JPH07117796B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH07117796B2
JPH07117796B2 JP63118296A JP11829688A JPH07117796B2 JP H07117796 B2 JPH07117796 B2 JP H07117796B2 JP 63118296 A JP63118296 A JP 63118296A JP 11829688 A JP11829688 A JP 11829688A JP H07117796 B2 JPH07117796 B2 JP H07117796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は回転体にシート状部材が巻き付くのを防止する
技術の分野で利用され、特に定着ローラにおけるシート
状の記録材の巻付防止を図った定着装置に関するもので
ある。
[従来の技術] 一対をなす回転体の間でシート状部材を挟圧搬送する装
置、例えば電子写真装置等のローラ定着装置において
は、シート状の記録材としての紙等の像支持材上のトナ
ー像を定着後、該像支持材が定着時に定着用のローラに
付着して巻付くことがたびたびあり、これを防止するた
めローラ上に巻付防止片を接触するように設けている。
上記ローラ対は例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム、フ
ロロシリコーンゴム等の耐熱離型性ゴム被覆、あるいは
四弗化エチレンコーティング等を施した表面層を有して
おり、定着時にローラ表面にトナーが付着する、いわゆ
るオフセットが生じないように配慮されている。
上記巻付防止片の効果を向上せしめるためには、ローラ
との接触圧を上げることが好ましいが、しかし長時間上
記巻付防止片が上記接触圧のもとでローラ表面に接触し
ていると、接触が常に同一位置でなされているために、
上記表面層の材質があまり硬くないことと相俟って、巻
付防止片に付着するトナーにより上記ローラ表面に損傷
を与えることとなっていた。
そこで、この問題を解決するために、実公昭53-39237号
公報では、上記巻付防止片をローラに対して接触状態で
ローラの軸方向に移動せしめて、接触位置を移動させて
同一箇所での接触時間を短くする方策が開示されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、かかる方策は、巻付防止片をローラに接
触したまま移動せしめていることに起因し、次のような
問題点をかかえている。
巻付防止片をローラとの接触部にトナーが付着した
まま軸方向に移動させるため、ローラ表面に軸方向の傷
をつけてしまう場合があった。
巻付防止片はローラと接触したまま軸方向に移動す
るため、巻付防止片が回動軸での遊びの分だけ傾き、ロ
ーラとは角部で接触する、いわゆる片当りが生ずること
になり、ローラ表面を傷つけてしまう。
上記のごとく、巻付防止片が片当りとなるため、記
録材の分離が十分に行えず、ジャム発生の原因となって
しまう場合が生ずる。
本発明は、上記従来の問題点を解決したシート状部材巻
付防止装置を有する定着装置を提供することを目的とし
ている。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、上記目的は、 未定着トナー像を担持した記録材を挟持搬送し定着を行
なう一対の回転体と、該回転体対の少なくとも一方の回
転体表面に当接し記録材を分離する分離部材と、該分離
部材を回転体から離間する離間手段とを有する定着装置
において、 上記離間手段による上記分離部材の離間時間はトナーが
凝固する所定時間よりも短い ことにより達成される。
また、その際、上記離間手段は、離間後に分離部材を定
着用のローラに再度接触させる際には、離間前に接触し
ていた位置とは異なる位置に接触せしめるように設定さ
れていることとするのが好ましい形態である。
[作用] 定着ローラと接触して記録材を該定着ローラより分離す
る、上記分離部材は、離間動作時間がトナーが凝固する
所定時間を超えないうちに、再び定着ローラに接触す
る。
また、上記本発明の好ましい形態にあっては、再び定着
ローラに接触するときには、分離部材は前回と異なる位
置で定着ローラに接触する。なお、定着ローラが停止状
態にあるときには、分離部材は定着ローラに接触してい
るのが好ましい。
[実施例] 以下、本発明の詳細を実施例を掲げて説明する。
第1図は、本発明の第一実施例としての、電子写真法で
形成されたトナー像Tを記録材たる普通紙Pに定着する
