JPH07115141B2 - 溶融金属の電磁的調量方法 - Google Patents

溶融金属の電磁的調量方法

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JPH07115141B2
JPH07115141B2 JP21297892A JP21297892A JPH07115141B2 JP H07115141 B2 JPH07115141 B2 JP H07115141B2 JP 21297892 A JP21297892 A JP 21297892A JP 21297892 A JP21297892 A JP 21297892A JP H07115141 B2 JPH07115141 B2 JP H07115141B2
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molten metal
frequency
alternating current
coil
power loss
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エル. ゲルバー ハウァード
ティー. ガス リチャード
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
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    • B22D39/003Equipment for supplying molten metal in rations using electromagnetic field
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に下降する溶融金
属流の調量、すなわち流量の制御に関し、より具体的に
は、このような金属流の電磁的調量方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】下降す
る溶融金属流は、鋼の連続鋳造等の冶金プロセスに用い
られる。連続鋳造においては、溶融金属流は、取鍋ある
いはタンディシュのような上方の容器から、下方の鋳型
に下降する。下降する溶融金属流の流量は、従来は耐火
調量ノズル、耐火ストッパー・ロッド、あるいは耐火ス
ライディング・ゲート等の耐火機械装置によって制御な
いし調量されてきた。これらすべての機械的装置は、調
量装置の上方に設置した溶融金属内に浮遊する耐火性の
粒子が、該調量装置の壁面に付着した場合に栓をされ、
調量装置を通過する溶融金属の流量が減少される傾向に
あった。
【0003】上記のような、機械的な調量装置を用いる
際に生じる問題を最小限に抑え、又は解消する手段とし
て、周知の調量システムにおいて、下降する溶融金属流
の流れを制御するために電磁力が使用されている。この
ようなシステムでは、溶融金属流は、導電性材料による
同軸一次コイルで取り巻かれ、この一次コイルに交流が
流される。コイルは磁界を生じ、この磁界は下降する溶
融金属流の内部に渦電流を誘導する。これら全ての結果
として磁気圧力が生じ、磁気圧力は、溶融金属流を締め
付け、又は圧縮して、コイル部分又は、コイル部分より
下方の溶融金属流の断面積を縮小する。このとき金属流
の上部圧力に対し、コイルから生じる磁気圧力が上回る
か、あるいは下回るかによって断面積の範囲が決まる。
【0004】より具体的には、磁気圧力が、金属流の圧
力ヘッドを下回る場合、上記磁気圧力によって、磁場領
域内の下降流(以下、流れの上流部と称する)の速度は
減少するが、上記上流部の流れの断面積は減少しない。
上記下降流の下流部分には、(以下、流れの下流部と称
する)コイルによる実質的な磁気圧力が存在しないた
め、下流部の速度は増加する。そこで、金属流の上流部
の流量と同様に下流部の流量を維持するために、流れの
下流部は断面積を圧縮されることになる。
【0005】磁気圧力が流れの水源の圧力を上回る場合
には、流れは、磁界の領域(流れの上流部)において断
面積が圧縮される。これは、上記のように、磁気圧力が
流れの水源の圧力を上回る場合には、磁界の領域内にお
いていわゆる回転流が起こるためである。さらに具体的
に述べると、流れの中央においては流れは上流方向に流
れ、流れの周辺部においては流れは下流方向に流れる。
その結果、下流方向への流れは、流れの断面積が、磁界
の領域(流れの上流部)から縮小され始めているように
見える。
【0006】上記電磁調量システムは、最適な電磁効率
のもとで運転することが望ましい。
【0007】この電磁効率は、磁気圧力が比較的に高く
かつシステムの電力損失が比較的に低い時に最適とな
る。電力損失は、下降する溶融金属流を取り巻く一次コ
イルの内部と、溶融金属の流れの内部で生じる。電力損
失は、一次コイルの内部と溶融金属流の内部の双方にお
いて、熱として顕れる。一次コイル内の電力損失は、最
大使用可能電流と発生磁界を決定する際の限定要因であ
る。さらに、溶融金属内部の電力損失によって、溶融金
属流の温度が許容限界を上回る可能性もある。
【0008】コイル内部の電力損失によって発生するコ
