JPH07118002A - 過酸化水素の製造方法及び製造装置 - Google Patents

過酸化水素の製造方法及び製造装置

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JPH07118002A
JPH07118002A JP6010903A JP1090394A JPH07118002A JP H07118002 A JPH07118002 A JP H07118002A JP 6010903 A JP6010903 A JP 6010903A JP 1090394 A JP1090394 A JP 1090394A JP H07118002 A JPH07118002 A JP H07118002A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水不溶性材料からなる導体を陽極とし、水素
吸蔵金属を陰極として電解質水溶液中で電気分解し、発
生する水素原子を水素吸蔵金属に吸蔵させ、かつ該水素
吸蔵金属を隔壁として前記電解質水溶液と分隔した隣接
する水溶液中において、前記水素吸蔵金属に吸蔵された
水素原子と溶存酸素とを接触反応させる過酸化水素の製
造方法。 【効果】 使用場所で純粋な過酸化水素を連続的に製造
することができる。従って、劇物を輸送することなく、
自由に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は過酸化水素の製造方法及
び製造装置に関し、より詳細には、過酸化水素を電気分
解法により製造する方法及び過酸化水素の製造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、過酸化水素の工業的な製造方法として、有機法と電
解法とが用いられており、国内での過酸化水素は殆どが
有機法で製造されている。有機法とは、例えば、α−エ
チルアンスラキノンを、ベンゼン等のような水に不溶性
の溶剤に溶解し、これを還元してハイドロアンスラキノ
ンとし、さらに酸化した後、水で抽出を行って過酸化水
素を循環的に得るという方法である。また、電気分解法
の一例として、以下の方法がある。まず、化学槽に硫酸
を仕込み、これにアンモニアガスを吹き込み、酸性硫酸
アンモニウムを作り、さらに上記酸性硫酸アンモニウム
に電解促進剤を加え、白金を電極として電解を行って、
過硫酸アンモニウムを生成させる。電解後、溶液を電解
蒸留装置に送り、40〜50mmHg、150℃に加熱
して加水分解と共に真空蒸留によって、過酸化水素を取
り出し水に吸収させて過酸化水素を得る方法を挙げるこ
とができる。
【0003】上記有機法や電解法においては、製造され
た過酸化水素が、通常35〜60wt%の濃度の水溶液
として取り扱われているが、濃度が6wt%以上になる
と、毒物・劇物取締法による劇物指定を受けなければな
らず、使用量の多いところでは取扱や運送において様々
な規制を伴うという課題があった。そこで、近年、取扱
や運送の規制をうけることなく、使用する場所で過酸化
水素を簡単に製造する方法として、特開平4−1388
2号公報が提案されている。この方法においては、電解
槽に電解質水溶液を入れ、陽極側に白金あるいはカーボ
ン等を使用し、陰極側にパラジウム又はパラジウム合金
を使用して、その両電極間をリード線でつなぎ、直流電
流を流すことにより、陰極側のパラジウム又はパラジウ
ム合金に水素を吸蔵させた後、電源をOFFとして電解
を停止する。そして、電解質水溶液中に空気を封入する
ことにより、過酸化水素を発生させる。
【0004】しかし、このような方法では、連続的に過
酸化水素を生成させることができず、また、過酸化水素
が生成した際の溶液中に電解質が混合されており、純粋
な過酸化水素溶液が得られないという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水不溶
性材料からなる導体を陽極とし、水素吸蔵金属を陰極と
して電解質水溶液中で電気分解し、発生する水素原子を
水素吸蔵金属に吸蔵させ、かつ該水素吸蔵金属を隔壁と
して前記電解質水溶液と分隔した隣接する水溶液中にお
いて、前記水素吸蔵金属に吸蔵された水素原子と溶存酸
素とを接触反応させる過酸化水素の製造方法が提供され
