JPH07118274A - 海綿由来活性物質 - Google Patents
海綿由来活性物質Info
- Publication number
- JPH07118274A JPH07118274A JP6081870A JP8187094A JPH07118274A JP H07118274 A JPH07118274 A JP H07118274A JP 6081870 A JP6081870 A JP 6081870A JP 8187094 A JP8187094 A JP 8187094A JP H07118274 A JPH07118274 A JP H07118274A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paraoamine
- sponge
- active substance
- manufacture
- ppm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D487/00—Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
- C07D487/22—Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/495—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/04—Antibacterial agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/10—Antimycotics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
- A61P37/06—Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Communicable Diseases (AREA)
- Oncology (AREA)
- Transplantation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 海綿(Stylotella aqminata )から単離され
た、式Iで表されるパラオアミン,およびそれを含有す
る医薬組成物。 【効果】 パラオアミンは,腫瘍,真菌感染,および免
疫抑制の障害の処置用医薬組成物の製造に使用できる。
た、式Iで表されるパラオアミン,およびそれを含有す
る医薬組成物。 【効果】 パラオアミンは,腫瘍,真菌感染,および免
疫抑制の障害の処置用医薬組成物の製造に使用できる。
Description
【0001】本発明は,パシフィックスポンジ(Pacifi
c sponge)から単離された,細胞毒性作用および他の作
用を有する活性化合物に関する。
c sponge)から単離された,細胞毒性作用および他の作
用を有する活性化合物に関する。
【0002】グアニジンは天然海洋産物によく見られる
特徴的な構造である。その例は,単純なアルギニン誘導
体から複雑な多環式化合物,たとえばサキシトキシンお
よびテトロドトキシンにまで及んでいる。本発明者ら
は,西カロリン諸島で採集した海綿,Stylotella aqmin
ata から,以下パラオアミンと呼ぶ六環性ビスグアニジ
ンを単離し同定した。ベラオ共和国のワンダ−水路およ
びロック諸島附近の水深5〜50mで,最初1977年
に採集され,1991年の11月に再採集された海綿の
水抽出物は,グラム陰性およびグラム陽性菌に対して実
質的な活性を有し,長期保存時において真菌の成育に顕
著な抵抗性を示した。
特徴的な構造である。その例は,単純なアルギニン誘導
体から複雑な多環式化合物,たとえばサキシトキシンお
よびテトロドトキシンにまで及んでいる。本発明者ら
は,西カロリン諸島で採集した海綿,Stylotella aqmin
ata から,以下パラオアミンと呼ぶ六環性ビスグアニジ
ンを単離し同定した。ベラオ共和国のワンダ−水路およ
びロック諸島附近の水深5〜50mで,最初1977年
に採集され,1991年の11月に再採集された海綿の
水抽出物は,グラム陰性およびグラム陽性菌に対して実
質的な活性を有し,長期保存時において真菌の成育に顕
著な抵抗性を示した。
【0003】したがって,本発明は,酸付加塩の形態で
の,式
の,式
