JPH07119744A - 案内機構 - Google Patents

案内機構

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JPH07119744A
JPH07119744A JP5265299A JP26529993A JPH07119744A JP H07119744 A JPH07119744 A JP H07119744A JP 5265299 A JP5265299 A JP 5265299A JP 26529993 A JP26529993 A JP 26529993A JP H07119744 A JPH07119744 A JP H07119744A
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JP
Japan
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stage
contact
guide mechanism
feed screw
stationary
Prior art date
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Pending
Application number
JP5265299A
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English (en)
Inventor
Masao Kihara
征夫 木原
Naoya Nishino
直也 西野
Tomotsugu Ota
智嗣 大田
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、所定方向に超精密に移動する案内
機構に関し、超硬ボールをV溝に2点接触の2箇所およ
び平面上に1点接触の1箇所の計3箇所の移動機構を用
いると共に静止時に外部と切り離したり、荷重を印加し
て安定性を増したりし、ストロークが大きく、高剛性、
高安定性、かつ高位置決め精度を有する案内機構を実現
することを目的とする。 【構成】 固定側のV溝3の離れた位置に配置した2個
の超硬ボール1の2点でそれぞれ接触すると共に固定側
の平面4上に配置した1個の超硬ボール1の1点の合計
5点で点接触して1自由度で移動するステージ5と、こ
のステージ5を移動させる送りネジ6とからなる案内機
構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定方向に超精密に移
動する案内機構に関するものである。近年の超精密測定
技術や半導体ウェハ露光技術において、高剛性、高安定
度、高位置決め精度の案内機構が要求されている。
【0002】
【従来の技術】従来、測定対象物を載せたりする移動台
に使用する案内機構として、 (1) ボールネジによる送り機構と、ローラベアリン
グによる移動ガイドとを有する案内機構 (2) 圧電素子と変位方向変換機構とを組み合わせ、
圧電素子に電圧を印加して移動させる案内機構 などが市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の(1)
の案内機構では、 送り時にボールネジのボールの転動により微細な振
動が発生する。
【0004】 送り機構と移動ステージの結合がその
構造上から密のため、伝達系からの振動や外乱がステー
ジに伝わ易い。 移動ガイドにベアリングを用いているため、微視的
にガタが大きく送りの精度が悪い。
【0005】また、上述した従来の(2)の案内機構で
は、 圧電素子で移動させているため、送り量が少ない。 などの問題点があった。
【0006】本発明は、これらの問題を解決するため、
超硬ボールをV溝に2点接触の2箇所および平面上に1
点接触の1箇所の計3箇所の移動機構を用いると共に静
止時に外部と切り離したり、荷重を印加して安定性を増
したりし、ストロークが大きく、高剛性、高安定性、か
つ高位置決め精度を有する案内機構を実現することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理構
成図を示す。図1において、V溝3は、固定側に設けた
V溝であって、2個の超硬ボール1が離れた位置でそれ
ぞれ2点接触するものである。
【0008】平面4は、固定側に設けた平面であって、
1個の超硬ボール1が1点接触するものである。ステー
ジ5は、1自由度の方向に移動する台である。
【0009】送りネジ6は、固定側に設けてステージ5
を移動させるものである。
【0010】
【作用】本発明は、図1に示すように、固定側のV溝3
の離れた位置に配置した2個の超硬ボール1の2点でそ
