JPH07116950A - 光学部品の研磨用保持具 - Google Patents
光学部品の研磨用保持具Info
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- JPH07116950A JPH07116950A JP26909693A JP26909693A JPH07116950A JP H07116950 A JPH07116950 A JP H07116950A JP 26909693 A JP26909693 A JP 26909693A JP 26909693 A JP26909693 A JP 26909693A JP H07116950 A JPH07116950 A JP H07116950A
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】中心厚さが薄い合成樹脂製の凹レンズ等の光学
部品が低融合金を介して保持される際に、その合金の融
解時の熱あるいは固化するときの収縮により変形するの
を極力防止する。 【構成】保持具本体2の孔2bの開口2aをその開口面
積よりも大きな底板3にて副空間K1 を設けて覆うとと
もに、底板3の周縁部に複数の貫通孔9を形成して研磨
用保持具1を構成した。この構成により、眼鏡レンズL
の凸面Tと底板3との間に空間K2 を形成して孔2bか
ら融解したアロイAを流し込むときに、底板3と対向す
る凸面Tの中心部にはアロイAが直接接触しないので、
眼鏡レンズLの変形が防止される。又、底板3を設けた
ことにより、空間K2 におけるアロイAの量が少なくな
ってその固化時の収縮による変形も防止される。
部品が低融合金を介して保持される際に、その合金の融
解時の熱あるいは固化するときの収縮により変形するの
を極力防止する。 【構成】保持具本体2の孔2bの開口2aをその開口面
積よりも大きな底板3にて副空間K1 を設けて覆うとと
もに、底板3の周縁部に複数の貫通孔9を形成して研磨
用保持具1を構成した。この構成により、眼鏡レンズL
の凸面Tと底板3との間に空間K2 を形成して孔2bか
ら融解したアロイAを流し込むときに、底板3と対向す
る凸面Tの中心部にはアロイAが直接接触しないので、
眼鏡レンズLの変形が防止される。又、底板3を設けた
ことにより、空間K2 におけるアロイAの量が少なくな
ってその固化時の収縮による変形も防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば眼鏡レンズ等の光
学部品を研磨機にて研磨する際に、その光学部品を保持
するための研磨用保持具に関するものである。
学部品を研磨機にて研磨する際に、その光学部品を保持
するための研磨用保持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、眼鏡レンズ等の光学部品を研磨機
にて研磨する際には、研磨用保持具を用いてその光学部
品の非研磨面を保持するようにしている。図9,図10
に示すように、研磨用保持具20は所定の厚さを有する
略円筒状の保持具本体21の上面に研磨機(図示せず)
との係合溝22が略U字状に形成され、底面に平面環状
の凹部23が形成された構成となっている。そして、こ
の研磨用保持具20による例えば、光学部品としての眼
鏡レンズLは低融金属であるアロイAを介して保持する
ようにしている。すなわち、眼鏡レンズLは研磨用保持
具20と型枠(図示せず)にて所定間隔離間された状態
で、融解したアロイAを保持具本体21の孔21aから
流し込んで徐冷して固化させることにより保持される。
このアロイAによる眼鏡レンズLの保持は、研磨時に研
磨用保持具20から眼鏡レンズLが容易に離脱すること
がなく、かつ研磨後にハンマー等でアロイA部分を叩く
だけで眼鏡レンズLを分離できるので、光学部品の研磨
に好適である。
にて研磨する際には、研磨用保持具を用いてその光学部
品の非研磨面を保持するようにしている。図9,図10
に示すように、研磨用保持具20は所定の厚さを有する
略円筒状の保持具本体21の上面に研磨機(図示せず)
との係合溝22が略U字状に形成され、底面に平面環状
の凹部23が形成された構成となっている。そして、こ
の研磨用保持具20による例えば、光学部品としての眼
鏡レンズLは低融金属であるアロイAを介して保持する
ようにしている。すなわち、眼鏡レンズLは研磨用保持
具20と型枠(図示せず)にて所定間隔離間された状態
で、融解したアロイAを保持具本体21の孔21aから
流し込んで徐冷して固化させることにより保持される。
