JPH07119512A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH07119512A
JPH07119512A JP5262584A JP26258493A JPH07119512A JP H07119512 A JPH07119512 A JP H07119512A JP 5262584 A JP5262584 A JP 5262584A JP 26258493 A JP26258493 A JP 26258493A JP H07119512 A JPH07119512 A JP H07119512A
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fuel
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浩史 大西
Toshiji Nogi
利治 野木
Nobuo Kurihara
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 加速度や走行負荷に応じた空燃比に切換える
際のショックや違和感を緩和し、更に安価に構成でき、
又自動変速機のトルク低減制御と重なることなく実行可
能であると共に、NOxの排出量を少なくし得る内燃機
関の空燃比制御装置を提供する。 【構成】 機関回転数検出手段112と、吸入空気流量
検出手段107と、車速検出手段113と、加速度検出
手段103と、空燃比の変化割合を変える空燃比変化割
合計算手段104と、一定の制御周期に同期して計算し
た変化割合で空燃比を切替える目標空燃比計算手段10
5と、運転状態の各種パラメータに基づき目標空燃比を
定める空燃比マップ101と、吸入空気量と目標空燃比
から燃料噴射量を計算する燃料噴射量計算手段102
と、燃料噴射手段110と、目標空燃比により点火時期
を変化させる点火時期制御手段106と、点火手段11
1と、変速機の変速状態検出手段115と、変速機制御
手段116とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の空燃比制御
装置に関し、特に、空燃比を加速度や走行負荷に応じて
理論空燃比とリーン空燃比とに切替えるようにした内燃
機関の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、空気流量Qおよびエンジン回転
数Nを検出し、空気量と燃料量の重量比率である空燃比
が目標値となるように基本燃料噴射時間Tpを計算する
とともに、エンジンの運転状態に応じて補正を施して最
終燃料噴射時間Tiを計算し、Tiだけ噴射弁を開いて
燃料を噴射する自動車の空燃比制御がよく知られてい
る。
【0003】このような空燃比制御においては、三元触
媒による排気浄化システムを効率よく動作させるには、
目標空燃比をその動作点である理論空燃比 (A/F=1
4.7)に設定することが望まれ、排気管に設置された
2 センサからの空燃比信号に基づいて空燃比が理論空
燃比近傍となるようにフィードバック制御が実行されて
いる。
【0004】ところで、自動車の定常走行時にはエンジ
ンが低負荷で運転されるが、スロットルバルブの吸気抵
抗によるロスのために出力当たりの燃料消費率が悪い。
そこで、燃費を向上させるために、エンジン出力を要求
されない運転領域、例えばエンジンが低回転かつ低負荷
の領域では空燃比をリーンとし、エンジン出力が要求さ
れる運転領域つまりエンジンが高負荷または高回転の運
転領域では空燃比を理論空燃比またはリッチとする空燃
比制御が行われている。かかる空燃比制御にあっては、
空燃比を切替える際に、目標空燃比をリッチからリーン
に急変させるとエンジン出力が急に減少し、他方、リー
ン空燃比からリッチ空燃比に急変させるとエンジン出力
が急に上昇しショックや違和感を生じるという問題点が
あった。
【0005】そこで、このようなエンジン出力の急変を
緩和するために空燃比を無段階に変化させる装置(例え
ば、実公昭54−41227号公報参照)や、期間運転
条件が変化して目標空燃比を切換える場合に、気筒別に
時間差をもって目標空燃比を切替えて、気筒別に燃料噴
射量を演算し燃料を噴射を行う空燃比の制御装置等が知
られている(特開平4−295151号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の制御装置にあっては、エンジンの回転に同期
して空燃比を切替えるようにしているため、高回転領域
では空燃比の変化が急激であるため、ショックを十分に
緩和できないという問題点があった。他方、自動車の運
転状態に関わらず空燃比の変化の割合を一定とすること
は、かえって違和感を招くことがある。例えば、急加速
でエンジンの空燃比をリーンから理論空燃比に切替える
場合には、むしろエンジンの空燃比を急変させた方が違
和感が少なくなることが知られている。また、空燃比を
理論空燃比からリーンに、逆に、リーンから理論空燃比
に切替える場合には、NOxの排出量が最大となる空燃
比領域を通過するため、NOx還元触媒の負荷が増大す
るとともに、NOx排出量も増大するという問題点があ
った。さらに、変速中における空燃比の切替えは運転
性、制御性の悪化を招くという問題点があった。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、加速度や走行負荷に応じ
た適切空燃比に切換える際のショックや違和感を可及的
に緩和することができるようになされ、しかも、全体的
に安価に構成することができ、また、自動変速機の変速
時のトルク低減制御と重なることなく空燃比切換え制御
が実行することができるとともに、触媒の負担を軽減し
てNOxの排出量を少なくすることのできる、内燃機関
の空燃比制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係わる内燃機関の空燃比制御装置は、基本