イル内の熱は、循環する冷却流体を用いてコイルを冷却
することにより消散可能であるが、実際のところは、冷
却流体によってコイルから取り去ることが可能な熱量に
は限界がある。過度の電力損失によるコイルの過熱は、
看過することが出来ない。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用/効果】本発明に
よると、電磁調量システムは、システムの電磁効率を最
適にする方法で運転される。本発明による運転方法は、
(a)磁気圧力の(b)電力損失(一次コイル内および
溶融金属流内のもの)に対する比率を常に最適にするこ
とが出来る。
【0010】本発明の一態様において、一次コイルを流
れる電流を一定とすると、磁気圧力と電力損失は双方と
も、一次コイルを流れる電流の周波数によって決まる。
さらに具体的に述べると、周波数の増大は、溶融金属中
の誘導電流を増大させ、さらにこの誘導電流の増大は、
ある周波数に至るまでは、磁気圧力の増大を引き起こ
す。その後は、周波数がどのように増大しても、磁気圧
力は一様となり、増大しなくなる。
【0011】同軸コイルが、(1)実質的に円柱状の降
下金属流を取り巻き、さらに(2)コイルの半径が磁界
が溶融金属に侵入する深さ(表皮深さ)を上回る場合に
は、コイル内部の電力損失は、周波数の平方根に正比例
する。同様に、溶融金属流の内部の電力損失は、周波数
の平方根に比例するが、この場合、降下する金属流は実
質的に円柱状であり、またその半径は、溶融金属への磁
界の侵入の深さ(表皮深さ)よりも大きい。表皮深さ
は、周波数の平方根に反比例する。
【0012】前記条件において、電磁調量システムの効
率が最適となる最適周波数が存在する。この周波数は溶
融金属流の半径に応じて変化するため、周波数が電磁効
率に及ぼす影響は、表皮深さに対する流れの半径の比率
を用いてもっと一般的に表すことが出来る。
【0013】本発明によると、交流だけが供給される装
置においては、表皮深さに対する流れの半径の比率が約
1.8から約3までの範囲内にある場合に電磁効率が最
適になることが明らかとなった。別の表現をすると、こ
れは、交流だけを一次コイルに供給する場合には、縮小
していない溶融金属流の半径の約0.33倍を上回りか
つ約0.56倍を下回る表皮深さを発生する一次コイル
電流周波数を用いる必要があることを意味する。
【0014】さらに、電磁効率は、溶融金属の流れを取
り巻く一次コイルに、交流に加えて直流も供給すること
によって最適化することが可能である。最適化は、交流
と直流の両成分についてコイルの電力損失に対する磁気
圧力の最大比率に基づき、交流の周波数を適切に選択す
ること、および交流に対する直流の比率を適切に選択す
ることによって実施される。交流と直流を組み合わせた
場合、表皮深さに対する流れの半径の比率が約1.0か
ら約1.8の範囲内にある時に電磁効率が最適になるこ
とが確認された。言い換えれば、これは、ある電流周波
数と、狭窄を受けない溶融金属流の半径の約0.60を
上回りかつ約0.90を下回る表皮深さを生み出す交流
および直流を混合したものを一次コイルに使用すべきで
あることを意味する。
【0015】その他の特徴および長所は固有の方法であ
り、請求項で述べ開示しており、また添付図面と下記の
詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいてより
詳細に説明する。
【0017】ここに定義する最適化は、1つまたはまた
はそれ以上のパラメータの最適な選択によって得られる
ものであり、さらに、2つまたはそれ以上のパラメータ
が最適化される場合には、それらのパラメータは互いに
組み合わされて最適化されねばならない。例えば、一次
コイルに供給される交流の周波数(1つのパラメータと
して)を最適化することによって、電磁効率の第一の最
適化を行うことが出来る。さらに、一次コイルに供給さ
れる交流に直流(別のパラメータとして)を加えること
によって、電磁効率の新しい最適化条件を得ることが出
来る。一次コイルに直流を供給し、交流に直流を加える
場合、さらに大きな電磁効率が得られるようにその組合
せは最適化される。
【0018】まず第1図を参照する。図には、銅などの
導電材料で出来た同軸一次コイル12によって取り巻かれ
た耐火チューブ11の中を通って流れる実質的に円柱状の
降下溶融金属流10が示されている。交流の電気がコイル
12に流され、主に軸方向の磁界を発生し, この磁界は流
れ10の内部に電流を誘導する。その結果、磁気圧力が発
生し, 磁気圧力は、溶融金属流10を第1図の15で示すよ
りも小さな相対直径に圧縮する。
【0019】以下の説明は, 流れによる圧力ヘッドがコ
イル12によって発生可能な磁気圧力を上回る状況を想定
している。このような場合には, 流れ10の狭窄は, コイ
ル12によって発生された磁界の領域15の下流に位置する
流れ部分14において起きる。
【0020】流れの上流部 (領域15) は、コイル12の軸
方向の長さに対応する軸方向すなわち縦方向の長さを有
する。流れの下流部14は, コイル12と上流部15が終わる
位置から始まる。
【0021】流れの下流部14の狭窄は, 流れの上流部15