熱ローラ定着装置の一例を示す断面図である。
図中、1は、ハロゲンヒータ等の加熱用ヒータ3A,3Bを
内部に有する定着ローラで、駆動モータ(図示せず)か
らの駆動力を受けて矢印方向に回転可能となっている。
2は、シーズヒータ等の低加熱用のヒータ3Cを内装する
加圧ローラで、上記ローラ1に圧接して摩擦従動回転す
るようになっている。
上記定着ローラ1は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼
等の金属製中空ローラ芯1Aの外周面にシリコーンゴム、
フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム等の弾性体層1Bを、
好ましくは、0.065〜0.75mmの厚さで設け、さらに好ま
しくはその上層に、0.010〜0.070mmのPTFE又はPFA被覆1
Cを設けたものより成る。
一方、加圧ローラ2は、金属製ローラ芯2Aの外周面にシ
リコーンゴム、フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム、EP
DM等の弾性体層2Bを、好ましくは2〜10mmの厚さで設
け、さらに好ましくは、その上層に、0.010〜0.100mm厚
のPTFE又はPFAのコーティングやチューブ2Cを設けたも
のより成る。
上記定着ローラ1の外周面にはサーミスタ、熱電対等の
温度検知素子4が接触配置され、それの検出信号を公知
の制御手段(図示せず)に導き、ヒータ3A,3Bを制御す
ることにより、定着ローラ1の外周面の温度をトナー像
溶融温度に保持している。
5は、定着ローラ表面へ付着したオフセットトナーや紙
粉等の異物を該ローラ表面から除去するためのクリーニ
ング装置を兼ねたオフセット防止液塗布装置であり、供
給ローラ5A上にロール状に巻かれたノーメックス、ヒメ
ロン等の耐熱ウェブ5B中にジメチルシリコーンオイル、
メチルフェニールシリコーンオイル、フロロシリコーン
オイル、アミノ変性シリコーンオイル等のオフセット防
止液を含浸させたものである。
上記クリーニングウェブ5Bは、弾性を有する押当てロー
ラ5Cにより定着ローラに当接している。また、このウェ
ブ5Bは、回転駆動力を受け、巻取りローラ5Dによりウェ
ブロールから微量づつ引き出されて移動し、常に新しい
面が定着ローラに当接している。
6、7は、定着ローラ及び加圧ローラに当接した分離部
材(分離爪)であり、定着後の記録材たるコピー紙を、
定着ローラ1および加圧ローラ2から確実に分離するも
のであり、ローラ軸方向に沿って複数個設けられてい
る。定着ローラ側の分離爪6はソレノイド6AのON−OFF
により、位置6Bを回動支点にして定着ローラ表面から接
離可能に構成されている。すなわち、ソレノイドがONの
ときには、分離爪6は定着ローラ1から離間している状
態をとなるが、その際、図示せぬ制御手段によってその
離間動作時間が、トナーが凝固する所定時間、例えば連
続して3秒を超えないように設定されている。
定着後のコピー紙Pは、排紙部における搬送のローラ対
としての排紙ローラ対8A,8Bによって挟持されながら装
置外へ排出されるようになっている。該排紙ローラ対8
A,8Bと上記定着ローラ1および加圧ローラ2との距離
は、搬送記録材の各種長さのもののうち最短のもの、例
えば葉書の長さ(A6判の長さ)に設定されている。な
お、上記排紙ローラ対の周速は、理論上では定着ローラ
の周速と同一でよいが、これよりも速い方が記録材のた
るみによる定着ローラへの巻付きを完全に回避できると
いう点で好ましい。
上記排紙部には離間手段としてジャム検知手段9が設け
られており、該検知手段9は、コロ9A、アクチュエータ
9B、フォトインタラプタ9Cより成っている。該排紙部で
は、コピー紙が排紙ローラ対8A,8Bにくわえられると、
コロ9Aは回動支点9Dを支点として時計回りに回動し、そ
の結果としてアクチュエータ9Bのコロと反対側の他端部
はフォトインタラプタ9Cを遮断する。かかるジャム検知
手段9では、コピー紙が通過するとコロ9Aは自重で降下
位置に復帰し、アクチュエータ9Bによるフォトインタラ
プタ9Cの遮断は解除される。そして、コピー信号が発せ
られた後、所定時間内にフォトインタラプタ9Cが遮断さ
れない場合はコピー紙が排紙部まで到達していないと判
断してジャム信号が発せられる。また、フォトインタラ
プタ9Cが遮断された後、所定時間経過してもその遮断が
解除されない場合もやはりジャム信号が発せられる。
次に本実施例装置について、数値をもって具体例を示
す。
先ず、定着ローラ1は、中空ローラ芯としてのアルミ芯