的には、エンジン回転数と空気流量を検出しそれらの値
に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設定する内
燃機関の空燃比制御装置において、車両の加速度を検出
する加速度検出手段と、該加速度検出手段で検出した値
に応じて目標空燃比を計算する目標空燃比計算手段とを
備えたことを特徴としている。
【0009】そして、本発明のより具体的な例として
は、エンジン回転数検出手段と、吸入空気量を検出する
空気流量検出手段と、自動車の車速検出手段と、車速を
加速度に変換するための加速度検出手段と、自動車の運
転状態に応じて空燃比の変化の割合を変えることのでき
る空燃比変化割合計算手段と、ある一定の制御周期に同
期して前記空燃比変化割合計算手段で計算された変化割
合で空燃比を切替える目標空燃比計算手段と、車両の運
転状態の各種パラメータに基づいて目標空燃比を定める
空燃比マップと、前記吸入空気量と目標空燃比から燃料
噴射量を計算する燃料噴射量計算手段と、燃料噴射手段
と、目標空燃比により点火時期を変化させる点火時期制
御手段と、エンジン点火手段と、変速機の変速状態を検
出する変速状態検出手段と、変速機の変速を制御する変
速機制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
【作用】目標空燃比計算手段は、ある一定の制御周期に
同期して空燃比変化割合計算手段と空燃比マップから目
標空燃比を計算する。信号処理手段は、車速検出手段に
より検出された車速信号を信号処理によって加速度に変
換する。空燃比変化割合計算手段は、加速度信号やその
他の自動車の運転状態を表す信号に基づき空燃比の変化
割合を計算する。空燃比マップは、エンジン回転数と空
気流量から空燃比をテーブルによって算出する。燃料噴
射量計算手段は目標空燃比と吸入空気流量から燃料噴射
量を計算し、燃料噴射手段は計算された燃料噴射量とな
るように燃料を噴射する。点火時期制御手段は目標空燃
比によって点火時期を変化させ、エンジン点火手段はエ
ンジンの混合気を点火させる。変速状態検出手段は変速
機の変速中か否かを検出し、目標空燃比計算手段に出力
して空燃比の変化の当否を判定する。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の内燃機関の空燃比制御装置の一実施
例のブロック構成図の一例である。エンジン制御装置1
00での燃料制御は、エンジン回転数検出手段112お
よび空気流量検出手段107からの信号に基づき空燃比
マップ101によって目標空燃比を算出するとともに、
吸入空気流量から目標空燃比となるように燃料噴射量計
算手段102で燃料噴射量を計算し、燃料噴射手段11
0で燃料を噴射するようになっている。以上の構成は、
基本的には従来の構成と同一であり、これだけの構成手
段では、空燃比のマップ値が急変した場合に燃料噴射量
も急変し、そのためエンジンの出力が急変してショック
や違和感を生じてしまう。
【0012】本発明の内燃機関の空燃比制御装置では、
以上の構成に加え、さらに以下の構成が追加されたもの
である。すなわち、車速検出手段113によって計算さ
れた車速から加速度検出手段103によって加速度を算
出し、車両の加速度および他の車両の運転状態に基づい
て空燃比変化割合計算手段104で空燃比の変化割合を
計算する。目標空燃比計算手段105では、通常は空燃
比マップ101によって求められた目標空燃比を出力
し、空燃比が理論空燃比からリーンに、またはリーンか
ら理論空燃比に変化する場合には、空燃比変化割合計算
手段104によって計算された空燃比の変化割合で目標
空燃比を変化させて、運転状態に応じた滑らかな違和感
のない運転を実現する。また、変速状態検出手段115
で変速機114が変速中であることを検出した場合に
は、目標空燃比計算手段105では理論空燃比からリー
ンへ、またはリーンから理論空燃比への空燃比の変化を
禁止する。他方、空燃比が理論空燃比からリーンへ、ま
たはリーンから理論空燃比への変化中には、目標空燃比
計算手段105が変速禁止信号を変速機制御手段116
に送り変速を禁止する。さらに、空燃比が理論空燃比か
らリーンへ、またはリーンから理論空燃比への変化中に
はNOxが多量に排出するため、点火時期制御手段10
6では、目標空燃比がNOxが大量に排出されると判断
される領域での点火プラグ111による点火時期をリタ
ードさせてNOxの排出の低減を行う。なお、前記空燃
比変化割合計算手段104は、加速度の値を空燃比の変
化割合にフィードバックさせるようにして空燃比変化割
合を求めるようにしてもよい。
【0013】エンジンの空燃比マップは、通常、図2に
示すように、エンジン回転数とエンジン負荷を変数とし
て定められている。エンジン負荷が低負荷でエンジン回
転数が低回転の空燃比領域がリーンの領域である。従っ
て、エンジン負荷やエンジン回転数が変化するとリーン
空燃比領域と理論空燃比領域の境界を横切り、空燃比が
変化することになる。その際に、図3の左側に示した上
下の図の如く、空燃比を理論空燃比からリーンへ、また
はリーンから理論空燃比へ段差をもって急に変化させる
と、エンジンの出力の急変により加速度が急変し、ショ
ックや違和感を生ずる。それに対して、右側に示した上
下の図のように、空燃比を階段状に変化させれば、エン
ジンの出力が滑らかに変化し、ショックや違和感を低減
できることが判っている。
【0014】ここで、エンジンの出力が低い時に空燃比
を急変させると、エンジン出力の急な増大(リーン空燃
比から理論空燃比への変化)によりトルクが増大して飛
び出し感が生じたり、エンジン出力の急な減少(理論空
燃比からリーン空燃比への変化)による引き込み感等の
違和感が大きくなる。また、エンジンの出力が高い場合
