JPH07119388B2 - 加硫接着用プライマ−組成物およびそれを用いる接着方法 - Google Patents

加硫接着用プライマ−組成物およびそれを用いる接着方法

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JPH07119388B2
JPH07119388B2 JP14514687A JP14514687A JPH07119388B2 JP H07119388 B2 JPH07119388 B2 JP H07119388B2 JP 14514687 A JP14514687 A JP 14514687A JP 14514687 A JP14514687 A JP 14514687A JP H07119388 B2 JPH07119388 B2 JP H07119388B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加硫接着用プライマー組成物およびそれを用
いる接着方法に関する。更に詳しくは、金属とパーオキ
サイド加硫性ゴムとの接着に用いられる加硫接着用プラ
イマー組成物およびそれを用いる接着方法に関する。
〔従来の技術〕 従来から、金属とニトリルゴム(NBR)との接着には塩
化ゴム系接着剤またはフェノール樹脂系接着剤が用いら
れているが、これらの接着剤を用いた場合には少なくと
も5μm以上の膜厚が必要であり、このため金属部材の
寸法精度が問題となる部品や嵌め込み部品の場合には、
ゴム接着部のみの部分塗りを行なわなければならないな
どの作業性を損なう面がみられた。また、これらの接着
剤を用いた場合には、パーオキサイド加硫剤配合のNBR
配合物では接着が不安定になることがあり、安定な接着
性を示す接着剤が望まれている。
また、共重合させたジエン系成分を架橋点とするエチレ
ン・プロピレン系共重合ゴム(EPDM)を金属に接着させ
る場合には、塩化ゴム系接着剤が用いられるが、この接
着剤を用いた場合には上記と同様に膜厚に伴う諸問題が
みられるばかりではなく、水環境下、例えば温水中での
接着性の低下が大きく、接着剥れが発生するなどの問題
がみられる。
更に、フッ化ビニリデン系、テトラフルオロエチレン−
プロピレン系、ホスファゼン系などのフッ素ゴム(FK
M)を金属に接着させる場合には、主として有機シラン
系接着剤が使用されているが、パーオキサイド加硫剤配
合のFKM配合物では接着が不安定になることがあり、安
定な接着性を示す接着剤が望まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで、本発明者らは、接着剤膜の塗布が薄くてもよ
く、しかもこれらのパーオキサイド加硫性ゴムが安定な
接着性を示すプライマー組成物を求めて種々検討の結
果、次の各成分を含有するプライマー組成物がかかる目
的を十分に満足せしめるものであることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
従って、本発明は金属とパーオキサイド加硫性ゴムとの
加硫接着用プライマー組成物に係り、この加硫接着用プ
ライマー組成物は、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、該メトキシシラン化合物のメトキシ基加
水分解促進剤としての酸水溶液および有機溶剤を必須成
分として含有してなる。
本発明はまた、かかる加硫接着用プライマー組成物を用
いる金属とパーオキサイド加硫性ゴムとの接着方法に係
り、金属とパーオキサイド加硫性ゴムとの接着は、金属
に上記プライマー組成物を塗布し、次いで約130〜200℃
で焼付け処理を行なった後、そこにパーオキサイド加硫
剤配合ゴム配合物を接触させ、該ゴムの加硫温度で加圧
加硫することにより行われる。
プライマー組成物は、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、該メトキシシラン化合物のメトキシ基
加水分解促進剤としての酸水溶液および有機溶剤を必須
成分として含有してなる。
メトキシ基加水分解促進剤としての酸水溶液としては、
例えば酢酸、ギ酸、乳酸、塩酸などが用いられる。メト
キシシラン化合物の加水分解反応は、酸水溶液の濃度に
依存し、そのpHが3〜5、好ましくは3〜4の間が最適
範囲となる。加水分解促進効果と乾燥後に残渣の影響の
ないものとして酢酸が好んで用いられるが、それが5%
酢酸水溶液として用いる場合には、上記pH範囲はメトキ
シシラン化合物に対して約1〜4倍量の重量比で用いら
れたときに形成される。
有機溶剤としては、接着性を確保させる点からメタノー
ル、エタノールなどの低級アルコールが必須成分として
用いられ、この他に好ましくはトルエンが酸で加水分解