【化2】 によって表されるパラオアミンを提供する。
【0004】この化合物の抗腫瘍活性はヒト肺癌腫A-
549およびヒト結腸癌腫HT- 29の細胞培養液中,
インビトロで測定した。その操作は,Raymond J. Berge
ronら,Biochem.Biophys.Res.Comm.,1984, 121 (3),848
-854 および Alan C.Schroeder ら,J.Med.Chem.,1981,
24,1078-1083に記載された方法を用いて実施した。こ
の化合物は,抗生物質活性および抗真菌活性も示す。
549およびヒト結腸癌腫HT- 29の細胞培養液中,
インビトロで測定した。その操作は,Raymond J. Berge
ronら,Biochem.Biophys.Res.Comm.,1984, 121 (3),848
-854 および Alan C.Schroeder ら,J.Med.Chem.,1981,
24,1078-1083に記載された方法を用いて実施した。こ
の化合物は,抗生物質活性および抗真菌活性も示す。
【0005】したがって,本発明はまた,上述の化合物
に感受性の悪性腫瘍に罹患した任意の哺乳動物の処置方
法においてこれらの化合物もしくはその医薬組成物の治
療有効量をその罹病個体に投与する方法;哺乳動物の真
菌感染の処置方法においてこのような処置を必要とする
患者に本発明に記載の化合物の抗真菌有効量を投与する
方法;ならびに免疫応答を回避するために本発明に記載
の化合物の有効量で哺乳動物を処置する方法を提供す
る。
に感受性の悪性腫瘍に罹患した任意の哺乳動物の処置方
法においてこれらの化合物もしくはその医薬組成物の治
療有効量をその罹病個体に投与する方法;哺乳動物の真
菌感染の処置方法においてこのような処置を必要とする
患者に本発明に記載の化合物の抗真菌有効量を投与する
方法;ならびに免疫応答を回避するために本発明に記載
の化合物の有効量で哺乳動物を処置する方法を提供す
る。
【0006】本発明はまた,活性成分としてパラオアミ
ンの塩を含有する医薬製剤,ならびにその製造方法に関
する。
ンの塩を含有する医薬製剤,ならびにその製造方法に関
する。
【0007】医薬組成物の例には,経口,局所または非
経口投与に適した任意の固体(錠剤,丸剤,カプセル
剤,顆粒剤等)または液体(溶液剤,懸濁剤もしくは乳
化剤)剤形が包含され,それらはその純粋な化合物を含
有してもよく,またそれを任意の担体または他の医薬的
に活性な化合物と配合して含有してもよい。これらの化
合物は,非経口投与する場合には,滅菌する必要があ
る。
経口投与に適した任意の固体(錠剤,丸剤,カプセル
剤,顆粒剤等)または液体(溶液剤,懸濁剤もしくは乳
化剤)剤形が包含され,それらはその純粋な化合物を含
有してもよく,またそれを任意の担体または他の医薬的
に活性な化合物と配合して含有してもよい。これらの化
合物は,非経口投与する場合には,滅菌する必要があ
る。
【0008】これらの化合物の医薬組成物の正確な投与
量は,特定の処方,適用様式ならびに処置すべき特定の
位置,宿主および腫瘍によって変動する。他の因子,た
とえば年齢,体重,性別,食餌,投与回数,排泄速度,
宿主の状態,薬剤の併用,反応感受性および疾患の重篤
度も考慮すべきである。投与は,最大耐容用量の範囲内
で,連続的または周期的に行われる。
量は,特定の処方,適用様式ならびに処置すべき特定の
位置,宿主および腫瘍によって変動する。他の因子,た
とえば年齢,体重,性別,食餌,投与回数,排泄速度,
宿主の状態,薬剤の併用,反応感受性および疾患の重篤
度も考慮すべきである。投与は,最大耐容用量の範囲内
で,連続的または周期的に行われる。
【0009】パラオアミンは海綿から以下のようにして
単離される。すなわち,凍結乾燥した海綿(600g )
のMe OH(6L )での抽出ついでその蒸発後の水溶性
残留物の溶解により,抽出物の水溶液900mlが得られ
た(凍結乾燥海綿からの粉塵は強力なアレルギ−反応を
引き起こし,約4時間重篤な息ぎれを伴う。24時間以
内に作用はほぼ消失する)。その一部(2/ 9)を,C
ellex CM上イオン交換クロマトグラフィ−に付し,N
a Cl 濃度を段階的に上昇させていくと,抗生物質活性
(S.aureusに対する微生物アッセイによりモニタリン
グ)が,0. 5M分画および程度は少ないが1. 0M分
画に溶出した。0. 5分画をEt OHに溶解して脱塩