にエンジン出力を緩慢に変化させる場合、例えば加速開
始時に空燃比をゆっくり変化させる場合には、トルク不
足感を生じたり、あるいはNOxの排出が多くなる等の
問題点がある。このような問題点を解決するために、本
発明では、自動車の加速度やその他自動車の運転状態を
表すパラメータによって空燃比の変化の割合を求めてい
る。
【0015】以下、本発明による空燃比切換え制御の詳
細について説明する。図4は本発明による空燃比切換え
制御の概念図を示すものであり、上図がリーン空燃比か
ら理論空燃比への切換え、下図が理論空燃比からリーン
空燃比への切換えを示す。空燃比の変化の傾きは図4に
示されるΔA/Fによって決定できる。ΔA/Fは1制
御周期ごとに目標空燃比に加算または減算される。この
ΔA/Fの値を図4に示すG0つまり空燃比を切替える
直前の加速度の値に基づいて計算する。
【0016】図5は空燃比をエンジン回転数に同期させ
て変化させる場合の図であり、従来の問題点を示すもの
である。この例では、エンジンの回転位置を表すREF
信号に同期させて空燃比を変化させている。すなわち、
エンジンが低速回転では緩やかに空燃比が切替わるのに
対し、高速回転では急激に変化しショックを緩和するこ
とができない虞がある。
【0017】それに対し、図6は本発明による空燃比切
換え制御に係わり、空燃比をある一定の制御周期に同期
させて変化させた場合を示す。この場合には、空燃比の
時間的な変化の割合は回転速度(REF信号)に関わら
ず一定である。従って、エンジン回転数が高速の場合で
も緩やかに空燃比が変化し滑らかな違和感のない運転を
行うことができる。
【0018】空燃比の変化の割合ΔA/Fは図7または
図8のように計算される。図7は車両の加速度に基づき
ΔA/Fを計算する一実施例である。まず、車速信号検
出手段701で検出した車速信号の微分を微分手段70
2で求める。一般に、微分された信号は高周波成分にノ
イズが多く含まれているので、低域通過フィルタ703
で高周波成分をカットして加速度信号を得る。得られた
加速度αに対するΔA/Fをテーブル704でテーブ検
索により求める。
【0019】図8は加速度以外の車両の運転状態を表す
パラメータとしてエンジン負荷をも考慮してΔA/Fを
計算する一実施例である。このように、加速度とエンジ
ン負荷の両方を考慮することにより、走行負荷も加味し
た空燃比切替え制御を行うことができる。加速度信号は
図7の場合と同様にして得る。エンジン負荷はエンジン
負荷検出手段705で検出する。得られた加速度信号と
エンジン負荷信号から2次元のテーブル706を用いて
ΔA/Fを算出する。
【0020】なお、図7及び8の本実施例では、図1の
加速度検出手段103、空燃比変化割合計算手段10
4、目標空燃比計算手段105、点火時期制御手段10
6、燃料噴射量計算手段102、空燃比マップ101
は、すべてエンジン制御装置100内のプログラムによ
って実現されている。このプログラムは、ある一定の制
御周期で動作する。
【0021】図9は空燃比の切替え時の空燃比計算のフ
ローチャートの一例である。以下、フローチャートに従
って空燃比切替え時の目標空燃比の計算を述べる。ま
ず、ステップ901で車速を取り込みステップ902で
加速度計算を行う。ステップ903ではリーンバーン運
転の可否を表すフラグFLEANを調べる。リーンバー
ン運転の可否は、例えばエンジンの水温、スタートスイ
ッチのON、OFF、アイドル運転か否か等を判定して
決める。FLEANが1すなわちリーンバーン運転可の
場合は、ステップ904で空燃比切替え制御中か否かを
判定する。FLEANが1以外 (例えば0) の時には、
通常の空燃比制御 (ステップ919) を行う。
【0022】ステップ904では、空燃比切替え制御中
か否かを表すフラグFTRANSを調べる。空燃比切替
え制御中すなわちFTRANS=1の場合にはステップ
905へ進み、空燃比切替え制御中でない場合すなわち
FTRANSが1以外の時にはステップ912へ進む。
ステップ912では、空燃比を表す変数KMRのマップ
から新しい制御目標値をKMRNEW に代入する。次のス
テップ913では、前回の空燃比切替え制御の目標値で
あるKMROLD と新しい目標値であるKMRNE W の差の
絶対値と、ΔKMRTHとの大小を比較する。ここで、Δ
KMRTHは、空燃比切替え制御を開始するかしないかの
閾値である。目標値の差がΔKMRTHを越えていなけれ
ばステップ914に進み、空燃比切替え制御中を表すフ
ラグFTRANSを0にしてステップ915で従来の空
燃比制御を行う。逆に、目標値の差がΔKMRTHを越え
ていればステップ916に進んで空燃比切替え制御を開
始する。ステップ916ではマップから読み込んできた
KMRNEW を空燃比制御の目標値であるKMROBJ に代
入する。次のステップ917では、空燃比切替え制御中
を示すフラグFTRANSを1にする。そして、次のス
テップ918では空燃比の制御周期ごとの変化値ΔKM
Rを設定する。そして、ステップ908に進みKMRの
値を更新する。
【0023】一方、ステップ905では、空燃比を表す
変数KMRのマップから新しい制御目標値をKMRNEW
に代入する。次のステップ906では、現在の空燃比切
替え制御の目標値であるKMROBJ と新しい制御目標値
であるKMRNEW との差の絶対値と、ΔKMRTHとの大
小を判定する。ΔKMRTHは先に述べたように空燃比切
替え制御を開始するかしないかの閾値である。この閾値
ΔKMRTHよりKMRの値の差が大きい時はリーン空燃
比から理論空燃比へ、または理論空燃比からリーンへの
空燃比の変化の制御を中止するために、ステップ907
で空燃比切替え制御の空燃比の推移の方向を反転し、ス
テップ920でマップから読み込んできた値KMRNEW
をKMROBJ に代入する。そしてステップ908に進
む。
【0024】ステップ908では、前の周期のKMRの
