JPH07115180A - イメージセンサー及びその製造方法及び情報処理装置 - Google Patents

イメージセンサー及びその製造方法及び情報処理装置

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JPH07115180A
JPH07115180A JP5280719A JP28071993A JPH07115180A JP H07115180 A JPH07115180 A JP H07115180A JP 5280719 A JP5280719 A JP 5280719A JP 28071993 A JP28071993 A JP 28071993A JP H07115180 A JPH07115180 A JP H07115180A
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JP
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film
image sensor
filter
image
sensor
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JP5280719A
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English (en)
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Yukinori Tsukamoto
征徳 塚本
Mitsuharu Sawamura
光治 沢村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルターを有するイメージセンサーにおい
て、可視光と非可視光を分離するための良好な特性を有
するフィルターを一体的に形成することにより、フィル
ター取り付けにかかる時間と人手を削減し、コストダウ
ンを行ない、かつ後工程での膜割れ不良を防止したフィ
ルター膜を実現する。 【構成】 特定の波長の光を選択的に透過させるフィル
ターを有するイメージセンサーにおいて、光信号を電気
信号に変換する複数のセンサー部20〜23と、該セン
サー部上に形成された平坦化膜7,8と、該平坦化膜7
上に直接形成された前記フィルター膜10としての誘電
体多層膜を有することを特徴とするイメージセンサーで
あり、前記フィルター膜10が、前記センサー部近傍上
にのみ選択的に形成されていることを特徴とする。ま
た、本発明はその製造方法及びそれを用いた情報処理装
置も含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ、イメー
ジスキャナー、複写機等の画像情報処理装置に用いられ
るイメージセンサーに関し、特に可視光だけではなく非
可視光領域の光信号を電気信号に変換するための多層膜
を有するイメージセンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、イメージセンサーとしての固体撮
像装置の用途は多様化しており、新しい機能が要求され
ている。例えば、複写機の高画質化、カラー化に加え
て、目に見えない画像を認識しそれを再生し記録するこ
とが要求されてきている。そのような画像すなわち非可
視光画像としては、例えば、赤外線を吸収する特性を持
つインクで形成された画像等がある。
【0003】このようなイメージセンサーを作製するた
め、従来はイメージセンサー素子を装置に組み立てる時
に、赤外線のみを透過させるフィルターや、可視光のみ
を透過させるフィルター等を構成部品として組み込んで
いた。
【0004】また、可視光を検出するセンサーと非可視
光を検出するセンサーを併せて用いるために、両センサ
ーをモノリシックに一つの半導体チップに収めるという
技術が見いだされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のようなフィルターを別部品として組み立てる方式のイ
メージセンサーでは、そのための工程や人手がかかり、
生産効率が悪く。コストもかかるという問題点があっ
た。
【0006】また、イメージセンサー素子上に直接フィ