(磁界の領域) における流速の低下に続いて、下流部14
において流速の上昇が起きることによるものである。下
流部14の体積流量は, 上流部15の体積流量と同じでなけ
ればならないために, 流れは下流部14において断面積を
狭窄され、14にて増加する速度に対処する。
【0022】狭窄の程度は, 磁気圧力によって決まる。
交流だけを用いる場合の磁気圧力は, コイル12を流れる
電流の二乗(I2 ) に比例する。電流が一定の場合, 磁気
圧力は, コイル12を流れる交流の周波数が、溶融金属流
10の直径と共に変化するある周波数に達するまでは、周
波数が増大するのに伴って増大し、それ以降は、磁気圧
力は, 周波数が増大しても横ばいとなる。
【0023】コイル12によって生じた磁界が溶融金属流
10の上流部15に侵入する深さを表皮深さと称し, 表皮深
さは周波数の二乗根に反比例する。
【0024】電流がコイル12を流れる時にコイル12内部
で電力損失があり、この電力損失は熱として顕れ, コイ
ル12の温度上昇を招く。電流が一定の場合、コイル12内
部の電力損失は, 半径が表皮深さを上回るコイルでは,
周波数の二乗根に正比例する。
【0025】コイル12によって生じた磁界によって溶融
金属流10の上流部15に電流が誘導される時には, 溶融金
属流の内部に電力損失があり, この電力損失は熱として
顕れ, 流れ10の温度を上げる。一次コイル12の電流が一
定の場合, 溶融金属流10の半径が表皮深さよりも大きけ
れば, 流れ10内部の電力損失は周波数の二乗根に正比例
する。
【0026】コイル12に熱として顕れる電力損失は, 循
環冷却流体を用いてコイルを冷却することによって消散
することができる。熱は冷却流体を昇温する形で消散さ
れるが, 実際においては, 冷却流体の昇温は, 典型的な
商用運転条件のもとでは約30℃に制限される。
【0027】先に述べたように, 上流部15における溶融
金属流の速度を低減するために加えられる磁気圧力は,
上流部15に誘導される電流に比例し, この電流は一次コ
イル12内の電流の二乗に比例する。一次コイル12の電流
が一定の場合, 上流部15の誘導電流および上流部15の磁
気圧力は, それぞれあるレベルの周波数に達するまで
は, 周波数に比例する。その後は, 誘導電流および磁気
圧力の増大は, 周波数の増大に伴って横ばいとなる。し
かし, 一次コイルと流れの双方の電力損失は、周波数の
増大に伴って増大し続け, 周波数の二乗根に比例する。
【0028】前の段落で述べた全ての要素の正味効果
を、交流だけを用いる場合について第2図に示す。この
図において、磁気圧力対電力損失の比率を縦座標(垂直
座標)に取り、溶融金属流半径対表皮深さの比率を横座
標(水平座標)に取る。横軸には、周波数ではなく、後
者の比率を用いるが、その理由は、磁気圧力がピークに
達する周波数は、溶融金属流半径とともに変化し、そし
て、金属流半径は、チューブ11の内径とともに変化し、
システム毎に異なるからである。
【0029】したがって、周波数が磁気圧力対電力損失
比率に及ぼす影響は、横座標に、流れ半径対表皮深さの
比率を取ることによって、より一般的に表現される。
【0030】先に述べたように、表皮深さの減少は、周
波数の増大を反映する。したがって、流れの半径が一定
の場合、流れ半径対表皮深さの比率が増大することは、
周波数の増大を意味する。例示した実施態様において、
上流部15 (コイル12の磁界内) の流れ半径は一定であ
り, チューブ11の内径に等しい。
【0031】第2図において、磁気圧力にはニュートン
/m2 を用い、単位軸長さ当りの電力損失にはワット/
mを用いた。第2図に示した曲線の磁気圧力と電力損失
の決定に関与した面積および長さの寸法は、上流部15の
寸法である。同様に, 流れ半径は, 上流部15の半径であ
り、表皮深さは上流部15に侵入する深さである。
【0032】第2図に示すように、磁気圧力対電力損失
比率(電磁効率)は、最初は、流れ半径対表皮深さ比率
の増大(周波数の増大を反映するもの)に伴って増大し
ている。しかしながら、やがて磁気圧力対電力損失比率
は横ばい状態となる。この横ばい状態は、流れの半径対
表皮深さ比率が約2.2 のところで起こり, さらにこの比
率(2.2)において、磁気圧力対電力損失比率は、最適な
電磁効率を反映して、最適となる。 (流れの半径対表皮
深さ比率 2.2は, 流れ半径の約0.45倍の表皮深さとして
表すこともできる。)流れ半径対表皮深さ比率が2.2 よ
りも高くなると, 磁気圧力対電力損失比率は低下する。
【0033】(a) 流れ半径対表皮深さの比率には最適範
囲があり、この最適範囲は, (b) 磁気圧力対電力損失比
率 が2以上の時に生じる。 (a) 流れ半径対表皮深さ
比率の最適範囲は, 約1.8 から約3までである。言い換
えれば, 磁気圧力対電力損失の最大比率を得るには、流
れ半径の0.33倍以上0.56倍以下の表皮深さを発生するよ
うな電流周波数を用いればよい。
【0034】要約すると, 交流だけを用いた場合には、
流れ半径対表皮深さ比率の最適範囲(1.8 〜3)が, 磁気
圧力対電力損失の望ましい比率(2.0 〜2.2 )をもたら
