JP3210789B2 - 副燃焼室部材の係止具 - Google Patents

副燃焼室部材の係止具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンに使
用される副燃焼室部材をシリンダーヘッドに固定する係
止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のディーゼルエンジンは、小型化及
び高速化の傾向に伴い、より短時間にディーゼル燃料の
燃焼を完了させる必要性から、高速燃焼が可能であり、
騒音が少ない副燃焼室方式のものが広く採用されてお
り、かかる副燃焼室は、通常、冷却水路を備えたシリン
ダヘッドの凹部に、副燃焼室内で仮燃焼させたディーゼ
ル燃料を主燃焼室へ連通する噴口を備えた副燃焼室の一
部を構成する略円筒キャップ状の耐熱合金製の口金が圧
入装着されて構成されている。
【0003】しかし、前記副燃焼室を備えたディーゼル
エンジンを更に小型化し、より高速化するために、昨
今、ターボチャージャーが装備されるようになり、その
結果、より高い耐熱性と断熱性が要求されることから、
従来のニッケルやコバルト等から成る耐熱合金で構成さ
れた口金では耐久性に乏しく、その上、副燃焼室が全て
金属製であることから、良好な熱伝導のために冷却水で
冷却されたシリンダーヘッドにより副燃焼室自体の温度
が上昇せず、ディーゼルエンジンの始動初期における暖
気特性が極めて悪くなって失火を生じ易く、ハイドロカ
ーボン等の未燃焼ガスを発生するとともに、主燃焼室で
の燃焼が不適切なことによるスモークの発生という問題
もあった。
【0004】そこで、前述のようなディーゼルエンジン
の高性能化による熱負荷増大に対処して前記問題を解消
するために、前記金属製口金の代わりに耐熱性が大き
く、断熱性に優れた窒化珪素やサイアロン、炭化珪素等
の非酸化物系セラミックスで副燃焼室部材を構成し、冷
却水損失を減少させて断熱効果を向上させることが注目
されている。
【0005】一方、前記副燃焼室部材を構成するセラミ
ックスは脆性材料であり、かつ熱衝撃および熱応力に弱
いことから、該副燃焼室部材を所定位置に固定し、廻り
止めとするために、従来、一般に行われていた焼き嵌め
ではなく、係止具を使用して固着する方法が採用されて
おり、例えば図3に示すように、シリンダーヘッド11
側に設けた座ぐり穴12と副燃焼室部材13に設けた係
合手段14に、取り外し可能なように中心に貫通孔15
を有する耐熱金属製やセラミック製、サーメト製等のピ
ンや円板等の係止具16を嵌合させることが提案されて
いる(実公平3−2679号公報、実公昭63−140
20号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記貫
通孔15を有する係止具16は、シリンダーヘッド11
側の座ぐり穴12に圧入代をもって係合されていること
から、係止具16が耐熱金属から成る場合には、セラミ
ック製の副燃焼室部材13との熱膨張率が異なることか
らセラミック製の副燃焼室部材13に設けた係合手段1
4の近辺に割れを生じたり、またセラミックスやサーメ
ット等から成る場合には、金属製のシリンダーヘッド1
1との熱膨張率が異なり、稼働中に熱変形を生じ、係止
具16の貫通孔15より副燃焼室部材13の外周に沿っ
て割れが発生し易く、確実な位置決め、廻り止めが得ら
れず、また前述のような割れの発生により容易に係止具
16が座ぐり穴12から離脱して副燃焼室部材13の抜
け止め防止も果たされなくなってしまうという課題があ
った。
【0007】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑みなされたもの
で、副燃焼室部材を固定する係止具に前述のような貫通
孔を設けても、稼働中に熱変形による割れが発生し難
く、例え貫通孔からシリンダーヘッド側に割れが発生し
ても、位置決めや廻り止め、及び副燃焼室部材の抜け止
め防止の効果を有することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の副燃焼室部材の
係止具は、シリンダーヘッド側にその中心が位置するよ
うにシリンダーヘッドと副燃焼室部材に跨がって穿設し
た座ぐり部に圧入して副燃焼室部材を固定するセラミッ
ク製の係止具であって、該係止具が貫通孔を有し、該貫
通孔の直径が前記係止具の外形寸法の25〜60%であ
り、貫通孔の中心が前記係止具の外形寸法の3〜14%
だけ係止具の中心から偏心していることを特徴とするも
のである。
【0009】
【作用】本発明の副燃焼室部材の係止具によれば、該係
止具の外形寸法の25〜60%の直径を有する貫通孔
を、該貫通孔の中心が係止具の外形寸法の3〜14%だ
け係止具の中心から偏心していることから、その中心が
シリンダーヘッド側となるようにシリンダーヘッドと副
燃焼室部材に跨がって穿設された座ぐり部に、前記係止
具をその貫通孔の中心が係止具の中心からシリンダーヘ
ッド側に位置するように圧入することにより、稼働中の
熱変形による割れが発生し難く、例え、貫通孔から割れ
が発生してもシリンダーヘッド側の座ぐり部内で割れて
係止具自体が座ぐり部から脱落したりしないようにな
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の副燃焼室部材の係止具を図面
に基づき詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明に係る副燃焼室部材の係止
具の一実施例を示す断面図であり、図2は、シリンダー
ヘッドの凹部に副燃焼室部材を嵌合し、シリンダーヘッ
ドと副燃焼室部材にかけて穿設した座ぐり部に、本発明
