JPH07110147A - 熱製造・蓄熱施設の運転支援装置 - Google Patents

熱製造・蓄熱施設の運転支援装置

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JPH07110147A
JPH07110147A JP5257043A JP25704393A JPH07110147A JP H07110147 A JPH07110147 A JP H07110147A JP 5257043 A JP5257043 A JP 5257043A JP 25704393 A JP25704393 A JP 25704393A JP H07110147 A JPH07110147 A JP H07110147A
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Isatsugu Yamazaki
功貢 山崎
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治 酒井
Takuya Arakawa
卓也 荒川
Yukina Kaji
雪菜 加治
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、常に安定した施設の効率運転や安全
運転、ならびに熱供給施設への熱の安定供給を実現でき
ることを最も主要な目的としている。 【構成】曜日モード、季節、時間帯に応じた過去の供給
熱量実績値を基に、当日に消費される供給熱量を予測す
る供給熱量予測手段と、この予測された供給熱量予測値
と過去の供給熱量実績値とを基に、供給熱量予測値に類
似した類似日を検索する類似日検索手段と、この検索さ
れた類似日を基に、当該類似日の供給熱量実績値と当日
の供給熱量予測値との差、類似日の蓄熱量実績と当日の
蓄熱量実績との差、類似日の熱源機の運転実績値から、
類似日の蓄熱量推移に追従するように当日の熱源機の補
正運転時間を演算し、支援情報としてガイダンスする補
正運転時間演算処理手段と、この支援情報に基づいて、
運転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設定する運
転スケジュール設定手段とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱供給施設に対して熱
供給を行なうための複数の熱源機を備えた、冷暖房その
他の熱製造・蓄熱施設の運転を支援する装置に係り、特
に今後の熱源機の運転スケジュールが設定できる情報を
支援することにより、常に安定した施設の効率運転や安
全運転、ならびに熱供給施設への熱の安定供給を実現す
るようにした熱製造・蓄熱施設の運転支援装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、蓄熱槽を有する冷暖房熱源プ
ラントにおいては、ヒートポンプ等の熱源機器により冷
水、温水を生成してこれを蓄熱槽に蓄え、必要に応じ
て、冷暖房機器等の熱負荷機器に供給するようにしてい
る。
【0003】一般に、電気方式による冷暖房システムで
は、夜間に電力から熱を生成して蓄熱し、昼間は蓄熱し
た熱を放熱することにより、夜間電力を有効利用する。
また、夜間蓄熱でまかなえない昼間の熱負荷に対して
は、昼間に熱源機の追っかけ運転を行なう。この熱源機
の追っかけ運転は、昼間電力のピークシフト等を考慮し
て、効率のよい運転を行なう必要がある。従って、現状
では、適正な複数台の熱源機、蓄熱槽等を備えた冷暖房
プラントにおいては、前述した電力の平準化、夜間シフ
ト等のために、運転員により運転スケジュールが設定さ
れ、この運転スケジュールにしたがって熱源機を運転し
ている。
【0004】また、冷暖房システムの信頼性を上げるた
めの熱の安定供給、および熱源機の安全運転を確保する
ための運転も、運転員により行なわれている。この場
合、実際には、運転員は過去の計測データや経験的知識
に基づいて熱負荷の予想を行なったり、常時、蓄熱状況
や熱源機の運転状況を監視し、その状況変化に応じて熱
源機の運転スケジュールを設定・修正し、さらに常時、
熱源機の運転状況を監視しながら、異常な運転にならな
いように熱源機の運転を操作している。
【0005】ところで、このような運転方法では、専門
的な運転員が常時監視することが必要となる。しかしな
がら、専門的な運転員の確保が難しいことから、この運
転員の知的な作業を代替する支援装置が必要となる。
【0006】また、仮に、常時監視できる運転員が確保
できたとしても、設定・想定した熱負荷予想や運転スケ
ジュールの予定がずれることがあるにも拘らず、そのこ
とに対して、迅速かつ適切な対応が行なえない場合があ
る。
【0007】さらに、1人の運転員で常時監視すること
が難しいことから、複数人の運転員が必要になるが、1
人1人の監視および調整作業には長い間の経験が必要と
なり、実際には複数人の運転員の経験等の違いから操作
がまちまちとなるために、熱源機の運転効率が低下し
て、省動力が図れない場合や需要家への熱の安定供給や
熱源機の安全運転の質が低下し、場合によっては、オペ
レーションミスを起こしてしまうという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
熱製造・蓄熱施設の運転方法においては、施設の効率運
転や安全運転を常に安定に行なえないばかりでなく、熱
供給施設に対して熱を安定に供給できないという問題が
あった。
【0009】本発明の目的は、常に安定した施設の効率
運転や安全運転、ならびに熱供給施設への熱の安定供給
を実現することが可能な極めて信頼性の高い熱製造・蓄
熱施設の運転支援装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、熱供給施設に対して熱供給を行なうための複数の
熱源機を備えた熱製造・蓄熱施設の運転を支援する装置
において、まず、請求項1に記載の発明では、曜日モー
ド、季節、および時間帯に応じた過去の供給熱量実績値
に基づいて、当日に消費される供給熱量を予測する供給
