JPH07109637A - 精練用金銀色糸及びそれを用いた箔織物の製造方法 - Google Patents
精練用金銀色糸及びそれを用いた箔織物の製造方法Info
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- JPH07109637A JPH07109637A JP5284107A JP28410793A JPH07109637A JP H07109637 A JPH07109637 A JP H07109637A JP 5284107 A JP5284107 A JP 5284107A JP 28410793 A JP28410793 A JP 28410793A JP H07109637 A JPH07109637 A JP H07109637A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来の精練用金銀色糸の主たる欠点である
糸の強度不足と表面の損傷に基づくトラブルの発生を防
止可能ならしめた新製品としての精練用金銀色糸の提
供、並びに該糸を用いた極めて高品質、高級感を具備し
た後染め用箔織物の製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 精練用の丸撚り金銀糸又は平箔糸の上に、
水溶性糸を片撚り又は双撚りに巻きつけた構造よりなる
金銀色糸で芯糸に極細のアクリル糸を使用し、得られる
織布の柔軟性、風合い等を保持する。又製織においてこ
れらの糸を横糸又は経糸として種々組み合わせて使用、
製織後は精練処理工程において織布の中の水溶性糸を溶
解除去することを特徴とする。
糸の強度不足と表面の損傷に基づくトラブルの発生を防
止可能ならしめた新製品としての精練用金銀色糸の提
供、並びに該糸を用いた極めて高品質、高級感を具備し
た後染め用箔織物の製造方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 精練用の丸撚り金銀糸又は平箔糸の上に、
水溶性糸を片撚り又は双撚りに巻きつけた構造よりなる
金銀色糸で芯糸に極細のアクリル糸を使用し、得られる
織布の柔軟性、風合い等を保持する。又製織においてこ
れらの糸を横糸又は経糸として種々組み合わせて使用、
製織後は精練処理工程において織布の中の水溶性糸を溶
解除去することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金銀糸、特に精練加工に
耐えうる物性的に安定した金銀色糸と、それを用いた装
飾性に富んだ極めて高級感を有する精練用箔織物の製造
方法に関するものである。
耐えうる物性的に安定した金銀色糸と、それを用いた装
飾性に富んだ極めて高級感を有する精練用箔織物の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金銀糸使用の織物は、従来より小巾織物
から広巾織物に至る迄、後染め帯地、服地、着尺等に巾
広く使用され今日に至っているが、特に最も多く使用さ
れているのは後染め着尺である。同時に最も事故率の高
いのも後染め着尺でもある。近年特に昨今は高品質高付
加価値が要求されるが故に検査基準も非常に厳しい現状
の中、金銀糸の業界は新規な開発製品も少なく立遅れて
おり進展が見られない。一般に金銀糸が有する欠点は糸
の弱さにあるとされる。第1の原因として最も多用され
る丸撚り金銀糸の芯糸にレーヨン糸が使用されているこ
とである。このレーヨン糸のもつ最大の欠点は、強度に
欠けることであり、この欠点を補う為に今日迄改良を試
みたのが撚り回数の問題であり、又撚り方向の問題であ
る。然しいくら撚糸の方法を変えてみても、レーヨン糸
独特の強度特性を向上させることは不可能であり、現在
多発している織物巾の不揃いを始め、金銀糸の張力差に
よる色むら色段の解消は望めず、残念乍ら一般にこれら
金銀糸の改革は殆どなされていない現状であり、従って
抜本的な改革が必要とされる。特に一般に使用されてい
る小巾織機での事故発生の原因は、単に金銀糸のみの責
任とは促え難く、小巾織機そのものが昔ながらの力織機
であり、而も昭和50年代前期でこれら小巾織機の開発
と製造は中止されており、現在国内織物産地において稼
働しているのは昭和50年以前の古い織機に他ならず、
他の産業におけるハイテクを導入した産業機械と比較し
て機能が著しく劣るものである。このような古い織機を
駆使しての織物の製造であるが故に、事故率も高く織物
業者を始め各関連業者を苦しめているのが現状である。
織機の精密度が低いが為に製織時に発生する糸の張力差
に対し、強度が不足し僅かな負荷でも伸縮が伴うレーヨ
ン糸の芯糸での対応は不可能であるといってよく、今日
強度を有し且つ柔軟性に優れた芯糸が要求されると共に
金銀糸使用時に発生する摩擦及び金銀糸の伸びによって
生ずる金属蒸着膜の破損が原因とされる精練工程及び染
色工程での変色事故、光沢ムラ、色段、色ムラ発生等々
に対する金銀糸の改良対策がなされておらず大きく立遅
れているのが金銀糸業界の現状である。
から広巾織物に至る迄、後染め帯地、服地、着尺等に巾
広く使用され今日に至っているが、特に最も多く使用さ
れているのは後染め着尺である。同時に最も事故率の高
いのも後染め着尺でもある。近年特に昨今は高品質高付
加価値が要求されるが故に検査基準も非常に厳しい現状
の中、金銀糸の業界は新規な開発製品も少なく立遅れて
おり進展が見られない。一般に金銀糸が有する欠点は糸
の弱さにあるとされる。第1の原因として最も多用され
る丸撚り金銀糸の芯糸にレーヨン糸が使用されているこ
とである。このレーヨン糸のもつ最大の欠点は、強度に
欠けることであり、この欠点を補う為に今日迄改良を試
みたのが撚り回数の問題であり、又撚り方向の問題であ
る。然しいくら撚糸の方法を変えてみても、レーヨン糸
独特の強度特性を向上させることは不可能であり、現在
多発している織物巾の不揃いを始め、金銀糸の張力差に
よる色むら色段の解消は望めず、残念乍ら一般にこれら
金銀糸の改革は殆どなされていない現状であり、従って
抜本的な改革が必要とされる。特に一般に使用されてい
る小巾織機での事故発生の原因は、単に金銀糸のみの責
任とは促え難く、小巾織機そのものが昔ながらの力織機
であり、而も昭和50年代前期でこれら小巾織機の開発
と製造は中止されており、現在国内織物産地において稼
働しているのは昭和50年以前の古い織機に他ならず、
他の産業におけるハイテクを導入した産業機械と比較し
て機能が著しく劣るものである。このような古い織機を
駆使しての織物の製造であるが故に、事故率も高く織物
業者を始め各関連業者を苦しめているのが現状である。
織機の精密度が低いが為に製織時に発生する糸の張力差
に対し、強度が不足し僅かな負荷でも伸縮が伴うレーヨ
ン糸の芯糸での対応は不可能であるといってよく、今日
強度を有し且つ柔軟性に優れた芯糸が要求されると共に
金銀糸使用時に発生する摩擦及び金銀糸の伸びによって
生ずる金属蒸着膜の破損が原因とされる精練工程及び染
色工程での変色事故、光沢ムラ、色段、色ムラ発生等々
に対する金銀糸の改良対策がなされておらず大きく立遅
れているのが金銀糸業界の現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今日金銀糸として解決
しなければならない課題は、旧式の力織機の苛酷な条件
に十分耐えうる強度と物性を具備した金銀糸、而も織物
に要求される風合いや光沢、色調、柔軟感、重量感等従
来の高級な品質を全く損うことのない金銀糸を得ること
である。即ち金銀糸の強度を上げるには先ず芯糸の改良
問題があり、又強度と同時に糸のしなやかさも共有する
ものを選択使用する要がある。本発明者はこれらの課題
を解決せんとして種々研究を重ねた結果、金銀糸の芯糸
