JPH07116958A - 回転軸表面の加工方法 - Google Patents

回転軸表面の加工方法

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Publication number
JPH07116958A
JPH07116958A JP4833993A JP4833993A JPH07116958A JP H07116958 A JPH07116958 A JP H07116958A JP 4833993 A JP4833993 A JP 4833993A JP 4833993 A JP4833993 A JP 4833993A JP H07116958 A JPH07116958 A JP H07116958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotary shaft
crankshaft
lubricating oil
bearing metal
roll
Prior art date
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Pending
Application number
JP4833993A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikatoshi Maeda
千芳利 前田
Taisuke Miyamoto
泰介 宮本
Koji Nishida
幸司 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP4833993A priority Critical patent/JPH07116958A/ja
Publication of JPH07116958A publication Critical patent/JPH07116958A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充分な潤滑油保持機能を有する溝を有し、軸
自身の耐磨耗性もあり、軸受けメタル側を傷つけない表
面を得られる簡潔な回転軸の加工方法の提供 【構成】 まず回転軸表面をある一定の表面粗さ以上の
粗面に積極的に粗研削した後に、ロールバニッシュ加工
を施すだけにしたものである。積極的に表面を粗くする
ことによって粗研削が終わった時点では、回転軸表面に
は山と谷の差が充分な凹凸が形成されているが、次にロ
ールバニッシュ加工を施すことによって山の鋭い突起部
は潰されなだらかにされるが、充分な潤滑油保持機能を
有する谷の溝は残存し、同時に表面も充分加工硬化され
るので、軸自身の耐磨耗性もあり、軸受けメタル側を傷
つけない表面が得られ高周波焼き入れも廃止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクランクシャフトのよう
に潤滑油を介して軸受けで支持される回転軸の表面の加
工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クランクシャフトのような回転軸は、過
酷な条件下で、潤滑油によって潤滑をしながら軸受けメ
タル内部を高速で回転するために、潤滑油を保持するこ
とと、回転軸自身の耐磨耗性が良いことと、軸受けメタ
ル側を攻撃して磨耗させないこととが重要である。そし
て、従来、一般的には、クランクシャフトの回転軸の表
面は、例えば鍛造クランクシャフトの場合、粗旋削の
後、高周波焼き入れをし、その後に研削をし、最後にラ
ップ仕上げをするという加工方法をとるのが普通であ
る。さらに、最近では、潤滑油の保持性を向上させるた
めの提案もなされており、例えば実開昭60−1215
23号公報に示されるようにクランクシャフト側に潤滑
油保持溝を設けた物や、あるいは、例えば実開昭63−
53922号公報に示されるように逆に軸受けメタル側
に潤滑油保持溝を設けた物がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の一般
的な加工方法では潤滑油の保持が必ずしも充分ではな
く、またラップ仕上げ後にも鋭い突起が残り軸受けメタ
ル側を攻撃する可能性があり、また高周波焼き入れのた
めの設備と工数がかかるという問題があった。また実開
昭60−121523号公報においては、機械加工だけ
で形成した潤滑油保持溝によって油膜切れを防止するこ
とだけですべて充分であるとして、設備と工数のかかる
高周波焼き入れを廃止しているが、機械加工だけでは溝
幅を充分狭くすることができず高面圧下では潤滑油を保
持することができない可能性があり、また高周波焼き入
れの代わりの硬化処理がなされないのでクランクシャフ
トの軸自身の耐磨耗性の低下が懸念され、またラップ仕
上げもされないため微視的に見れば微細な鋭い突起が残
存し軸受けメタル側を傷つける可能性があり実際に使用
するには信頼性が不十分である。そして実開昭63−5
3922号公報においては軸受けメタル側に潤滑油保持
溝を設けているがメタル表面は通常軟質金属で構成され
ているために使用開始後初期で溝が無くなってしまうお
それがある。本発明は上記問題に鑑み、充分な潤滑油保
持機能を有する溝を有し、軸自身の耐磨耗性もあり、か
つ軸受けメタル側を傷つけることのないような表面を得
ることのできる簡潔な回転軸の加工方法を提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するための回転軸の加工方法として、まず回転軸
表面をある一定の表面粗さ以上の粗面に粗研削して積極