熱量予測手段と、供給熱量予測手段により予測された供
給熱量予測値と過去の供給熱量実績値とに基づいて、供
給熱量予測値に類似した日を類似日として検索する類似
日検索手段と、類似日検索手段により検索された類似日
を基に、当該類似日の供給熱量実績値と当日の供給熱量
予測値との差、類似日の蓄熱量実績と当日の蓄熱量実績
との差、および類似日の熱源機の運転実績値から、類似
日の蓄熱量推移に追従するように当日の熱源機の補正運
転時間を演算し、支援情報としてガイダンスする補正運
転時間演算処理手段と、補正運転時間演算処理手段から
の支援情報に基づいて、運転員が当日の熱源機の運転ス
ケジュールを設定する運転スケジュール設定手段とを備
えて構成している。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、当日の
供給熱量の予想値を設定する供給熱量予想設定手段と、
供給熱量予想設定手段により設定された当日の供給熱量
予想値と現状の熱源機の稼動率毎の造熱量とから、稼動
率毎の蓄熱量推移を演算し、支援情報としてガイダンス
する蓄熱量推移演算手段と、蓄熱量推移演算手段からの
支援情報に基づいて、運転員が当日の熱源機の運転スケ
ジュールを設定する運転スケジュール設定手段とを備え
て構成している。
【0012】さらに、請求項3に記載の発明では、当日
の供給熱量の予想値を設定する供給熱量予想設定手段
と、供給熱量予想設定手段により設定された当日の供給
熱量予想値を累積して累積値を演算すると共に、現状の
熱源機の稼動率毎の造熱量の累積値を演算し、支援情報
としてガイダンスする供給熱量・造熱量累積演算手段
と、供給熱量・造熱量累積演算手段からの支援情報に基
づいて、運転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設
定する運転スケジュール設定手段とを備えて構成してい
る。
【0013】一方、請求項4に記載の発明では、上記請
求項1に記載の熱製造・蓄熱施設の運転支援装置におい
て、供給熱量予測手段により予測された供給熱量予測値
と運転スケジュール設定手段により設定された当日の熱
源機の運転スケジュールとに基づいて、蓄熱量予想推移
を演算すると共に、供給熱量予測手段により予測された
供給熱量予測値から、運転可能な熱源機をフル稼動すれ
ば安定供給に支障をきたさない最小蓄熱量を演算する蓄
熱量予想推移・最小蓄熱量演算手段と、現在の蓄熱量と
蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算手段により得られた時
間帯終了時刻の予想蓄熱量とから、当該時間帯終了時刻
の予想蓄熱量を達成できないことを判定するか、または
現在の蓄熱量では蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算手段
により得られた最小蓄熱量を下回ることを判定すると、
アラームを発生する蓄熱量逸脱判定手段とを付加して成
っている。
【0014】また、請求項5に記載の発明では、上記請
求項2または3に記載の熱製造・蓄熱施設の運転支援装
置において、供給熱量予想設定手段により設定された当
日の供給熱量予想値と運転スケジュール設定手段により
設定された当日の熱源機の運転スケジュールとに基づい
て、蓄熱量予想推移を演算すると共に、供給熱量予想設
定手段により設定された当日の供給熱量予想値から、運
転可能な熱源機をフル稼動すれば安定供給に支障をきた
さない最小蓄熱量を演算する蓄熱量予想推移・最小蓄熱
量演算手段と、現在の蓄熱量と蓄熱量予想推移・最小蓄
熱量演算手段により得られた時間帯終了時刻の予想蓄熱
量とから、当該時間帯終了時刻の予想蓄熱量を達成でき
ないことを判定するか、または現在の蓄熱量では蓄熱量
予想推移・最小蓄熱量演算手段により得られた最小蓄熱
量を下回ることを判定すると、アラームを発生する蓄熱
量逸脱判定手段とを付加して成っている。
【0015】
【作用】従って、まず、請求項1に記載の発明の熱製造
・蓄熱施設の運転支援装置においては、曜日モード、季
節、および時間帯に応じた過去の供給熱量実績値を用い
て、所定の期間(例えば先24時間)に消費される供給
熱量を予測し、この供給熱量予測値と類似した過去の実
績値から類似日を設定し、選定された類似日の運転実績
値に追従するように、類似日と当日の蓄熱量の差、類似
日の供給熱量実績値と当日の供給熱量予測値との差、お
よび類似日の熱源機の運転実績値から、当日の運転補正
時間を演算し、運転スケジュールの設定を支援する。
【0016】また、請求項2に記載の発明の熱製造・蓄
熱施設の運転支援装置においては、供給熱量予測値が高
い精度を得られない場合に、運転員により設定された供
給熱量予想値を基に、熱源機の稼動率毎の蓄熱量推移を
演算し、この蓄熱量推移により熱源機の運転スケジュー
ルの設定を支援する。
【0017】さらに、請求項3に記載の発明の熱製造・
蓄熱施設の運転支援装置においては、運転員により設定
された供給熱量予想値の累積値と、熱源機の稼動率毎の
造熱量の累積値を演算し、これらの累積推移により熱源
機の運転スケジュールの設定を支援する。
【0018】さらにまた、請求項4または請求項5に記
載の発明の熱製造・蓄熱施設の運転支援装置において
は、供給熱量予測値または供給熱量予想値と、設定され
た当日の熱源機の運転スケジュールを基に演算された蓄
熱量予想推移と現在の蓄熱量から、時間帯終了時刻の予
想蓄熱量を達成できないことが判定された場合に、アラ
ームを発生する。
【0019】また、当日の供給熱量予測値または供給熱
量予想値から、運転可能な熱源機をフル稼動すれば安定
供給に支障きたさない最小蓄熱量を演算し、現在の蓄熱
量がこの最小蓄熱量を下回りそうなことが判定された場
合にアラームを発生する。
【0020】これらのアラームにより、現在の運転状況
が運転員にアナウンスされ、運転支援が行なえる。以上
により、運転員はこれらの支援情報を参考にして、熱源
機器の運転・停止を設定することにより、常に一定した
熱製造・蓄熱施設の効率運転や安定した運転を行なえる
