JPH07116078B2 - 過フッ素化アイオノマー膜を使用するアルコールの回収法 - Google Patents

過フッ素化アイオノマー膜を使用するアルコールの回収法

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JPH07116078B2
JPH07116078B2 JP63502117A JP50211788A JPH07116078B2 JP H07116078 B2 JPH07116078 B2 JP H07116078B2 JP 63502117 A JP63502117 A JP 63502117A JP 50211788 A JP50211788 A JP 50211788A JP H07116078 B2 JPH07116078 B2 JP H07116078B2
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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の相互参照 本出願は、“有機酸変性重合体膜を使用するアルコール
の回収法”と題する本件出願人の出願(DocketNo.CS−4
08)と関係がある。
発明の背景 発明の分野 本出願は、水性酸流れからアルコールを回収するための
新規な方法に関する。特に、本出願は、アルコールを選
択透過性過フッ素化アイオノマー膜に透過させることに
よって酸水溶液からアルコールを分離するための方法を
記述するものである。
従来技術の記述 オレフィンからのアルコールの大規模な製造は、製造さ
れるアルコールの点でまた他のプロセスにおける経路と
してかなり重要なものである。例えば、プロピレンから
製造されるイソプロピルアルコール(IPA)は、エタノ
ール変性剤及び溶剤として、また接触脱水素によるアセ
トンの製造において使用される。ブチレンから得られる
第二ブチルアルコール(SBA)は、主として脱水素によ
るメチルエチルケトン(MEK)の製造において使用され
ている。
対応するオレフィンからアルコールを得る通常の方法
は、強酸典型的には硫酸の水溶液中へのガス状オレフィ
ンの吸収(又は液状オレフィンの“抽出”)によるもの
である(用語“吸収”は、以下において両方のプロセス
を意味するものと理解されたい)。この方法は、2つの
工程、即ち、使用したオレフィンに相当する硫酸のモノ
−及びジアルキルエステル、いくらかのアルコール、硫
酸、炭化水素副生物及び未反応オレフィンからなる硫酸
エキストラクト(SAE)と記載される流れを生成するオ
レフィンの硫酸触媒エステル化と、アルコール及び硫酸
を生成する硫酸化エステルの加水分解とを含む。
例えば、ブテンを硫酸中に吸収させて第二ブタノール及
び硫酸の第二ブチルエステルを生成する反応は、次の式
によって例示することができる。
しかる後、エステルを加水分解し且つスチームストリッ
ピングによるアルコール回収を促進するために吸収塔か
らSAEを抜き出すときにそれに水が混合される。これに
よって希釈硫酸流れが生成されるが、この流れは経済上
の理由のためにその硫酸含量に関して濃縮処理されなけ
ればならず、しかる後それはオレフィン吸収工程に再循
環される。
直接接触水和によってアルコールを製造することも知ら
れているけれども、この方法は、平衡が強制されかくし
て高純度のオレフィン供給原料が必要とされるという不
利益を有する。
もちろん、酸へのオレフィンの吸収によって他のアルコ
ール一般には1分子当り2〜8個の炭素原子好ましくは
1分子当り3又は4個の炭素原子を有する飽和モノアル
コールを含むものを製造することができる。かかるアル
コールの例は、エタノール、イソプロパノール、イソブ
タノール、第二ブタノール、ペンタノール異性体等好ま
しくはプロパノール及びブタノール異性体最とも好まし
くはイソプロピルアルコール及び第二ブチルアルコール
である。
SBAをスチームストリッピングしそして使用済み硫酸を
蒸留によって再濃縮することは、両方ともエネルギー集
中処理工程である。例えば、硫酸エキストラクトのスチ
ームストリッピングでは得られるアルコール生成物1 1b
当り約1〜2 1bのスチーム、酸の再濃縮では得られるア
ルコール1 1b当り約1〜2 1bのスチームそして例えばSB
A蒸留では得られるアルコール生成物1 1b当り約2〜3 1
bの総エネルギー量が必要である。それ故に、減少した
エネルギーコストで硫酸流れからアルコール生成物を回
収するための手段は、酸へのオレフィンの吸収によるア
ルコールの製造において通常の方法に優る有意義な改良
をもたらすことが明らかであろう。
更に、多くの低分子量アルコールは、水と完全に混和性
であり且つそれと共沸混合物を形成する。共沸混合物
は、その共沸点において共沸性液体と同じ組成の蒸気を
生成し、かくして使用する精留塔がいかに効率的であろ
うとも通常の蒸留によって更に濃縮させることができな
い。かくして、かかる混合物を分離するための別の手段
が極めて望ましい。
かかる方法の効率を向上させるための種々の手段がこれ
まで提案されている。例えば、米国特許第4,538,010号
は、オレフィンの酸吸収によるアルコールの合成間に同
時に生成する濃強酸水溶液からアルコールを回収するた
めの改良法を開示しており、その改良点はカルボン酸抽
出溶剤を使用して強酸エキストラクトからアルコールを
回収することにあり、しかも得られるカルボン酸エキス
トラクト相は実質上水又は強酸を含まない。これによっ
てアルキル部分を含有する実質上再濃縮された強酸溶液
からなる重質相も形成されるが、これは吸収塔に直接再
循環させるのに好適である。これによって酸の再濃縮に
付随するエネルギーコストは通常の方法に比較して減少
されるけれども、このプロセスで必要とされる多容量の
カルボン酸エキストラクトは、取り扱い上の困難並びに
抽出溶剤それ自体のコスト増加を招く。
ある種の膜は水や脂肪族アルコールの如きヒドロキシル
基含有分子を通すこと及びこれらの膜のうちのあるもの
は水とアルコールとを含有する溶液からアルコールより
も水を選択的に透過することが知られている。例えば、
米国特許第3,950,247号及び同第4,199,445号(後者は、
前者を基にした分割出願として発行された)は、可溶性
有機又は無機化合物を含有する水溶液を脱水するに際
し、その混合物をポリ塩化ビニルの有機重合体膜又は強
酸から誘導される活性陰イオン基を有するものの片側に
対して接触させそして第二の側において供給物と比較し
て増大した水濃度を有する蒸気相の混合物を抜き取るこ
とによる脱水法を開示している。特に、例1では、ギ酸
と一緒に水を選択的に透過させることによって約37%の
ホルムアルデヒド、53%の水、0.05%のギ酸(pKa=3.7
5)及び10%のメタノールを含有するホルマリン溶液を
濃縮させるのにスチレンとアクリル酸との共重合体が使
用されている。かくして、アルコール及びホルムアルデ
ヒドも含有する溶液から酸及び水を除去するために有機
重合体膜を使用することが教示されている。例7では、
水、メタノール及びホルムアルデヒドを含有するがしか
し酸を含まない三成分系を脱水するためにスルホン化エ
チレン膜を使用する場合には、その選択性の順序は、水
>メタノール>ホルムアルデヒドであると決定された。
最後に、例18は、水をある種の有機重合体膜に優先的に
透過させることによって共沸混合物を含めたアルコール
溶液を脱水することを教示している。
更に、水素又は陽イオン形態のペンダントスルホン酸基
を持つある種の過フッ素化アイオノマー膜は、水や脂肪
族アルコールの如きヒドロキシル基含有分子を通すこと
が知られている。米国特許第4,199,445号の例14、15及
び16では、硝酸溶液は、スルホン酸基を含有する重合体
膜例えばデュポン社のXR膜(これはスルホン化過フッ素
化重合体である)に水を透過させることによって濃縮さ
