JPH07119978A - 高周波加熱装置並びにその食品温度センサおよび重量センサ - Google Patents

高周波加熱装置並びにその食品温度センサおよび重量センサ

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JPH07119978A
JPH07119978A JP26467793A JP26467793A JPH07119978A JP H07119978 A JPH07119978 A JP H07119978A JP 26467793 A JP26467793 A JP 26467793A JP 26467793 A JP26467793 A JP 26467793A JP H07119978 A JPH07119978 A JP H07119978A
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food
placing table
frequency
lever
spring
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JP26467793A
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Haruo Matsushima
治男 松島
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電子レンジの自動化の性能改良とし
て食品重量センサおよび食品温度センサ両機能を有する
食品載置台を提供せんとするものである。 【構成】 食品載置台22を構成する支持体7の一部を
中空とし、内部にサーミスタ等の温度検出素子8を設
け、弛ませて固定された柔軟なシールド線12を介して
加熱室1外に導き、食品載置台22の枠2はアーム1
6、梃子18に支持され、バネ34により持ち上げら
れ、バネ34の伸縮を検出する一対の音響素子35、3
6および音波位相差検出回路を設けた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波加熱装置の自動調
理の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波加熱装置、特にオーブン電子レン
ジの自動調理機能は現在市販されている製品に広く採用
されているが、例えば冷やごはんの温め直しが熱くなり
過ぎたり、冷凍食品の解凍が一部分煮えたり、内部が凍
ったままと言った問題が完全に解決されているとは言い
難い状況である。これらの製品に採用されている自動調
理技術は重量センサをターンテーブルに組み込み、食品
の初期重量を測定し、その値により予め設定された高周
波出力およびその断続方法で同じく予め設定された時間
加熱するものが主流である。
【0003】しかし製品自体の高周波出力のバラツキ、
供給電源電圧のバラツキ、食器重量のバラツキ、重量セ
ンサの精度等が加え合わされ、食品の仕上がり温度は大
きく変化してしまい、その改善が強く求められていた。
被加熱中の食品温度そのものが検出できれば問題は解決
されるのであり、その候補として赤外線センサーの存在
が古くから知られているが、電子レンジの様な民生品に
搭載可能な低価格で、かつ食品排出物による汚染に対し
て高精度、高信頼度を維持する物が実現できていないの
で採用されていないのである。
【0004】温度検出素子を直接食品に接触させて食品
温度を検出する試みは実開昭55−48026号公報お
よび実開昭56−61809号公報があるが、これらは
温度検出素子を加熱室に挿入する事によりその周囲に電
波集中を生じ、従って温度検出素子の周囲のみが強く加
熱され、食品の正確な温度を検出できなかった為に実用
されなかった。
【0005】温度検出にかわる代替策としては湿度検出
手段を併用し、食品から発せられる蒸気を検出しようと
するものもあるが、連続使用時等加熱室内の湿度条件が
変化すると誤差となって表れ、此れも根本解決には至っ
ていない。
【0006】他の代替策として最も優れていると考えら
れるのは被加熱中の食品重量変化を検出する方法があ
る。冷やご飯を含め、100グラム程度の食品を適温に
加熱すると蒸気が発せられ数グラム程の重量減少を生じ
る。一般に広く利用されている安価なバネ秤はこの程度
