JPH07114704B2 - 抗生物質a42867およびその付加塩 - Google Patents

抗生物質a42867およびその付加塩

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JPH07114704B2
JPH07114704B2 JP62187855A JP18785587A JPH07114704B2 JP H07114704 B2 JPH07114704 B2 JP H07114704B2 JP 62187855 A JP62187855 A JP 62187855A JP 18785587 A JP18785587 A JP 18785587A JP H07114704 B2 JPH07114704 B2 JP H07114704B2
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    • Y10S435/872Nocardia

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、抗生物質A42867と命名する新規な抗生物質、
その付加塩類、その製薬学的組成物および、とくにそれ
らに感受性の微生物を含む伝染病の処置における、薬物
としてのそれらの使用に関する。
本発明の化合物は、また、動物、例えば、家禽、ブタ、
反すう動物などにおける成長促進剤として活性である。
本発明の他の目的は、新規な菌株ノカルデイア(Nocard
ia)sp ATCC 53492またはその抗生物質A42867生産性
突然変異体またはその変異型を培養することを含む、抗
生物質A42867を調製する方法に関する。
ノカルデイア(Nocardia)sp ATCC 53492は、土の試
料から分離され、そしてブタペスト条約の規定に従い19
86年5月23日にアメリカン・タイプ・カルチャー・コレ
クション(American Type Culture Collection,1230
1 Parklawn Drive,Rock ville,Maryland.U.S.A.2085
2)に受託された。この菌株はATCC No.53492の受託番
号を付された。
抗生物質A42867および対応する製薬学的に許容されうる
塩類の抗微生物活性の類似性をかんがみえて、本発明に
おいては、抗生物質A42867の生物学的活性を取扱うと
き、また、対応する塩類も含められ、そして、逆に、抗
生物質A42867の製薬学的に許容されうる塩類を取扱うと
き、また、対応する「塩でない」形態も包含される。抗
生物質A42867の生産は、それを生産できるノカルデイア
(Nocardia)sp、すなわち、ノカルデイア(Nocardia)
sp ATCC 53492またはその抗生物質A42867生産性突然
変異体またはその変異型を、好気的条件下に、炭素およ
び窒素の同化可能な源、および無機塩類を含有する水性
栄養培地中で培養することによて達成される。しかしな
がら、発酵分野において通常用いる栄養培地の多くを使
用できるが、ある種の培地は好ましい。好ましい炭素源
は、グルコース、マンノース、ガラクトース、澱粉、ト
ーモロコシ粉末などである。好ましい窒素源は、アンモ
ニア、硝酸塩類、大豆粉末、ペプトン、肉エキス、酵母
エキス、トリプトン、アミン酸などである。培地中に混
入できる無機塩類のうちには、ナトリウム、カリウム、
鉄、亜鉛、コバルト、マンガン、カルシウム、アンモニ
ウム、塩素、炭酸、硫酸、リン酸、硝酸などのイオンを
生産することのできる慣用の可溶性塩類が存在する。
通常、抗生物質生産性菌株を振盪フラスコ内で予備培養
し、次いでこの培養物を使用してジャー発酵器に接種し
て、実質的な量の抗生物質を生産する。予備培養のため
に使用する培地はより大きい発酵のために使用するもの
と同一のものであることができるが、他の培地を使用す
ることもできる。抗生物質A42867生産性菌株は、20〜40
℃、好ましくは24〜35℃の温度において生長できる。
発酵の間、抗生物質の生産は、ブロスまたは菌糸体エキ
ス試料を抗生活性について、例えば、バイオアッセイま
たはTLCまたはHPLC手順によって監視することができ
る。
抗生物質A42867に対して感受性の有機体、例えば、Baci
llus subtilisおよびS.aureusを試験有機体として使用
できる。バイオアッセイば寒天拡散法により寒天平板上
で便利に実施することができる。抗生活性の最大の生産
は、一般に、発酵の第2日〜第5日に起こる。
抗生物質A42867は、菌株ノカルデイア(Nocardia)sp
ATCC 53492またはその抗生物質A42867生産性突然変異
体またはその変異型を培養することによって生産され、
そして主として培養ブロス中に見出される。
ノカルデイア(Nocardia)sp ATCC 53492の形態学的
性質 土壌寒天培地上で培養したこの菌株の形態学は、アクチ
ノミセテス(actinomycetes)の1つに類似し、適度に
分枝した長い菌糸をもつ、豊富な気中性菌糸体の発現を
示す。この菌株の主要な形態学的特性は、棒様要素にお
ける基質および気中性菌糸体の断片化(fragmentatio
n)である。基質菌糸体の断片化は、培養物の特性づけ
のために使用したすべての寒天培地について観察された
が、培地No.5、培地No.7、ヒッケイートエスナー(Hick
ey−Tresner)および卵アルブミン上において、完全な
断片化が認められた。ノカルデイア(Nocardia)sp AT
CC 53492の基質の菌糸は完全に発現し、培養物の年令
に依存して分枝および断片化した棒様要素を有した。気
中性菌糸体は土壌寒天上および水寒天上で良好に発現し
た。気中性菌糸は土壌寒天上で長く直線状であり、時に
は節または巣に似たもつれを形成した。この菌株の形態
学はノカルデイア(Nocardia)属の1つに類似する。
この菌株の形態学的特性は、培養の性質を研究するため