ルター膜を形成することにより、一体化されたイメージ
センサー素子を作製しようとすると、素子部とフィルタ
ー膜との熱膨張率の違いからフィルター膜に割れが発生
するという問題があった。
【0007】このように、可視光と非可視光を分離する
ためのフィルター、及びその形成工程においては、更な
る技術改善の余地が残されていた。
【0008】[発明の目的]本発明の目的は、可視光領
域から非可視光領域に亘る広い波長域での光信号検出が
良好に行え、信号処理が比較的容易に行える小型のイメ
ージセンサーを得ることにあり、特に可視光と非可視光
を分離するための良好な特性を有するフィルターを一体
的に形成することにより、フィルター取り付けにかかる
時間と人手を削減し、コストダウンを行なうことにあ
る。
【0009】また、特に形成後の後工程での膜割れ不良
を防止するための多層膜の構成、形状、及びその製造方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、前
記イメージセンサーにおいて、可視光領域の光信号と非
可視光領域の光信号を分離するために、センサーアレイ
の要素として誘電体多層膜をフィルターとして形成し、
更に前記多層膜を平坦化処理を施した表面上にのみ形成
することにより達成される。
【0011】また、前記多層膜をセンサー部上にのみ部
分的に形成することにより、より好ましく達成される。
【0012】更に、前記多層膜を全体として圧縮応力を
有するように形成することにより、より好ましく達成さ
れる。
【0013】
【作用】本発明によれば、平坦化膜により、平坦化処理
された表面上に多層膜をフィルターとして形成すること
により、多層膜形成時、及び形成後の後工程において熱
膨張率の相違による膜割れを防止することができる。
【0014】また、多層膜からなるフィルターを表面全
体に形成するのでなく、センサー上にのみ部分的に形成
することにより、熱膨張又は放熱時の収縮による膜割れ
を、より効果的に防止することができる。
【0015】また、多層膜からなるフィルターに圧縮応
力を持たせておくことにより、より効果的に熱膨張率の
相違による変形を吸収することができる。 [好適な実施態様例の説明]図1に本発明の好適な実施
態様例のイメージセンサーを示す。
【0016】図1(a)は、摸式的上面図の1例を示
し、このイメージセンサーには、可視光領域の光信号を
電気信号に変換する光電変換要素(R、G、B)20〜
22と、非可視光領域の光信号を電気信号に変換する光
電変換要素(IR)23とが4ライン構成で並置されて
いる。
【0017】ここで光電変換要素としては、ホトダイオ
ードやホトトランジスターのような光起電力素子又は光
導電素子が用いられる。
【0018】図1(b)は、図1(a)のイメージセン
サーの断面A−Bを摸式的に示した図である。
【0019】図1(b)に示すように、一つのSi基板
24上に形成された光電変換要素としてのフォトダイオ
ード(PD)20〜23の上に、機能を実現するための
フィルター2〜6が形成され、又各フォトダイオード2
0〜23には信号を転送するためのCCDが隣接配置さ
れる。
【0020】可視光領域用に用いられるR(赤)、G
(緑)、B(青)の各光電変換要素20〜22は、各々
特定の波長領域をのみ透過する固有の積層フィルター2
〜4と非可視光領域の光を遮断するための誘電体多層膜
からなる積層フィルター(IRカットフィルター)10
を有する。
【0021】一方、非可視光領域の光信号を電気信号に
変換する光電変換要素(IR)23としては、非可視光
領域を含む広い波長領域に感度を有する材料に、非可視
光領域の光に対して選択的な透過率を持つフィルター
5,6を組み合わせて構成する。
【0022】上記に述べた様に、各フィルターと組み合
わせることにより、特定の各可視光領域、非可視光領域
の光信号を得ることができる。
【0023】また、本発明の構造的特徴として、非可視
光領域遮断フィルター(IRカットフィルター)10は
平坦化膜7,8上のセンサー部20〜22上にのみ形成
されてある。
【0024】上記の非可視光領域遮断フィルター10の
誘電体多層膜は、高屈折率膜と低屈折率膜の交互層で構
成される。
【0025】このような高屈折率膜としてはTiO2