と共に、熱供給施設への熱の安定供給を図ることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1は、本発明による熱製造・蓄
熱施設の運転支援装置の全体構成例を示すブロック図で
ある。
【0022】図1において、ビルの地下室等に設けられ
た蓄熱プラント1は、空調、冷却、給湯等の熱負荷9に
対して、冷水ヘッダ7や温水ヘッダ8を介して、送水ポ
ンプ6により熱が供給される。この場合、各供給系統の
往還水温度が温度計10cにより、供給熱量が流量計1
1によりそれぞれ計測される。また、蓄熱槽である冷水
槽4、温水槽5の温度分布が、温度計10bにより計測
される。さらに、各熱源機の入側、出側の温度が、温度
計10aにより計測される。
【0023】一方、蓄熱プラント1には、一般に複数の
各種熱源機が設置されている。すなわち、冷水用の冷凍
機2は、摂氏12度前後の水を摂氏5度程度の水にする
ことができる。また、熱回収型熱源機3は、摂氏5度程
度の冷水と摂氏45度程度の温水を同時に生成すること
ができ、かつこの時に出力される熱を双方に利用するこ
とができ、熱製造効率をよくしている。
【0024】これらの各温度計10a,10b,10
c、および流量計11により計測された各プロセス計測
値12は、入力装置21を介して演算処理装置22へ入
力される。また、天気予報値等の設定値は、マンマシン
入力装置24、入力装置21を介して、演算処理装置2
2へ入力される。さらに、この演算処理装置22で演算
された結果は、CRT等の入出力装置23を介して運転
員に支援される。そして、運転員は、入出力装置23で
通知された支援情報を参考として、熱源機器の運転・停
止のスケジュールを、マンマシン入力装置24、入力装
置21を介して演算処理装置22に入力し、このスケジ
ュールが出力装置26を介して熱源制御コントローラ2
7へ出力され、熱源機器運転・停止指令25により熱源
機が制御されるようになっている。
【0025】ここで、演算装置22は、パラメータ設定
機能と、定時処理判定機能と、供給熱量予測機能と、類
似日検索機能と、補正運転時間演算処理機能と、運転ス
ケジュール設定機能と、蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演
算機能と、蓄熱量逸脱判定機能とからなる、運転支援機
能を有している。
【0026】パラメータ設定機能は、曜日のモード、季
節、および気象予報値を設定する機能である。また、定
時処理判定機能は、各時間帯前の定時処理であるか否か
を判定する機能である。
【0027】さらに、供給熱量予測機能は、パラメータ
設定機能により設定された曜日モード、季節、および時
間帯に応じた過去の供給熱量実績値に基づいて、当日に
消費される供給熱量を予測する機能である。
【0028】一方、類似日検索機能は、供給熱量予測機
能により予測された供給熱量予測値と過去の供給熱量実
績値とに基づいて、供給熱量予測値に類似した日を類似
日として検索する機能である。
【0029】また、補正運転時間演算処理機能は、類似
日検索機能により検索された類似日を基に、当該類似日
の供給熱量実績値と当日の供給熱量予測値との差、類似
日の蓄熱量実績と当日の蓄熱量実績との差、および類似
日の熱源機の運転実績値から、類似日の蓄熱量推移に追
従するように当日の熱源機の補正運転時間を演算し、支
援情報としてガイダンスする機能である。
【0030】さらに、運転スケジュール設定機能は、補
正運転時間演算処理機能からの支援情報に基づいて、運
転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設定する機能
である。
【0031】一方、蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算機
能は、供給熱量予測機能により予測された供給熱量予測
値と運転スケジュール設定機能により設定された当日の
熱源機の運転スケジュールとに基づいて、蓄熱量予想推
移を演算すると共に、供給熱量予測手段により予測され
た供給熱量予測値から、運転可能な熱源機をフル稼動す
れば安定供給に支障をきたさない最小蓄熱量を演算する
機能である。
【0032】また、蓄熱量逸脱判定機能は、蓄熱量予想
推移・最小蓄熱量演算機能により得られた時間帯終了時
刻の予想蓄熱量とから、当該時間帯終了時刻の予想蓄熱
量を達成できないことを判定するか、または現在の蓄熱
量では蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算手段により得ら
れた最小蓄熱量を下回ることを判定すると、アラームを
発生する機能である。
【0033】次に、以上のように構成した本実施例の熱
製造・蓄熱施設の運転支援装置の作用について、図2に
示すフロー図を用いて説明する。まず、入出力装置2
3、およびマンマシン入力装置24により、曜日のモー
ド、季節、および気象予報値を設定した後(ステップS
1)、各時間帯前の定時処理であるか否かを判定する
(ステップS2)。その結果、各時間帯前の定時処理で
あれば、時間帯毎供給熱量予測処理を実行する(ステッ
プS3)。
【0034】ここで、時間帯とは、例えば、以下に示す
ような時刻間を意味する。 ・時間帯1(22:00〜 8:00) ・時間帯2( 8:00〜13:00)…夏 ( 8:00〜16:00)…冬 ( 8:00〜22:00)…それ以外の季節 ・時間帯3(13:00〜16:00)…夏 (16:00〜18:00)…冬 ・時間帯4(16:00〜22:00)…夏 (18:00〜22:00)…冬 以下に、時間帯毎供給熱量予測処理(ステップS3)に
ついて述べる。
【0035】この処理は、各時間帯が始まる前に実行さ
れるものであるが、その前に既に過去の1時間毎1日
分、時間帯毎の供給熱量が曜日別に保存されている。例
えば、曜日のモードは、 ・休日 (M=1) ・平日 (M=2) ・特異日(M=3) とし、時間帯については、例えば、次のように設定され
ている。
【0036】・時間帯1(T=1)(夜間)(22:0