す。
【0035】上記の説明において用いたように、『流れ
半径』は、溶融金属流の狭窄を受けない上流部15の半径
であり, また『電力損失』はコイル12と流れ10の双方内
部の電力損失である。
【0036】コイル12は, 溶融金属流10と同軸であれ
ば、一巻の形状であってもよいし, また、各巻きが溶融
金属流10と同軸であれば、複数巻コイルの形状であって
もよい。コイル12は, 銅または銅合金などの電流の導電
性に優れた材料で製作される。
【0037】コイル12の横断面は、コイル内に冷却流体
を循環させるため管状にするのが好ましい。別の実施態
様では, コイル12を中実の銅で製作し, その表面に機械
加工によって溝または流路を設け, 冷却流体を流すよう
にしてもよい。その際、銀ろうを用いて流路を被うよう
に銅のカバーをコイルにはんだ付けし, 冷却流体を封じ
込めることも出来る。
【0038】冷却流体は、純度が高くかつ導電性の低い
水を用いることが好ましい。耐火チューブ11は、コイル
12によって発生された磁界を透過するように、溶融金属
流を流す耐火チューブにこれまで使用されてきた通常の
耐火材料を用いて製作すればよい。
【0039】最適な周波数を用いたとき、前述の一次コ
イルの電力損失に対して最大の誘導磁気圧力が得られ
る。すなわち, 磁気圧力対電力損失比率は, 一次コイル
に供給する交流の周波数を適切に選択することによって
最適化することが出来る。一次コイルの電力損失は、循
環冷却水等のヒートシンク (冷熱源) によって除去する
ことが可能な最大熱量によって限定される。
【0040】たとえ最適周波数にあっても、最大フェロ
スタティック・ヘッドは, 一次コイルの表皮効果によっ
て制限される。この表皮効果の結果, 一次コイルに供給
される交流は、コイル導体の表面に流れ, さらに
【0041】
【数1】δ=(2/ωμσ) 1/2 ……(1) によって定まる表皮深さに限定される。式中、ωは角周
波数、μは自由空間の透磁率、σはコイル材料の導電率
である。仮に、磁気圧力を誘導するのに直流(ω=0)
を用いることが可能であれば、主電流の流れは導体の全
体に拡がることになる。主電流の流れの断面積の増大
は、電力損失および一次コイルの加熱を低減し、さらに
冷却溝の利用価値を高める。したがって、磁気圧力対電
力損失の比率を最適なものとするために、直流を交流に
加え利用することも可能である。
【0042】第3図に示すように、溶融金属流20は, 耐
火断熱材22で取り囲まれた耐火ファネルおよびチューブ
21を通って降下する。複数巻きの同軸一次コイル23は,
耐火ファネルおよびチューブ21ならびに耐火断熱材22の
少なくとも一部を取り巻く。
【0043】図に示したように, 一次コイル23は、中空
の長方形の銅ワイヤーから成り、このワイヤーの内部に
冷却水を通してコイル23を許容温度範囲内に維持するこ
とができる。コイル23は磁気材料24で取り囲まれ、さら
にフェライト・シリンダー25は, コイル23の下方端部に
おいて耐火ファンネルおよびチューブ21ならびに耐火断
熱材22を取り囲む。
【0044】第4図に示すように、交流と直流の双方か
ら成る電流を、一次コイル23に供給することが出来る。
さらに, 交流の周波数は, 上述したように磁気圧力対電
力損失比率を最適にするために、選択することが出来
る。しかしながら、交流に加えて直流を用いることは、
交流用の最適な電流周波数を使用するか否かにかかわら
ず、上記比率を高めるものである。
【0045】交流と直流を合わせてコイル23に供給する
ことによって生じると推定される磁界パターンを第5図
に示す。分かりやすいように、第5図には、溶融金属流
と耐火材料は示されていない。フェライト・シリンダ25
の存在によって、同軸一次コイル23の下方端において磁
界強度に急激な変化が生じる。フェライト・シリンダ25
よりも上では, 磁界26は図示した軸方向に広がり, 溶融
金属流 (図示されていない) の表皮深さに制限される。
フェライト・シリンダー25の頂部では, 磁界26は水平に
向きを変えてフェライト・シリンダーに入り, その下に
は磁界の無い領域を生じる。水平な磁界は, フェライト
・シリンダの上部に限られるが、その理由は、フェライ
ト・シリンダーが, 磁界に対して最も磁気抵抗が少ない
径路を形成するからである。
【0046】軸方向電磁界の領域では, 半径方向の体積
力が加わり、これらの体積力は共に、溶融金属流の半径
に亙って, 磁気圧力を発生する。磁気圧力はヘッド圧力
に抵抗して、ベルヌーイの定理に従って流れの速度を低
下させる。磁界のすぐ下の領域において, 磁気圧力が突
然存在しなくなるので、先に述べたように、速度が以前
の高い値に戻る (その位置におけるヘッドの変化は無視
する) 。質量連続の方程式に従う速度の増大は, 溶融金
属流の直径の縮小を引き起こし, 溶融金属流を絞ること
になる。絞り効果の大きさは, 低減した断面積と速度の
積である体積流量から求める。
【0047】磁気圧力は, 溶融金属流の速度を低減させ
るものであるが、溶融金属流内に誘導される体積力の和
によって決まり、体積力の和は
【0048】