れている。ケアズ氏の米国特許第4,065,512号は、膜の
他の側で乾燥流体を通しながらペルフルオルスルホン酸
樹脂と接触させこれによって脱水の水を膜によって除去
することによってt−ブタノールを脱水することを教示
している。カバッソ氏外は、“Nafion811"中空繊維膜
(水はこの膜を優先的に透過する)によってアルコール
/水蒸気混合物を透気化条件に分離することについて記
載している(I.カバッソ氏外の“The Permselectivity
of Ion−Exchange Membranes for Non−Electrolyte Li
quid Mixtures. I. Separation of Alcohol/ Water Mix
tures With Nafion HolloW Fibers"、J. Membrane Sc
i.24、 101−119、1985)。また、炭化水素から水蒸気
を分離するのに(エム.エル.ラングホースト氏の“A
Hollow Fiber Device For Separating Watar Vapor Fro
m Organic Vapors"、Am. Ind. Hyg. Assoc. J.、44、59
2、1983年3月)、また炭化水素からアルコールを分離
するのに(I.カバッソ氏の“Organic Liquid Mixture S
eparation by Permselective Polymer Membranes. I.Se
lective and Characteristics of Dense Isotropic Mem
branes Employed in the Pervaporation Process"、In
d. Eng. Chem. Prod. Res. Dev.、22、♯2、313(198
3))、過フッ素化アイオノマー膜の透過性が有益下に
使用されている。ボーグハン氏の米国特許第4,532,347
号では、過フッ素化膜によって流体混合物からアルコー
ルの如き含酸素炭化水素が除去されているが、これは、
該炭化水素と反応することによって膜を横切って炭化水
素の高濃度勾配を維持する反応体を含有する抽出溶剤と
共にかかる混合物を膜に透過させることによって行われ
ている。
発明の概要 驚いたことに、水性酸供給物流れを選択性過フッ素化ア
イオノマー膜の片側に対して接触させそして膜の第二側
で供給物流れと比較して増加した濃度でアルコールを含
む透過物を抜き取ることによって該供給物流れからアル
コールを回収することができることが分かった。
これは、かかる膜を使用して酸又はアルコール含有溶液
のどちらかから水を透過させる斯界の教示にかんがみて
驚くべきことである。
それ故に、本発明の目的は、水性酸供給物流れを選択透
過性過フッ素化アイオノマー膜に対して接触させそして
膜の第二側において該供給物流れと比較して増加した濃
度でアルコールを含む透過物を抜き取ることによって該
供給物流れからアルコールを分離する方法を開示するこ
とである。
本発明の他の目的は、オレフィンの酸吸収によってアル
コールを合成する際に同時に生成する水性強酸溶液から
アルコールを回収するための改良法を開示することであ
る。
本発明の他の目的は、かかる膜の使用によって通常の方
法と比較して減少したエネルギーコストでオレフィンの
酸吸収によってアルコールを得ることである。
本発明の更に他の目的は、オレフィンの酸吸収によって
アルコールを製造するに際しかかる膜の使用によって蒸
留せずに酸の再濃縮が達成されるようなアルコールの製
造法を開示することである。
なお更に他の目的は、水性強酸溶液中の成分に関してア
ルコール及び十分な水が透過するような選択性値によっ
て特徴づけられる膜を使用し、これによって膜の供給物
側において酸含量に関してプロセスでの直接再循環に好
適な濃度に再濃縮された酸溶液も回収することである。
なお更に他の目的は、かかる膜の使用によってアルコー
ルを製造回収するに際しアルコールの膜透過がアルコー
ル生成物の連続生成のための推進力を提供するようなア
ルコールの製造回収のための連続法を開示することであ
る。
図面の説明 第1図は、オレフィンの硫酸触媒水和、硫酸エキストラ
クトの希釈、及びアルコール蒸気を回収するための希釈
酸エキストラクトのスチームストリッピングによってオ
レフィンからアルコールを回収する従来技術の方法の概
略図である。
第2図は、本発明の方法を使用する改良アルコール回収
法の1つの具体例の概略図である。
第3図は、本発明の方法の第二具体例の概略図である。
第4図は、本発明の方法の好ましい具体例の概略図であ
る。
発明の詳細な記述 従来技術の方法 酸へのオレフィンの吸収によるアルコールの工業的製造
は、典型的には、第1図に例示される如く行われる。オ
レフィン供給原料は管路2を経てガス(又は液体)とし
て吸収塔10に送られ、そこでそれは管路6を経て導入さ
れる水性濃強酸流れと接触され且つそれによって吸収さ
れて対応するアルコールと強酸のアルキルエステルとを
生成する。
水和すべきオレフィンは、炭素質物質の分解蒸留の如き
任意の有効な源からしかし特に鉱油の石油精製で実施さ
れるような石油炭化水素の分解から得ることができる。
また、オレフィンは、分解された石油ガスの注意深い分
別によって通常得られ、そして好ましくは高級不飽和物
特にブタジエン等の如きジオレフィンを実質上含まな
い。用いるオレフィンの例は、低級分枝鎖及び直鎖アル
ケン(即ち、2〜6個の炭素原子のアルケン)例えばエ
チレン、プロピレン、ブタジエン等である。
オレフィンを吸収するのに用いる強酸(“オレフィン水
和酸”とも称される)は、一般には、水と混和性であり
且つ水溶液中での約3.5未満の解離定数(“pK"値)によ
って特徴づけられる強有機又は無機酸からなる。好適な
無機オレフィン水和酸の例は、フッ化水素酸、沃化水素
酸、塩酸、オルト燐酸、亜燐酸、過塩素酸、硫酸等であ
る。硫酸が特に好ましい。好適な有機オレフィンの水和
酸の例は、クロル酢酸、ベンゼンスルホン酸等である。
選択したオレフィン供給原料を吸収するのに使用される
水性濃厚酸流れ6は濃酸流れであるが、その正確な酸濃
度は、用いるオレフィン、選択した強酸、反応温度及び
他の条件に依存して変動する。例えば、強酸として硫酸
を用いるときには、流れ6は、一般には、プロピレンの
水和に対しては約45〜85%酸強度の硫酸、そしてブチレ
ン又は高級オレフィン供給原料との反応に対しては約45
〜75%酸強度の硫酸を含有する。
便宜上下記の説明は硫酸の使用に向けられているけれど
も、上記の強酸のどれでも使用することができることが
理解されよう。
また、吸収塔10に用いる温度及び圧力は、一般には、オ
レフィン、酸濃度及び他の因子に依存して変動する。一
般には、約20〜150℃の温度が使用されそして圧力は吸
収塔に所望の相を維持するのに十分なものである。典型
的には、例えば、約90〜150℃の温度及び約100〜500psi
gの圧力において気相からプロピレンが吸収される。
例示されるように、オレフィン及び硫酸流れは向流式で
接触されるが、硫酸流れは吸収塔10の上方部に導入され
る。未吸収ガスは吸収塔10の上方部から導管7を経て抜
き出され、そして濃縮して所望ならば導管2に再循環さ
せることができ、又は苛性溶液の場合のように通常のス
クラッビング/洗浄処理を受けてから、プロセスから排
出させることができる。得られた硫酸エキストラクトは
吸収塔10の下方部から管路4を経て液状生成物として抜
き出されるが、これは、水、硫酸(一般には約35〜65重
量%の濃度で)及び好ましくは約45〜55重量%の吸収オ
レフィン有価物を含有する。用語「吸収オレフィン有価
物」は、使用したオレフィンに相当するアルキル部分を
含有するような液体中のすべての分子例えば硫酸のアル
キルエステル、遊離アルコール及び遊離ジアルキルエー
テルを意味する。流れ4中のアルキルエステルの濃度
は、広範囲に変動してよくそして低級アルケン(例えば
