JPH0711741U - 回路遮断器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配線が容易であるうえ誤配線もなく、分電盤
を小型化することができる単相３線式の分電盤の分岐回
路に使用する回路遮断器を提供すること。 【構成】 電圧線用の単極回路遮断装置部２を組み込ん
だ回路遮断器ケース１内にニュートラル端子部５を一体
に組み込み、該ニュートラル端子部５の電源側端子板６
を単極回路遮断装置部２の電源側端子部３の下方に張出
させた銅バーよりなるものとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主に単相３線式の分電盤に使用する分岐用の回路遮断器に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の単相３線式の分電盤に使用する分岐用の回路遮断器は電圧線用の単極の 遮断部を設けたものに過ぎなかった、そのため分電盤に使用した場合は、図８に 示すようにこの単極回路遮断器５１を母線５２の側方に並設し、各単極回路遮断 器５１と対応するニュートラル端子５３を中性母線５２ａの下端に集合させて配 置するものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、この従来のものは分電盤に使用した際分岐用の単極回路遮断器５１ とニュートラル端子５３とが離れた位置に配置されているため、単極回路遮断器 ５１とニュートラル端子５３の組み合わせがわかりにくく、配線が面倒であるば かりでなく誤配線しやすいという問題や、電線を配線する際に電線の剥離する部 分が長くなり作業が面倒であるという問題があった。また、ニュートラル端子５ ３を中性母線５２ａの下端に集合させて配置するものであるため、これを配置す るためのスペースが必要なため分電盤が大きくなるという問題もある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記のような課題は電圧線用の単極回路遮断装置部を組み込んだ回路遮断器ケ ース内にニュートラル端子部を一体に組み込み、該ニュートラル端子部の電源側 端子板を回路遮断部の電源側端子部の下方に張出させた銅バーよりなるものとし たことを特徴とする回路遮断器により解決することができる。

【０００５】

【作用】 このような回路遮断器は多数個を分電盤の主幹用母線の側方に並設し、各回路 遮断器のニュートラル端子部の銅バーよりなる電源側端子板を主幹用母線の中央 に位置する中性母線に直接接続し、単極回路遮断装置部の電源側端子部を主幹用 母線の両側に位置する電圧母線に分岐用導電バーを介して接続するものである。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図１〜図７に基づき詳細に説明する。 １は回路遮断器ケースであり、該回路遮断器ケース１には図３により概略を示 したような電圧線用の単極回路遮断装置部２が組み込まれている。この単極回路 遮断装置部２はオン、オフ及びトリップの状態をとり得るハンドル２１と、該ハ ンドル２１に連動して開閉する可動接点板２２と、ハンドル２１の安定位置を決 定するクレドル２３と、異常電流検出器機構であるバイメタル２４により作動し クレドル２３の安定状態を解除してハンドル２１をトリップ状態にして可動接点 ２２を固定接点２５から開離させるトリガレバー２６とよりなる従来の単極回路 遮断器と同様のものであり、電源側端子部３を回路遮断器ケース１の一側に形成 した低段部の上面に設けるとともに負荷側端子部４を他側に形成した低段部の上 面を幅方向に２区画した一方に設けている。

【０００７】 ５は電圧線用の単極回路遮断装置部２を組み込んでなる回路遮断器ケース１に 一体に組み込んだニュートラル端子部であり、該ニュートラル端子部５は該回路 遮断器ケース１内に前記した単極回路遮断装置部２とは的確な絶縁を確保して組 み込まれており、図４および図５に示すように負荷側端子部３２とより線３３に より接続した可動接触子３４を前記ハンドル２１と連動して該ハンドル２１がオ ンの状態では電源側端子板６の基端の固定接触子３１と接触しており、該ハンド ル２１がオフ及びトリップの状態では開離するものである。

【０００８】 また、電源側端子板６は前記した単極回路遮断装置部２の電源側端子部４の下 方すなわち回路遮断器ケース１の一側に形成した低段部の側面下方から張出した 銅バーにより形成したものであり、負荷側端子部３２は回路遮断器ケース１の他 側に形成した低段部の上面を幅方向に２区画した他方に前記した単極回路遮断装 置部２の負荷側端子部４に隣接させて設けている。なお、図５に示すようにこの 電源側端子板６をその基端を固定接触子３１とネジ３５により着脱できるものと しておけば長さの違う銅バーを用意することより種々の分電盤に簡単に対応する 事もでき、また、銅バーを外すことにより従来の単極回路遮断器と同様の使用が できるものである。