の精度、分解能を十分備えているが、残念ながら現在搭
載されている重量センサはターンテーブルの駆動軸との
共用という構造上の制約等があるためか、これを検出す
る精度、分解能は備えていない。ターンテーブルの駆動
軸を利用しない重量センサとしては例えば米国特許第4
390768号明細書があるが、かえって構造が複雑に
なり、実用化には至っていない。
【0007】さらに言えば仮にこの数グラムの重量変化
を検知可能なセンサが実現できたとしても、冷凍食品の
解凍には無力である。−20度の冷凍食品と、これをし
ばらく常温に放置し、例えば−5度程度にまで温度上昇
した場合とは最適な加熱時間、高周波電力は異なるはず
であるが、温度を測定する以外にこの両者を判別する手
段は現在ない。また仮に実現されたとしても冷凍食品の
解凍プロセス中には重量変化は全くないからどんなに精
密な重量センサを用いても解凍の自動化は不可能であ
る。従って食品の適温加熱および冷凍食品の解凍には数
グラムの重量変化を検出可能な重量センサおよび冷凍食
品の氷点下領域の数度の温度差を判別可能な食品温度セ
ンサの両方が必要なのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた様に本発明
はターンテーブルの駆動軸を利用せずに構成が簡単で数
グラムの重量変化を検出可能な重量センサと、電波が充
満した加熱室内でも電波集中を生じず、食品排出物が充
満する中でも信頼性劣化せず、かつ冷凍食品の氷点下領
域の数度の温度差を判別可能な食品温度センサとの二つ
課題を同時に解決せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は次ぎの構成とした。
【0010】すなわち、加熱室と、高周波照射源と、高
周波照射源の制御部と、加熱室内に設けられた金属製食
品載置台とを有し、前記食品載置台は (1)加熱室壁に、上下方向の移動自在に取り付けられ
ると共に、バネにより上方に付勢され、このバネの伸縮
に対応した位置に送受一対の音響素子を設け、この音響
素子の出力は音波位相差検出回路を介して前記制御部に
接続し、 (2)食品載置台を構成する支持体の少なくとも一部の
支持体を中空構造とし、内部に温度検出素子を設け、こ
の出力を、柔軟かつ緩ませた状態で加熱室壁と支持体と
の間に固定されたシールド線を介して前記制御部に接続
した構成である。
【0011】
【作用】食品載置台は加熱室壁に上下方向に移動自在に
取りつけられ、バネにより上方に附勢されているので食
品が載せられるとその重量に対応する量だけ下方に移動
し、それに対応する量、バネは伸びる。このバネの伸縮
に対応した位置に送受一対の音響素子が設けられている
ので受信音響素子の受信する音波の位相はバネの伸びに
対応して変化する。この受信音響素子の出力は音波位相
差検出回路を介して前記制御部に接続されているので前
記バネの伸びに対応した信号が制御部に入力される。
【0012】また食品載置台の少なくとも一部の支持体
を中空構造とし、その内部に温度検出素子を設けたので
食品が載せられるとその温度が支持体を介して温度検出
素子に熱伝導する。そして、この温度センサの出力、つ
まり食品の温度に対応した信号がシールド線を介して制
御部に入力される。
【0013】食品載置台上に載せられた冷凍食品等の温
度を検出した温度検出素子の出力と、食品重量を検出し
た出力とが高周波照射源の制御部に入力されるので、食
品の初期温度、初期重量、加熱中の重量変化等に基ずい
た高周波照射源の制御ができるのである。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を説明する。
【0015】図1は加熱室内を上から見た平面図であ
る。二点鎖線で描いた長方形の外形は加熱室1の壁面で
ある。ステンレス鋼丸棒製の枠2はその両端を突き合わ
せて溶接され、略長方形の形状を有する。枠2の図1に
於ける上辺3には18個の互いに平行、等間隔な貫通孔
4が開けられ、貫通孔4の延長線上、枠2の下辺5に同
じく18個の貫通しない穴6が図の上から下に向かって
開けられる。注射針を作る製法で作られた薄肉のステン
レス丸管である支持体7はその一端を貫通しない穴6に
挿入し、他端を貫通孔4に挿入し、ロー付け、カシメ等
の方法で固定する。中央付近に位置する8本の支持体7
内部には後述する温度センサとしてサーミスタ8が挿入