れぞれ接触すると共に固定側の平面4上に配置した1個
の超硬ボール1の1点の合計5点で接触して1自由度で
移動するステージ5と、このステージ5を移動させる送
りネジ6とから案内機構を構成している。
【0011】また、ステージ5および送りネジ6の2組
の移動方向を、所定角度θで交差させるようにしてい
る。また、送りネジ6による移動時に当該送りネジ6
(あるいはその突起)とステージ5(あるいはその突
起)とが接触して移動し、静止時に非接触となる送り機
構を備えるようにしている。この際、静止時に非接触と
するのに、送りネジ6のバックラッシュを利用するよう
にしている。
【0012】また、送りネジ6の移動側に固定した棒
と、ステージ5に固定した棒とがほぼ直角に1点接触し
てステージ5を移動させるようにしている。また、3個
の超硬ボール1をステージ5に細線で取り付け、組み立
てが簡単になるようにしている。
【0013】また、ステージ5の静止時に、ステージ5
に荷重を印加して超硬ボール1とV溝3および平面4と
の間の接触圧を強くして安定化するようにしている。こ
の際、ステージ5に荷重を印加する手段として、圧電素
子を用いてステージ5の静止時に重みをステージ5に接
触させるようにしている。また、ステージ5に荷重を印
加する手段として、ステージ5からベルト(あるいは細
線)をつり下げておき、静止時に当該ベルト(あるいは
細線)を下方に引っ張って荷重を印加するようにしてい
る。
【0014】従って、超硬ボール1をV溝3に2点接触
の2箇所および平面4上に超硬ボール1の1点接触の1
箇所の計3箇所の移動機構を用いると共に静止時に外部
と切り離したり、荷重を印加して安定性を増したりする
ことにより、ストロークが大きく、高剛性、高安定性、
かつ高位置決め精度を有する案内機構を実現することが
可能となった。
【0015】
【実施例】まず、本発明の超精密な案内機構の概念を説
明する。図2は、物体の移動・回転の自由度説明図を示
す。
【0016】図2において、物体は、XYZ軸方向の3
方向の移動と、各軸周りのθx、θy、θzの回転によ
る移動との合計6つの移動(変位)で表現できる(6自
由度で表現できる)。このため、本願発明は、このうち
の直線移動の1つ(X軸、YX軸、Z軸の移動方向のい
ずれか1つ)を除いた他の5点を固定して1自由度の方
向(X軸、Y軸、Z軸のいずれか1つの方向)にのみ滑
らせ、超精密な移動を実現したものである。
【0017】次に、図1、図3から図7を用いて本発明
の実施例の構成および動作を順次詳細に説明する。図1
は、本発明の原理構成図を示す。
【0018】図1の(a)は、全体構成図を示す。図1
の(a)において、超硬ボール1は、非常に硬い材質
(例えば硬い金属やルビーなど)で作成した球であっ
て、V溝3と2点接触して滑らかに滑ったり、平面4と
一点接触して滑らかに滑ったりするためのものである。
【0019】レール2は、V溝3および平面4などを設
ける固定側のものである。V溝3は、レール2に設けた
V字形の溝であって、表面を光学フラットに研削して超
硬ボール1が2点で接触して滑らかに滑る2つの面を持
った溝である。
【0020】平面4は、レール2に設けた平らな面であ
って、表面を光学フラットに研削して超硬ボール1が1
点で接触して滑らかに滑る面である。ステージ5は、V
溝3に2点で点接触する超硬ボール1を2個、および平
面4の1点で点接触する超硬ボール1を1個を図示のよ
うに三角形の各頂点近傍に設け、1自由度(一定方向に
移動する自由度)を持つ移動台である。
【0021】以上のように、レール2にV溝3および平
面4を設け、移動するステージ5にV溝3の離れた位置
上を滑る2個の超硬ボール1と、平面4上を滑る1個の
超硬ボール1の合計3個の超硬ボール1を図示の三角形
の各頂点に配置することにより、自由度を1つ持つ、こ
こでは一定方向に移動の自由度を持つ案内機構を実現す
ることができる。この際、固定した5つの自由度は、全
て点接触であるため、極めて超高精度の移動および位置
再現性を有する案内機構、特に原子レベルの凹凸を機械
的に探針で走査しつつそのときに放出される微小電流を
測定し、原子レベルの形状を測定することが可能となる
(図3参照)。
【0022】図1の(b)は、平面を示す。これは、図
1の(a)の平面4上で、ステージ5の窪みに納めた超
硬ボール1が1点接触して滑らかに滑る様子を示す。本
願では、超硬ボール1は、回転することなく、平面4と
一点接触してその状態で一定方向に滑るものである。従
って、超硬ボール1の回転による微視的なガタが発生す
ることがなく、平面4を光学フラットに仕上げることに
より、極めて高精度に例えば水平方向に移動させること
が可能となる。
【0023】図1の(c)は、V溝を示す。これは、図