る。
【0006】また、電解質水溶液を収容し、陽極と水素
吸蔵金属からなる陰極とが電気的に接続されて構成され
る少なくとも1つの電気分解槽と、水溶液を収容し、水
溶液中に溶存酸素供給手段を備えた過酸化水素生成槽と
からなり、前記電気分解槽の側壁の一部が前記陰極で形
成され、前記側壁と前記過酸化水素生成槽内の水溶液と
が接触するよう構成されている過酸化水素の製造装置が
提供される。
【0007】本発明の過酸化水素の製造方法において
は、陰極として、パラジウム又はパラジウム合金等のよ
うな水素吸蔵金属を用いるが、パラジウム又はパラジウ
ム合金を単に陰極として用いるのではなく、その分子レ
ベルにおける水素吸蔵性と透過性を利用することを特徴
としている。そのため、電気分解槽で発生した水素原子
は、陰極に吸蔵され、飽和状態になるにつれ、透過し
て、過酸化水素生成槽に移動させることができる。従っ
て、連続的な過酸化水素の生成が可能となる。このよう
な方法は、従来例に見られない新しい方法を形成するも
のと考えられる。
【0008】また、本発明において、水素吸蔵金属に吸
蔵された水素原子と反応する溶存酸素は、水溶液中に存
在する酸素のことをいうが、水溶液中に溶存酸素の量が
多いほど、多量の過酸化水素が生成されるので、例え
ば、外部から酸素ガス、酸素ガスを含有するガス、オゾ
ンガス又はオゾンを含有するガスを導入することによっ
て水溶液中の溶存酸素の量を増大させることが好まし
い。この際の導入するガス流量は、特に限定されるもの
ではないが、増加させる程溶存酸素が過飽和となり易い
ので、ガス流に圧力をかけながら流量を増加させること
が好ましい。また、導入ガスの水溶液又は陰極等への接
触面積を大きくすることにより過酸化水素を多量に生成
することができる。
【0009】本発明において用いる過酸化水素製造装置
は、少なくとも1つの電気分解槽と過酸化水素生成槽と
を有するものであれば、特に限定されるものではない。
そして、電気分解槽の側壁の一部又は全部が陰極である
パラジウム又はパラジウム合金等からなる水素吸蔵金属
で形成されている。また、この陰極は、電気分解槽に収
容される電解質水溶液と、過酸化水素生成槽に収容され
る水溶液との隔壁として構成され、両水溶液に接触して
いる。陽極は、白金又はカーボン等の水不溶性材料から
なる導体が電極として配設されている。さらに、過酸化
水素生成槽中であって陰極の近傍には、水溶液中に溶存
酸素供給手段、例えば、空気、酸素又はオゾンを含有す
るガスを導入するための吹込管又は攪拌装置等が配設さ
れている。また、陽極と陰極とは導通しうるように電源
を介して接続されている。
【0010】例えば、図1に示した過酸化水素製造装置
10を使用することができる。この過酸化水素製造装置
10は、1つの容器内に、電気分解槽1と過酸化水素生
成槽2とが各1つづつ配設されている。そして、これら
電気分解槽1と過酸化水素生成槽2とを仕切るように、
パラジウム又はパラジウム合金からなる陰極3が配設さ
れている。電気分解槽1には、白金又はカーボンからな
る陽極9が配設されている。これら陰極3及び陽極9
は、定電流直流電源7に接続されており、電流が流され
ている。過酸化水素生成槽中5には、陰極3の近傍に空
気、酸素又はオゾンを導入するための吹込管6が配設さ
れている。そして、電気分解槽1には電解質水溶液4、
過酸化水素生成槽2には水5が入れられている。また、
過酸化水素生成槽中2には入水管8a及び放水管8bが
配設されている。さらに、吹込管6を配設せず、入水管
8aに空気、酸素又はオゾンを含有するガスを導入する
ことも可能である。
【0011】さらに、図2に示した過酸化水素製造装置
20も使用することができる。この過酸化水素製造装置
20は、1つの過酸化水素生成槽12内に、電気分解槽
11が複数個配設されている。電気分解槽11は、筒状
または容器状に形成されており、その側壁はパラジウム
又はパラジウム合金からなる陰極13として形成されて
いる。そして、この電気分解槽11内に、白金又はカー
ボンからなる陽極19が配設されている。これら陰極1
3及び陽極19は、定電流直流電源17に接続されてお
り、電流が流されている。過酸化水素生成槽中12に
は、例えば、筒状の陰極13の近傍に空気、酸素又はオ