的に表面を粗くした後に、ロールバニッシュ加工を施す
だけにしたものである。
【0005】
【作用】まず積極的に表面を粗くすることによって粗研
削が終わった時点では、回転軸表面には山と谷の差が充
分な凹凸が形成されている。次にロールバニッシュ加工
を施すと山の鋭い突起部は潰されるが充分な深さの谷の
溝は残存し、同時に表面は硬化される。
【0006】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を説明
する。図1Aは従来の一般的な鍛造クランクシャフトの
加工方法の概略を,図1Bは本発明による鍛造クランク
シャフトの加工方法の概略を示している。図1Aに示さ
れるように、従来の一般的な加工方法では、鍛造された
粗形材を粗旋削した後、高周波焼き入れをし、その後に
研削をし、最後にラップ仕上げが行われる。このように
従来の一般的な加工方法では、設備と工数のかかる高周
波焼き入れを途中で行うために全体の工程が複雑である
上、高周波焼き入れをすることによる歪みや焼き割れと
いった問題の発生に、注意をはらう必要がある。またラ
ップ仕上げ後の表面の状態は、確かに高い山は無く、そ
の粗度は通常0.8μmRz以下とされているが、基本
的に砥粒によって削られるために鋭い突起が残存してお
り軸受けメタル側を攻撃し、軸受けメタルの耐磨耗性を
低下させている。
【0007】一方、図1Bに示されるように本発明によ
れば、後述するロールバニッシュによる加工硬化によっ
てクランクシャフトそのものの耐磨耗性を維持すること
が充分可能であるので、高周波焼き入れを廃止すること
ができ、鍛造された粗形材を旋削した後、直ちに粗研削
が行われる。粗研削においては、後工程で行われるロー
ルバニッシュによる表面の平滑化を考慮して、あえて積
極的に粗面に留めておくことが重要であって、ロールバ
ニッシュ加工をした後にも潤滑油を保持するのに充分な
深さの溝が残るようにするには4μmRz以上の粗度と
しておくのが好ましく、逆に表面粗度を4μmRz以下
としてしまうと、充分な加工硬化が得られる面圧でロー
ルバニッシュを行うと潤滑油を保持するのに充分な深さ
の溝は残らない場合がある。図2Aは本発明による加工
方法で粗研削が終了した時点での表面の状態を示してお
り、鋭い突起のある高い山と深い谷が交互に形成されて
いる様子がわかる。
【0008】つづいて、ロールバニッシュを行うと、粗
研削によって形成された鋭い突起のある高い山は潰され
るが、一方で潤滑油を保持するのに充分な深さの溝は残
される。そして、山が潰される時には、谷に落ち込む肩
の部分は適度にだれてなだらかにされるので軸受けメタ
ル側への攻撃性を減少し、軸受けメタルの磨耗を改善す
る。また、この時、表面付近の層が塑性変形して加工硬
化されるのでクランクシャフト自身にも充分な耐磨耗性
が与えられるので、結果的に高周波焼き入れを廃止する
ことが可能となる。
【0009】上述したような好適な結果を得るために
は、前述した前工程での研削による表面粗さの条件(4
μmRz以上)に加えてロールバニッシュの加工条件
を、面圧を200kgf/mm2 以上、パス回数を5回
以上とすることが好ましい。
【0010】図2Bは本発明による加工方法でロールバ
ニッシュを行った後のクランクシャフト表面の状態を示
している。粗研削が終了した時点の様子と比較すると山
の鋭い突起部は潰されているが、潤滑油を保持するのに
充分な深さの溝は残っている様子がよくわかる。一方、
図2Cには従来の一般的な方法でラップ仕上げを行った
後のクランクシャフト表面の状態を示したものであり潤
滑油を保持するのに充分な深さの溝は存在せず、逆に高
さは低いながら鋭い突起部を有する山が残存しており軸
受けメタル側を磨耗させる原因となっている。
【0011】図3と図4はそれぞれクランクシャフトの
ジャーナル部とピン部と潤滑接触する軸受けメタル側の
磨耗の度合いを本発明による方法で加工したクランクシ
ャフトの場合と従来の一般的な方法で加工したクランク
シャフトの場合とを比較して示すものであって、本発明
による方法で加工したクランクシャフトは従来の一般的
な方法で加工したクランクシャフトに比較して著しく改
善されていることがわかる。これにより、本発明による
方法で加工したクランクシャフトは、従来の一般的な方
法で加工したクランクシャフトと比較して軸受けメタル
側に対する攻撃性が著しく減少していることは明白であ
る。
【0012】図5と図6はそれぞれクランクシャフトの
ジャーナル部とピン部の軸側の磨耗の度合いを本発明に
よる方法で加工したクランクシャフトの場合と従来の一
般的な方法で加工したクランクシャフトの場合とを比較
して示すものであって、本発明による方法で加工したク
ランクシャフトは従来の一般的な方法で加工したクラン
クシャフトに比較して同等の耐磨耗性を維持しているこ
とがわかる。これにより、本発明による方法で加工した
クランクシャフトは、従来の一般的な方法で加工したク
ランクシャフトと比較して、高周波焼き入れを廃止した
にもかかわらず、高周波焼き入れをしたのと同等の加工
硬化が得られていることは明白である。
【0013】
【発明の効果】以上述べてきた様に、本発明によれば、
粗研削の加工条件とロールバニッシュの加工条件とを適
切に組み合わせることによって、潤滑油を保持するのに
充分な深さの溝を形成しながら、軸受けメタル側を攻撃
するような鋭い突起部のある山を無くし、かつ充分に硬
化された表面を得ることができるので、その結果、潤滑
油を充分に保持して、軸受けメタル側の磨耗を著しく改
善し、高周波焼き入れを廃止することが可能である。ま
た、従来加工工程を複雑にし、大きな設備と工数を要