の副燃焼室部材の係止具を圧入装着した副燃焼室を示す
断面図である。
【0012】図1及び図2において、1はその外形寸法
3の25〜60%である直径の貫通孔4を有し、貫通孔
の中心5が外形寸法3の3〜14%だけ係止具の中心2
から偏心した係止具である。
【0013】前記係止具1は、冷却水路9を有するシリ
ンダーヘッド6に穿設された副燃焼室10の下部に、副
燃焼室10の底部を構成する窪みを有し、ピストンの頭
頂部に形成された主燃焼室に連通する噴口を備えたセラ
ミック製の副燃焼室部材7が嵌装され、副燃焼室部材7
の回転防止とシリンダーヘッド6への係止めのために副
燃焼質部材7とシリンダーヘッド6に跨がって穿設した
座ぐり部8に圧入されている。
【0014】また、前記貫通孔4の直径が係止具1の外
形寸法3の25%未満では、係止具1を座ぐり部8から
の取り外し作業が困難となり、60%を越えると係止具
1の圧環強度、即ち係止具1の中心に向かって外周側面
から応力を加え、破断した時の最大荷重をその断面積で
除した値が小さくなり、座ぐり部8に圧入するだけで破
損する恐れがあり適当ではない。
【0015】よって、貫通孔4の直径は、係止具1の外
形寸法3の25〜60%となり、33〜50%がより望
ましい。
【0016】更に、貫通孔の中心5の位置が係止具1の
外形寸法3の3%未満、あるいは14%を越えるといず
れも前記圧環強度が低く、熱応力が加わる方向によって
は簡単に破断してしまう恐れが有り好ましくない。
【0017】よって、貫通孔の中心5の位置は、係止具
1の外形寸法3の3〜14%となり、4〜10%がより
好ましい。
【0018】一方、係止具1の厚さは、副燃焼室部材に
座ぐった切欠き寸法を最小限とし、副燃焼室部材の強度
を劣化させず、かつ廻り止め効果を維持するという観点
から、2〜7mm程度が良く、とりわけ3〜6mmが適
当である。
【0019】また、係止具1には金属以外の各種材料が
使用できるが、とりわけジルコニア(ZrO2 )や窒化
珪素(Si3 4 )等のセラミック焼結体が好適であ
り、なかでも強度の点からはジルコニア(ZrO2 )が
最適である。
【0020】本発明の副燃焼室部材を評価するに際し、
先ず、ジルコニア(ZrO2 )粉末に安定化材として3
モル%の酸化イットリウム(Y2 3 )粉末を添加し、
混合粉砕して有機物質から成る結合材を添加して調製し
た原料粉末により、貫通孔の大きさと、偏心量を種々設
定した外周に面取り部を有する円板状の成形体を加圧成
形した。
【0021】次いで、大気中、1425℃の温度で焼成
した後、外周及び上下面を研磨加工し、外径約12m
m、厚さ約2.7mmの評価用の係止具を作製した。
【0022】前記評価用の係止具を使用して、該係止具
の中心と貫通孔の中心を結ぶ線に対して直交するように
係止具の側面に荷重を加え、破断する最大荷重を求め、
断面積から破断強度を算出し、圧環強度とした。
【0023】更に、同一使用の評価用の係止具を、ディ
ーゼルエンジンの台上試験装置を構成するシリンダーヘ
ッドの凹部に嵌合した窒化珪素質焼結体から成る副燃焼
質部材と、シリンダーヘッドに跨がって穿設した座ぐり
部に圧入して組み込み、全負荷での耐久性評価試験を実
施し、連続して200時間運転後に装置を分解して係止
部材を取り外し、割れや欠けの有無を検査した。
【0024】尚、前記耐久性評価試験に先立ち、評価用
の係止具の抗折強度及び硬度、嵩比重、気孔率を測定し
たところ、抗折強度は4点曲げで平均90Kg/mm 2 、硬
度はロックウェル硬度Aスケールで平均91、嵩比重は
平均6.0、気孔率は平均0.1%であった。
【0025】
【表1】
【0026】前記実施例では、円板状の係止具で説明し
たが、係止具の外形形状は円形に限定されるものではな
く、種々の形状が適用できる。
【0027】
【発明の効果】叙上の如く、本発明の副燃焼室部材の係
止具は、係止具の外形寸法の25〜60%の直径を有す
る貫通孔を、該貫通孔の中心が係止具の外形寸法の3〜
14%だけ係止具の中心から偏心していることから、稼
働中に熱膨張差による熱変形での係止具の割れが発生し
難く、例え係止具に設けた貫通孔からシリンダーヘッド
側に割れが発生しても、位置決めや廻り止め、及び副燃
焼室部材の抜け止め防止の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る副燃焼室部材の係止具を示す断面
図である。
【図2】本発明に係る副燃焼室部材の係止具をシリンダ
ーヘッドと副燃焼室部材にかけて穿設した座ぐり部に圧
入装着した副燃焼室を示す断面図である。
【図3】従来の中心に貫通孔を有する円板状のタブレッ
トから成る副燃焼室部材の係止具を、シリンダーヘッド
と副燃焼室部材にかけて穿設した座ぐり穴に圧入装着し
た副燃焼室を示す断面図である。
【符号の説明】
1 係止具 2 係止具の中心 3 外形寸法 4 貫通孔 5 貫通孔の中心 6 シリンダーヘッド 7 副燃焼室部材 8 座ぐり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 19/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダーヘッドと副燃焼室部材に跨がっ
    て穿設した座ぐり部に圧入して副燃焼室部材を固定する
    セラミック製の係止具が、該係止具の外形寸法の25〜
    60%である直径の貫通孔を有し、該貫通孔の中心が前
    記係止具の外形寸法の3〜14%だけ係止具の中心から
    偏心していることを特徴とする副燃焼室部材の係止具。
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