プロピレン及びブチレン)吸収の場合には一般には全ア
ルキルエステル(モノ−及びジアルキルエステル)の15
〜30重量%である。例えば、プロピレンの場合には、遊
離イソプロピルアルコールは一般には約10〜45重量%の
量でエキストラクト中に存在する。また、エキストラク
トは遊離ジイソプロピルエーテルを含有する可能性があ
るが、これはもし存在するならば一般には約15重量%未
満好ましくは約3〜6重量%の濃度である(本明細書で
はC3H6部分を基にしてプロピレン有価物重量%が計算さ
れそして報告されている)。もし遊離ジイソプロピルエ
ーテルが存在するならば、一般には約15重量%未満好ま
しくは約3〜6重量%の濃度である(本明細書ではC3H6
部分を基にしてプロピレン有価物重量%が計算されそし
て報告されている)。
オレフィン又はそれを含有する混合物と吸収用酸との間
の良好な接触が重要である。これは、例えば効率的な攪
拌によって又は吸収塔の使用(好ましくは向流流れにお
いて)によって達成することができる。吸収は、所望な
らば、吸収帯域からのガス状流出物中のオレフィンの濃
度が約5重量%以下に減少されるまで続けることがで
き、それ故に供給原料中における5%よりも高い濃度の
オレフィンを処理することができることが理解されよ
う。
一連の攪拌容器及び中間段階分離器の如き向流系におけ
る吸収の程度は、用いる酸の相対量のみならず、系の長
さ(段階の数)及び容量並びに処理量に左右される。比
較的低いオレフィン含量の混合物では、所定の吸収度を
得るのに同様の条件において多数の段階が必要とされ
る。
水和プロセスの第二段階では、アルキルエステルを加水
分解して追加量の対応アルコールを製造するために例え
ば硫酸モノー又はジ(イソプロピル)からイソプロパノ
ールを製造するために慣例的には水が管路12を経て吸収
塔生成物流れ4に添加される。水及び吸収塔生成物流れ
を接触させる際の態様は、(1)適切な混合及び反応時
間を提供するのに好適な長さの導管を使用しての水のイ
ンライン添加(例示される如く)、及び(2)別個の反
応容器における吸収塔生成物流れと水との攪拌下での接
触(図示せず)を含めて様々に変動し、そして斯界では
様々なかかる方法が用いられている。
また、吸収塔生成物流れに添加される水の量も広範囲に
わたって変動する。一般には、通常の方法では酸強度を
45〜55重量%酸強度の硫酸に低下させるために十分な水
が添加される。これらの低下した酸強度は、アルコール
含有水性酸エキストラクトのスチームストリッピングに
よって後でアルコールを回収するのを可能にするのに望
まれる。
かくして形成された希釈硫酸流れは一般には45〜55重量
%酸強度である。酸流れは次いで管路4を経て蒸留塔20
(本明細書では、“アルコール発生器”と称されてい
る)に送られ、ここで粗アルコールがスチームストリッ
ピングによって管路18を経てオーバーヘッド生成物とし
て回収される。次いで、オーバーヘッドアルコール生成
物は、所要純度のアルコールを製造するために更に通常
の処理プロセスに送ることができる。
アルコール発生器20から管路28を経て塔底生成物が抜き
出されるが、これは、一般には約40〜60重量%好ましく
は約45〜55重量%酸強度の硫酸を含有する。
通常の方法では、アルコール発生器残液28は他の蒸留塔
30(以後、“酸濃縮器”と称する)に直接送られ、そこ
でこの酸流れは水をオーバーヘッド32として除去するた
めに且つ再濃縮酸流れからなる第二の塔底生成物38を生
成するために蒸留される(例えば、スチーム熱交換器34
及び再沸流れ37の使用によって)。これらの濃縮された
塔底残液は一般には冷却器40で冷却されそして吸収工程
10への最終的な再循環のために貯蔵タンク50に送られ、
この場合に必要に応じて補給酸5が加えられる。
本発明 ここに本発明において、水性酸供給物流れを選択透過性
過フッ素化アイオノマー膜の片側に対して接触させそし
て膜の第二側において供給物流れと比較して増加した濃
度でアルコールを含む透過物を抜き取ることによって該
供給物流れからアルコールを回収することができること
が分かった。
この方法は、オレフィンの酸吸収によるアルコールの合
成時に同時に生成する水性強酸エキストラクトからアル
コールを回収するのに有益下に使用することができる。
この方法は、更に、通常の方法と比較して実質的なエネ
ルギー節約を可能にするアルコール回収及び酸再濃縮系
を提供するためにアルコール製造及び回収プロセスにお
いて斯界に知られた1個以上の膜と組み合わせて有益下
に使用することができる。
本発明において有効な膜は、活性陰イオン基の存在によ
って特徴づけられる過フッ素化アイオノマー膜からな
る。用語“過フッ素化”は、有機化合物中の水素をフッ
素によって置換することを意味する(但し、例えばペル
フルオル−1−プロパノールの場合におけるように官能
基の種類が変更される場合を除く)。本明細書における
用語“過フッ素化アイオノマー膜”は、過フッ素化イオ
ン交換重合体から製造したイオン交換膜を意味する。
この群のイオン交換重合体は、重合体鎖に結合されかつ
プロトン及び(又は)金属イオンと結合された陰イオン
基の存在によって特徴づけられる。前者は塩様の特性を
示すのに対して、後者は酸性を示す。陰イオン基は、重
合体マトリックス中において接近する又は密接したミク
ロ相を形成する。活性陰イオン基の例は、カルボン酸
基、スルホン酸基及び燐酸である。
陰イオン基の濃度は、EW(等量)(これは1等量の塩基
を中和するような酸形態にある乾燥重合体のg単位の質
量と規定される)と称する単位で表わすことができる。
ポリ(アクリル酸)のEWは64であるが、これはまさに単
量体アクリル酸の分子量である。デュポン社によって製
造販売される過フッ素化共重合体である市販NAFION
EWは、通常、950〜1,800の範囲内である(W. Y. Hsu及
びT.C. Giercke両氏の“Ion Transport and Clusters i
n NAFION Perfluorinate Membranes"、J. Membrane Sc
ience、13[1983]、307−326を参照されたい)。
重合体の特性は、重合体主鎖の種類、イオン含量、イオ
ン部分の種類(カルボン酸、スルホン酸又は燐酸である
かどうか等)、中和の程度及び陽イオンの種類(アミ
ン、金属、水素、一価、多価)に左右される。Kirk-Oth
mer Encyclepedia of Technology第3版、Supplement V
olume、第546〜573頁)。
本発明において使用するための好ましい膜は、市場にお
いてNAFION として知られている。これは、ペルフルオ
ルエチレンとペルフルオルビニルエーテルとの共重合体
であってその後者の成分にペンダントスルホン酸又はカ
ルボン酸基を有するものである。NAFION の構造は、ス
ルホン化NAFION の場合には次の如く表わされる。
ここで、m=5〜13.5、n=1,000、及びZ=1、2、
3....... 当量(EW)範囲950〜1,800 陽イオン交換能1.05〜0.55meq/m NAFION 膜は、文献に記載されている(Hsu及びGierke
J. Membrane Science、13(1983)、307〜326;S. C.
Stensonの“Electrolytic Cell Membrane Development
Surges"、Chemical and Engineering News、1982年3月
15日;Y. Yamadeの“Perfluorinated Ionomer Membrane
s”、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technolo
gy(第三版に対する補遺)、John Wiley & Sons、New
York、New York(1984);T.D.Gierke、G.E.Munn及びF.