に使用した同一の平板上で達成された。発酵が寒天平板
上で起こったかどうかを確立するために、培地の表面を
プラスチックのナイフで採取し、そして試料をガラスス
ライド上で光学顕微鏡によって観察した。液体培養物に
おいて、この菌株はバチルス性要素(bacillary eleme
nts)への広範な断片化を示した。
ノカルデイア(Nocardia)sp ATCC 53492の培養物の
特性づけ 培養物の特性を検査するために、ノカルデイア(Nocard
ia)sp ATCC 53492を、シャーリング(Shirling)お
よびゴットリーブ(Gottlieb)が示唆している種々の標
準培地[シャーリング(Shirling)E.B.およびゴットリ
ーブ(Gottlieb)D.、1966−ストレプトマイセス種の特
性づけ法(Method for characterization of Strep
tomyces)−インターナショナル・ジャーナル・オブ・
システマチック・バクテリオロジー(International J
ournal of Systematic Bcteriology)、16、313−34
0]上で、ワクスマン(Wacsman)が推奨するいくつかの
培地[ワクスマン(Waksman)、S.A.1961−ジ・アクチ
ノミセテス(The Actinomycees)−ザ・ウイルアムス
・アンド・ウィルキンス・カンパニー(The Williams
and Wilkins Co.)、バルチモア;Vol.2、328−33
4]を添加して培養した。
必要に応じて、マエルズ(Maerz)およびパウル(Pau
l)の方法[マエルズ(Maerz)A.およびM.レア・パウル
(Rea Paul)、1985−色の辞書(A Dictionary of
Color)−第2版、マクグロー−ヒル・ブック・カン
パニー・インコーポレーテッド(McGraw−Hill Book
Company,Inc.)、ニューヨーク]によって、色の決定を
実施した。
有機体の炭素源を利用する能力は、シャーリング(Shir
ling)およびゴットリーブ(Gottlieb)の方法によって
研究した。
培養的および生理学的特性および炭素源の利用を表I、
II、III、IVおよびVに報告する。
表Iにおける読みは、28℃において2週間後に取った。
文字および番号は、マエルズ(Maerz)およびパウル(P
aul)(2)に従つて決定した色を示す。
ノカルデイア(Nocardia)sp ATCC 53492の背理学的
特性 温度耐性 表III 15℃=− 22℃=+ 28℃=++ 37℃=+ 42℃=+ 50℃=− コロニーの発現に最も適当な温度は、約22℃〜約42℃の
範囲であることがわかた。
最適温度は28℃〜37℃である。
pH耐性 表IV pH3 =− pH4 =++ pH5 =++ pH6 =++ pH7 =++ pH8 =++ pH9 =++ pH10=− pH11=− − =生長なし + =中程度の生長 ++=豊富な生長 生理学的特性、pHおよび温度の耐性の実験のため、ヒッ
キーおよびトレスナーの寒天培地を使用した。
炭素源の利用 この試験のため、培地No.8を使用し、そして28℃〜30℃
で10日間インキュベーションした後結果の取った。
走化性の研究 菌株をV−6倍地(牛肉エキス0.5%、自己分解酵母0.5
%、ペプトン0.5%、加水分解カゼイン0.3%、グルコー
ス2%、NaCl0.15%)中で培養し、回転振盪器上で200r
pmにおいて30℃で72時間インキュベーションした。V−
6倍地中で生長した菌糸体を遠心(3000rpm×10分)に
よって収穫し、そして蒸留水で2回洗浄した。倍地をさ
らにエタノールで洗浄し、次いで室温で層流のもとに乾
燥した。
乾燥した菌糸体は、全細胞調製物として使用した。
アミノ酸分析: アミノ酸分析は、ベッカー(Becker)ら[「全細胞加水
分解物のペーパークロマトグラフィーによるノカルデイ
アとストレプトミセスとの間の迅速識別(Rapid diffe
renciation between Nocardia and Streptomyce
s)」、Appl.Microbiol.12、421−423(1964)]に記載
されているように実施し、そしてこれによりメソ−ジア
アミノピメリン酸類の存在が示された。
糖の分析: J.L.ステインネック(Staneck)およびG.B.ロバーツ(R
oberts)、[「薄層クロマトグラフィーのシートによる
嫌気的アクチノミセテスの同定に対する簡素化されたア
プローチ(Simplified approach to identification
of aerobic actinomycetes by thin−layer chr
omatography)」、28、226−231(1974)]に従い薄層
クロマトグラフィーのシートを使用して、M.P.レチェバ
リエール(Lechevalier)[「臨床上重要性をもつ嫌気
的アクチノミセテスの同定(Identification of aero
bic actinomycetes of clinical importance)」、
ジャーナル・オブ・ラボラトリー・アンド・クリニカル
・メディシン(J.Lab.Clin.Med.)、71、934−944(196
8)]に従い実施した糖分の分析は、アラビノースおよ
びガラクトースの存在を示した。
ノカルデイア(Nocardia)sp ATCC 53492の同定 診断糖類、例えば、アラビノースおよびガラクトースと
一緒のメジアミノピメリン酸類の存在は、この菌株が、
レチェバリアー(Lechevalier)M.P.およびH.レチェバ
リアー(Lechevalier)の分類[「嫌気的アクチノミセ
テスの分類における基準としての化学組成(Chemical
composition as a creterion in the classific
ation of aerobic actinomyectes)」、インターナ
