JPH07119635A - 密閉形圧縮機容器の封止方法 - Google Patents
密閉形圧縮機容器の封止方法Info
- Publication number
- JPH07119635A JPH07119635A JP26605493A JP26605493A JPH07119635A JP H07119635 A JPH07119635 A JP H07119635A JP 26605493 A JP26605493 A JP 26605493A JP 26605493 A JP26605493 A JP 26605493A JP H07119635 A JPH07119635 A JP H07119635A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- case
- welding
- spatter
- sealed container
- steel plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】密閉形圧縮機の運転信頼性を損なう要因の一つ
として、密閉容器の封止溶接で生じるスパッタが圧縮機
構部のベアリング等に侵入して発生する、噛り或いは焼
き付きロック事故がある。本発明は、このような密閉形
圧縮機のスパッタの挙動による欠点を解消することを目
的とする。 【構成】本発明は、溶接される要素の重合部の微小な隙
間に、予めロウ材を溶融しシールする構造を採用するも
ので、スパッタを溶接部とロウ材間で完全に封止する。 【効果】スパッタが精密なクリアランスで構成する、圧
縮機の摺動部に侵入することなく、運転信頼性を損なう
ことがない。
として、密閉容器の封止溶接で生じるスパッタが圧縮機
構部のベアリング等に侵入して発生する、噛り或いは焼
き付きロック事故がある。本発明は、このような密閉形
圧縮機のスパッタの挙動による欠点を解消することを目
的とする。 【構成】本発明は、溶接される要素の重合部の微小な隙
間に、予めロウ材を溶融しシールする構造を採用するも
ので、スパッタを溶接部とロウ材間で完全に封止する。 【効果】スパッタが精密なクリアランスで構成する、圧
縮機の摺動部に侵入することなく、運転信頼性を損なう
ことがない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍機器などに使用され
る密閉形圧縮機に係るもので、鋼板製の複数要素から成
る密閉容器の封止溶接で発生するスパッタの、圧縮機構
成部への侵入を皆無とする密閉容器の封止方法に関す
る。
る密閉形圧縮機に係るもので、鋼板製の複数要素から成
る密閉容器の封止溶接で発生するスパッタの、圧縮機構
成部への侵入を皆無とする密閉容器の封止方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来の密閉形圧縮機の密閉容器の溶接方
法の一例として、特開昭６３−７１５８４号公報に記載
されものがある。即ち、特開昭６３−７１５８４号公報
は密閉容器内部に侵入するスパッタ量を大幅に削減する
ことを目的に、円筒体ケースとこのケースの内部に圧入
される蓋体の重合部を、比較的入熱量の少ない非消耗式
電極により共付け溶接することを主眼とするものであ
る。
法の一例として、特開昭６３−７１５８４号公報に記載
されものがある。即ち、特開昭６３−７１５８４号公報
は密閉容器内部に侵入するスパッタ量を大幅に削減する
ことを目的に、円筒体ケースとこのケースの内部に圧入
される蓋体の重合部を、比較的入熱量の少ない非消耗式
電極により共付け溶接することを主眼とするものであ
る。
【０００３】この方法によると、入熱量が大きく溶滴が
多く飛散する従来の消耗式電極を用いた一般的な溶接法
に比較し、スパッタの発生量は大幅に減少するが皆無に
なるレベルではない。
多く飛散する従来の消耗式電極を用いた一般的な溶接法
に比較し、スパッタの発生量は大幅に減少するが皆無に
なるレベルではない。
【０００４】その結果、図４から図５に示すように、溶
接の終点付近で、溶接入熱の影響でケース１１と蓋体１
２の塑性加工の残留応力の開放による変形で生じる重合
部１３の微小な隙間１４から、密閉容器内部即ち圧縮機
構側（図示せず）にスパッタ１５が混入し、その結果、
スパッタ１５が摺動部（図示せず）に侵入し、噛り或い
は焼き付きによるロック事故となり、圧縮機運転を阻害
する要因となっていた。
接の終点付近で、溶接入熱の影響でケース１１と蓋体１
２の塑性加工の残留応力の開放による変形で生じる重合
部１３の微小な隙間１４から、密閉容器内部即ち圧縮機
構側（図示せず）にスパッタ１５が混入し、その結果、
スパッタ１５が摺動部（図示せず）に侵入し、噛り或い
は焼き付きによるロック事故となり、圧縮機運転を阻害
する要因となっていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は溶接時
のスパッタを、非消耗式電極を用いて共付け溶接するこ
とで大幅に削減することは可能となったが、溶接時の入