ZnS、Ta25 、Nb25 、ZrO2 、HfO
2 、Y23 、CeO2 等及びこれらの混合物が用いら
れ、低屈折率膜としては、Al23 、SiO2 、Mg
2 、Na3 AlF6 等及びこれらの混合物が用いられ
る。
【0026】更に上記材料の中では、圧縮応力を生じる
膜としてSiO2 、及びZnS膜を選択する場合、Ti
2 とSiO2 の交互多層膜、又はZnSとMgF2
(あるいはNa3 AlF6 )の交互多層膜を用いるのが
好ましい。
【0027】また、平坦化膜7、8としては、通常アク
リル系ポリマー等の有機樹脂を用いて形成される。
【0028】また、膜形成時の基板加熱温度は、平坦化
膜7、8が通常アクリル系ポリマー等の有機樹脂で形成
されるため耐熱性に乏しいため、好ましくは室温から2
00℃程度の温度範囲である。
【0029】又、上記多層膜の形成方法としては、通常
真空蒸着法が用いられるが、低温での膜形成において膜
強度を得るため、イオンプレーティング法やイオンビー
ムアシスト法を用いることが可能であり、更にはゴミの
混入を防ぐためにスパッタ法で形成することも可能であ
る。
【0030】特に、上記イオンやプラズマを利用する形
成方法においては、大きな圧縮応力を有する膜を形成す
ることができ、後工程での膜割れを防止するための製造
方法として有効である。
【0031】図2は、上述したようなイメージセンサの
製造工程を示す模式的な工程図である。
【0032】まず、センサー部とAl電極パッド部9を
形成したSi基板上に、平坦化膜8を全面的に形成する
(工程(a))。
【0033】次に、平坦化膜8上に、IRカットフィル
ター10を全面的に形成する(工程(b))。
【0034】次に、センサー部上にのみ、IRカットフ
ィルター10を残してパターニングし、IRカットフィ
ルター10を除去する(工程(c))。
【0035】(c)図のセンサー部100を詳細に拡大
したものが、図1(b)であり、説明の都合上、細部の
構造に関する製造工程は略してあるが、図1で説明した
イメージセンサーとすることができる。
【0036】その後、Al電極パッド部9、スクライビ
ング部13、の平坦化膜8をパターニング、及びエッチ
ングにより除去する(工程(d))。
【0037】その後、更にダイシングにより所望のチッ
プに分割する(工程(e))。
【0038】次に、ワイヤー30をボンディングし(工
程(f))、図示されていないが、パッケージと接続す
る。
【0039】更に、パッケージをガラス封止して(工程
(g))、図1で説明したイメージセンサを完成するこ
とができる。
【0040】また、図3は、本発明の他の製造工程の例
を示す図であり、後工程の模式図を示す。
【0041】まず、図2と同様にして、Si基板上にセ
ンサー部とAl電極パッド部9を形成後、平坦化膜8を
形成する(工程(a))。
【0042】その後、Al電極パッド部9、スクライビ
ング部の平坦化膜9を、パターンニング、及びエッチン
グにより除去する(工程(b))。
【0043】その後、さらにダイシングにより、所望の
チップに分割する(工程(c))。
【0044】次に、ワイヤー30をボンディングする
(工程(d))。
【0045】次に、IRカットフィルター10をセンサ
ー部上にのみ形成する(工程(e))。
【0046】更に、図2の工程(g)と同様にしてパッ
ケージをガラス封止してイメージセンサーを得ることが
できる。
【0047】従来、このような製造工程において、主と
してガラス封止の工程において、〜200℃程度の熱が
かかり、熱膨張率の違いからIRカットフィルター10
に膜割れを発生するという問題を生じる。
【0048】本発明の特徴は、平坦化処理の後IRカッ
ト膜10を形成する際、図2(c)に示すように、その
形成領域を平坦化膜8内のセンサー表面上近傍に限定す
ることにより、パターニング以降の後工程での膜割れを
防止するものである。
【0049】又、本発明は、ワイヤーボンディング処理
(図3の工程(d))後にIRカット膜10を形成する
際、図3(e)に示すように、その形成領域を平坦化膜
8内のセンサー表面上近傍に限定することにより、ガラ
ス封止工程での膜割れを防止するものである。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。なお、本
