JPH07111304B2 - ベニヤ単板の乾燥装置 - Google Patents

ベニヤ単板の乾燥装置

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JPH07111304B2
JPH07111304B2 JP23864486A JP23864486A JPH07111304B2 JP H07111304 B2 JPH07111304 B2 JP H07111304B2 JP 23864486 A JP23864486 A JP 23864486A JP 23864486 A JP23864486 A JP 23864486A JP H07111304 B2 JPH07111304 B2 JP H07111304B2
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憲行 本田
由起夫 阿部
誠 磯部
信博 仲田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベニヤ単板の乾燥装置に関するものである。
従来、ベニヤ単板(以下、単に単板と称す)の乾燥用に
開発された種々の装置の一つの形式として、「厚単板等
の素材の連続プレス装置」(実公昭59-34872号公報)・
「板材の乾燥装置」(特公昭60-12547号公報)等に開示
される如く、間歇走行する一対の無端帯で単板を間歇的
に搬送する過程で、単板搬送路の両側に配設した適数対
の加熱盤によって単板を加熱して乾燥する形式が公知で
あり、構造が比較的簡単で、熱効率も悪くなく、また操
作性も良好であるなどの利点を有するとされているが、
その構成からして、大量の単板の処理には不向きとさ
れ、今日の合板工場に於ては殆ど実用に供されていない
のが実状である。
即ち、前記公報の記載からも明らかな如く、既知のこの
形式の装置は、いずれも、間歇走行する無端帯を上下に
対設して、該無端帯の対向間隔内に平坦状の単板搬送路
をする構成を採る故に、通常の厚さの単板を、他の常用
されている乾燥装置、例えばロールドラヤー・ネットド
ライヤー等の熱風通気式の乾燥装置と同様に、大量に乾
燥処理すべく、処理容量を増大する為には、前記平坦状
の単板搬送路を長く設定する外なく、それには長大な設
置スペースを必要とすることから、合板工場に於ける実
用化が極めて困難で、僅かに、熱風通気乾燥に不向きな
極厚単板等を対象とする比較的小規模の装置に、実用化
の可能性が残される程度である。
また他の欠点の一つとしては、最終的に単板が加熱直後
に搬出されてしまうので、組織が軟化状態にあり、木繊
維の残留応力が大きい単板にあっては、該残留応力に起
因して処理後に歪・波打ち等の変形が生じる傾向があ
り、折角平坦に加圧して乾燥する効果が大幅に低減し
て、単板の品質が然程良化しない点にある。
ところで、既知のこの形式の装置のいずれもが、後に詳
述する本発明に係る装置の如く、工程長さの短縮化に有
効な蛇行状の単板搬送路を形成する構成を採らずに、飽
迄も平坦状の単板搬送路を形成する構成を採っていた遠
因は、無端帯の特性にあり、該特性に起因して誘発され
る単板搬送の不安定化・不確実化にあった。
即ち、加熱盤による単板への加熱は、無端帯を介して行
なわれるので、熱効率の良化を図る為には、該無端帯を
薄く丈夫で熱伝導性に優れる金属製にする必要がある
が、反面、金属製の無端帯は伸縮性を全く有しない特性
があり、他方、一対の帯状体を蛇行状に走行させた場合
の機構上の特性として、屈曲部分に於ける内側の無端帯
が外側の無端帯によって直接的に(又は単板を介して間
接的に)拘束される必然性、並びに屈曲部分に於ける曲
率半径の相違によって、内側の無端帯と外側の無端帯と
の間に速度差が生じる必然性、更には屈曲が交互に行な
われるので、前記拘束と速度差も交互に位置を変え、相
互に影響を及ぼし合う必然性があって、伸縮性を全く有
しない金属製の無端帯によっては、前記速度差を吸収し
得ず、而も前記拘束に伴い、速度差によって惹起される
無端帯のたるみが徐々に蓄積される傾向があるので、単
板の搬送が不安定化・不確実化する不都合が生じ、多数
回繰替し屈曲させることは事実上不可能であるというの
が、従来からの定説であった。