熱による被溶接要素の微小な変形で生じる隙間からのス
パッタの侵入を皆無にすることはできない。
のスパッタを、非消耗式電極を用いて共付け溶接するこ
とで大幅に削減することは可能となったが、溶接時の入
熱による被溶接要素の微小な変形で生じる隙間からのス
パッタの侵入を皆無にすることはできない。
【０００６】本発明の目的は、ケースと蓋体の重合部に
溶融状態で流動性の劣るロウ材を予め浸透させ、本溶接
で発生するスパッタの圧縮機内部への侵入を防止し、信
頼性の高い密閉形圧縮機を提供することにある。
溶融状態で流動性の劣るロウ材を予め浸透させ、本溶接
で発生するスパッタの圧縮機内部への侵入を防止し、信
頼性の高い密閉形圧縮機を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的は、塑性加工で
成形した円筒体ケースと蓋体の溶接時の熱影響によって
発生する微小な隙間を、予め封塞しておくことによって
達成できる。
成形した円筒体ケースと蓋体の溶接時の熱影響によって
発生する微小な隙間を、予め封塞しておくことによって
達成できる。
【０００８】
【作用】高融点の一般的な溶接で発生するスパッタの、
精密クリアランスで構成される圧縮機部への混入は、密
閉容器構成要素の溶接部と圧縮機構部の間の重合部の微
小隙間部に、予め、密閉容器の構成材料の有する融点よ
り低い融点のロウ材でシールすることにより防止でき
る。
精密クリアランスで構成される圧縮機部への混入は、密
閉容器構成要素の溶接部と圧縮機構部の間の重合部の微
小隙間部に、予め、密閉容器の構成材料の有する融点よ
り低い融点のロウ材でシールすることにより防止でき
る。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図１から図３によっ
て説明する。
て説明する。
【００１０】図１は全密閉形圧縮機の構造の一例を示す
側断面図である。
側断面図である。
【００１１】１は密閉形圧縮機、２は圧縮機構部、３は
電動機、４は密閉容器、５は密閉容器を構成するケー
ス、６はケースに嵌合する蓋体、７はケースと蓋体の重
合部、８はロウ材、９はスパッタ、１０は溶接部であ
る。
電動機、４は密閉容器、５は密閉容器を構成するケー
ス、６はケースに嵌合する蓋体、７はケースと蓋体の重
合部、８はロウ材、９はスパッタ、１０は溶接部であ
る。
【００１２】即ち、密閉形圧縮機１は密閉容器４の内部
の上部に電動機３、下部に圧縮機構部２が、夫々精密な
関係位置に配置されている。
の上部に電動機３、下部に圧縮機構部２が、夫々精密な
関係位置に配置されている。
【００１３】密閉容器４は、鋼板を塑性成形したケース
５と、鋼板を絞り加工した蓋体６を、ケース５の両端側
に重合した状態で、その重合部７を溶接することで形成
される。
５と、鋼板を絞り加工した蓋体６を、ケース５の両端側
に重合した状態で、その重合部７を溶接することで形成
される。
【００１４】図２及び図３は、本発明に係るケース５と
蓋体６の重合部７に付加する封止部の構成の一例を示す
側断面図である。
蓋体６の重合部７に付加する封止部の構成の一例を示す
側断面図である。
【００１５】即ち、図２（１）はケース５の端面５ａ全
周に任意深さの段差５ｂを形成し、重合された蓋体６と
段差５ｂで形成したインロー部５ｃに、リング状のロウ
材８をセットする。
周に任意深さの段差５ｂを形成し、重合された蓋体６と
段差５ｂで形成したインロー部５ｃに、リング状のロウ
材８をセットする。
【００１６】その後、図２（２）に示すようにケース５
外径側矢印方向から、高周波加熱などの方法（図示せ
ず）で予熱を加え、ロウ材８を溶融しケース５と蓋体６
間の微小な隙間を封塞する。
外径側矢印方向から、高周波加熱などの方法（図示せ
ず）で予熱を加え、ロウ材８を溶融しケース５と蓋体６
間の微小な隙間を封塞する。
【００１７】更に、図１（３）に示すように、ケース５
の端面５ａと蓋体６を電気溶接で、封止溶接を実施し、
所期の耐圧強度を得る。
の端面５ａと蓋体６を電気溶接で、封止溶接を実施し、
所期の耐圧強度を得る。
【００１８】図３は本発明に係る他の方法の一例で、即
ち、図３（１）はケース５の内径５ｄの、蓋体６が重合
する任意位置の全周に凹み５ｅを形成し、この凹み５ｅ
にリング状のロウ材８をセットした後、蓋体６を嵌合す
る。
ち、図３（１）はケース５の内径５ｄの、蓋体６が重合
する任意位置の全周に凹み５ｅを形成し、この凹み５ｅ
にリング状のロウ材８をセットした後、蓋体６を嵌合す
る。
【００１９】その後、図３（２）に示すようにケース５
外径側矢印方向から、高周波加熱などの方法（図示せ
ず）で予熱を加え、ロウ材８を溶融しケース５と蓋体６
間の微小な隙間を封塞する。
外径側矢印方向から、高周波加熱などの方法（図示せ
ず）で予熱を加え、ロウ材８を溶融しケース５と蓋体６
間の微小な隙間を封塞する。
【００２０】更に、図３（３）に示すように、ケース５
の端面５ａと蓋体６を電気溶接で、封止溶接を実施し、
所期の耐圧強度を得る。
の端面５ａと蓋体６を電気溶接で、封止溶接を実施し、
所期の耐圧強度を得る。