ショナル・ジャーナル・オブ・システマチック・バクテ
リオロジー(International Journal of Systematic
Bcteriology)、20、435−443(1970)]に従い、細
胞IV型をもつアクチノミセテス(actinomycetes)であ
ることを示す。
他の有機体を用いて、抗生物質A42867生産性菌株の特性
を変異にかける。例えば、この菌株の人工的変異型また
は突然変異体は種々の既知の突然変異原、例えば、紫外
線、X線、高い振動数の波、放射線、および化学物質、
例えば、亜硝酸、N−メチル−N′−ニトロ−N−ニト
ロソグアニジン、および多くの他のもので処理すること
によって得ることができる。ノカルデイア(Nocardia)
属の種に属しかつ抗生物質A42867を生産する、すべての
天然および人工的変異型または突然変異体は、菌株ノカ
ルデイア(Nocardia)sp ATCC 53492と同等であると
認められ、そして本発明の範囲内に入る。
生産性微生物の発酵ブロスからの抗生物質A42867の回収
は、それ自体既知の技術に従って実施し、そして溶媒に
よる抽出、非溶媒の添加または溶液のpHの変化による沈
殿、分配クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィ
ー、イオン交換クロマトグラフィー、親和クロマトグラ
フィーなどを包含する。
好ましい手順は、固定化されたD−アラニル−D−アラ
ニンを使用する親和クロマトグラフィーおよび引続く逆
相クロマトグラフィーを包含する。
この回収法に適する固定化されたD−アラニル−D−ア
ラニンのマトリックスは、欧州特許出願第83112555号に
開示されている。この方法における好ましいマトリック
スは、調節された孔の架橋したポリデキストランと結合
したD−アラニル−D−アラニンである。
次いで、過した発酵ブロスは、カラム中においてある
いはバッチ式で、固定化されたD−アラニル−D−アラ
ニンの親和クロマトグラフィーにかける。
抗生物質A42867の親和マトリックスへの結合は好ましく
はpH約7.0〜8.0において実施し、そしてその溶離はより
塩基性のpH値(好ましくは9.0〜11.5)において水性塩
基によって実施する。この水性塩基は、アンモニア、揮
発性アミン、アルカリ金属またはアル土類金属の水酸化
物または塩基性緩衝化溶液であることができ、必要に応
じて、下に定義する極性有機溶媒、例えば、極性水混和
性溶媒を存在させることができる。
必要に応じて、塩類、尿素および/または水混和性溶媒
を含有してもよい。水性緩衝液pH4−8でカラムを洗浄
することによって不純物を除去した後、抗生物質A42867
を前述の溶離混合物で溶離する。次いで、この粗製抗生
物質は、好ましくは、プールした抗生物質含有分画か
ら、水と最小共沸混合物を形成できる有機溶媒と一緒に
共沸蒸留して水を完全に除去し、次いで非溶媒を添加し
て所望生成物を沈殿させることによって、回収する。
水と最小共沸混合物を形成できる有機溶媒の代表例は、
次の通りである:n−ブタノール、ベンゼン、トルエン、
ブチルエーテル、四塩化炭素、クロロホルム、シクロヘ
キSN、2,5−ジメチルフラン、ヘキサンおよびm−キシ
レン;好ましい溶媒はn−ブタノールである。
非溶媒の例は、次の通りである:石油エーテル、低級ア
ルキルエーテル、例えば、エチルエーテル、プロピルエ
ーテルおよびブチルエーテル、および低級アルキルケト
ン、例えば、アセトン。
あるいは、プールした抗生物質含有分画は、好ましく
は、上に定義した有機溶媒との共沸蒸留によって、小さ
い体積に濃縮し、そして得られた水溶液を凍結乾燥す
る。
溶離に使用した水性塩基が非揮発性である場合、沈殿ま
たは凍結乾燥の前に、濃縮を中和しかつ脱塩することが
必要であることがある。
普通の脱塩手順は、抗生物質含有水溶液をシラン化シリ
カゲルのカラムに適用し、蒸留水で洗浄し、そして極性
水混和性溶媒と水との混合物で溶離するこを包含する。
極性水混和性溶媒の代表例は、次の通りである:水溶性
アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール)、アセトン、アセトニト
リル、低級アルキルアルカノエート(例えば、酢酸エチ
ル)、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびジメチル
ホルムアミドおよびそれらの混合物;好ましい極性水混
和性溶媒はアセトニトリルである。
あるいは、脱塩は、抗生物質含有溶液を前述の親和カラ
ムに適用し、蒸留水で洗浄し、そして親和クロマトグラ
フィーの溶離について前述した揮発性水性塩基で溶離す
ることによって実施することができる。
そのようにして得られた生成物は、抗生物質A42867であ
る。純粋な抗生物質A42867を得るための便利な手順は、
親和クロマトグラフィーのカラムについて前述した。そ
れ以上の精製によって代表される。上と同一の静止相
(固定化されたD−アラニル−D−アラニン)を一般に
使用し、そして所望の抗生物質は前述の固定化されたD
−アラニル−D−アラニンを使用する親和クロマトグラ
フィーの手順に従って溶離する。
好ましい固定化されたD−アラニル−D−アラニンはセ
ファロース−ε−アミノカルロイル−D−アラニル−D
−アラニンであり、好ましい平衡化混合物は2モルのNa
Clを含有し、pH7〜8に調節された0.16%(w/v)のアン
モニアであり、好ましい洗浄溶液は2モルのNaClを含有
し、pH7〜8に調節された0.16%(w/v)のアンモニアで
あり、好ましい溶離混合物は0.16%(w/v)のアンモニ
アである。
あるいは、紫外線の抗生物質は、発酵ブロスから単離す
るか、あるいは官能化ポリスチレン、アクリルまたはポ
リデキストランマトリックスを包含する強いまたは弱い
アニオン交換樹脂によってさらに精製する。弱いアニオ
ン交換樹脂は、次の商品名で販売されているものであ