このアロイAによる眼鏡レンズLの保持は、研磨時に研
磨用保持具20から眼鏡レンズLが容易に離脱すること
がなく、かつ研磨後にハンマー等でアロイA部分を叩く
だけで眼鏡レンズLを分離できるので、光学部品の研磨
に好適である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、眼鏡レンズ等の
光学部品においては、安全性が高く、軽量で、加工し易
い等の理由からその材質に合成樹脂が使用されることが
多くなってきている。又、最近ではレンズの肉厚を薄く
することが合成樹脂レンズの課題となっており、そのた
めレンズの高屈折化が進んでいる。しかしながら、合成
樹脂レンズでは屈折率が高くなると、レンズ自体の耐熱
性が通常の屈折率を有するものと比較して劣る傾向にあ
る。このため、アロイを用いた合成樹脂レンズの保持で
は、特に、中心厚さが薄い凹レンズの場合、融解したア
ロイの温度(45℃〜50℃)、あるいはアロイの固化
時における収縮によりその中心部近傍が変形するという
問題がある。このような変形が生じると、所定のカーブ
形状に研磨を行ったとしても面精度が悪くなって目標の
度数が得られず、不良品として処分するか、又は再び研
磨するかしなければならなかった。
光学部品においては、安全性が高く、軽量で、加工し易
い等の理由からその材質に合成樹脂が使用されることが
多くなってきている。又、最近ではレンズの肉厚を薄く
することが合成樹脂レンズの課題となっており、そのた
めレンズの高屈折化が進んでいる。しかしながら、合成
樹脂レンズでは屈折率が高くなると、レンズ自体の耐熱
性が通常の屈折率を有するものと比較して劣る傾向にあ
る。このため、アロイを用いた合成樹脂レンズの保持で
は、特に、中心厚さが薄い凹レンズの場合、融解したア
ロイの温度(45℃〜50℃)、あるいはアロイの固化
時における収縮によりその中心部近傍が変形するという
問題がある。このような変形が生じると、所定のカーブ
形状に研磨を行ったとしても面精度が悪くなって目標の
度数が得られず、不良品として処分するか、又は再び研
磨するかしなければならなかった。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は中心厚さが薄い合成樹脂
製の凹レンズ等の光学部品が低融合金を介して保持され
る際に、その合金の融解時の熱あるいは固化するときの
収縮により変形するのを極力防止することができる光学
部品の研磨用保持具を提供することにある。
れたものであって、その目的は中心厚さが薄い合成樹脂
製の凹レンズ等の光学部品が低融合金を介して保持され
る際に、その合金の融解時の熱あるいは固化するときの
収縮により変形するのを極力防止することができる光学
部品の研磨用保持具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、光学部品の非研磨面と保持
具本体との間に形成された空間に、該保持具本体に形成
された孔から融解した低融合金を流し込んで固化させる
ことにより、前記光学部品を保持するようにした光学部
品の研磨用保持具において、前記保持具本体に、前記孔
の開口の少なくとも一部と重なるような底部材を設け
た。
に請求項1に記載の発明は、光学部品の非研磨面と保持
具本体との間に形成された空間に、該保持具本体に形成
された孔から融解した低融合金を流し込んで固化させる
ことにより、前記光学部品を保持するようにした光学部
品の研磨用保持具において、前記保持具本体に、前記孔
の開口の少なくとも一部と重なるような底部材を設け
た。
【0006】請求項2に記載の発明は、光学部品の非研
磨面と保持具本体との間に形成された空間に、該保持具
本体に形成された孔から融解した低融合金を流し込んで
固化させることにより、前記光学部品を保持するように
した光学部品の研磨用保持具において、前記保持具本体
に、前記孔の開口をその開口面積よりも大きな底部材に
て副空間を設けて覆うとともに、該底部材の孔の開口と
対応する部分以外の箇所に少なくとも一箇所の貫通孔を
形成した。又、前記貫通孔は前記底部材の孔の開口と対
応する部分以外の箇所に複数個環状に形成されていても
よい。
磨面と保持具本体との間に形成された空間に、該保持具
本体に形成された孔から融解した低融合金を流し込んで
固化させることにより、前記光学部品を保持するように
した光学部品の研磨用保持具において、前記保持具本体
に、前記孔の開口をその開口面積よりも大きな底部材に
て副空間を設けて覆うとともに、該底部材の孔の開口と