される。サーミスタ8の位置は×印でしめす。
【0016】この8本の支持体7が挿入された貫通孔4
の部分の枠2の上辺3には保持金具A9および後述する
保持金具B10とを8本のビス11で固定する。柔軟な
多芯シールド線12はその外彼が保持金具AおよびBに
接する状態で固定される。シールド線12の他端にはプ
ラグ13が有り、加熱室1の後面壁に設けられたソケッ
ト(図示省略)に接続固定される。
【0017】枠2の左辺14および右辺15は左右それ
ぞれ二つのアーム16で支持され、アーム16はピン1
7を介して梃子18に支持される。
【0018】図2は図1のX−X’断面図であり、細長
いため、図は一部破断ている。前述したサーミスタ8は
その感温部は円筒形硝子製であり、円筒の上および下面
から同軸状に延びる各々一本の引き出し線19を有す。
左側の引き出し線には裸線20が接続され、裸線20の
先端は支持体7の先端と半田付け等の方法で電気的およ
び機械的に接続される。右側の引き出し線にはテフロン
被覆のリード線21が接続され、このリード線21は前
述のシールド線12の芯線と接続される。
【0019】保持金具A9およびほぼ対称形状である保
持金具B10は枠2の上辺3とシールド線12の外皮と
を挟持する状態でビス11により固定され、図2の右に
見られる様に、略三角形の空間をつくる。前述したリー
ド線21とシールド線の芯線との接続はこの空間内で行
う。
【0020】図3は保持金具A9の平面、正面および側
面図である。保持金具B10はこれと全く同一形状であ
るが、8個並んだ丸孔に変わってビス11に勘合するタ
ップが切られる点のみが異なる。
【0021】図4は枠2、支持体7、保持金具A9、保
持金具B10、ビス11、シールド線12およびプラグ
13を一体として描いたものであり、これ全体を称して
食品載置台22と呼ぶ。つまり図4は食品載置台22の
斜視図である。
【0022】図5の(a)は梃子18、アーム16およ
び枠2の右辺15との関係を示す斜視図、(b)は梃子
18の斜視図、(c)はアーム16の斜視図である。梃
子18およびアーム16はガラス繊維入りPPS樹脂等
の耐熱樹脂製の成型品であり、梃子18は左から孔2
3、孔24および孔25を有する。孔23、孔24の周
囲には同心円形の凸部を設ける。アーム16は中央部が
くり抜かれた角柱状であり、上部に同一径、同心の二つ
の孔26を設け、下部には切り欠き27を設け、切り欠
き27の下端は半円形状とし、その半径は枠2の右辺1
5の半径とほぼ同一、若干大きくする。表面潤滑なセラ
ミック製丸棒であるピン17の半径に対し、孔23の半
径は僅かに小さく、孔24および孔26は僅かに大きく
する。図5(a)に示す様に、梃子18をアーム16の
くり抜かれた部分に挿入し、孔23と孔26とにピン1
7を貫通させる。
【0023】図6は加熱室右側面を外からみた斜視図で
ある。略Z字形の取付金具30は4組のビス、ナットで
加熱室壁1に固定される。取付金具30には二つの角孔
31および角孔の両側に凹(加熱室の外に向かって凸)
部32を設ける。図には描いてないが、この角孔31に
対応する加熱室壁1にもほぼ同一寸法の角孔を開けるこ
とは言うまでもない。両方の角孔を貫通させ、梃子18
の約半分(孔24および孔25を含む)を加熱室外に突
き出す。孔24にはピン17を貫通させ、梃子からはみ
出た部分を前記凹部32に収納することによりピン17
を加熱室壁1に接する位置に固定する。
【0024】梃子17の断面より僅かに大きな寸法の角
孔を両端に開けた円形アルミパイプ33は、その各々の
角孔に二つの梃子17の、取付金具30より突き出した
部分を貫通せしめ、接着等で二つの梃子17を連結す
る。梃子17の先端の孔25と、取付金具30に開けら
れた孔(図示せず)との間にコイルバネ34を、少し伸
ばした状態で取り付ける。アルミパイプ33のほぼ中央
部には共振周波数40KHzの超音波素子35を金具と
ビスとで固定する。このほぼ真下に位置する部分の取付
金具30に共振周波数40KHzの超音波素子36を固
定する。
【0025】図7はこの超音波素子35および36周辺
の電子回路図(a)および各部の電圧波形を示す図
(b)である。発振周波数40KHzの発振器40の出
力は二つに分岐され、一方は超音波素子36に接続す
る。他方は減衰器41に接続する。超音波素子35はコ
ンパレーター42に接続され、減衰器41の出力もコン