発明は以下の実施例に限定されるものではなく、他の多
層膜構成、材料等の選択も可能である。
【0051】(実施例1)図2(c)は、本実施例の誘
電体多層膜10の形成領域を示す摸式図であり、IR光
電変換要素上面を除いて、平坦化膜8のセンサー部上面
にのみ形成してある。
【0052】次に本実施例のイメージセンサーの製造工
程について説明する。
【0053】まず図2に示すアクリル系ポリマーの平坦
化膜8を形成する(図2(a))。
【0054】その後、真空蒸着法により誘電体多層膜1
0を平坦化膜上にのみ形成する(図2(b))。更に、
RIE(反応性イオンエッチング)法により、誘電体多
層膜10の形成領域を(図2(c))に示されるように
センサー部上面を残して除去する。
【0055】誘電体多層膜10は、非可視光領域の近赤
外光の透過率を抑え、可視光領域の光を透過する特性を
有するもので、SiO2 膜とTiO2 膜の21層の交互
層で構成した。
【0056】また、膜形成時の真空度は共に〜1×10
-2Paであり、基板加熱温度は〜100℃である。
【0057】SiO2 膜の内部応力は0.09GN/m
2 (圧縮)で、TiO2 膜の内部応力は0.2GN/m
2 (引っ張り)であり、このフィルターの全応力は僅か
に39.4N/mの引っ張り応力であった。
【0058】図2(c)の形成領域を有するウェーハ状
センサーを、パターニング以降の後工程の温度を150
℃以下に管理して、センサーチップとした。
【0059】図6は、誘電体多層膜10の特性を示す図
であり、B、G、Rフィルター、IR選択透過フィルタ
ー、光電変換要素の感度によって決まるものであり、そ
の半値波長、近赤外光の透過光量は約620nm、平均
5%(750nm〜850nm)である。
【0060】本実施例では、フィルター膜10を図2
(c)の形成領域とすることにより、後工程処理後も膜
割れ不良を発生しなかった。 (実施例2)図3(e)は、本実施例のイメージセンサ
の構造を示す断面模式図である。図に示すように、本実
施例では、IRカットフィルター10は、実施例1と同
様にセンサー部上にのみ形成されている。ただし、平坦
化膜8はパターニングされ、さらにAl電極パッド9は
ワイヤー30がボンディングされている。
【0061】次に、本実施例のイメージセンサーの製造
工程について説明する。
【0062】まず、図3に示すA1電極パッド部へのボ
ンディング工程(d)処理後、エッチング等で作製され
た金属マスクにより膜形成領域を限定し、実施例1と同
様にしてIRカットフィルター10を形成した(e)。
【0063】その後、ガラス封止処理を行い最終的にセ
ンサーチップを形成した。
【0064】本実施例では、IRカットフィルターの形
成領域を図3(e)に示す形成領域とすることにより、
ガラス封止処理後も膜割れ不良を発生しなかった。 (実施例3)本実施例のイメージセンサーの構造は、実
施例2で示した図3(e)のイメージセンサーと同じで
ある。
【0065】ただし、実施例2において、ガラス封止時
の処理温度を200℃で管理したところ、一部IRカッ
トの形成領域の周辺部に微小な膜割れを生じるものが発
生した。
【0066】そのため、本実施例では、IRカットフィ
ルター10を構成する多層膜の一つとしてのSiO2
の成膜時の真空度を1×10-3Paに変更し、その内部
応力を0.15GN/m2 (圧縮)とし、実施例1と同
一構成で全応力が−51N/mの圧縮応力のフィルター
を形成した。
【0067】本実施例では、圧縮応力を有するフィルタ
ーとすることにより、200℃の処理温度でも膜割れ不
良を発生しなくなった。
【0068】このように、フィルターとなる誘電体多層
膜の内のSiO2 膜の成膜時に、その真空度を高くして
成膜することにより、SiO2 膜の内部圧縮応力を高め
ることができ、多層膜全体としても圧縮応力を有するよ
うにすることができる。
【0069】本発明では、前述したように、多層膜を構
成する膜として、SiO2 膜や、ZnS膜等の圧縮応力
を生じる膜を挟んだ膜構成とし、更に、これらの圧縮応
力を生じる膜の成膜時に、真空度を高めて成膜すること
により、より大きな圧縮応力を得ることができ、多層膜
全体としても圧縮応力とすることができるものである。 (比較例1)比較例として、図5に示すイメージセンサ