に牽縮糸を使用すればよいことを知り、先に特許出願
(特願昭62−316934号)を行ったが、この発明
に於ては芯糸にウーリー加工を行ったポリエステル糸と
水溶性糸との複合糸を使用している関係で、水溶性糸に
よる強度の確保は十分に得られても完全な撚り戻り止め
の蒸気セットができず、為に糸にビリ付きが生じて扱い
難く、又織布の巾が縮むといった問題点が生じ、勿論こ
の場合、巾が縮む製品については十分使用に耐え現在も
利用されてはいるところではあるが、一方巾が縮んでは
困る製品については一つの欠点となることが判明した。
しなければならない課題は、旧式の力織機の苛酷な条件
に十分耐えうる強度と物性を具備した金銀糸、而も織物
に要求される風合いや光沢、色調、柔軟感、重量感等従
来の高級な品質を全く損うことのない金銀糸を得ること
である。即ち金銀糸の強度を上げるには先ず芯糸の改良
問題があり、又強度と同時に糸のしなやかさも共有する
ものを選択使用する要がある。本発明者はこれらの課題
を解決せんとして種々研究を重ねた結果、金銀糸の芯糸
に牽縮糸を使用すればよいことを知り、先に特許出願
(特願昭62−316934号)を行ったが、この発明
に於ては芯糸にウーリー加工を行ったポリエステル糸と
水溶性糸との複合糸を使用している関係で、水溶性糸に
よる強度の確保は十分に得られても完全な撚り戻り止め
の蒸気セットができず、為に糸にビリ付きが生じて扱い
難く、又織布の巾が縮むといった問題点が生じ、勿論こ
の場合、巾が縮む製品については十分使用に耐え現在も
利用されてはいるところではあるが、一方巾が縮んでは
困る製品については一つの欠点となることが判明した。
【0004】そこで本発明者等は従来の金銀糸がもつ諸
欠点並びに上記発明による金銀糸がもつ欠点を改良する
ため、上記発明と時を同じくして種々研究開発を推進し
て来た結果、芯糸の強度を上げるにはアクリル糸を使用
すればよいこと、又アクリル糸の問題点である収縮性に
ついては高温処理を施せばよいこと及び結節強度の問題
については新種のアクリルフィラメント糸を使用すれば
よいこと、更に水溶性糸を芯糸とするだけでなく、丸撚
り金銀糸の上にその撚り方向と反対方向に巻きつけれ
ば、完全に撚り戻りが防止できると同時に糸全体の強度
を増大することもでき、しかも丸撚り金銀糸の表面保護
が得られ、製織時の摩擦による金銀糸の化学的強度の低
下をも同時に防止できることを知り、かかる知見に基い
て本発明を完成するに至った。
欠点並びに上記発明による金銀糸がもつ欠点を改良する
ため、上記発明と時を同じくして種々研究開発を推進し
て来た結果、芯糸の強度を上げるにはアクリル糸を使用
すればよいこと、又アクリル糸の問題点である収縮性に
ついては高温処理を施せばよいこと及び結節強度の問題
については新種のアクリルフィラメント糸を使用すれば
よいこと、更に水溶性糸を芯糸とするだけでなく、丸撚
り金銀糸の上にその撚り方向と反対方向に巻きつけれ
ば、完全に撚り戻りが防止できると同時に糸全体の強度
を増大することもでき、しかも丸撚り金銀糸の表面保護
が得られ、製織時の摩擦による金銀糸の化学的強度の低
下をも同時に防止できることを知り、かかる知見に基い
て本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、精練用金銀色
糸と該糸を用いて得る主として後染め用箔織物の製造方
法に関するものであるが、先ず精練用金銀色糸を得るに
は、任意の芯糸の表面に精練用平箔糸を巻いてなる丸撚
り金銀糸又は色糸の上に、水溶性糸を任意の撚り方法で
もって巻きつけるか、或は極細の金銀平箔又は色物平箔
を芯糸として又該糸と生糸又は他の極細糸を併用した複
合芯糸の上に、平箔を巻きつけて丸撚り金銀糸又は色糸
を形成し、その上に水溶性糸を任意の撚り方法でもって
巻きつければよい。
糸と該糸を用いて得る主として後染め用箔織物の製造方
法に関するものであるが、先ず精練用金銀色糸を得るに
は、任意の芯糸の表面に精練用平箔糸を巻いてなる丸撚
り金銀糸又は色糸の上に、水溶性糸を任意の撚り方法で
もって巻きつけるか、或は極細の金銀平箔又は色物平箔
を芯糸として又該糸と生糸又は他の極細糸を併用した複
合芯糸の上に、平箔を巻きつけて丸撚り金銀糸又は色糸
を形成し、その上に水溶性糸を任意の撚り方法でもって
巻きつければよい。
【0006】次いで該糸を用いて行う箔織物の製造方法
としては、該糸を織物横糸の絵緯又は地緯の何れか一方
に使用、他方には生糸を使用し、この両者を交互に又は
任意の間隔の繰返しを用いて製織するか若しくは縫取り
形式で織布を形成するか、或はこの精練用金銀色糸を織
物の経糸として全面又は部分的に使用し、製織して織布
を形成した後、精練の前工程又は精練工程と同時に、水
溶性糸を溶解除去することにより目的とする箔織物を得
る。従って本発明において得られる箔織物は主として後
染め織物に該当する。
としては、該糸を織物横糸の絵緯又は地緯の何れか一方
に使用、他方には生糸を使用し、この両者を交互に又は
任意の間隔の繰返しを用いて製織するか若しくは縫取り
形式で織布を形成するか、或はこの精練用金銀色糸を織
物の経糸として全面又は部分的に使用し、製織して織布
を形成した後、精練の前工程又は精練工程と同時に、水
溶性糸を溶解除去することにより目的とする箔織物を得
る。従って本発明において得られる箔織物は主として後
染め織物に該当する。
【0007】以下図面と共に本発明を詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、1は芯糸、2は精練用平箔
であり芯糸1の上に片撚りで巻きつけたものである。こ
れによって所謂丸撚り金銀糸が形成される。3は水溶性
糸であり、丸撚り金銀糸の外面に巻きつけられたもので
ある。本発明において使用する丸撚り金銀糸の芯糸1と
しては、一般の各種の糸が使用できるが、中でもアクリ
ル糸が最も好適である。その理由は他の糸に対し同じ太
さでもって強度が大きい上、撚糸後精練処理を施して柔
軟性の向上が図れることや、精練処理後、100℃〜1
20℃の乾熱又は湿熱処理を施せば、製織後の精練時に
おける収縮防止が得られるためである。又これら芯糸の
撚り方法としては、片撚りの場合、例えば太さ50デニ
ールの糸では通常650回/m程度の撚り回数が適し、
糸の太さの増加に伴う撚り戻り張力を調整するために、
糸が25デニール太くなる毎にその撚り回数を50回/
mづつ減少させることが好ましい。更に双撚りの場合に
は、種々の撚り方の組合わせが考えられるが、例えば、
芯糸が太さ50デニールのものでは、先ず左方向に68
0回/m片撚りし、それを2本合糸した後右方向へ48
0回/m撚り戻して太さ100デニールの芯糸とする
か、或は75デニールの糸を左方向へ630回/m片撚
りし、同じくそれを2本合糸した後、右方向へ455回
/m撚り戻して太さ150デニール芯糸を得ればよく、
使用する糸の太さによって適宜撚り回数を調整して行え
ばよい。
図1及び図2に示すように、1は芯糸、2は精練用平箔
であり芯糸1の上に片撚りで巻きつけたものである。こ
れによって所謂丸撚り金銀糸が形成される。3は水溶性
糸であり、丸撚り金銀糸の外面に巻きつけられたもので
ある。本発明において使用する丸撚り金銀糸の芯糸1と
しては、一般の各種の糸が使用できるが、中でもアクリ
ル糸が最も好適である。その理由は他の糸に対し同じ太
さでもって強度が大きい上、撚糸後精練処理を施して柔
軟性の向上が図れることや、精練処理後、100℃〜1
20℃の乾熱又は湿熱処理を施せば、製織後の精練時に
おける収縮防止が得られるためである。又これら芯糸の
撚り方法としては、片撚りの場合、例えば太さ50デニ
ールの糸では通常650回/m程度の撚り回数が適し、
糸の太さの増加に伴う撚り戻り張力を調整するために、