パレーター43に接続される。二つのコンパレーターの
出力はイクスクルーシブオアゲート44に接続され、そ
の出力は抵抗45およびコンデンサー46からなる積分
回路47に接続される。二つのコンパレーターおよびイ
クスクルーシブオアゲート44とから成る回路は二つの
交流波形の位相差を検出する機能を有しており、位相差
検出回路48と呼び得る。積分回路47の出力は高周波
照射源の制御部に入力されるが、これについては省略す
る。
【0026】図7(b)を用い、電子回路の動作説明を
行う。説明に先立ち、二つの超音波素子間距離が或る一
定の値から少し短くなる場合を想定する。V1は発振器
40の出力を減衰器41を介して得られた波形である。
これに対し、V2は二つの超音波素子間を音波に変換さ
れて伝達されたものであり、一般にV1とは異なった位
相を有す。なお減衰器はV1とV2との振幅を同程度にす
るために挿入されたものである。さて二つの超音波素子
間の距離が若干短くなると、音波として伝達する時間が
若干短くなり、その結果V2波形の位相が早まる。これ
を二点鎖線で描く。V3およびV4は各々V1およびV2
コンパレーターに入力した出力であり、各々の入力波形
のプラス部分に対応した矩形波である。V2波形が二点
鎖線の様に変化するとV3波形も二点波形の様に変化す
る。V3、V4をイクスクルーシブオアゲート44に入力
した出力であるV5はV3、V4の重ならない部分を幅と
する矩形波であり、V2の位相変化に伴い二点鎖線で描
いた波形にパルス幅が変化する。このV5波形を積分回
路47に入力すると出力としてほぼパルス幅に比例した
直流電圧V6が得られる。V2波形が二点鎖線に変化すれ
ばV6も二点鎖線に変化する。
【0027】高周波加熱装置を構成するにはこの他加熱
室に高周波を照射する高周波照射源、加熱室に食品を出
し入れするための扉、高周波照射源を制御する制御部等
が必須であるが、これらは当業者に広く知られており、
また本発明の主旨でないので説明を省略する。また制御
方法も非常に多数の技術が開示されており、当業者に広
く知られているのでこれも省略し、本発明実施例の説明
では食品温度センサおよび食品重量センサに関する部分
のみの説明に限定する。
【0028】本実施例の動作を説明する。図1に示した
様に、加熱室1内に枠2、支持体7等からなる食品載置
台22が設けられているので、食品は加熱時、この載置
台上に載せられる。一般に、あるいは当業者の常識とし
て、高周波加熱装置の均一加熱性能は、備えつけられた
食品載置台を前提として設計される。つまりセラミック
製円形ターンテーブルが備え付けられた製品ならばこの
ターンテーブル上に載せられた食品の均一加熱を優先し
た設計がなされ、金属製ターンテーブルが備え付けられ
た製品ならばその金属製ターンテーブルに載せられた食
品の均一加熱を優先した設計がなされる。また本実施例
の様な形状の食品載置台はオーブントースターでは広く
用いられているが、我が国の高周波加熱装置では一部の
グリル料理のみにしか使用されていない。しかしオーブ
ンの本場欧米ではオーブンとの複合型高周波加熱装置に
は広く採用されており、極一般的である。多少前置きが
長くなったが、本実施例に於いてはこの食品載置台22
を用いて均一加熱設計がなされる。
【0029】支持体7は互いに平行、等間隔で、同一平
面上に並べられているので、微視的に見た支持体7に接
するか否かの差はあるものの、前述の様にオーブンの本
場欧米で広く受け入れられている範囲であり、巨視的に
見れば食品載置台22の少なくとも中央部では置く位置
による差は全くない。つまり食品載置台22上に載せら
れた食品は均一加熱される。
【0030】この食品載置台22の中央部に位置する8
本の支持体7にはサーミスタ8が設けられており、支持
体7が薄肉のステンレスであるからこれに接する食品の
温度がサーミスタに伝わる。サーミスタ8は支持体7内
部に設けられているので、サーミスタ8があっても高周
波を乱すことはない。また支持体7は同一平面をなすべ
く設計されるが、実際には多少の凹凸は避けられない。
その点図1に×印で示した様に、8個のサーミスタを4
個ずつ二列に配置したので、食品載置台22の中央部に
置かれた食品は8個のいずれかには接触する。
【0031】また加熱室内は数百ワットの高周波が照射
されているので内部の導電体には大電流が誘起される