対応する部分以外の箇所に少なくとも一箇所の貫通孔を
形成した。又、前記貫通孔は前記底部材の孔の開口と対
応する部分以外の箇所に複数個環状に形成されていても
よい。
【0007】
【作用】請求項1に記載の発明では、光学部品の非研磨
面と保持具本体との間に空間が形成された状態で、孔に
融解した低融合金が流し込まれると、その低融合金は底
部材と重なっていない部分の孔の開口から空間に流れ込
む。このとき、底部材と対向する光学部品の非研磨面に
は低融合金が直接接触しないため、低融合金の熱が非研
磨面に影響することがなく、その非研磨面が例えば合成
樹脂製の凹レンズの肉厚の薄い部分であるような場合
に、その変形が極力防止される。又、光学部品は低融合
金が固化することにより保持されるが、底部材を設けた
ことにより、その底部材と光学部品の非研磨面との間の
空間で固化される低融合金の厚さが薄くなる。このた
め、その部分の低融合金の量が少なくなり、固化時にお
ける収縮による光学部品の変形が極力防止される。
面と保持具本体との間に空間が形成された状態で、孔に
融解した低融合金が流し込まれると、その低融合金は底
部材と重なっていない部分の孔の開口から空間に流れ込
む。このとき、底部材と対向する光学部品の非研磨面に
は低融合金が直接接触しないため、低融合金の熱が非研
磨面に影響することがなく、その非研磨面が例えば合成
樹脂製の凹レンズの肉厚の薄い部分であるような場合
に、その変形が極力防止される。又、光学部品は低融合
金が固化することにより保持されるが、底部材を設けた
ことにより、その底部材と光学部品の非研磨面との間の
空間で固化される低融合金の厚さが薄くなる。このた
め、その部分の低融合金の量が少なくなり、固化時にお
ける収縮による光学部品の変形が極力防止される。
【0008】又、請求項2に記載の発明では、孔に融解
した低融合金が流し込まれると、その低融合金は孔の開
口と底部材との間の副空間に充填された後、貫通孔から
徐々に流れ出て、光学部品の非研磨面と保持具本体との
間の空間に充填される。このとき、底部材により開口が
覆われているので、低融合金の熱が影響しない非研磨面
の範囲が大きくなって、光学部品の変形防止効果が高め
られる。又、底部材と光学部品の非研磨面との間の空間
で固化される低融合金の厚さがより薄くなるので、低融
合金の量が少なくなり、固化時における収縮による光学
部品の変形防止効果が高められる。
した低融合金が流し込まれると、その低融合金は孔の開
口と底部材との間の副空間に充填された後、貫通孔から
徐々に流れ出て、光学部品の非研磨面と保持具本体との
間の空間に充填される。このとき、底部材により開口が
覆われているので、低融合金の熱が影響しない非研磨面
の範囲が大きくなって、光学部品の変形防止効果が高め
られる。又、底部材と光学部品の非研磨面との間の空間
で固化される低融合金の厚さがより薄くなるので、低融
合金の量が少なくなり、固化時における収縮による光学
部品の変形防止効果が高められる。
【0009】請求項3に記載の発明では、貫通孔を底部
材の孔の開口と対応する部分以外の箇所に複数個環状に
形成したことにより、底部材と対向する非研磨面に低融
合金が直接接触することがなく変形防止効果が得られ
る。又、低融合金が光学部品の非研磨面と保持具本体と
の間の空間に均一にかつ早く充填される。
材の孔の開口と対応する部分以外の箇所に複数個環状に
形成したことにより、底部材と対向する非研磨面に低融
合金が直接接触することがなく変形防止効果が得られ
る。又、低融合金が光学部品の非研磨面と保持具本体と
の間の空間に均一にかつ早く充填される。
【0010】
(第1実施例)以下、本発明を具体化した第1実施例を
図1,図2に従って説明する。
図1,図2に従って説明する。
【0011】図1は本発明の研磨用保持具により眼鏡レ
ンズを保持した状態を示す断面図であり、図2は研磨用
保持具の底面図である。図1,図2において、研磨用保
持具1は保持具本体2と底部材としての底板3とから構
成されている。保持具本体2は金属製で所定の厚さを有
し、中央部から上部に亘って先細りの略円筒状に形成さ
れている。又、保持具本体2の上面には一対の略U字状
の係合溝(1箇所のみ図示)4が形成され、底面には平
面環状の凹部5が底面周縁部よりも内側から開口2aの
端面に亘って形成されている。更に、保持具本体2の底
面周縁部には段部6が全周に亘って形成されている。
ンズを保持した状態を示す断面図であり、図2は研磨用
保持具の底面図である。図1,図2において、研磨用保
持具1は保持具本体2と底部材としての底板3とから構