し、歪みや焼き割れの問題の原因ともなっていた高周波
焼き入れを廃止することができるので加工工程を大幅に
簡素化することが可能となる。また、面粗さを高いレベ
ルまで研削、ラップ等で仕上げる必要が無いのでさらに
加工時間が短縮されるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、従来の一般的な方法によるクランク
シャフトの加工方法を示し、図1Bは本発明によるクラ
ンクシャフトの加工方法を示す。
【図2】図2Aは本発明による加工方法で粗研削による
前加工が終わった時点でのクランクシャフト表面の状態
を示し、図2Bは本発明による加工方法でロールバニッ
シュ加工が終わった時点でのクランクシャフト表面の状
態を示し、図2Cは、従来の一般的な方法によるクラン
クシャフトの加工方法でラップによる仕上げが終わった
時点でのクランクシャフト表面の状態を示す。
【図3】クランクシャフトのジャーナル部の軸受けメタ
ル側の磨耗を本発明による方法と従来の一般的な方法に
よるものとで比較した図である。
【図4】クランクシャフトのピン部の軸受けメタル側の
磨耗を本発明による方法と従来の一般的な方法によるも
のとで比較した図である。
【図5】クランクシャフトのジャーナル部の磨耗を本発
明による方法と従来の一般的な方法によるものとで比較
した図である。
【図6】クランクシャフトのピン部の磨耗を本発明によ
る方法と従来の一般的な方法によるものとで比較した図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はじめに軸の表面を一定粗度以上の粗面
    に加工し、ついで該表面をロールバニッシュ加工し、該
    加工方法によって該回転軸の表面を硬化された滑らかな
    状態にしながら微細な溝が円周方向に形成されるように
    したことを特徴とする回転軸の加工方法。
JP4833993A 1993-03-09 1993-03-09 回転軸表面の加工方法 Pending JPH07116958A (ja)

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JP4833993A JPH07116958A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 回転軸表面の加工方法

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JP4833993A JPH07116958A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 回転軸表面の加工方法

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JPH07116958A true JPH07116958A (ja) 1995-05-09

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ID=12800650

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JP4833993A Pending JPH07116958A (ja) 1993-03-09 1993-03-09 回転軸表面の加工方法

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JP (1) JPH07116958A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006057772A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Sumitomo Heavy Ind Ltd 遊星減速機構の遊星回転部材のピン構造及びピンの製造方法
FR2944463A1 (fr) * 2009-04-17 2010-10-22 C T I F Ct Tech Des Ind De La Procede de renforcement d'une piece metallique presentant une surface brute ou ebauchee.
JP2018012124A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 日鍛バルブ株式会社 軸の製造方法
EP4130498A1 (en) 2021-08-02 2023-02-08 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Sliding member and method for driving sliding member

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FR2944463A1 (fr) * 2009-04-17 2010-10-22 C T I F Ct Tech Des Ind De La Procede de renforcement d'une piece metallique presentant une surface brute ou ebauchee.
JP2018012124A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 日鍛バルブ株式会社 軸の製造方法
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