0〜 8:00) ・時間帯2(T=2) ( 8:00〜13:0
0)…夏 ( 8:00〜16:00)…冬 ( 8:00〜22:00)…それ以外の季節 ・時間帯3(T=3) (13:00〜16:0
0)…夏 (16:00〜18:00)…冬 ・時間帯4(T=4) (16:00〜22:0
0)…夏 (18:00〜22:00)…冬 従って、この供給熱量予測処理では、マンマシン入力装
置24から、例えばその当日の曜日モード、および季節
データ等を設定すると、過去の時間帯の平均供給熱量Y
MTが容易に得られるばかりでなく、引き続き、前々日、
前日の同じ時間帯の供給熱量実績YMT(k-1) 、YMT(k-
2) が得られ、次のようなモデル式を用いて、当日の供
給熱量予測値 MT(k) を予測できる。
【0037】 MT(k) =a1・(YMT(k-1) − MT)+a2・(YMT(k-2) − MT) +… +b・ΔW+ MT (1) ただし、上記(1)式において、 MT (k) :当日の時間帯Tの供給熱量予測値[Gcal] MT :平均熱量[Gcal] ΔW:予想最高気温気温−最高気温の平均値[摂氏温
度] a1,a2,…,b:パラメータ である。
【0038】これらa1,a2,…,b:はモデルのパ
ラメータで、あらかじめ与えることも可能であり、また
実時間で逐次最小2乗推定(カルマンフィルタ)するこ
とも可能である。
【0039】以上のようにして、当日の各時間帯(T=
1,…,4)の供給熱量予測値 MT(k) [Gcal]が得ら
れたならば、その曜日Mの時間毎供給熱量平均値
MT(i) (i=1,…,24)より、各時間毎の比で按分
すると、当日の1時間毎24時間分の供給熱量予測値
MT(k,i)(i=1,…24)[Gcal]を得ることが
できる。
【0040】次に、類似日検索処理(ステップS4)に
ついて述べる。この処理では、上記時間帯毎供給熱量予
測処理で得られた1日分の供給熱量予測値 MTに類似し
た日を、過去(例えば、過去1カ月間)の供給熱量実績
値から検索し、類似日を選定する。そして、この処理
は、ステップS2の時間帯の定時処理として行なう。以
下、類似日の選定方法を説明する。
【0041】過去一定期間の実績値は、曜日別に、供給
熱量、蓄熱量、および運転実績値を保存している。ま
た、この保存データには、類似日として適当ではない日
の実績値は含まれていない。ここで、類似日として適当
ではない実績値とは、例えば、以下の通りである。
【0042】(a)その日の運転で熱源機が故障や保守
した (b)熱源機のON/OFF回数が規定値(例えば、5
回)以上の実績値 (c)供給系統が保守中で、供給熱量実績値が類似日と
して妥当でない場合等である。
【0043】この曜日毎の実績値と当日の供給熱量予測
値とから、次のような優先度にしたがって類似日を設定
する。 (a)曜日が同実績を選択する。 (b)蓄熱量推移が妥当である。 各時間帯の終了時刻の蓄熱量が運転目標である以下の条
件を満足している。
【0044】・夜間時間帯終了時刻の蓄熱量が最大蓄熱
量付近である。 ・ピークカット開始時刻の蓄熱量が最大蓄熱量付近であ
る。 ・ピークカット終了時刻の蓄熱量が最小蓄熱量付近であ
る。 ・昼間時間帯終了時刻の蓄熱量が最小蓄熱量付近であ
る。 (c)時間帯毎の供給熱量実績と本日の供給熱量予測の
偏差2乗和が最小な日すなわち、(a),(b)では複
数の候補日が得られ、(c)により当日の類似日が1日
決定できる。
【0045】次に、補正運転時間演算処理(ステップS
5)について述べる。この処理では、上記類似日検索処
理S4で得られた類似日の運転実績値と当日の予測値お
よび実績値から、以下のような演算により時間帯内の熱
源機の補正運転時間を算出する。 (a)次の時間帯の供給熱量予測累積値と類似日の供給
熱量累積実績値との差(ΔQ)を演算する。
【0046】
【数1】
【0047】ただし、Qm(t) :類似日の時刻tの供給
熱量実績値 Qp(t) :当日の時刻tの供給熱量実績値 t1:時間帯開始時刻 t2:時間帯終了時刻 (b)時間帯開始時刻の当日の蓄熱量実績値と類似日の
時間帯終了時刻の蓄熱量実績値との差(ΔR)を演算す
る。
【0048】ΔR=Rm(t1)−R(t1) ただし、Rm(t1):類似日の時刻tの蓄熱量実績値 R (t1):当日の時刻tの蓄熱量実績値 (c)ΔQとΔRとの和が、時間帯終了時刻までに補正
すべき造熱量(ΔM)である。
【0049】ΔM=ΔQ+ΔR (d)補正すべき造熱量(ΔM)と類似日の造熱量実績
の累積値から、時間帯終了時刻までに造熱すべき量(M
p)を算出する。
【0050】Mp=Mm+ΔM ただし、Mpは、時間帯終了時刻までに造熱すべき当日
の造熱量計画 Mmは、時間帯終了時刻までに造熱された類似日の造熱
量実績値 (e)造熱量の補正率(Δm)を演算する。
【0051】Δm=Mp/Mm (f)類似日の時間帯終了時刻までに運転された熱源機
の運転時間と造熱量の補正率から、当日の時間帯終了時
刻までに補正すべき運転時間(ΔY)を演算する。
【0052】ΔY=Δm×Ym Yp=Ym+ΔY ただし、Ym:時間帯終了時刻までに運転された類似日
の運転時間実績値 Yp:時間帯終了時刻までに運転すべき当日の運転時間
計画 次に、運転スケジュール設定処理(ステップS6)につ
いて述べる。
【0053】この処理では、上記補正運転時間演算処理
で演算された補正運転時間の支援情報を基に、熱源機毎
の運転スケジュールが設定できる。この運転スケジュー
ルを設定するために、補正運転時間の支援情報をどのよ
うに使用するかを以下に説明する。
【0054】すなわち、上記で支援された補正運転時間
にしたがって、モデル日の運転時間の延長・短縮を行な
うことにより、運転スケジュールが設定できる。次に、
蓄熱量予想推移演算、最小蓄熱量演算(ステップS7)
について述べる。
【0055】まず、蓄熱量予想推移演算は、上記時間帯
毎供給熱量予測処理で予測された供給熱量予測値と、上
記運転スケジュール設定処理で設定された運転スケジュ
ールとから、今後の蓄熱量予想推移を演算する。演算方
