JPH07119466A - 副燃焼室部材 - Google Patents

副燃焼室部材

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JPH07119466A
JPH07119466A JP27188893A JP27188893A JPH07119466A JP H07119466 A JPH07119466 A JP H07119466A JP 27188893 A JP27188893 A JP 27188893A JP 27188893 A JP27188893 A JP 27188893A JP H07119466 A JPH07119466 A JP H07119466A
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JP
Japan
Prior art keywords
combustion chamber
auxiliary combustion
sub
chamber member
auxiliary
Prior art date
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Pending
Application number
JP27188893A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Nakajima
敏昭 中島
Tetsuo Hisayoshi
徹夫 久芳
Toshiyuki Akamatsu
敏之 赤松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温ガスによる熱膨張で生じる最大応力差を低
減してセラミック製副燃焼室部材の亀裂を効果的に防止
し、副燃焼室内のスワーリングを損なわず、着火遅れ時
間を短縮して始動初期に最適な燃焼をし、副燃焼室方式
の特性を長期にわたり維持する。 【構成】非酸化物系セラミック材で構成し、少なくとも
副燃焼室2の底部を成す凹部3と主燃焼室4に連通する
噴口5を備え、外周曲面6が段差のないストレート状で
ある略円筒キャップ状の副燃焼室部材1の全高H7に対
する外径D8の比H/Dを0.35〜0.50に設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンに使
用されるセラミック製の副燃焼室部材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディーゼルエンジンの燃焼方
式として、ディーゼル燃料を主燃焼室内に直接噴射して
燃焼させる直接噴射方式と、主燃焼室とは別に副燃焼室
を設け、シリンダーヘッドに穿設した燃料噴射ノズルか
らディーゼル燃料を前記副燃焼室内に噴射して仮燃焼さ
せるようにした副燃焼室方式がある。
【0003】とりわけ最近のディーゼルエンジンは、小
型化及び高速化の傾向に伴い、より短時間にディーゼル
燃料の燃焼を完了させる必要性から、高速燃焼が可能で
あり、騒音が少ない副燃焼室方式のものが広く採用され
るようになっている。
【0004】かかるディーゼルエンジンの副燃焼室は、
通常、主燃焼室の上方位置において冷却水路を備えたシ
リンダヘッドの窪みに、副燃焼室内で仮燃焼させたディ
ーゼル燃料を主燃焼室へ噴出するための該主燃焼室に連
通した噴孔と呼ばれる貫通孔を有し、副燃焼室の一部を
構成する略円筒キャップ状の耐熱合金製の口金が圧入装
着されて構成されている。
【0005】その上、前記のような副燃焼室を備えたデ
ィーゼルエンジンを更に小型化し、高速化するために、
昨今、ターボチャージャーが装備されるようになり、そ
の結果、より高い耐熱性と断熱性が要求されることか
ら、従来のニッケルやコバルト等から成る高級な耐熱合
金で構成された口金であっても耐久性に乏しいという問
題があった。
【0006】また、副燃焼室が全て金属製であることか
ら、良好な熱伝導のために冷却水で冷却されたシリンダ
ーヘッドに伝導して副燃焼室自体の温度が上昇せず、デ
ィーゼルエンジンの始動初期における暖気特性が極めて
悪くなって失火を生じ易く、ハイドロカーボン等の未燃
焼ガスを発生するとともに、主燃焼室での燃焼が不適切
なことによるスモークの発生という問題もあった。
【0007】そこで、前述のようなディーゼルエンジン
の高性能化による熱負荷増大に対処して前記問題を解消
するために、図3に示すように前記口金の代わりに副燃
焼室部材16を耐熱性が大きく、断熱性に優れた窒化珪
素やサイアロン、炭化珪素等の非酸化物系セラミックス
で構成し、冷却水損失を減少させて断熱効果を向上さ
せ、副燃焼室17内での噴射燃料の霧化を促進するとと
もに混合気の着火遅れを低減し、その燃焼状態を改善し
て排気ガス中の微粒子排出量を低減すること等が提案さ
れている(実公平3−6823号公報、実開平1−16
