JPH07115382B2 - 容器及びその製造方法 - Google Patents

容器及びその製造方法

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JPH07115382B2 JP24381892A JP24381892A JPH07115382B2 JP H07115382 B2 JPH07115382 B2 JP H07115382B2 JP 24381892 A JP24381892 A JP 24381892A JP 24381892 A JP24381892 A JP 24381892A JP H07115382 B2 JPH07115382 B2 JP H07115382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品等を収容する容器
及びその製造方法にに関する。
【0002】
【従来の技術】食品等を収容する容器として、図6
(ハ)に示す如く合成樹脂製の容器本体30の外周面に文
字絵柄等の印刷が施されたラベル31が装着されたものが
ある。この容器32の製造方法は、先ず、熱収縮性を有す
るフィルムからなるラベル31を円筒状に形成した後に、
該ラベル31を予備成形用型33に外嵌し、更に、該ラベル
31を予備成形用型33に沿うように予備的に熱収縮させる
ことにより、ラベル31の予備成形品34を制作する(図6
(イ)参照)。
【0003】次に、この予備成形品34を雌型36の内周面
36a に内嵌させた状態で、該雌型36と雄型37とで型閉じ
を行い、型閉じされた状態で雌型37の注入路38を介して
両型36,37 間に溶融樹脂を注入して容器本体30を形成し
ている(図6(ロ)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のような製造方法は、雌型36の内周面36a にラベル31
を接触させた状態で樹脂を注入することから、ラベル31
は容器本体30の側周面30a に位置するのみで容器本体30
の底面部30b に設けることはできなかった。このため、
該容器30全面にわたって文字等の表示ができず、容器本
体30への表示が制限され容器本体30の全面が有効に利用
できないという欠点があった。
【0005】また、溶融樹脂の注入時に、該樹脂の流れ
によりラベル31の一端部31a 側が雌型36から剥離し易
く、そのため、ラベル31に皺が発生するおそれもあっ
た。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れもので、容器本体の側周面は無論のこと底面側にも文
字絵柄等が表示可能としてその表示面積を大きくでき、
且つ、ラベルに皺が発生するのを好適に防止することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために容器及びその製造方法としてなされたもの
で、容器の製造方法としての特徴は、筒状に形成された
熱収縮性ラベル5を予備成形用型12に沿うように加熱収
縮させ、しかも、樹脂流通用孔9を有し且つ文字絵柄等
が表示される補助ラベル6を前記ラベル5の一端部5aに
接着されて予備成形品14を形成する工程と、該予備成形
品14を雌型15に内嵌した後に、該予備成形品14と雄型17
とが所定の間隙19を有するように雄型17と雌型15とを型
閉じする工程と、雌型15に形成された注入路16及び前記
補助ラベル6の樹脂流通用孔9を介して溶融樹脂材料を
前記間隙19に注入して容器本体3を形成する工程とを有
することにある。
【0008】また、容器としての特徴は、合成樹脂製の
容器本体3の外周面に筒状の熱収縮性ラベル5が装着さ
れ、容器本体3の底面部3bに位置するように、文字絵柄
等の表示が施される補助ラベル6が前記ラベル5の一端
部5aに一体に接着されてなり、該補助ラベル6には、容
器本体3の成形時に雌型15に内嵌されたラベル5と雄型
17との間に設けられた間隙19に溶融樹脂を注入するため
の樹脂流通用孔9が形成されてなることにある。
【0009】
【作用】本発明の容器の製造方法において、溶融樹脂
は、雌型15の注入路16を介して予備成形品14と雄型17と
の間隙19に注入されるのであるが、補助ラベル6には樹
脂流通用孔9が形成されていることから、樹脂は該樹脂
流通用孔9を介して間隙19に注入されることとなり、補
助ラベル6が何ら支障となることはない。
【0010】しかも、ラベル5の一端部5aには補助ラベ
ル6が接着されていることから、樹脂の注入時に該ラベ
ル5の一端部5aは樹脂の流れにより雌型15から剥離する
おそれはなく、ラベル5に皺が発生することはない。
【0011】更に、注入される溶融樹脂は、その射出力
により予備成形品14を雌型15の内周面15b 側に押圧する
ので、前記雌型15に脚部用溝15cを形成し、溶融樹脂を
注入することにより前記補助ラベル6を脚部用溝15c内
に屈曲させたり、前記補助ラベル6の脚部用溝15cに対
応する位置に脚部用孔23を形成し、溶融樹脂を脚部用孔
23を介して脚部用溝15cに注入することにより脚部21を
容易に形成することができるのである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に基づ
いて説明する。図1(ロ)において、1は食品が収容さ
れる容器を示し、該容器1は、合成樹脂製の容器本体3
と、該容器本体3の外側周面3aに装着された熱収縮性の