ーを作製した。
【0070】実施例2と同様にして、図3のA1電極パ
ッド部へのボンディング工程(d)処理後、実施例3の
条件でIRカットフィルター10を形成した。但し形成
領域を非可視光センサー部を除いて限定せず、図5に示
す様に非センサー部を含む全面とした。
【0071】IRカットフィルター膜10を、A1パッ
ド部、Si面そのものに形成することは、本来、問題は
生じないが、本実施例のように、形成領域が平坦化膜8
の除去部にまたがると、除去部境界を起点とする膜割れ
が150℃の処理温度時に発生した。 (実施例4)図4は、本実施例のイメージセンサの構造
を示す断面模式図であり、本実施例の特徴となる構造
は、図に示すように、平坦化膜上にフィルターの光学特
性に影響を与えないSiO2 のアンダーコート15を約
200nmの厚さでスパッター法により形成したことで
ある。
【0072】次に、本実施例の製造工程について説明す
る。
【0073】まず、図2の工程(a)に示されるよう
に、センサー部を形成したSi基板上に平坦化膜8を形
成する。
【0074】次に、図2(b)に示すように、実施例3
の条件で平坦化膜8上の全面にIRカットフィルター1
0を形成した。
【0075】その後、図2の工程(c)以後と同様に、
可視光センサー部を残してRIE(リアクティブ・イオ
ン・エッチング)法により、IRカットフィルター10
を除去し、更にAlパッド部9、スクライビング部13
を、パターニング、エッチングにより除去し、以後、通
常の後工程で処理してセンサーチップを形成した。
【0076】但し、200℃以下の温度条件で後工程を
を管理した。この時、実用上の影響は無いものの、RI
E除去後にIRカットフィルターの形成領域の周辺部に
微小な膜割れを生じるものが発生した。
【0077】そのためIRカットフィルターの構成を変
更した。すなわち平坦化膜上にフィルターの光学特性に
影響を与えないSiO2 のアンダーコートを約200n
mの厚さでスパッター法により形成した。
【0078】さらに、実施例3の条件で真空蒸着法によ
り多層膜を積層しIRカットフィルターとした。
【0079】全ての層をスパッター法で形成することは
もちろん可能であるが、スパッタ法の膜形成速度が遅い
ことからアンダーコート層を除いて真空蒸着法で形成す
る手法を採用した。この時、スパッタ法で形成されたS
iO2 膜の内部応力は0.2GN/m2 (圧縮)であ
り、IRカットフィルターの全応力は−126N/mの
圧縮応力であった。
【0080】その後、同様にセンサー部の上面をパター
ニング、RIEで除去し、更に図2(c)以後と同様に
通常のエッチング以降の後工程で処理してセンサーチッ
プを形成した。
【0081】本実施例でも、同様に200℃以下の温度
条件で後工程を管理したが、この時、RIE除去後にも
IRカットフィルターの形成領域の周辺部に微小な膜割
れを生じるものは発生せず、後工程処理後良好なIRカ
ットフィルターを得ることができるようになった。
【0082】また、本発明のイメージセンサーを用いた
情報処理装置として、デジタルカラーコピー機や、カラ
ーファクシミリ装置等があり、従来と同様の位置に本発
明のイメージセンサー取り付けることにより容易に実現
することができる。本発明のイメージセンサーを用いる
ことにより、フィルター組み立てにかかる工程を無く
し、コストを削減した装置を得ることができる。 (実施例5)以上説明した各実施例のイメージセンサを
有する画像情報処理装置について、更に詳しく説明す
る。
【0083】図7に示すセンサ1は、原稿のほぼ同一点
をそれぞれR(レッド)、G(グリーン)、B(ブル
ー)、それに加え約1000nm付近に感度を有する赤
外成分に分解して400dpiの画素密度で読み取る。
【0084】該センサー出力は白色板及び赤外光基準板
を用いて、いわゆるシェーディング補正を施され、各8
bitの画像信号として識別部1001及び画像処理部
1003に入力される。画像処理部1003は一般のカ
ラー複写機で行なわれる変倍、マスキング、OCR等の
処理を行い記録信号であるC、M、Y、Kの4色信号を
生成する。
【0085】一方、判別手段としての識別部1001で
は、本発明の特徴とする原稿中の特定パターンの検出を