C.Wilsonの“Morphology oF PerfluorosulfonaTed Memb
ran Product"、Perfluorinated Ionomer Membranes の第 195〜216頁、
A.Eisenberg and H. L. Yaeger編、ACS Symposium Seri
es 180 (ACS、Washington、D.C.[1982]; S.J.Sondhe
imer 外の Rev.MacromoL.Chem.PhyS.,C26(3)、353−
413(1986)を参照されたい)。
NAFION 膜は、対称又は非対称であってよい。非対称NA
FION 膜は、例えばカルボン酸含有樹脂の層とスルホン
酸含有樹脂の層との組み合わせの如き異なる特性を有す
る2つの膜面を生成するように加工処理された物質より
構成される。
酸エキストラクトからのアルコールの分離を実施するに
当って、膜面を横切る供給物の流量は、濃縮極性化によ
る不当な選択性損失を防止するのに十分であるべきであ
る。臨界的な流量は、膜の特定の寸法形状及び用いる支
持又は収納容器並びに温度に左右される。高い温度を用
いる程、一般には低い流量を許容することができる。所
定の膜形状及び操作条件に対して最適な流量を設定する
ことは個々の実施者に任せられる。
高い流速は、操作条件下に物理的一体性を維持する最と
も薄い膜を用いて操作することによって達成することが
できる。膜がその物理的一体性を維持するのを助けるた
めに、例えば薄いNAFION膜を非選択性高多孔質膜の上に
支持しかくして選択性膜成分がNAFION成分でありそして
他の多孔質膜材料が単に物理的支持体を構成するような
積層体を形成するようにした複合膜を用いることができ
る。この薄いNAFION 膜の厚さは10nm〜50μmの範囲内
であってよい。
本発明の方法において用いる膜は、中空繊維、管状体、
フィルム、シート等の形態で用いることができる。本法
は、単数又は複数の膜によって区画質に分割された拡散
セルで実施されるのが好都合である。各区画質は、それ
から内容物を取り出すための手段を有する。また、本法
は、連続式又はバッチ式で実施されるがしかし好ましく
は連続式で実施される。
本発明の方法では、水性酸供給物流れを過フッ素化アイ
オノマー膜の片側に対して接触させそして膜の第二側に
おいて供給物流れと比較して増加した濃度でアルコール
を含む透過物を抜き取ることによって該流れからアルコ
ールが回収される。
1つの具体例では、供給物は、アルコールの実質上全部
が液相状態になるような圧力の条件下に維持される。透
過物は、一般には2〜150mmHgの範囲内に維持される真
空下に抜き取られる。透過した相は、一般には蒸気とし
て抜き取られその後に凝縮される。この方法は、“透気
化(pervaporation)”として知られている。
膜の透過物側における真空は選択性及び流束の両方に影
響を及ぼすことができ、そして選択性及び流速の両方と
も一般には透過物側における真空圧が増大するにつれて
向上する。しかしながら、真空を増大させる利益は、十
分なだけ低い圧力例えば2mmHgよりも低い圧力では無意
味になる。高い温度における程又は低沸点のアルコール
の場合程、低い真空を許容することができる(即ち、ブ
タノールの場合よりもプロパノールの場合に低い真空を
許容することができる)。
もう1つの具体例では、アルコールの透過のための推進
力を提供するのに十分な速度で膜を横切って掃気ガスが
送給される。好適な掃気ガスの例は、二酸化炭素、窒
素、水素、空気又は低沸点炭化水素例えばメタン、エタ
ン又はプロパンである。
別法として、膜の透過物側は、透過物が可溶性であり且
つ膜に対して非腐食性の液状パーストラクション(pers
traction)溶剤によって、アルコールの膜透過のための
推進力を提供するのに十分な速度で掃気することができ
る。本発明において使用するのに好適なパーストラクシ
ョン溶剤の例としては、芳香族炭化水素例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、高分子量パラフィン、高分子
量アルコール、有機酸及び圧縮ガス例えばエタン、プロ
パン、ブタン等が挙げられる。特に好ましいパーストラ
クション溶剤は、アルコールと共沸混合物を形成しない
もの、例えばペンタン、エチルベンゼン及び長鎖高分子
量アルコールである。
液状供給物流れは、単一又は複数の段階において連続、
半連続又はバッチ式操作を包含する任意の都合よい態様
で膜の片側に対して接触させることができる。
本発明の利益は、オレフィンの酸吸収によってアルコー
ルを製造するに当りアルコールの合成時に同時に生成す
るその水性強酸溶液からアルコールを選択的に透過させ
るために本発明の膜を使用することを特徴とする改良法
を参照することによって評価することができよう。
有利なことには、水性酸流れからアルコールを分離する
のに有用であることが分かった本発明の過フッ素化アイ
オノマー膜は、酸素不含炭化水素との混合物からアルコ
ールを優先的に透過させることが知られている。かくし
て、本発明の過フッ素化アイオノマー膜は、オレフィン
の酸触媒加水分解によって生成されたアルコールが炭化
水素、水及び酸を含む反応混合物から分離されなければ
ならないようなアルコール製造法において特に有用であ
る。
本法の1つの具体例では、第2図に例示されるように、
管路102を経て吸収塔110に送られるブチレン供給原料
は、吸収塔内において55〜85重量%好ましくは65〜80重
量%硫酸流れ106によって接触される。得られた硫酸エ
キストラクトを液相に維持するのに十分な温度及び圧力
の条件例えば20〜150℃の範囲内好ましくは60℃の温度
及び60〜500psigの範囲内好ましくは約100psigの圧力が
提供される。このエキストラクト液体は、一般には約45
〜85重量%好ましくは約60〜70重量%の酸強度及び約10
〜40重量%の吸収エチレン有価物を含みその残部が水で
ある。エキストラクト液体は、吸収塔110の下方部から
導管104を経て抜き出される。ブチレンを含む未吸収ガ
スは、吸収塔110の上方部から導管107を経て抜き取られ
そして所望ならば導管102に再循環させることができ、
又は苛性溶液の場合のように通常のスクラッビング/洗
浄処理を受けることができる。
しかる後、吸収オレフィン有価物を加水分解するために
水が添加される。エキストラクト液は、管路104を経て
混合帯域に送られる。この混合帯域は、別個の容器(図
示せず)又は導管104の一部分からなることができる。
後者の場合には、導管112を経て水が導管104に直接導入
されそして水とブチル硫酸エキストラクトとの所望の完
全混合及び反応を可能にするのに好適な長さの導管を備
えるべきである。
別法として、容器160の混合帯域(図示せず)に水を加
えることができるが、この混合帯域には、得られる希釈
酸供給物流れを膜に対して接触させる前に水とエキスト
ラクトとの適切な混合を得るのに好適な手段を備えるこ
とができる。
水を加える条件は、広範囲にわたって変動させることが
できる。一般には、エキストラクトの温度は、約30〜10
0℃の範囲内に維持される。水を加える圧力条件は厳密
なものではなく、50〜500psigの範囲内の圧力が一般に
受け入れ可能である。
かくして得られた希釈酸流れは、一般には、A.S.約40〜