ラベル5と、容器本体3の底面部3b側に位置する補助ラ
ベル6とから構成されている。
【0013】前記容器本体3はポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂材料か
らなり、所定の剛性を有するように射出成形により形成
されている。
【0014】前記ラベル5は、例えば一軸延伸のポリプ
ロピレンの熱収縮性を有する合成樹脂性フィルム8に絵
柄等のデザインが印刷された所謂インモールドラベルで
ある。前記補助ラベル6は、図2(ハ)に示す如く円形
を呈し且つ可撓性の良好なポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂性のシ
ート体からなり、該補助ラベル6を外側に屈曲すること
により、脚部21が形成されている。また、該補助ラベル
6はその中央部に樹脂流通用孔9が形成されていると共
に、その表面には内容物の調理方法等の説明が記載され
ている。
【0015】本発明の一実施例は以上の構成からなり、
次にその製造方法について説明する。先ず、図2(イ)
に示すようにラベル5の両端部を接合して該ラベル5を
予め筒状に制作する。次に、該筒状のラベル5を予備成
形用型12に外嵌すると共に、該予備成形用型12の上面12
a に補助ラベル6を載置した後に、加熱装置(図示省
略)によりラベル5を加熱すると、ラベル5は予備成形
用型12に沿った形状に熱収縮する。
【0016】また、このラベル5の一端部(底面側)5a
を予備成形用型12の上面12a に沿うように内側に屈曲さ
せて屈曲部13を形成し、該屈曲部13と補助ラベル6とを
一体に接着するのであるが、その手段としては、両者を
ヒートシールしたり、あるいは感熱接着剤で接着したり
して予備成形品14を制作する(図2(ロ)参照)。ま
た、該補助ラベル6のラベル5への接着は、予備成形さ
れたラベル5を予備成形用型12から取り外した後に行う
ようにしても良い。
【0017】次に、図3に示す如く前記の予備成形品14
を雌型15の内周面15b に嵌入する。該雌型15には、注入
路16が形成されており、該注入路16が前記補助ラベル6
の樹脂流通用孔9と一致するようになっている。
【0018】更に、雄型17と雌型15とを接近させて型閉
じを行う。このように型閉じ状態において前記予備成形
品14と雄型17とは、所定の間隙19が設けられており、該
間隙19に溶融状態にある樹脂材料を雌型15の注入路16を
介して注入する。
【0019】注入される溶融樹脂は、先ず補助ラベル6
の樹脂流通用孔9を介して間隙19内に入り、雄型17の上
面17a に形成された案内凹部18により均等に分配されな
がら間隙19内に充填される。樹脂の射出力により予備成
形品14は雌型15側に密着状に押圧され、また、この樹脂
の圧力により補助ラベル6は雌型15の上面15a に環状に
形成された脚部用溝15c内に押圧変形され、湾曲した脚
部21が形成される(図1(イ)参照)。また、この樹脂
の注入時に、ラベル5の一端部5aには補助ラベル6が接
着されていることから、ラベル5の一端部5aが雌型15か
ら剥離することはなく、ラベル5に皺が発生するのを防
止できるのである。
【0020】図4は本発明の他の実施例を示し、上記実
施例が補助ラベル6を屈曲させることにより脚部21を形
成したのに対して本実施例は、樹脂にて脚部21を形成す
るようにしたものである。即ち、補助ラベル6には、図
4(ハ)に示す如く樹脂流通用孔9を中心にして複数の
脚部用孔23が補助ラベル6の周方向に形成されている。
このため、図4(イ)に示す如く溶融樹脂を間隙19内に
注入した際に、樹脂は予備成形品14を雌型15側に押圧す
ると共に、該樹脂は補助ラベル6の長孔23を介して前記
雌型15の脚部用溝15c内に入り、樹脂により脚部21が形
成される(図4(ロ)参照)。
【0021】本実施例では、補助ラベル6に長孔23を形
成することにより、補助ラベル6を屈曲させることなく
樹脂にて脚部21を形成する構成なので、補助ラベル6を
屈曲させる必要がなく、従って、補助ラベル6の肉厚を
厚くでき、容器1を更に強固にできる利点がある。ま
た、上記の如く補助ラベル6は屈曲させる必要がないこ
とから、紙材料を基材とし、その外面に印刷を施し、裏
面にヒートシール剤をコーティングしても良い。
【0022】本発明は上記それぞれの実施例に限定され
るものではなく、例えば、前記ラベル5は、熱収縮性ポ
リプロピレンフィルムに限らず、例えば、ポリスチレ
ン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の
熱収縮性を有するフィルムでも良く、これらを材料とす
る発泡フィルムから構成して、断熱効果を付加すること
もできる。
【0023】また、補助ラベル6の形状も円形に限ら
ず、多角形等であっても良く、容器本体3の形状に応じ
て任意に設定可能であり、樹脂流通用孔9も補助ラベル
6の任意の位置に複数個設けることも可能である。
【0024】更に、上記それぞれの実施例では、ラベル
5にデザインを施し、補助ラベル6に文字を施した場合
について例示したが、ラベル5及び補助ラベル6には、
適宜文字絵柄等が施せるのは無論であり、補助ラベル6
の文字等の表示手段としては印刷以外に、文字等を適宜
貼付することも可能である。
【0025】また、ラベル5及び補助ラベル6の内面に
は、溶融樹脂と接着性を有する樹脂をコーティングして
