することができる。

【００３１】 うっかりフィルタバスケット手段を装着しない状態でホッパ手段にコーヒー豆 を投入したときの豆の落下防止に関しては、このようなシャッタ手段の有無に係 わらず、ホッパ手段15の排出狭口16の下方端縁に、ブレードカッタ11の方向に突 出するアーチ状の突出リブ16ａを設けると好適である。この突出リブ16ａは、プ レートカッタ11とホッパ手段15の排出狭口16との配置関係を説明する図２に示す ように、例えば、約90°の円弧にわたって設けるとよい。

【００３２】 更に、ブレードカッタ11のホッパ手段の排出狭口16に対向する側面に、ブレー ドカッタの回転軸線の周りに回転対称の曲面を有して突出リブ16ａの上方に突出 する隆起部11ａを設けると好適である。図１の実施例ではこの隆起部11ａは円錐 形としたが、これに限定されることなく、例えば、截頭円錐形又は球形の一部の 形状又は他の回転対称形状とすることができる。

【００３３】 このように、突出リブ16ａ及び／又は隆起部11ａを設けることにより、突出リ ブ16ａとカッタ11との間に半径方向にほぼコーヒー豆１個分が通過できる幅のギ ャップを生ずるようにすると好適である。これにより、過剰の豆の落下を防止す ることができ、またコーヒーミル手段に入る豆の量が制限され、少しずつ入って いくため、ミリング時の騒音を低減できる。

【００３４】

【考案の効果】

本考案によれば、コーヒーミル手段の底部は排出口により全面的に開放してお り、フィルタバスケット手段の着脱自在の蓋に設けた有孔プレートがコーヒーミ ル手段のコーヒー粒子の一時的保留底面をなす。従って、コーヒーミル手段自体 にはコーヒー粒子が残留する底面はなく、コーヒーメーカーの使用後に着脱不能 なコーヒーミル手段を洗浄する必要はほとんどない。本考案によれば、着脱自在 のフィルタバスケットの着脱自在の蓋の有孔プレート洗浄するだけでよく、洗浄 は極めて簡単である。

【００３５】 更に、本考案によれば、異なるメッシュ度又は孔径の有孔プレートを有する蓋 を何種類か用意しておく、又は異なるメッシュ度又は孔径の何種類かの着脱自在 の有孔プレートを用意しておくことにより、好みの粒度又はコーヒー豆の種類に 適した粒度のコーヒーパウダに挽いてコーヒーを抽出できるため、バラエティに 富んだコーヒーを喫飲することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるミル付きコーヒーメーカーの線図
的説明図である。

【図２】ホッパ手段の排出狭口とコーヒーミル手段のブ
レードカッタとの位置関係を示す線図的説明図である。

【符号の説明】

1 ミル付きコーヒーメーカー 2 ヒータユニット 3 ベース部 4 貯水タンク部 5 コーヒーミル手段 6 オーバーハング部 7 フィルタバスケット手段 7a 濾紙袋 8 ホットプレート 9 ジャグ 10 モータ 11 ブレードカッタ 11a 隆起部 12 隔壁 13 熱湯滴下口 14 パイプ 15 ホッパ手段 16 排出狭口 16a 突出リブ 17 排出口 18 ヒンジ 19 ホッパ閉鎖蓋 20 フィルタ蓋 21 有孔プレート 22 弾性シール部材 23 シャッタプレート 23a 衝合面又は突耳 24 ばね

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コーヒーメーカーのオーバーハング部に配
   設し、頂面に設けた熱湯滴下口と、ブレードカッタとを
   有するコーヒーミル手段と、 前記オーバーハング部の頂部に開口し、また前記コーヒ
   ーミル手段のブレードカッタに対向する排出狭口を有す
   るコーヒー豆投入用のホッパ手段と、 前記オーバーハング部の下側面に着脱自在に取り付け、
   前記コーヒーミル手段によって挽かれたコーヒーパウダ
   を貯溜するとともに、熱湯の滴下を受けてコーヒー抽出
   液をコーヒーメーカーの底面のホットプレート上に配置
   したジャグに排出するフィルタバスケット手段とを備え
   たミル付きコーヒーメーカーにおいて、 前記コーヒーミル手段の底部に全面的に開口する排出口
   を設け、前記フィルタバスケット手段の頂部に配置する
   フィルタ蓋に、多数の小孔を有する有孔プレートを前記
   コーヒーミル手段の前記排出口に整列させて設けたこと
   を特徴とするミル付きコーヒーメーカー。
2. 【請求項２】前記有孔プレートの周囲に弾性シール部材
   を設け、このシール部材を前記排出口の端縁に密着する
   構成とした請求項１記載のミル付きコーヒーメーカー。
3. 【請求項３】前記有孔プレートを前記フィルタ蓋に対し
   て着脱自在にした請求項１又は２記載のミル付きコーヒ
   ーメーカー。
4. 【請求項４】前記ホッパ手段を前記オーバーハング部に
   対して着脱自在にした請求項１乃至３のうちのいずれか
   一項に記載のミル付きコーヒーメーカー。
5. 【請求項５】前記ホッパ手段の前記排出狭口の下方端縁
   に前記ブレードカッタの方向に突出するアーチ状の突出
   リブを設けた請求項１乃至４のうちのいずれか一項に記
   載のミル付きコーヒーメーカー。
6. 【請求項６】前記ブレードカッタの前記ホッパ手段の排
   出狭口に対向する側面に、前記ブレードカッタの回転軸
   線の周りに回転対称の曲面を有して前記突出リブの上方
   に突出する隆起部を設けた請求項１乃至５のうちのいず
   れか一項に記載のミル付きコーヒーメーカー。
7. 【請求項７】前記コーヒーミル手段の前記排出口に、平
   素閉鎖状態に偏倚される開閉自在のシャッタ手段を設
   け、前記オーバーハング部の下側面にフィルタバスケッ
   ト手段を装着するとき、前記フィルタバスケット手段に
   設けた作用部により前記シャッタ手段を開放する構成と
   した請求項１乃至６のうちのいずれか一項に記載のミル
   付きコーヒーメーカー。
8. 【請求項８】前記作用部を前記弾性シール部材とした請
   求項７記載のミル付きコーヒーメーカー。