行ない、その結果を記録制御部1004に出力して必要
に応じて、特定色によるぬりつぶし等、記録信号に加工
を加えて記録部1005で記録紙上に記録し、あるいは
記録動作を中止するなどにより、忠実な画像再生を禁止
する。
【0086】次に本発明で検出しようとする画像パター
ンについて図8、図9を用いて概説する。
【0087】図8は可視領域ではほぼ透過し、800n
m付近の赤外光を吸収する透明色素の分光特性を示して
おり、例えば三井東圧化学(株)のSIR−159等が
代表的である。
【0088】図9は上記透明赤外吸収色素で構成される
透明インクを用いて作られたパターン例である。すなわ
ち、ある特定の赤外光を反射するインクaで記録された
三角形のパターンの上に1辺が約120μmの正方形の
微小パターンbを上記透明インクを用いて印刷してあ
る。同パターンは図で示す様に可視域ではほとんど同色
であるためbのパターンは人の目では識別不能である
が、赤外域において検出が可能となる。尚、以後の説明
の為に1例として、約120μmのパターンを図示した
が400dpiでこのbの領域を読めば図示するごとく
約4画素の大きさとなる。尚、該パターンの形成法は、
この例に限定されるものではない。
【0089】図10を用いてさらに図7の識別部100
1の詳細について説明する。図10の10−1〜10−
4はFIFOで構成される画像データ遅延部であり、そ
れぞれ32bit(8bit×4成分)の画像データを
1ライン分づつ遅延する。
【0090】入力画像信号は、まずフリップフロップ1
1−1、11−2で2画素分遅延保持してAの画素デー
タを、メモリ10−1、10−2で2ラインさらに遅延
したCの画素データを、さらにFF11−3、11−4
で2画素分遅延させた注目画素データXを、FF11−
5、11−6で2画素分遅延させたBの画素データを同
様にしてDの画素データをそれぞれ同時に判定部12に
入力する。ここで注目画素位置Xに対するその近傍A、
B、C、D4画素の位置関係は図11のごとくなる。
【0091】すなわち今注目画素Xが、図9のbの部分
のインクを読んでいたとするならば、上記A、B、C、
Dはいずれも、その周囲に位置するaパターンの画像を
読んでいる事になる。
【0092】(判定アルゴリズム)今Aの画素信号を構
成するR成分をAR 、G成分をAG 、B成分をAB 赤外
成分をAIRとし同様にB、C、Dの各画素信号を構成す
るR、G、B、IRの各成分を定義する。そして、同色
成分の平均値YR 、YG 、YB 、YIRを次式で求める。
【0093】 YR =1/4(AR +BR +GR +DR ) YG =1/4(AG +BG +GG +DG ) YB =1/4(AB +BB +GB +DB ) YIR=1/4(AIR+BIR+GIR+DIR) 目的のパターンの判定は、それぞれ上式で求めた平均値
Yと注目画素Xの差に従う。すなわち、 ΔR=|YR −XR |、ΔG=|YG −XG |、ΔB=
|YB −XB |、ΔIR−YIR−XIR としたとき ΔR<K ΔG<K(K、Lは定数) ΔB<K ΔIR>L が成立すればパターン有りと判定する。
【0094】すなわち、注目画素が、その周辺画素と比
べて可視域では色味に差が小であり、赤外特性において
定数L以上の差を有すると判断出来る。
【0095】図12は上記判定アルゴリズムを実施した
ハードウエア例である。加算器121はそれぞれ4画素
分の各色成分を単純加算し、その上位8bit分を出力
し、それぞれYR 、YG 、YB 、YIRを得る。減算器1
22は、それぞれ注目画素信号の各成分との差を求め、
R、G、Bの3成分は、その絶対値を基準信号としての
定数Kと比較器123、124、125で比較する。一
方赤外成分は基準信号としての定数Lと比較器126に
よって比較する。上記各比較器出力がアンドゲート12
7に入力され、その出力端子において、“1”の場合パ
ターンを判定した事になる。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、イメージセンサー上に
直接、誘電体多層膜からなるフィルターを形成すること
が可能となるため、従来のように、フィルターの組み立
て工程が不要となり、時間と人手を削減することがで
き、またイメージセンサーの機能・用途の多様化に役立