値KMROLD にΔKMRを加え、これを新しいKMR値
KMRNEW に代入する。次のステップ909では、更新
されたKMR値であるKMRNEW と空燃比切替え制御の
目標値であるKMROBJ との差の絶対値と、ΔKMRの
絶対値との大小を比較する。そして、現在の空燃比と目
標値との差がΔKMRよりも小さければ空燃比切替え制
御は終了しステップ910でFTRANS=0とする。
そしてステップ911で更新された空燃比に基づいて燃
料噴射制御を行う。
【0025】図10はΔKMRの計算のフローチャート
の一例である。まず、ステップ1001で加速度の値G
からテーブル検索によってΔKMRを求める。ΔKMR
の値はこの時点では正の値である。次に、ステップ10
02でΔKMRとΔKMRMI N との大小を比較する。Δ
KMRMIN はΔKMRのとりうる最小値である。従っ
て、ΔKMRがΔKMRMIN よりも小さい時は、ステッ
プ1003でΔKMRMI N をΔKMRに代入する。次
に、ステップ1004では、KMRの目標値であるKM
OBJ と、制御周期で一回前のKMRの値KMROLD
の大小を比較する。KMROBJ の方がKMROLD よりも
小さければ(すなわちリーン空燃比から理論空燃比へ変
化すれば)KMRは小さくなるので、ステップ1005
でΔKMRの値を符号反転する。
【0026】図11は内燃機関の空燃比とNOxとの関
係を表すグラフである。空燃比が16付近でNOxの排
出量が最大となり、それより大きな空燃比ではNOx排
出量は低減する。また、空燃比が理論空燃比では3元触
媒で浄化される前の排気のNOxはリーンバーンよりも
多量に排出する。図12は従来の問題点を示すもので、
リーンから理論空燃比へ空燃比が遷移するときの一例で
ある。図12に示すように、空燃比が理論空燃比からリ
ーンへ、またはリーンから理論空燃比へ遷移するときに
は、NOxを多量に排出する領域を通過うるため、リー
ンNOx触媒の負担を大きくする。そこで、NOx排出
量のピーク値を抑えることが重要となる。
【0027】次に、本発明によるNOx排出量のピーク
値を抑えるための制御について、以下にその実施例の詳
細について述べる。図13はシーケンシャル噴射のエン
ジンで各気筒(図示例では6気筒)別にΔTずつ開始時
期をずらせて空燃比切替え制御を行う実施例の空燃比、
NOx、加速度を示すグラフである。この図では空燃比
をリーンから理論空燃比に切替える制御を実施してい
る。1気筒ずつ空燃比を変化させることによりNOxの
排出量のピーク値が抑えられ、リーンNOx触媒の負荷
が小さくなる効果が期待される。
【0028】図14は図13の空燃比切換え制御のフロ
ーチャートの一例である。まず、ステップ1401で車
速を取り込みステップ1402で加速度計算を行う。ス
テップ1403では、リーンバーン運転の可否を表すフ
ラグFLEANを調べる。リーンバーン運転の可否は、
例えばエンジンの水温、スタートスイッチのON、OF
F、アイドル運転か否か等を判定して決める。FLEA
Nが1すなわちリーンバーン運転可の場合は、ステップ
1404で空燃比切替え制御中か否かを判定する。FL
EANが1以外(例えば0)の時には、通常の空燃比制
御(ステップ1419)を行う。
【0029】ステップ1404では、空燃比切替え制御
中か否かを表すフラグFTRANSを調べる。空燃比切
替え制御中すなわちFTRANS=1の場合にはステッ
プ1405へ進み、空燃比切替え制御中でない場合すな
わちFTRANSが1以外の時にはステップ1412へ
進む。ステップ1412では、空燃比を表す変数KMR
のマップから新しい制御目標値をKMRNEW に代入す
る。次のステップ1413では、前回の空燃比切替え制
御の目標値であるKMROLD と新しい目標値であるKM
NEW の差の絶対値と、ΔKMRTHとの大小を比較す
る。ここで、ΔKMRTHは、空燃比切替え制御を開始す
るかしないかの閾値である。目標値の差がΔKMRTH
越えていなければステップ1414に進み、空燃比切替
え制御中を表すフラグFTRANSを0にしてステップ
1415で従来の空燃比制御を行う。逆に、目標値の差
がΔKMRTHを越えていればステップ1416に進んで
空燃比切替え制御を開始する。ステップ1416ではマ
ップから読み込んできたKMR NEW をKMROBJ に代入
する。次のステップ1417では、空燃比切替え制御中
を示すフラグFTRANSを1にする。次のステップ1
418では、空燃比の制御周期ごとの変化値ΔKMRを
設定する。そして、ステップ1420では、空燃比の切
換えを開始するためにN=1(制御すべき気筒を1番目
とする)とし、ステップ1421では、空燃比が始まっ
てから次の気筒の空燃比切換えを行うまでの時間△Tを
計算するためのタイマTimer を0にする。そして、ステ
ップ1424に進む。
【0030】一方、ステップ1405では、空燃比を表
す変数KMRのマップから新しい制御目標値をKMR
NEW に代入する。次のステップ1406では、現在の空
燃比切替え制御の目標値であるKMROBJ と新しい制御
目標値であるKMRNEW との差の絶対値と、ΔKMRTH
との大小を判定する。ΔKMRTHは、先に述べたように
空燃比切替え制御を開始するかしないかの閾値である。
この閾値ΔKMRTHよりKMRの値の差が大きい時はリ
ーンから理論空燃比へ、または理論空燃比からリーンへ
の空燃比の変化の制御を中止するために、ステップ14
07で空燃比切替え制御の空燃比の推移の方向を反転
し、ステップ1422でマップから読み込んできた値K
MRNEW をKMROBJ に代入する。そして、ステップ1
423で、制御する気筒をN=1番目とし、ステップ1
424に進む。
【0031】次のステップ1424では、更新されたN
番目の気筒のKMR値であるKMR NEW,N と空燃比切替