1の(a)のV溝3上で、ステージ5の窪みに納めた超
硬ボール1が2点接触して滑らかに滑る様子を示す。本
願では、超硬ボール1は、回転することなく、V溝3と
2点接触してその状態で一定方向に滑るものである。従
って、超硬ボール1の回転による微視的なガタが発生す
ることがなく、V溝3の2つの面を光学フラットに仕上
げることにより、極めて高精度に一定方向に移動させる
ことが可能となる。
【0024】図1の(d)は、移動機構を示す。これ
は、固定側に固定した送りネジ6の回転に伴って送りナ
ット8が移動し、この送りナット8の移動に追従してス
テージ5を移動させる移動機構を示す。
【0025】図1の(d)において、送りネジ6は、固
定側に固定した回転に伴って送りナット8を移動させる
ものである。固定棒7は、固定側に固定し、送りネジ6
を回転させたときの送りナット8の回転を止めて当該送
りナット8を図中で左右方向に移動させるためのもので
ある。
【0026】送りナット8は、送りネジ6の回転に従っ
て移動(図中で左右方向に移動)するものである。移動
時に送りナット8(あるいは突起)はステージ5の下部
に設けたストッパ51に接触して当該ステージ5を移動
させ、静止時に送りナット8(あるいは突起)はステー
ジ5の下部に設けたストッパ51から離れて遊び9が発
生し、外部からの振動が伝達するのを抑止する。
【0027】ストッパ51は、ステージ5の重心の近傍
の下部に設けた棒であって、送りナット8(あるいは突
起)と接触して当該ステージ5を移動させるものであ
る。遊び9は、ステージ5のストッパ51と、駆動側の
送りナット8(あるいはその突起)との間の設けた遊び
であって、例えば送りネジ6、送りナット8、更に送り
ネジ6を回転させる部分のバックラッシュを使用して設
けた遊びである。この遊び9を設けたことにより、送り
ネジ6、送りナット8を介して外部の振動がステージ5
に伝達されるのを防止できる。
【0028】図3は、本発明の1実施例構成図を示す。
これは、図1で説明した1自由度を持つ案内機構の2組
を所定角度θ、ここでは90度方向に配置して相互の移
動方向が交差するようにしたものであって、STM用ス
テージ(走査型トンネル顕微鏡用のステージ)用に実際
に作成したものである。この走査型トンネル顕微鏡の探
針(先端を原子レベルに非常に尖らしたプローブ)を1
組の案内機構(図3の上側の小さい案内機構)に載せ、
他の1組の案内機構(下側の大きい案内機構)に試料を
載せ、試料上で原子レベルに近づけた探針を走査してそ
のときに印加した電圧によって流れる電流を検出し、当
該検出した電流が大きい程、探針が試料面に近づき、電
流が小さい程、試料面から離れているとして、試料の高
さを原子レベルで測定するものである。
【0029】図3の(a)は、上面図を示す。図3の
(a)において、STMユニット用ステージ53の部分
は、小さい案内機構の部分である。この部分は、送りネ
ジ6として30°台形ネジを用い、V溝3および平面4
がそれぞれ設けられている。送りネジ6は、図示のモー
タで回転させ、STMユニット用ステージ53を図中で
左右方向に1自由度で移動させる。
【0030】試料用ステージ52の部分は、大きい案内
機構の部分である。この部分は、送りネジ6として同様
に30°台形ネジを用い、V溝3および平面4がそれぞ
れ設けられている。送りネジ6は、図示のモータで回転
させ、試料用ステージ52を図中で上下方向に1自由度
で移動させる。
【0031】以上のように、1自由度を持つSTMユニ
ット用ステージ53と、1自由度を持つ試料用ステージ
52とを、鋳鉄製の高剛性の筐体上にそれぞれの移動方
向を直交させて独立に配置することにより、1つのステ
ージの上にもう1つのステージを積み上げる場合に比
し、下側のステージへの荷重を小さくして(例えば約半
分にして)、移動を滑らかにすることが可能となる。特
に、重みを小さくすると共に、5点接触したことで、実
測の結果、共振周波数が数十KHzと非常に高く、ST
M測定周波数の数百Hzに影響を与えることが無い案内
機構を実現できた。また、送りネジ6として、30°台
形ネジを用い、滑らかで高精度の送りが可能となった。
【0032】図4は、本発明の移動機構の要部詳細図を
示す。図4の(a)は、正面図を示す。ここで、ステー
ジ5は試料や探針などを載せる台であり、送りネジ6は
図示外のモータを回転させて送りナット8を移動させる
ものであり、送りナット8は送りネジ6の回転を移動に
変換するものであり、固定棒7は送りナット8の回転を
止めるものである。
【0033】図4の(a)において、ストッパ51は、
ステージ5の重心の下部の近傍に下向きに取り付けた円
筒(あるいは円柱)の形状を持つものである。接触棒8