る:ドウェクス(Dowex)MWA−1またはWGR(ダウ・ケ
ミカル)、アンバーライト(Amberlite)IRA−73(ロー
ム・アンド・ハース)、DEAE−セファデックス(Sephad
ex)(ファーマシア)。本発明に従って使用できる強い
アニオン交換樹脂の例は、次の商品名で販売されている
ものを包含する:ドウェクス(Dowex)MSA−1、SBR、S
BR−P(ダウ・ケミカル)、アンバーライト(Amberlit
e)IR−904(ローム・アンド・ハース)およびQAE−セ
ファデックス(Sephadex)(ファーマシア)。
これらの樹脂からの抗生物質A42867の溶離は、水または
水と有機水混和性溶媒、例えば、低級アルコール(例え
ば、(C1−C4)アルコール)または低級アルキルケトン
(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)との混
合物の中の電解質、例えば、ナトリウムまたはカリウム
の塩酸塩の水性溶液の直線の勾配の混合物によって実施
する。
抗生物質A42867の物理化学的特性 A) 添付図面の第1図に示し、かつ次の吸収極大を示
す紫外線吸収スペクトル: λmax(nm) a) 0.1N HCl 282 b) 水 282 c) リン酸塩緩衝液pH7.4 282 d) リン酸塩緩衝液pH9 282 305(肩) e) リン酸塩緩衝液0.1N NaOH 305 265(肩) B) 添付図面の第2図に示し、かつ次の吸収極大を示
す赤外線吸収スペクトル(cm-1): 3700−3100、3000−2800(ヌジヨール);1650;1580;146
0(ヌジヨール);1375(ヌジヨール);1300;1235;1210;
1160;1130;1060;1025;1000;970;840;790−700;720(ヌ
ジヨール) C) 第3図に示し、標準(0.00ppm)、(δ=ppm)と
してTMSを使用してDMSO d6(ヘキサデユーテロジメチ
ルスルホキシド)中で270MHzにおいて記録した信号(pp
m)の次の群を示す1H−NMRスペクトル: 0.90、d[(CH3−(CH)]:1.02、d[CH3−(C
H)];1.23、d[CH3−(CH)];1.52、 1.77、m[CH(CH3];2.38、s(N−CH3);3.0−
6.35、sおよびm(芳香族、糖およびペプチドのCH);
6.27−9.29(芳香族のCH、ペプチドのNHおよびフエノー
ルのOH) d=二重線 s=一重線 m=多重線 D) 次の条件下に逆相HPLCによって分析したとき、バ
ンコマイシン(Vancomycin)・HCl(Vancocin、Eli Li
lly、Rt=16.36分)に関して0.537の保持時間(Rt): カラム:ウルトラスフエアー(Ultrasphere)ODS(5μ
m)アルテツクス(Altex)[ベツクマン(Beckman)]
4.6mm(内径)×250mm 予備カラム:ブロウンリー・ラブス(Brownlee Labs)R
P 18(5μm) 溶離剤:水:アセトニトリル:2−エタノールアミン:ト
リフルオロ酢酸9:1:0.01:0.01(v/v) 流速:1.6ml/分 U.V.検出器:254nm 内部標準:バンコマイシン・HCl(Rt=16.36分)(Vanc
ocin、Eli Lilly) E) 次の条件下に逆相HPLCによって分析したとき、バ
ンコマイシン・HCl(Vancocin、Eli Lilly、Rt9.96
分)に関して0.665の保持時間(Rt): カラム:ウルトラスフエアー(Ultrasphere)ODS(5μ
m)アルテツクス(Altex)[ベツクマン(Beckman)]
4.6mm(内径)×250mm 予備カラム:ブロウンリー・ラブス(Brownlee Labs)R
P 18(5μm) 溶離:溶離剤A中の5%〜60%の溶離剤Bの線状勾配、
40分 流速:1.6ml/分 U.V.検出器:254nm 内部標準:バンコマイシン・HCl(Rt=9.96分)(Vanco
cin、Eli Lilly) F) 次の概算百分率組成(平均)を示す、不活性雰囲
気中で約140℃において試料を前もって乾燥後の元素分
析:炭素53.3%;水素5.9%;窒素7.85%;塩素(合
計)4.41%;塩素(イオン性)2.22%。空気中で900℃
における無機残留物:0.875%、 G) 過剰の水性HClを前もって添加した試料の0.05N水
性KOHで滴定したとき、水中の酸−塩基滴定プロフィル:
pKa値3.2、7.1および8.3、 H) 次のクロマトグラフ系における0.56のRf値: (水性塩化ナトリウム87.5g/l:NaH2PO40.5g/l) 70% CH3CN 30% pH6に調節、 逆相シラン化シリカゲルの板(RA−18F254)を使用する 可視化: − U.V.光、254nm − パウリ試薬(Pauly Reagent)、すなわち、ジアゾ
化スルファニル酸で黄色[ジャーナル・オブ・クロマト
グラフィー(J.Chromatog.)、20、171(1965)、Z.Phy
siol.Chem.、292、99(1953)] − 最小デイビス(Davis)培地上でB.subtilis ATCC 6
633を使用するバイオオートグラフィー、 I) 1560にM+H ピークを示すFAB−MSスペクトル
から推定した約1559の分子量。
抗生物質A42867は、酸および塩基の機能を有し、そして
適切なpH条件下に内部塩類を形成するほかに、有機およ
び無機の反対イオンと普通の手順に従って塩類を形成す
るおことができる。
本発明の代表的なかつ適当な酸付加塩は、標準の反応に
よって次の有機酸および無機酸と形成した塩類を包含す
る:塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフル
オロ酢酸、コハク酸、クエン酸、アスコルビン酸、乳
酸、マレイン酸、フマル酸、パルミチン酸、コール酸、
