JPH07109411B2 - ガルバニ電池式可燃性ガスセンサ - Google Patents
ガルバニ電池式可燃性ガスセンサInfo
- Publication number
- JPH07109411B2 JPH07109411B2 JP4216328A JP21632892A JPH07109411B2 JP H07109411 B2 JPH07109411 B2 JP H07109411B2 JP 4216328 A JP4216328 A JP 4216328A JP 21632892 A JP21632892 A JP 21632892A JP H07109411 B2 JPH07109411 B2 JP H07109411B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- catalyst
- electrode
- positive electrode
- gas sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、気相あるいは水中に溶
存する水素、一酸化炭素などの可燃性ガス濃度を測定す
るためのガスセンサに係わり、更に詳しくは、上記被測
定ガスの濃度に比例して自ら出力するガルバニ電池式ガ
スセンサに関するものである。
存する水素、一酸化炭素などの可燃性ガス濃度を測定す
るためのガスセンサに係わり、更に詳しくは、上記被測
定ガスの濃度に比例して自ら出力するガルバニ電池式ガ
スセンサに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、気中あるいは水中のある特定さ
れたガスの濃度を測定するためには、電気化学センサで
あるガルバニ電池式ガスセンサあるいはポーラロ式ガス
センサが使用される。両者とも、ガスの透過を制限する
ための隔膜と、電気化学的にガスを酸化または還元しガ
ス極として働く作用極と、対極と、電解液と、これらを
収納する容器とで基本的に構成されている。機能的に
は、前者が作用極と対極とが抵抗器を介して常時接続さ
れ、自ら被検知ガスの濃度に比例して出力するのに対し
て、後者は定電位印加装置を用いて外部から両電極間に
一定電圧を印加した時のみガス濃度に比例した出力をす
ることが異なる。
れたガスの濃度を測定するためには、電気化学センサで
あるガルバニ電池式ガスセンサあるいはポーラロ式ガス
センサが使用される。両者とも、ガスの透過を制限する
ための隔膜と、電気化学的にガスを酸化または還元しガ
ス極として働く作用極と、対極と、電解液と、これらを
収納する容器とで基本的に構成されている。機能的に
は、前者が作用極と対極とが抵抗器を介して常時接続さ
れ、自ら被検知ガスの濃度に比例して出力するのに対し
て、後者は定電位印加装置を用いて外部から両電極間に
一定電圧を印加した時のみガス濃度に比例した出力をす
ることが異なる。
【０００３】両センサの使い勝手を比較すると、自ら被
検知ガスの濃度に比例して出力するガルバニ電池式の方
が、高価で取扱い難い定電位印加装置を必要とし電極に
電位を印加してから出力が安定するまでに相当の時間を
必要とするポーラロ式より優れている。
検知ガスの濃度に比例して出力するガルバニ電池式の方
が、高価で取扱い難い定電位印加装置を必要とし電極に
電位を印加してから出力が安定するまでに相当の時間を
必要とするポーラロ式より優れている。
【０００４】現在実用化されている電気化学式可燃性ガ
スセンサはポーラロ式が主流であり、正極、負極とも可
燃性ガスの電気化学的酸化および酸素の電気化学的酸化
に有効な白金やパラジウ等からなるガス極より基本的に
構成されている。そのため、正極では酸素の還元反応の
みが、負極では可燃性ガスの酸化反応のみが起こるよう
に両極間に一定の電圧が印加される。しかし、上述のよ
うにポーラロ式は使い勝手の面でいくつかの問題があ
る。
スセンサはポーラロ式が主流であり、正極、負極とも可
燃性ガスの電気化学的酸化および酸素の電気化学的酸化
に有効な白金やパラジウ等からなるガス極より基本的に
構成されている。そのため、正極では酸素の還元反応の
みが、負極では可燃性ガスの酸化反応のみが起こるよう
に両極間に一定の電圧が印加される。しかし、上述のよ
うにポーラロ式は使い勝手の面でいくつかの問題があ
る。
【０００５】そこで、ガルバニ電池式可燃性ガスセンサ
として提案されているものに、実用化には至ってないも
のの、特開平３−１８６７５３，１８６７５４，１８６
７５５号に記載されているようなものがある。これら
は、酸素の還元反応に活性で可燃性ガスの酸化反応に不
活性なカーボンまたは銀等の触媒よりなりガス極として
働く正極と、可燃性ガスの酸化反応に活性な白金やパラ