ゾンを導入するための吹込管16が配設されている。そ
して、電気分解槽11には電解質水溶液14、過酸化水
素生成槽12には水15が入れられている。また、過酸
化水素生成槽中12には入水管18a及び放水管18b
が配設されている。
【0012】なお、本発明において用いることができる
過酸化水素製造装置は、上記の例に限定されることな
く、例えば、図3に示したような陰極の形状を変更した
装置、図4に示したような空気、酸素又はオゾンを導入
するための吹込管の先端がガラス管等の円柱形状をした
もの又は多孔質な材料で形成されるもの、さらに、1つ
の過酸化水素生成槽に複数の電気分解槽が隣接するよう
に構成され、過酸化水素生成槽内全体にわたり酸素、空
気又はオゾンを導入して過酸化水素を発生させる等の過
酸化水素製造装置を用いることもできる。
【0013】上記のような過酸化水素製造装置を用い
て、過酸化水素生成槽内に酸素ガス、空気又はオゾンを
吹き込みながら、あるいは過酸化水素生成槽内の水溶液
を攪拌しながら陰極と陽極とに直流電流を流すことによ
り、過酸化水素を連続的に製造することができる。そし
て、過酸化水素生成槽へ、連続的に入水と放水を同時に
行えば、過酸化水素を連続的に製造するとともに、過酸
化水素が溶解した水を取り出すことができる。なお、溶
存酸素が多く含有された水溶液の入水を連続的に行う場
合には、溶存酸素供給手段を使用する必要がなく、生成
する水素と、過酸化水素の発生量により、溶存酸素の量
を適宜調製することができる。
【0014】本発明において、過酸化水素生成槽に収容
されている水溶液として、水が包含されているものであ
り、水としては純水の他に水道水又は海水等を使用する
ことができる。過酸化水素生成槽の水温は、特に限定さ
れるものではないが、加温すると過酸化水素の生成効率
が上がるため、通常10〜100℃が好ましい。また、
加圧下においては、100℃以上にすることも可能であ
る。
【0015】本発明における過酸化水素の製造方法にお
いては、陰極として、パラジウム又はパラジウム合金を
使用することが好ましい。パラジウム合金としては、A
g−Pd合金、Au−Ag−Pd合金、Pd−Pt合
金、Pd−Rh合金、Pd−Ru合金、Pd−Sn合
金、Pd−Se合金、Pd−Te合金、Pd−Si合
金、Pd−Zn合金、Pd−S合金等が挙げられる。こ
れらパラジウム又はパラジウム合金は電気分解槽の少な
くとも一部の側壁部分に、シート形状で用いることが好
ましい。その際、側壁部分全面にパラジウム又はパラジ
ウム合金を配置する必要はなく、過酸化水素を発生させ
るための水素を供給する量に対応して、種々の面積を選
択することができる。側壁部分のパラジウム又はパラジ
ウム合金の厚さは、水素の吸蔵・輸送及びパラジウム又
はパラジウム合金の強度を考慮して、種々選択できる
が、0.01〜2.0mm程度が好ましい。
【0016】また、溶存酸素供給手段として空気、酸素
ガス又はオゾンを吹き込むために、長細い円柱形の管や
多孔質の材料で形成された散気管を使用することができ
る。散気管を用いる場合には、その目合は細かい程よ
い。吹き込み量としては、溶存酸素を過飽和に保つ程度
で十分であり、必要以上に吹き込む必要はない。なお、
空気、酸素ガス又はオゾンを吹き込むために、溶存酸素
供給手段にボンベやコンプレッサ等を接続させて、所望
の気体を吹き込むことが可能であるが、電気分解槽の陽
極付近から発生する酸素ガスを集気し、過酸化水素発生
槽中の水溶液に導入してもよい。
【0017】さらに、電気分解を行う場合の直流電流に
ついては、電流密度で0.001〜1A/cm2 程度が
好ましい。電気分解槽内に収容される電解質水溶液の電
解質液は、電気分解するために、電流が流れるものであ
れば特に限定されるものではなく、硫酸ナトリウム、硫
酸カリウム、硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過
硫酸カリ、過硫酸アンモニウム、苛性ソーダ、苛性カ
リ、水酸化リチウム、硫酸、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム等を純水や水道水等に溶解して使用することができ
る。その際の塩類の溶解濃度については、0.01〜2
mol/リットル程度の濃度が好ましい。また、電解質