したシラノール基の経時安定性を保つために用いられ、
またイソプロパノールおよびn−ブタノールが塗布時の
蒸発速度を抑え、水分の結露を防止させる目的で添加さ
れる。これらの各成分は、次のような割合で用いられ
る。
エタノール 約60〜40重量% トルエン 約40〜20重量% イソプロパノール 約10〜0重量% n−ブタノール 約10〜0重量% そして有機溶剤は、一般にメトキシシラン化合物に対し
て約10〜100倍の重量比で用いられる。
金属とパーオキサイド加硫性ゴムとの接着に際しては、
かかるプライマー組成物がまず金属に塗布され、室温で
約30〜60分間風乾させた後、約130〜200℃で焼付け処理
が行われる。この焼付け処理が行われないと、所望の接
着性が得られない。金属としては、軟鋼、ステンレスス
チール、アルミニウム、アルミニウムダイキャスト、黄
銅、亜鉛、銅合金などが用いられる。
そこに、パーオキサイド加硫剤配合ゴム配合物を接触せ
しめるが、かかるゴム配合物の配合処方の例を示すと次
の如くである。なお、NBRとしては、後記実施例に示さ
れる如く、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランを使用した場合には、低ニトリル乃至高ニトリル含
量のNBR、水添NBRのいずれをも用いることができる。
〔配合例I〕
NBR(日本ゼオン製品ニポールDN206) 100 重量部 FEFカーボンブラック 40 シリカ粉末 20 亜鉛華 5 ステアリン酸 ジオクチルフタレート 5 老化防止剤(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン) 1 トリアリルイソシアヌレート(70%) 0.8 1,3−ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン 2.5 〔配合例II〕 NBR(日本ゼオン製品ニポールDN302) 100 重量部 FEFカーボンブラック 60 亜鉛華 5 ステアリン酸 1 老化防止剤(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン) 1 ジオクチルフタレート 5 トリアリルイソシアヌレート(70%) 0.8 1,3−ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン 2.5 〔配合例III〕 水添NBR(日本ゼオン製品ニポール1010) 100 重量部 FEFカーボンブラック 40 シリカ粉末 20 亜鉛華 5 ステアリン酸 1 ジオクチルフタレート 5 老化防止剤(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン) 1 トリアリルイソシアヌレート(70%) 2.5 1,3−ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン 6 〔配合例IV〕 EPDM(三井石油化学製品三井EPT3070) 100 重量部 FEFカーボンブラック 40 亜鉛華 5 ステアリン酸 0.5 シリカ粉末 30 1,3−ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン 3 〔配合例V〕 FKM(ダイキン工業製品ダイエルZ91N) 100重量部 MTカーボンブラック 40 水酸化カルシウム 6 酸化マグネシウム 3 1,3−ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン 3 以上の配合例以外にも、シリコーンゴム、ヒドリンゴ
ム、アクリルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリ
エチレン、ネオプレンゴム、天然ゴムなどの各種パーオ
キサイド加硫性ゴムのパーオキサイド加硫剤配合物に
も、本発明の加硫接着用プライマー組成物は有効であ
る。
このようなパーオキサイド加硫剤配合ゴム配合物を、金
型内で焼付け処理された金属上に置きあるいは注入する
などして金属と接触させた後、用いられたゴムの加硫温
度である約150〜200℃で加圧加硫することにより接着が
行われる。
〔発明の効果〕
本発明に係る加硫接着用プライマー組成物は、金属とパ
ーオキサイド加硫性ゴムとの接着に安定な接着性や耐水
性を示し、更にその塗膜は1μm以下の膜厚で足りるの
で、金属部材の寸法精度が問題となる部品や嵌め込み部
品などの場合に部分塗りする必要がなく、しかも浸漬塗
布の1回塗りで十分なため、接着処理の工程上きわめて
簡単な作業で済むという利点がみられる。
従って、本発明は、各種工業用ゴム部品、例えばオイル
シール、ガスケット、パッキン、バルブなどであって、
特に穴加工、溝加工のある複雑な部品における金属との