1は、送りナット8に固定した円筒(あるいは円柱)の
形状を持つものである。この接触棒81は、移動時にス
トッパ51に接触して当該ストッパ51の固定されたス
テージ5を移動させるためのものであり、静止時にスト
ッパ51から離れて遊びを生じさせ、振動の伝達を阻止
するものである。この静止時に、送りネジ6、送りナッ
ト8のバックラッシュを使用して遊びを生じさせてもよ
いし、更に送りネジ6をモータによって積極的に僅か逆
回転させてもよい。また、後述する図5に示すように、
圧電素子を設けて静止時に電圧を印加して遊びが生じる
ようにしてもよい。
【0034】図4の(b)は、図4の(a)の左側面図
を示す。この図から判明するように、ステージ5の下部
に直角に取り付けた円柱のストッパ51と、送りナット
8に固定した円柱の接触棒81とが直交して1点で点接
触している。このため、送りネジ6、送りナット8、接
触棒81、ストッパ51、ステージ5のルートにおける
移動の伝達ルート中の、移動時に接触し、静止時に非接
触となる部分の接触が点接触となるため、移動がスムー
ズかつ高精度に移動させることが可能となる。
【0035】図4の(c)は、図4の(b)の接触部分
を拡大した様子を示す。ここでは、図示のように、円柱
のストッパ51に直交して円柱の接触棒81が1点接触
する。
【0036】以上のように、移動時に送りナット8に固
定した接触棒81と、ステージ5に固定したストッパ5
1とが1点接触して送りネジ6の回転に対応してステー
ジ5を移動させ、一方、静止時に接触棒81とストッパ
51との間に遊びを生じさせて、外乱振動の侵入を防止
できる。また、静止時に接触棒81と、ストッパ51と
の間に遊びを生じさせる構造を持っているため、STM
に使用時に、ステージ5自身を外部に取り外して作業台
に載せて探針を交換し、再度元の位置に載せることが可
能となり、ステージ5自身の取り外し、セットを容易か
つ迅速にできる利点もある。
【0037】図5は、本発明の微小移動機構例を示す。
図5において、微小移動機構82は、送りナット8に圧
電素子などの微小移動機構を取り付け、静止時にステー
ジ5に固定したストッパ51と接触棒81との間に遊び
を生じさせて外乱の侵入を防止したり、移動時にステー
ジ5に固定したストッパ51を微小に移動させたりする
ものである。
【0038】以上のように、送りナット8に微小移動機
構82を介して接触棒81を取り付け、静止時に当該微
小移動機構82を圧縮して接触棒81とストッパ51と
の間に遊びを設けて外乱の侵入を防止したり、移動時に
当該微小移動機構82を圧縮/伸張して接触棒81に接
触したストッパ51の固定されたステージ5の極微細移
動を滑らかに移動させたりすることが可能となる。
【0039】図6は、本発明の超硬ボールの取付例を示
す。これは、ステージ5と、移動機構とが別々になって
おり、ステージ5の組み立て時に超硬ボール1をステー
ジ5の窪みに丁度入るように、筐体上に配置したレール
上のV溝3および平面4上に置く必要があるが、3つの
超硬ボール1を1度に3つの窪みに入るようにステージ
5を置くことは難しい。このため、本願発明は、ステー
ジ5の窪みに丁度納まるように超硬ボール1を細線11
で取り付けたもの(つり下げたもの)である。細線とし
て、ナイロンなどのような繊維や金属の極細の線(例え
ばステンレス線)などを使用する。
【0040】図6の(a)は、細線11の一端を細片に
結んでステージ5に取り付け、他端を超硬ボール1に接
着した例を示す。細線11の長さは、超硬ボール1がス
テージ5の窪みに丁度納まり、若干余裕がある程度とす
る。
【0041】図6の(b)は、細線11を一端をステー
ジ5の穴の部分に固定し、他端を超硬ボール1に接着し
た例を示す。図6の(c)は、細線11を一端をステー
ジ5の穴の内部に接着し、他端を超硬ボール1に接着し
た例を示す。
【0042】以上のように、ステージ5の超硬ボール1
の納まる窪み内につり下がるように細線の一端をステー
ジ5に固定し、他端を超硬ボール1に接着することによ
り、ステージ5を持ち上げても常に超硬ボール1が窪み
に納まったままで当該ステージ5と一緒に移動でき、当
該ステージ5の各超硬ボール1がレール上のV溝3に2
個および平面4上に1個がくる位置で置くのみで、容易
に組み立てることが可能となる。
【0043】図7は、本発明の荷重例を示す。これは、
静止時にステージ5に荷重を印加して固定し、超硬ボー
ル1から平面4、V溝3の面のかかる接触圧を増大して
安定に固定するものである。
【0044】図7の(a)は、圧電素子12を用いて静
止時に重り13をステージ5に載せる構造を示す。図7
の(a−1)および(a−2)において、圧電素子12