法を以下に説明する。
【0056】(a)まず、運転スケジュールから時間単
位の造熱量スケジュールXp(t) を演算する。この演算
方法としては、熱源機毎の造熱能力を基に設定されたス
ケジュールから時間毎の造熱量スケジュールを演算す
る。
【0057】(b)現在時刻の次時刻の蓄熱量予想値を
以下のような式で演算する。 Rp(t+1) =R(t) +Xp(t) −Qp(t) ただし、Rp(t+1) :次時刻の蓄熱量予想値 R (t) :現在時刻の蓄熱量実績値 Xp(t) :現在時刻から次時刻までの造熱量 Qp(t) :現在時刻から次時刻までの供給熱量予測値 (c)次時刻以降の蓄熱量予想値は、以下のような式で
演算する。
【0058】 Rp(t+1) =Rp(t) +Xp(t) −Qp(t) ただし、t:次時刻から最終の22:00まで次に、最
小蓄熱量の演算は、上記時間帯毎供給熱量予測処理で得
られた供給熱量予測値と、現在運転可能な熱源機をフル
稼動した時の熱源機能力との差を終了時刻から累積し、
各時刻までの累積値を最小熱量とする。演算方法を以下
に説明する。
【0059】(a)供給熱量予測値とフル稼動の熱源機
能力との差を演算する。 Diff (t) =Qp(t) −X100 ただし、Diff (t) <0ならば、Diff (t) =0とす
る。
【0060】ここで、X100:フル稼動時の熱源機能
力 Diff (t) :時刻tの供給熱量予測とフル稼動の熱源機
能力の差 (b)上記で演算した差を終了時刻から累積する。
【0061】
【数2】
【0062】ただし、Rmin (t) :時刻tの保持してい
なければならない最小蓄熱量 次に、蓄熱量逸脱判定、およびアラーム発報処理(ステ
ップS8)について述べる。
【0063】まず、蓄熱量予想推移逸脱の判定は、現在
時刻の蓄熱量R(t) と現在時刻の予想蓄熱量Rp(t) の
差から、時間帯終了時刻での予想蓄熱量蓄熱量実績値と
の差の予想値を演算する。
【0064】Rdiff(te)=(Rp(t) −R(t) )×(te-
ts)/(t-ts) ただし、Rp(t) :現在時刻tの予想蓄熱量 R (t) :現在時刻tの蓄熱量実績値 ts:時間帯開始時刻 te:時間帯終了時刻 Rdiff(t) :時間帯終了時刻の予想蓄熱量との差の予想
値 この予想値Rdiff(t) が、ある規定値(例えば、熱源機
能力の30分ぶん)を越えたら、アラームを発報する。
【0065】次に、最小蓄熱量逸脱の判定は、現在時刻
の蓄熱量R(t) と現在時刻の最小蓄熱量Rmin (t) とを
比較し、最小蓄熱量を逸脱すると予想されたら、アラー
ムを発報する。
【0066】上述したように、本実施例による熱製造・
蓄熱施設の運転支援装置は、曜日モード、季節、および
時間帯に応じた過去の供給熱量実績値に基づいて、当日
に消費される供給熱量を予測し、この予測された供給熱
量予測値と過去の供給熱量実績値とに基づいて、供給熱
量予測値に類似した日を類似日として検索し、この検索
された類似日を基に、当該類似日の供給熱量実績値と当
日の供給熱量予測値との差、類似日の蓄熱量実績と当日
の蓄熱量実績との差、および類似日の熱源機の運転実績
値から、類似日の蓄熱量推移に追従するように当日の熱
源機の補正運転時間を演算して支援情報としてガイダン
スし、この支援情報に基づいて、運転員が当日の熱源機
の運転スケジュールを設定し、上記予測された供給熱量
予測値と設定された当日の熱源機の運転スケジュールと
に基づいて、蓄熱量予想推移を演算すると共に、上記予
測された供給熱量予測値から、運転可能な熱源機をフル
稼動すれば安定供給に支障をきたさない最小蓄熱量を演
算し、現在の蓄熱量と時間帯終了時刻の予想蓄熱量とか
ら、当該時間帯終了時刻の予想蓄熱量を達成できないこ
とを判定するか、または現在の蓄熱量では最小蓄熱量を
下回ることを判定すると、アラームを発報するようにし
たものである。
【0067】従って、今後の供給熱量予測に基づいて今
後の熱源機の運転スケジュールを設定するために必要な
支援情報をガイダンスし、当日の供給熱量予測値に類似
した運転実績値を基に運転が行なえるので、常に安定し
た運転が可能となる。
【0068】また、類似日の運転実績値を補正するため
に必要な補正運転時間を支援できるので、専門の運転員
の知的な作業が代替でき、どの運転員でも同じ運転補正
が実現でき、常に施設の効率運転、熱の安定供給を実現
することができる。
【0069】さらに、所望の蓄熱推移を実現できない場
合には、適切な時間に、的確な運転状況のアラームが支
援できるので、熱の安定供給支障や熱源機の効率運転の
低下を事前に防止することができる。
【0070】以上により、次のような種々の効果が得ら
れる。 (a)昼間電力需要の平準化が実現できる運転支援が可
能となる。 (b)常に需要家に対して、規定温度で供給できる安定
供給が実現できる運転を支援できる。
【0071】(c)専門の運転員の知的作業を代替でき
ることで、どの運転員でも、常に施設の効率運転、熱の
安定供給が実現できる。尚、本発明は上記実施例に限定
されるものではなく、次のようにしても同様に実施でき
るものである。
【0072】(a)上記実施例では、供給熱量を予測し
てこれを基に熱源機の運転を支援する場合について説明
したが、これに限らず、テンポラリィの負荷変動や特定
の日に特定の場所で発生する熱供給によって、精度の高
い供給熱量予測が実現できないような場合には、供給熱
量予想を設定してこれを基に熱源機の運転を支援するよ
うにしてもよい。
【0073】以下、この場合の一実施例について説明す
る。すなわち、本実施例による熱製造・蓄熱施設の運転
支援装置は、前記図1における演算装置22の機能とし
て、前述のパラメータ設定機能と、前述の定時処理判定
機能と、供給熱量予想設定機能と、蓄熱量推移演算機能
と、運転スケジュール設定機能と、蓄熱量予想推移・最
小蓄熱量演算機能と、前述の蓄熱量逸脱判定機能とから
なる、運転支援機能を持たせるようにしている。
【0074】ここで、供給熱量予想設定機能は、当日の
供給熱量の予想値を設定する機能である。また、蓄熱量