後,LH- 20クロマトグラフィ−(Me OH)を反復
すると,ほぼ純粋な,多分塩酸塩と思われるパラオアミ
ン(14mg,001%乾燥重量)が光学活性の灰白色の
無定形粉末として得られた。融解前に分解した。パラオ
アミンはHPLC[YMC水性C18,H2 O/ Me C
N(90:10),0. 1%TFA]によってさらに精
製できた。パラオアミンは酸性では極めて安定である
が,p H6. 5を越えると急速に分解し,したがって遊
離塩基は調製できなかった。
単離される。すなわち,凍結乾燥した海綿(600g )
のMe OH(6L )での抽出ついでその蒸発後の水溶性
残留物の溶解により,抽出物の水溶液900mlが得られ
た(凍結乾燥海綿からの粉塵は強力なアレルギ−反応を
引き起こし,約4時間重篤な息ぎれを伴う。24時間以
内に作用はほぼ消失する)。その一部(2/ 9)を,C
ellex CM上イオン交換クロマトグラフィ−に付し,N
a Cl 濃度を段階的に上昇させていくと,抗生物質活性
(S.aureusに対する微生物アッセイによりモニタリン
グ)が,0. 5M分画および程度は少ないが1. 0M分
画に溶出した。0. 5分画をEt OHに溶解して脱塩
後,LH- 20クロマトグラフィ−(Me OH)を反復
すると,ほぼ純粋な,多分塩酸塩と思われるパラオアミ
ン(14mg,001%乾燥重量)が光学活性の灰白色の
無定形粉末として得られた。融解前に分解した。パラオ
アミンはHPLC[YMC水性C18,H2 O/ Me C
N(90:10),0. 1%TFA]によってさらに精
製できた。パラオアミンは酸性では極めて安定である
が,p H6. 5を越えると急速に分解し,したがって遊
離塩基は調製できなかった。
【0010】モノプロトン化パラオアミンは高分解マス
スペクトルデ−タ(HRFABMS,420. 1669
[MH+ ]. Δ0. 6mmu ),1塩素置換基の同位元素
クラスタ−特性,および13C- NMRスペクトルに基づ
きC17H22Cl N9 O2 の組成を有する。IRスペクト
ルは,O- HおよびN- Hバンド(3350cm-1,ブロ
−ド),アミド(1658cm-1)ならびにグアニジン塩
酸塩の特性吸収を1700cm-1に示した(Goto,T.,Naka
nishi,K.,Ohashi,M.,Bull.Chem.Soc.Japan,1957,30,723
-725)。UV(Me OH)λmax 272(ε790
0),224nm(7800)および1 H- NMRデ−タ
はファケリン(2,R1 =R2 =H)について報告され
た値(Sharma,G.,Magdoff-Fairchild,B.J.,Org.Chem.,1
977,42,4118-4142; Sharma,G.M.,Burk-holder,P.R.,J.C
hem.Soc.Chem.Commun.,1971,151-152)に類似してい
た。NMRの全デ−タ(表1)から,その特徴的なグア
ニジノピロロピラジノンが明らかにされた。明らかに新
規な特徴には,COSYおよびデカップリング実験によ
って確認されたC6 H8 部分(A),グアニジン炭素
(159. 9ppm ,C22),メチン(83. 5ppm ,
C20)および四級炭素(72. 1ppm ,C16)が包
含される。
スペクトルデ−タ(HRFABMS,420. 1669
[MH+ ]. Δ0. 6mmu ),1塩素置換基の同位元素
クラスタ−特性,および13C- NMRスペクトルに基づ
きC17H22Cl N9 O2 の組成を有する。IRスペクト
ルは,O- HおよびN- Hバンド(3350cm-1,ブロ
−ド),アミド(1658cm-1)ならびにグアニジン塩
酸塩の特性吸収を1700cm-1に示した(Goto,T.,Naka
nishi,K.,Ohashi,M.,Bull.Chem.Soc.Japan,1957,30,723
-725)。UV(Me OH)λmax 272(ε790
0),224nm(7800)および1 H- NMRデ−タ
はファケリン(2,R1 =R2 =H)について報告され
た値(Sharma,G.,Magdoff-Fairchild,B.J.,Org.Chem.,1
977,42,4118-4142; Sharma,G.M.,Burk-holder,P.R.,J.C
hem.Soc.Chem.Commun.,1971,151-152)に類似してい