水溶液として海水を使用することもできる。
【0018】さらに、電解質水溶液に尿素、チオ尿素等
の放電反応を抑制する薬剤を添加してもよい。この場合
には、パラジウム又はパラジウム合金に吸蔵される水素
量が増加するため好ましい。
【0019】
【作用】本発明の過酸化水素の製造方法によれば、水不
溶性材料からなる導体を陽極とし、水素吸蔵金属を陰極
として電解質水溶液中で電気分解し、発生する水素を水
素吸蔵金属に吸蔵させ、かつ該水素吸蔵金属を隔壁とし
て前記電解質水溶液と分隔し、隣接する水溶液中におい
て、前記水素吸蔵金属に吸蔵された水素と溶存酸素とを
接触反応させるので、連続的に過酸化水素を発生させる
ことができる。つまり、陰極として用いられる水素吸蔵
金属は、同時に、電気分解槽中で、電気分解により発生
する水素を効率よく吸蔵し、かつ水素を原子状態で透過
し、過酸化水素生成槽に輸送する隔膜としても機能する
ものであり、よって、純粋な水素原子を、過酸化水素生
成槽に輸送して、酸素と反応させることによって、純度
の高い過酸化水素を得ることができる。また、発生した
過酸化水素は水に溶解した状態で、容易に取り出すこと
ができる。
【0020】また、本発明の過酸化水素の製造装置によ
れば、電解質水溶液を収容し、陽極と水素吸蔵金属から
なる陰極とが電気的に接続されて構成される少なくとも
1つの電気分解槽と、水溶液を収容し、水溶液中に溶存
酸素供給手段を備えた過酸化水素生成槽とからなり、前
記電気分解槽の側壁の一部が前記陰極で形成され、前記
側壁と前記過酸化水素生成槽内の水溶液とが接触するよ
う構成されているので、比較的簡単な装置を用いること
により、純度の高い過酸化水素を得ることができ、発生
した過酸化水素を、水に溶解した状態で容易に取り出す
ことができる。
【0021】
【実施例】本発明に係る過酸化水素の製造方法の実施例
について説明する。 実施例1 図3に示した過酸化水素製造装置の電気分解槽へ0.2
5mol/リットルの硫酸ナトリウム溶液を入れ、陽極
として白金電極を使用し、陰極にパラジウム板(面積
7.07cm2 、厚さ1mm)を使用して、過酸化水素
生成槽には、120mlの純水を入れて、エアレーショ
ンを行いながら、直流電流を陰極側の電流密度で0.0
07A/cm2 流し、過酸化水素生成槽の水温25℃に
保ちながら実験を行った。その結果、7時間後に過酸化
水素生成槽の過酸化水素濃度は3ppmに達した。 実施例2 過酸化水素生成槽の水温を50℃に保つ以外は実施例1
と同様の条件で実験を行った。その結果、7時間後に過
酸化水素濃度は10.3ppmに達した。 実施例3 図3に示した過酸化水素製造装置の電気分解槽へ0.0
25mol/リットルの硫酸ナトリウム溶液を入れ、陽
極として白金電極を使用し、陰極にパラジウム板(面積
7.07cm2 、厚さ1mm)を使用して、過酸化水素
生成槽には120mlの水道水を入れて、エアレーショ
ンを行いながら、直流電流を陰極側の電流密度で0.0
07A/cm2 流し、過酸化水素生成槽の水温25℃に
保ちながら実験を行った。その結果、48時間後に過酸
化水素生成槽の過酸化水素濃度は30ppmに達した。 実施例4 図3に示した過酸化水素製造装置の電気分解槽へ0.0
25mol/リットルの硫酸ナトリウム溶液を入れ、陽
極として白金電極を使用し、陰極にパラジウム板(面積
7.07cm2 、厚さ1mm)を使用して、過酸化水素
生成槽には120mlの海水を入れて、エアレーション
を行いながら、直流電流を陰極側の電流密度で0.00
7A/cm2 流し、過酸化水素生成槽の水温25℃に保
ちながら実験を行った。その結果、24時間後に過酸化
水素生成槽の過酸化水素濃度は11.4ppmに達し
た。 実施例5 図4に示した過酸化水素製造装置の電気分解槽へ0.2
5mol/リットルの硫酸ナトリウム溶液を入れ、陽極
として白金電極を使用し、陰極に銀−パラジウム合金板
(面積7.07cm2 、厚さ0.25mm)を使用し
て、過酸化水素生成槽には150mlの純水を入れて、
エアレーションを行いながら、直流電流を陰極側の電流
密度で0.007A/cm2 流し、過酸化水素生成槽の
水温18℃に保ちながら実験を行った。その結果、6時
間後に過酸化水素生成槽の過酸化水素濃度は34ppm