推移演算機能は、供給熱量予想設定機能により設定され
た当日の供給熱量予想値と現状の熱源機の稼動率毎の造
熱量とから、稼動率毎の蓄熱量推移を演算し、支援情報
としてガイダンスする機能である。
【0075】さらに、運転スケジュール設定機能は、蓄
熱量推移演算機能からの支援情報に基づいて、運転員が
当日の熱源機の運転スケジュールを設定する機能であ
る。さらにまた、蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算機能
は、供給熱量予想設定機能により設定された当日の供給
熱量予想値と運転スケジュール設定機能により設定され
た当日の熱源機の運転スケジュールとに基づいて、蓄熱
量予想推移を演算すると共に、供給熱量予想設定機能に
より設定された当日の供給熱量予想値から、運転可能な
熱源機をフル稼動すれば安定供給に支障をきたさない最
小蓄熱量を演算する機能である。
【0076】次に、以上のように構成した本実施例の熱
製造・蓄熱施設の運転支援装置の作用について、図3に
示すフロー図を用いて説明する。まず、入出力装置2
3、およびマンマシン入力装置24により、曜日のモー
ド、季節、および気象予報値を設定した後(ステップS
1)、各時間帯前の定時処理であるか否かを判定する
(ステップS2)。その結果、各時間帯前の定時処理で
あれば、供給熱量設定処理を実行する(ステップS
9)。
【0077】この供給熱量設定処理では、当日の供給熱
量をマンマシン入力装置24を介して、1時間単位で予
測負荷が設定できる。また、コンサート等イベントによ
り使用するホール等へ不定期に供給する熱量が設定でき
る機能を備える。
【0078】当日の供給熱量予想は、この予測負荷とイ
ベント負荷とを加えた供給熱量を、当日の供給熱量予測
設定値とする。次に、稼動率毎の蓄熱量推移演算処理
(ステップS10)について述べる。
【0079】この処理では、現在の稼動可能な熱源機を
フル稼動した場合の熱源機能力を100%として、10
0%稼動率をN分割(例えば、熱源機台数分)して、各
稼動率毎の熱源機能力を演算する。
【0080】この熱源機能力で22時まで運転した場合
の造熱量計画を作成する。ただし、ピークカット時間帯
内は、全ての熱源機を停止することを前提として、この
時間帯の熱源機能力は零とする。
【0081】そして、この造熱量計画と上記供給熱量設
定処理で設定された供給熱量予測値とから、時間単位の
蓄熱量予想推移を演算する。 Rpi (t) =Rpi (t-1) +Xpi (t) −Qp(t) ただし、Rpi (t) :時刻tの稼動率iの蓄熱量予想推
移 Xpi (t) :時刻tの稼動率iの造熱量計画 Qp(t) :時刻tの供給熱量設定値 次に、運転スケジュール設定処理(ステップS11)に
ついて述べる。
【0082】この処理では、上記蓄熱量推移演算処理で
支援される稼動率毎の蓄熱量推移を基に所望の蓄熱量推
移となる稼動率を選定し、この稼動率パターンを必要に
応じて短縮することで、運転スケジュールが設定でき
る。
【0083】次に、蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算
(ステップS12)について述べる。この処理では、ま
ず、蓄熱量予想推移演算は、上記供給熱量設定処理で設
定された供給熱量予想値と、上記運転スケジュール設定
処理で設定された運転スケジュールとから、今後の蓄熱
量予想推移を演算する。
【0084】(a)まず、運転スケジュールから、時間
単位の造熱量スケジュールXp(t)を演算する。この場
合の演算方法としては、熱源機毎の造熱能力を基に設定
されたスケジュールで時間毎の造熱量スケジュールを演
算する。
【0085】(b)現在時刻の次時刻の蓄熱量予想値
を、以下のような式で演算する。 Rp(t+1) =R(t) +Xp(t) −Qs(t) ただし、Rp(t+1) :次時刻の蓄熱量予想値 R(t) :現在時刻の蓄熱量実績値 Xp(t) :現在時刻から次時刻までの造熱量 Qs(t) :現在時刻から次時刻までの設定された供給熱
量予想値 (c)次時刻以降の蓄熱量予想値は、以下のような式で
演算する。
【0086】Rp(t+1) =Rp(t) +Xp(t) −Qs
(t) ただし、t:次時刻から最終の22:00までである。
次に、最小蓄熱量の演算は、上記供給熱量設定処理で設
定された供給熱量予想値と、現在運転可能な熱源機をフ
ル稼動した時の熱源機能力との差を終了時刻から累積
し、各時刻までの累積値を最小蓄熱量とする。この演算
方法を以下に説明する。
【0087】(a)供給熱量予想値とフル稼動の熱源機
能力との差を演算する。 Diff (t) =Qs(t) −X100 ただし、Diff (t) <0ならば、Diff (t) =0とす
る。 ここで、X100:フル稼動時の熱源機能力 Diff (t) :時刻tの供給熱量予想値とフル稼動の熱源
機能力との差 (b)上記で演算した差を終了時刻から累積する。
【0088】
【数3】
【0089】ただし、Rmin (t) :時刻tの保持してい
なければならない最小蓄熱量 以後、蓄熱量逸脱判定、およびアラーム発報処理(ステ
ップS8)が、前述の図2の場合と同様にして行なわれ
る。
【0090】次に、上記の場合の他の実施例について説
明する。すなわち、本実施例による熱製造・蓄熱施設の
運転支援装置は、前記図1における演算装置22の機能
として、前述のパラメータ設定機能と、前述の定時処理
判定機能と、前述の供給熱量予想設定機能と、供給熱量
・造熱量累積演算機能と、運転スケジュール設定機能
と、前述の蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算機能と、前
述の蓄熱量逸脱判定機能とからなる、運転支援機能を持
たせるようにしている。
【0091】ここで、供給熱量・造熱量累積演算機能
は、供給熱量予想設定機能により設定された当日の供給
熱量予想値を累積して累積値を演算すると共に、現状の
熱源機の稼動率毎の造熱量の累積値を演算し、支援情報
としてガイダンスする機能である。
【0092】また、運転スケジュール設定機能は、供給