成されている。保持具本体2は金属製で所定の厚さを有
し、中央部から上部に亘って先細りの略円筒状に形成さ
れている。又、保持具本体2の上面には一対の略U字状
の係合溝(1箇所のみ図示)4が形成され、底面には平
面環状の凹部5が底面周縁部よりも内側から開口2aの
端面に亘って形成されている。更に、保持具本体2の底
面周縁部には段部6が全周に亘って形成されている。
【0012】前記底板3は金属製で円板状に形成される
とともに、その片面の中央部に円形の隆起部3aが形成
されている。そして、底板3は隆起部3aが外側を向く
ようにして前記段部6に嵌合配置されかつ、一対のネジ
7を介して保持具本体2に締付固定されている。この締
付状態では底板3により前記開口2aが覆われるととも
に、底板3と凹部5とにより副空間K1 が形成されてい
る。又、底板3の周縁部には複数(この場合、6個)の
貫通孔9が環状に配設されており、その貫通孔9を介し
て前記副空間K1 と連通している。
とともに、その片面の中央部に円形の隆起部3aが形成
されている。そして、底板3は隆起部3aが外側を向く
ようにして前記段部6に嵌合配置されかつ、一対のネジ
7を介して保持具本体2に締付固定されている。この締
付状態では底板3により前記開口2aが覆われるととも
に、底板3と凹部5とにより副空間K1 が形成されてい
る。又、底板3の周縁部には複数(この場合、6個)の
貫通孔9が環状に配設されており、その貫通孔9を介し
て前記副空間K1 と連通している。
【0013】上記のように構成された研磨用保持具1の
作用及び効果を説明する。眼鏡レンズLの保護テープG
が貼着された非研磨面としての凸面Tの中心と、研磨用
保持具1の底板3の中心とがほぼ一致するように対向さ
せた状態で、型枠(図示せず)を用いて所定間隔離間さ
せて保持する。このとき、底板3と凸面T及び型枠(図
示せず)により主空間K2 が形成される。続いて、40
℃〜50℃で融解したアロイ(組成;Bi 44.7
%、Pb 22.6%、Sn 8.3%、Cd 5.3
%、他 19.1%)Aを保持具本体2の孔2bから流
し込む。すると、アロイAは副空間K1 内に充填された
後、各貫通孔9から徐々に眼鏡レンズLの凸面T上に流
れ出て、主空間K2 内に充填される。このとき、貫通孔
9が底板3の周縁部に配設されているので、凸面Tの中
心にアロイAが流れ出て直接接触することはない。従っ
て、アロイAの熱が直接凸面Tの中心に直接影響するこ
とがなく、眼鏡レンズLの変形を極力防止することがで
きる。又、貫通孔9を複数個環状に形成しているので、
アロイAを主空間K2 に均一にかつ早く充填することが
できる。
作用及び効果を説明する。眼鏡レンズLの保護テープG
が貼着された非研磨面としての凸面Tの中心と、研磨用
保持具1の底板3の中心とがほぼ一致するように対向さ
せた状態で、型枠(図示せず)を用いて所定間隔離間さ
せて保持する。このとき、底板3と凸面T及び型枠(図
示せず)により主空間K2 が形成される。続いて、40
℃〜50℃で融解したアロイ(組成;Bi 44.7
%、Pb 22.6%、Sn 8.3%、Cd 5.3
%、他 19.1%)Aを保持具本体2の孔2bから流
し込む。すると、アロイAは副空間K1 内に充填された
後、各貫通孔9から徐々に眼鏡レンズLの凸面T上に流
れ出て、主空間K2 内に充填される。このとき、貫通孔
9が底板3の周縁部に配設されているので、凸面Tの中
心にアロイAが流れ出て直接接触することはない。従っ
て、アロイAの熱が直接凸面Tの中心に直接影響するこ
とがなく、眼鏡レンズLの変形を極力防止することがで
きる。又、貫通孔9を複数個環状に形成しているので、
アロイAを主空間K2 に均一にかつ早く充填することが
できる。
【0014】次に、アロイAの充填が終了した後、放置
して徐冷することにより図1に示すように,所定形状に
固化されたアロイAにより眼鏡レンズLを保持した研磨
用保持具1を得る。このとき、底板3と凸面Tとの間の
空間K2 内に存在するアロイAの厚さは従来とは異な
り、薄くなっているのでアロイAの量が少なくなり、固
化時における収縮による眼鏡レンズLの変形を極力防止
することができる。特に、隆起部3aが形成された底板
3の中心部におけるアロイAの厚さが薄いので、眼鏡レ
ンズLとして中心部が薄い凹レンズに適用すると効果的
である。
して徐冷することにより図1に示すように,所定形状に
固化されたアロイAにより眼鏡レンズLを保持した研磨
用保持具1を得る。このとき、底板3と凸面Tとの間の
