JPH07112818B2 - シヨツピングカ−ト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はショッピングカートの分野に関するもので、
特にスーパーマーケットや食料品店において使用される
ショッピングカートに関する。

一般に、食料品店においては、四隅のそれぞれに脚車の
ホイールの備えられた、下部の方形のシャシと、食品を
保持するための上部のバケット部とから基本的になる、
大きな、ホイールの取り付けられたショピングカートが
備えられている。ショッピングカートは、一般に硬質ゴ
ムよりなるホイールを除いては、一般には全体的に金
属、通鋼により構成されている。これらショッピングカ
ートは多少やかましく、取り扱いが困難で、しかも暗い
駐車区域において発見しにくいものである。またワイヤ
ーやワイヤー状のバスケットを使用しているので、しば
しば連続するギザギザのエッヂが存在し、そのエッヂに
より衣服を引っ掛けやすく、また怪我をさせる可能性が
ある。

またこれらカートは、店内部において酷使される。それ
らは相互に、静止部分に、車のように動く部分に対して
何度も衝突させられるので、大きな応力に耐えなければ
ならない。温冷の温度の極度さもまた応力要素に大きく
加わる。カートの脚車ホイールは、これらの酷使に耐
え、重量を受ける状態において高度の機動性と、容易な
操縦性を保持するものでなければならない。その上カー
トの上塗り仕上げは、他の環境要素によってひび割れ、
錆、剥がれが起されず、その他には美しい外観を乱さな
いのと同様にごみや他の汚れを集める性質を創出しない
ような品質でなければならない。ショッピングカートに
おいて本質的に他に望まれる面として、安全性（車や人
や衣服を傷付けるギザギザのエッジが存在しない）、長
い期間にわたって魅力の有る形態を維持できること、容
易にしかも安い費用で管理できること、強い洗浄剤や蒸
気や洗剤や他の清掃材料に耐えることが可能であること
があげられる。

従来から使われている金属ワイヤ製のショッピングカー
トは上記の標準の多くを満足しない。実際従来のショッ
ピングカートは、騒音があり、取り扱いが困難で、衝突
時にへこみや傷を受けやすく、錆びやすく、高価で度重
なるメインテナンスを必要とし、しばしば裂いたり引っ
掛かったりする危険なエッジが存在し、そして過酷な振
動により前脚車のホイールがだんだん悪くなり、操縦が
困難となる。

よって、この発明の目的は、公知のショツピングカート
に関連する上記した不利な点を克服し、転がりが容易
で、静かで、しかも連続して滑らかなエッジの存在する
バスケットを備える比較的安価なカートを提供するもの
である。

従って、この発明は、シャシモジュール（chassis modu
le）と、そのシャシモジュールに固定され、そこに支持
されるバスケットモジュール（basket module）と、上
記シャシモジュールの下面に取り付けられる複数のホイ
ールとからなり、しかも上記両モジュールが成形熱硬化
性プラスチック材料より形成されるショッピングカーで
ある。

図面に示すように、それぞれが成形熱硬化性プラスチッ
ク材料より形成される一対のモジュールを備え、Ｂとし
て示されるモジュールが、Ｃとして示されるシャシモジ
ュールに固定されるバスケットモジュールを構成する。

［シャシモジュールＣ］ シャシモジュールＣは、その下面に取り付けられる複数
のホイール（１）を備え、そして一対の側部材（２）を
備える。その側部材（２）のそれぞれは、上方かつ後方
へ延びる腕（３）と、下方かつ後方へ延びる上記ホイー
ル（１）の取り付けに役立つ脚（４）を備える。上記腕
（３）は横に延びるハンドル部材（５）によって互いに
連結されかつ間隔が保たれる。

それぞれの上記側部材（２）はまた、下部の前方向への
延出部（６）を備え、その一対の延出部（６）は、少な
くとも一つの中央に配置される第三のホイール（１）の
ための取り付けに役立つ横に延びるクロス部材（７）に
よって互いに連結されかつ間隔が保たれる（第４図）。
クロク部材（７）はまた、荷重を受ける部材として役立
つ。

側部材（２）はまた、一対の後ホイール（１）付近の横
方向に延びるクロク支柱（８）によって一体に連結され
かつ間隔が保たれる。クロス支柱（８）は、カート使用
時に、例えばジャガイモ袋や生産物の大きなボール箱の
ような大きな物品を運ぶことが可能なトレイ手段（９）
によってクロス部材（７）と一体に連結される。

上記一付の側部材（２）はまた、（10）で示される横に
延びる荷重を受けるはり部材によって一体に連結されか
つ間隔が保たれる。はり部材（10）の両端部は、上記そ
れぞれの側部材（２）の腕（３）とそれに連携する脚
（４）の結合部に実質的に近接する。