た。NMRの全デ−タ(表1)から,その特徴的なグア
ニジノピロロピラジノンが明らかにされた。明らかに新
規な特徴には,COSYおよびデカップリング実験によ
って確認されたC6 H8 部分(A),グアニジン炭素
(159. 9ppm ,C22),メチン(83. 5ppm ,
C20)および四級炭素(72. 1ppm ,C16)が包
含される。
【化3】
【0011】フラグメントAはファケリンにおけるトリ
メチレン単位を置換する。C13メチレンはアミド窒素
(Aにおけるω)に結合している。C10およびC15
へのHMBC積分路を示すメチレン炭素およびプロトン
の化学シフトはファケリンの場合と類似している。タ−
ミナスzはC10であり,相関はH11からC10およ
びC6まで観察される。
メチレン単位を置換する。C13メチレンはアミド窒素
(Aにおけるω)に結合している。C10およびC15
へのHMBC積分路を示すメチレン炭素およびプロトン
の化学シフトはファケリンの場合と類似している。タ−
ミナスzはC10であり,相関はH11からC10およ
びC6まで観察される。
【0012】残りのヘテロ官能基の正しい位置化学は次
に確認された。C17についての炭素(74. 0ppm )
およびプロトン(43. 5ppm )シフトはyが酸素また
は塩素であることを指示している。これらのシフトはア
セチル化によって影響されず,また1 H- NMRスペク
トルをトリフルオロ酢酸中で測定した場合のそのプロト
ン共鳴にも実質的な変化はなかった。したがってyは塩
素でなければならず,H17は二重線であることから,
C16は四級炭素でなければならない。
に確認された。C17についての炭素(74. 0ppm )
およびプロトン(43. 5ppm )シフトはyが酸素また
は塩素であることを指示している。これらのシフトはア
セチル化によって影響されず,また1 H- NMRスペク
トルをトリフルオロ酢酸中で測定した場合のそのプロト
ン共鳴にも実質的な変化はなかった。したがってyは塩
素でなければならず,H17は二重線であることから,
C16は四級炭素でなければならない。
【0013】ピリジン中Ac2Oによる1のアセチル化で
は混合物が生成して,単純なモノ誘導体は単離されなか
った。しかしながら,水性Ac2O/ Na OAc ではモノ
アセチル誘導体が得られた。NMR実験(COSY,H
MQC,D2 OおよびDMSO- d6 中HMBC)によ
り,アセトアミドはC19に結合した一級アミン(A中
のx)から形成されたことが証明された。
は混合物が生成して,単純なモノ誘導体は単離されなか
った。しかしながら,水性Ac2O/ Na OAc ではモノ
アセチル誘導体が得られた。NMR実験(COSY,H
MQC,D2 OおよびDMSO- d6 中HMBC)によ
り,アセトアミドはC19に結合した一級アミン(A中
のx)から形成されたことが証明された。
【0014】ヒドロキシルの存在は,MS- MSスペク
トルにおける分子イオンからの水の喪失によって推測さ
れた。ピ−クはMH+ −18. 26。MH+ −59,−
83,および−142にも観察された。グアニジニウム
(m/ z60,51%)およびアシルピロリウム(m/
z94,35%)のピ−クが他の強いピ−クであった。
トルにおける分子イオンからの水の喪失によって推測さ
れた。ピ−クはMH+ −18. 26。MH+ −59,−
83,および−142にも観察された。グアニジニウム
(m/ z60,51%)およびアシルピロリウム(m/
z94,35%)のピ−クが他の強いピ−クであった。
【0015】その他の構造的特徴はHMBCデ−タの支
援によって明らかにされた。明瞭な二重線,J=14.
1Hz のH11,およびH17の両者は,72ppm (1
6)で四級炭素に相関を示し,したがって,C16は両
炭素に結合しているはずである。H11はまた83. 5
ppm (C20)でメチン炭素,および5つの他の炭素に
相関する。C20に結合したプロトンはD2 O中では一
重線であるが,DMSO- d6 中では広がって二重線に
なる。したがってC20はアミドまたはグアニジンNH
基に隣接する。さらに,C20はC16,C11および
C22にHMBCを示すので,C20は,グアニジンを
含む環の部分であるカルビノ−ルアミンのはずである。
パラオアミンの構造1はこれらのデ−タのすべてと合致
する。
援によって明らかにされた。明瞭な二重線,J=14.