パモン酸、ムチン酸、グルタミン酸、ショウノウ酸、グ
ルタル酸、グルコール酸、フタル酸、酒石酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、ソリビン酸、ピコリン酸、安息香
酸、桂皮酸などの酸類。
これらの塩基類の代表例は、次の通りである:アルカリ
金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、ナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウ
ムの水酸化物:アンモニアおよび脂肪族、脂環族または
芳香族の有機アミン、例えば、メチルアミン、ジメチル
アミン、トリメチルアミン、およびピコリン。
本発明の「塩でない」化合物の対応する付加塩への転
化、およびその逆、すなわち、本発明の化合物の付加塩
への転化は、当業者の技量の範囲内であり、そして本発
明に包含される。
例えば、抗生物質A42867は、塩でない形態の化合物を水
性溶媒中に溶解し、そしてわずかに過剰量の選択した酸
または塩基を添加することによって、対応する付加塩に
転化することができる。次いで、得られる溶液または懸
濁液を凍結乾燥して所望の塩を回収する。
最終の塩が塩でない形態の化合物が可溶性である溶媒中
に不溶性である場合、化学量論量またはわずかに過剰量
の選択した酸または塩基の添加後に、それを塩でない化
合物の化合物の有機溶液からろ過によって回収する。
塩でない形態の化合物は水性溶媒中に溶解した対応する
酸または塩基の塩から調製することができ、次いで塩の
中和して塩でない形態の化合物を遊離させる。
中和後、過剰の酸また塩基の排除を必要とするとき、普
通の脱塩手順を用いることができる。
例えば、シラン化シリカゲル、非官能化ポリスチレン、
アクリルおよび調節された孔のオリデキストラン樹脂
[例えば、セファセックス(Sephadex)LH 20)または
活性炭のカラムクロマトグラフィーを便利に用いること
ができる。望ましくない塩類を水溶液で溶離した後、所
望生成物を水および極性または非極性の有機溶媒の混合
物、例えば、50:50〜約100%のアセトニトリルのアセト
ニトリル/水の直線の勾配または1段階の勾配によって
溶離する。
この分野において知られているように、製薬学的に許容
されうる酸(または塩基)または製薬学的に許容される
以外の酸(または塩基)を便利な精製技術において使用
できる。形成および単離後、塩の形態の抗生物質A42867
を対応する塩でない形態または製薬学的に許容されうる
塩の形態に転化できる。
ある場合において、抗生物質A42867の塩基付加塩は、水
および親水性溶媒中により可溶性である。
本発明の化合物の抗菌活性は、MIC(最小阻止濃度)の
決定のための培地および範囲条件は、次の通りであっ
た:アイソセンチテスト(Isosentitest)ブロス[オキ
ソイド(Oxoid)]、24時間、スタフィロコッキ(staph
ylococci)、Step.faecalisおよびグラム陰性バクテリ
ア(Escherichia coli);トッド−ヘウイット(Todd−
Hewitt)ブロス[ディフコ(Difco)、24時間、他のス
タフィロコッキ(staphylococci)種;GC基剤時間(ディ
フコ)+1%のアイソビタレックス(Isovitalex)(BB
L)、48時間、CO2に富んだ雰囲気、Neisseria gonorrh
oeae:脳心ブロス(ディフコ)+1%サプルメント(Sup
plement)C(ディフコ)、24時間、嫌気的雰囲気、Clo
stridium perfrihgens;ウィルキンス−チャログレン(W
ilkins−Chalgren)寒天[参照:T.D.ウィルキンス(Wil
kins)およびS.チャログレン(Chalgren)、1976、抗微
生物剤の化学療法(Antimicob.Ag.Chemother.)、10、9
26]、48時間、嫌気的雰囲気、他の嫌気的菌類(C.diff
icile、Propionibacterium acnes、Bacteroides fragil
is);PPLOブロス(ディフコ)+10%のウマ血清+1%
のグルコース、48時間、Mycoplasma gallisepticum;R.
T.エバンス(Evans)およびD.タイラー−ロビンソン(T
aylor−Robinson)におけるような補充物を含むPPLOブ
ロス[抗微生物化学療法誌(J.Antimicor.Chemothe
r.)、、57]、24時間、U.urealyticum。インキユベ
ーシヨンは37℃において実施する。接種物は次の通りで
ある: M.gallisepticumについて48時間のブロス培養物の1%
(v/v);U.urealyticumについて約104色変化単位/ml;他
のブロス希釈微生物について約104〜105コロニー形成単
位/ml;寒天希釈微生物について約104〜105コロニー形成
単位/ml;寒天希釈微生物(C.difficile、Propionibacte
rium acnes、Bacteroides fragilis)について約104
〜105バクテリア/スポット(多点接種器を使用して接
種した)。
いくつかの微生物についての最小阻止濃度(MIC、μg/m
l)を、下表VIに報告する。
抗生物質A42867はコアグラーゼ陰性スタフィロコッキ
(staphylococci)に対して活性であることがわかっ
た。S.epidermidisおよびS.haemolyticusの臨床的分離
物の1系列に関するMIC(μg/ml)を、次に報告する: 本発明の化合物の抗微生物活性は、また、マウスにおけ
る実験的敗血症において確証される。
対照群および処置群は、10匹のCD−1マウス(Charles
River)体重18〜22gを含有した。S.pyogenes C 20
3(L49)の一夜の培養物を無菌ペプトン化生理的食塩水
で希釈することによって調製したバクテリア懸濁液の0.