【数2】f=J×B ……(2) によって与えられ、式中、Jは誘導された電流密度ベク
トルであり、Bは磁束密度ベクトルであり、さらに×は
外積シンボルである。コイル電流のAC(交流)成分お
よびDC(直流)成分は、溶融金属流の表面においてそ
れぞれ対応する磁界BacとBdcを発生する。Bacは、ほ
ぼμI ac/bに等しく、またBdcは、ほぼμI dc/bに
等しく、ここでbは、第5図に示すように、一次コイル
の一巻き分の軸方向長さである。
【0049】磁界のAC成分は半径の関数であるが、D
C成分は半径に対してほとんど一定である(DC成分
は、コイルの形状の関数である)。溶融金属流内の全磁
界は下記によって定められる。
【0050】
【数3】 B=Bac(berαR+jbeiαR)/(berα+beiα)+Bdc ……(3) 式中、αは1.414a/δに等しく、ベル(ber)
およひベイ(bei)はケルヴィン関数であり、aは溶
融金属流の半径であり、さらにRは正規化半径変数であ
って、その値は0と1の間である。ケルヴィン関数は、
従来から、下記の方程式に従って変形ベッセル関数とし
て定義される。
【0051】
【数4】 berx+Jbeix=J0 (xj1.5 ) ……(4) 式中、引数内のjは(−1)0.5 に等しく, J0 は第1
種ベッセル関数である。
【0052】代替法として、berxは、下記の無限級
数から求めることができる。
【0053】
【数5】
【0054】ベイは、下記の無限級数から定義すること
ができる。
【0055】
【数6】
【0056】さらに、xに応じてberxとbeixを
決定する参照表やソフトウェア・プログラムもある。
【0057】誘導電流は、半径についての磁界の導関数
から決定され、
【0058】
【数7】
【0059】によって与えられる。体積力の瞬間的なA
C成分とDC成分は、それぞれ
【0060】
【数8】 fac=αB ac 2 G(R)[cos(2 ωt +θ+Ψ) +cos(θ−Ψ) ] / 2μ ……( 8) さらに、
【0061】
【数9】 fdc=αB ac BdcK(R)[cos ( ωt +θ) ] /μ ……(9) によって求められることを示すことが出来る。式中,
【0062】
【数10】 θ= tan-1(bei´αR/ber ´αR)− tan-1(beiα/berα) ……(10) さらに,
【0063】
【数11】 Ψ= tan-1(beiαR/ber αR)− tan-1(beiα/berα) ……(11) であり、式中, G(R)およびK(R)は半径の関数であり, b
ei´と ber´はケルヴィン関数の導関数である。交流に
よって誘導された磁界 (B ac) から生じる瞬時AC体積
力は、時間とともに0から最大値の間で変化する。この
AC体積力は、溶融金属流の内部において、常に溶融金
属流の軸に向かって半径方向内向きに働く。AC体積力
だけを用いる場合には、これらの体積力によって圧力が
溶融金属流に働くが、この圧力は金属流の軸に向かう方
向に作用する。これとは対照的に、一次コイル電流のD
C成分によって生じるDC体積力(方程式9に表示した
もの)は、AC体積力の半分のレートで変化し、溶融金
属流内で働くDC体積力の方向は、半径方向内向きと半
径方向外向きの間で交互に変化する。一次コイル電流の
DC成分をAC成分と比べて大きくすることにより、D
C体積力をAC体積力よりも大きくすると、全体積力の
方向も時間とともに交互に変化する。この場合には、耐
火チューブ壁が無ければ、溶融金属流内のDC体積力の
成分は、時間の経過とともに平均して0となるであろ
う。しかし、チューブ壁を設ける場合には、DC体積力
が半径方向外向きに働く時に、外向きの体積力は耐火チ
ューブ壁に圧力を加え、この圧力は反射されて溶融金属
流に対して加わり、流れの速度を低減する。DC体積力
が、半径方向外向きではなく半径方向内向きに働く時に
は、この内向きのDC体積力も、溶融金属流に対して同
様な圧力を生じる。
【0064】溶融金属流に作用するこれらの圧力は、交
流だけで生じた磁界、あるいは交流と直流の組合せによ
って生じた磁界のいずれによって生じたものであって
も、圧力波の形であり、溶融金属流内の圧力波の速度
(音速)によって決まる。電磁誘導体積力によって生じ
る圧力波は、音速で進行する。外向き進行圧力波(すな
わち、入射波)は、チューブ壁で反射され、反射波とな
って入射波に加わる。入射波と反射波が共になって、い
わゆる定常波が生じる。液体金属内の音速(圧力波の速
度)は速いため、反射波は、緩慢に変化する入射波を補
強する。溶融鋼内の音速は分かっていない。しかし、水
銀内の音速は、液体鋼内の音速に似ているはずであり、
1450m/秒である。この値を用いると、半径1イン
チの圧力波の溶融金属流の往復走行時間は35マイクロ
秒である。比率a/δ=1.33を生じる磁界周波数
(すなわち、交流と直流の場合の交流の周波数)は約9
62Hzであり、したがってその周期は1.04ミリ秒
となる。ここで、aは流れの半径、δは方程式(1)に
よって求まる表皮深さである。従って、溶融金属内の圧
力波の往復走行時間35マイクロ秒に対するの磁界周波
数(交流周波数)の周期1.04ミリ秒の比率は29.