75重量%好ましくは50〜60重量%及びE.S.0.2〜1.4重量
%好ましくは0.8〜1.2重量%の範囲内の組成を有する。
“A.S."は、“酸強度”即ち酸/アルコール供給物流れ
中の強酸の濃度を意味し、そして“E.S."は強酸溶液の
“エキストラクト飽和度”を意味する。
本明細書で使用する酸/アルコール供給物流れの“酸強
度”はH2SO4の場合に有機を含めない基準で本明細書で
は次の如く規定される。
[上記式において、W1は強酸の重量であり、W2はH2Oの
重量であり、W3はアルコールの重量であり、W4は強酸の
モノアルキルエステルの重量であり、M3はアルコールの
分子量であり、M1は強酸の分子量であり、そしてM5はオ
レフィンの分子量である]。また、流れ104におけるア
ルコール及びアルキルエステルの濃度も広範囲にわたっ
て変動することができ、しかして飽和モノアルコール濃
度は一般には約5〜50重量%好ましくは約10〜40重量%
の範囲内であり、そして強酸の飽和アルコールアルキル
エステルは一般には全アルキルエステル(モノー及びジ
アルキルエステル)の約1〜15重量%好ましくは約1〜
5重量%の範囲内である。
アルコール及び(又は)強酸のアルキルエステルを含有
する強酸溶液について本明細書で使用する用語“エキス
トラクト飽和度”(即ち、“E.S."値)は、式(III) [式中、X1は液体中に吸収されるアルコール(及びアル
キルエステルによって表わされるアルコール等価物)の
モル分率であり、そしてXAは液体中における強酸及び強
酸エステルの強酸部分のモル分率である]によって規定
される。
第二ブチルエーテル(SBE)、硫酸水素ブチル(BuHS
O4)、第二ブチルアルコール(SBA)、硫酸及び水を含
有する次の供給物は、高い酸濃度において水を用いて生
成されそして平衡にされたものの例である。
次いで、希釈硫酸流れは、本発明の膜125を収納する膜
収納容器160に送られる。
膜収納容器の特定の設計及び寸法形状は、容量、流量等
の個々の要件に従って変動する。容器は、膜を支持し且
つ酸流れと膜の第一側との接触を促進するように適応さ
れるべきである。また、容器内には透過物の回収及び未
透過流れの収集のための手段も備えるべきである。ま
た、収納容器には、その中に収容される流体に対して温
度、圧力、流量等の所望条件を維持するのに好適な制御
体を備えるべきである。更に、容器は、約50〜500psig
の内圧、約40〜100℃の温度及び少なくとも約50〜100l/
(m2日)の流速並びに酸供給流れの腐食作用に対して耐
えるように適応されるのが好ましい。
膜は偏平シートとして形成することができるが、その第
一側は酸供給流れによって接触されそして膜の第二側に
おいてアルコール富化透過物が回収されるようにされ
る。別法として、膜は供給物流れが内外を通される中空
管状体からなることができ、しかして透過物は膜の内面
又は外面においてそれぞれ集められる。
液体供給物流れは、単一又は複数の段階において連続
式、半連続式又はバッチ式操作を包含する任意の都合の
よい態様で膜の片側に対して接触させることができる。
本法の1つの具体例では、膜の第二側に約0.2psiaの真
空が維持される。アルコールを含有する希釈酸供給物流
れが膜の片側に対して接触され、そして膜の第二側にお
いて供給物流れと比較して増加した濃度でアルコールを
含む気相透過物が抜き取られる。
有益には、膜による透気化によって透過物を集める場合
には、オレフィンの水和及び吸収オレフィン有価物の加
水分解間の反応熱は、透過物の温度をそれが膜の透気化
するように維持するのに要する熱の少なくとも一部分を
供給する。
透過物(好ましくは少なくとも約60重量%のアルコール
を含有する)は、次いで、更に通常の処理のために例え
ば過剰水を除去するために、また残留炭化水素からの分
離を行なうために管路118を経て送ることができる。
第2図に例示されるように、膜の供給物側で回収される
アルコール除去希釈酸流れは、管路128を経て膜収納容
器160を出て、そして水をオーバーヘッド132として抜き
取り且つプロセスでの再循環に好適な再濃縮酸流れから
なる第二の塔底生成物138を形成するために蒸留による
再濃縮(例えば、スチーム熱交換器134及び再沸流れ137
を使用して)に備えて酸濃縮器130に送られる。濃縮さ
れた塔底残液は冷却器140で冷却されそして収納工程110
への最終的な再循環に備えて貯蔵タンク150に送られ、
しかして必要時に補給酸105が加えられる。
第2図に例示される方法は、オーバーヘッドアルコール
含有画分及び希釈硫酸塔底生成物を得るために希釈酸供
給物流れをスチームストリッピングするエネルギーコス
ト高のプロセス工程によって特徴づけられる通常の方法
と比較してエネルギーの節約を達成する。
本発明の方法のもう1つの具体例では、使用する膜は、
供給物と比較して増加した濃度でアルコールを含む水性
透過物を形成するのに十分な水とアルコールが膜を透過
し、これによって、膜の供給物側においてアルコールが
実質上除去され且つ酸含量に関してプロセスでの直接再
循環に好適な濃度まで再濃縮された酸溶液も回収される
ような希釈酸溶液中の成分に対する選択性値によって特
徴づけられる。
第3図に例示されるように、ブチレン供給原料は管路20
2を経て吸収塔210に送られ、しかして吸収塔内において
管路206からの55〜85重量%好ましくは65〜80重量%硫
酸流れによって接触される。先の具体例におけると同様
の温度及び圧力の条件即ち20〜150℃の範囲内の温度及
び60〜500psigの範囲内の圧力の使用が企図される。エ
キストラクト液体は、吸収塔210の下方部から導管204を
経て抜き出される。未吸収ガスは、吸収塔210の上方部
から導管207を経て抜き出され、そして、導管202に再循
環させることができ又は通常の如くスクラッビング若し
くは洗浄によって処理することができる。
吸収帯域からの液体流れは、管路204を経て混合帯域に
送られる(図示の如く、導管204の一部分)。水は導管2
12を経て導管204に導入される。
得られた希釈酸流れは、次いで、膜収納容器260に導入
されそして膜235の第一側に対して接触される。この具
体例に従えば、アルコールを含量する水性透過物が膜23
5を透過しそして管路248を経て膜収納容器を出る。
これによって、約55〜85重量%好ましくは55〜65重量%
酸強度の水性濃強酸溶液が生成される。この溶液は管路
268を経て供給タンク250に送られ、ここでそれは管路20
6を経て吸収塔210へのプロセスでの再循環のために貯蔵
することができ、そして必要に応じて補給酸205が加え
らえる。
次いで、アルコール含有透過物は管路248を経て蒸留塔
及び他の慣用分離装置に送られ、又は別法として、アル
コール生成物の回収を可能にするように水溶液からアル
コールを分離するのに有効であることが斯界において知
られた1つ以上の膜に対して接触される。
第3図に例示される本発明の方法は、スチームストリッ
ピング及び蒸留による酸再濃縮の両方を必要とする通常
の方法と比較してエネルギーの節約をもたらす。
本発明の好ましい具体例では、本発明の膜を構成する
“膜反応装置”を使用したアルコール製造回収のための
連続式低エネルギー法が提供される。
この方法に従えば、アルコールを膜反応装置の膜を透過
させることによる吸収塔からの液状エキストラクト流れ
からのアルコールの除去は、上記の反応Iで表わされる
