JPH07117666A - 鉄道車両の車高制御方法 - Google Patents

鉄道車両の車高制御方法

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JPH07117666A
JPH07117666A JP29007393A JP29007393A JPH07117666A JP H07117666 A JPH07117666 A JP H07117666A JP 29007393 A JP29007393 A JP 29007393A JP 29007393 A JP29007393 A JP 29007393A JP H07117666 A JPH07117666 A JP H07117666A
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JP
Japan
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height
slope
air spring
inertial force
car body
Prior art date
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Pending
Application number
JP29007393A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Nishioka
康志 西岡
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気ばね付き鉄道車両が、勾配が変化する地
点を通過する際に一時的に起こる車体の上下変位を制御
し乗り心地を向上した鉄道車両の車高制御方法を提供す
る。 【構成】 空気ばね付き鉄道車両の各空気ばねに高さ検
出器と輪軸に回転数検出器を設け、これらの検出器から
の検出信号を制御器に入力し、制御器内において予め入
力されている線路の勾配地点データと比較演算して得ら
れる制御信号により各空気ばねの給排気を行なうように
構成し、回転数検出器の検出信号を積算して求めた走行
距離と線路の勾配地点データ及び走行速度から計算され
る車体に加わる上下方向の慣性力Fを求め、この慣性力
Fの方向に応じて車体の高さを調整するように各空気ば
ねの給排気を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気ばね付き鉄道車
両が、勾配が変化する地点を通過する際に一時的に起こ
る車体の上下変位を制御することを目的とした鉄道車両
の車高制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、空気ばね付き鉄道車両は、その時
々の荷重に対応して圧縮空気量を自動的に調整して、車
体の高さを一定に保つためにリンクとレベリングバルブ
を組み合わせてなる自動高さ調整機構を備えている。こ
の高さ調整機構は常時自動的に働いているため、各空気
ばねの高さは停車中や走行中に関係なく、ある一定範囲
内の高さを保つように調整される。したがって、従来の
高さ調整機構は、決められた単一の高さに合致するよう
にしか機能しない。
【0003】ところが、鉄道車両が上り勾配と下り勾配
の接点、すなわち勾配が変化する地点(以下勾配の変化
地点と称す)を走行するとき、一時的に車体に上下方向
の慣性力が働き、車体は台車に対し上昇または下降する
ような上下方向変位をする。特に、走行速度が速くなる
と慣性力が増大するため、この傾向はますます大きくな
る。
【0004】図3に示すように、鉄道車両の車体2と台
車1の間には上下方向変位を制限するためのストッパと
して、左右の空気ばね3内には過度の下降を制限するス
トッパ11が、また中央部には過度の上昇を制限するス
トッパ12がそれぞれ設けられており、通常は上記スト
ッパ11、12に当たらない位置に車体の高さが保持さ
れている。しかし、図5に示す凸形の勾配の変化地点を
走行する際には、上向きの慣性力Fが働き空気ばね3が
伸長するため、ストッパ12が当たり車体の上昇を阻止
する。また、図6に示す凹形の勾配の変化地点を走行す
る際には、下向きの慣性力Fが働き空気ばね3が収縮す
るため、ストッパ11が当たり車体の下降が阻止され
る。このようなストッパ当たりが生じると衝撃が発生
し、また空気ばねの振動緩衝機能が働かなくなるため、
上下方向に対する乗り心地が悪くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとく、従来の
空気ばね付き鉄道車両は、勾配の変化地点を走行する際
に生じる上下方向の慣性力に基づいて、一時的に車体が