上記側部材（２）の内側には、内方に突出し実質的に上
下方向に延びるフランジ（11）と、上方に突出し実質的
には水平に延びるフランジ（12）が備えられている。

［バスケットモジュールＢ］ バスケットモジュール（Ｂ）は、複数の一体に連結され
た側壁（20）と前壁（21）と底（22）とを備え、シャシ
モジュール（Ｃ）に、上記底（22）と荷重を受けるはり
部材（10）とを挿通するボルト（図示しない）によって
着脱可能に固定され、底とはり部材とは適所でナットに
よって保持されている。また丸頭リベット（図示しな
い）が、バスケットモジュール（Ｂ）のそれぞれの側壁
（20）をシャシモジュール（Ｃ）の連携する側部材
（２）に保持する役目を果たす。

バスケットモジュール（Ｂ）のそれぞれの側壁（20）
は、その最上エッヂの後端が隣接し、一方の側壁（20）
から他方の側壁（20）に延びるロッド（26）の取り付け
に役立つ。そのロッド（26）はバスケットモジュール
（Ｂ）の後壁（27）の上部の軸止取り付けに役立ち、そ
の後壁（27）は、上部エッヂが隣接し、子供の足が受け
ることができるように少なくとも一つの切除（28）が備
えられている。後壁（27）はまたバスケットの内側へ回
転動作をおこなうことが可能とされている。

バスケットモジュール（Ｂ）はまた、（30）で示す部分
で後壁（27）に軸支されて取り付けられる少なくとも一
つの棚（29）を備え、使用時にはその棚（29）は後壁
（27）から実質的に垂直に延びることができる。さらに
またシートパネル（31）が備えられ、これもまた後壁
（27）の（30）で示す部分に軸支されて設けられ、使用
時には棚（29）上を覆う。

バスケットモジュール（Ｂ）はまた、少なくとも一枚の
棚後板（34）を備え、その棚後板（34）は、下端の近く
で、軸支されたバスケットの後壁（27）の（35）に示す
部分に軸支されて設けられている。バスケットの後壁
（27）は、フランジ（11）（12）の構成によりショッピ
ングカートの使用者側に向かう外方向に回転することが
妨げられる。軸支部（30）（35）はピアノヒンジに形成
され、その詳細は第８図に示すとおりである。

第６図、第７図及び第９図に示すように、棚（29）に
は、棚後板（34）の最外側に延びる開口の底部（36）上
に接触して位置するＵ型延長部（37）が備えられてい
る。Ｕ型延長部（37）は、棚（29）の先端から少し空間
をおいて位置し、その空間は第９図に最も明らかに示す
ように棚後板（24）の厚みを収容するように働く。

延長部（37）は棚（29）の下面の軸支点（33）に軸支さ
れ、軸支点（33）は棚（29）の左右のそれぞれの側に位
置する。従って、棚（29）が起こされた時には、延長部
（37）はその上端に至るまで棚後板（34）の最外側の開
口内を上方に移動する。この状態において、開口は棚
（29）ほど長くないので、棚（29）は一杯には起こされ
ない。棚（29）を一杯に起こすために、延長部（37）は
棚（29）の軸支点（33）から軸支が外され、これにより
棚（29）が十分に直立位置に折り畳まれる。さらに直立
する棚後板（34）には、ほぼ棚（29）の高さに若干の角
度が設けられている（下部分において）。この角度は、
棚（29）が直立し棚後板（34）が後壁（27）側に十分に
引き付けられた際棚（29）の納めスペースを創りだす。

望ましくは、カートの２個の後ホイール（１）は互いに
異なって位置する軸に設けられ、バスケットが前方に向
く時に二つのホイールが同軸とならないように構成され
ればよい。この配置において、カートはスーパーマーケ
ットの非常に狭い通路を向きを変えられて通過されるの
で、より大きな安定性と容易な方向変換性が発揮され
る。

すなわち、一方では４個の脚車ホイールを使用するもの
より、３個の脚車ホイールを使用するものがより経済的
であるであることは容易に知られかつ理解されるが、従
来より３個の脚車ホイールを使用するものは、バスケッ
トの前コーナーの一つに積み上げられる重たい物品が、
従来から使用されている３個のホイールにおいては、と
くに方向変換の際に容易にカートのバランスを崩し、ひ
っくりかえらせるので、好ましくないとされている。し
かしながら一方のホイールが他のものに対して前方に異
なる軸に配置されれば、（二つの後脚車ホイールの）バ
スケットの前部分に対するより大きな支持が、シャシの
中央部分にかかる荷重が前方に効果的に移動することに
よってなされる。また４個の脚車ホイール回転に伴う操
縦振動も除去される。

さらにまた望ましくは、この考案のカートは、カートの
前コーナーの下面により大きな支持を与えるために、カ
ートの前脚車ホイールの近くに２個の小さな補助ホイー
ル（38）（第４図と第10図）を使用してより改良されて
もよい。しかしながらこれらの小さな補助ホイール（3
8）の使用は、それらがカートにおける大きな重量を支
持しないので操縦振動を起こさず、方向変換時の支持を
より良くするための主として補助ホイールとして使用さ
れる。上記構成においては、補助ホイールの使用によっ
て、後ホイールを異なる軸に設けたことによる支持が補
われるので、異ならない軸のホイールが使用されても良
い結果が得られる。