熱量・造熱量累積演算機能からの支援情報に基づいて、
運転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設定する機
能である。
【0093】次に、以上のように構成した本実施例の熱
製造・蓄熱施設の運転支援装置の作用について、図4に
示すフロー図を用いて説明する。まず、入出力装置2
3、およびマンマシン入力装置24により、曜日のモー
ド、季節、および気象予報値を設定した後(ステップS
1)、各時間帯前の定時処理であるか否かを判定する
(ステップS2)。その結果、各時間帯前の定時処理で
あれば、供給熱量設定処理を実行する(ステップS
9)。
【0094】この供給熱量設定処理では、当日の供給熱
量をマンマシン入力装置24を介して、1時間単位で予
測負荷が設定できる。また、コンサート等イベントによ
り使用するホール等へ不定期に供給する熱量が設定でき
る機能を備える。
【0095】当日の供給熱量予想は、この予測負荷とイ
ベント負荷とを加えた供給熱量を、当日の供給熱量予測
設定値とする。次に、稼動率毎の供給熱量・造熱量累積
推移演算処理(ステップS13)について述べる。
【0096】現在の稼動可能な熱源機をフル稼動した場
合の熱源機能力を100%として、100%稼動率をN
分割(例えば、熱源機台数分)して、各稼動率毎の熱源
機能力を演算する。
【0097】この熱源機能力で22時まで運転した場合
の時間毎の造熱量累積を演算する。ただし、ピークカッ
ト時間帯内は、全ての熱源機を停止することを前提とし
て、この時間帯の熱源機能力は零とする。また、上記供
給熱量設定処理で設定された供給熱量予測値を時間毎に
累積して、供給熱量累積値を演算する。
【0098】
【数4】
【0099】ただし、SumXpi (t) :時刻tまでの
稼動率iの造熱量累積値 t1:累積終了時刻 t0:累積開始時刻
【0100】
【数5】
【0101】ただし、SumQs(t) :時刻tまでの供
給熱量設定の累積値 次に、運転スケジュール設定処理(ステップS14)に
ついて述べる。この処理では、上記供給熱量・造熱量累
積推移演算処理で支援される供給熱量予想累積値と稼動
率毎の造熱量累積値とを基に、供給熱量累積値を下回ら
ない造熱量累積パターンを設定し、この稼動率毎の造熱
量累積パターンを必要に応じて短縮することで、運転ス
ケジュールが設定できる。
【0102】以後、蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算
(ステップS12)、蓄熱量逸脱判定およびアラーム発
報処理(ステップS8)が、前述の図3の場合と同様に
して行なわれる。
【0103】以上、図3および図4の各実施例による熱
製造・蓄熱施設の運転支援装置においては、テンポラリ
ィの負荷変動や特定の日に特定の場所で発生する熱供給
によって、精度の高い供給熱量予測が実現できない場合
の支援として、設定された供給熱量予想値を基に、運転
可能な熱源機の稼動率毎の蓄熱推移や造熱量累積が支援
できるので、専門の運転員の知的な作業が代替でき、ど
の運転員でも同じ運転補正が実現でき、常に施設の効率
運転、および熱の安定供給を実現することができる。
【0104】(b)上記各実施例では、予測による今後
の運転状況をガイダンスする場合について説明したが
が、この予測に用いるモデルのずれを自動的に学習する
機能を持たせることで、より一層安定した運転状況の監
視制御を行なうことが可能となる。
【0105】(c)上記各実施例において、図2のステ
ップS7およびステップS8、図3、図4のステップS
12およびステップS8の各機能は、本発明に必要不可
欠な機能ではなく、必要に応じて備えればよいものであ
る。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、常
に安定した施設の効率運転や安全運転、ならびに熱供給
施設への熱の安定供給を実現することが可能な極めて信
頼性の高い熱製造・蓄熱施設の運転支援装置が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱製造・蓄熱施設の運転支援装置
の一実施例を示すブロック図。
【図2】同実施例における作用を説明するためのフロー
図。
【図3】本発明の他の実施例による作用を説明するため
のフロー図。
【図4】本発明のその他の実施例による作用を説明する
ためのフロー図。
【符号の説明】
1…蓄熱プラント、2…冷凍機、3…熱回収型熱源機、
4…冷水槽、5…温水槽、6…送水ポンプ、7…温水ヘ
ッダ、8…冷水ヘッダ、9…熱負荷、10a…熱源機器
出入口用の温度計、10b…蓄熱槽用の温度計、10c
…往還水用の温度計、11…流量計、12…プロセス計
測値、21…入力装置、22…演算処理装置、23…入
出力装置、24…マンマシン入力装置、25…熱源機器
運転停止指令、26…出力装置、27…熱源制御コント
ローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 治 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (72)発明者 荒川 卓也 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 加治 雪菜 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱供給施設に対して熱供給を行なうため
    の複数の熱源機を備えた熱製造・蓄熱施設の運転を支援
    する装置において、 曜日モード、季節、および時間帯に応じた過去の供給熱
    量実績値に基づいて、当日に消費される供給熱量を予測
    する供給熱量予測手段と、 前記供給熱量予測手段により予測された供給熱量予測値
    と過去の供給熱量実績値とに基づいて、前記供給熱量予
    測値に類似した日を類似日として検索する類似日検索手
    段と、 前記類似日検索手段により検索された類似日を基に、当