実例を挙げて説明すると、例えば第10図に例示する如
く、ロール11a・11b・11c・11d及び図示しない他のロー
ルを介して、一対の金属製の無端帯12・12aを蛇行状に
張設して成る場合に、点線で示す位置にあった単板10が
実線で示す位置まで移送されたと仮定すると、ロール11
bの外周部に於ける外側の無端帯12aには単板10の厚さに
相当するたるみが生じることになるが、該無端帯12aは
伸縮性を全く有せず、而もロール11a及び11cの外周部に
於ては、夫々外側に位置する無端帯12によって拘束され
ているので、たとえ適度の張力が付与されていても、前
記たるみは決して吸収されることがない。
そして更に、前記単板10が、引続き第11図の位置まで移
送されたと仮定すると、ロール11cの外周部に於ける外
側の無端帯12は、内側の無端帯12aよりも単板10の厚さ
に相当する分だけ大曲率半径の位置を迂回走行する必要
が生じる。その際に、ロール11dの外周部に於ては、外
側の無端帯12aによって拘束されているので、ロール11b
及び11aの外周部に於て走行することになるが、ロール1
1aの外周部に於ては、無端帯12が無端帯12aを拘束して
いるので、該無端帯12aも無端帯12に倣って速く走行
し、結果的にロール11bの外周部に於ける外側の無端帯1
2aのたるみは益々拡大されることになり、該たるみ部分
に於ける単板10の搬送が不安定化・不確実化する不都合
が生じるのは事実である。
前記たるみの拡大現象は、ロール11aの外周部に他の単
板10が存在する場合には、一段と顕著化する傾向があ
り、また各無端帯を駆動する位置の変更、或は他の単板
の介在位置の変動、更には単板及び各部材相互の摩擦係
数の変動等の各種条件によっては、たるみの発生位置或
は発生量等が異なることもあるが、いずれにしても発生
は不可避で、例えば一方の無端帯に対する張力の増強に
よる対策は、同時に他方の無端帯に対する拘束力の増大
を誘発するので、何等有効な解決には至らず、結局、多
数回繰替し屈曲させることは事実上不可能であるとの、
従来の定説の正しさが、本発明の開発過程に於ける実験
によって確認された。
尚、他の実効性に乏しい機構類等に関して若干補足説明
すると、例えば第12図に例示する如く、複数本のロール
21a・21b・21c及び21dへ無端帯22を、ロール21e及び21f
へ無端帯22aを夫々張設して成る機構に於ては、屈曲部
分が一箇所のみで、無端帯の特性及び機構上の特性が相
互に影響を及ぼすべき他の屈曲部分が存在しないから、
先述の如き不都合が生じる虞は全くないが、処理後の単
板が搬入した側と同じ側へ搬出されてくるので、工程的
に著しく不合理であり、工程長さを短縮化し得る利点が
殆ど相殺されてしまう。
また機構が類似する別の使途の装置に於て、先記不都合
の発生を消極的に回避する為に、例えば第13図に例示す
る如く、複数本のロール31a・31b・31c・31d・31e及び3
1fの各々へ、各別に無端帯32・32a・32b・32c・32d及び
32eを張設すると共に、ロール41a・41b及び41cに張設し
た無端帯42と、ロール41d・41e及び41fに張設した無端
帯42aとを、屈曲部分に該当するロール31bと31dの外周
部へ夫々別途に配設して、該無端帯42及び42aが若干速
い速度にて走行し得るよう構成したものが散見される
(これは従来の定説の間接的な立証根拠ともなる)が、
斯様な構成を採ると、機構が複雑化するのみならず、各
無端帯の連結部に於て単板搬送路の一部が開放状とな
り、それに起因して、特に小幅の単板の搬送が不安定化
・不確実化するのは不可避であるから、効果的な構成と
は言い難く、前記形式の乾燥装置への転用は実効性がな
い。
本発明は、以上述べた如き種々の前提条件及び実験結果
からも明らかなように、従来は実現が困難視されてい
た、工程長さを短縮した前記形式の乾燥装置を、新たに
開発すべく成されたものであり、更には処理した単板の
品質を良化し得る改良をも施して、該形式の乾燥装置の
実用性の向上を図らんとするものである。
即ち、本発明に係る装置は、前記目的に合致する特定の
形態のみを選択的に抽出して、それらを合理的に組合わ
せることにより、先記従来の定説を部分的に覆して、工