に達した。 実施例6 図4に示した過酸化水素製造装置の電気分解槽へ0.2
5mol/リットルの硫酸ナトリウム溶液を入れ、陽極
として白金電極を使用し、陰極に銀−パラジウム合金板
(面積7.07cm2 、厚さ0.25mm)を使用し
て、過酸化水素生成槽には150mlの純水を入れて、
酸素ボンベから酸素ガスを吹き込みながら、直流電流を
陰極側の電流密度で0.007A/cm2 流し、過酸化
水素生成槽の水温18℃に保ちながら実験を行った。そ
の結果、6時間後に過酸化水素生成槽の過酸化水素濃度
は40ppmに達した。
【0022】
【発明の効果】本発明の過酸化水素の製造方法及び製造
装置によれば、使用場所で純粋な過酸化水素を連続的に
製造することができる。従って、劇物を輸送することな
く、自由に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る過酸化水素の製造方法で使用する
過酸化水素製造装置の一実施例を示す要部の概略断面図
である。
【図2】過酸化水素製造装置の別の実施例を示す要部の
概略断面図である。
【図3】過酸化水素製造装置の別の実施例を示す要部の
概略断面図である。
【図4】過酸化水素製造装置の別の実施例を示す要部の
概略断面図である。
【符号の説明】
1、11、21、31 電気分解槽 2、12、22、32 過酸化水素生成槽 3、13、23、33 陰極 4、14、24、34 電解質水溶液 5、15、25、35 水 6、16、26、36 溶存酸素供給手段(ガス吹込
管) 7、17、27、37 定電流直流電源 8a、18a 入水管 8b、18b 放水管 28、38 恒温水管 9、19、29、39 陽極 10、20、30、40 過酸化水素製造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 国男 大阪市東淀川区東淡路2丁目10番15号 株 式会社片山化学工業研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不溶性材料からなる導体を陽極とし、
    水素吸蔵金属を陰極として電解質水溶液中で電気分解
    し、発生する水素原子を水素吸蔵金属に吸蔵させ、かつ
    該水素吸蔵金属を隔壁として前記電解質水溶液と分隔し
    た隣接する水溶液中において、前記水素吸蔵金属に吸蔵
    された水素原子と溶存酸素とを接触反応させることを特
    徴とする過酸化水素の製造方法。
  2. 【請求項2】 水素吸蔵金属が、パラジウム又はパラジ
    ウム合金である請求項1記載の過酸化水素の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶液中に酸素含有ガス又はオゾン含有
    ガスを吹き込んで、前記水溶液中に溶存酸素を供給する
    請求項1記載の過酸化水素の製造方法。
  4. 【請求項4】 水溶液が純水、水道水又は海水である請
    求項1記載の過酸化水素の製造方法。
  5. 【請求項5】 電解質水溶液を収容し、陽極と水素吸蔵
    金属からなる陰極とが電気的に接続されて構成される少
    なくとも1つの電気分解槽と、水溶液を収容し、水溶液
    中への溶存酸素供給手段を備えた過酸化水素生成槽とか
    らなり、前記電気分解槽の側壁の一部又は全部が前記陰
    極で形成され、前記側壁と前記過酸化水素生成槽内の水
    溶液とが接触するよう構成されていることを特徴とする
    過酸化水素の製造装置。
  6. 【請求項6】 水素吸蔵金属が、パラジウム又はパラジ
    ウム合金である請求項5記載の過酸化水素の製造装置。
  7. 【請求項7】 電気分解槽が、水素吸蔵金属により筒状
    に形成され、過酸化水素生成槽内に少なくとも1つ配設
    されている請求項5記載の過酸化水素の製造装置。
  8. 【請求項8】 溶存酸素供給手段が、酸素含有ガス又は
    オゾン含有ガスの吹込管である請求項5記載の過酸化水
    素の製造装置。
  9. 【請求項9】 さらに、過酸化水素生成槽に入水管及び
    放水管が配設されている請求項5記載の過酸化水素の製
    造装置。
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