7であり、これは高い値ではあるが、本書に述べる適切
な運転を確実なものとするものである。
【0065】交流だけを用いるケースでは、溶融鋼内に
誘導される体積力は方程式(2)によって与えられる。
式中のJは方程式(4)あるいはdH/dRによって与
えられ、Hは磁界強度である。磁気圧力は、下記の積分
によって求められる。
【0066】
【数12】
【0067】この積分の解は
【0068】
【数13】
【0069】であり、式中, Ha は R=1 における加え
られたAC磁界強度であり、H 0 は流れの軸における磁
界強度である。 Ha およびH 0 は, 下記の式で与えられ
たケルヴィン関数に関係する。
【0070】
【数14】Ha =H0 (berα+jbeiα) ……
(14) 一次コイルの電力損失は、パラメータαと、加えられる
磁界の二乗に比例し、次式によって求められる。
【0071】
【数15】Pc =kαHa 2 ……(15) 式中、kはコイルの寸法と導電性によって決まる定数で
ある。方程式(14)を方程式(13)および(15)
に代入し、次に方程式(13)を方程式(15)で割る
と、Pm 対Pc の比率は下記のようになる。
【0072】
【数16】
【0073】式中、k1 は、溶融金属流とコイル間の距
離、およびコイルの長さによって決まる比例定数であ
り、また
【0074】
【数17】
【0075】である。方程式17によって得られる比
率、および方程式16によって得られるPc (電力損
失)に対するPm (磁気圧力)の比率は、α=3.15
(a/δ=2.23)の時に最大となる。交流だけを用
いるケースでは、Γ1 (α)は、0.2〜0.24の範
囲で最大となる。よって、δは周波数の関数であるか
ら、この最大効率を生み出す周波数はこれから定められ
る。
【0076】これと対照的に、交流と直流を組合せ、直
流成分が交流成分よりもずっと大きい場合には、磁気圧
力は、
【0077】
【数18】Pm =μ(Ha ∞H0 )Hdc ……(18) によって与えられ、式中、Hdcは磁界強度のDC成分で
ある。再び、方程式(14)を方程式(18)および
(15)に代入し、次に方程式(18)を方程式(1
5)で割ると、Pm 対Pc の比率は下記のようになる。
【0078】
【数19】
【0079】式中、k2 は、溶融金属流とコイル間の距
離、およびコイルの長さによって決まる比例定数であ
り、
【0080】
【数20】
【0081】である。方程式20によって得られる比
率、および方程式19によって得られるPc (電力損
失)に対するPm (磁気圧力)の比率は、α=1.88
(a/δ=1.33)の時に最大となる。交流と直流を
用いる場合には、Γ2 (α)は、0.3〜0.4の範囲
で最大となる。
【0082】従って、最適周波数は、交流だけを用いる
時には、比率a/δ=2.2から求められ、交流と直流
を合わせて用いる時には、比率a/δ=1.3から求め
られる。
【0083】交流に対する直流の比率の最適化において
は、交流に加えてDC成分を用いることの利点は、溶融
金属流の寸法によって決まる。例として、コイルを第3
図および第5図に示したような正方断面を有する中空銅
ワイヤから成形するものとする。このワイヤの寸法を辺
の長さ0.375インチ、肉厚0.0625インチと
し、溶融鋼流の直径を0.625インチとし、交流だけ
をコイルに供給し、さらに溶融金属流の表皮深さが0.
142インチとなるように交流の周波数を選択する場合
(最適結果を得るためにa/δ=2.2を考える場
合)、これに対応するコイルの銅の表皮深さは0.01
6インチとなる。この例のために、水は30リットル/
分の割合でコイルを流れ、許容温度上昇を20℃と想定
する。これらの仮定を行うと、コイルの最大許容電力消
散は40kWとなる。表皮深さから、交流に対する抵抗
を求めることが出来る。この抵抗および許容出来る電力
損失から、最大電流が決まる。したがって、上記の寸法
仮定に基づくと、抵抗Racはほぼ1mΩに相当し、使用
可能な最大電流は約6、000A(rms)となり、こ
の電流が生み出す平均磁気圧力は7インチのフェロスタ
ティック・ヘッドに相当する。
【0084】一方、交流と直流を組み合わせて用いる場
合、40kWの電力損失は、最適な結果を得るため、A
C成分とDC成分に等しく配分される。ワイヤと溶融金
属流の寸法が同じであると想定すると、溶融金属流の表
皮深さは、0.235インチとなり、最適結果を得るた
めには、比率a/δは1.3となり、さらにこれに対応
するコイルの銅の表皮深さは0.026インチとなる。
この例においても上例と同様に、水は30リットル/分
の割合でコイルを流れ、許容温度上昇は20℃であると
想定する。これらの仮定を行うと、コイルの最大許容電
力消散は40kWとなる。同様に、表皮深さからは、交
流に対する抵抗を求めることが出来、さらにこの抵抗と
許容可能な電力損失から、最大電流を求めることが出来
る。したがって、交流に対する抵抗Racは、ほぼ0.6
mΩに相当し、40kWの電力損失の半分を交流に配分
する場合には、使用可能な最大電流は約5、800A
(rms)となる。直流に対する抵抗Rdcは、約0.1
3mΩとなる。20kWの電力損失を直流に配分するこ
とから、直流は12、500Aと決まる。したがって直
流に対する交流の比率は、約0.46となる。この交流
と直流の場合では、磁気圧力は、26インチのフェロス
タティック・ヘッドにほぼ等しくなり、これは最適周波
数の交流だけを用いる場合のフェロスタティック・ヘッ
ドのほぼ4倍に相当する。
【0085】第6図に本発明の調量システム用の代替の
コイルおよび冷却構成の部分断面図を示す。一次電磁コ
イル30は、耐火ファネルおよびチューブ33を同軸に
取り囲む二つの断熱材31と32を備える。溶融金属流
は、耐火ファネルおよびチューブ33を通って流れる。
断熱材31および32のそれぞれの内面に設けられた銅
製バックプレート34および35は、コンタクト・タブ
36および37のコンタクト・プレートとなる。上部コ
ンタクト・プレート34は、螺旋形プレート型コイル3
