JPH07109584A - 鉄鋼表面の防錆処理剤 - Google Patents

鉄鋼表面の防錆処理剤

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JPH07109584A
JPH07109584A JP24126291A JP24126291A JPH07109584A JP H07109584 A JPH07109584 A JP H07109584A JP 24126291 A JP24126291 A JP 24126291A JP 24126291 A JP24126291 A JP 24126291A JP H07109584 A JPH07109584 A JP H07109584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
rust preventive
steel
treating agent
rust
Prior art date
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Pending
Application number
JP24126291A
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English (en)
Inventor
Yukio Hayashi
行男 林
Taketoshi Furusawa
武敏 古沢
Toshio Hosono
登志夫 細野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Sugimura Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Sugimura Chemical Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄鋼表面に塗布することにより効果的な防錆
皮膜を形成する鉄鋼表面の防錆処理剤に関する。 【構成】 タンニン酸10〜25wt%水溶液に、グリ
コール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、ギ酸、クエン
酸、酒石酸、グルタル酸、コハク酸及びそれらの塩から
選ばれる1種以上のカルボキシル基含有化合物4〜10
wt%を配合してなる鉄鋼表面の防錆処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄鋼表面に塗布すること
により効果的な防錆皮膜を形成する鉄鋼表面の防錆処理
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラント、化学プラントなどに用い
られる鉄鋼製の熱交換器管、蒸気管及び一般配管の管素
材、半製品を屋内又は屋外で保管する際、管内面の錆発
生を抑制するため、従来は気化性防錆剤の散布とキャッ
プシール併用による管理を行ってきた。
【0003】これらの方法はキャップシールが完全な場
合には防錆効果を持続できるが、気温変化によるチュー
ブ内呼吸あるいはキャップシール材の破損などによって
管内面に水滴ができると赤錆を発生するため、防錆管理
上の障害となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記技術水準
に鑑み、前記の欠点を克服した鉄鋼表面の防錆処理剤を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はタンニン酸15
〜25wt%水溶液に、グリコール酸、グルコン酸、乳
酸、リンゴ酸、ギ酸、クエン酸、酒石酸、グルタル酸、
コハク酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上のカルボ
キシル基含有化合物4〜10wt%を配合してなること
を特徴とする鉄鋼表面の防錆処理剤である。
【0006】本発明に使用する前記カルボキシル基含有
有機酸の塩としてはアンモニウム、カリウム及びナトリ
ウム塩が使用できる。
【0007】本発明の防錆処理剤の成分と、その濃度に
ついて詳述すると、タンニン酸の濃度は15wt%未満
では防錆皮膜の緻密性、金属素地との密着性が劣り、ま
た25wt%を越すと防錆処理剤の粘度が高くなりすぎ
て塗布性が悪くなるばかりでなくタンニン酸の不溶解分
が沈積してくるので15〜25wt%とする。
【0008】また防錆皮膜の緻密性及び金属素地との密
着性助長剤として添加される前記カルボキシル基含有化
合物(有機酸及びそれらの塩)の濃度は4wt%未満で
は防錆皮膜の緻密性及び金属素地との密着性が劣るため
防錆力に欠け、10wt%を越えてもそれ以上の効果は
ないので、4〜10wt%の範囲にすべきである。
【0009】本発明の防錆処理剤の鉄鋼表面への塗布は
処理対象物が大きい場合はスプレー乃至は刷毛によって
行い、小さい場合は防錆処理剤に直接浸漬してもよい。
【0010】また防錆処理時の処理温度は防錆処理剤が
凍結しない程度であれば充分使用可能であるが、処理対
象物の鉄鋼表面がもし発錆しているような場合は防錆処
理剤の温度が高いほど錆の溶液による防錆皮膜の形成は
促進されるので、防錆処理剤の塗布に当たっては20〜
40℃程度が好ましい。
【0011】
【作用】本発明の防錆処理剤はタンニン酸水溶液に所定
量のグリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、ギ
酸、クエン酸、酒石酸、グルタル酸、コハク酸及びそれ
らの塩から選ばれる1種以上のカルボキシル基含有化合