糸が25デニール太くなる毎にその撚り回数を50回/
mづつ減少させることが好ましい。更に双撚りの場合に
は、種々の撚り方の組合わせが考えられるが、例えば、
芯糸が太さ50デニールのものでは、先ず左方向に68
0回/m片撚りし、それを2本合糸した後右方向へ48
0回/m撚り戻して太さ100デニールの芯糸とする
か、或は75デニールの糸を左方向へ630回/m片撚
りし、同じくそれを2本合糸した後、右方向へ455回
/m撚り戻して太さ150デニール芯糸を得ればよく、
使用する糸の太さによって適宜撚り回数を調整して行え
ばよい。
【0008】本発明において使用する芯糸としては、上
記の他に例えば、精練用の金銀平箔や色物平箔を夫々単
体で使用できるが、強度を上げるために夫々色相の異っ
た複数本の多色の合撚糸や、他の糸との併用の複合糸も
使用できる。
記の他に例えば、精練用の金銀平箔や色物平箔を夫々単
体で使用できるが、強度を上げるために夫々色相の異っ
た複数本の多色の合撚糸や、他の糸との併用の複合糸も
使用できる。
【0009】2の精練用平箔としては、耐アルカリ性を
有する各種金属箔や金属蒸着膜を設けたプラスチックフ
イルム等の表面に耐アルカリ性に優れた塗膜による透明
又は着色の保護層を設けたものや、金属層のない着色フ
イルム等をエンドレスにスリットしたものを使用する
が、昨今においては、ポリエステルフイルムに純銀蒸着
を施しその上に耐精練用塗料を塗布したものが好適なも
のとして一般的に使用されている。
有する各種金属箔や金属蒸着膜を設けたプラスチックフ
イルム等の表面に耐アルカリ性に優れた塗膜による透明
又は着色の保護層を設けたものや、金属層のない着色フ
イルム等をエンドレスにスリットしたものを使用する
が、昨今においては、ポリエステルフイルムに純銀蒸着
を施しその上に耐精練用塗料を塗布したものが好適なも
のとして一般的に使用されている。
【0010】3の水溶性糸としては、水溶性材料、例え
ば、デキストリン、カラブゴム、カゼイン、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、アクリル酸樹脂等を用いて糸を製作したものが
使用でき、中でもポリビニルアルコール糸は強度があり
且つ溶解性がよいので好適である。又該水溶性糸の太さ
としては28デニール〜56デニールが適する。これは
糸が太くなり過ぎると強度は増大するが溶解性が低下
し、反対に糸が細くなり過ぎると強度が得られなくなる
ためである。又この水溶性糸3を精練用丸撚り金銀糸の
上に、即ち精練用平箔2の上へ巻きつけるための撚り方
法としては、片撚り又はタスキ撚りの何れも適用でき、
太さ50デニールの芯糸を用いた丸撚り金銀糸又は色糸
のものについては、例えば片撚りの場合、通常、撚り回
数を500回/m程度とするのが好適であり、芯糸1の
太さの増加に伴う撚り戻りの調整のために、芯糸1の太
さが25デニール増す毎に撚り回数を50回/m程度加
算して行うとよい。更に又この水溶性糸の強度を増す必
要が生じた場合は、他の糸と複合糸として使用すること
も可能である。
ば、デキストリン、カラブゴム、カゼイン、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、アクリル酸樹脂等を用いて糸を製作したものが
使用でき、中でもポリビニルアルコール糸は強度があり
且つ溶解性がよいので好適である。又該水溶性糸の太さ
としては28デニール〜56デニールが適する。これは
糸が太くなり過ぎると強度は増大するが溶解性が低下
し、反対に糸が細くなり過ぎると強度が得られなくなる
ためである。又この水溶性糸3を精練用丸撚り金銀糸の
上に、即ち精練用平箔2の上へ巻きつけるための撚り方
法としては、片撚り又はタスキ撚りの何れも適用でき、
太さ50デニールの芯糸を用いた丸撚り金銀糸又は色糸
のものについては、例えば片撚りの場合、通常、撚り回
数を500回/m程度とするのが好適であり、芯糸1の
太さの増加に伴う撚り戻りの調整のために、芯糸1の太
さが25デニール増す毎に撚り回数を50回/m程度加
算して行うとよい。更に又この水溶性糸の強度を増す必
要が生じた場合は、他の糸と複合糸として使用すること
も可能である。
【0011】本発明において製織、精練後、織布に風合
いや柔軟性を高めるために使用する精練用金銀色糸に
は、図3に示すように50デニール以下の極細芯糸4に
同じく極細平箔5を巻きつけた丸撚り金銀糸を用い、そ
の上に本発明による水溶性糸3を巻きつけたものがよ
い。なお精練用金銀色糸の強度が不足する場合には、図
4に示すように水溶性糸3をタスキ撚りにすればよく、
更に又該糸の撚り戻りの防止や強度が更に必要なときに
は、図5に示すように、アクリル糸による極細芯糸4に
水溶性糸3を引き揃えて作製した複合芯糸の上に、精練
用平箔2をピッチをつめて巻くカバーリング撚りによっ
て丸撚り金銀糸とした後、該丸撚り金銀糸の上に、水溶
性糸3を強撚加工、例えば1800回/m程度の撚り回
数で巻きつければよい。
いや柔軟性を高めるために使用する精練用金銀色糸に
は、図3に示すように50デニール以下の極細芯糸4に
同じく極細平箔5を巻きつけた丸撚り金銀糸を用い、そ
の上に本発明による水溶性糸3を巻きつけたものがよ
い。なお精練用金銀色糸の強度が不足する場合には、図
4に示すように水溶性糸3をタスキ撚りにすればよく、
更に又該糸の撚り戻りの防止や強度が更に必要なときに
は、図5に示すように、アクリル糸による極細芯糸4に
水溶性糸3を引き揃えて作製した複合芯糸の上に、精練
用平箔2をピッチをつめて巻くカバーリング撚りによっ
て丸撚り金銀糸とした後、該丸撚り金銀糸の上に、水溶
性糸3を強撚加工、例えば1800回/m程度の撚り回
数で巻きつければよい。
【0012】次に平箔糸を芯糸とする撚り金銀色糸につ
いては、図6及び図7に示すように、任意の平箔芯糸6
の上に水溶性糸3を巻きつけたもので、この場合糸の強
度を得るには片撚りよりは双撚りとした方が好適であ
る。ここで使用する平箔芯糸6は精練加工に耐えうるも
のを使用することは勿論である。従来この平箔糸、殊に
ポリエステルフイルムをベースにした平箔糸は、通常使
用される130〜200切りのものについては強度が不
足し、製織は困難であり、為に今日迄他の糸で補強して
使用されてきたが、本発明による水溶性糸の使用によ
り、強度が確保でき製織を容易にすると同時に、製織後
の精練加工時に該水溶性糸を容易に除去できるので、箔
本来の風合いや柔軟性等の特性を完全に生かし得ること
に成功した。
いては、図6及び図7に示すように、任意の平箔芯糸6
の上に水溶性糸3を巻きつけたもので、この場合糸の強
度を得るには片撚りよりは双撚りとした方が好適であ
る。ここで使用する平箔芯糸6は精練加工に耐えうるも
のを使用することは勿論である。従来この平箔糸、殊に
ポリエステルフイルムをベースにした平箔糸は、通常使
用される130〜200切りのものについては強度が不
足し、製織は困難であり、為に今日迄他の糸で補強して
使用されてきたが、本発明による水溶性糸の使用によ
り、強度が確保でき製織を容易にすると同時に、製織後
の精練加工時に該水溶性糸を容易に除去できるので、箔
本来の風合いや柔軟性等の特性を完全に生かし得ること
に成功した。
【0013】又この平箔糸を芯糸とした金銀色糸は前記
のものとは別の態様のものも使用できる。例えば、図8
及び図9に示すように、任意の平箔芯糸6の上に、精練
用の平箔7をタスキ撚りに巻きつけた後、更にその上に
水溶性糸3を巻きつけてなるものである。ここで使用す
る精練用の平箔7としては、糸の風合い、柔軟性を出来
るだけ確保するために、通常、極細のものが好ましく、
例えば、切巾が0.15mm〜0.20mm程度のもの
が最適である。又これらの他複数本の平箔糸からなるも