空間K2 内に存在するアロイAの厚さは従来とは異な
り、薄くなっているのでアロイAの量が少なくなり、固
化時における収縮による眼鏡レンズLの変形を極力防止
することができる。特に、隆起部3aが形成された底板
3の中心部におけるアロイAの厚さが薄いので、眼鏡レ
ンズLとして中心部が薄い凹レンズに適用すると効果的
である。
【0015】そして、眼鏡レンズLは研磨用保持具1が
研磨機(図示せず)にその係合溝4と係合した状態で固
定されて、凹面Oが所定のカーブに研磨される。このと
き、眼鏡レンズLの変形防止効果により、面精度が良く
なって目標の度数を安定して得ることができる。又、こ
の研磨用保持具1は保持具本体2に底板3を単にネジ7
を介して締付固定した構成であるため、従来の研磨用保
持具本体を使用することができる。
研磨機(図示せず)にその係合溝4と係合した状態で固
定されて、凹面Oが所定のカーブに研磨される。このと
き、眼鏡レンズLの変形防止効果により、面精度が良く
なって目標の度数を安定して得ることができる。又、こ
の研磨用保持具1は保持具本体2に底板3を単にネジ7
を介して締付固定した構成であるため、従来の研磨用保
持具本体を使用することができる。
【0016】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明する。この実施例では底板3の構成が前記第1実施
例と異なる。
説明する。この実施例では底板3の構成が前記第1実施
例と異なる。
【0017】図3、図4に示すように、底板3は保持具
本体2の外径よりも大きく、且つ眼鏡レンズLの外径よ
りも小さな外径を有する円形に形成されている。この底
板3は固化したアロイAを介して眼鏡レンズLの凸面T
を保持して研磨する際に、眼鏡レンズLがアロイAから
容易に離脱しない面積を有している。そして、底板3は
その中央部が保持具本体2の底面と当接した状態で、一
対のネジ7により締付固定されている。従って、この実
施例では段部6が形成されていない。又、底板3が締付
固定された面とは反対側の面3bは、所定のカーブを有
する凹面形状に形成されている。
本体2の外径よりも大きく、且つ眼鏡レンズLの外径よ
りも小さな外径を有する円形に形成されている。この底
板3は固化したアロイAを介して眼鏡レンズLの凸面T
を保持して研磨する際に、眼鏡レンズLがアロイAから
容易に離脱しない面積を有している。そして、底板3は
その中央部が保持具本体2の底面と当接した状態で、一
対のネジ7により締付固定されている。従って、この実
施例では段部6が形成されていない。又、底板3が締付
固定された面とは反対側の面3bは、所定のカーブを有
する凹面形状に形成されている。
【0018】上記のように構成された研磨用保持具1に
おいては、溶融したアロイAが副空間K1 に充填された
後、貫通孔9を介して、その底板3の面3bと凸面T及
び型枠(図示せず)により形成された主空間K2 内に充
填され徐冷により固化される。このとき、底板3の厚さ
分だけアロイAの全体の厚さが薄くなるため、空間K2
内のアロイAの量がより少なくなり、固化時における収
縮による眼鏡レンズLの変形防止効果を高めることがで
きる。又、底板3の面3bを凹面形状に形成したことに
より、眼鏡レンズLのカーブに応じてアロイAの厚さを
できるだけ均一にして保持することができる。
おいては、溶融したアロイAが副空間K1 に充填された
後、貫通孔9を介して、その底板3の面3bと凸面T及
び型枠(図示せず)により形成された主空間K2 内に充
填され徐冷により固化される。このとき、底板3の厚さ
分だけアロイAの全体の厚さが薄くなるため、空間K2
内のアロイAの量がより少なくなり、固化時における収
縮による眼鏡レンズLの変形防止効果を高めることがで
きる。又、底板3の面3bを凹面形状に形成したことに
より、眼鏡レンズLのカーブに応じてアロイAの厚さを
できるだけ均一にして保持することができる。
【0019】なお、本発明は上記実施例の限定されるこ
となく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下
のようにしてもよい。 (1)上記第1実施例では、底板3の片面に隆起部3a
を形成したが、その隆起部3aをなくしてフラットな面
に形成してもよい。
となく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下
のようにしてもよい。 (1)上記第1実施例では、底板3の片面に隆起部3a
を形成したが、その隆起部3aをなくしてフラットな面
に形成してもよい。