は、電圧を印加して伸張・圧縮するものであって、ここ
では、静止時に重り13をステージ5に印加するための
ものである。
【0045】重り13は、静止時にステージ5に荷重を
印加する重りである。図7の(a−1)は、移動時の重
り13の状態を示す。この状態では、圧電素子12に電
圧を印加し、重り13が浮かんだ状態で、ステージ5に
は印加されていないので、ステージ5は軽く、摩擦が少
なく、正確に位置決めができる。
【0046】図7の(a−2)は、静止時の重り13の
状態を示す。この状態では、圧電素子12に電圧が無印
加であり、重り13をステージ5に載せ、当該重り13
が圧電素子12から機械的に分離された状態となってい
るので、ステージ5は重く、超硬ボール1の接触圧が高
く、筐体に強く固定された状態となると共に、圧電素子
12につながる送りナット8、送りネジ6と分離された
状態となり、外乱振動の伝達を阻止できる。
【0047】図7の(b)は、ベルト14および荷重棒
15を用いて静止時に荷重をステージ5に印加する構造
を示す。図7の(b−1)および(b−2)において、
ベルト14は、ステージ5からつりさがったものであっ
て、静止時に荷重棒15をここでは下向きに移動して荷
重をステージ5に印加するためのものである。
【0048】荷重棒15は、静止時にステージ5に荷重
を印加するための棒である。図7の(b−1)は、移動
時のベルト14および荷重棒15の状態を示す。この状
態では、荷重棒15が上側の位置に来ており、ベルト1
4によって荷重をステージ5に印加しない状態となって
いるので、ステージ5は軽く、摩擦が少なく、正確に位
置決めができる。
【0049】図7の(b−2)は、静止時のベルト14
および荷重棒15の状態を示す。この状態では、荷重棒
15が下側に向かって移動され、ベルト14によって荷
重がステージ5に印加された状態となっているので、ス
テージ5は重く、超硬ボール1の接触圧が高く、筐体に
強く固定された状態となる。
【0050】図7の(c)は、圧電素子16および永久
磁石17を用いて静止時に荷重をステージ5に印加する
構造を示す。図7の(c)において、圧電素子16は、
永久磁石17を磁性体を対向面に持つステージ5に静止
時に近づけ、移動時に遠ざけるためのものである。
【0051】永久磁石17は、対向面を磁性体としたス
テージ5に静止時に荷重を印加するためのものである。 移動時:圧電素子16に電圧を印加しなく、永久磁石1
7が対向面を磁性体としたステージ5から離れているた
め、殆どステージ5には荷重を印加しなく、当該ステー
ジ5が軽く、摩擦が少なく、正確に位置決めができる。
【0052】静止時:圧電素子16に電圧を印加し、永
久磁石17を対向面を磁性体としたステージ5に近づけ
たため、ステージ5に荷重が印加され、当該ステージ5
は重く、超硬ボール1の接触圧が高く、筐体に強く固定
された状態となる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超硬ボール1をV溝3に2点接触の2箇所および平面4
上に超硬ボール1の1点接触の1箇所の計3箇所の移動
機構を用いると共に静止時に外部と切り離したり、荷重
を印加して安定性を増したりする構成を採用しているた
め、ストロークが大きく、高剛性、高安定性、かつ高位
置決め精度を有する案内機構を実現することができる。
これらにより、 (1) V溝3に2個の超硬ボール1と平面4に1個の
超硬ボール1との合計5点で点接触し、1自由度を持つ
ため、一定方向に移動する超精密、高位置決め精度、高
剛性の案内機構を実現できる。
【0054】(2) (1)の案内機構の2組を独立に
所定角度θ(例えば90°)で交差させて鋳鉄製などの
高剛性の筐体上に配置しているため、各案内機構が自身
の重みのみで軽く、従来の案内機構の上に直交する案内
機構を設ける場合に比し、ステージの重みが軽く、特に
共振周波数を高くして高安定にすることができる。
【0055】(3) 移動時に送りネジ6側とステージ
5側とが接続し、静止時に両者が機械的に分離されるた
め、外乱に強い、安定性の高い案内機構を実現できる。 (4) 移動時に送りネジ6側に設けた円柱の接触棒8
1と、ステージ5側に設けた円柱のストッパ51とが点
接触し、静止時に接触棒81とストッパ51とが離れる
ため、 移動時に点接触によって高安定かつ高精度に移動で
きる。
【0056】 静止時にステージ5を取り外して作業
を行い(例えば走査型トンネル顕微鏡の探針を交換する
作業を行い)、元の位置に簡単に戻すことができる。 ステージ5の取り外し機構のためのコストが安く、
しかも高安定に簡易に元の状態に復元できる。
【0057】(5) 超硬ボール1をステージ5の窪み
に細線でつないでいるため、ステージ5の組み立て時