接着などに有効に適用することができる。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5部
(重量、以下同じ)、5%酢酸水溶液10部、エタノール
40部、トルエン40部、イソプロパノール5部およびn−
ブタノール5部よりなるプライマー組成物を、リン酸塩
被膜処理した軟鋼板上に塗布し、室温に60分間放置して
風乾させた後、180℃で10分間の焼付け処理を行ない、
前記配合物I〜IIIのNBR配合物と180℃で6分間の加圧
加硫を行なった。
比較例1〜2 実施例1において、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランの代りに、同量のビニルメトキシシラン
(比較例1)またはビニルトリス(2−メトキシエトキ
シ)シラン(比較例2)が用いられた。
以上の実施例および各比較例で得られた接着物につい
て、JIS K−6301に従って90゜剥離試験を行なった。得
られた結果は、次の表1に示される。
以上の結果から、中高ニトリル含量(33%)NBR(配合
例I)に対しては、いずれのアルコキシ基含有シラン化
合物を用いても有効であるが、中ニトリル含量(28%)
NBR(配合例II)に対してはγ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシランしか有効ではなく、また水添NBR
(配合例III)に対しては、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン以外ではゴム残り面積の低下がみ
られる。即ち、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランは、用いられるNBRの性状に左右されず、常に
有効な接着性を発揮させる。
比較例3〜4 実施例1において、焼付け処理を行なわないと、次のよ
うな結果となる。
表2 配合例 剥離力(kgf/cm) ゴム残り面積(%) I 3.8 0 II 0 0 比較例5 実施例1において、酢酸水溶液を用いないと、配合例I
〜II共、剥離力0kgf/cm、ゴム残り面積0%となった。
実施例2 実施例1において、NBR配合物の代りに前記配合物IVのE
PDM配合物を用い、180℃で8分間の加圧加硫を行なっ
た。
比較例6 実施例2において、市販下塗接着剤(ロード・ファー・
イースト社製品クムロック205)および市販EPDM用加硫
接着剤(同社製品ケムロック252)を用い、これをリン
酸塩被膜処理軟鋼板上に塗布した後、加圧化を行なっ
た。
実施例3 実施例1において、NBR配合物の代りに配合物VのFKM配
合物を用い、180℃で6分間の加圧加硫を行なった。
比較例7 実施例3において、市販FKM用接着剤(ロード・ファー
・イースト社製品ケムロック607)を用い、これをリン
酸塩被膜処理軟鋼板上に塗布した後、加圧加硫を行なっ
た。
以上の実施例2〜3および比較例6〜7については、前
記と同様の90゜剥離試験を、また実施例2および比較例
6については、80℃の水道水に500時間浸漬した後での9
0゜剥離試験を行なった。得られた結果は、次の表3に
示される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
    シラン、該メトキシシラン化合物のメトキシ基加水分解
    促進剤としての酸水溶液および有機溶剤を必須成分とし
    て含有してなる金属とパーオキサイド加硫性ゴムとの加
    硫接着用プライマー組成物。
  2. 【請求項2】パーオキサイド加硫性ゴムがニトリルゴ
    ム、エチレン・プロピレン共重合ゴムまたはフッ素ゴム
    である特許請求の範囲第1項記載の加硫接着用プライマ
    ー組成物。
  3. 【請求項3】有機溶剤が低級アルコールである特許請求
    の範囲第1項記載の加硫接着用プライマー組成物。
  4. 【請求項4】有機溶剤がエタノール、トルエン、イソプ
    ロパノールおよびn−ブタノールの混合物である特許請
    求の範囲第1項記載の加硫接着用プライマー組成物。
  5. 【請求項5】金属にγ−メタクリロキシプロピルトリメ
    トキシシラン、該メトキシシラン化合物のメトキシ基加
    水分解促進剤としての酸水溶液および有機溶剤を必須成
    分として含有してなるプライマー組成物を塗布し、次に
    約130〜200℃で焼付け処理を行なった後、そこにパーオ
    キサイド加硫剤配合ゴム配合物を接触させ、該ゴムの加
    硫温度で加圧加硫することを特徴とする金属とパーオキ
    サイド加硫性ゴムとの接着方法。
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