【0020】(2)底板3を図5,図6に示すように、
保持具本体2の孔2bの開口2aの一部と重なるような
略棒状の底部材10を設けてもよい。又、凹部5にアロ
イAの量を少なくするための突状部材11を複数個設け
てもよい。又、底部材10の形状を図7に示すように、
平面十字状に形成したり、図8に示すように、中央部が
円形の平面格子状の板として形成してもよい。
保持具本体2の孔2bの開口2aの一部と重なるような
略棒状の底部材10を設けてもよい。又、凹部5にアロ
イAの量を少なくするための突状部材11を複数個設け
てもよい。又、底部材10の形状を図7に示すように、
平面十字状に形成したり、図8に示すように、中央部が
円形の平面格子状の板として形成してもよい。
【0021】(3)保持具本体2又は、底板3を金属製
の代わりに樹脂製としてもよい。樹脂製とした場合、保
持具本体2と底板3とを一体に形成してもよい。 (4)低融金属としてアロイを使用したが、代わりに、
アロイと異なる組成の他の低融金属を使用してもよい。
の代わりに樹脂製としてもよい。樹脂製とした場合、保
持具本体2と底板3とを一体に形成してもよい。 (4)低融金属としてアロイを使用したが、代わりに、
アロイと異なる組成の他の低融金属を使用してもよい。
【0022】(5)眼鏡レンズ以外のカメラレンズ等の
光学部品の研磨用保持具に適用してもよい。 (6)貫通孔9を6個以外の個数にて形成してもよい。
光学部品の研磨用保持具に適用してもよい。 (6)貫通孔9を6個以外の個数にて形成してもよい。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
中心厚さが薄い合成樹脂製の凹レンズ等の光学部品が低
融合金を介して保持される際に、その合金の融解時の熱
あるいは固化するときの収縮により変形するのを極力防
止することができるという優れた効果を奏する。
中心厚さが薄い合成樹脂製の凹レンズ等の光学部品が低
融合金を介して保持される際に、その合金の融解時の熱
あるいは固化するときの収縮により変形するのを極力防
止することができるという優れた効果を奏する。
【図1】本発明の第1実施例における研磨用保持具によ
りアロイを介して眼鏡レンズを保持した状態を示す断面
図である。
りアロイを介して眼鏡レンズを保持した状態を示す断面
図である。
【図2】同じく、研磨用保持具を示す底面図である。
【図3】第2実施例における研磨用保持具によりアロイ
を介して眼鏡レンズを保持した状態を示す断面図であ
る。
を介して眼鏡レンズを保持した状態を示す断面図であ
る。
【図4】同じく、研磨用保持具を示す底面図である。
【図5】他の実施例における研磨用保持具によりアロイ
を介して眼鏡レンズを保持した状態を示す断面図であ
る。
を介して眼鏡レンズを保持した状態を示す断面図であ
る。
【図6】同じく、研磨用保持具を示す底面図である。
【図7】別の他の実施例の研磨用保持具を示す底面図で
ある。
ある。
【図8】別の他の実施例の研磨用保持具を示す底面図で
ある。
ある。
【図9】従来例の研磨用保持具によりアロイを介して眼
鏡レンズを保持した状態を示す断面図である。
鏡レンズを保持した状態を示す断面図である。
【図10】同じく、研磨用保持具を示す底面図である。
1…研磨用保持具、2…保持具本体、2a…開口、2b
…孔、3…底部材としての底板、9…貫通孔、10…底
部材、A…低融合金としてのアロイ、T…非研磨面とし
ての凸面、K2 …主空間(空間)、L…光学部品として
の眼鏡レンズ。
…孔、3…底部材としての底板、9…貫通孔、10…底
部材、A…低融合金としてのアロイ、T…非研磨面とし
ての凸面、K2 …主空間(空間)、L…光学部品として
の眼鏡レンズ。
Claims (3)
- 【請求項1】 光学部品(L)の非研磨面(T)と保持
具本体(2)との間に形成された空間(K2 )に、該保
持具本体(2)に形成された孔(2b)から融解した低
融合金(A)を流し込んで固化させることにより、前記
光学部品(L)を保持するようにした光学部品の研磨用
保持具において、 前記保持具本体(2)に、前記孔(2b)の開口(2
a)の少なくとも一部と重なるような底部材(10)を
設けたことを特徴とする光学部品の研磨用保持具。 - 【請求項2】 光学部品(L)の非研磨面(T)と保持
具本体(2)との間に形成された空間(K2 )に、該保
持具本体(2)に形成された孔(2b)から融解した低
融合金(A)を流し込んで固化させることにより、前記
光学部品(L)を保持するようにした光学部品の研磨用
