JPH07115038B2 - 下水汚泥等の処理方法 - Google Patents

下水汚泥等の処理方法

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JPH07115038B2
JPH07115038B2 JP2078448A JP7844890A JPH07115038B2 JP H07115038 B2 JPH07115038 B2 JP H07115038B2 JP 2078448 A JP2078448 A JP 2078448A JP 7844890 A JP7844890 A JP 7844890A JP H07115038 B2 JPH07115038 B2 JP H07115038B2
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健造 東條
邦夫 藤田
英明 亀山
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石垣機工株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、下水処理場等で発生する汚泥の処理方法の
改良に関するもので、特に脱水汚泥の溶融処分を行なう
に際し、従来の塩鉄、消石灰を用いて調質した脱水汚泥
に比べて、溶融処理がし易い脱水汚泥を得ることができ
る下水汚泥等の処理方法を提案するものである。
〔従来技術とその問題点〕 近年、流入下水量の増大、水処理の高度化に伴い処理場
より発生する汚泥量は増加する傾向にある。この増大す
る汚泥の適正な処理処分法の確立は下水処理にとって必
要かつ緊急な課題の一つである。
現在は、主として汚泥は、濃縮・消化・脱水及び焼却な
どの各プロセスを組合せることにより処理され、減量化
・減容化が図かられたのち、埋立処分する方法が実施さ
れている。
しかし、最近埋立処分地での二次公害に係わる新たな問
題の発生と、処分地の確保が困難になってきたことよ
り、二次公害の懸念が少なく、生成スラグの有効利用が
図かられる汚泥の溶融処理方法が注目され実施されつつ
ある。
この汚泥の溶融処理方法は、従来実施されていた汚泥焼
却法に比べると処理温度が高温となるために、被溶融物
の量と溶融特性温度等によって、その運転操作条件・必
要熱量・炉壁耐火温度等の操業コストが大きく左右され
るものとなる。
溶融処理における被溶融物の好ましい条件は (1)被溶融物の質量及び容量が極力原汚泥に基づくも
ので、すなわち、溶融しにくい消石灰等の添加物が少な
いものであること。
(2)脱水汚泥の保有熱量が大きいこと。
(3)軟化点・溶融点・溶流点などの溶流特性温度が極
力低いこと。
(4)生成スラグが資源として有効利用が可能な物性で
あり、かつ安定して生成されること。
等である。
これに対し、従来の脱水前の汚泥調質に際して、調質薬
剤として塩化第二鉄と消石灰を用いる方法は、汚泥固形
物当り30〜60%添加する消石灰により脱水汚泥は、溶融
に当って次のような現象が生じるものとなっている。す
なわち、 (1)消石灰添加により、脱水汚泥の重量及び容積が増
大する。
(2)汚泥中の有機分を希釈し、脱水汚泥単位質量当り
の発熱量を低下させる。
(3)添加物によって塩基度が上昇し、溶融特性温度を
引き上げる。
このように、従来法には消石灰が固形物当り30〜60%添
加されており、その脱水汚泥は溶融処理にとっては好ま
しくないものとなっている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記した従来の塩化第二鉄と消石灰を用いて
調質した脱水汚泥の問題点を改善するためになされたも
ので、従来方法で処理した汚泥が持つ問題点を次のよう
な方法で解決したものである。
下水処理場等で発生する汚泥に、金属塩を添加し、PH2
〜7の条件のもとで電解処理した後、脱水する汚泥にそ
の塩基度(Cao/Sio2の重量比)0.5〜1.5の範囲となるよ
うに、消石灰を添加混合して脱水し、次に、消却溶融処
理するようにしたものである。
すなわち、本発明では、従来の処理方法において大量に
用いていた消石灰を添加しての処理手段に代えて電解処
理手段を採用し、脱水汚泥の減量・減容を図るととも