も良い。更に、ラベル5及び補助ラベル6により、容器
の外周面の広範囲を覆うことができるため、ラベル材料
にガスバリアー性や遮光性を有する基材を使用して、こ
れらの機能を付加することも可能である。
【0026】図5は雄型17に設けられた注入路16より容
器1を成形する場合を示す。即ち、同図(イ)に記載の
ものは、雄型17の注入路16より注入される溶融樹脂の圧
力により、補助ラベル6を雌型15に形成された脚部用溝
15c内に屈曲させ、脚部21を形成する。
【0027】一方、同図(ロ)に示すものは、補助ラベ
ル6に形成された長孔23を介して脚部用溝15c内に注入
される樹脂にて脚部21を形成している。尚、この様に雄
型17の注入路16より樹脂を注入する場合には、補助ラベ
ル6の樹脂流通用孔9は不要となる。
【0028】
【発明の効果】本発明の容器及びその製造方法は以上の
ように構成されているので、容器本体の側周面は無論の
こと底面部側にも文字等が表示可能となり、文字絵柄等
の表示面積を大きくできる。従って、例えば、容器本体
の側周面にはデザインのみを施し、底面部の目立ち難い
部分には、内容物の能書き等を表示でき、その実用的価
値は著大である。
【0029】しかも、ラベルの一端部に補助ラベルを接
着しているので、樹脂注入時に該ラベルに皺が発生する
のを好適に防止できる利点がある。
【0030】更に、前記雌型に脚部用溝を形成し、溶融
樹脂を注入することにより前記補助ラベルを脚部用溝内
に屈曲させたり、前記補助ラベルの脚部用溝に対応する
位置に脚部用孔を形成し、溶融樹脂を脚部用孔を介して
脚部用溝に注入したりすることにより脚部を形成する容
器の製造方法においては、補助ラベルを有しているにも
かかわらず脚部を容易に形成できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し(イ)は要部断面図、
(ロ)は容器の一部断面を含む斜視図。
【図2】本発明の一実施例を示し、(イ)は予備成形時
の要部断面図、(ロ)は予備成形品の断面図、(ハ)は
補助ラベルの平面図。
【図3】容器の成形工程を示し、(イ)は離型状態の断
面図、(ロ)は型閉じ状態の断面図。
【図4】本発明の他の実施例を示し、(イ)は要部断面
図、(ロ)は容器の断面図、(ハ)は補助ラベルの斜視
図。
【図5】雄型から溶融樹脂を注入する場合を示し、
(イ)及び(ロ)は型閉じ状態の断面図。
【図6】従来例を示し、(イ)は予備成形時の断面図、
(ロ)は成形時の断面図、(ハ)は一部断面を含む容器
の斜視図。
【符号の説明】
5…ラベル、6…補助ラベル、9…樹脂流通用孔、12…
予備成形用型、14…予備成形品、15…雌型、15c …脚部
用溝、17…雄型、19…間隙、23…脚部用孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29D 22/00 2126−4F // B29K 105:02 B29L 9:00 22:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に形成された熱収縮性ラベル(5)
    を予備成形用型(12)に沿うように加熱収縮させ、しか
    も、樹脂流通用孔(9)を有し且つ文字絵柄等が表示さ
    れる補助ラベル(6)を前記ラベル(5)の一端部(5
    a)に一体に接着されて予備成形品(14)を形成する工
    程と、該予備成形品(14)を雌型(15)に内嵌した後に、
    該予備成形品(14)と雄型(17)とが所定の間隙(19)を
    有するように雄型(17)と雌型(15)とを型閉じする工
    程と、雌型(15)に形成された注入路(16)及び前記補
    助ラベル(6)の樹脂流通用孔(9)を介して溶融樹脂
    材料を前記間隙(19)に注入して容器本体(3)を形成
    する工程とを有することを特徴とする容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記雌型(15)に脚部用溝(15c)を形
    成し、溶融樹脂を注入することにより前記補助ラベル
    (6)を脚部用溝(15c)内に屈曲して脚部(21)を形
    成する請求項1に記載の容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記雌型(15)に脚部用溝(15c)を形
    成し、しかも、前記補助ラベル(6)の脚部用溝(15
    c)に対応する位置に脚部用孔(23)を形成し、溶融樹
    脂を脚部用孔(23)を介して脚部用溝(15c)に注入す
    ることにより脚部(21)を形成する請求項1に記載の容
    器の製造方法。
  4. 【請求項4】 合成樹脂製の容器本体(3)の外周面に
    筒状の熱収縮性ラベル(5)が装着され、容器本体
    (3)の底面部(3b )に位置するように、文字絵柄等
    の表示が施される補助ラベル(6)が前記ラベル(5)
    の一端部(5a)に接着されてなり、該補助ラベル(6)
    には、容器本体(3)の成形時に雌型(15)に内嵌され
    たラベル(5)と雄型(17)との間に設けられた間隙
    (19)に溶融樹脂を注入するための樹脂流通用孔(9)
    が形成されてなることを特徴とする容器。
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