金1A上に0.25mm厚の弾性体層たる熱加硫型シリコーンゴ
ム層1Bを設け、さらに、その上層に20μm厚のPTFE被覆
1Cを設けた、外径60mmのローラとして形成され、一方、
加圧ローラ2は、金属製ローラ芯としての鉄芯金2A上に
5mm厚の弾性体層たる熱加硫型シリコーンゴム層2Bを設
け、さらに、その上層に20μm厚のフッ素ゴムラテック
ス被覆2Cを設けた外径60mmのローラとして形成され、定
着ローラスピード(周速)480mm/sec,コピースピード80
枚/分・A4で通紙を行なった。そして定着ローラの温度
は185℃に保持した。
また、第2図に示すように、コピー紙Pが排紙ローラ対
8A,8Bに挟持されてからコピー紙後端が完全に定着ロー
ラ対1,2を通過するまでの間は、ソレノイド6Aを動作さ
せて、分離爪6を定着ローラから離間させた。上記動作
は、例えば、シャム検知手段9を利用して行なうことが
できる。
すなわち、定着後のコピー紙先端が排紙ローラ対8A,8B
に挟持され、コピー紙がコロ9Aを押上げてアクチュエー
タ9Bがフォトインタラプタ9Cを遮断したとき、ソレノイ
ド6Aを動作させて分離爪6を定着ローラ1から離間させ
る。その後コピー紙後端が排紙ローラ対8A,8Bを通過す
るとコロ9Aは自重で降下し、フォトインタラプタ9Cの遮
断が解除され、その信号でソレノイド6AはOFFとなり、
分離爪6は定着ローラに当接する。
分離爪6は、既述したように離間動作時間が、トナーが
凝固する所定時間、例えば連続して3秒を超えないよう
に設定されていることが重要である。
本発明では、分離部材の離間動作時間を、連続して3秒
を超えないようにすることにより、良好な結果が得られ
た。本発明の好ましい動作シーケンスを第3図及び第4
図に示す。
装置のメインモータ、コピー紙の定着ローラ通過、ソレ
ノイドのON−OFFのそれぞれの状況をタイムチャートを
使って示すならば第3図及び第4図のごとくである。図
中、メインモータがONのとき、コピー紙が定着ローラを
通過しているとき、そしてソレノイドがONのときをそれ
ぞれ、斜線部で示している。第3図は単一枚のコピー、
第4図は連続した複数枚のコピーを行ったときの図であ
る。なお、図中、時間tに添字を付した各動作時期は次
のものを示している。
t0………………コピー開始 t1,t5,t9,t13…ソレノイドOFF (分離爪は定着ローラと接触状態) t2,t6,t10……コピー紙先端部が定着ローラのニップ部
への到達時 t3,t7,t11……コピー紙先端部が排紙ローラのニップ部
への到達時 t4,t8,t12……コピー紙後端部が定着ローラのニップ部
への到達時 tz………………コピー終了(メインモータOFF) なお、同図においてメインモータのONのt0に対する
T0′、ソレノイドONのt3′は好ましい時期を示し、いづ
れをとってもよい。またtz′はコピー終了時のソレノイ
ドがtzよりもやや遅れてOFFとなることを意味してい
る。
上記条件のもとに定着ローラ対や分離爪等を一切清掃す
ることなしに30万枚通紙したが、問題の発生は無く、良
好な結果が得られた。
これは、分離爪の適宜時間の離間動作によるものであ
る。すなわち、常時定着ローラと接触していれば既述の
従来の問題を生ずるが、さりとて、ある時間(本発明で
は3秒間)を超えて離間を連続していると、分離爪に付
着したトナーがその間に凝固してしまい定着ローラとの
再接触の際に定着ローラ表面を損傷してしまうからであ
る。
かくして、30万枚通紙後の定着ローラ表面の摩耗は少な
く更に通紙可能な状態であった。また、定着部でのジャ
ム率は0.002%と少なく良好な結果が得られた。また、
本実施例ではソレノイド6Aの動作信号を排紙部のジャム
検知部材からとったがこれに限らず、例えば、マイコン
制御でコピー信号から所定クロック数計測後にソレノイ
ドの動作を行なわせてもよい。
次に、上記本実施例の具体例と比較した従来の方法によ
るものを比較例として示す。
<比較例1> 分離爪6を常時定着ローラ1に当接せしめたという点以
外は本実施例の具体例の場合と同様な条件で通紙を行な
った。その場合、約15万枚通紙したところで、ジャムが
頻発したため実験を打ち切った。
定着ローラ1及び分離爪6はかなりの摩耗が見られ、か
つ分離爪へのトナー融着が顕著であり、使用限界に達し
ていた。また、ジャムが頻発する前のジャム率が0.03%
と、本実施例の場合に比し15倍であった。
<比較例2> 分離爪の接離を以下の条件で行なったという点以外は本
実施例の具体例の場合と同様な条件で通紙を行なった。