が、サーミスタ8は支持体7に保護されており、そのリ
ード線21は前述の枠と保持金具A、Bとで形成される
空間内に収納されているので、高周波による誘起電流は
生じない。従って食品載置台22上に置かれた食品は高
周波により均一加熱を受け、その食品の熱を検出したサ
ーミスタ8の電気信号は高周波による誘起ノイズを受け
ることなくシールド線12およびプラグ13を介して加
熱室外に導かれる。
【0032】次に食品載置台22の重量センサとしての
動作説明を行う。食品載置台22は図5(a)に示す状
態で取付られるので、枠2の左辺14および右辺15と
アーム16とは、左辺14または右辺15の円形断面の
中心(これを支点Cと呼ぶ)を中心として回動自在に取
り付けられていると言える。アーム16と梃子18もピ
ン17の円の中心(これを支点Bと呼ぶ)を中心に回動
自在に取り付けられていると言える。
【0033】図6の説明で述べた様に、梃子18は孔2
4にピン17が挿入され、ピン17は加熱室壁外側に固
定されているので梃子18もこのピン17の円の中心
(支点Aと呼ぶ)を中心に回動自在に取り付けられてい
ると言える。この梃子18が孔25に取り付けたバネ3
4により下方に付勢されるので梃子の原理により食品載
置台22は上方に付勢される。
【0034】図8はこれらの関係を説明すべく模式的に
描かれたものであり、図1のY−Y’断面に相当するの
で、略断面図とも言える。この図に於いて、食品載置台
22に分銅50を載せるとその重さで下に移動する。こ
れに伴いバネ34が伸びる。梃子18を介して食品載置
台22はバネ34と釣り合いが保たれる。バネの伸びは
左右で異なる。梃子18の先端(実際には図6に示す様
にパイプ33上)に超音波素子35が取り付けられ、こ
の真下に超音波素子36が固定されているので、バネの
伸縮に応じて二つの超音波素子35および36間距離が
変化する。この距離変化を電気信号としてとりだす方法
は図7(b)の説明ですでに述べてある。図7(a)に
示す回路は当然ながら左右各々一つずつ設けられ、両者
の出力V6はオペアンプを用いた二入力アナログ加算機
(良く知られているので説明は省略する)に接続し、加
算機出力は分銅の重量に対応する。つまり重量センサと
して動作する訳である。
【0035】以上述べた様に、食品載置台22は食品温
度センサおよび食品重量センサ両者の機能を果たす。こ
のための必須要件をまとめると、食品温度センサとして
はまず中空構造の支持体およびその中に設けられたサー
ミスタ等の温度検出素子が必要である。支持体は平行、
等間隔、同一平面上に並べられなければならない。そう
でなければそれに起因する不均一加熱が生じてしまうか
らである。支持体を固定するためにはこれと接触する金
属構造体が必要となるが、その接触部分も不均一加熱を
生じさせる大きな要因である。従ってこの接触部分を、
食品が置きにくい載置台の周辺に位置せしめたものであ
る。
【0036】従来の技術で取り上げた二例の公開出願
は、食品載置台に温度検出素子を取付たために、それが
食品載置台上の高周波的特異点となり、それに起因する
不均一加熱が生じ、正確な温度検出を妨げてしまったの
である。その点本実施例は温度検出素子(一般に導電部
を有する)を金属製食品載置台の中空部内に挿入し、高
周波の影響を全く受けない構成にしたものである。
【0037】温度検出素子の出力信号を加熱室外に取り
出すためには高周波から微弱な信号を保護する必要があ
る。従ってシールド線を用い、その結合部分も保持金具
で静電シールドしたものである。また本発明は重量セン
サとしても機能させるので、シールド線が秤としての動
きを妨害しない様、柔軟なものを用い、かつ弛ませた状
態で固定させたものである。
【0038】次に重量センサとしての必須要件を整理す
ると、加熱室両側面近傍に固定された支点、これに支持
された梃子、加熱室内に置かれ、この梃子で持ち上げら
れる状態で取り付けられた食品載置台、これを持ち上げ
る方向に付勢されたバネ、およびバネの伸縮変化を検出
する手段とがあれば良い。これだけでもバネ秤としての
機能、精度を発揮しうる。しかしながら図8から推察で
きる様に、梃子の先端は円軌道上を動くので、剛体であ
る食品載置台を二つの梃子で直接支え、梃子を回動させ
ると、両者の接触箇所が移動してしまう事が理解でき
る。この部分に摩擦抵抗が生ずるが、食品載置台上の数