反応を、吸収オレフィン有価物を形成すべく酸へのオレ
フィンの更にの吸収に向けて促進させる。かくして、吸
収塔からの液体エキストラクト流れを膜の第一側に対し
て接触させそして膜の透過によってエキストラクト流れ
からアルコールを除去するときに、エキストラクト流れ
中のオレフィンを水性強酸中に吸収させる反応は、吸収
塔からの液体エキストラクト流れを実質上平衡状態に維
持するのに十分な速度で進行するように操作され、しか
してアルコールの透過によって未透過酸溶液が膜の第一
側において回収される。
オレフィンの酸触媒吸収はアルコールの除去によって連
続的に促進されるので、吸収に対して従来技術の方法で
の使用に関して本明細書に記載したよりも低濃度の水性
強酸を使用することができる。本法において用いる水性
濃強酸は、例えばブチレンの水和では一般には約35〜70
重量%好ましくは40〜65重量%酸強度の強酸を含む。
加えて、この具体例では、所定の流束条件下に膜を透過
するようなアルコールを形成するのに十分でありしかも
膜の同時透過によって失われた水、液体エキストラクト
流れの流量及び膜を通る流束を補うのに十分な量を実質
上越えない量で加水分解の水を液体エキストラクト流れ
に加えるのが好ましいので、通常の方法を特徴づける酸
希釈が回避され、その結果として、プロセスでの再使用
に好適な濃度を得る前に酸を再濃縮させる要件も回避さ
れる。
本法は、アルコールスチームストリッピング及び酸再濃
縮のエネルギー集中工程によって特徴づけられる通常の
アルコール製造回収法と比較して実質的なエネルギーの
節約をもたらす。加えて、本法は、エキストラクト混合
物中における過剰な水の存在(従来技術の方法では、こ
れは、スチームストリッピングによって酸エキストラク
トからのアルコールの回収を促進するためにかかる酸エ
キストラクトを希釈するためのものである)を必須要件
とする従来技術の方法を改良するものである。本法で
は、膜を透過するようなアルコールを生成するために且
つ膜の同時透過によって失われた水を補うために水が化
学量論的量で加えられる。かくして、反応Iの平衡が過
剰水の存在下に生じるオレフィン及び遊離酸の形成の方
に戻るのが回避される。
“膜反応装置”は(1)吸収塔からの液体エキストラク
ト流れと膜の第一側との接触、(2)膜の第二側での透
過アルコールの回収、及び(3)膜の第一側での透過酸
水溶液の収集を容易にするように適応された収納容器内
に支持されている本発明の1つ以上の膜から構成され
る。
膜反応装置の機能は、オレフィンが水性強酸によって吸
収される反応を吸収オレフィン有価物の連続生成に向け
て促進させるために上記の反応Iの平衡制限生成物であ
るアルコールの連続的除去を可能にすることである。
収納容器は、アルコールを含有する液状エキストラクト
流れを容器の第一帯域に導入するための流入手段、容器
内に膜を支持するための手段、本発明の膜によって第一
帯域と分離された容器の第二帯域、第二帯域から透過ア
ルコールを回収するための流出手段、及び第一帯域から
未透過水性酸溶液を収集するための流出手段を含むのが
好ましい。また、容器には、その中に収容された流体に
ついて流量、温度及び圧力を調節するための適当な制御
体を備えるべきである。
好ましくは、本法は、吸収オレフィン有価物の加水分解
によってアルコールが形成されるにつれてアルコールが
膜を透過し、これによって膜の第一側において吸収帯域
かの液体流れと実質上平衡状態の未透過水溶液の回収を
容易にするように行われる。
第4図に例示されるように、例えばブチレンの如きオレ
フィンを含有する炭化水素供給原料は、管路306からの
硫酸の如き水性濃硫酸と接触させるために管路302を経
て吸収塔310に導入される。強酸として硫酸を用いると
きには、流れ306は、ブチレンの水和では一般には約35
〜70重量%好ましくは40〜65重量%酸強度の硫酸を含有
する。供給原料中には、オレフィンの他に、石油炭化水
素の分解によるオレフィンの生成から誘導される不活性
パラフィンが存在してもよい。オレフィンは、供給原料
の少なくとも約30重量%を占めるのが好ましい。吸収塔
において酸及び炭化水素が十分に混合され好ましくは少
なくとも一部分乳化されるのを確実にするために混合機
(図示せず)を随意に用いることができる。
吸収塔310において用いられる温度及び圧力は、それぞ
れ一般には約20〜150℃及び約100〜500psigの範囲内で
ある。好ましくは、吸収塔内の圧力は、炭化水素供給原
料を液相に維持するのに十分なものである。
吸収塔310から管路317を経て液体生成物として抜き出さ
れる生成した液体流れは、水(好ましくは約20〜30重量
%)、硫酸(好ましくは約60重量%酸強度の濃度で)及
び約20〜30重量%の吸収オレフィン有価物並びにパラフ
ィン及びタールの如き未反応炭化水素を含有する。かく
して、生成された酸流れは、A.S.約60重量%及びES0.8
の組成を有する。次いで、液体流れは、管路317を経て
本発明の膜345を含む膜反応装置360に送られる。
膜との接触に先立って、硫酸エキストラクト及び未反応
炭化水素を含む吸収塔からの液体流れは、吸収オレフィ
ン有価物の少なくとも一部分を加水分解するために水と
混合される。水は、膜反応器への液体流れの導入に先立
って管路312による流れへのインライン添加によって
(図示される如く)、又は別法として膜反応装置内若し
くは別個の容器(図示せず)内の帯域への導入によって
加えることができる。
水は、吸収帯域からの液体流れ及び膜の第一側でアルコ
ールの透過によって回収される未透過酸水溶液の組成を
実質上平衡に維持するために、(1)所定の流束条件下
に膜を透過するようなアルコールを形成し、且つ(2)
アルコールと共に膜を同時透過することによって失われ
る水を補うのに十分な量を実質上越えない量で必要に応
じて加えられるのが好ましい。
有益なことには、アルコール透過物を膜の透気化によっ
て集める場合には、オレフィン水和間の反応熱は、透過
物の温度をそれが膜を透気化するように維持するのに必
要とされる熱の少なくとも一部分を供給する。液体が膜
と接触する前にそれに熱を加えるか又はそれから熱を除
去するために熱交換器320が設けられる。随意として又
は別法として、液体流れへの水の添加後に管路317に熱
交換器を設けることができる。
温度、流束、圧力等の所望条件に応じて膜及び膜反応器
の種々の寸法形状が可能である。中空繊維膜の使用が好
ましい。と云うのは、液体流れが中空繊維を通過する際
の乳化破壊は、プレートフレーム又はスパイラル巻きモ
ジュールのどちらを通る場合よりも困難であるからであ
る。
第4図では、アルコールは、膜345の気相透気化によっ
て管路348を経てオーバーヘッド生成物として回収され
る。次いで、オーバーヘッドアルコール生成物は、熱交
換器310で凝縮させるためにそして更に通常の処理のた
めに例えばアルコールと同時に透過した水を除去するた
めに管路398を経て送ることができる。
未透過の酸水溶液は、膜反応装置360から管路347を経て
抜き出される。
第4図において、未反応炭化水素と共に吸収ブチレン有
価物を含む管路347の酸水溶液は、本発明の膜355を収納
する第二膜反応装置380に送られる。随意に、溶液が乳
化したまであるのを確実にするために混合機(図示せ
ず)を用いることができる。液体が膜355と接触する前