のや、色彩の異った複合多色糸等も芯糸として使用でき
る。更には又、図10に示すように、強度の確保と同時
に光沢や色彩に変化をもたせるため、極細平箔5と極細
芯糸4を複合させた芯糸の上に、極細平箔5を巻きつけ
た後、その上に水溶性糸3を巻きつけた構成のものも、
一味異ったものとして利用できる。
のものとは別の態様のものも使用できる。例えば、図8
及び図9に示すように、任意の平箔芯糸6の上に、精練
用の平箔7をタスキ撚りに巻きつけた後、更にその上に
水溶性糸3を巻きつけてなるものである。ここで使用す
る精練用の平箔7としては、糸の風合い、柔軟性を出来
るだけ確保するために、通常、極細のものが好ましく、
例えば、切巾が0.15mm〜0.20mm程度のもの
が最適である。又これらの他複数本の平箔糸からなるも
のや、色彩の異った複合多色糸等も芯糸として使用でき
る。更には又、図10に示すように、強度の確保と同時
に光沢や色彩に変化をもたせるため、極細平箔5と極細
芯糸4を複合させた芯糸の上に、極細平箔5を巻きつけ
た後、その上に水溶性糸3を巻きつけた構成のものも、
一味異ったものとして利用できる。
【0014】本発明において使用する丸撚り金銀糸又は
色糸の芯糸1の撚り方法としては、例えば片撚りの場合
には、太さ50デニールの糸では、撚り回数を650回
/m前後が適し、糸が25デニール太くなる毎にその撚
り回数を50回/mづつ減少させるのがよい。このよう
な芯糸の撚り回数の調節は、その上に逆方向で巻きつけ
る平箔との撚り戻り張力をバランスさせて糸のねじれ現
象を防止するためである。又芯糸1を双撚りする場合に
は、例えば芯糸が太さ50デニールでは、先ず糸を左方
向へ680回/m片撚りし、それを2本合糸した後、逆
に右方向に480回/m撚り戻して100デニールの芯
糸を得るか、或は75デニールの糸を左方向へ630回
/m片撚りし、同じくそれを2本合糸した後、逆の右方
向へ455回/m撚り戻して150デニールの太さの芯
糸を得ることができる。
色糸の芯糸1の撚り方法としては、例えば片撚りの場合
には、太さ50デニールの糸では、撚り回数を650回
/m前後が適し、糸が25デニール太くなる毎にその撚
り回数を50回/mづつ減少させるのがよい。このよう
な芯糸の撚り回数の調節は、その上に逆方向で巻きつけ
る平箔との撚り戻り張力をバランスさせて糸のねじれ現
象を防止するためである。又芯糸1を双撚りする場合に
は、例えば芯糸が太さ50デニールでは、先ず糸を左方
向へ680回/m片撚りし、それを2本合糸した後、逆
に右方向に480回/m撚り戻して100デニールの芯
糸を得るか、或は75デニールの糸を左方向へ630回
/m片撚りし、同じくそれを2本合糸した後、逆の右方
向へ455回/m撚り戻して150デニールの太さの芯
糸を得ることができる。
【0015】又水溶性糸3の巻きつけ方法としては、片
撚り、タスキ撚りの何れの撚り方法においても、芯糸1
に50デニールの太さのものを使用する場合には、水溶
性糸3の撚り回数は通常500回/mとするのがよく、
芯糸の太さが25デニールづつ太くなる毎にその撚り回
数を50回/mづつ加算して撚ることが好ましい。その
理由は前記と同様に糸のねじれ現象を防ぐためである。
撚り、タスキ撚りの何れの撚り方法においても、芯糸1
に50デニールの太さのものを使用する場合には、水溶
性糸3の撚り回数は通常500回/mとするのがよく、
芯糸の太さが25デニールづつ太くなる毎にその撚り回
数を50回/mづつ加算して撚ることが好ましい。その
理由は前記と同様に糸のねじれ現象を防ぐためである。
【0016】金銀平箔又は色物平箔等の平箔糸を芯糸と
する場合には、その上に巻きつける水溶性糸3は通常単
体で使用する場合が多いが、必要によっては他の糸との
複合糸にして使用することもでき、それによって種々の
異った風合い、色調、装飾効果を具備したものが得られ
るものである。
する場合には、その上に巻きつける水溶性糸3は通常単
体で使用する場合が多いが、必要によっては他の糸との
複合糸にして使用することもでき、それによって種々の
異った風合い、色調、装飾効果を具備したものが得られ
るものである。
【0017】次いで本発明による上記精練用金銀色糸を
使用する箔織物の製造方法について説明すると、図11
及び図12に示すように、経糸13に対し精練用金銀色
糸10を織物横糸の絵緯として又生糸を地緯11として
用いて製織を行う。その際、絵緯と地緯を交互に織り込
むか又は異った色調や風合いを得るときは、絵緯と地緯
を任意の繰返し間隔でもって交互に製織してもよい。更
に又これらの横糸を縫取り形式で用いることも可能であ
る。一方これとは反対に、精練用金銀色糸10を織物横
糸の地緯として使用することもでき、この場合生糸を絵
緯として製織すればよい。
使用する箔織物の製造方法について説明すると、図11
及び図12に示すように、経糸13に対し精練用金銀色
糸10を織物横糸の絵緯として又生糸を地緯11として
用いて製織を行う。その際、絵緯と地緯を交互に織り込
むか又は異った色調や風合いを得るときは、絵緯と地緯
を任意の繰返し間隔でもって交互に製織してもよい。更
に又これらの横糸を縫取り形式で用いることも可能であ
る。一方これとは反対に、精練用金銀色糸10を織物横
糸の地緯として使用することもでき、この場合生糸を絵
緯として製織すればよい。
【0018】このようにして得た織布は、他の通常の織
布と同様にごわごわした硬い織布となっているが、図1
3に示すように次の精練処理工程によってこの水溶性糸
3は完全に溶解して除去されるため、精練加工とこの水
溶性糸の除去とによって、絹織物特有の柔軟性、風合い
の確保と同時に金銀糸の固有の特性を十分に生かした美
麗な箔織物が現出できる。
布と同様にごわごわした硬い織布となっているが、図1
3に示すように次の精練処理工程によってこの水溶性糸
3は完全に溶解して除去されるため、精練加工とこの水
溶性糸の除去とによって、絹織物特有の柔軟性、風合い
の確保と同時に金銀糸の固有の特性を十分に生かした美
麗な箔織物が現出できる。
【0019】更に異った組織を有する織物を得る方法と
して、例えば、図14及び図15に示すように、本発明
による精練用金銀色糸10を経糸として使用することも
可能であり、他の糸、例えば生糸による経糸14と併用
して用いることもでき、両者を任意の繰返し間隔で配列
させて生糸による絵緯12と地緯11との組合わせによ
り経縞模様の段織り織布の製織にも適する。
して、例えば、図14及び図15に示すように、本発明
による精練用金銀色糸10を経糸として使用することも
可能であり、他の糸、例えば生糸による経糸14と併用
して用いることもでき、両者を任意の繰返し間隔で配列
させて生糸による絵緯12と地緯11との組合わせによ
り経縞模様の段織り織布の製織にも適する。
【0020】その他別の態様として、図6及び図7で示
した平箔芯糸6の上に、水溶性糸3を巻きつけた精練用
金銀色糸を、緯糸(織物横糸)として使用する場合、図
16及び図17に示すように、生糸からなる経糸13に
対し、平箔の精練用金銀色糸15を緯糸として全面に使
用するか、或は生糸による地緯11と適宜組合わせて交
互に又は任意の間隔をおいて交互に繰返して段織り模様
からなる織布を形成してもよい。
した平箔芯糸6の上に、水溶性糸3を巻きつけた精練用
金銀色糸を、緯糸(織物横糸)として使用する場合、図
16及び図17に示すように、生糸からなる経糸13に
対し、平箔の精練用金銀色糸15を緯糸として全面に使
用するか、或は生糸による地緯11と適宜組合わせて交
互に又は任意の間隔をおいて交互に繰返して段織り模様
からなる織布を形成してもよい。
【0021】本発明においては、上記のような織布を形
成後は全て精練処理工程において、織布を構成する精練