9の上部の巻き38に電気的に接触する。螺旋形プレー
ト型コイル39は、螺旋状に同軸上を下方に向かって耐
火ファネルおよびチューブ33の周囲を巻き、銅バック
プレート35と電気的に接触する最終巻き40で終わ
る。コイル39の隣接する巻きは、絶縁体41によって
互いに絶縁される。複数本の冷却管路がコイルを通るよ
うに形成され、そのうちの1本を図の42に示す。冷却
管路は、コイル39内で発生する熱を吸収し、さらにそ
の熱を熱交換器に運び出す。
【0086】電流はタブ36および37を用いてコイル
39に供給され、プレート34および35間のコイル3
9を流れ、溶融金属流の調量を行う磁界を発生する。フ
ェライト・シリンダー43は、耐火ファネルおよびチュ
ーブ33を取り囲み、第3図に示すフェライト・シリン
ダ25と同じ仕方で機能する。
【0087】前述の詳細な説明は、理解を明確にするだ
けの目的で述べたものであり、当業者にとっては変更が
自明であるから、前述の説明から不必要な制限を解釈す
べきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、電磁調量装置の縦断面図である。
【図2】図2は、交流だけを用いる装置の、電磁効率
と、表皮深さに対する流れの半径の比率とを対比したグ
ラフである。
【図3】図3は、電磁調量装置のさらに詳細な断面図で
ある。
【図4】図4は、図1と図3に示す各装置の一次コイル
に供給される交流と直流を組み合わせたものの電流波形
を図示する。
【図5】図5は、溶融金属流を取り巻く一次コイルに供
給される電流によって発生された磁束線を示す。
【図6】図6は、直流と交流を組み合わせて用いること
が出来る本発明の調量システム用の、コイルと冷却の一
代替構成の部分断面図である。
【符号の説明】
10…溶融金属流 11…耐火チューブ 12…コイル 20…溶融金属流 22…耐火断熱材 23…コイル 25…フェライト・シリンダ 30…一次電磁コイル 31,32…断熱材 33…チューブ(耐火ファネル) 34,35…バックプレート 36,37…コンタクト・タブ 39…螺旋形プレート型コイル 43…フェライト・シリンダー43
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−99771(JP,A) 特開 昭61−78542(JP,A)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導管を通って流れる溶融金属流を前記導
    管に巻いた一次コイルに電流を流すことによって、電磁
    的に調量する方法であって、 前記一次コイルに電流をながすことにより、 (a)前記一次コイルと前記溶融金属流の内部で電力損
    失を生じさせ、 (b)前記溶融金属流の調量のための磁気圧力を生じる
    磁界を発生させ、 (1)前記電力損失に対する前記磁気圧力の比率を最適
    化するよう、前記電流の周波数を選択し、 (2)前記電力損失に対する前記磁気圧力の比率を最適
    化するよう、交流と直流とを組み合わせることを特徴と
    する溶融金属の電磁的調量方法。
  2. 【請求項2】 前記電流が交流電流であって、前記電力
    損失に対し、前記磁気圧力の前記比率を最適化するよう
    に前記交流の周波数を選択することを特徴とする請求項
    1に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融金属流内に侵入する磁界(すな
    わち、表皮深さ)が、前記溶融金属流の半径の約0.3
    3〜0.56倍であるよう、前記一次コイルに供給する
    交流電流の周波数を選択し、それにより前記溶融金属流
    の半径を狭窄することを特徴とする請求項2に記載の溶
    融金属の電磁的調量方法。
  4. 【請求項4】 前記表皮深さを前記半径の約0.45倍
    にするよう、前記交流電流の周波数を選択することを特
    徴とする請求項3に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  5. 【請求項5】 前記電力損失(W/m )に対する前記磁気
    圧力(N/m 2 )の比率が0.2〜0.24k(k:コイ
    ル長さ及び溶融金属とコイル間の距離によって決まる比
    例定数)の範囲内にあるよう前記交流の周波数を選択す
    ることを特徴とする請求項3に記載の溶融金属の電磁的
    調量方法。
  6. 【請求項6】 前記電力損失(W/m )に対する前記磁気
    圧力(N/m 2 )の比率が0.2〜0.24k(k:コイ
    ル長さ及び溶融金属とコイル間の距離によって決まる比
    例定数)の範囲内にあるよう前記交流の周波数を選択す
    ることを特徴とする請求項2に記載の溶融金属の電磁的
    調量方法。
  7. 【請求項7】 前記電流として交流電流および直流電流
    の両方を用いることを特徴とする請求項1に記載の溶融
    金属の電磁的調量方法。
  8. 【請求項8】 前記電力損失に対する前記磁気圧力の前
    記比率を最適化するように前記直流に対する前記交流の
    比率を選択することを特徴とする請求項7に記載の溶融
    金属の電磁的調量方法。
  9. 【請求項9】 前記交流による電力損失とほぼ同等の電
    力損失が前記直流によって生じるように、前記直流に対
    する前記交流の前記比率を選択することを特徴とする請
    求項8に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  10. 【請求項10】 周波数選択に基づいて前記電力損失に
    対する前記磁気圧力の前記比率を最適化するように、さ
    らに、前記交流電流の周波数を選択することを特徴とす
    る請求項9に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  11. 【請求項11】 前記溶融金属流内に侵入する磁界(す
    なわち、表皮深さ)が、前記溶融金属流の半径の約0.