にそれに熱を加えるか又はそれから熱を除去するために
熱交換器330が設けられる。先に記載したように、アル
コールを膜に透気化させようとする場合には、オレフィ
ンの連続水和の反応熱は、透過物の温度をそれが膜を透
気化するように維持するのに必要とされる熱の少なくと
も一部分供給する。
吸収オレフィン有価物を加水分解するために、管路362
を経て水が加えられる。
アルコール透過物は、膜反応装置380から管路388を経て
オーバーヘッド生成物として回収される。次いで、アル
コールは、熱交換器370を使用して冷却するために、ま
た通常の処理のために管路398に送られる。
膜反応装置380からの管路377を経て抜き出される流出物
は、主として2つの相、即ち、例えばブタン、ブタジエ
ン並びに重合反応によって形成されるタール及び油を含
む使用済み炭化水素相と、硫酸及び残留吸収オレフィン
有価物(アルコールを含む)を含む硫酸エキストラクト
相とを含有する。流出物は、2つの相の通常の分離及び
管路387による使用済み炭化水素相の除去のために相分
離器390に送られる。硫酸相からなる塔底残液部分は、
プロセスでの再循環のために管路397を経て通られる。
一般には、この相は、約7〜17重量%のアルコール及び
約40〜65重量%の硫酸を含む。酸エキストラクトをプロ
セスでの再循環のために供給タンク350に送る前にそれ
に熱を加えるか又はそれから熱を除去するために熱交換
器340が設けられる。
プロセスで実質上希釈されなかった酸エキストラクト
は、吸収塔で直接再使用するのに好適である。吸収塔に
は管路305を経て補給硫酸を加えることができる。
本発明から逸脱せずに幾多の変更修正をなし得るっこと
が明らかであり、それ故に上記の説明に含まれるすべて
の事項は本発明を単に例示するものと解釈すべきであっ
て本発明を限定するものとすべきでない。
例1 スルホン酸基を含有する過フッ素化アイオノマー膜(NA
FION N324、デュポン)から直径約5.5cmの試料を調製
した。この膜は補強した二フィルム複合体からなり、そ
の1つの層は約25μm(1ミル)の厚さ及び1,500のSO3
当量を有し、他の層は約125μm(5ミル)の厚さ及び
1,100のSO3H当量を有する。膜の実験室的透気化装置の
試験セルに取り付けた。膜の表面上に、16.5重量%のSB
A、43.9重量%のH2SO4及び39.7重量%の水からなる液状
供給物を大気圧において約3l/分の速度でポンプ送りし
た。約150kpaの真空下に透過物を抜き取った。蒸気相透
過物を、液体窒素によって冷却されたガラスコールドト
ラップで凝縮させた。この凝縮物を室温に温め、そして
凝縮物中の水の量をカールフィッシャー滴定によって測
定した。膜の試験間に、一時間毎に透過物をサンプリン
グしそして含水量について分析した。
透過物は、約35重量%の水及び65重量%の有機物よりな
っていた。ガスクロマトグラフィーによって、透過物中
の有機物質は、SBAが約95重量%よりも多くそして残部
の大部分がジブチルエーテルであることが示された。
pH測定によって硫酸は透過物試料中にも又は膜表面の透
過物側にも測定し得る量で存在しなかったことが確認さ
れた。
比較試験を行なったが、この場合に供給物は水及びSBA
(29.4重量%のSBA、70.6重量%のH2O)からなりそして
硫酸は全く存在しなかった。このような系の透過物は、
約80重量%の水を含有していた。これから、SBA、水及
び硫酸を含有する供給物から優先的にアルコールがNAFI
ON 膜を透過することは予測されなかった。
例2〜9 次の例2〜9では、10重量%SBA/90重量%H2Oの溶液を
使用して又は16.5/48.8/34.7重量%SBA/H2SO4/H2O
(“標準供給物”と称する)に対して種々のNAFION
で更に分離を行なった。各例において特に記していなけ
れば、温度は水/SBAに対しては25℃でありそして標準供
給物に対しては50℃であった。
例2〜8では、供給物は、ステンレス鋼製部材上のテフ
ロン被覆の欠陥を浸透する硫酸によって316ステンレス
鋼からの様々な微量のイオンで汚染されていたかもしれ
ない。
Nafion膜をセルに取付け、そして水中に10%のイソプロ
ピルアルコールを溶解させた供給物を24℃で循環させ
た。次いで、約27重量%のイソプロピルアルコール、45
重量%のH2SO4及び27重量%のH2Oを含む酸供給物(ここ
では、“対照10"と称する)を50℃で循環させた。膜に
対してIPA/水供給物を接触させたときに極めて低い選択
性と共に高い流束が認められた。膜に対して酸供給物を
接触させると流束が低下したが、しかしアルコールに対
する良好な選択性が認められた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 71/82 500 9153−4D C08L 27/12 LGL (72)発明者 ベイエル,ジェイムズ ジョゼフ アメリカ合衆国 07950 ニュージャージ ー,モリス プレインズ,カトラー ロー ド 26 (56)参考文献 特開 昭54−33278(JP,A) 特開 昭54−33279(JP,A) 特開 昭58−183904(JP,A) 特開 昭58−183907(JP,A) 特開 昭59−48427(JP,A)

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコール、水及び酸を含む供給混合物を
    過フッ素化アイオノマー膜の第一側に対して接触させ、
    そして膜の第二側において供給物流れと比較して増加し
    た濃度でアルコールを含む透過物を抜き取ることからな
    る供給混合物からのアルコールの分離法。
  2. 【請求項2】膜の第一側においてアルコールを実質上除
    去した酸水溶液が回収される請求の範囲第1項記載方
    法。
  3. 【請求項3】酸水溶液が約45〜85重量%酸強度の酸を含
    有する請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】アルコールが1分子当り2〜8個の炭素原
    子を有する飽和モノアルコールからなる請求の範囲第1
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】回収されたアルコールが第二ブチルアルコ
    ールであり、そしてアルコールを回収した供給物が第二
    ブチルアルコール、硫酸及び水を含む請求の範囲第1項
    記載の方法。
  6. 【請求項6】アルコールがイソプロピルアルコールであ
    り、そしてアルコールを回収した供給物がイソプロピル
    アルコール、硫酸及び水を含む請求の範囲第1項記載の
    方法。
  7. 【請求項7】膜が、ペルフルオルエチレンとペルフルオ
    ルビニルエーテルとの共重合体であってそのペルフルオ
    ルビニルエーテル部分にペンダントカルボン酸又はスル
    ホン酸基を有するものである請求の範囲第1項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】膜が、ペルフルオルエチレンとペルフルオ
    ルビニルエーテルとの共重合体であってそのペルフルオ
    ルビニルエーテル部分にペンダントスルホン酸基を有す
    るものである請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 【請求項9】回収されたアルコールが第二ブチルアルコ