大きく上下方向に変位し、ストッパ当たりを生じ上下方
向に対する乗り心地が悪くなる。
【0006】ところが、従来の空気ばね高さ調整機構で
は、上記の一時的な車体の上下方向変位に対して追従で
きない。また、追従し得るように給排気の流量を増やす
と共に応答性を向上させるとハンティングを起こす欠点
がある。
【0007】この発明は、勾配の変化地点を走行する際
に起こるストッパ当たりを防止し、上下方向に対する乗
り心地を改善し得る鉄道車両の車高制御方法を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の鉄道車両の車高制御方法は、空気ばね付
き鉄道車両の各空気ばねに高さ検出器と輪軸に回転数検
出器を設け、これらの検出器からの検出信号を制御器に
入力し、制御器内において予め入力されている線路の勾
配地点データと比較演算して得られる制御信号により各
空気ばねの給排気を行なうように構成し、回転数検出器
の検出信号を積算して求めた走行距離と線路の勾配地点
データ及び走行速度から計算される車体に加わる上下方
向の慣性力を求め、この慣性力の方向に応じて車体の高
さを調整するように各空気ばねの給排気を行なう。
【0009】
【作用】鉄道車両における車体の高さを制御するには、
前後台車と車体間の相対傾斜角、前台車と車体間の平均
高さ、後台車と車体間の平均高さを用いる。そして、勾
配の変化地点データと走行速度によって求められる値を
用いて平均高さの目標値を基準となる空気ばね高さより
下方方向または上下方向に変更し、この目標値を挟んだ
設定範囲内になるように給気弁、排気弁の給排気を制御
する。
【0010】この発明の具体的な作用を図1のブロック
図に基づいて説明する。勾配地点データには、勾配の変
化地点データと縦曲線の曲率半径及び曲線長さを走行す
る路線の全線にわたり予め書き込んである。次いで、車
輪の回転数検出器よりカウントされた走行位置を勾配地
点データと照合し、勾配が変化する始点(図5、図6の
A点)の手前のある一定な地点において、これから通過
する勾配の変化地点での車体の慣性力を下記1式から求
める。 F=mv2/R 1式 ただし、F : 慣性力、 m : 質量、 v : 車両の走行速度、 R : 縦曲線の曲率半
径、
【0011】上記1式から求めたF値が設定値Faより
大きい場合は、下記に示す空気ばねの平均高さの目標値
の変更(=ha)を行ない、設定値Faより小さい場合
は、平均高さの目標値の変更は行わない。
【0012】空気ばねの平均高さhmと相対傾斜角θ
は、4か所の空気ばね高さ検出値により下記2式、3式
で求められる。 hm1=(h1+h2)/2 2式 hm2=(h3+h4)/2 3式 θ={(h1−h2)/b+(h3−h4)/b}/2 4式 ただし、hm1 : 空気ばね1位、2位側の平均高
さ、 hm2 : 空気ばね3位、4位側の平均高さ、 h1〜h4 : 1位〜4位それぞれの空気ばね高さ、 θ : 車体の台車に対する相対角度、 b : 左右の空気ばね中心間距離、
【0013】F>Faの場合、空気ばねの平均高さをそ
の目標値haに変更する。なお、相対角度θは変更せ
ず、車体が台車に対し常に平行状態を保持するための制
御となる。したがって、θ=0〔deg〕が目標とな
る。
【0014】以上の制御の演算は、下記5式、6式によ
り行なわれる。まず、平均高さ制御は、設定した高さ不
感帯Δhが5式、6式を満足するように行なわれる。
【0015】|hm1−ha|<Δh 5式 |hm2−ha|<Δh 6式 また、相対角度の制御は、設定した角度不感帯Δθが下
記7式を満足するように行なわれる。 |θ|<Δθ 7式
【0016】以上2種類の制御の演算結果に重みを付け
て総合的な制御出力とし、下記8式により求める。 Yi=ξ1(hm−ha)+ξ2θ×(−1)i 8式 ただし、第1項は5式または6式を満足するときは零と
し、第2項は7式を満足するときは零とする。 Yi : i位空気ばねの制御出力 i : 空気ばね位置(i=1、2、3、4) hm : 車体と台車間の平均高さ、 ここで、i=1または2のとき hm=hm1、i=3
または4のとき hm=hm2、 ξ1 : 平均高さ制御の重み係数、 ξ2 : 相対角度制御の重み係数、
【0017】上記8式で得られた制御出力Yiが負の場
合はi位空気ばねの給気弁を開き、正の場合はi位空気
ばねの排気弁を開く。なお、過度の給排気を防止するた
めYi値が零付近のときは給排気が行なわれないように
不感帯を設定してある。
【0018】そして、車両が勾配の変化地点の終点(図
5、図6のB点)の手前のある一定の地点に差しかかる
と空気ばねの平均高さの変更値haの指令は消され、空