用金銀色糸10の表面に存在する水溶性糸3を溶解除去
することが必要である。通常の精練処理は強アルカリの
熱水中で数時間行われる関係で水溶性糸は極めて容易に
溶解除去できるものであるが、処理量が増大すると精練
処理液中に水溶性物質が多量に溶け込んで精練処理に影
響を与えるような場合には、精練処理工程の前工程にお
いて熱湯処理を行ってあらかじめ水溶性糸3を溶解除去
しておけばよい。なおこの場合には水溶性糸をより完全
に除去できることは勿論である。
成後は全て精練処理工程において、織布を構成する精練
用金銀色糸10の表面に存在する水溶性糸3を溶解除去
することが必要である。通常の精練処理は強アルカリの
熱水中で数時間行われる関係で水溶性糸は極めて容易に
溶解除去できるものであるが、処理量が増大すると精練
処理液中に水溶性物質が多量に溶け込んで精練処理に影
響を与えるような場合には、精練処理工程の前工程にお
いて熱湯処理を行ってあらかじめ水溶性糸3を溶解除去
しておけばよい。なおこの場合には水溶性糸をより完全
に除去できることは勿論である。
【0022】
【作用】金銀糸の耐精練性に関する改良は業界において
可成り推進されてきたが、一方芯糸についての改良は皆
無であった。今回の発明により、芯糸の強化と水溶性糸
の一時的保強作用とによって、精練用金銀糸の強度を大
巾に改良出来、且つ製織時の損傷防止と柔軟性を具備し
たものが得られる等、金銀糸使用織物の未経験者におい
ても、製織作業が容易に実施できしかも旧い各種の力織
機での使用にも充分対応できるようになったこと、更に
は金銀糸のもつ特性、特質を充分生かせるようになっ
た。
可成り推進されてきたが、一方芯糸についての改良は皆
無であった。今回の発明により、芯糸の強化と水溶性糸
の一時的保強作用とによって、精練用金銀糸の強度を大
巾に改良出来、且つ製織時の損傷防止と柔軟性を具備し
たものが得られる等、金銀糸使用織物の未経験者におい
ても、製織作業が容易に実施できしかも旧い各種の力織
機での使用にも充分対応できるようになったこと、更に
は金銀糸のもつ特性、特質を充分生かせるようになっ
た。
【0023】
【実施例】以下に本発明に関して具体的な実施例を示し
て説明を行うが、本発明はこれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
て説明を行うが、本発明はこれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0024】実施例1 市販の100デニールレーヨン
糸を芯糸とした精練用丸撚り金糸を用いて、この上に2
8デニールの水溶性ビニロン樹脂からなる水溶性糸を、
精練用丸撚り金糸の撚り方向と逆の右方向に600回/
mの片撚りカバーリング撚りを施した結果、荷重が掛っ
ても撚り戻り防止ができビリ付きが生じないところの良
好な精練用金糸が得られた。
糸を芯糸とした精練用丸撚り金糸を用いて、この上に2
8デニールの水溶性ビニロン樹脂からなる水溶性糸を、
精練用丸撚り金糸の撚り方向と逆の右方向に600回/
mの片撚りカバーリング撚りを施した結果、荷重が掛っ
ても撚り戻り防止ができビリ付きが生じないところの良
好な精練用金糸が得られた。
【0025】実施例2 アクリルフィラメント糸50デ
ニールを右方向に650回/mの片撚りを施して芯糸を
作製し、該芯糸の上に、ポリエステルフイルムをベース
とした精練用金平箔糸110切0.275mm巾のもの
を、左方向に1480回/mのカバーリング撚りを施し
て丸撚り金糸を形成し、これを100℃で湿熱セット後
その上に、実施例1で使用した水溶性糸を用いて右方向
へ600回/mのカバーリング方式で撚りを施した結
果、荷重をかけてもビリ付きが発生しないところの極め
て好適な精練用金糸が得られた。
ニールを右方向に650回/mの片撚りを施して芯糸を
作製し、該芯糸の上に、ポリエステルフイルムをベース
とした精練用金平箔糸110切0.275mm巾のもの
を、左方向に1480回/mのカバーリング撚りを施し
て丸撚り金糸を形成し、これを100℃で湿熱セット後
その上に、実施例1で使用した水溶性糸を用いて右方向
へ600回/mのカバーリング方式で撚りを施した結
果、荷重をかけてもビリ付きが発生しないところの極め
て好適な精練用金糸が得られた。
【0026】実施例3 実施例2で作製した芯糸の上
に、多色柄の塗膜を形成したポリエステルフイルムから
なる精練用色物平箔糸110切0.275mm巾のもの
を、以下実施例2と同様に加工を施した結果、実施例2
と同様に極めて好適な精練用多色糸が得られた。
に、多色柄の塗膜を形成したポリエステルフイルムから
なる精練用色物平箔糸110切0.275mm巾のもの
を、以下実施例2と同様に加工を施した結果、実施例2
と同様に極めて好適な精練用多色糸が得られた。
【0027】実施例4 アクリルフィラメント糸100
デニールを芯糸とした精練用丸撚り金糸の上に、実施例
1で使用した水溶性糸を用いて先ず右方向に600回/
mで撚って巻き付けた後、更にその上から同じ水溶性糸
を左方向に350回/mで撚った変形タスキ撚りを行っ
た結果、強度の確保と金糸の表面が完全に保護されたと
ころの精練用金糸が得られた。
デニールを芯糸とした精練用丸撚り金糸の上に、実施例
1で使用した水溶性糸を用いて先ず右方向に600回/
mで撚って巻き付けた後、更にその上から同じ水溶性糸
を左方向に350回/mで撚った変形タスキ撚りを行っ
た結果、強度の確保と金糸の表面が完全に保護されたと
ころの精練用金糸が得られた。
【0028】実施例5 アクリルフィラメント糸50デ
ニールを芯糸として、その上に切巾0.2mmの極細の
精練用銀平箔を、左方向に2040回/mのカバーリン
グ撚りを施して丸撚り銀糸を形成し、これを100℃で
湿熱処理した後、その上に実施例1で使用した水溶性糸
を実施例4と同様に、先ず右方向に840回/mで撚
り、次いでその上から左方向に520回/mで撚った変
形タスキ撚りを行った結果、極細にも拘らず充分な強度
と表面保護を具備したところの優れた精練用銀糸が得ら
れた。
ニールを芯糸として、その上に切巾0.2mmの極細の
精練用銀平箔を、左方向に2040回/mのカバーリン
グ撚りを施して丸撚り銀糸を形成し、これを100℃で
湿熱処理した後、その上に実施例1で使用した水溶性糸
を実施例4と同様に、先ず右方向に840回/mで撚
り、次いでその上から左方向に520回/mで撚った変
形タスキ撚りを行った結果、極細にも拘らず充分な強度
と表面保護を具備したところの優れた精練用銀糸が得ら
れた。
【0029】実施例6 実施例2の芯糸を作製した後、
該糸に精練処理を施し、更に120℃の乾熱セットを行
って芯糸を安定化させ、該芯糸を用いて以下実施例2と
同様にして一段と好適な精練用金糸が得られた。
該糸に精練処理を施し、更に120℃の乾熱セットを行
って芯糸を安定化させ、該芯糸を用いて以下実施例2と
同様にして一段と好適な精練用金糸が得られた。
【0030】実施例7 切巾が0.2mmの精練用金色
平箔を芯糸として、その上に切巾が0.38mmの精練
用金色平箔を、撚り回数820回/mで撚って巻きつけ
て形成した撚り金糸の上に、実施例2で使用した水溶性
糸をタスキ撚りした結果、平箔様に近い精練用金糸が得
られ、該金糸は極めて柔軟性に富み且つ光沢に優れたも
のであった。
平箔を芯糸として、その上に切巾が0.38mmの精練
用金色平箔を、撚り回数820回/mで撚って巻きつけ
て形成した撚り金糸の上に、実施例2で使用した水溶性
糸をタスキ撚りした結果、平箔様に近い精練用金糸が得
られ、該金糸は極めて柔軟性に富み且つ光沢に優れたも
のであった。
【0031】実施例8 実施例7で使用した精練用金色
平箔の芯糸に、太さ50デニールのアクリルフィラメン
ト糸を併用して複合芯糸としたものを使用し、以下実施