1Hz のH11,およびH17の両者は,72ppm (1
6)で四級炭素に相関を示し,したがって,C16は両
炭素に結合しているはずである。H11はまた83. 5
ppm (C20)でメチン炭素,および5つの他の炭素に
相関する。C20に結合したプロトンはD2 O中では一
重線であるが,DMSO- d6 中では広がって二重線に
なる。したがってC20はアミドまたはグアニジンNH
基に隣接する。さらに,C20はC16,C11および
C22にHMBCを示すので,C20は,グアニジンを
含む環の部分であるカルビノ−ルアミンのはずである。
パラオアミンの構造1はこれらのデ−タのすべてと合致
する。
【表1】 D2 O中パラオアミンの1 Hおよび13C- NMRデ−タ 炭素 13C,ppma 多重度 1 H,ppmb 多重度 2 122. 5 s 3 115. 6 d 6. 85 dd,J=3. 9,1. 5 4 113. 8 d 6. 35 dd,J=3. 9,2. 8 5 125. 2 d 6. 99 dd,J=2. 8,1. 5 6 69. 0 d 6. 33 s 8 159. 5 s 10 80. 8 s 11 56. 3 d 3. 08 d,J=14. 1 12 41. 8 d 2. 52 dddd 13 46. 1 t 3. 96 dd,J=7. 3,10. 4 3. 28 dd,J=10. 3,10 4 15 157. 8 s 16 72. 1 s 17 74. 0 d 4. 35 d,J=7. 9 18 48. 6 d 2. 47 dddd 19 41. 9 t 3. 32 dd,J=13. 2,7. 0 3. 24 dd,J=13. 2,7. 0 20 83. 7 d 5. 96 s 22 157. 9 sa 125MHz において外部標準ジオキサン参照b 50MHz において,HDOシグナル4. 63ppm
【0016】相対的な立体化学は,nOeおよびプロト
ン間カップリングから帰納できる。H11およびH6は
陽性のnOeおよびROESY相関を示す。ビシクロ
[3-3. 0]アザオクタン環がシス融合していること
は確実であるが,模型の検討およびカップリング定数の
比較から,H12,H18およびH17のすべてが互い
にシスであることが示唆される。H20にカップリング
するNHプロトンはH6に対して明瞭なROESY相関
を示す。これはC20がβ- 配向性の場合にのみ可能で
ある。H20およびH17は長距離COSYおよびRO
ESY相関を示し,これはsyn幾何異性を指示する。
ン間カップリングから帰納できる。H11およびH6は
陽性のnOeおよびROESY相関を示す。ビシクロ
[3-3. 0]アザオクタン環がシス融合していること
は確実であるが,模型の検討およびカップリング定数の
比較から,H12,H18およびH17のすべてが互い
にシスであることが示唆される。H20にカップリング
するNHプロトンはH6に対して明瞭なROESY相関
を示す。これはC20がβ- 配向性の場合にのみ可能で
ある。H20およびH17は長距離COSYおよびRO
ESY相関を示し,これはsyn幾何異性を指示する。
【0017】パラオアミンは適切に非毒性であり,LD
50(マウス腹腔内)は13mg/kg である。
50(マウス腹腔内)は13mg/kg である。
【0018】この化合物は以下の腫瘍細胞に対して併記
した阻止濃度で活性を示す。 細胞 IC50 P- 388 0. 1μg A- 549 0. 2μg HT- 29 2 μg KB 10 μg
した阻止濃度で活性を示す。 細胞 IC50 P- 388 0. 1μg A- 549 0. 2μg HT- 29 2 μg KB 10 μg
【0019】さらに,パラオアミンは,S.aureusおよび
B.subtilisに対して10μg/ディスクで抗生物質活性を
示し,Penicillium notatum に対しては50μg/ディス
クで24mmゾ−ンを与える抗真菌活性を示した。
B.subtilisに対して10μg/ディスクで抗生物質活性を
示し,Penicillium notatum に対しては50μg/ディス
クで24mmゾ−ンを与える抗真菌活性を示した。
【0020】混合リンパ球反応(MLR)では,パラオ
アミンは<18ng/ml のIC50を示し,一方,初代培養
マウスリンパ球に対する細胞毒性アッセイでは1. 5μ
g/mlのIC50を示した。
アミンは<18ng/ml のIC50を示し,一方,初代培養
マウスリンパ球に対する細胞毒性アッセイでは1. 5μ
g/mlのIC50を示した。
【0021】本発明者らは,この海綿の抽出物中に以下
の既知物質も同定した。すなわち,セプトリン,ヒメニ
ジン,オロイジン,ジブロモファケリン,ヒメニアルジ
シン,ヒメニン,および「黄色化合物」である。また,
パラオアミンより活性の低い,このパラオアミンのブロ
ム化誘導体少なくとも3種,ならびにジブロモイソファ
ケリンに対する類縁体が存在する。
の既知物質も同定した。すなわち,セプトリン,ヒメニ
ジン,オロイジン,ジブロモファケリン,ヒメニアルジ
シン,ヒメニン,および「黄色化合物」である。また,
パラオアミンより活性の低い,このパラオアミンのブロ
ム化誘導体少なくとも3種,ならびにジブロモイソファ