え制御の目標値であるKMROBJ との差の絶対値と、Δ
KMRの絶対値との大小を比較する。そして、現在の空
燃比と目標値との差がΔKMRよりも大きければ、ステ
ップ1425でN番目の気筒の前の周期のKMRの値K
MROLD にΔKMRを加え、これを新しいN番目の気筒
のKMR値であるKMRNEW,N に代入してステップ14
26に進み、更新された空燃比に基づいて燃料噴射制御
を行う。
【0032】一方、現在の空燃比と目標値との差がΔK
MRよりも小さければ、ステップ1427に進む。ステ
ップ1427では、制御を行うべき次の気筒があるか否
かを判断するために、現在制御を行っている気筒数Nと
シリンダの気筒数Ncyl との大小を比較する。現在の気
筒数Nがシリンダの気筒数Ncyl よりも大きければ、空
燃比切替え制御は終了し、ステップ1428でFTRA
NS=0とし、ステップ1426に進む。逆に、現在の
気筒数Nがシリンダの気筒数Ncyl よりも小さいか等し
い場合には、制御すべき次の気筒があると判断しステッ
プ1429に進む。ステップ1429では、タイマTime
r の値と△Tの値とを比較し、△Tの値が大きければス
テップ1426に進み、△Tの値が小さければステップ
1430でNの値をN+1に更新するとともに、タイマ
Timer の値を0とし、ステップ1426に進む。
【0033】図15はNOxの排出量の多いA/F=1
6付近を飛び越えるように空燃比を遷移させることによ
って、NOx発生のピーク値を抑える制御の一実施例で
ある。またこのように空燃比を制御することによりNO
x発生量の総量も減少させることが期待される。図16
は図15を実現せしめるフローチャートの一例である。
まず、ステップ1601で車速を取り込みステップ16
02で加速度計算を行う。ステップ1603ではリーン
バーン運転の可否を表すフラグFLEANを調べる。リ
ーンバーン運転の可否は、例えばエンジンの水温、スタ
ートスイッチのON、OFF、アイドル運転か否か等を
判定して決める。FLEANが1すなわちリーンバーン
運転可の場合は、ステップ1604で空燃比切替え制御
中か否かを判定する。FLEANが1以外 (例えば0)
の時には、通常の空燃比制御 (ステップ1619)を行
う。
【0034】ステップ1604では、空燃比切替え制御
中か否かを表すフラグFTRANSを調べる。空燃比切
替え制御中すなわちFTRANS=1の場合にはステッ
プ1605へ進み、空燃比切替え制御中でない場合すな
わちFTRANSが1以外の時にはステップ1612へ
進む。ステップ1612では、空燃比を表す変数KMR
のマップから新しい制御目標値をKMRNEW に代入す
る。次のステップ1613では、前回の空燃比切替え制
御の目標値であるKMROLD と新しい目標値であるKM
NEW の差の絶対値と、ΔKMRTHとの大小を比較す
る。ここで、ΔKMRTHは、空燃比切替え制御を開始す
るかしないかの閾値である。目標値の差がΔKMRTH
越えていなければステップ1614に進み、空燃比切替
え制御中を表すフラグFTRANSを0にしてステップ
1615で従来の空燃比制御を行う。逆に、目標値の差
がΔKMRTHを越えていればステップ1616に進んで
空燃比切替え制御を開始する。ステップ1616ではマ
ップから読み込んできたKMR NEW をKMROBJ に代入
する。次のステップ1617では、空燃比切替え制御中
を示すフラグFTRANSを1にする。そして、次のス
テップ1618では空燃比の制御周期ごとの変化値ΔK
を計算する。そして、ステップ1608に進みK KMR
値を読み込む。このKKMR は、図10のステップ100
1で求めたテーブルと同様の方法によって求めることが
でき、この場合にはKMROLD に応じて決定されるK
KMR の値のテーブルとして求めることができる。
【0035】一方、ステップ1605では、空燃比を表
す変数KMRのマップから新しい制御目標値をKMR
NEW に代入する。次のステップ1606では、現在の空
燃比切替え制御の目標値であるKMROBJ と新しい制御
目標値であるKMRNEW との差の絶対値と、ΔKMRTH
との大小を判定する。ΔKMRTHは先に述べたように空
燃比切替え制御を開始するかしないかの閾値である。こ
の閾値ΔKMRTHよりKMRの値の差が大きい時はリー
ンから理論空燃比へ、または理論空燃比からリーンへの
空燃比の変化の制御を中止するために、ステップ160
7で空燃比切替え制御の空燃比の推移の方向を反転し、
ステップ1620でマップから読み込んできた値KMR
NEW をKMROBJ に代入する。そしてステップ1608
に進む。
【0036】ステップ1621では、ステップ1608
で読み込まれたKKMRの値にΔKMRの値を乗じ、それ
をΔKMRとして更新する。次に、ステップ1622で
前の周期のKMRの値KMROLD にΔKMRを加え、こ
れを新しいKMR値KMRNEWに代入する。次のステッ
プ1623では、更新されたKMR値であるKMRNEW
と空燃比切替え制御の目標値であるKMROBJ との差の
絶対値と、ΔKMRの絶対値との大小を比較する。そし
て、現在の空燃比と目標値との差がΔKMRよりも小さ
ければ空燃比切替え制御は終了し、ステップ1624で
FTRANS=0とする。そして、ステップ1625で
更新された空燃比に基づいて燃料噴射制御を行う。
【0037】図17はNOx排出量の多いA/F=16
付近で点火時期をリタードさせることによって、NOx
排出量を抑える制御の実施例である。本実施例のよう
に、点火時期をリタードさせれば出力は小さくなる反
面、NOxは抑えられる。図18は図17の制御を実現
するためのフローチャートの一例である。まず、ステッ
プ1801で車速を取り込みステップ1802で加速度
計算を行う。ステップ1803ではリーンバーン運転の
可否を表すフラグFLEANを調べる。リーンバーン運
転の可否は、例えばエンジンの水温、スタートスイッチ
のON、OFF、アイドル運転か否か等を判定して決め
る。FLEANが1すなわちリーンバーン運転可の場合
は、ステップ1804で空燃比切替え制御中か否かを判
定する。FLEANが1以外 (例えば0) の時には、通
常の空燃比制御 (ステップ1819) を行う。
【0038】ステップ1804では、空燃比切替え制御
中か否かを表すフラグFTRANSを調べる。空燃比切
替え制御中すなわちFTRANS=1の場合にはステッ
プ1805へ進み、空燃比切替え制御中でない場合すな
わちFTRANSが1以外の時にはステップ1812へ
進む。ステップ1812では、空燃比を表す変数KMR
のマップから新しい制御目標値をKMRNEW に代入す
る。次のステップ1813では、前回の空燃比切替え制
御の目標値であるKMROLD と新しい目標値であるKM
NEW の差の絶対値と、ΔKMRTHとの大小を比較す
る。ここで、ΔKMRTHは、空燃比切替え制御を開始す
るかしないかの閾値である。目標値の差がΔKMRTH
越えていなければステップ1814に進み、空燃比切替
え制御中を表すフラグFTRANSを0にしてステップ
1815で従来の空燃比制御を行う。逆に、目標値の差
がΔKMRTHを越えていればステップ1816に進んで
空燃比切替え制御を開始する。ステップ1816ではマ
ップから読み込んできたKMR NEW をKMROBJ に代入
する。次のステップ1817では、空燃比切替え制御中
を示すフラグFTRANSを1にする。そして、次のス
テップ1818では空燃比の制御周期ごとの変化値ΔK
MRを設定する。そして、ステップ1808に進みKM
Rの値を更新する。
【0039】一方、ステップ1805では、空燃比を表
す変数KMRのマップから新しい制御目標値をKMR
NEW に代入する。次のステップ1806では、現在の空
燃比切替え制御の目標値であるKMROBJ と新しい制御
目標値であるKMRNEW との差の絶対値と、ΔKMRTH
との大小を判定する。ΔKMRTHは先に述べたように空
燃比切替え制御を開始するかしないかの閾値である。こ
の閾値ΔKMRTHよりKMRの値の差が大きい時はリー
ンから理論空燃比へ、または理論空燃比からリーンへの
空燃比の変化の制御を中止するために、ステップ180
7で空燃比切替え制御の空燃比の推移の方向を反転し、
ステップ1820でマップから読み込んできた値KMR
NEW をKMROBJ に代入する。そしてステップ1808
に進む。
【0040】ステップ1808では、前の周期のKMR
の値KMROLD にΔKMRを加え、これを新しいKMR
値であるKMRNEW に代入する。次のステップ1809
では、更新されたKMR値であるKMRNEW と空燃比切
替え制御の目標値であるKMROBJ との差の絶対値と、
ΔKMRの絶対値との大小を比較する。そして、現在の
空燃比と目標値との差がΔKMRよりも小さければ、ス
テップ1810でFTRANS=0とし、ステップ18
21に進む。ステップ1821では、KMRNE W が、K
MRのリタードの最小値KMRRETMINとKMRのリター
ドの最大値KMRRETMAXの間にあるか否かを判断する。
そして、KMRNEW がこれらの間にあれば、ステップ1
822で点火時期をリタードさせ、ステップ1823で
更新された空燃比に基づいて燃料噴射制御を行う。
【0041】次に、空燃比切り換え制御と変速とが同時
に行われた場合の制御について、図19〜21により説
明する。自動変速機での変速中は、変速ショック低減の
ための燃料カットや、点火時期のリタード等のエンジン
のトルクを低減する制御が行われる。そのため、変速中
は空燃比切替え制御を行わないのが望ましい。図19は
変速中は空燃比切り換え制御を禁止する制御の一例であ
る。変速中は変速状態検出手段115(図1)から変速
中信号が出力され、空燃比切り換え制御は行われない。
空燃比切替え制御は、変速が終了し変速中信号が立ち下
がった後開始される。
【0042】他方、図20は空燃比切り換え制御中は変
速を禁止する制御の一例である。空燃比切替え制御中は
変速禁止信号が出力され変速は行われない。変速が終わ
って変速禁止信号が解除された後空燃比切替え制御が開
始される。図21は図19、20の制御を行うためのフ
ローチャートの一例である。まず、ステップ2101で
車速を取り込みステップ2102で加速度計算を行う。
ステップ2103ではリーンバーン運転の可否を表すフ
ラグFLEANを調べる。リーンバーン運転の可否は、
例えばエンジンの水温、スタートスイッチのON、OF
F、アイドル運転か否か等を判定して決める。FLEA
Nが1すなわちリーンバーン運転可の場合は、ステップ
2104で空燃比切替え制御中か否かを判定する。FL
EANが1以外 (例えば0) の時には、通常の空燃比制
御 (ステップ2119) を行う。
【0043】ステップ2104では、空燃比切替え制御
中か否かを表すフラグFTRANSを調べる。空燃比切
替え制御中すなわちFTRANS=1の場合にはステッ
プ2105へ進み、空燃比切替え制御中でない場合すな
わちFTRANSが1以外の時にはステップ2112へ
進む。ステップ2112では、空燃比を表す変数KMR
のマップから新しい制御目標値をKMRNEW に代入す
る。次のステップ2113では、前回の空燃比切替え制
御の目標値であるKMROLD と新しい目標値であるKM
NEW の差の絶対値と、ΔKMRTHとの大小を比較する
とともに、変速中であるか否かをも判断する。ここで、
ΔKMRTHは、空燃比切替え制御を開始するかしないか
の閾値である。目標値の差がΔKMRTHを越えていない
か、あるいは変速中であれば、ステップ2114に進
み、空燃比切替え制御中を表すフラグFTRANSを0
にしてステップ2115で従来の空燃比制御を行う。逆
に、目標値の差がΔKMRTHを越えており、かつ変速中
でないならば、ステップ2116に進んで空燃比切替え