つものである。
【0097】特に、誘電体多層膜の形成領域を平坦化膜
上に限定することにより、膜割れを防止することができ
る。
【0098】又、誘電体多層膜の応力を制御して、全体
として圧縮応力を有する膜とすることにより、後工程に
おける膜割れを防止した良好な特性のイメージセンサー
及びその製造方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様例のイメージセンサーの概略
構造図
【図2】本発明の実施態様例及び実施例1のイメージセ
ンサーの製造工程図
【図3】本発明の実施態様例及び実施例2、3のイメー
ジセンサーの製造工程図
【図4】本発明の実施例4のイメージセンサを示す摸式
断面図
【図5】比較例のイメージセンサを示す摸式断面図
【図6】本発明の実施態様例のIRカットフィルターの
分光特性
【図7】本発明の画像情報処理装置の制御系のブロック
図。
【図8】本発明の画像情報処理装置により読み取ること
のできる原稿に用いられる赤外光吸収色素の分光特性を
示す線図。
【図9】本発明の画像情報処理装置により読み取ること
のできる原稿を示す模式図。
【図10】本発明の画像情報処理装置における判別手段
の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の画像情報処理装置における判別動作
を説明するための模式図。
【図12】図10に示した判別手段の詳細な構成を示す
ブロック図。
【符号の説明】
2,3,4 選択透過フィルター 5,6 可視光領域遮断フィルター 7,8 平坦化膜 9 Al電極パッド 10 IRカットフィルター 11 ガラス 12 パッケージ 13 スクライビング部 15 SiO2 のアンダーコート 20,21,22,23 フォトダイオード 24 Si基板 30 ワイヤー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の波長の光を選択的に透過させるフ
    ィルターを有するイメージセンサーにおいて、 光信号を電気信号に変換する複数のセンサー部と、該セ
    ンサー部上に形成された平坦化膜と、該平坦化膜上に直
    接形成された前記フィルター膜としての誘電体多層膜を
    有することを特徴とするイメージセンサー。
  2. 【請求項2】 前記フィルター膜が、前記センサー部近
    傍上にのみ選択的に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のイメージセンサー。
  3. 【請求項3】 前記多層膜が圧縮応力を有することを特
    徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
  4. 【請求項4】 前記多層膜が、前記平坦化膜に接して圧
    縮応力を有する誘電体層を含むことを特徴とする請求項
    1に記載のイメージセンサー。
  5. 【請求項5】 前記フィルター膜は、非可視光線除去フ
    ィルターであることを特徴とする請求項1に記載のイメ
    ージセンサー。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のイ
    メージセンサーを用いたことを特徴とする情報処理装
    置。
  7. 【請求項7】 非可視光像が検出された時、画像記録を
    妨げる手段を有することを特徴とする請求項6に記載の
    情報処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のイメージセンサーの製
    造方法において、 前記多層膜の形成時に、圧縮応力を生じる膜を挟み込ん
    で成膜することにより、全体として圧縮応力を有する前
    記多層膜とすることを特徴とするイメージセンサーの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記圧縮応力を生じる膜の成膜時の真空
    度を制御することにより、該膜の内部圧縮応力を制御す
    ることを特徴とする請求項8に記載のイメージセンサー
    の製造方法。
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