に、超硬ボール1の2個がV溝3、1個が平面4に位置
するように置くのみで簡単に組み立てることができ、超
硬ボール1が転がって所定の窪みに入れることに苦労し
なくもよいと共に、従来の半田付けやロー付けで超硬ボ
ール1を所定の位置に固定する方法に比して安価かつ簡
単につなぐことができる。
【0058】(6) 静止時に重り13をステージ5に
印加したり、ベルト14などで荷重をステージ5に印加
したり、永久磁石17を近づけて吸引力でステージ5に
荷重を印加したりしているため、静止時に超硬ボール1
の接触圧を高めて強く固定し、振動に強くすることがで
きる。また、移動時は、これらの荷重を取り去るので、
摩擦力を軽減し、位置決め精度が本来の精度を損なうこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】物体の移動・回転の自由度説明図である。
【図3】本発明の1実施例構成図である。
【図4】本発明の移動機構の要部詳細図である。
【図5】本発明の微小移動機構例である。
【図6】本発明の超硬ボールの取付例である。
【図7】本発明の荷重例である。
【符号の説明】
1:超硬ボール 11:細線 2:レール 3:V溝 4:平面 5:ステージ 51:ストッパ 52:試料用ステージ 53:STMユニット用ステージ 6:送りネジ 7:固定棒 8:送りナット 81:接触棒 82:微小移動機構 9:遊び 12、16:圧電素子 13:重り 14:ベルト 15:荷重棒 17:永久磁石

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定側のV溝(3)の離れた位置に配置し
    た2個の超硬ボール(1)の2点でそれぞれ接触すると
    共に固定側の平面(4)上に配置した1個の超硬ボール
    (1)の1点の合計5点で点接触して1自由度で移動す
    るステージ(5)と、 このステージ(5)を移動させる送りネジ(6)とから
    なることを特徴とする案内機構。
  2. 【請求項2】上記ステージ(5)および送りネジ(6)
    の2組の移動方向を、所定角度θで交差させたことを特
    徴とする請求項1記載の案内機構。
  3. 【請求項3】上記送りネジ(6)による移動時に当該送
    りネジ(6)(あるいはその突起)とステージ(5)
    (あるいはその突起)とが接触して移動し、静止時に非
    接触となる送り機構を備えたことを特徴とする請求項1
    および請求項2記載の案内機構。
  4. 【請求項4】上記静止時に、送りネジ(6)のバックラ
    ッシュによる遊びによって非接触としたことを特徴とす
    る請求項3記載の案内機構。
  5. 【請求項5】上記送りネジ(6)で移動する送りナット
    (8)に固定した棒と、上記ステージ(6)に固定した
    棒とがほぼ直角に1点接触してステージ(6)を移動す
    ることを特徴とする請求項1から請求項4記載の案内機
    構。
  6. 【請求項6】上記3個の超硬ボール(1)をステージ
    (5)に細線で取り付けたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項5記載の案内機構。
  7. 【請求項7】上記ステージ(5)の静止時に、当該ステ
    ージ(5)に荷重を印加して超硬ボール(1)とV溝お
    よび平面との間の接触圧を強くして安定化することを特
    徴とする請求項1から請求項6記載の案内機構。
  8. 【請求項8】上記ステージ(5)に荷重を印加する手段
    として、圧電素子を用いて当該ステージ(5)の静止時
    に重りを接触させたことを特徴とする請求項7記載の案
    内機構。
  9. 【請求項9】上記ステージ(5)に荷重を印加する手段
    として、ステージ(5)からベルト(あるいは細線)を
    つり下げておき、静止時に当該ベルト(あるいは細線)
    を下方に引っ張って荷重を印加することを特徴とする請
    求項7記載の案内機構。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6736252B2 (en) 2000-10-27 2004-05-18 Seiko Epson Corporation Work holder for through hole examination apparatus
KR20140146214A (ko) * 2012-05-23 2014-12-24 메이덴샤 코포레이션 엔진 시험 장치

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