JPH07114339A - 感熱記録用ラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】プレ印刷に白抜きなしに価格表示、バーコード
表示等の内容表示を印字し得る感熱記録用ラベルを提供
する。 【構成】支持体１の裏面に感圧接着層２を介して剥離紙
３を貼付し、支持体１の表面に無色又は淡色のロイコ染
料と酸性物質とを発色成分として含有する感熱発色層５
を形成して該感熱発色層５に架橋性高分子被膜保護層６
を施して成る感熱ラベル６の表面に、ＵＶ硬化型インク
７によるプレ印刷を行い、該プレ印刷上にＵＶ硬化型耐
熱性透明ニス８を塗布コートし、その上に前記プレ印刷
以外の内容表示を印字した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録方式により記
録し得る感熱記録用ラベルに関し、プレ印刷の白抜きな
しに価格表示、バーコード表示等の内容表示を印字し得
る感熱記録用ラベルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】郵送物に貼付する宛名表示ラベル、商品
にその品名、容量、品質、価格等を表示するための商品
ラベル、出荷在庫管理等に使用するバーコード印字ラベ
ル等に対して、プリンターにより印字記録する方法とし
ては、感熱記録方式が普及しつつある。

【０００３】この感熱記録方式は、感熱記録用ラベルの
感熱発色層に直接接触させたサーマルヘッドの発熱によ
り発色印字する方式であるため、インクリボン及びイン
ク補充等の必要がなく、また打圧が不要であって騒音の
発生がないこと等の利点を有するものである。

【０００４】ところで、上記した感熱記録用ラベルに、
予め定まった図柄、商品名、製造者及びその住所等を印
刷する場合、ラベルの感熱発色層上にＵＶ硬化型インク
を用いてプレ印刷しておき、該プレ印刷の上に、それ以
外の価格、バーコード等の内容表示を感熱プリンターで
感熱記録する。

【０００５】ところが、プレ印刷に用いたＵＶ硬化型イ
ンクは、使用されている染顔料の材質、色相、インク盛
量等の相違により硬化速度や硬化状態が大きく変化し、
多色のプレ印刷の場合、濃度の濃い印刷部は硬化が遅
く、またインク盛量が多い場合も同様に硬化が遅くなる
こと等から、未硬化のプレ印刷部の上に価格表示、バー
コード表示等の内容表示を感熱プリンターで印字するこ
とが往々にしてあり、このため未硬化インクが感熱プリ
ンターの印字部（サーマルヘッド）に付着すると、これ
が熱によって硬化し、サーマルヘッドを著しく汚染する
という欠点があった。

【０００６】しかして、この汚染により、サーマルヘッ
ドからの熱が感熱紙側に十分に伝わらず、良好な記録印
字が行えないと同時に、サーマルヘッドの寿命が著しく
低下するという問題を発生させていたのである。

【０００７】従って、従来においてはこのような問題点
を解消するために、図３(a) に示すように、図柄、品
名、製造社名等のプレ印刷２１を行った感熱記録用ラベ
ル２０の中に白抜き２２をつくり、この白抜き２２内に
図３(b) に示すようなバーコード２３、価格２４、製造
年月日２５、賞味期間２６等の内容表示に関する印字を
行うようにしてある。

【０００８】これによりサーマルヘッドはプレ印刷２１
のＵＶ硬化型インクに接触しないから、該サーマルヘッ
ドの汚染が防止されるのである。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の印字方法によると、図３(a) に示すように白抜き
２２を施した部分が図柄等のプレ印刷２１の一部を消し
て全体の意匠性を損ねるという不都合があった。

【００１０】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、プレ印刷に白抜きをつくることなく、価格、バー
コード表示等の内容表示をプレ印刷上に印字し得る感熱
記録用ラベルを提供することを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の感熱記録用ラベルは、支持体の裏面に感
圧接着層を介して剥離紙を貼付し、前記支持体の表面に
無色又は淡色のロイコ染料と酸性物質とを発色成分とし
て含有する感熱発色層を形成して該感熱発色層に架橋性
高分子被膜保護層を施して成る感熱ラベルの表面に、Ｕ
Ｖ硬化型インクによるプレ印刷を行い、該プレ印刷上に
ＵＶ硬化型耐熱性透明ニスを塗布コートし、その上に前
記プレ印刷以外の内容表示を印字したのである。

【００１２】

【作用】上記構成において、プレ印刷の上に塗布コート
したＵＶ硬化型耐熱性透明ニスは、染顔料が含まれてい
ないことからＵＶ光の透過が良好であるため、短時間で
良く硬化する。

【００１３】この結果、プレ印刷インクのＵＶ硬化が不
十分であった場合でも、良好な硬化が完了しているＵＶ
硬化型耐熱性透明ニスコート層がプレ印刷の上にあるの
で、プレ印刷インクがサーマルヘッドに付着せず、その
結果サーマルヘッド汚染のない良好なプレ印刷感熱記録
用ラベルが得られる。