グラムの変化を検出する上に大きな障害となる。別の表
現を借りると、食品載置台の上下運動を梃子の回動(回
転)運動に直接変換する際にロスが生じると言える。
【0039】これを避けるため、本実施例では食品載置
台を二つの梃子で直接支えるのではなく、アームを介
し、支点B、支点C二つの点に於ける回転接触により支
えるものである。回転体の細い軸を支える時に生ずる摩
擦と、直線的な動きをする二つの物体の接触による摩擦
とは非常に大きな相違があることは我々の日常生活上で
も良く見聞きする事である。この様に、食品載置台の上
下運動を、アームによる二つの支点B、支点Cに於ける
回転(回動)運動を介して梃子へスムーズに伝達するも
のである。
【0040】またバネは加熱室外に取り付けられている
が、内部に置くことも設計的配慮の上で可能である。梃
子18が加熱室壁を貫通しているが、アーム16を貫通
させることも可能である。要するに食品載置台の上下運
動を、アームによる二つの支点B、支点Cに於ける回転
(回動)運動を介して梃子へスムーズに伝達し、食品載
置台を上方向に持ち上げるべく付勢されたバネが設けら
れれば良いのである。
【0041】バネの伸縮変化検出手段として40KHz
の超音波素子を用いたが、必ずしも超音波領域に限るも
のではなく、10KHzあるいは6KHz程度の可聴領
域の素子、一般にブザーと呼ばれる安価なものでも採用
できる。音速を340m/sとすると、40KHzの波
長は8.5mm、6KHzの場合は56.7mmとな
る。バネの伸縮により二つの音波素子間隔が仮に1mm
短くなると位相は各々約42度(40KHz)および6
度(6KHz)変化する。周波数の選択は設計の範囲で
ある。しかし可聴領域の場合は音が聞こえるので、周囲
を吸音材で囲む、パルス波を用いると言った対策を施す
必要がある。これらは本発明の主旨でないので省略す
る。また温度が変化すると誤差を生じるが、温度補償の
方法も省略する。
【0042】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば簡単な
構成、簡単な電気回路でバネ秤と同程度の精度、信頼度
を有する重量センサと、食品温度を検出可能な食品温度
センサとの両機能を有する食品載置台を高周波加熱装置
に搭載することができる。これにより従来必ずしも良く
出来なかった冷やご飯の温め直しや、冷凍食品の解凍等
の自動化の大幅な改良が実現できる。
【0043】また本発明によれば高周波加熱装置の均一
加熱性能を低下させる事も無く、検温のための特別な操
作が不必要で、かつ直接食品に接触し正確な食品温度が
検出可能な高周波加熱装置用食品温度センサが実現でき
る。
【0044】さらに本発明によれば簡単な構成、簡単な
電気回路でバネ秤と同程度の精度、信頼度を有する重量
センサが実現でき、従って高周波加熱装置に於ける食品
加熱自動化性能の大幅改良が可能になるとともに、従来
実現困難とされていたターンテーブル方式でない、いわ
ゆる角皿方式の重量センサが実現するのでクッキーやシ
ュークリーム等のオーブン角皿調理の自動化も可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の高周波加熱装置の加熱室内
部の食品載置部の平面図
【図2】図1のX−X’線断面図
【図3】本発明の高周波加熱装置の食品載置台の保持金
具の平面、正面および側面図
【図4】同高周波加熱装置の食品載置台の斜視図
【図5】同高周波加熱装置の加熱装置の食品載置台の梃
子およびアームの斜視図およびこれらの関係を示す部分
斜視図
【図6】同高周波加熱装置の加熱室右側面外側からみた
食品載置台の部分斜視図
【図7】同高周波加熱装置の音波位相変化検出回路図お
よびその各部の電圧波形図
【図8】図1のY−Y’線断面略図
【符号の説明】
1 加熱室 2 枠 7 支持体 8 温度検出素子(サーミスタ) 9、10 保持金具 12 シールド線 14 支点C(枠の左辺) 15 支点C(枠の右辺) 16 アーム 18 梃子 21 リード線(サーミスタの) 22 食品載置台 23 支点B(孔) 24 支点A(孔) 34 バネ 35 音響素子(超音波素子) 36 音響素子(超音波素子)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 6/68 S 7361−3K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱室と、高周波照射源と、高周波照射源