0124号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記セ
ラミック製の副燃焼室部材16は、副燃焼室17のほぼ
下半分以上の高さまで構成することにより断熱性及びデ
ィーゼル燃料と空気の混合性、即ちスワーリングを良好
ならしめんとするものの、該セラミック製の副燃焼室部
材16は、ディーゼルエンジンの稼働中、ディーゼル燃
料を副燃焼室17内に噴射して仮燃焼させた高温ガスに
よって加熱され膨張することになる。
【0009】それと同時に、特にセラミック製の副燃焼
室部材16の外周面18は、冷却水で冷却された低温の
シリンダーヘッド19によって噴口の出口20近傍と副
燃焼室17側の両外周面で温度が異なり、両者間に熱応
力差を生じるとともに、前記外周面18がシリンダーヘ
ッド19によって拘束されているために締め付けにより
加わる応力が加算されて前記応力差が更に大となり、図
4に示すように副燃焼室17側の噴口21の開口縁で特
に高温となる薄肉の角部22、23に、前記応力差に基
づく亀裂が発生し易く、その亀裂が大きくなって副燃焼
室方式の特性を劣化させるのみならず、副燃焼室部材1
6自体が破損してしまうという課題があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑みなされたもの
で、副燃焼室でのスワーリングを損なわず、前記高温ガ
スによる熱膨張から発生する最も大きな応力差を低減し
てセラミック製の副燃焼室部材の亀裂を効果的に防止
し、副燃焼室方式の特性を長期にわたり維持することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック製の
副燃焼室部材は、主燃焼室に連通する噴口を備えた副燃
焼室の下部を構成する部材が、非酸化物系セラミックス
から成るものであって、副燃焼室部材の内側が少なくと
も副燃焼室内の底部を成す凹部を有し、外周曲面が噴口
出口側の底面に対して、垂直かつ段差のないストレート
状を成し、略円筒キャップ状の副燃焼室部材の全高をH
とし、外径をDとした時、全高Hに対する外径Dの比H
/Dが、0.35〜0.50の範囲内であることを特徴
とするものである。
【0012】
【作用】本発明のセラミック製の副燃焼室部材によれ
ば、略円筒キャップ状の副燃焼室部材の全高Hに対する
外径Dの比H/Dを、0.35〜0.50の範囲内に設
定するため、副燃焼室部材に生じる応力差の内、最も大
きな熱膨張による応力差が低減されるので、強度的に弱
い副燃焼室側の噴口の開口縁で特に高温となる薄肉の角
部への応力集中が緩和され、副燃焼室部材の亀裂を効果
的に防止して耐久性が向上することになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の副燃焼室部材を図面に基づき
詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に係るセラミック製の副燃
焼室部材の一実施例を示す断面図であり、図2は、本発
明の副燃焼室部材をシリンダーヘッドに装着した副燃焼
室を示す断面図である。
【0015】図1及び図2において、1は副燃焼室2の
底部を構成する凹部3を有し、ピストン9の頭頂部に形
成された主燃焼室4に連通する噴口5を備えた外周曲面
6が段差のないストレート状を成すセラミック製の副燃
焼室部材である。
【0016】尚、前記セラミック製の副燃焼室部材1
は、冷却水路10を有するシリンダーヘッド11に穿設
された副燃焼室2の下部に、副燃焼室部材1の回転防止
とシリンダーヘッド11への係止めのために副燃焼室部
材1の底面の一端と、シリンダーヘッド11にかけて設
けた座ぐり部に、係止部材12を嵌着して固定され、副
燃焼室2の上部のシリンダーヘッド11には、グロープ
ラグ装着用の孔13および燃料噴射ノズル装着用の噴射
ポート14が穿設されて副燃焼室2が構成されている。
【0017】前記副燃焼室部材1において、全高H7に
対する外径D8の比H/Dは、断熱効果を維持しつつデ
ィーゼル燃料と空気の混合流、即ち良好なスワーリング
を確保するために副燃焼室2の底部を構成する凹部3を
設けることと、係止部材12の厚さ、および主燃焼室4
へ最適な角度で仮燃焼させた高温ガスを噴出させるため
の噴口5の長さを確保することから、0.35以上であ
ることが必要であり、また、その比が0.50を越える
と副燃焼室2側の噴口5の開口縁で特に高温となる薄肉
の角部15への応力集中が緩和されず、該角部15に亀
裂を生じてセラミック製の副燃焼室部材1自体の破損を
起こす恐れが大である。
【0018】よって、本発明のセラミック製の副燃焼室
部材の全高Hに対する外径Dの比は、0.35〜0.5
0の範囲に特定され、断熱効果を考慮すると始動時のノ
ック音等の騒音や未燃焼ガスの低減の点からは、特に前
記比は0.40〜0.48であることが望ましい。