    ールであり、そしてアルコールを回収した供給物が第二
    ブチルアルコール、硫酸及び水を含む請求の範囲第8項
    記載の方法。
  10. 【請求項10】回収されたアルコールがイソプロピルア
    ルコールであり、そしてアルコールを回収した供給物が
    イソプロピルアルコール、硫酸及び水を含む請求の範囲
    第8項記載の方法。
  11. 【請求項11】膜が次の共重合体 [式中、m=5〜13.5、n=1,000、Z=1、2、3・
    ・・]からなる請求の範囲第1項記載の方法。
  12. 【請求項12】透過物が、供給物上に維持された圧力よ
    りも低い圧力で抜き取られる請求の範囲第1項記載の方
    法。
  13. 【請求項13】透過物が、大気圧よりも低い分圧で抜き
    取られる請求の範囲第12項記載の方法。
  14. 【請求項14】透過物が蒸気として抜き取られる請求の
    範囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】膜の第二側に対してガスが吹き流され、
    これによって透過物がガス中で気化する請求の範囲第1
    項記載の方法。
  16. 【請求項16】膜の第二側に対して液状溶剤が流され、
    そしてこの液状溶剤中に透過物が可溶性である請求の範
    囲第1項記載の方法。
  17. 【請求項17】(a)吸収帯域において水性濃強酸流れ
    でオレフィンを吸収して該オレフィンに相当する酸のア
    ルキルエステルを形成し、 (b)前記吸収帯域から該アルキルエステルを含有する
    液状流れを回収し、 (c)回収された液体に水を接触させて相当するアルコ
    ールを遊離し、 (d)得られたアルコール含有希釈酸供給物流れを過フ
    ッ素化アイオノマーからなる膜の第一側に対して接触さ
    せ、そして (e)膜の第二側において供給物流れと比較して増加し
    た濃度でアルコールを含む透過物を抜き取り、これによ
    って膜の第一側においてアルコールが実質上除去された
    希釈酸溶液も回収する、 ことからなるアルコールの改良製造法。
  18. 【請求項18】希釈酸溶液が酸濃縮器に送られ、そこで
    酸溶液が水蒸気の除去のため蒸留され、これによって約
    45〜85重量%酸強度の酸を含有する水性濃縮強酸流れを
    形成する請求の範囲第17項記載の方法。
  19. 【請求項19】アルコールが1分子当り2〜8個の炭素
    原子を有する飽和モノアルコールからなる請求の範囲第
    17項記載の方法。
  20. 【請求項20】膜が、ペルフルオルエチレンとペルフル
    オルビニルエーテルとの共重合体であってそのペルフル
    オルビニルエーテル部分にスルホン酸基を有するもので
    ある請求の範囲第17項記載の方法。
  21. 【請求項21】アルコールが第二ブチルアルコール又は
    イソプロピルアルコールである請求の範囲第20項記載の
    方法。
  22. 【請求項22】透過物が、供給物上に維持された圧力よ
    りも低い圧力で抜き取られる請求の範囲第17項記載の方
    法。
  23. 【請求項23】透過物が、大気圧よりも低い分圧で抜き
    取られる請求の範囲第22項記載の方法。
  24. 【請求項24】透過物が蒸気として抜き取られる請求の
    範囲第23項記載の方法。
  25. 【請求項25】(a)吸収帯域において水性濃強酸流れ
    でオレフィンを吸収して該オレフィンに相当する酸のア
    ルキルエステルを形成し、 (b)前記吸収帯域から該酸アルキルエステルを含有す
    る液状流れを回収し、 (c)回収された液体に水を接触させて相当するアルコ
    ールを遊離し、 (d)得られたアルコール含有希釈酸供給物流れを過フ
    ッ素化アイオノマー膜の第一側に対して接触させ、そし
    て (e)膜の第二側において供給物流れと比較して増加し
    た濃度でアルコールを含む水性透過物を抜き取り、これ
    によって膜の第一側において約45〜85重量%酸強度の酸
    を含有し且つアルコールが実質上除去された水性濃強酸
    溶液も回収する、 ことからなるアルコールの改良製造法。
  26. 【請求項26】水性濃強酸溶液が吸収帯域に再循環され
    る請求の範囲第25項記載の方法。
  27. 【請求項27】アルコールが1分子当り2〜8個の炭素
    原子を有する飽和モノアルコールからなる請求の範囲第
    25項記載の方法。
  28. 【請求項28】膜が、ペルフルオルエチレンとペルフル
    オルビニルエーテルとの共重合体であってそのペルフル
    オルビニルエーテル部分にペンダントカルボン酸又はス
    ルホン酸基を有するものである請求の範囲第25項記載の
    方法。
  29. 【請求項29】膜が、ペルフルオルエチレンとペルフル
    オルビニルエーテルとの共重合体であってそのペルフル
    オルビニルエーテル部分にペンダントスルホン酸基を有
    するものである請求の範囲第25項記載の方法。
  30. 【請求項30】アルコールが第二ブチルアルコール又は
    イソプロピルアルコールから選択される請求の範囲第29
    項記載の方法。
  31. 【請求項31】膜が次の共重合体 [式中、m=5〜13.5、n=1,000、Z=1、2、3・
    ・・]からなる請求の範囲第25項記載の方法。
  32. 【請求項32】(a)吸収帯域において水性濃強酸流れ
    でオレフィンを吸収して該オレフィンに相当する酸のア
    ルキルエステルを形成し、 (b)前記吸収帯域から該酸アルキルエステルを含有す
    る液状流れを回収し、 (c)回収された液体に水を接触させて相当するアルコ
    ールの少なくとも一部分を遊離し、 (d)得られたアルコール含有酸供給物流れを過フッ素
    化アイオノマー膜の第一側に対して接触させ、そして (e)膜の第二側において供給物流れと比較して増加し
    た濃度でアルコールを含む透過物を抜き取り、これによ
    って膜の第一側において前記吸収帯域からの液状供給物
    流れと実質上平衡状態にある酸水溶液も回収する、 ことからなるアルコールの改良製造法。
  33. 【請求項33】酸水溶液が吸収帯域に再循環される請求
    の範囲第32項記載の方法。
  34. 【請求項34】アルコールが1分子当り2〜8個の炭素
    原子を有する飽和モノアルコールからなる請求の範囲第
    32項記載の方法。
  35. 【請求項35】膜が、ペルフルオルエチレンとペルフル
    オルビニルエーテルとの共重合体であってそのペルフル
    オルビニルエーテル部分にペンダントスルホン酸基を有
    するものである請求の範囲第32項記載の方法。
  36. 【請求項36】アルコールがイソプロピルアルコール又
    は第二ブチルアルコールから選択される請求の範囲第35
    項記載の方法。
  37. 【請求項37】工程(e)の酸水溶液が約40〜65重量%
    酸強度の酸を含有する請求の範囲第32項記載の方法。
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