ジウ等より構成されるガス極である負極とで基本的に構
成されたものである。これらの可燃性ガスセンサでは、
電極に電位を印加しなくても、両極の触媒の選択活性に
より、正極では酸素の還元反応のみが、負極では可燃性
ガスの酸化反応のみが起こる。そのため、ガルバニ電池
式によるセンサの駆動が可能となっている。
として提案されているものに、実用化には至ってないも
のの、特開平３−１８６７５３，１８６７５４，１８６
７５５号に記載されているようなものがある。これら
は、酸素の還元反応に活性で可燃性ガスの酸化反応に不
活性なカーボンまたは銀等の触媒よりなりガス極として
働く正極と、可燃性ガスの酸化反応に活性な白金やパラ
ジウ等より構成されるガス極である負極とで基本的に構
成されたものである。これらの可燃性ガスセンサでは、
電極に電位を印加しなくても、両極の触媒の選択活性に
より、正極では酸素の還元反応のみが、負極では可燃性
ガスの酸化反応のみが起こる。そのため、ガルバニ電池
式によるセンサの駆動が可能となっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
に触媒の選択性の異なるガス極を正・負極に用いたガル
バニ電池式可燃性センサは正極で雰囲気中の酸素の還元
反応を行なわせるものであるため、酸素を含まれない可
燃性雰囲気、例えば１００％の水素ガス中や一酸化炭素
と窒素の混合ガス雰囲気では用いることができないとい
う問題がある。
に触媒の選択性の異なるガス極を正・負極に用いたガル
バニ電池式可燃性センサは正極で雰囲気中の酸素の還元
反応を行なわせるものであるため、酸素を含まれない可
燃性雰囲気、例えば１００％の水素ガス中や一酸化炭素
と窒素の混合ガス雰囲気では用いることができないとい
う問題がある。
【０００７】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは酸素を含
まない可燃性雰囲気でも充分作動するガルバニ電池式可
燃性ガスセンサを提供することにある。
なされたものであり、その目的とするところは酸素を含
まない可燃性雰囲気でも充分作動するガルバニ電池式可
燃性ガスセンサを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】そこで、電解液と、電解
液中の溶存酸素を電気化学的に還元するために電解液中
に配設された正極であって、金触媒とカーボン触媒とよ
りなる触媒群の中から選択された少なくとも１つの触媒
を有するものと、ガス極として機能する負極であって、
可燃性ガスの電気化学的酸化反応に有効な触媒を有する
ものと、を備えてなるガルバニ電池式可燃性ガスセン
サ、とすることにより前記課題を解決するものである。
液中の溶存酸素を電気化学的に還元するために電解液中
に配設された正極であって、金触媒とカーボン触媒とよ
りなる触媒群の中から選択された少なくとも１つの触媒
を有するものと、ガス極として機能する負極であって、
可燃性ガスの電気化学的酸化反応に有効な触媒を有する
ものと、を備えてなるガルバニ電池式可燃性ガスセン
サ、とすることにより前記課題を解決するものである。
【０００９】
【作用】上述した如く、従来提案されているガルバニ電
池可燃性ガスセンサは正極で雰囲気の酸素の還元を行な
うため、酸素を含まない可燃性ガス雰囲気では用いるこ
とができない。そこで本発明は電解液中の溶存酸素に注
目し、センサ容器により外部雰囲気を遮断された電解液
中には雰囲気中の可燃性ガスは容易に進入できないこ
と、さらに溶存酸素が正極の還元反応により消費される
には相当な時間を要することを利用したものである。
池可燃性ガスセンサは正極で雰囲気の酸素の還元を行な
うため、酸素を含まない可燃性ガス雰囲気では用いるこ
とができない。そこで本発明は電解液中の溶存酸素に注
目し、センサ容器により外部雰囲気を遮断された電解液
中には雰囲気中の可燃性ガスは容易に進入できないこ
と、さらに溶存酸素が正極の還元反応により消費される
には相当な時間を要することを利用したものである。
【００１０】電解液と、金又はカーボン又その両方を触
媒とする正極であって電解液中に設けられたものと、可
燃性ガスの電気化学的酸化反応に有効な触媒電極とを備
え、触媒電極の外側に設けられた有機高分子膜からなる
隔膜と、これらを収納する容器と、正極と負極と結ぶ抵
抗器とで構成されるガルバニ電池式可燃性ガスセンサ
を、可燃性ガス中または可燃性ガスと不活性ガスまたは
可燃性ガスと酸素との混合ガス中に置くと、正極では電
解液中の溶存酸素の還元反応が、負極では可燃性ガスの
酸化反応のみが起こる。
媒とする正極であって電解液中に設けられたものと、可