    該類似日の供給熱量実績値と当日の供給熱量予測値との
    差、類似日の蓄熱量実績と当日の蓄熱量実績との差、お
    よび類似日の熱源機の運転実績値から、前記類似日の蓄
    熱量推移に追従するように当日の熱源機の補正運転時間
    を演算し、支援情報としてガイダンスする補正運転時間
    演算処理手段と、 前記補正運転時間演算処理手段からの支援情報に基づい
    て、運転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設定す
    る運転スケジュール設定手段と、 を備えて成ることを特徴とする熱製造・蓄熱施設の運転
    支援装置。
  2. 【請求項2】 熱供給施設に対して熱供給を行なうため
    の複数の熱源機を備えた熱製造・蓄熱施設の運転を支援
    する装置において、 当日の供給熱量の予想値を設定する供給熱量予想設定手
    段と、 前記供給熱量予想設定手段により設定された当日の供給
    熱量予想値と現状の前記熱源機の稼動率毎の造熱量とか
    ら、稼動率毎の蓄熱量推移を演算し、支援情報としてガ
    イダンスする蓄熱量推移演算手段と、 前記蓄熱量推移演算手段からの支援情報に基づいて、運
    転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設定する運転
    スケジュール設定手段と、 を備えて成ることを特徴とする熱製造・蓄熱施設の運転
    支援装置。
  3. 【請求項3】 熱供給施設に対して熱供給を行なうため
    の複数の熱源機を備えた熱製造・蓄熱施設の運転を支援
    する装置において、 当日の供給熱量の予想値を設定する供給熱量予想設定手
    段と、 前記供給熱量予想設定手段により設定された当日の供給
    熱量予想値を累積して累積値を演算すると共に、現状の
    前記熱源機の稼動率毎の造熱量の累積値を演算し、支援
    情報としてガイダンスする供給熱量・造熱量累積演算手
    段と、 前記供給熱量・造熱量累積演算手段からの支援情報に基
    づいて、運転員が当日の熱源機の運転スケジュールを設
    定する運転スケジュール設定手段と、 を備えて成ることを特徴とする熱製造・蓄熱施設の運転
    支援装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載の熱製造・蓄熱施設
    の運転支援装置において、 前記供給熱量予測手段により予測された供給熱量予測値
    と前記運転スケジュール設定手段により設定された当日
    の熱源機の運転スケジュールとに基づいて、蓄熱量予想
    推移を演算すると共に、前記供給熱量予測手段により予
    測された供給熱量予測値から、運転可能な熱源機をフル
    稼動すれば安定供給に支障をきたさない最小蓄熱量を演
    算する蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算手段と、 現在の蓄熱量と前記蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算手
    段により得られた時間帯終了時刻の予想蓄熱量とから、
    当該時間帯終了時刻の予想蓄熱量を達成できないことを
    判定するか、または現在の蓄熱量では前記蓄熱量予想推
    移・最小蓄熱量演算手段により得られた最小蓄熱量を下
    回ることを判定すると、アラームを発生する蓄熱量逸脱
    判定手段と、 を付加して成ることを特徴とする熱製造・蓄熱施設の運
    転支援装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項2または3に記載の熱製造・
    蓄熱施設の運転支援装置において、 前記供給熱量予想設定手段により設定された当日の供給
    熱量予想値と前記運転スケジュール設定手段により設定
    された当日の熱源機の運転スケジュールとに基づいて、
    蓄熱量予想推移を演算すると共に、前記供給熱量予想設
    定手段により設定された当日の供給熱量予想値から、運
    転可能な熱源機をフル稼動すれば安定供給に支障をきた
    さない最小蓄熱量を演算する蓄熱量予想推移・最小蓄熱
    量演算手段と、 現在の蓄熱量と前記蓄熱量予想推移・最小蓄熱量演算手
    段により得られた時間帯終了時刻の予想蓄熱量とから、
    当該時間帯終了時刻の予想蓄熱量を達成できないことを
    判定するか、または現在の蓄熱量では前記蓄熱量予想推
    移・最小蓄熱量演算手段により得られた最小蓄熱量を下
    回ることを判定すると、アラームを発生する蓄熱量逸脱
    判定手段と、 を付加して成ることを特徴とする熱製造・蓄熱施設の運
    転支援装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0914720A (ja) * 1995-06-30 1997-01-17 Takenaka Komuten Co Ltd 温熱環境制御支援システム
JPH09273795A (ja) * 1996-04-01 1997-10-21 Tokyo Electric Power Co Inc:The 熱負荷予測装置
JP2004349082A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Sekisui Chem Co Ltd コジェネレーションシステム
JP2005257097A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Toshiba Corp 熱源機器の起動停止計画策定システム
JP2012220055A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Kume Sekkei:Kk 空調負荷予測装置及び空調負荷予測方法

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