気ばね高さは元の基準高さh0を目標値として車体高さ
制御を行なう。以上の制御のフローチャートを図4に示
す。
【0019】
【実施例】図2はこの発明を実施するための制御装置を
備えた鉄道車両の要部を示した物である。前後台車1の
それぞれにおいて、台車1と車体2との間に空気ばね3
の高さを検出する高さ検出器7としてロータリーエンコ
ーダを設け、その検出信号を制御器9に入力するように
接続し、また図示しない輪軸に設けた速度発電器からの
パルス信号を制御器9に入力するように設ける。そし
て、各空気ばね3と空気溜4を接続する空気管8の途中
に設けた給気弁5と排気弁6の弁開閉を制御器9からの
制御信号により制御するように接続する。制御器9には
予め勾配の変化地点データが記憶されており、この変化
地点データに基づいて図4のフローチャートに示す制御
を行なう。
【0020】車両が図5に示す凸形の勾配変化地点を走
行する際は、空気ばねの平均高さの変更値haは基準高
さh0に対しha<h0となる値をとる。したがって、勾
配変化の始点Aでは、車体の高さは基準値よりも低い高
さである。その後、上向きの慣性力Fにより車体の高さ
は高くなるが、この発明の実施によりストッパ当たりが
生じないよう車高が制御される。
【0021】また、前記とは逆に、車両が図6に示す凹
形の勾配変化地点を走行する際は、空気ばねの平均高さ
の変更値haは基準高さh0に対しha>h0となる値をと
る。したがって、勾配変化の始点Aでは、車体の高さは
基準値よりも高い 高さである。その後、下向きの慣性
力Fにより車体の高さは低くなるが、この発明の実施に
よりストッパ当たりが生じないよう車高が制御される。
【0022】
【発明の効果】車両が勾配の変化地点を走行する際の車
体の一時的な上昇または下降による上下方向ストッパ当
たりを解消することができ、勾配の変化地点を走行時の
乗り心地を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による鉄道車両の車高制御方法を示す
ブロック図である。
【図2】この発明の鉄道車両の車高制御方法を実施する
ための制御装置を有する鉄道車両の要部を示す断面図で
ある。
【図3】空気ばね付き鉄道車両における上下方向変位を
規制するためのストッパを示す説明図である。
【図4】この発明の鉄道車両の車高制御方法による制御
のフローチャートである。
【図5】軌道における凸形の勾配の変化地点の説明図で
ある。
【図6】軌道における凹形の勾配の変化地点の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 台車 2 車体 3 空気ばね 4 空気溜 5 給気弁 6 排気弁 7 高さ検出器 8 空気管 9 制御器 10 パルス信号 11、12 ストッパ A 勾配変化地点の始点 B 勾配変化地点の終点 F 慣性力 R 曲率半径 v 車両速度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気ばね付き鉄道車両の各空気ばねに高
    さ検出器と輪軸に回転数検出器を設け、これらの検出器
    からの検出信号を制御器に入力し、制御器内において予
    め入力されている線路の勾配地点データと比較演算して
    得られる制御信号により各空気ばねの給排気を行なうよ
    うに構成し、回転数検出器の検出信号を積算して求めた
    走行距離と線路の勾配地点データ及び走行速度から計算
    される車体に加わる上下方向の慣性力を求め、この慣性
    力の方向に応じて車体の高さを調整するように各空気ば
    ねの給排気を行なうことを特徴とする鉄道車両の車高制
    御方法。
JP29007393A 1993-10-25 1993-10-25 鉄道車両の車高制御方法 Pending JPH07117666A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2351658A3 (en) * 2003-02-18 2013-10-30 Bose Corporation Surface vehicle suspension and operation
US8938333B2 (en) 2012-06-27 2015-01-20 Bose Corporation Active wheel damping
US9102209B2 (en) 2012-06-27 2015-08-11 Bose Corporation Anti-causal vehicle suspension

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