5mlを、それらのマウスに腹腔内に感染させた。敗血症
の未処理動物が48時間以内に死ぬように、接種物を調節
した。試験すべき化合物を感染直後に皮下に投与した。
第7日目に、スペアーマン(Spearman)およびケルベル
(Krber)の方法[D.J.フェネイ(Finney)、「生物
学のアッセイにおける統計学的方法(Statistical Met
hods in Biological Assay)」、グリッフィン(Gri
ffin)、524ページ、1952]によて、各投与量において
生きている動物の百物率から、ED5(mg/kg)を計算し
た。
これらの条件下で、抗生物質A42867のED50値は1.54mg/k
gであった。
一般に、抗菌処置のために、抗生物質A42867ならびにそ
の無毒の製薬学的に許容されうる塩類およびそれらの混
合物は、異なる経路、例えば、局所的にまたは非経口的
に投与できる。非経口的投与は、一般に、投与の好まし
い経路である。
注射のための組成物は、油性または水性の賦形剤中の懸
濁液、溶液、または乳濁液のような形態であることがで
き、そしてアジュバント、例えば、懸濁剤、可溶化剤お
よび/または分散剤を含有することができる。
あるいは、活性成分は、放出の時、適当な賦形剤、例え
ば、無菌の水を添加して再構成するための粉末の形態で
あることができる。
投与の経路に依存して、これらの化合物は種々の投与形
態に配合することがでえきる。
ある場合において、それは経口的投与のための腸溶皮の
投与形態に本発明の化合物を配合することができ、この
腸溶皮の投与形態はこの分野において知られているよう
にして調製できる[参照、例えば、レミントンの製薬科
学(Remingto's Pharmaceutical Sciences)」、第15
版、マック・パブリシング・カンパニー(Mack Pubish
ing Comany)、米国ペンシルベニア州エーストン]。
これは、ことに抗微生物物質胃を未変化で通過し、腸管
内の抗微生物物質の吸収がとくに望ましい場合であるこ
とができる。
投与すべき活性成分の量は、種々の因子、例えば、処置
すべき患者の大きさおよび状態、投与の経路および頻
度、および含まれる病原因子に依存する。
本発明の抗生物質およびその製薬学的に許容されうる塩
類は、一般に、患者の体重1kgにつき0.5〜50mgの活性成
分の1日の投与量で有効であり、必要に応じて1日に1
〜4回の投与に分割する。
とくに望ましい組成物は、約100〜約5,000mg/単位を含
有する投与単位で調製されるものである。
注射に適する賦形剤の代表例は、注射用の無菌の水、リ
ンゲル溶液、0.9%の生理的食塩水および5%のデキス
トロースである。静脈内注入のために、賦形剤中の抗生
物質の適当な濃度は約5%〜10%の間である。投与単位
の他の適当な配合物は、気密密閉したバイアル、プラス
チックのパウチ、無菌のゴム栓付きのバイアルなどであ
る。
さらに、本発明の抗生物質は局所用調製物、例えば、溶
液、クリームまたはローションに配合することができ
る。これらの調製物は、便利には、0.1〜15%(w/v)の
活性成分を含有する。
さらに、本発明の抗生物質は、腸内の偽膜大腸炎を引き
起こすClostridium difficileの生長を抑制すうために
有用である。これらの抗生物質は、製薬学的に許容され
うる投与形態で調製された、有効投与量の抗生物質また
はその製薬学的に許容されうる塩の経口的投与によっ
て、偽膜大腸炎の処置に使用できるであろう。このよう
な使用のため、抗生物質はゼラチンカプセルまたは液状
懸濁液で投与することができる。
薬物としてのその活性のほかに、抗生物質A42867、また
はその許容されうる塩は、動物成長促進剤として使用で
きる。
この目的に対して、本発明の化合物は適当な飼料中で経
口的に投与される。使用する精確な濃度は、正規の量の
飼料が消費されるとき、成長促進有効量の活性剤を提供
するために要求される濃度である。
動物飼料への本発明の活性化合物の添加は、好ましく
は、活性化合物の有効量で含有する適当な飼料予備混合
物を調製し、そしてこの予備混合物を完全定量に混入す
ることによって達成される。
あるいは、活性成分を含有する中間の濃縮物または飼料
補助物質を飼料中に配合することができる。
このような飼料予備混合物および完全定量を調製しそし
て投与する方法は、参考書に記載されている[例えば、
「アプライド・アニマル・ニュートリション(Applied
Animal Nutrition)、W.H.フリードマン・アンド・
カンパニー(Freedman and Co.)、米国サンフランシ
スコ州、1969または「ライブストック・フィーズ・アン
ド・フィーディング(Livestock Feeds and Feedin
g)」、O・アンド・Bブックス(O and B book
s)、米国オレゴン州コルバリス、1977](これらを引
用によってここに加える)。
次の実施例により本発明をさらに説明するが、これらの
実施例はいかなる方法においても本発明を限定しない。
実施例1 抗生物質A42867の製造 生産性有機体[ノカルデイア(Nocardia)sp ATCC 53
492]の原培養物を、オートミール寒天斜面培地上に線
状に接種し、そして28℃で2週間インキュベーションす
る。
1白金耳の菌株生長物を、デキストロース2.0%、大豆
粉末0.8%、酵母エキス0.2%、NaCl0.1%およびCaCO30.