分離爪の接離条件:コピー紙先端が分離爪に到達すると
き以外は極力分離爪を定着ローラから離間させるため
に、以下の条件とした。
コピー待機時:分離爪離間 コピー時:コピー紙が分離爪に到達するより0.2秒前に
分離爪をローラに当接させ、コピー紙先端、分離後直ち
に分離爪を離間させた。
約6万枚通紙でローラ面に傷が発生しジャム率が急増し
た。これは、分離爪の定着ローラからの離間動作を連続
して3秒間以上行なったために分離爪に付着したトナー
が凝固してその後の当接動作で定着ローラが損傷したも
のである。
次に本発明の第二実施例について説明する。
第5図はこの第二実施例を示す定着装置の正面図、第6
図は該装置の斜視図である。
なお、図中前実施例装置と共通部分には同一符号を付し
て説明を省略する。
図において、1は内部に加熱手段を有する回転自在な、
前実施例と同様な定着ローラで、該定着ローラ1には下
方から加圧ローラ2が圧接して従動回転を受けるように
なっている。
上記定着ローラ1の表面には、定着ローラ1の軸と平行
に延びる軸11を中心に回動自在に取付けられた、巻付防
止部材としての分離爪12の先端部12Aが弾圧接触してい
る。また上記弾圧接触は、ねじりコイルばね13により与
えられるトルクによりなされている。なお、上記分離爪
12は定着ローラ1の表面に傷をつけずに滑動しやすくか
つ強度を確保するために、例えばPPS、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド等の耐熱材料または比較的軟らかい金属
又はそれらの表面にPTFE等の離型性樹脂を被覆したもの
でできており、その先端は鋭利な断面形状をなし、後端
部に向って広がる三角形断面をなしている。上記分離爪
12及びその回転中心軸11は爪支持部材14に保持されてい
る。爪支持部材14は爪支持部材固定板15に固定されてお
り、爪支持部材固定板15にはアーム16が取り付けられ、
側板17,18に回動自在に保持された回動軸19を中心に矢
印20方向に回動可能であり、軸方向は両端をスラスト止
め部材21により回動軸19に固定されかつ、圧縮コイルば
ね22により常に矢印23方向に付勢されている。
アーム16はリンク24を介して他のアーム25に接続されて
おり、アーム25は中心軸25Aを中心に回動可能で他端が
ソレノイド26に連結されている。
以上の構成で、爪支持部材14は引張りばね27より矢印28
方向に付勢され、位置決め部14Aが定着器等の位置決め
部29に突き当り固定されこの状態で爪先端12Aは定着ロ
ーラ1の表面に当接している。
また、上記回動軸19の一端19Aは半球状をなしており、
上述のばね22の力によりカム30の斜面30Aに当接してお
り、カムにはばね31に付勢されたブレーキ部材32が押し
つけられている。
前記カムに固定された回転軸33は側板34,17に回動自在
に保持されたカムと一緒に回転する。この回転軸33には
一方向クラッチを含むレバー35が嵌着されており、この
レバー35の先端35Aが上記爪支持部材固定板15に設けら
れた開口15Aと結合している。
以下上述した構成の本実施例装置の動作について説明す
る。
前述したように通常、分離爪12は第5図及び第6図に示
すようにバネ27の力により爪支持部材14の位置決め部14
Aが定着器等の位置決め部29に当接位置決め保持され、
この状態でローラに爪先端12Aが当接している。
次にある条件で制御手段36から分離爪の離間信号がはい
るとソレノイド26はON状態となりアーム25は矢印37方向
に引かれアーム25は25Aを中心に回転する。それに伴な
いリンク24、アーム16を介して爪支持部材固定板15び爪
支持部材14が回動軸19を中心に矢印38方向に回転し、爪
支持部材14に係合した爪12が移動するため、爪先端12A
は12A′の位置まで動きローラ表面から離間する。
ただし、分離爪は制御手段によって、離間時間が、トナ
ーが凝固する所定時間、例えば連続して3秒を超えない
ように設定されており、その時間内に接触状態に戻るこ
とは前実施例の場合と同様である。
また同時に次の動作も行なわれる。
爪支持部材固定板15の矢印37の方向の動きに伴ないレバ
ー35の先端部35Aと開口部15Aの結合により上記レバー35
が回動軸33を中心に矢印38方向に回転する。前述したよ
うにレバー35は一方向クラッチと一体となっているため
前述の動きにより矢印38方向がロックとなっているため
回動軸33は矢印38方向に回転し、軸と一体となっている
カム30も同方向に回転する。
この動きによりカム面にガイドされて回動軸19は矢印39
方向に移動する。