【００２１】尚、図３の凹み形状の形成はケース５に限
らず蓋体６であっても目的は達成できる。
らず蓋体６であっても目的は達成できる。
【００２２】
【発明の効果】以上のように本発明の溶接法によれば、
従来のケースと蓋体の溶接熱によって生じる重合部の微
小な隙間を、予めロウ材８によって封塞されることか
ら、電気溶接で発生するスパッタ９を、溶接部１０とロ
ウ材８間で封止することが可能であり、従って、圧縮機
構部３側に侵入させることが無いことから、スパッタ９
の混入による摺動部の損傷を防止することができ、運転
信頼性の高い密閉形圧縮機を提供することができる。
従来のケースと蓋体の溶接熱によって生じる重合部の微
小な隙間を、予めロウ材８によって封塞されることか
ら、電気溶接で発生するスパッタ９を、溶接部１０とロ
ウ材８間で封止することが可能であり、従って、圧縮機
構部３側に侵入させることが無いことから、スパッタ９
の混入による摺動部の損傷を防止することができ、運転
信頼性の高い密閉形圧縮機を提供することができる。
【図１】本発明に係る密閉形圧縮機の構造の一例を示す
側断面図である。
側断面図である。
【図２】本発明に係るスパッタ封止目的とするロウ材シ
ールの一例を示す側断面図である。
ールの一例を示す側断面図である。
【図３】本発明に係るスパッタ封止目的とするロウ材シ
ールの他の例を示す側断面図である。
ールの他の例を示す側断面図である。
【図４】従来公知密閉形圧縮機の容器の封止溶接で生じ
る微小隙間を示す平面図である。
る微小隙間を示す平面図である。
【図５】図４に示す溶接部微小隙間からのスパッタの侵
入状況を示す側断面図である。
入状況を示す側断面図である。
１…密閉形圧縮機、 ２…電動機、 ３…圧縮機構部、 ４…密閉容器、 ５…ケース、 ６…蓋体、 ７…ケースと蓋体の重合部、 ８…ロウ材、 ９…スパッタ、 １０…溶接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相内 進 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株 式会社日立製作所リビング機器事業部内
Claims (1)
- 【請求項１】圧縮機及び電動機を密閉容器に収納する密
閉形電動圧縮機において、鋼板塑性加工で成形した円筒
体ケースと蓋体の両要素間に、密閉容器形成鋼板の融点
より低い融点のロウ材を介在させ、密閉容器外部からの
予熱によりロウ材を溶融し、両要素間の隙間に浸透させ
た後、両要素間を溶接したことを特徴とする密閉形圧縮
機容器の封止方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26605493A JPH07119635A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 密閉形圧縮機容器の封止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26605493A JPH07119635A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 密閉形圧縮機容器の封止方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07119635A true JPH07119635A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17425745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26605493A Pending JPH07119635A (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 密閉形圧縮機容器の封止方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07119635A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6368074B1 (en) | 1999-10-04 | 2002-04-09 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki | Piston type compressor |
-
1993
- 1993-10-25 JP JP26605493A patent/JPH07119635A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6368074B1 (en) | 1999-10-04 | 2002-04-09 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki | Piston type compressor |
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