    の制御部と、加熱室内に設けられた金属製食品載置台と
    を有し、前記食品載置台は、 加熱室壁に、上下方向の移動自在に取り付けられると共
    に、バネにより上方に付勢され、このバネの伸縮に対応
    した位置に送受一対の音響素子を設け、この音響素子の
    出力は音波位相差検出回路を介して前記制御部に接続
    し、 その構成する支持体の少なくとも一部の支持体を中空構
    造とし、内部に温度検出素子を設け、この出力を、加熱
    室壁と支持体との間に固定されたシールド線を介して前
    記制御部に接続させた事を特徴とする高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】周辺に位置する枠と、内部を構成する支持
    体と、保持金具と、多芯シールド線とで構成され、前記
    支持体は実質的に互いに平行、等間隔に固定すると共に
    中央付近の複数を中空とし、内部にサーミスタ等の温度
    検出素子を設け、温度検出素子のリード線を多芯シール
    ド線の芯線と接続し、この多芯シールド線の外被と、枠
    とを前記保持金具で覆うと共に電気接続し、リード線ま
    たは多芯シールド線の芯線を、保持金具と枠と多芯シー
    ルド線の外被とで囲まれた空間内に収納した事を特徴と
    する高周波加熱装置用食品温度センサ。
  3. 【請求項3】食品載置台と、梃子と、アームと、バネ
    と、一対の音響素子と、二つの音響素子間の距離変化検
    出回路とを有し、梃子は高周波加熱装置の加熱室左右壁
    近傍に各々固定された支点Aを中心に回動自在に取り付
    けられ、アームは梃子上に設けられた支点Bを中心に回
    動自在に取り付けられ、食品載置台はアーム上に設けら
    れた支点Cを中心に回動自在に取り付けられ、梃子また
    はアームには、食品載置台を上方に持ち上げる方向に付
    勢されたバネを取り付け、さらに一対の音響素子の一方
    をバネの伸縮に連動する位置に固定し、他方はこれと対
    向した位置に固定し、前記距離変化検出回路をこの一対
    の音響素子に接続し、左右各々の距離変化検出回路出力
    を加え合わす加算手段を設けた事を特徴とする高周波加
    熱装置用重量センサ。
  4. 【請求項4】距離変化検出回路として、一対の音響素子
    の共振周波数と同一周波数の発振器と、位相差検出回路
    と、減衰器とを備え、発振器の出力は二つに分岐され、
    一方は減衰器の入力に、他方は一対の音響素子の一方に
    接続し、位相差検出回路は二つの入力を有し、一方は減
    衰器の出力に、他方は一対の音響素子の他方に接続した
    事を特徴とする請求項3記載の高周波加熱装置用重量セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】左側面壁に二つ、右側面壁に二つ、同一平
    面上に梃子を設け、同一側面の二つの梃子を互いに連結
    した事を特徴とする請求項3記載の高周波加熱装置用重
    量センサ。
  6. 【請求項6】枠の少なくとも左右部分は断面円形とし、
    この円の中心を支点Cと一致させた事を特徴とする請求
    項3記載の高周波加熱装置用重量センサ。
JP26467793A 1993-10-22 1993-10-22 高周波加熱装置並びにその食品温度センサおよび重量センサ Pending JPH07119978A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110784945A (zh) * 2019-10-25 2020-02-11 深圳市神飞电子科技有限公司 一种用于发热体和检测体的保护方法及其保护件

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CN110784945A (zh) * 2019-10-25 2020-02-11 深圳市神飞电子科技有限公司 一种用于发热体和检测体的保护方法及其保护件
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