【０００９】 なお、ニュートラル端子部５の構造は前記電源側端子板６を除きこれに限定さ れるものではなく、例えば、実施例のように可動接触子３４を固定接触子３１と 接離する手段としては単極回路遮断装置部２のハンドル２１と共用できるものと することにより部品点数を少なくできるとともに全体の大きさをコンパクトにで きるが、別途ニュートラル端子部５の専用の操作ハンドルを設けたものであって も良いことは勿論であり、また、負荷側端子部４、３２も図示した形状に限定さ れるものではなく速結端子等を用いて良いことは勿論である。

【００１０】 このように構成されたものは、図６及び図７に示すように分電盤の主幹用回路 遮断器４１に接続してその下端に中性母線Ｎを中央にその両側上部に電圧母線Ｌ ₁ 及び電圧母線Ｌ₂ を配置して並設している主幹用母線４２の両側に設置し、ニ ュートラル端子部５の電源側端子板６を中性母線Ｎに直接接続し、単極回路遮断 装置部２の電源側端子部３は電圧母線Ｌ₁ 、Ｌ₂ に分岐用導電バー１２を介して 接続し、負荷側の電圧用の電線を単極回路遮断装置部２の負荷側端子部４に接続 するとともに負荷側の中性用の電線をニュートラル端子部５の負荷側端子部３２ に接続して分岐回路を構成するものであが、本考案においてはニュートラル端子 部５が単極回路遮断装置部２を組み込んだ回路遮断器ケース１内に一体に組み込 んだものであるから配線が容易であるうえ誤配線もないものである。

【００１１】 また、各分岐回路の絶縁抵抗測定を行う場合に同一の回路遮断器ケース１内の ニュートラル端子部５の断路を行えばよいから、絶縁抵抗測定を確実容易に行う ことができる。さらには、ニュートラル端子部を別途中性母線Ｎの下端に集合さ せて配置する必要がないので、分電盤が小型化することもできるものである。 また、ニュートラル端子部５の電源側端子板６を単極回路遮断装置部２の電源 側端子部３の下方に張出させた銅バーよりなるものとしたものであるので、単極 回路遮断装置部２の電源側端子部３との違いは明確であり誤接続する虞はなく、 また、中性母線Ｎに直接接続することもでき、しかも、単極回路遮断装置部２の 電源側端子部３の下方に位置することにより、該単極回路遮断装置部２の電源側 端子部３を主幹用母線４２の両側に位置する電圧母線Ｌ₁ 、Ｌ₂ に分岐用導電バ ー１２を介して接続しても、電源側端子部３と分岐用導電バー１２の接続箇所は 銅バーにより隠れる事がないので、保守点検時に接続状態を確認することができ るうえ取付ネジが緩んでいる場合に的確に増し締めすることもできるものである 。

【００１２】 また、回路に異常電流が流れた場合には単極回路遮断装置部２が的確に回路を 遮断することはもちろんであり、また、絶縁抵抗測定を行う場合に同一の回路遮 断器ケース１内のニュートラル端子部５の断路を行うことにより容易に行うこと ができるものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上の説明によって明らかなように、本考案にかかるものは、電圧線用の単極 回路遮断装置部を組み込んだ回路遮断器ケース内にニュートラル端子部を一体に 組み込みこんだことにより、配線が容易であるうえ誤配線もないものであり、ニ ュートラル端子部を別途中性母線の下端に集合させて配置する必要がないので、 分電盤を小型化することができるものである。 よって、本考案は従来の問題点を解決したものとして、その実用的価値極めて 大なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の実施例を示す平面図である。

【図３】本考案の実施例の電圧線用の単極回路遮断装置
部を示す概略断面図である。

【図４】本考案の実施例のニュートラル端子部を示す概
略断面図である。

【図５】本考案の実施例のニュートラル端子部を示す概
略断面図である。

【図６】本考案の回路遮断器を使用した分電盤を示す正
面図である。

【図７】本考案の回路遮断器を使用した分電盤の要部を
示す側面図である。

【図８】従来の回路遮断器を使用した分電盤を示す正面
図である。

【符号の説明】

１ 回路遮断器ケース ２ 電圧線用の単極回路遮断装置部 ３ 電源側端子部 ５ ニュートラル端子部 ６ 電源側端子板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電圧線用の単極回路遮断装置部(2) を組
   み込んだ回路遮断器ケース(1) 内にニュートラル端子部
   (5) を一体に組み込み、該ニュートラル端子部(5) の電
   源側端子板(6) を単極回路遮断装置部(2) の電源側端子
   部(3) の下方に張出させた銅バーよりなるものとしたこ
   とを特徴とする回路遮断器。