に、汚泥中の無機物の増加を押えて脱水汚泥の発熱量の
減少を抑止して溶融を容易にしたものであり、また、電
解中に金属塩類を添加し、汚泥液をPH2〜7に調整する
ことによって、電解時に汚泥が凝集および酸化するのを
助長して以後の脱水性を向上させ、さらに、調質後の汚
泥に消石灰を添加してその塩基度(Cao/Sio2)が0.5〜
1.5の範囲になるように調整することによって、溶融処
理時における軟化点温度・融点・溶流点温度等を低下さ
せたものである。なお、上記の溶融特性温度は、従来法
で処理した汚泥では、塩基度が3.0以上にもなっている
のが実状であり、本発明では消石灰を使用しないので、
上述のように調整しなくとも従来に比較して、上記温度
特性ははるかに低いものである。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明において処理する汚泥は、下水処理場等で発生す
る汚泥であり、これを重力沈降、加圧浮上等によって濃
縮したのち、処理を行なうものであり、この濃縮汚泥に
石灰等の無機物を添加することなく、電解によって調質
したのち、脱水し、これを溶融することを最大の特長と
するものである。上述の電解に当っては、直流電源に接
続した鉄材または不溶性金属を陽極とし、陰極にはステ
ンレス等の適宜の金属材を用いる。そして、これら電極
板を設置した電解槽に導入する汚泥には、塩化鉄等の金
属塩を添加して通電が行なわれる。これをさらに詳述す
ると、添加する金属塩は、主に汚泥に作用してフロック
を形成させるためのもので、塩化鉄(Fecl2,Fecl3)・
塩化アルミニューム(Alcl3)・硫酸鉄(FeSo4,Fe2(S
o43)等が好適である。これらの金属塩類は汚泥中で
加水分解して金属の水酸化物を形成し、汚泥の凝集・フ
ロック化を促進するとともに、汚泥を酸性にし、汚泥の
酸化作用を容易にするものである。そして、さらに通電
することによって酸素・塩素・次亜塩が生成することに
よって、汚泥は酸化作用を受け、過脱水し易い汚泥と
なるものである。この電解時には、汚泥をPH2〜7に調
整することが好ましい。
次に、電極材として陽極に鉄材または不溶性金属電極を
用いるが、鉄材は溶出消耗するが安価である。不溶性金
属電極としては、導電性及び耐蝕性に優れた各種のもの
が使用可能であるが、白金等の白金族金属又は、その酸
化物を含有する被覆をチタン等の耐蝕性金属基体に被覆
したものが好適である。
陽極に対向する陰極は、電解的に腐蝕されないので、鉄
・ステレンス・ニッケル・チタン等の材料を用いること
ができる。
これ等の陽極及びに陰極は、電解槽容器内に対向して配
置し、十分な通電面積を得るために、通常は板状体を適
宜の枚数、平行して交互に配置することが望ましい。
電解処理における電圧は、低電圧の方が設備的にも安全
上からも有利であるが、実際には1.5〜35V範囲が好適で
ある。又、通電電流値は、汚泥の種類・成分などにより
異なるが、原汚泥に対して0.5〜5A/l程度で制御し電解
処理時間は、30〜120分程度で十分な効果が得られる。
例えば、鉄材または不溶性金属電極を陽極として、ステ
レンス陰極と対向して配置した電解処理槽に予め塩化第
二鉄を添加混合して、PHを5〜6に調整した汚泥を供給
し、電解処理槽にて汚泥を攪拌、循環させながら直流電
流を通電すると、添加された塩化第二鉄が加水分解し
て、汚泥の凝集作用をなして汚泥フロックを生成する。
更に、生成した汚泥フロックは、陽極に発生する塩素又
は酸素及び生成する次亜塩によって酸化及び脱水作用を
受けて過脱水性の良好な疎水性汚泥に改質される。
このようにして改質された汚泥は、従来法のように大量
の消石灰を添加することなく、容易に脱水することがで
きるものであるが、このように処理した調質汚泥は、溶
融に対する適性もさらに高めることができる。すなわ
ち、溶融処理における軟化点温度・融点・溶流点温度等
が低くなる脱水汚泥の組成は、シリカ(Sio2)含有率が
約30%近くであることと、同時に、塩基度(Cao/Sio2
重量比)が極力1に近くであることが報告されている。
この点、この発明に係る方法では、調質後の汚泥に若干
(15%程度)の消石灰を添加し脱水すると溶融処理する
上で有利であることが確認されている。