以上の動きにより爪先端部12Aのローラ表面からの離間
と軸方向への移動を同時に行なう。
次に制御手段36より爪先端のローラへの当接信号がはい
ると、ソレノイド26はOFF状態となり、前述のローラへ
の当接状態となる。すると前述のレバー35は今度は逆方
向に回転する。
前述したようにレバー35には一方向クラッチが具備され
ており、矢印40方向は空転方向であり、回動軸33と一体
のカム30がブレーキ32で押えられているために、軸33は
回転しない。すなわちこの動作では爪の軸方向移動は行
なわず、ローラへの当接動作のみ行なわれたことにな
る。
以上説明したような本実施例によれば、簡単な構成で爪
の接離及び軸方向の移動を可能にすることができる。
また、本構成は通常分離爪12の先端12Aは定着ローラ表
面に接しており、ソレノイドがONの時のみ爪がローラか
ら離間する構成であるのでジャム時等の、電源がOFFさ
れた場合においても分離爪12の先端12Aはローラ表面に
当接しているためジャム処理がしやすい。
また、上記カムのつれまわり防止にブレーキ32を用いた
が、方向規制用に作用するラチェット機構による方法や
もう一つの一方向クラッチを設ける方法を用いても可能
である。
本実施例においても前実施例の場合と同様試験を行った
ので、その結果を具体的な数値をもってここに示すこと
とする。
上記分離装置を用いて定着ローラ対、コピースピード等
は前出の第一実施例の場合と同様な条件で通紙を行なっ
た。
また、分離爪の接離及び軸方向への移動は以下の通りに
した。
第一実施例の場合と同様にコピー紙Pが排紙ローラ対に
挟持されてからコピー紙後端が完全に定着ローラ対を通
過するまでの間はソレノイド26を動作させて分離爪12を
定着ローラから、3秒を超えないようにして離間させ
た。
コピー紙通過直後にソレノイド26をOFFにすると分離爪1
2は軸方向に0.1mmずれて定着ローラに当接するようにカ
ム30の形状を設定した。
また、分離爪の軸方向への移動幅は分離爪幅の3倍とな
るように設定した。
その結果、定着ローラ対や分離爪等を一切清掃すること
なしに100万通紙したが問題の発生は無く良好な結果が
得られた。100万通紙後の定着ローラ表面には摩耗は見
られたが更に通紙可能な状態であった。また、定着部で
のジャム率は0.0022%と、第一実施例の場合とほぼ同等
な値が得られた。
[発明の効果] 以上述べたように本発明では分離部材を、トナーが凝固
する所定時間、例えば連続して3秒を超えない時間内
で、上記定着用のローラから離間させることとしたの
で、以下のごとくの効果が得られた。
定着用のローラの寿命を大幅に延ばすことが可能と
なる。
分離部材の寿命を大幅に延ばすことが可能となる。
分離部材の汚れ(トナー融着)を低減でき記録材の
ジャム率を大幅に減らすことができ高信頼性の装置を提
供できる。
保守のインターバルを大幅に延ばすことができ装置
のサービスのためコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第一実施装置の概要構成の一部断面
正面図で非通紙時の状態を示し、第2図は第1図装置の
通紙時を示す図、第3図及び第4図は第1図装置の各部
の動作を示すタイムチャートで、前者は単一枚コピー、
後者は連続複数枚コピーの際を示し、第5図は第二実施
例装置の正面図、第6図は第5図装置で定着ローラ及び
加圧ローラを省略した斜視図である。 1,2……定着用ローラ対 6……分離部材(分離爪) 8A,8B……搬送ローラ対(排紙ローラ対) 9……離間手段(ジャム検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−17778(JP,A) 特開 昭52−132845(JP,A) 特開 平1−202781(JP,A) 特開 昭59−45477(JP,A) 実開 昭58−152655(JP,U) 実開 昭59−15061(JP,U) 特開 昭55−156975(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未定着トナー像を担持した記録材を挟持搬
    送し定着を行なう一対の回転体と、該回転体対の少なく
    とも一方の回転体表面に当接し記録材を分離する分離部
    材と、該分離部材を回転体から離間する離間手段とを有
    する定着装置において、 上記離間手段による上記分離部材の離間時間はトナーが
    凝固する所定時間よりも短いことを特徴とする定着装
    置。
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