程長さの短縮化を可能にし、更には単板の品質の良化を
も図り得るようにしたものであって、具体的には、単板
の一方の面側と他の面側とに位置する一対の金属製の無
端帯を、夫々複数本のロールへ蛇行状に張設して、平坦
路・屈曲路・平坦路・屈曲路・平坦路の組合わせで成る
一連の単板搬送路を形成すると共に、前記各平坦路を形
成する無端帯の局部の両側へ、少なくともいずれか一方
が無端帯に対して離接可能な適数対の加熱盤と、少なく
ともいずれか一方が無端帯に対して離接可能な適数対の
冷却盤とを、少なくとも一対の冷却盤が単板搬送路の最
後部に位置する関係にて夫々配設し、更に前記無端帯を
間歇走行せしめる駆動源と、該無端帯の間歇走行に対応
させて前記離接可能な加熱盤を離接作動せしめる作動機
構とを備えて構成したものである。
斯様な構成で成る装置によれば、一つの屈曲部分に於け
る無端帯の特性及び機構上の特性が影響を及ぼすべき屈
曲部分は、他に一箇所しか存在せず、速度差によって惹
起されるはずの各無端帯のたるみは、張設に伴う張力の
作用により、影響を受けない残りの部分を介して順次吸
収され、決して蓄積されないので、結果的に単板を安定
的に搬送することが可能である。
そして、単板は前記単板搬送路に沿って搬入された側と
は反対の側へ搬出されるので、工程的に何等の非合理性
がないのは勿論のこと、最後部に位置する冷却盤により
加圧冷却されて、組織が硬化してから搬出されるので、
従来の加熱直後に搬出される場合の如く、処理後に歪・
波打ち等の変形が生じる虞がなく、単板の品質が従来
(熱風通気式の乾燥装置等に於ける不安定な拘束状態で
の空気による冷却をも含む)に比べて著しく良化する効
果が得られ、而も従来の平坦状の単板搬送路を形成する
構成を採る場合に比べて、その工程長さを約1/3に短縮
し得るので、結果的に装置の設置スペースを狭少化する
ことが可能であり、比較的熱効率が悪い熱風通気式の乾
燥装置等に代えて、大量の単板を乾燥処理する用途に適
用し、合板工場に於ける乾燥コストの低減化等を図るこ
とができ、その実用性は著しく向上する。
以下、本発明を図面に例示した実施の一例と共に更に詳
述する。
第1図は本発明に係る装置の概略側面説明図である。
図中、2・2aは、ステンレンス製の無端帯であって、図
の如き平坦路・屈曲路・平坦路・屈曲路・平坦路の組合
わせで成る一連の蛇行状の単板搬送路を形成すべく、夫
々複数本のロール1a・1b・1c・1dと、1e・1f・1g・1hと
を介して蛇行状に張設されており、減速機付電動機等か
ら成る駆動源9によって、ロール1eを介して図示矢印方
向へ間歇走行せしめられ、単板10を間歇的に搬送する。
3は、前記一対の金属製の無端帯2・2aによって形成さ
れた蛇行状の単板搬送路の内の、各平坦路の下側へ固定
的に配設された下部加熱盤であって、加熱蒸気等の熱源
によって所望温度に加熱されており、後述する上部加熱
盤4と対で、前記無端帯2・2aを介して単板10を加熱
し、乾燥せしめる。
4は、前記一対の金属製の無端帯2・2aによって形成さ
れた蛇行状の単板搬送路の内の、各平坦路の上側へ昇降
可能に配設された上部加熱盤であって、加熱蒸気等の熱
源によって所望温度に加熱されており、前記下部加熱盤
3と対で、前記無端帯2・2aを介して単板10を加熱し、
乾燥せしめる。
5は、前記一対の金属製の無端帯2・2aによって形成さ
れた蛇行状の単板搬送路の内の、下段平坦路の最後部下
側へ固定的に配設された下部冷却盤であって、冷水等の
冷却媒材によって所望温度に冷却されており、後述する
上部冷却盤6と対で、前記無端帯2・2aを介して単板10
を冷却する。
6は、前記一対の金属製の無端帯2・2aによって形成さ
れた蛇行状の単板搬送路の内の、下段平坦路の最後部上
側へ昇降可能に配設された上部冷却盤であって、冷水等
の冷却媒材によって所望温度に冷却されており、前記下
部冷却盤5と対で、前記無端帯2・2aを介して単板10を
冷却する。
7は、シリンダー等から成る作動部材7a、及び制御器7b
によって形成された作動機構であって、制御器7bの制御
により、無端帯2・2aの間歇走行に対応させて、作動部
材7aを作動させ、前記上部加熱盤4及び上部冷却盤6を
間歇的に昇降せしめる。