【００１４】従って、プレ印刷の白抜きなしに感熱記録
で印字しても、感熱プリンターのサーマルヘッドは全く
汚染されない。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。

【００１６】図１は本発明による感熱記録用ラベル１０
の断面図であり、支持体１の裏面には感圧接着層２を介
して剥離紙３を貼付する。また、この支持体１の表面に
は、無色又は淡色のロイコ染料と酸性物質とを発色成分
として含有する感熱発色層４を形成し、該感熱発色層４
に対して架橋性高分子被膜保護層５を施して感熱ラベル
６を形成する。さらに、この感熱ラベル６の表面に、図
柄、品名、製造者名、住所等のＵＶ硬化型インク７によ
るプレ印刷を行い、このプレ印刷にＵＶ光を照射しつ
つ、その上にＵＶ硬化型耐熱性透明ニス８を塗布コート
すると共に、ＵＶ光にてニス８を硬化する。

【００１７】このような断面層を成す感熱記録用ラベル
１０の作成について、より具体的に説明すると、例え
ば、図２(a) に示す感熱記録用ラベル１０を作成する場
合、図示のような山、樹木等の図柄を青のＵＶ硬化型イ
ンク（大日本インキ（株）製）を使用し、また品名「和
生菓子」、製造者名「製造者（株）ＡＲＣ」、住所「愛
知県稲沢市○○−○」、その他の表示として「製造年月
日」、「賞味期間」、「円」を黒のＵＶ硬化型インク
（大日本インキ（株）製）を使用して、凸版にて印刷速
度４０ｍ／ｍｉｎでプレ印刷を行い、岩崎電機社製ＵＶ
ランプ（1.５ｋｗＨ）にてプレ印刷のＵＶ硬化型インク
７を硬化させると同時に、その上にＵＶ硬化型耐熱性透
明ニス８を凸版又はグラビア版でラベル全面に２μ厚で
印刷コートする。

【００１８】そして、この感熱記録用ラベル１０に内容
表示を印字するには、上記のプレ印刷のＵＶ硬化型イン
ク７の上にＵＶ硬化型耐熱性透明ニス８を介して、バー
コード１１、価格「１．０００」、製造年月日「９３．
９．５」、賞味期間「３０」の内容表示を感熱プリンタ
ーのサーマルヘッド９を直接接触させて印字する。

【００１９】本発明の場合、ＵＶ硬化型耐熱性透明ニス
８はＵＶ光の照射によって十分に硬化させてあるため、
この上に接触した感熱プリンターのサーマルヘッド９に
はプレ印刷のインク及びニスが付着しない。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ＵＶ硬化型耐熱性透明ニスを介してプレ印刷のＵＶ硬化
型インク上に感熱プリンターによる印字を施してもサー
マルヘッドが全く汚染されないから、従来のようにプレ
印刷の白抜きを作る必要がないのである。

【００２１】従って、本発明によれば、プレ印刷の図柄
或は文字等の上に、価格、バーコード等の内容表示を重
ねあわせて感熱印字することができ、従来のように白抜
きによってプレ印刷の図柄等が消去されないから、意匠
性に優れた感熱記録用ラベルを作成することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による感熱記録用ラベルの断面図であ
る。

【図２】図２(a) は本発明による感熱記録用ラベルにプ
レ印刷を施した平面図であるり、図２(b) は図２(a) の
プレ印刷の上にバーコード、価格等の内容表示を感熱印
字した平面図である。

【図３】図３(a) は本発明による感熱記録用ラベルに白
抜きを作ってプレ印刷を施した平面図であり、図３(b)
は図３(a) の白抜き内にバーコード、価格等の内容表示
を感熱印字した平面図である。

【符合の説明】

１…支持体、２…感圧接着層、３…剥離紙、４…感熱発
色層、５…架橋性高分子被膜保護層、６…感熱ラベル、
７…プレ印刷、８…ＵＶ硬化型耐熱性透明ニスコート
層、９…サーマルヘッド、１０…感熱記録用ラベル、１
１…バーコード。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】支持体１の裏面に感圧接着層２を介して剥
   離紙３を貼付し、前記支持体１の表面に無色又は淡色の
   ロイコ染料と酸性物質とを発色成分として含有する感熱
   発色層５を形成して該感熱発色層５に架橋性高分子被膜
   保護層６を施して成る感熱ラベル６の表面に、ＵＶ硬化
   型インク７によるプレ印刷を行い、該プレ印刷上にＵＶ
   硬化型耐熱性透明ニス８を塗布コートし、その上に前記
   プレ印刷以外の内容表示を印字したことを特徴とする感
   熱記録用ラベル。