ケリンに対する類縁体が存在する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C07D 487/22 207:32 209:94 233:46 241:08) (72)発明者 ポール ヨゼフ シューア アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル,メレメ レ プレイス 3271 (72)発明者 ドロレス ガルシア グラバロス スペイン国マドリード,マルドナド 63 (72)発明者 グリン トーマス フェアクロス アメリカ合衆国マサチューセッツ州ケンブ リッジ,リバー コート 202,ロジャー ズ ストリート 10
Claims (5)
- 【請求項1】 酸付加塩の形態での,式 【化1】 によって表されるパラオアミン。
- 【請求項2】 パラオアミンを医薬用担体または希釈剤
と混合してなる医薬組成物。 - 【請求項3】 抗腫瘍医薬組成物の製造におけるパラオ
アミンの使用。 - 【請求項4】 抗真菌医薬組成物の製造におけるパラオ
アミンの使用。 - 【請求項5】 免疫抑制剤としての抗真菌医薬組成物の
製造におけるパラオアミンの使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB93081115 | 1993-04-20 | ||
GB939308111A GB9308111D0 (en) | 1993-04-20 | 1993-04-20 | Active compound from a stonge |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118274A true JPH07118274A (ja) | 1995-05-09 |
JP3489635B2 JP3489635B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=10734127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08187094A Expired - Fee Related JP3489635B2 (ja) | 1993-04-20 | 1994-04-20 | 海綿由来活性物質 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20020062023A1 (ja) |
EP (1) | EP0626383B1 (ja) |
JP (1) | JP3489635B2 (ja) |
AT (1) | ATE171180T1 (ja) |
AU (1) | AU672098B2 (ja) |
CA (1) | CA2121613A1 (ja) |
DE (1) | DE69413302T2 (ja) |
DK (1) | DK0626383T3 (ja) |
ES (1) | ES2124844T3 (ja) |
GB (1) | GB9308111D0 (ja) |
ZA (1) | ZA942686B (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1152050C (zh) * | 2001-07-12 | 2004-06-02 | 中国人民解放军第二军医大学 | 一种新的具有抗癌活性的环肽类化合物phakellistatin 12 |
JOP20190254A1 (ar) | 2017-04-27 | 2019-10-27 | Pharma Mar Sa | مركبات مضادة للأورام |
-
1993
- 1993-04-20 GB GB939308111A patent/GB9308111D0/en active Pending
-
1994
- 1994-04-19 CA CA002121613A patent/CA2121613A1/en not_active Abandoned
- 1994-04-19 ZA ZA942686A patent/ZA942686B/xx unknown
- 1994-04-19 EP EP94302770A patent/EP0626383B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-04-19 AT AT94302770T patent/ATE171180T1/de not_active IP Right Cessation
- 1994-04-19 DK DK94302770T patent/DK0626383T3/da active
- 1994-04-19 DE DE69413302T patent/DE69413302T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1994-04-19 ES ES94302770T patent/ES2124844T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1994-04-20 AU AU60590/94A patent/AU672098B2/en not_active Ceased
- 1994-04-20 JP JP08187094A patent/JP3489635B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-08-10 US US09/928,288 patent/US20020062023A1/en not_active Abandoned
-
2002
- 2002-06-28 US US10/184,724 patent/US20020198379A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU6059094A (en) | 1994-10-27 |