【0019】また、副燃焼室部材は、非酸化物系セラミ
ック材として高温強度や高温における耐食性に優れた窒
化珪素、サイアロン等、窒化珪素質焼結体から成るもの
が最適であり、その特性からシリンダーヘッドとの気密
性を高く保持することができる。
【0020】一方、副燃焼室部材1の回転防止と係止め
のための係止部材12には、耐熱合金をはじめ各種タブ
レット材が使用できるが、とりわけジルコニア等のセラ
ミックスが好適である。
【0021】本発明の副燃焼室部材を評価するに際し、
先ず、窒化珪素(Si3 4 )原料粉末に焼結助剤とし
て希土類元素(RE)の酸化物とアルミナ(Al
2 3 )の各原料粉末を添加し、水を媒体として回転ミ
ルにて24時間、粉砕混合した。
【0022】次に、前記混合粉末にPVAをはじめとす
る既知のバインダーを加えて泥漿を調製し、該泥漿を急
速噴霧乾燥法により顆粒状に造粒し、該造粒体を使用し
て約6トンの成形圧力で略円筒キャップ状の成形体を加
圧成形した。
【0023】更に、前記略円筒キャップ状の成形体に機
械加工を施し、噴口の貫通孔と係止部材が入る座ぐり部
を形成した後、真空炉にて約500℃の温度に1時間程
度加熱して脱バインダー処理し、次いで窒素ガス雰囲気
中、1800℃以上の温度で約2時間焼成して副燃焼室
部材の焼結体を得た。
【0024】その後、前記副燃焼室部材の焼結体をダイ
ヤモンド砥石を使用して略円筒キャップ状の上下面と外
周曲面を研磨仕上げし、主燃焼室への適切な噴射角度と
良好なスワーリングを確保するために、副燃焼室部材の
底面から副燃焼室の底部を構成する凹部底の高さ、即ち
噴口部の高さを約5mmとし、全高Hを種々設定した外
径Dが25mm、30mm、35mm及び40mmの窒
化珪素質焼結体から成る評価用の副燃焼室部材を作製し
た。但し、凹部の最大内径はいずれも同一寸法とし、構
成する副燃焼室の内容積が同一となるように設定した。
【0025】前記評価用の副燃焼室部材を4気筒のディ
ーゼルエンジンの台上試験装置に取り付け、該ディーゼ
ルエンジンを最高回転数、全負荷の条件で100時間運
転する耐久性評価試験を行い、試験後の前記副燃焼室部
材4個をシリンダーヘッドより取り外し、超音波洗浄し
た後、蛍光浸透探傷法で副燃焼室側の噴口の開口縁で特
に高温となる薄肉の角部を非破壊検査し、4個中、1カ
所でも亀裂が認められたものを不良とした。以上の結果
を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】叙上の如く、本発明の副燃焼室部材は、
略円筒キャップ状の副燃焼室部材の全高Hに対する外径
Dの比H/Dを、0.35〜0.50の範囲内に設定す
ることから、熱負荷が低減されて副燃焼室部材に生じる
応力差の内、最も大きな熱膨張による応力差を低減し、
セラミック製の副燃焼室部材の亀裂を効果的に防止する
とともに、副燃焼室でのスワーリングを損なうことな
く、着火遅れ時間を短縮して始動初期の未燃焼ガスや排
気ガス中の微粒子排出量を確実に低減した最適な燃焼が
実現でき、ひいては有害物質であるNOX の発生量も減
少させ得るという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミック製の副燃焼室部材を示
す断面図である。
【図2】本発明の副燃焼室部材をシリンダーヘッドに装
着した副燃焼室を示す断面図である。
【図3】従来のセラミック製の副燃焼室部材をシリンダ
ーヘッドに装着した副燃焼室を示す断面図である。
【図4】図3における副燃焼室部材の平面図である。
【符号の説明】
1 副燃焼室部材 2 副燃焼室 3 凹部 4 主燃焼室 5 噴口 6 外周曲面 7 全高H 8 外径D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非酸化物系セラミック材で構成され、少な
    くとも副燃焼室の底部を成す凹部と主燃焼室に連通する
    噴口を備え、外周曲面が段差のないストレート状である
    副燃焼室部材の全高Hに対する外径Dの比H/Dが0.
    35〜0.50であることを特徴とする副燃焼室部材。
JP27188893A 1993-10-29 1993-10-29 副燃焼室部材 Pending JPH07119466A (ja)

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JP27188893A JPH07119466A (ja) 1993-10-29 1993-10-29 副燃焼室部材

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JP27188893A JPH07119466A (ja) 1993-10-29 1993-10-29 副燃焼室部材

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