4%から構成され、pHが無菌前に7.3に調節されている種
培地の100mlを含有する500mlのエルレンマイヤーフラス
コに接種する。このフラスコを回転振盪器上で28化合物
において72時間インキュベーションする。次いで、培養
物の100mlのアリコートを、4リットルの同一種培地を
含有するジャーの発酵器の中に接種し、そして培養物を
約900rpmで撹拌しかつ1標準リットルの空気/体積/分
で通気しながら、28℃において48時間インキュベーショ
ンする。種培地と同一の組成を有する発酵培地の200リ
ットル中に種培養物の4リットルを接種した後、約250r
pmで撹拌しかつ1標準リットルの空気/体積/分で通気
しながら、発酵を96時間実施する。
抗生活性は、微生物学的アッセイにより最小デイビス培
地で培養したB.subtilisを使用して監視した。
実施例2 抗生物質A42867の回収 実施例1において得られた全発酵ブロス(400リット
ル)を、回転フィルターで濾過助剤(Hyflo−FloMa反
応)を使用して濾過する。濾過したブロスを2N塩酸でpH
7.5に調節し、そして1000mlの予備膨潤したD−Ala−D
−Ala−アミノカプロイル−セファロース(Sepharose)
−4B変性マトリックス(欧州特許出願No.83112555.4号
に記載されているようにして調製)に添加し、そしてお
だやかに撹拌しながら一夜放置する。この樹脂を濾過に
より回収し、そして5%(w/v)のNaClを含有する約101
の0.5%(w/v)HCl−トリス緩衝液pH7.5で洗浄し、次い
で水(4×5l)で洗浄し、その間ブロスを廃棄する。
樹脂に選択的に結合した生成物を、1.5%(w/v)の水酸
化アンモニウム(4×5l)で溶離し、そして減圧下にn
−ブタノールとの共沸蒸留によって小さい体積に濃縮す
る。
濃縮された水溶液を連結乾燥して、抗生物質A42867を得
る(75.6g)。
実施例3 粗製抗生物質A42867の精製 実施例2の手順に従って得られた粗製抗生物質A42867
(75g)を、2モルの塩化ナトリウムを含有し、0.1Nの
水酸化ナトリウム溶液でpH7.5に調節した水の2リット
ル中に溶解した。
2モルの塩化ナトリウムおよび0.6mlのトリトンX100
(ベイカー等級)を含有する0.04モルのホウ酸塩緩衝液
pH7.5で前もって平衡化してある。予備膨潤したD−Ala
−D−Ala−6−アミノカプロイル−セファロース(Sep
harose)−4B変性マトリックス(欧州特許出願No.83112
555.4号に記載されているようにして調製)の1000mlの
カラム(0.1×0.1m)に、前記瀘液を500ml/時間で適用
する。
このカラムを8モルの尿素(pH7.5)で500ml/時間の流
速で洗浄し、次いで70lの水性NaOH、pH10で洗浄し、各
々1000mlの分画を集める。これらの分画のB.subtilis培
養物で寒天−ディスクアッセイによりアッセイし、そし
て不活性である分画を廃棄し、一方活性である分画(こ
の場合、分画63−70であると思われる)を一緒にし、減
圧下にn−ブタノールとの共沸蒸留によって小さい体積
(500ml)に濃縮し、そして連結乾燥して抗生物質A4286
7(4g)を得る。
実施例4 抗生物質A42867の精製および脱塩 実施例3の手順に従って得られた抗生物質A428673.5g
を、リン酸二水素ナトリウム一水和物(2.5g/l)の溶液
の70ml中に溶解し、そして濾過する。
この濾液の10mlを、40gの10μmのRP18リチリソーブ(L
ichrosorb)逆相シリカゲル[メルク(Merck)]を充填
したステンレス鋼のカラム(2×50cm)へ適用する。こ
のカラムはクロマトスパック・モヅルプレプ(Chromato
spac Modulprep)単位[ジョビン・イボン(Jobin Yv
on)、フランス国ロングジュメアウ91169ルエ・デ・カ
ナル16−18]の一部である。
このカラムを試料の溶解に使用したのと同一の溶液で8m
l/分で溶離し、そして50mlの分画を集める。
各分画をHPLCおよび紙のディスクのバイオアッセイによ
って感受性の微生物、例えば、B.subtilisについて監視
する。
7回の実験のB.subtilisについて活性な分画を一緒に
し、アセトニトリルを減圧蒸発によって除去し、そして
残留物をほぼ最初の溶液体積である量のウェルで希釈す
る。
溶液をpH7.5に調節し、次いで100ml/時間の流速で、0.0
4モルのホウ酸塩緩衝液pH7.5で前もって平衡化してある
予備膨潤したD−Ala−D−Ala−6−アミノカプロイル
−セフアロース(Sepharose)−4B変性マトリツクス
(欧州特許出願No.8311255.4号に記載されているように
して調製)のカラム(5×15cm)に、適用する。
このカラムを8lの水(0.5ml/lの1N塩酸で酸性化した)
で洗浄する。次いで、カラムを1.5%(w/v)の水酸化ア
ンモニウムで溶離し、各々100mlの分画を集める。B.sub
tilisに対して活性である分画をプールし、減圧濃縮
し、そして凍結乾燥すると、1.2gの脱塩された抗生物質
A42867の調製物が得られ、その物理化学的特性は前に報
告した通りである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、抗生物質A42867の紫外線吸収スペクトルを示