燃性ガスの電気化学的酸化反応に有効な触媒電極とを備
え、触媒電極の外側に設けられた有機高分子膜からなる
隔膜と、これらを収納する容器と、正極と負極と結ぶ抵
抗器とで構成されるガルバニ電池式可燃性ガスセンサ
を、可燃性ガス中または可燃性ガスと不活性ガスまたは
可燃性ガスと酸素との混合ガス中に置くと、正極では電
解液中の溶存酸素の還元反応が、負極では可燃性ガスの
酸化反応のみが起こる。
【００１１】可燃性ガスの一例として、一酸化酸素を用
いてこれらの反応を下記に示す。
いてこれらの反応を下記に示す。
正極反応 １／２Ｏ２＋２Ｈ＋＋２ｅ−→Ｈ２Ｏ 負極反応 ＣＯ＋Ｈ２Ｏ→ＣＯ２＋２Ｈ＋＋２ｅ
− 全体反応 Ｏ２＋ＣＯ→ＣＯ２
− 全体反応 Ｏ２＋ＣＯ→ＣＯ２
正極反応 Ｏ２＋Ｈ２Ｏ＋２ｅ−→２ＯＨ− 負極反応 ＣＯ＋２ＯＨ−→ＣＯ２＋Ｈ２Ｏ＋２
ｅ− 全体反応 Ｏ２＋ＣＯ→ＣＯ２
ｅ− 全体反応 Ｏ２＋ＣＯ→ＣＯ２
【００１２】このように、正極では酸素の還元反応のみ
が起こり可燃性ガス酸化反応が起こらないのは、本願発
明者が着目したように、電解液中には酸素が溶在し、そ
の電解液はセンサ容器により外部雰囲気から遮断されて
いるため可燃性ガスが容易に進入できないこと、さら
に、その溶存酸素が正極の還元反応により消費されるに
は相当時間を要することによるものである。しかも、正
極に金またはカーボンを触媒とする電極を用いているの
で、長期間の可執性ガス中放置により電解液中に若干の
可燃性ガスが溶存しても、これら触媒のガス選択性によ
り、やはり酸素の還元反応のみが生じる。上記の反応に
伴い電子が負極から抵抗器を通って正極に移動するの
で、抵抗器の両端の電圧を測定することにより、両電極
間に流れた電気量、換言すれば可燃性ガスの濃度を知る
ことができる。
が起こり可燃性ガス酸化反応が起こらないのは、本願発
明者が着目したように、電解液中には酸素が溶在し、そ
の電解液はセンサ容器により外部雰囲気から遮断されて
いるため可燃性ガスが容易に進入できないこと、さら
に、その溶存酸素が正極の還元反応により消費されるに
は相当時間を要することによるものである。しかも、正
極に金またはカーボンを触媒とする電極を用いているの
で、長期間の可執性ガス中放置により電解液中に若干の
可燃性ガスが溶存しても、これら触媒のガス選択性によ
り、やはり酸素の還元反応のみが生じる。上記の反応に
伴い電子が負極から抵抗器を通って正極に移動するの
で、抵抗器の両端の電圧を測定することにより、両電極
間に流れた電気量、換言すれば可燃性ガスの濃度を知る
ことができる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明を好適な実施例を用いて説明す
る。図１は本発明の一実施例に係るガルバニ電池式可燃
性ガスセンサの概略断面図である。この実施例では、Ａ
ＢＳ樹脂製の容器本体１と、カーボンに金触媒を蒸着さ
せた正極２と、ポーラスカーボンに白金を電着させた負
極３と、酢酸と酢酸カリとの混合水溶液からなる電解液
４と、負極の外側に設けられた４フッ化エチレン−６フ
ッ化プロピレン共重合体膜からなる隔膜５とを備えてい
おり、正極２と負極３とは検出抵抗６を介して接続され
ている。
る。図１は本発明の一実施例に係るガルバニ電池式可燃
性ガスセンサの概略断面図である。この実施例では、Ａ
ＢＳ樹脂製の容器本体１と、カーボンに金触媒を蒸着さ
せた正極２と、ポーラスカーボンに白金を電着させた負
極３と、酢酸と酢酸カリとの混合水溶液からなる電解液
４と、負極の外側に設けられた４フッ化エチレン−６フ
ッ化プロピレン共重合体膜からなる隔膜５とを備えてい
おり、正極２と負極３とは検出抵抗６を介して接続され
ている。
【００１４】このガルバニ電池式可撚性ガスセンサを可
慌性ガスである水素（Ｈ２）または一酸化炭素（ＣＯ）
を２、６、１０％含む窒素ガス中に放置して、検出抵抗
６の両極で検出した出力電圧を、図２にプロットした。
図２より、本発明によるガルバニ電池式可燃性ガスセン
サは、水素または一酸化炭素の濃度に対し優れた直線性
があることがわかり、酸素を含まない可燃性雰囲気でも
充分作動することが確かめられた。
慌性ガスである水素（Ｈ２）または一酸化炭素（ＣＯ）
を２、６、１０％含む窒素ガス中に放置して、検出抵抗
６の両極で検出した出力電圧を、図２にプロットした。
図２より、本発明によるガルバニ電池式可燃性ガスセン
サは、水素または一酸化炭素の濃度に対し優れた直線性
があることがわかり、酸素を含まない可燃性雰囲気でも
充分作動することが確かめられた。
【００１５】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるガルバ
ニ電池式可燃性ガスセンサは、電解液と、電解液中に配
設された正極であって、電解液中の溶存酸素を電気化学
的に還元するための金触媒又はカーボン触媒又は白金触
媒を有するものと、ガス極として機能する負極であっ
て、可燃性ガスの電気化学的酸化反応に有効な触媒を有
するものとを備えることを特徴とするものである。従っ
て、定電位印加装置を用いる必要がないうえ、即座にい
かなる雰囲気の可燃性ガス濃度をも検出することができ
るものである。本センサを使用することより、安価で消
費電力が少なく取扱いの簡単な可燃性ガス濃度計や、警
報器の提供が可能となるので、産業上の発展に寄与する
こと非常に大である。
ニ電池式可燃性ガスセンサは、電解液と、電解液中に配
設された正極であって、電解液中の溶存酸素を電気化学
的に還元するための金触媒又はカーボン触媒又は白金触
媒を有するものと、ガス極として機能する負極であっ
て、可燃性ガスの電気化学的酸化反応に有効な触媒を有
するものとを備えることを特徴とするものである。従っ
て、定電位印加装置を用いる必要がないうえ、即座にい
かなる雰囲気の可燃性ガス濃度をも検出することができ
るものである。本センサを使用することより、安価で消
費電力が少なく取扱いの簡単な可燃性ガス濃度計や、警
報器の提供が可能となるので、産業上の発展に寄与する
こと非常に大である。
【図１】本発明の一実施例に係るガルバニ電池式可燃性
ガスセンサの概略断面図である。
ガスセンサの概略断面図である。
【図２】窒素中の水素または一酸化炭素の濃度とセンサ
出力との関係を示した図である。
出力との関係を示した図である。
２ 正極 ３ 負極 ４ 電解液
Claims (1)
- 【請求項１】 電解液（４）と、 電解液（４）中の溶存酸素を電気化学的に還元するため
に電解液（４）中に配設された正極（２）であって、金
触媒とカーボン触媒とよりなる触媒群の中から選択され
た少なくとも１つの触媒を有するものと、 ガス極として機能する負極（３）であって、可燃性ガス
の電気化学的酸化反応に有効な触媒を有するものと、 を備えてなるガルバニ電池式可燃性ガスセンサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4216328A JPH07109411B2 (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | ガルバニ電池式可燃性ガスセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4216328A JPH07109411B2 (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | ガルバニ電池式可燃性ガスセンサ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0634595A JPH0634595A (ja) | 1994-02-08 |
| JPH07109411B2 true JPH07109411B2 (ja) | 1995-11-22 |
Family
ID=16686815
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4216328A Expired - Lifetime JPH07109411B2 (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | ガルバニ電池式可燃性ガスセンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07109411B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006030027A (ja) * | 2004-07-16 | 2006-02-02 | Dkk Toa Corp | 隔膜型センサの感度復帰方法、計測装置及び電極再生装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60111952A (ja) * | 1983-11-22 | 1985-06-18 | Riken Keiki Kk | ガルバニ電池式ガスセンサ |
-
1992
- 1992-07-21 JP JP4216328A patent/JPH07109411B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0634595A (ja) | 1994-02-08 |
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