例7と同様にして、柔軟性、光沢及び強度に優れた精練
用金糸が得られた。
平箔の芯糸に、太さ50デニールのアクリルフィラメン
ト糸を併用して複合芯糸としたものを使用し、以下実施
例7と同様にして、柔軟性、光沢及び強度に優れた精練
用金糸が得られた。
【0032】実施例9 太さ31中の生糸2本を右へ4
50回/mの片撚りとしたものと、ポリエステルフイル
ムをベースとしたオパール平箔糸の200切り、0.1
5mm巾のものとを引き揃えて芯糸となし、その芯糸の
上に、同じくオパール平箔糸の120切り、0.25m
m巾のものを左方向に1800回/mのカバーリング撚
りを施して精練用丸撚り色糸を形成した。次いで該丸撚
り色糸の上に実施例1で使用した水溶性糸を片撚りした
結果、オパールの光彩が鮮やかな精練用色糸が得られ
た。
50回/mの片撚りとしたものと、ポリエステルフイル
ムをベースとしたオパール平箔糸の200切り、0.1
5mm巾のものとを引き揃えて芯糸となし、その芯糸の
上に、同じくオパール平箔糸の120切り、0.25m
m巾のものを左方向に1800回/mのカバーリング撚
りを施して精練用丸撚り色糸を形成した。次いで該丸撚
り色糸の上に実施例1で使用した水溶性糸を片撚りした
結果、オパールの光彩が鮮やかな精練用色糸が得られ
た。
【0033】実施例10 実施例9で使用した生糸2本
の撚り糸を、巾が200切りの金平箔糸及び銀平箔糸の
夫々と片撚りしたものを引き揃えて複合芯糸を形成し、
その上にオパール平箔糸120切りを左方向に、180
0回/mのカバーリング撚りを行って丸撚り色糸とし、
次いでその上に実施例1で使用した水溶性糸を片撚りし
た結果、金パール、銀パールを呈した美麗な装飾性の高
い精練用色糸が得られた。
の撚り糸を、巾が200切りの金平箔糸及び銀平箔糸の
夫々と片撚りしたものを引き揃えて複合芯糸を形成し、
その上にオパール平箔糸120切りを左方向に、180
0回/mのカバーリング撚りを行って丸撚り色糸とし、
次いでその上に実施例1で使用した水溶性糸を片撚りし
た結果、金パール、銀パールを呈した美麗な装飾性の高
い精練用色糸が得られた。
【0034】実施例11 精練用金平箔の200切り1
本及び130切り1本を併せて芯糸とし、その上に実施
例1で使用した水溶性糸を、右、左各280回/mのタ
スキ撚りを行って平箔からなる柔軟性を具備した精練用
金糸を得た。
本及び130切り1本を併せて芯糸とし、その上に実施
例1で使用した水溶性糸を、右、左各280回/mのタ
スキ撚りを行って平箔からなる柔軟性を具備した精練用
金糸を得た。
【0035】実施例12 精練用金平箔200切り1本
を芯糸として、その上に精練用銀平箔の200切りのも
のを、右へ350回/mのカバーリング撚りを施して撚
り芯糸を形成し、続いて該撚り芯糸の上に太さ28デニ
ールの水溶性ビニロン製の水溶性糸を、右、左各280
回/mのタスキ撚りを行って優美な色調を具備した精練
用金銀糸を得た。
を芯糸として、その上に精練用銀平箔の200切りのも
のを、右へ350回/mのカバーリング撚りを施して撚
り芯糸を形成し、続いて該撚り芯糸の上に太さ28デニ
ールの水溶性ビニロン製の水溶性糸を、右、左各280
回/mのタスキ撚りを行って優美な色調を具備した精練
用金銀糸を得た。
【0036】実施例13 精練用オパール平箔糸200
切りのものを芯糸として用い、その上に精練用金平箔2
00切り及び銀平箔200切り各1本を、夫々撚り回数
350回/mでタスキ撚りを施した。次いでこれを芯糸
として該芯糸の上に、実施例12で使用した水溶性糸を
用いて撚り回数280回/mのタスキ撚りを行って一段
と強度を増幅し変化に富み且つ優雅な色調、光沢を具備
した精練用金銀色糸を得た。
切りのものを芯糸として用い、その上に精練用金平箔2
00切り及び銀平箔200切り各1本を、夫々撚り回数
350回/mでタスキ撚りを施した。次いでこれを芯糸
として該芯糸の上に、実施例12で使用した水溶性糸を
用いて撚り回数280回/mのタスキ撚りを行って一段
と強度を増幅し変化に富み且つ優雅な色調、光沢を具備
した精練用金銀色糸を得た。
【0037】実施例14 実施例1で得た精練用金糸を
用いて、常設の力織機により、着尺紋意匠織物の横糸絵
緯として使用、地緯の生糸21中6駒と交互に製織して
織布を形成した後、これを丹工加工場(丹後工業織物加
工工場)において、前処理加工と精練処理加工を施し
て、精練加工と同時に織布から水溶性糸を完全に除去し
た結果、柔軟性、風合い、優美な光沢、色調を具備した
後染め織物としての箔織物が得られた。
用いて、常設の力織機により、着尺紋意匠織物の横糸絵
緯として使用、地緯の生糸21中6駒と交互に製織して
織布を形成した後、これを丹工加工場(丹後工業織物加
工工場)において、前処理加工と精練処理加工を施し
て、精練加工と同時に織布から水溶性糸を完全に除去し
た結果、柔軟性、風合い、優美な光沢、色調を具備した
後染め織物としての箔織物が得られた。
【0038】実施例15 実施例2で得た精練用金糸を
用いて、実施例14と同様にして製織を行って織布を形
成した後、これを丹工加工場において、先ず前処理工程
において熱水洗浄を行って織布から水溶性糸を溶解除去
し、続いて精練加工を行って精練加工と同時に残存水溶
性糸を完全に除去した結果、実施例14と同じ箔織物が
得られた。
用いて、実施例14と同様にして製織を行って織布を形
成した後、これを丹工加工場において、先ず前処理工程
において熱水洗浄を行って織布から水溶性糸を溶解除去
し、続いて精練加工を行って精練加工と同時に残存水溶
性糸を完全に除去した結果、実施例14と同じ箔織物が
得られた。
【0039】実施例16 実施例7で得た精練用金糸を
用いて、常設の力織機により、着尺紋意匠織物の横糸絵
緯として使用し、生糸の地緯と交互に製織した。この場
合織物の経糸には精練用金平箔糸の200切りの細番手
の糸を、生糸31中2駒の経糸3に対し金平箔糸1の割
合に配列させて製織して織布を形成し、以下実施例14
と同様に処理を行った結果、一段と優雅な色調と光沢を
具備した後染め織物としての箔織物が得られた。
用いて、常設の力織機により、着尺紋意匠織物の横糸絵
緯として使用し、生糸の地緯と交互に製織した。この場
合織物の経糸には精練用金平箔糸の200切りの細番手
の糸を、生糸31中2駒の経糸3に対し金平箔糸1の割
合に配列させて製織して織布を形成し、以下実施例14
と同様に処理を行った結果、一段と優雅な色調と光沢を
具備した後染め織物としての箔織物が得られた。
【0040】実施例17 50デニールのアクリル糸と
56デニールの水溶性糸との複合糸からなる芯糸に、精
練用金平箔糸を巻いてなる丸撚り金糸の上に、実施例1
で使用した水溶性糸を撚り回数840回/mのカバーリ
ング撚りを行って精練用金糸を得た。次いで該糸を、着
尺無地意匠の織物に横糸絵緯として用い、又生糸を地緯
としてこれらを交互に製織して織布を形成した。この織
布を以下実施例14と同様に加工及び処理を施した結
果、極めて柔軟性に富み且つ風合いの優れた後染め用の
箔織物が得られた。
56デニールの水溶性糸との複合糸からなる芯糸に、精
練用金平箔糸を巻いてなる丸撚り金糸の上に、実施例1
で使用した水溶性糸を撚り回数840回/mのカバーリ
ング撚りを行って精練用金糸を得た。次いで該糸を、着
尺無地意匠の織物に横糸絵緯として用い、又生糸を地緯
としてこれらを交互に製織して織布を形成した。この織
布を以下実施例14と同様に加工及び処理を施した結
果、極めて柔軟性に富み且つ風合いの優れた後染め用の
箔織物が得られた。
【0041】実施例18 実施例4で得た精練用金糸
を、着尺朱子意匠の織物の横糸地緯として用い、一方絵
緯は生糸を用いてこれらを交互に製織して織布を形成し
た後、該織布を以下実施例1と同様に処理、加工を施し
た結果、一味異った色彩感を具備した後染め用の箔織物
が得られた。
を、着尺朱子意匠の織物の横糸地緯として用い、一方絵
緯は生糸を用いてこれらを交互に製織して織布を形成し
た後、該織布を以下実施例1と同様に処理、加工を施し
た結果、一味異った色彩感を具備した後染め用の箔織物
が得られた。
【0042】実施例19 実施例7で得た平箔様の精練
用金糸を、着尺無地織物の経糸として使用し、一方横糸
絵緯には実施例13で得た精練用金銀色糸を、又地緯に
は126デニールの生糸を用いて製織して織布を形成
し、以下実施例15と同様に処理、加工を施した結果、
オパール色を呈する変化に富んだ美麗な後染め用の箔織
物が得られた。
用金糸を、着尺無地織物の経糸として使用し、一方横糸
絵緯には実施例13で得た精練用金銀色糸を、又地緯に
は126デニールの生糸を用いて製織して織布を形成
し、以下実施例15と同様に処理、加工を施した結果、
オパール色を呈する変化に富んだ美麗な後染め用の箔織
物が得られた。
【0043】実施例20 実施例7で得た平箔様の精練
用金糸を、着尺無地織物の横糸絵緯として、又126デ
ニールの生糸を地緯として用い、一方生糸31中2本を
経糸として製織を行って織布を形成した後、以下実施例
14と同様に処理、加工を行った結果、光沢の優れた美
麗な後染め用の箔織物が得られた。
用金糸を、着尺無地織物の横糸絵緯として、又126デ
ニールの生糸を地緯として用い、一方生糸31中2本を
経糸として製織を行って織布を形成した後、以下実施例
14と同様に処理、加工を行った結果、光沢の優れた美
麗な後染め用の箔織物が得られた。
【0044】実施例21 金銀パール糸各200切りを
用いた多色糸に水溶性糸をタスキ撚りした精練用金銀多
色糸を、帯揚げの横糸絵緯として、又生糸126デニー
ルを地緯としてこれらを交互に織込んで製織した。得ら
れた織布を実施例15と以下同様に処理、加工した結
果、後染め用の美麗な帯揚げが得られた。
用いた多色糸に水溶性糸をタスキ撚りした精練用金銀多
色糸を、帯揚げの横糸絵緯として、又生糸126デニー
ルを地緯としてこれらを交互に織込んで製織した。得ら
れた織布を実施例15と以下同様に処理、加工した結
果、後染め用の美麗な帯揚げが得られた。
【0045】
【発明の効果】今日市販されている精練用金銀糸は、そ
の芯糸が主としてレーヨン糸が使用されている関係で強
度が不充分なものとして例えば撚糸工程や製織工程にお
いて、糸にかかる負荷のために糸が著しく伸び、それに
よって撚りムラ、ビリ付き、ねじれ現象や、製織が円滑
に出来ず糸切れ、織ムラ、更には製織時の巾の不揃い、
引けの発生や糸の表面摩擦に伴う損傷の発生、それに伴
う精練加工時での糸の表面塗膜層や金属蒸着膜の化学的
劣化に基づく光沢ムラや光沢消失問題等々多くのトラブ
ル発生に対し、本発明においては、これら従来の精練用
金銀糸の上に一時的に水溶性糸を巻き付けて糸の強度と
表面の保護を図ることにより、これら諸工程でのトラブ
ルを完全に解消し得たものである。又芯糸としてアクリ
ル糸を使用するときは、レーヨン糸に比し著しく強度が
増大するので、極細糸の使用限度が広くなり、製織後の
精練処理工程時において一時的に使用した水溶性糸を容
易に且つ完全に除去できるため、得られた織物は、極め
て柔軟性、風合い、軽量感に富んだものとなることは勿
論、金銀糸特有の光沢、色彩等を損うこともなく織物の
硬さやしわの問題等も併せて解消でき、更には丸撚り金
銀糸以外の例えばオパール平箔糸や他の多色糸等が広範
囲に利用できる関係で、装飾効果を高める新製品の開発
にも極めて好適な且つ実用性に優れたものとして産業上
の利用価値は高い。
の芯糸が主としてレーヨン糸が使用されている関係で強
度が不充分なものとして例えば撚糸工程や製織工程にお
いて、糸にかかる負荷のために糸が著しく伸び、それに
よって撚りムラ、ビリ付き、ねじれ現象や、製織が円滑
に出来ず糸切れ、織ムラ、更には製織時の巾の不揃い、
引けの発生や糸の表面摩擦に伴う損傷の発生、それに伴
う精練加工時での糸の表面塗膜層や金属蒸着膜の化学的
劣化に基づく光沢ムラや光沢消失問題等々多くのトラブ
ル発生に対し、本発明においては、これら従来の精練用
金銀糸の上に一時的に水溶性糸を巻き付けて糸の強度と
表面の保護を図ることにより、これら諸工程でのトラブ
ルを完全に解消し得たものである。又芯糸としてアクリ
ル糸を使用するときは、レーヨン糸に比し著しく強度が
増大するので、極細糸の使用限度が広くなり、製織後の
精練処理工程時において一時的に使用した水溶性糸を容
易に且つ完全に除去できるため、得られた織物は、極め
て柔軟性、風合い、軽量感に富んだものとなることは勿
論、金銀糸特有の光沢、色彩等を損うこともなく織物の
硬さやしわの問題等も併せて解消でき、更には丸撚り金
銀糸以外の例えばオパール平箔糸や他の多色糸等が広範
囲に利用できる関係で、装飾効果を高める新製品の開発
にも極めて好適な且つ実用性に優れたものとして産業上
の利用価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による精練用金銀色糸の一実施態様を示
す外観斜視図である。
す外観斜視図である。
【図2】図1の断面説明図である。
【図3】本発明による精練用金銀色糸の異った実施態様
を示す外観斜視図である。
を示す外観斜視図である。
【図4】本発明による精練用金銀色糸の異った実施態様
を示す外観斜視図である。
を示す外観斜視図である。
【図5】本発明による精練用金銀色糸の異った実施態様
を示す外観斜視図である。
を示す外観斜視図である。
【図6】本発明による精練用金銀色糸の異った実施態様
を示す外観斜視図である。
を示す外観斜視図である。
【図7】図6の断面説明図である。
【図8】本発明による精練用金銀色糸の異った実施態様
を示す外観斜視図である。
を示す外観斜視図である。
【図9】図8の断面説明図である。
【図10】本発明による精練用金銀色糸の異った実施態
様を示す断面説明図である。
様を示す断面説明図である。
【図11】本発明による精練用金銀色糸を用いた箔織物
の製造方法における箔織物の製織時の一実施態様を示す
平面組織説明図である。
の製造方法における箔織物の製織時の一実施態様を示す
平面組織説明図である。
【図12】図11の断面説明図である。
【図13】図11に示した箔織物の精練加工後の断面説
明図である。
明図である。
【図14】本発明による精練用金銀色糸を用いた箔織物
の製造方法における箔織物の製織時の異った実施態様を
示す平面組織説明図である。
の製造方法における箔織物の製織時の異った実施態様を
示す平面組織説明図である。
【図15】図14の断面説明図である。
【図16】本発明による精練用金銀色糸を用いた箔織物
の製造方法における箔織物の製織時の異った実施態様を
示す平面組織説明図である。
の製造方法における箔織物の製織時の異った実施態様を
示す平面組織説明図である。
【図17】図16の断面説明図である。
1 芯糸 2 精練用平箔 3 水溶性糸 4 極細芯糸 5 極細平箔 6 平箔芯糸 7 精練用平箔糸 10 精練用金銀色糸 11 地緯 12 絵緯 13 経糸 14 経糸 15 平箔の精練用金銀色糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/00 H 7199−3B 102 A 7199−3B
Claims (16)
- 【請求項1】 任意の芯糸の表面に精練用平箔糸を巻い
てなる丸撚り金銀糸又は色糸の上に、水溶性糸を巻きつ
けてなることを特徴とする精練用金銀色糸。 - 【請求項2】 請求項1の水溶性糸が、太さ28デニー
ルのポリビニルアルコール製よりなることを特徴とする
請求項1の精練用金銀色糸。 - 【請求項3】 請求項1の丸撚り金銀糸又は色糸の上に