す。 第2図は、抗生物質A42867の赤外線吸収スペクトルを示
す。 第3図は、抗生物質A42867の1H−NMRスペクトルを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヨバンニ・カツサーニ イタリー国27100パビア・ビアビツタデイ ーニ 3 (72)発明者 フランチエスコ・パレンテイ イタリー国ミラノ・20020ライナーテ・ビ アベンベヌートチエリーニ 24

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩でない形態において、次の特性: 抗生物質A42867の物理化学的特性 A) 添付図面の第1図に示し、かつ次の吸収極大を示
    す紫外線吸収スペクトル: λmax(nm) a) 0.1N HCl 282 b) 水 282 c) リン酸塩緩衝液pH7.4 282 d) リン酸塩緩衝液pH9 282 305(肩) e) リン酸塩緩衝液0.1N NaOH 305 265(肩) B) 添付図面の第2図に示し、かつ次の吸収極大を示
    す赤外線吸収スペクトル(cm-1): 3700−3100、3000−2800(ヌジヨール);1650;1580;146
    0(ヌジヨール);1375(ヌジヨール);1300;1235;1210;
    1160;1130;1060;1025;1000;970;840;790−700;720(ヌ
    ジヨール) C) 第3図に示し、内部標準(0.00ppm)、(δ=pp
    m)としてTMSを使用してDMSO d6(ヘキサデユーテロジ
    メチルスルホキシド)中で270MHzにおいて記録した信号
    (ppm)の次の群を示す1H−NMRスペクトル: 0.90、d[(CH3−(CH)];1.02、d[CH3−(C
    H)];1.23、d[CH3−(CH)];1.52、 1.77、m[CH(CH3];2.38、s(N−CH3);3.0−
    6.35、sおよびm(芳香族、糖およびペプチドのCH);
    6.27−9.29(芳香族のCH、ペプチドのNHおよびフエノー
    ルのOH) d=二重線 s=一重線 m=多重線 D) 次の条件下に逆相HPLCによって分析したとき、バ
    ンコマイシン(Vancomycin)・HCl(Vancocin、Eli Li
    lly、Rt=16.36分)に関して0.537の保持時間(Rt): カラム:ウルトラスフエアー(Ultrasphere)ODS(5μ
    m)アルテツクス(Altex)[ベツクマン(Beckman)]
    4.6mm(内径)×250mm 予備カラム:ブロウンリー・ラブス(Brownlee Labs)R
    P 18(5μm) 溶離剤:水:アセトニトリル:2−エタノールアミン:ト
    リフルオロ酢酸9:1:0.01:0.01(v/v) 流速:1.6ml/分 U.V.検出器:254nm 内部標準:バンコマイシン・HCl(Rt=16.36分)(Vanc
    ocin、Eli Lilly) E) 次の条件下に逆相HPLCによって分析したとき、バ
    ンコマイシン・HCl(Vancocin、Eli Lilly、Rt9.96
    分)に関して0.665の保持時間(Rt): カラム:ウルトラスフエアー(Ultrasphere)ODS(5μ
    m)アルテツクス(Altex)[ベツクマン(Beckman)]
    4.6mm(内径)×250mm 予備カラム:ブロウンリー・ラブス(Brownlee Labs)R
    P 18(5μm) 溶離:溶離剤A中の5%〜60%の溶離剤Bの線状勾配、
    40分 流速:1.6ml/分 U.V.検出器:254nm 内部標準:バンコマイシン・HCl(Rt=9.96分)(Vanco
    cin、Eli Lilly) F) 次の概算百分率組成(平均)を示す、不活性雰囲
    気中で約140℃において試料を前もって乾燥後の元素分
    析:炭素53.3%;水素5.9%;窒素7.85%;塩素(合
    計)4.41%;塩素(イオン性)2.22%。空気中で900℃
    における無機残留物:0.875%、 G) 過剰の水性HClを前もって添加した試料の0.05N水
    性KOHで滴定したときの水中の酸−塩基滴定プロフイル:
    pKa値3.2、7.1および8.3、 H) 次のクロマトグラフ系における0.56のRf値: (水性塩化ナトリウム87.5g/l: 逆相シラン化シリカゲルの板(RA−18F254)を使用する 可視化: −U.V.光、254nm −パウリ試薬(Pauly Reagent)、すなわち、ジアゾ化
    スルフアニル酸で黄色[ジヤーナル・オブ・クロマトグ
    ラフイー(J.Chromatog.)、20、171(1965)、Z.Physi
    ol.Chem.、292、99(1953)] −最小デイビス(Davis)培地上でB.subtilis ATCC 663
    3を使用するバイオオートグラフイー、 I) 1560にM+H ピークを示すFAB−MSスペクトル
    から推定した約1559の分子量 を有することを特徴とする抗生物質A42867またはその
    塩。
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