保持具において、 前記保持具本体(2)に、前記孔(2b)の開口(2
a)をその開口面積よりも大きな底部材(3)にて副空
間(K1 )を設けて覆うとともに、該底部材(3)の孔
(2b)の開口(2a)と対応する部分以外の箇所に少
なくとも一箇所の貫通孔(9)を形成したことを特徴と
する光学部品の研磨用保持具。 - 【請求項3】 前記貫通孔(9)は前記底部材(3)の
孔(2b)の開口(2a)と対応する部分以外の箇所に
複数個環状に形成されていることを特徴とする請求項2
に記載の光学部品の研磨用保持具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26909693A JPH07116950A (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 光学部品の研磨用保持具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26909693A JPH07116950A (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 光学部品の研磨用保持具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116950A true JPH07116950A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17467625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26909693A Pending JPH07116950A (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 光学部品の研磨用保持具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07116950A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1327496A2 (en) * | 2002-01-09 | 2003-07-16 | Hoya Corporation | Polishing apparatus |
JP2008110476A (ja) * | 2008-01-21 | 2008-05-15 | Hoya Corp | レンズ保持方法および眼鏡レンズの製造方法 |
JP2010284761A (ja) * | 2009-06-12 | 2010-12-24 | Hoya Corp | ヤトイおよびアダプタの組み合わせおよびレンズ保持具 |
JP2010284729A (ja) * | 2009-06-09 | 2010-12-24 | Hoya Corp | ヤトイおよびレンズ保持具 |
WO2012069661A1 (de) | 2010-11-26 | 2012-05-31 | Schneider Gmbh & Co. Kg | Blockstück |
DE102010053762A1 (de) * | 2010-11-26 | 2012-05-31 | Schneider Gmbh & Co. Kg | Blockstück |
-
1993
- 1993-10-27 JP JP26909693A patent/JPH07116950A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2065133A1 (en) | 2002-01-09 | 2009-06-03 | Hoya Corporation | Polishing Apparatus |
EP1327496A3 (en) * | 2002-01-09 | 2003-10-08 | Hoya Corporation | Polishing apparatus |
US6932678B2 (en) | 2002-01-09 | 2005-08-23 | Hoya Corporation | Polishing apparatus |
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WO2012069661A1 (de) | 2010-11-26 | 2012-05-31 | Schneider Gmbh & Co. Kg | Blockstück |
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