巻きつける水溶性糸のその巻きつけ方を、片撚り又はタ
スキ撚りとしたことを特徴とする請求項1の精練用金銀
色糸。 - 【請求項4】 請求項1の任意の芯糸として、太さ50
デニールのアクリル糸を使用し、片撚り又は双撚り加工
を行った後、これに100℃以上の高熱処理を施したも
のを使用することを特徴とする請求項1の精練用金銀色
糸。 - 【請求項5】 請求項1の丸撚り金銀糸又は色糸とし
て、太さ50デニール乃至100デニールの任意の極細
糸を用いた芯糸の上に、巾0.25mm以下の極細平箔
糸をピッチをつめて巻きつけてなるものを使用すること
を特徴とする請求項1の精練用金銀色糸。 - 【請求項6】 請求項1の丸撚り金銀糸又は色糸とし
て、切巾が0.2mm以下の極細平箔からなる金銀平箔
又は色物平箔からなる平箔芯糸又はこれに必要により極
細の生糸や任意の糸を併用してなる芯糸の上に、切巾が
0.38mm以下の平箔を巻きつけてなるものを使用す
ることを特徴とする請求項1の精練用金銀色糸。 - 【請求項7】 請求項3の丸撚り金銀糸又は色糸の上に
巻きつける水溶性糸の片撚り又はタスキ撚りの撚り方法
が、50デニールの芯糸を用いた丸撚り金銀糸又は色糸
のものについては撚り回数を500回/mとなし、芯糸
の太さを25デニール増す毎に撚り回数を50回/mづ
つ加算して増加させることを特徴とする請求項3の精練
用金銀色糸。 - 【請求項8】 請求項4の芯糸の片撚り方法が、太さ5
0デニールの糸では650回/mの撚り回数とし、25
デニール太くなる毎にその撚り回数を50回/mづつ減
少させることを特徴とする請求項4の精練用金銀色糸。 - 【請求項9】 請求項4における芯糸の双撚り方法とし
て、太さ50デニールの糸を左方向に680回/m片撚
りし、それを2本合糸した後、右方向へ480回/m撚
り戻して100デニールの芯糸を得るか、又は75デニ
ールの糸を左方向に630回/m片撚りし、それを2本
合糸した後、右方向へ455回/m撚り戻して150デ
ニールの芯糸を得ることを特徴とする請求項4の精練用
金銀色糸。 - 【請求項10】 芯糸として金銀平箔又は色物平箔の単
体、或いは夫々色相の異った複数本の合撚糸を用い、該
芯糸上に、水溶性糸を単体で又は他の任意の糸との複合
糸としたものを、片撚り又は双撚りの何れかに撚ってな
ることを特徴とする精練用金銀色糸。 - 【請求項11】 請求項1乃至9で得た精練用金銀色糸
を織物横糸の絵緯として、又生糸を地緯として、この両
者を交互に又は任意の間隔をおいて繰返し交互に用いて
製織するか若しくは縫取り形式を用いて織布を形成する
ことを特徴とする後染め織物からなる箔織物の製造方
法。 - 【請求項12】 請求項1乃至9で得た精練用金銀色糸
を織物横糸の地緯として、又生糸を絵緯として、この両
者を交互に又は任意の間隔をおいて繰返し交互に用いて
段織り様に製織することにより織布を形成することを特
徴とする後染め織物からなる箔織物の製造方法。 - 【請求項13】 請求項1で得た精練用金銀色糸を織物
の経糸として全体的に又は生糸その他の糸からなる経糸
と交互に、或いは両者を任意の間隔をおいて繰返し交互
に用いて製織することにより織布を形成することを特徴
とする後染め織物からなる箔織物の製造方法。 - 【請求項14】 請求項10で得た精練用金銀色糸を緯
糸(横糸)として織物の全面に使用することを特徴とす
る後染め織物からなる箔織物の製造方法。 - 【請求項15】 請求項1乃至9で得た精練用金銀色糸
を緯糸又は経糸として使用して製織し織布を形成した
後、精練処理を施すと共に、その際同一処理工程におい
て水溶性糸のみを溶解除去することを特徴とする後染め
織物からなる箔織物の製造方法。 - 【請求項16】 請求項11で得た織布を、予め熱湯処
理を施して水溶性糸を溶解除去し、而る後、通常の精練
処理を施すことにより、水溶性糸のみを完全に溶解除去
することを特徴とする後染め織物からなる箔織物の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5284107A JPH07109637A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 精練用金銀色糸及びそれを用いた箔織物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5284107A JPH07109637A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 精練用金銀色糸及びそれを用いた箔織物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07109637A true JPH07109637A (ja) | 1995-04-25 |
Family
ID=17674294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5284107A Pending JPH07109637A (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 精練用金銀色糸及びそれを用いた箔織物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07109637A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101065791B1 (ko) * | 2009-06-11 | 2011-09-19 | 곽인숙 | 수용성 얀을 이용한 장식용 원단 및 이 장식용 원단을 이용하여 메탈릭 얀만이 바닥원단에 부착되게 하는 방법 |
CN105568457A (zh) * | 2016-03-02 | 2016-05-11 | 江苏联宏纺织有限公司 | 一种可机洗的羊绒纱纺纱工艺 |
JP2020059960A (ja) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | 株式会社ミューファン | 布地及び該布地を用いた衣類 |
JPWO2021107131A1 (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | ||
WO2022077712A1 (zh) * | 2020-10-14 | 2022-04-21 | 江苏阳光股份有限公司 | 一种改进的双面呢生产工艺 |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP5284107A patent/JPH07109637A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101065791B1 (ko) * | 2009-06-11 | 2011-09-19 | 곽인숙 | 수용성 얀을 이용한 장식용 원단 및 이 장식용 원단을 이용하여 메탈릭 얀만이 바닥원단에 부착되게 하는 방법 |
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JPWO2021107131A1 (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | ||
WO2021107131A1 (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | 村田機械株式会社 | 接圧センサ、それを備えたニット製品、および接圧センサの製造方法 |
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