すなわち、汚泥の電解処理において、陽極材として鉄材
を用いる場合は、処理汚泥の過脱水性は高いものとな
るが、陽極材からの溶出鉄により汚泥中のSio2含有量を
希釈し、比較的高融点物質である酸化鉄(Feo3,Feo)な
どの含有量を上げるものとなり、溶融点降下作用が充分
とならないことになるのであるが、このような場合、前
述のように若干の消石灰を添加することによって溶融処
理時における温度を下げ得るものである。尚、この発明
に係る方法で処理した脱水汚泥の融点等の溶融処理時の
処理温度は、従来の処理方法による消石灰を40%(対乾
ケーキ重量比)に比較すれば300℃も低いものである。
(表1−実施例参照) また、電解処理する際、陽極材として不溶性金属電極を
用いる場合、不溶性金属電極として、従来、塩素製造用
電極として用いられているものを使用すると塩素の生成
能力が高く、電解処理後の汚泥のPHが3〜4となり、消
石灰での中和が必要となるが、この中和に要する消石灰
の添加量は、従来法(塩鉄−消石灰添加)に比較して1/
3〜1/4となり、脱水汚泥の溶融特性温度に悪影響を及ぼ
すことはない。
上述のようなことから、従来の塩鉄−消石灰法以上の脱
水性能を有し、汚泥組成中のSio2の含有量の低下を抑制
し、脱水汚泥の塩基度を適正な範囲となる調質法は電解
処理の前半を不溶性金属電解を用いて、主として汚泥の
酸化作用を行わしめ疎水性汚泥としたのち、後半を陽極
材に鉄材を用いて電解処理を行ない、汚泥液の溶出鉄に
よる凝集と中和作用を行なわしめ、脱水性良好な調質汚
泥としたのち、塩基度が0.5〜1.5範囲におさまる程度に
消石灰を添加したのち脱水処理して生成した脱水汚泥
は、従来法脱水汚泥の溶流点温度に比べて大巾に低いも
のとすることができる。
以上の如く、電解調質を行なうことによって、従来法と
同等以上の脱水性能が発揮出来る汚泥の調質が可能であ
ると同時に溶融処理するのに非常に適性の高い脱水汚泥
を得ることができるものである。
〔実施例〕
表−1に本発明の方法と従来の塩鉄−消石灰法により、
汚泥濃度2.0%の混合生汚泥250lを電解処理し、フィル
タープレス脱水機で過脱水したのち、溶融特性温度を
測定した実施例の結果をまとめて示す。
表−1の実施例に示されるように、陽極に鉄材、または
不溶性金属電極または、前半を不溶性電極を用い後半を
鉄電極を用いて電解処理した調質汚泥の脱水性能は、
過速度において従来法と同等またはこれ以上とする結果
が得られた。
また、電解処理後の脱水汚泥の溶融特性温度は、従来法
に比べていづれも低いものとなった。
〔発明の効果〕
下水処理場等で発生する脱水汚泥を焼却したのち溶融処
理行うか、または脱水汚泥をそのまま直ちに溶融処理を
行なうに際し、従来法(金属塩と消石灰を添加)にて調
質された脱水汚泥は大量(固形物当り30〜60%程度)に
添加されている消石灰のために、発生脱水汚泥量が増大
し被溶融物量が増加する。また、添加される消石灰は不
燃性であるために、汚泥中の有機分を希釈し、汚泥の発
熱量を低下させるとともに、塩基度を上昇させることに
より、溶融特性温度を引き上げるものとなる。
この様に脱水調質のために大量に添加された消石灰は溶
融処理にとっては、種々の弊害となっているのである。
これに対して、この発明に係る処理方法により生成され
る脱水汚泥は、上記の問題点となる消石灰量を減量制御
することが可能となり、被溶融物の生成量が少なく保有
発熱量が高く、溶融特性温度が低い脱水汚泥が生成さ
れ、溶融処理の運転操作条件が容易となるとともに使用
する燃料の節減及び炉壁耐火物の延命化が図られ、経済
的な溶融処理が出来るものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下水処理場等で発生する汚泥に、金属塩を
    添加し、PH2〜7の条件のもとで電解処理した後、脱水
    する汚泥にその塩基度(Cao/Sio2の重量比)が0.5〜1.5
    の範囲となるように、消石灰を添加混合して脱水し、次
    に、焼却溶融処理することを特長とする下水汚泥等の処
    理方法。
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