物を配合してなるもので、鉄鋼表面に化学的に安定なタ
ンニン酸鉄主体の防錆力に優れた防錆皮膜を形成させる
ことができる。
【0012】このような効果的防錆皮膜を形成する過程
について説明する。タンニン酸水溶液に前記カルボキシ
ル基含有の有機酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上
のカルボキシル基含有化合物を併用することにより、こ
れら有機酸及びそれらの塩を全く併用しないタンニン酸
水溶液のみの防錆剤に比べ、その防錆皮膜は緻密で光沢
性があって金属素地に対する密着性を一段と向上させ防
錆効果を高める作用がある。
【0013】このように有機酸及びそれらの塩を併用す
ることで防錆効果を一段と高める機構については明確で
はないが、タンニン酸水溶液との相乗効果によって鉄鋼
表面が均一に溶解すると同時に緻密で密着性の強いタン
ニン酸鉄主体の防錆皮膜に改善されるものと推定され
る。
【0014】一方タンニン酸水溶液のみでも鉄鋼表面に
タンニン酸鉄皮膜を形成するが、緻密性及び密着性が格
段に劣るため防錆力に欠ける。
【0015】
【実施例】板状の試験片(材質:STB42、寸法:1
00mm×25mm×5mm)表面に錆を施したもの
(海辺の屋上にて2ケ月間設置して発錆後自然乾燥)
と、錆を施さないもののそれぞれの試験片表面に表Aに
示す防錆処理剤を塗布して防錆皮膜を形成し、1日間放
置して防錆皮膜を自然乾燥後、防錆皮膜の形成状況を観
察した。
【0016】その後に行った防錆力効果試験は次の方法
によって実施した。防錆皮膜形成後の試験片1枚の片面
に水1mlを滴下して水滴をつくり、これをガラス管
(径47mm×長さ180mm)の中央部に挿入後、ガ
ラス管の両端をゴム栓で蓋をした状態で屋外に20日間
放置し、水滴環境条件下での防錆力効果を試験し、表A
の実施例の試験番号(2)〜(22)の如き結果を得
た。
【0017】また比較のため防錆処理なしの試験片をガ
ラス管の中央部に挿入後、粉末状の気化性防錆剤をガラ
ス管内容積273cm3 に対し10mg(0.037m
g/cm3 )散布する従来法についても行った。ただし
試験時のガラス管内条件は実施例と同じ水滴環境下で行
い、表Aの試験番号(23)の如き結果を得た。
【0018】表Aの試験番号(1)はタンニン酸水溶液
のみによる防錆力効果を参考例として示した。
【表1】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の防錆処理剤使用によって次のよ
うな効果が奏せられる。 (1)鉄鋼表面に塗布するのみで化学的に安定なタンニ
ン酸鉄主体の緻密で密着性の強い防錆力に優れた防錆皮
膜を形成するので、鉄鋼材からなる各種配管類などの錆
発生を抑制できる。
【0020】(2)鉄鋼表面の錆発生状況が比較的新し
い錆(自然環境下で0.5年以内の経過において発錆し
たもの)については本発明の防錆処理剤を塗布するのみ
で錆を効果的に溶解すると同時に化学的に安定なタンニ
ン酸鉄主体の防錆皮膜に転化して緻密な密着性の強い防
錆力に優れた防錆皮膜を形成することができる。
フロントページの続き (72)発明者 細野 登志夫 愛知県名古屋市守山区大字中志段味字東原 2492スギムラ化学工業株式会社研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンニン酸15〜25wt%水溶液に、
    グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、ギ酸、ク
    エン酸、酒石酸、グルタル酸、コハク酸及びそれらの塩
    から選ばれる1種以上のカルボキシル基含有化合物4〜
    10wt%を配合してなることを特徴とする鉄鋼表面の
    防錆処理剤。
JP24126291A 1991-09-20 1991-09-20 鉄鋼表面の防錆処理剤 Pending JPH07109584A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003037996A1 (fr) * 2001-10-30 2003-05-08 Kansai Paint Co., Ltd. Matiere de revetement et procede pour former un film d'oxyde de titane et substrat metallique revetu d'un tel film
JP2019167635A (ja) * 2019-07-09 2019-10-03 有限会社昭和ケミカル静岡 塗装下地皮膜形成用の処理液および塗装下地皮膜付き金属の製造方法

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WO2003037996A1 (fr) * 2001-10-30 2003-05-08 Kansai Paint Co., Ltd. Matiere de revetement et procede pour former un film d'oxyde de titane et substrat metallique revetu d'un tel film
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JP2019167635A (ja) * 2019-07-09 2019-10-03 有限会社昭和ケミカル静岡 塗装下地皮膜形成用の処理液および塗装下地皮膜付き金属の製造方法

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990302