シャシの製造における熱硬化性のプラスチック材料はま
た、ホイールと買い物客の脚の両方を保護するために、
ホイールに配置されるホイールガードの形成に使用され
てもよい。

モジュールＢ、Ｃの成形に用いられる熱硬化性プラスチ
ック材料は、反応射出成型装置において用いられように
特に処方されたポリウレタンのグループから選ばれれば
よい。

好ましくは、熱硬化性プラスチック材料は、交通の光を
容易に反射するように、高い反射性を有するものがよ
く、そうすれば駐車区域においてカートに向かってくる
運転者と、カートを押して駐車区域を通過する人の両方
にある程度の安全性が提供される。さらに、一体成型の
バスケットモジュールの使用により、バスケット部分の
すべての露呈するエッヂが丸く、このことにより衣服の
引っ掛かりや他の怪我をする原因となるいかなる危険な
エッヂも無くしている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のショッピングカート実施例の前面斜
視図、第1a図は第１図に示すものの異なる形態を示す実
施例前面斜視図、第２図は第１図に示すカートの背面斜
視図、第３図は第１図に示すカートの平面図、第４図は
第１図に示すカートの背面図、第５図及び第６図はそれ
ぞれカート後部の部分断面図で、第５図は第６図のＶ−
Ｖ部分の断面図、第６図は第５図のVI−VI部分の断面
図、第７図は第６図のVII−VII部分の断面図、第８図は
この発明のカートに使用されるヒンジを形成する二部分
の詳細実施例斜視図、第９図は要部部分平面図、第10図
は第１図に示すカートの側面図である。 （Ｂ）……バスケットモジュール、 （ｃ）……シャシモジュール、（１）……ホイール、
（27）……後壁、（29）……棚、（34）……棚後板、
（37）……Ｕ型延長部。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シャシモジュールと、そのシャシモジュー
   ルに固定され、そこに支持されるバスケットモジュール
   と、シャシモジュールの下面に取りつけられる複数のホ
   イールとからなり、上記両モジュールが成形熱硬化性プ
   ラスチック材料によって形成されるショッピングカート
   であって、 上記シャシモジュールが一対の側部材を備え、その側部
   材のそれぞれが上方かつ後方に延びる腕と下方かつ後方
   に延びるホイールの取り付けに役立つ脚を備え、その腕
   が横に延びるハンドルによって互いに連結されかつ間隔
   が保たれ、側部材のそれぞれが前方への延出部を備え、
   その延出部は少なくとも一つの追加ホイールの取り付け
   に役立つ横に延びるクロス部材によって互いに連結され
   かつ間隔が保たれ、上記クロス部材はまた荷重を受ける
   部材として役立ち、上記側部材はまた上記それぞれの腕
   とそれに連携する脚の結合部に実質的に近接して位置す
   る、荷重を受ける横に延びるはり部材によって互いに連
   結されかつ間隔が保たれ、 上記バスケットモジュールが、互いに連結された複数の
   側壁と前壁と底と、上端付近で上記両側壁間に軸支され
   て取り付けられ、上記バスケットモジュールの内側に向
   かって軸回転動作が可能である後壁を備え、かつその後
   壁に軸支されて取り付けられ使用時に後壁から実質的に
   垂直に延びる少なくとも一枚の棚を備え、 その棚が、作用しない位置の時、棚後板によって支持さ
   れ、その棚後板がその最下端のエッジ付近で後壁に軸支
   されて連結され、その側エッジの付近に一対の縦方向の
   細長い開口を有し、それぞれの細長い開口の下側エッジ
   は実質的に上記棚と同高さになり、棚はその下面に離れ
   て位置する一対の軸支点に軸支されるＵ型の延長部を備
   え、上記Ｕ型延長部は一対の腕を持ち、各腕が上記軸支
   点に軸支されて連結される一方の端部をそれぞれ有し、
   他の端部は上記細長い開口を通り横方向の部材によって
   互いに連結され、上記棚後板は上記延長部に係留（capt
   ive in）され、上記延長部は上記の細長い開口を上下に
   移動可能で、作用しない位置に棚が起こされた時上記棚
   の下面に向かって折り畳まれるショッピングカート。
2. 【請求項２】上記後壁に軸支されて取り付けられ、使用
   時に棚を覆うシートパネルを備える特許請求の範囲第１
   項記載のショッピングカート。
3. 【請求項３】上記シートパネルが、作用しない位置の時
   実質的に上記後壁と平行に位置し、上記後壁に形成され
   る少なくとも一つの切除を閉じる特許請求の範囲第２項
   記載のショッピングカート。