8は、巻バネ等から成る緊張部材であって、ロール1b及
び1gを介して各無端帯2・2aに適度の張力を付与し、た
るみを吸収する。
13は、板バネ等から成る掻落し部材であって、各無端帯
2・2aに付着する樹脂・木粉等の付着物を連続的に掻落
す。
本発明に係る装置は、例えば前記の如く構成するもの
で、搬入コンベア14を介して搬入された単板10は、無端
帯2・2aの間歇走行に伴い単板搬送路を順次間歇的に搬
送されるが、その過程に於て、無端帯2・2aが停止と走
行を繰返すのに同期して、作動機構7が無端帯2・2aの
停止時に上部加熱盤4及び上部冷却盤6を下降させ、所
定時間経過後に上昇させる動作を繰返すので、単板搬送
路の最後部に至るまでは、無端帯2・2aを介して上部加
熱盤4と下部加熱盤3とによる加熱を受けて、順次乾燥
せしめられ、やがて最後部に至ると、無端帯2・2aを介
して上部冷却盤6と下部冷却盤5とによる冷却を受け
て、加熱により軟化していた組織が硬化するよう冷却せ
しめられてから、搬出コンベア15側へ搬出されることに
なる。
該実施例からも明らかな如く、本発明に係る装置によれ
ば、単板は単板搬送路に沿って搬入された側とは反対の
側へ搬出されるので、工程的に何等の非合理性がないの
は勿論のこと、加熱により軟化していた組織が硬化する
よう冷却されて搬出されるので、たとえ木繊維の内部応
力が残存し易い単板であっても、処理後に歪・波打ち等
の変形が生じる虞がなく、単板の品質が従来に比べて著
しく良化する効果が得られ、而も従来の平坦状の単板搬
送路を形成する構成を採る場合に比べて、その工程長さ
を約1/3に短縮し得るので、結果的に装置の設置スペー
スを狭少化することが可能であり、比較的熱効率が悪い
熱風通気式の乾燥装置等に代えて、大量の単板を乾燥処
理する用途に適用し、合板工場に於ける乾燥コストの低
減化等を図ることができ、その実用性は著しく向上す
る。
無論、前記の如き構成によれば、一つの屈曲部分に於け
る無端帯の特性及び機構上の特性が影響を及ぼすべき屈
曲部分は、他に一箇所しか存在せず、速度差によって惹
起されるはずの各無端帯のたるみは、張設に伴う張力の
作用により、影響を受けない残りの部分を介して順次吸
収され、決して蓄積されないので、結果的に単板を安定
的に搬送することが可能である。
即ち、詳述すると、例えば第2図に例示する如く、点線
で示す位置にあった単板10が実線で示す位置まで移送さ
れたと仮定すると、ロール1eの外周部に於ける外側の無
端帯2は、単板10の厚さに相当する分だけ大曲率半径の
位置を迂回走行する必要が生じる。その際に、ロール1d
の外周部に於ては外側の無端帯2aによって拘束されては
いるが、ロール1a(図示省略)に連なる部分は拘束され
ていないので、前記迂回走行に対する追従が可能であ
り、走行に支障が生じる虞はない。
次いで、前記単板10が、引続き第3図の位置まで移送さ
れたとすると、ロール1eの外周部に於ける外側の無端帯
2には、単板10の厚さに相当するたるみが生じることが
想定されるが、実線には、ロール1a(図示省略)に連な
る部分は拘束されていないので、たるみを順次吸収する
ことが可能であり、単板10の搬送が不安定化・不確実化
する虞はない。
更に、前記単板10が、引続き第4図の位置まで移送され
たとすると、ロール1dの外周部に於ける外側の無端帯2a
は、単板10の厚さに相当する分だけ大曲率半径の位置を
迂回走行する必要が生じる。その際に、ロール1eの外周
部に於ては外側の無端帯2によって拘束されてはいる
が、ロール1h(図示省略)に連なる部分は拘束されてい
ないので、前記迂回走行に対する追従が可能であり、走
行に支障が生じる虞はない。
また更に、前記単板10が、引続き第5図の位置まで移送
されたとすると、ロール1dの外周部に於ける外側の無端
帯2aには、単板10の厚さに相当するたるみが生じること
が想定されるが、実際には、ロール1h(図示省略)に連
なる部分は拘束されていないので、たるみを順次吸収す
ることが可能であり、単板10の搬送が不安定化・不確実
化する虞はない。
以上明らかな如く、本発明に係る装置によれば、従来困
難視されていた蛇行状の単板搬送路を形成する構成を採
るにもかかわらず、単板を安定的に搬送することが可能
であり、処理後に於ける単板品質の良化を図りつつ、工
程長さを短縮し得る利点を最大限活用して、装置の実用
性を著しく向上させたもので、本発明の合板工場に於け
る実施効果は極めて多大である。
尚、単板に含有される塩分等に対する耐腐蝕性等を含め
た総合的な耐久性の向上を図る為には、各無端帯をステ
ンレス製とするのが好ましいが、他の例えば鋼製のもの
にメッキ等の処理を施したものであっても適用な可能で
あり、更に該無端帯の間歇走行は、駆動源を直接的に起
動・停止させる形態の外に、クラッチ・ブレーキ等の間
歇駆動部材を介在させて行なう形態でも差支えなく、或
は単板搬送路を、前記実施例とは逆に、単板が下から上
へ進行するよう形成しても差支えないが、いずれにして
も、前記速度差の要因により、走行途上に於ける各無端
帯が、接触する他の部材或は単板等と幾分摩擦するのは
避け難く、無用の摩擦による摩耗を予防する為に、無端
帯の駆動は、可及的に少数本のロールを介して行なうの
が好ましく、前記実施例に例示する如く、屈曲部分に該
当するロールのいずれか一方を利用するのが妥当であ
る。
また加熱盤の形態としては、前記実施例に例示する如
く、いずれか片側を分割状として、個別に変位可能に構
成すれば、無端帯に対するなじみ性が向上するので好ま
しく、更に加熱盤の加熱面は平坦状であるのが普通であ
るが、本発明者等の実験観察によれば、熱授受に伴う冷
却収縮に起因して、加熱面が凹状を呈し、無端帯との接
触が不均一化する傾向があるので、少なくとも一部の加
熱盤(特に単板との温度差が大きい単板搬送路の搬入側
に近い加熱盤)に関しては、非接触状態に於て、予め加
熱面が任意の方向に対して僅かに凸状を呈するよう形成
しておくのが好ましく、例えば第6図及び第7図に例示
する下部加熱盤3の如く、加熱面3aが、全ての方向に対
して僅かに凸状を呈するよう形成するか、或は例えば第
8図及び第9図に例示する上部加熱盤4の如く、加熱面
4aが、長手方向に対して僅かに凸状を呈するよう形成し
ておけば、無端帯を介する単板への加熱に伴い、前記凸
状の加熱面がほぼ平坦化し、無端帯との接触が均一化す
るので効果的である。
但し、良好な凸状の度合は、加熱盤の寸法等によって異
なり、また片側のみの場合と、両側共の場合とで異なる
ので、実験に基いて選定するのが望ましいが、いずれに
せよ、斯様な形成は、予め加熱盤に凹状の歪を付与して
から加熱面を平坦状に加工した後に、前記歪を開放する
一般的な工作手法の外に、加熱面と非加熱面との熱膨張
度合が異なる形態に加熱盤を形成し、熱源による加熱に
よって、湾曲状に熱膨張させることも可能であり、要は
所望の凸状を呈するものであれば差支えない。
また単板に対する加圧は、前記実施例に例示する如く、
作動機構の作動部材を用いて強制的に行なう形態に限る
ものではなく、図示は省略したが、必要に応じては、上
部加熱盤及び上部冷却盤の自重のみを利用して行なって
も差支えなく、或は別途にシリンダー等から成る加圧部
材を付設して、加圧力を任意に増加又は軽減させること
も可能であるが、いずれにせよ、加熱時に於ける過度の
加圧は、単板の厚さ減りを誘発するので好ましくない。
尚、前記実施例に於いては、冷却盤を単板搬送路の内の
下段平坦路の最後部へ一対だけ備えたが、必要に応じて
は、例えば上段平坦路の後部或は中段平坦路の後部等へ
も備えて、乾燥途上に於ける単板組織の硬化を図り、屈
曲路での屈曲を幾分難易化させ、該屈曲により単板に柔
軟性を付与する用法を実施することも可能で、必ずしも
最後部の一対だけに限定するものではなく、また原理的
には、非接触状態に於て平坦状であった冷却盤の冷却面
も、熱授受に伴う熱膨張に起因して、凸状を呈する特性
があるので、予め冷却面が任意の方向に対して僅かに凹
状を呈するよう形成しても差支えないが、乾燥した単板
の熱容量は比較的小さく、凸状化する度合は極く僅かで
あるから、少なくとも最後部の一対に関しては、平坦状
であっても実用上支障なく、更にその冷却度合に関して
も、必ずしも常温(室温)に近づくまで過度に冷却する
必要もなく、単板内部の大半を、組織が硬化する摂氏80
度近辺まで冷却し得れば足りる。
また作動機構の形態も、前記実施例に例示した形態のも
のに限るものではなく、図示は省略したが、例えば各平
坦路に臨む加熱盤及び冷却盤を、連結長穴付の作動バー
と連結ピンとを介して上下方向に連結すると共に、シリ
ンダー等から成る作動部材を前記作動バーに接続して、
各加熱盤及び冷却盤を間歇的に吊上げるようにした形態
であっても、或はカム・リンク等を組合わせて周期的に
離接作動せしめるようにした形態であっても、要は無端
帯の間歇走行に対応させて加熱盤及び冷却盤を離接作動
せしめる得るものであれば差支えなく、必要に応じて
は、両側の加熱盤及び冷却盤を無端帯に対して離接作動
せしめるよう構成しても差支えない。
また更に、緊張部材の形態も巻バネの外に、例えば公知
の重錘・シリンダー等が適用可能であり、同様に掻落部
材の形態も板バネの外に、公知のブラシ等の適用が可能
である。
尚、本発明に係る装置は、単板を繊維と直交方向へ搬送
して処理するのに適するが、ロールの直径を適宜選定す
れば、繊維と同方向へ搬送して処理することも可能で、
単板が表裏各一回づつ繊維と直交方向へ屈曲せしめられ
ることにより、応力が幾分除去される傾向となるので有
効であり、また図示は省略したが、必要に応じては、加
熱盤の非加熱面を断熱材で覆って、無用な放熱を予防す
る外に、装置全体を断熱壁で覆って放熱を防止しても差
支えなく、或は屈曲部分に該当するロール自体を別途に
加熱しても差支えない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を説明する為のものであって、第1図は本
発明に係る装置の概略側面説明図、第2図乃至第5図は
第1図に例示した装置に於ける単板搬送状態を模式的に
表示した作用説明図、第6図は好ましい下部加熱盤の側
面図、第7図は第6図の正面図、第8図は好ましい上部
加熱盤の正面図、第9図は第8図の側面図、第10図は第
11図は一対の無端帯を多数回繰替し屈曲させた場合に於
ける単板搬送状態を模式的に表示した作用説明図、第12
図並びに第13図は他の実効性に乏しい機構の側面説明図
である。 1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,11a,11b,11c,11d,21a,21b,21
c,21d,21e,21f,31a,31b,31c,31d,31e,31f,41a,41b,41c,
41d,41e,41f……ロール、2,2a,12,12a,22,22a,32,32a,3
2b,32c,32d,32e,42,42a……無端帯、3……下部加熱
盤、4……上部加熱盤、3a,4a……加熱面、5……下部
冷却盤、6……上部冷却盤、7……作動機構、8……緊
張部材、9……駆動源、10……単板、13……掻落し部
材、14……搬入コンベア、15……搬出コンベア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベニヤ単板の一方の面側と他の面側とに位
    置する一対の金属製の無端帯を、夫々複数本のロールへ
    蛇行状に張設して、平坦路・屈曲路・平坦路・屈曲路・
    平坦路の組合わせで成る一連の単板搬送路を形成すると
    共に、前記各平坦路を形成する無端帯の局部の両側へ、
    少なくともいずれか一方が無端帯に対して離接可能な適
    数対の加熱盤と、少なくともいずれか一方が無端帯に対
    して離接可能な適数対の冷却盤とを、少なくとも一対の
    冷却盤が単板搬送路の最後部に位置する関係にて夫々配
    設し、更に前記無端帯を間歇走行せしめる駆動源と、該
    無端帯の間歇走行に対応させて前記離接可能な加熱盤及
    び冷却盤を離接作動せしめる作動機構とを備えて構成し
    たことを特徴とするベニヤ単板の乾燥装置。
  2. 【請求項2】ステンレス製の無端帯に用いて成る特許請
    求の範囲第1項に記載するベニヤ単板の乾燥装置。
  3. 【請求項3】適数対の加熱盤の少なくとも一部に、非接
    触状態に於て、加熱面が任意の方向に対して僅かに凸状
    を呈する加熱盤を用いて成る特許請求の範囲第1項又は
    第2項に記載するベニヤ単板の乾燥装置。
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