    60〜0.90倍であるよう、前記一次コイルに供給す
    る交流電流の周波数を選択し、それにより前記溶融金属
    流の半径を狭窄することを特徴とする請求項10に記載
    の溶融金属の電磁的調量方法。
  12. 【請求項12】 前記表皮深さを前記半径の約0.75
    倍にするよう、前記交流電流の周波数を選択することを
    特徴とする請求項3に記載の溶融金属の電磁的調量方
    法。
  13. 【請求項13】 前記電力損失(W/m )に対する前記磁
    気圧力(N/m 2 )の比率が0.3〜0.4k(k:コイ
    ル長さ及び溶融金属とコイル間の距離によって決まる比
    例定数)の範囲内にあるよう前記交流の周波数を選択す
    ることを特徴とする請求項11に記載の溶融金属の電磁
    的調量方法。
  14. 【請求項14】 前記電力損失(W/m )に対する前記磁
    気圧力(N/m 2 )の比率が0.3〜0.4k(k:コイ
    ル長さ及び溶融金属とコイル間の距離によって決まる比
    例定数)の範囲内にあるよう前記交流の周波数を選択す
    ることを特徴とする請求項2に記載の溶融金属の電磁的
    調量方法。
  15. 【請求項15】 周波数選択に基づいて前記電力損失に
    対する前記磁気圧力の前記比率を最適化するように、さ
    らに、前記交流電流の周波数を選択することを特徴とす
    る請求項8に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  16. 【請求項16】 前記溶融金属流内に侵入する磁界(す
    なわち、表皮深さ)が、前記溶融金属流の半径の約0.
    60〜0.90倍であるよう、前記一次コイルに供給す
    る交流電流の周波数を選択し、それにより前記溶融金属
    流の半径を狭窄することを特徴とする請求項15に記載
    の溶融金属の電磁的調量方法。
  17. 【請求項17】 前記表皮深さを前記半径の約0.75
    倍にするよう、前記交流電流の周波数を選択することを
    特徴とする請求項3に記載の溶融金属の電磁的調量方
    法。
  18. 【請求項18】 前記電力損失(W/m )に対する前記磁
    気圧力(N/m 2 )の比率が0.3〜0.4k(k:コイ
    ル長さ及び溶融金属とコイル間の距離によって決まる比
    例定数)の範囲内にあるよう前記交流の周波数を選択す
    ることを特徴とする請求項16に記載の溶融金属の電磁
    的調量方法。
  19. 【請求項19】 前記電力損失(W/m )に対する前記磁
    気圧力(N/m 2 )の比率が0.3〜0.4k(k:コイ
    ル長さ及び溶融金属とコイル間の距離によって決まる比
    例定数)の範囲内にあるよう前記交流の周波数を選択す
    ることを特徴とする請求項15に記載の溶融金属の電磁
    的調量方法。
  20. 【請求項20】 導管を通って流れる溶融金属流を前記
    導管に巻いた一次コイルに電流を流すことによって、電
    磁的に調量する方法であって、 前記一次コイルに電流をながすことにより、 (a)前記一次コイルと前記溶融金属流の内部で電力損
    失を生じさせ、 (b)前記溶融金属流の調量のための磁気圧力を生じる
    磁界を発生させ、 前記電流として交流と直流の双方を用いることを特徴と
    する溶融金属の電磁的調量方法。
  21. 【請求項21】 前記溶融金属流内の磁界の侵入(表皮
    深さ)が、溶融金属流の半径の約0.60〜0.90倍
    であるよう、前記一次コイルに供給する交流電流の周波
    数を選択することを特徴とする請求項20に記載の溶融
    金属の電磁的調量方法。
  22. 【請求項22】 前記一次コイル及び溶融金属流の内部
    の前記電力損失に対する前記磁気圧力の前記比率を最適
    化するように、さらに、前記直流に対する前記交流の比
    率を選択することを特徴とする請求項21に記載の溶融
    金属の電磁的調量方法。
  23. 【請求項23】 前記交流による電力損失とほぼ同等の
    電力損失が前記直流によって生じるように、前記直流に
    対する前記交流の前記比率を選択することを特徴とする
    請求項22に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  24. 【請求項24】 導電性且つ磁性材料である同軸一次コ
    イルによって取り巻かれた上流部分を有する実質的に円
    柱状の下降溶融金属流を電磁的に調量する方法であっ
    て、 前記溶融金属流の上流部分の下流部分を圧縮するための
    磁気圧力を生じるため、主に軸方向の磁場を発生させる
    ように、前記同軸一次コイルに電流を流し、 前記下流部分に比べ上流部分の速度を減速させること
    で、 実質的に、磁気圧力を、電力損失(前記一次コイルと前
    記溶融金属流内)に対して最大の比率をもたらすよう
    に、 前記溶融金属流内に侵入する磁界(すなわち、表皮深
    さ)が、前記上流部分の半径の約0.33〜0.56倍
    になるよう、電流周波数を前記一次コイルに用いること
    を特徴とする溶融金属の電磁的調量方法。
  25. 【請求項25】 前記上流部分の半径の約0.45倍の
    表皮深さを発生する電流周波数が用いられることを特徴
    とする請求項24に記載の溶融金属の電磁的調量方法。
  26. 【請求項26】 前記一次コイルが単一の巻きを有する
    か、あるいは複数の巻きを有し、各巻きが溶融金属流の
    前記上流部分と同軸であることを特徴とする請求項24
    に記載の調量方法。
  27. 【請求項27】 前記磁気圧力(N/m 2 )の前記電力損
    失(W/m )(前記一次コイルと前記溶融金属流内)に対
    する比率が、0.2〜0.24k(k:コイル長さ及び
    溶融金属とコイル間の距離によって決まる比例定数k)
    の範囲内であることを特徴とする請求項24に記載の調
    量方法。
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