GB9308111D0 (en) | 1993-06-02 |
EP0626383A1 (en) | 1994-11-30 |
ATE171180T1 (de) | 1998-10-15 |
DK0626383T3 (da) | 1999-06-14 |
ZA942686B (en) | 1995-07-21 |
JP3489635B2 (ja) | 2004-01-26 |
ES2124844T3 (es) | 1999-02-16 |
CA2121613A1 (en) | 1994-10-21 |
US20020062023A1 (en) | 2002-05-23 |
EP0626383B1 (en) | 1998-09-16 |
US20020198379A1 (en) | 2002-12-26 |
AU672098B2 (en) | 1996-09-19 |
DE69413302D1 (de) | 1998-10-22 |
DE69413302T2 (de) | 1999-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4658058A (en) | 11-O-methylspergualin | |
US20010006972A1 (en) | Nk-1 receptor antagonists for the treatment of symptoms of irritable bowel syndrome | |
EP0116208A1 (en) | Mitomycin analogues | |
BG102273A (bg) | Фармацевтичен състав на стабилизиран карбапенемовантибиотик и метод за получаване | |
EP0873753A1 (en) | Use of NK-1 receptor antagonists for the manufacture of a medicament in the treatment of symptoms of irritable bowel syndrome | |
JP5770181B2 (ja) | 抗結核剤としてのスペクチナミド類 | |
JP5152527B2 (ja) | ペネムプロドラッグ | |
US4725687A (en) | 5-methyl-5-deaza analogues of methotrexate and N10 -ethylaminopterin | |
JP3489635B2 (ja) | 海綿由来活性物質 | |
DE69431304T2 (de) | Nukleoside und nukleotide mit vergrösserten ringen | |
US7759482B2 (en) | Aminoglycosides as antibiotics | |
EP0539088B1 (en) | Echinocandin b derivative | |
EP0538002A1 (en) | Aminoalkyl thioether compounds | |
EP0499291A1 (en) | Treatment of malignant tumours with 8-chloroadenosine 3'-5'-cyclic phosphate, 8-aminoadenosine 3',5'-cyclic phosphate and preparation thereof | |
JPH03218383A (ja) | 光学活性キノリンカルボン酸誘導体 | |
EP0394684A1 (en) | Immunopotentiator and spergualin-related compound therefor | |
EP3998256A1 (en) | Crystalline form of cxcr2 antagonist and application thereof | |
KR101893005B1 (ko) | 신규한 루파리엘롤라이드의 피리다진온 유도체 화합물 및 이를 유효성분으로 포함하는 항균용 조성물 | |
Tolstikov et al. | Amides of antibiotic streptonigrin and amino dicarboxylic acids or aminosugars synthesis and biological evaluation | |
JPS6160816B2 (ja) | ||
JPH06500532A (ja) | 骨髄毒性を減少させるマイトマイシン誘導体、その製法およびその用途 | |
EP1606293B1 (en) | Cephalosporin in crystalline form | |
EP0477871A2 (en) | Antiviral composition, containing guanine derivatives | |
KR20210100560A (ko) | 화학적 합성에 의한 악사카신의 제조방법 | |
US7626025B2 (en) | Beta-carboline derived guanidine alkaloids, tiruchenduramine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |