JPH07110935B2 - 止水板 - Google Patents

止水板

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JPH07110935B2
JPH07110935B2 JP5076458A JP7645893A JPH07110935B2 JP H07110935 B2 JPH07110935 B2 JP H07110935B2 JP 5076458 A JP5076458 A JP 5076458A JP 7645893 A JP7645893 A JP 7645893A JP H07110935 B2 JPH07110935 B2 JP H07110935B2
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尚 櫛田
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CI Kasei Co Ltd
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CI Kasei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温下においても長期
間にわたって膨張機能を維持し、しかも止水板本体を構
成する軟質ポリ塩化ビニルに対し良好な接着性を示す新
規水膨潤性樹脂組成物を使用した止水板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンクリート建造物の打継目部
分では、時間の経過に伴うコンクリート自体の変形、地
盤の変動に伴うずれなどにより間隙を生じ、漏水の原因
となるため、浸透水の侵入を阻止する止水板を配置する
ことが行われている。
【0003】このような止水板としては、これまで止水
板本体の表面の少なくとも一部に水膨潤性材料より成る
膨張部を設けた構造のものや、その膨張部の表面をアル
カリ可溶性遮水膜で被覆したものなどが知られている。
【0004】しかしながら、このような止水板の膨張部
に使用する水膨潤性材料は、止水板本体を構成する材料
との接着性が不十分であるため、長期間にわたって使用
しているうちに、本体から剥離したり、あるいは5℃以
下の低温で硬化してほとんど膨潤しなくなり、その機能
を失なうという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
においても水膨潤性を維持することができ、しかも止水
板本体を構成する材料に対して良好な接着性を示す水膨
潤性材料を用いて従来の欠点を改良した止水板を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、これま
で止水板本体の材料として汎用されているポリ塩化ビニ
ルに対し良好な接着性を示すとともに、低温においても
十分な水膨潤性を維持しうる水膨潤性材料を開発するた
めに種々研究を重ねた結果、アクリロニトリルブタジエ
ンゴムとポリ塩化ビニルと塩素化ポリエチレンから成る
基本組成に、水膨潤性成分である水膨潤性ゲルと可塑剤
を配合することにより、その目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明は、軟質ポリ塩化ビニル
から成る止水板本体の表面の少なくとも一部に、アルカ
リ可溶性遮水膜で被覆された水膨潤性材料から成る膨張
部を有する止水板において、該水膨潤性材料として、ア
クリロニトリルブタジエンゴム10〜35重量%とポリ
塩化ビニル40〜75重量%と塩素化ポリエチレン15
〜50重量%との樹脂混合物に、その100重量部当り
10〜100重量部の水膨潤性ゲルとポリ塩化ビニル1
00重量部当り150重量部以下の可塑剤を配合した水
膨潤性樹脂組成物を用いたことを特徴とする水膨潤性止
水板を提供するものである。
【0008】本発明で用いる水膨潤性樹脂組成物は、基
本的にはポリ塩化ビニルと水膨潤性ゲルから成る軟質ポ
リ塩化ビニルベースの水膨潤性材料に、膨張助剤として
の塩素化ポリエチレンと高温膨張抑制作用をもつアクリ
ロニトリルブタジエンゴムと可塑剤を配合したものであ
る。
【0009】したがって、この組成物の樹脂成分として
は、アクリロニトリルブタジエンゴムとポリ塩化ビニル
と塩素化ポリエチレンとの混合物を用いることが必要で
ある。この混合物中におけるアクリロニトリルブタジエ
ンゴムは、低温下での膨張を可能にするとともに高温下
における過度の膨張を抑制し、低温膨張率/高温膨張率
の比を小さくし高温安定性を付与するために配合される
ものであり、樹脂混合物の重量に基づき10〜35重量
%の範囲で用いられる。この量が10重量%未満では十
分な高温安定性が得られないし、また35重量%よりも
多くなると、軟質ポリ塩素ビニルベースの水膨潤性材料
がもつ好ましい物性、例えば大きい膨張率、柔軟性、止
水板本体との優れた接着性などがそこなわれる。
【0010】次にポリ塩素ビニルは、樹脂混合物の重量
に基づき40〜75重量%の範囲で用いられる。この量
が40重量%未満ではエキスパンション機能や強度が低
くなる上に、止水板本体との接着性が不十分になる。ま
た、この量が75重量%よりも多くなると、施工後にお
けるコンクリート構造物の変動に対する追従性や止水性
が低下する。
【0011】なお、この組成物におけるポリ塩化ビニル
は、塩化ビニル単独重合体のみならず、塩化ビニル共重
合体、例えばポリウレタン、塩素化ポリエチレン、エチ
レン‐酢酸ビニル共重合体等の幹ポリマーに塩化ビニル
を重合したグラフト重合体をも包含し、特にポリウレタ
ンの塩化ビニルグラフト重合体は、止水板本体との接着
性がよく、また、膨張時の強度や柔軟性に優れている。
【0012】さらに、塩素化ポリエチレンは、ソフトタ
ッチな膨張を与えるための膨張助剤で、かつコンクリー
トとの密着性を増し、コンクリート割れの抑制に有効
で、止水性を高めるものであり、樹脂混合物の重量に基
づき15〜50重量%の範囲で用いられる。この量が1
5重量%未満の場合は効果が不十分であるし、また50
重量%よりも多くなるとエキスパンション機能や強度を
そこなうようになる。
【0013】この組成物においては、止水板の膨張部と
しての十分な性能を付与するための、水膨潤性ゲルとし
て例えば無水マレイン酸‐イソブチレン共重合体の架橋
化物を前記樹脂混合物100重量部当り10〜100重
量部の割合で配合することが必要である。この無水マレ
イン酸‐イソブチレン共重合体の架橋化物は、公知の水
膨潤性ゲルであり、例えば特開昭57−73007号公
報に記載された方法に従って製造することができる。
【0014】上記の水膨潤性ゲルのほかに、ポリアクリ
ル酸塩の架橋化物、ビニルアルコール‐アクリル酸塩共
重合体などのカルボン酸重合体系のゲルが本発明組成物
の水膨潤性ゲルとして好適に使用される。
【0015】この量が10重量部未満では組成物の水膨
潤性が小さく、止水効果が不十分になるし、また100
重量部よりも多くなると、強度や賦形性が低下する。
【0016】次に、この組成物においては、ポリ塩ビニ
ル100重量部当り150重量部以下の割合の可塑剤が
用いられる。この可塑剤としては、フタル酸ジオクチル
(DOP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタ
ル酸ブチルラウリル、アジピン酸ジオクチル、アジピン
酸ジイソデシル(DIDA)、アゼライン酸ジオクチル
(DOZ)、セバシン酸ジオクチル(DOS)などが好
ましい。これらは、単独で用いてもよいし、また2種以
上組み合わせて用いてもよい。この量が少なすぎると、
エキスパンション機能や柔軟性が不十分になるし、また
逆に多すぎると強度や止水性の低下をもたらすので、前
記の範囲内で選ぶことが必要である。
【0017】この組成物においては、35℃の水中での
体積膨張率が10倍以下で、35℃の水中での体積膨張
率に対する5℃の水中での体積膨張率の比すなわち低温
膨張率/高温膨張率が1/3以上になるように、それぞ
れの成分の配合量を選ぶのが好ましい。
【0018】この組成物には、前記した成分に加えて、
少量のゴム成分、例えばポリイソブチレンや通常軟質ポ
リ塩化ビニルベースの材料に慣用されている添加剤、例
えば安定剤、滑剤、顔料などを所望に応じ添加すること
ができる。
【0019】次に添付図面に従って、本発明の止水板を
説明する。
【0020】図面は、本発明の止水板の構造の1例を示
す斜視図であって、止水板本体1の長手両側縁部に水膨
潤性材料から成る膨張部2,2が形成され、その表面は
アルカリ可溶性遮水膜3,3によって被覆されている。
【0021】この止水板本体1は軟質ポリ塩化ビニルす
なわちポリ塩化ビニルに可塑剤、安定剤、充てん剤など
を配合したもので形成されている。また、膨張部2は、
前記した水膨潤性樹脂組成物から成っている。そして、
この表面に施されているアルカリ可溶性遮水膜の材料と
しては、例えばポリ塩化ビニル、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム、塩素化ポリエチレン、イソブチレン‐無水
マレイン酸共重合体などから成る樹脂混合物に可塑剤、
安定剤を配合した組成物が用いられる。
【0022】
【作用】本発明の止水板は前記のように構成され、これ
をコンクリート継目部に配置しておくと、コンクリート
からのアルカリ性溶液によりアルカリ可溶性遮水膜の少
なくとも一部が溶解除去される結果、膨張部が水と接触
して膨潤してコンクリートの間隙に充満し、これによっ
て水の流通が阻止され止水作用を示すことになる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、軟質ポリ塩化ビニルベースで
あるため、軟質ポリ塩化ビニルから成る止水板本体との
接着性がよく、水膨潤後も剥離することなく、十分にそ
の機能を発揮することができる上に、アクリロニトリル
ブタジエンゴムを配合したことにより、低温時における
膨張率と高温時における膨張率との差が小さく、どのよ
うな環境下でも同じように優れた止水効果を示すという
長所がある。
【0024】
【実施例】次に実施例に従って、本発明をさらに詳細に
説明する。
【0025】実施例 表1に示す配合(配合量は重量部により)の樹脂組成物
を押出成形し、厚さ2mm、巾20mm、長さ100m
mの短冊状試料片を作成した。各試料片を5℃、20℃
及び35℃の水道水に7日間浸漬し、水膨張体積倍率を
求めると共に、膨張前及び2倍膨張時の硬度(JIS硬
度A)を測定した。結果を表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】1) Geon103EP、(日本ゼオン
社製の平均重合度1050の単独重合体)。 2) GC#4130、(電気化学工業社製のポリウレ
タンの塩化ビニルグラフト重合体)。 3) Nipol HF21、(日本ゼオン社製)。 4) ダイソラックRA135、(大阪曹達社製)。 5) ビスタネックスMML‐80、(エクソン化学社
製)。 6) KIゲル201、(クラレイソプレンケミカル社
製のイソブチレン‐無水マレイン酸共重合体の架橋化
物)。 7) スミカゲルSP‐520、(住友化学工業社のビ
ニルアルコール‐アクリル酸塩共重合体)。
【0028】
【表2】
【0029】この結果によれば、試料No.1〜3は、
いずれも5℃で4〜5倍膨張し、35℃でも約7倍程度
であった。これに対し、試料No.4は35℃でも2倍
以下の膨張率であり、No.5は35℃で30倍以上の
過剰な膨張率を示した。
【0030】各表中のNo.1〜3は本発明の要件を満
たした組成物、No.4及びNo.5はそれ以外の組成
物である。
【0031】実施例 表3に示す配合の各樹脂組成物を用いて、図面に示すと
おりの止水板を共押出成形した。膨張部I及びIIはい
ずれも止水板本体と良好な接着性を示したが、遮水膜を
取除いた止水板の切片を35℃の水に浸漬したところ、
膨張部IIは5日目に止水板本体から剥離した。膨張部
Iは10日間経過後も止水板本体との良好な接着を保っ
た。
【0032】
【表3】
【0033】1) 配合剤は第1表のものと同じものを
使用した。 2) イソバン04、(クラレイソプレンケミカル社
製)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 止水板本体 2 膨張部 3 アルカリ可溶性遮水膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 7/04 Z C08K 5/00 KGP C08L 23/28 LDA 27/06 LEM LEQ E04B 1/684

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟質ポリ塩化ビニルから成る止水板本体
    の表面の少なくとも一部に、アルカリ可溶性遮水膜で被
    覆された水膨潤性材料から成る膨張部を有する止水板に
    おいて、該水膨潤性材料として、アクリロニトリルブタ
    ジエンゴム10〜35重量%とポリ塩化ビニル40〜7
    5重量%と塩素化ポリエチレン15〜50重量%との樹
    脂混合物に、その100重量部当り10〜100重量部
    の水膨潤性ゲルとポリ塩化ビニル100重量部当り15
    0重量部以下の可塑剤を配合した水膨潤性樹脂組成物を
    用いたことを特徴とする水膨潤性止水板。
JP5076458A 1986-05-31 1993-03-11 止水板 Expired - Lifetime JPH07110935B2 (ja)

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CH692361A5 (fr) * 1997-12-19 2002-05-15 Mastix Sa Bande de reprise de bétonnage pour joint de travail, de retrait et de dilatation.
JP2002194920A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Okabe Co Ltd 耐震スリット材
KR101131869B1 (ko) * 2011-06-01 2012-04-03 주식회사 성신에이엘에스 지수판

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