制御を開始する。ステップ2116ではマップから読み
込んできたKMRNEW をKMROBJ に代入する。次のス
テップ2117では、空燃比切替え制御中を示すフラグ
FTRANSを1にする。そして、次のステップ211
8では空燃比の制御周期ごとの変化値ΔKMRを計算
し、ステップ2121で変速を禁止する。そして、ステ
ップ2122に進みKMRの値を更新する。
【0044】一方、ステップ2105では、空燃比を表
す変数KMRのマップから新しい制御目標値をKMR
NEW に代入する。次のステップ2106では、現在の空
燃比切替え制御の目標値であるKMROBJ と新しい制御
目標値であるKMRNEW との差の絶対値と、ΔKMRTH
との大小を判定する。ΔKMRTHは先に述べたように空
燃比切替え制御を開始するかしないかの閾値である。こ
の閾値ΔKMRTHよりKMRの値の差が大きい時はリー
ンから理論空燃比へ、または理論空燃比からリーンへの
空燃比の変化の制御を中止するために、ステップ210
7で空燃比切替え制御の空燃比の推移の方向を反転し、
ステップ2120でマップから読み込んできた値KMR
NEW をKMROBJ に代入する。そしてステップ2122
に進む。
【0045】ステップ2122では、前の周期のKMR
の値KMROLD にΔKMRを加え、これを新しいKMR
値であるKMRNEW に代入する。次のステップ2123
では、更新されたKMR値であるKMRNEW と空燃比切
替え制御の目標値であるKMROBJとの差の絶対値と、
ΔKMRの絶対値との大小を比較する。そして、現在の
空燃比と目標値との差がΔKMRよりも小さければ空燃
比切替え制御は終了しステップ2124でFTRANS
=0とし、ステップ2125で変速禁止を解除する。そ
して、ステップ2126で更新された空燃比に基づいて
燃料噴射制御を行う。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によれば、加速度や走行負荷に応じた適切な変化率で
空燃比を切替えることにより、運転状態に応じて適切に
空燃比を切替える際のショックや違和感を緩和でき、し
かも、エンジン回転数に関係なく空燃比を切替える速度
を一定にできる。また、加速度信号を車速信号から計算
によって求めて使うことにより、特別なセンサを用いる
ことなくコストを低減できる。さらに、自動変速機の変
速時のトルク低減制御と重なることなく空燃比切替え制
御を実行できるとともに、1気筒別に空燃比をコントロ
ールしたりNOx排出量の多くなる空燃比を飛び越える
ように空燃比を設定することにより、触媒の負担を軽減
しNOxの排出量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図の一例。
【図2】リーンバーンエンジンのリーン空燃比および理
論空燃比の制御領域を示す図。
【図3】空燃比切替え制御の概念図。
【図4】本発明による空燃比切替え制御のΔA/Fの概
念を示す図。
【図5】従来技術によるエンジン回転に同期した空燃比
切替え制御を示す図。
【図6】本発明による制御周期に同期した空燃比切替え
制御を示す図。
【図7】車両の加速度に基づきΔA/Fを計算するよう
にした本発明一実施例を示す図。
【図8】車両の加速度とエンジン負荷をパラメータとし
てΔA/Fを計算するようにした本発明一実施例を示す
図。
【図9】本発明による空燃比切替え制御の空燃比計算の
フローチャートの一例。
【図10】本発明によるΔKMRを計算するフローチャ
ートの一例。
【図11】内燃機関の空燃比とNOx排出量の関係を示
す図。
【図12】空燃比切替え制御とNOx排出量の関係を示
すことにより従来の問題点を明示した図。
【図13】本発明によるシーケンシャル噴射のエンジン
で空燃比を気筒別に空燃比を切替える制御を示す図。
【図14】図13の空燃比切り換え制御のフローチャー
トの一例。
【図15】本発明によるΔA/Fを空燃比によって変更
し目標空燃比でNOxを多量に排出する領域を飛び越え
る制御を表す図。
【図16】図15の制御を行うためのフローチャートの
一例。
【図17】本発明による空燃比切替え制御でNOxを多
量に排出する領域で点火時期をリタードさせてNOxの
排出を低減する制御を表す図。
【図18】図18の制御を行うためのフローチャートの
一例。
【図19】本発明による変速中は空燃比切替え制御を禁
止する制御を表す図。
【図20】本発明による空燃比切替え制御中は変速を禁
止する制御を表す図。
【図21】図19、20の制御を行うためのフローチャ
ートの一例。
【符号の説明】
101 空燃比マップ 102 燃料噴射量計算手段 103 加速度検出手段 104 空燃比変化割合計算手段 105 目標空燃比計算手段 106 点火時期制御手段 107 空気流量検出手段 110 燃料噴射手段 111 点火手段 112 エンジン回転数検出手段 113 車速検出手段 114 変速機 115 エンジン制御装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン回転数と空気流量を検出しそれ
    らの値に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設定
    する内燃機関の空燃比制御装置において、 車両の加速度を検出する加速度検出手段と、該加速度検
    出手段で検出した値に応じて目標空燃比を計算する目標
    空燃比計算手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関
    の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 前記加速度検出手段は、車速検出手段に
    より検出された車速信号を入力して加速度を求める手段
    であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の空燃
    比制御装置。
  3. 【請求項3】 空燃比が、理論空燃比からリーン空燃比
    へ、またはリーン空燃比から理論空燃比へ変化する際の
    空燃比の変化割合を前記加速度に基づいて計算する空燃
    比変化割合計算手段を備えたことを特徴とする請求項1
    記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】 前記空燃比変化割合計算手段は、加速度
    と、少なくともエンジン負荷またはエンジントルクのど
    ちらか一方の値に基づいて空燃比の変化割合を計算する
    ようにしたことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の
    空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】 前記空燃比変化割合計算手段は、加速度
    の値を空燃比の変化割合にフィードバックさせて空燃比
    の変化割合を計算することを特徴とする請求項3記載の
    内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】 エンジン回転数検出手段と、吸入空気量
    を検出する空気流量検出手段と、自動車の車速検出手段
    と、車速を加速度に変換するための加速度検出手段と、
    自動車の運転状態に応じて空燃比の変化の割合を変える
    ことのできる空燃比変化割合計算手段と、ある一定の制
    御周期に同期して前記空燃比変化割合計算手段で計算さ
    れた変化割合で空燃比を切替える目標空燃比計算手段
    と、車両の運転状態の各種パラメータに基づいて目標空
    燃比を定める空燃比マップと、前記吸入空気量と目標空
    燃比から燃料噴射量を計算する燃料噴射量計算手段と、
    燃料噴射手段と、目標空燃比により点火時期を変化させ
    る点火時期制御手段と、エンジン点火手段と、変速機の
    変速状態を検出する変速状態検出手段と、変速機の変速
    を制御する変速機制御手段と、を備えたことを特徴とす
    る内燃機関の空燃比制御装置。
  7. 【請求項7】 エンジンの回転数と空気流量を検出しそ
    れらの値に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設
    定する内燃機関の空燃比制御装置において、 空燃比が理論空燃比からリーン空燃比へ、またはリーン
    空燃比から理論空燃比へ変化する際に、ある一定時間の
    制御周期に同期して階段状に空燃比を変化させる手段を
    備えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  8. 【請求項8】 エンジン回転数と空気流量を検出しそれ
    らの値に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設定
    する内燃機関の空燃比制御装置において、 理論空燃比からリーン空燃比へ、またはリーン空燃比か
    ら理論空燃比へ前記目標空燃比を変更させるときに、気
    筒別にかつ開始時期をずらせて空燃比を階段状に変化さ
    せる目標空燃比計算手段を備えたことを特徴とする内燃
    機関の空燃比制御装置。
  9. 【請求項9】 エンジン回転数と空気流量を検出しそれ
    らの値に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設定
    する内燃機関の空燃比制御装置において、 空燃比の変化割合を計算する空燃比変化割合計算手段
    と、理論空燃比からリーン空燃比へ、またはリーン空燃
    比から理論空燃比へ前記目標空燃比を変更させる際に、
    前記空燃比変化割合計算手段により計算された空燃比の
    変化割合で目標空燃比を変化させる目標空燃比計算手段
    を備えるとともに、該目標空燃比計算手段はNOxを多
    量に排出する領域の空燃比を変化中の空燃比の設定値と
    して使用しないことを特徴とする内燃機関の空燃比制御
    装置。
  10. 【請求項10】 エンジン回転数と空気流量を検出しそ
    れらの値に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設
    定する内燃機関の空燃比制御装置において、 空燃比の変化割合を計算する空燃比変化割合計算手段
    と、該空燃比変化割合計算手段により計算された空燃比
    の変化割合で目標空燃比を変化させる目標空燃比計算手
    段と、自動変速機の変速状態を検出する変速状態検出手
    段と、を備えるとともに、前記目標空燃比計算手段は、
    自動変速機が変速中の時には目標空燃比の変化を禁止す
    ることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  11. 【請求項11】 エンジン回転数と空気流量を検出しそ
    れらの値に基づき空燃比マップによって目標空燃比を設
    定する内燃機関の空燃比制御装置において、 空燃比の変化割合を計算する空燃比変化割合計算手段
    と、該空燃比変化割合計算手段により計算された空燃比
    の変化割合で目標空燃比を変化させる目標空燃比計算手
    段と、自動変速機の変速を制御する変速機制御手段と、
    を備えるとともに、前記目標空燃比計算手段は、目標空
    燃比の変化中は変速を禁止させる信号を前記変速機制御
    手段に出力することを特徴とする内燃機関の空燃比制御
    装置。
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