JPH07109019B2 - タングステン基焼結重合金 - Google Patents

タングステン基焼結重合金

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JPH07109019B2
JPH07109019B2 JP25950688A JP25950688A JPH07109019B2 JP H07109019 B2 JPH07109019 B2 JP H07109019B2 JP 25950688 A JP25950688 A JP 25950688A JP 25950688 A JP25950688 A JP 25950688A JP H07109019 B2 JPH07109019 B2 JP H07109019B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は重錘等に利用されるタングステン基の焼結重
合金に関するものである。
〔従来の技術〕
タングステン重合金は、W−Ni−Cu系合金と、W−Ni−
Fe合金が知られ、粉末冶金法で作られる。
前者の重合金については、ジャーナル・オブ・インステ
ィテュート・メルタス,62(Journal of Institute Meta
lls.1938)239頁に記載されているように、組成がW−
5%Ni−2%Cuの場合、密度16g/cm3以上を得る焼結条
件は、アンモニア分解ガス中で温度1380℃以上必要であ
る。
後者の重合金についてはメタルス・ハンドブック第9版
7巻(Metals Handbook Ninth Edition Vol.7 1984)39
2頁に記載されているように、W−5%(Ni−Fe)の組
成において、焼結を温度1450〜1600℃で行うか、または
一旦1200〜1430℃で加熱したのち、前記の温度で焼結さ
れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように従来は、焼結温度が極めて高く、多量の熱エ
ネルギーを要すると共に特殊な製造設備を必要としてい
たため、コスト高であった。
本発明の目的は、通常の焼結炉を用い1200℃以下の温度
で焼結し、密度17g/cm3以上の重合金を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
従来の課題を解決するために本発明は、Ni:0.25〜8重
量%,CuおよびFeの少なくとも1種:0.25〜5重量%,P:
0.02〜0.5重量%,W:残部からなり、且つCuおよびFeの少
なくとも1種とNiの和が0.5〜10重量%、CuおよびFeの
少なくとも1種とNiの比が1:1〜1:4としたことを要旨と
するタングステン基焼結重合金である。
〔作用〕
まず、製造方法について簡単に述べると、原料粉はタン
グステン粉、ニッケル粉のほか、必要に応じて銅粉、鉄
粉を用い、Pは合金粉の形で添加され、Ni−P合金,Cu
−P合金,Fe−P合金が用いられる。
成形密度約11〜12g/cm3の圧粉体は、温度950〜1200℃で
焼結することにより焼結密度17g/cm3以上が得られる。9
50℃より温度が低いと焼結体の密度が低くなる。一方、
高温焼結は短時間焼結が可能な利点はあるが特別の炉を
必要とすることから1200℃を上限とするのが望ましい。
焼結のガス雰囲気はアンモニア分解ガスでもよいが、水
素ガスを用いるとより高い焼結密度が得られる。
次に、本発明材において各組成の作用は次のように考察
される。
Wは比重が高く重合金の主成分である。
NiはWと一部固溶し焼結を進行させる。
CuおよびFeはNiと固溶して合金となり、この合金の一部
がWと固溶し強固な焼結体が得られる。CuおよびFeは一
方だけ含んでも両方であっても同じように作用する。
このようにNi,Fe,CuはWのバインダーとして作用し、そ
れぞれ0.25重量%以上で効果があるが、上限はNiが8重
量%、FeおよびCuの少なくとも1種が5重量%である。
但し、NiとFeおよびCuとの合計が10重量%を越えてはな
らず、且つFeおよびCuとNiの比が1:1〜1:4の範囲である
ことが必要である。多すぎると合金の真比重が低下す
る。
なお、Feを含む合金に比べCuを含む合金は耐蝕性が優れ
ている。
上記の組成にPを含むと、Ni,Cu,Feと固溶し800〜1100
℃の温度で共晶の液相を発生して焼結体の密度比を高く
する作用がある。Pは0.02重量%以上でその効果が認め
られるが、多すぎると焼結のとき膨れ現象を生じ、高い
焼結体密度を得ることができない。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例−1 タングステン粉、ニッケル粉、Fe−20%P合金粉、Cu−
8%P合金粉、銅粉および鉄粉と成形潤滑剤としてステ
アリン酸亜鉛を準備し、第1表の組成になるよう配合し
た混合粉を密度11g/cm3に圧粉成形し、アンモニア分解
ガス中、温度1100℃度で焼結した試料の密度を測定し
た。
第1表にその結果を示すが、Pを含む材料は焼結密度が
高くなることがわかる。
実施例−2 タングステン粉、ニッケル粉、Fe−14%P合金粉、Cu−
8%P合金粉、成形潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を準
備し、W−Ni−Cu−P系およびW−Ni−Fe−P系の各種
組成の混合粉を作成し、密度11〜12g/cm3に圧粉成形し
たのち、アンモニア分解ガス中、温度1150℃度で焼結し
た試料の密度を測定した。
第1図は、各試料のNi量とCuまたはFe量の関係におい
て、密度17g/cm3以上を示した範囲の直線で枠組みした
ものである。但し、幾つかの試料はこの枠外であっても
密度17g/cm3以上を示しているものもある。
第1図において、W−Ni−Cu−P系は点線で示された範
囲であり、Cuは0.25〜5重量%の範囲で、NiはCuの1〜
4倍である。これに対応するPは0.02〜0.43重量%であ
る。
W−Ni−Fe−P系は実線で示された範囲であり、Feは0.
25〜3重量%の範囲で、NiはFeの1〜4倍である。これ
に対応するPは0.04〜0.48重量%である。Fe量が3重量
%以上はFe−14%P合金を用いたため、P量が多く膨れ
現象を生じて密度が17g/cm3に達しない。P含有量の少
ない合金粉が用いることによりCuと同じ添加領域になる
と考察される。
実施例−3 焼結密度に及ぼすPについて、W−Ni−Fe−P系で調べ
た。
前述同様の原料粉を用い、第2図の表に示した各組成で
密度11〜12g/cm3の成形体を用意し、アンモニア分解ガ
ス中、温度1150℃度で焼結焼した試料の密度を測定し
た。
第2図のグラフに測定結果と、組成から計算した真比
重、および密度比(真比重に対する密度の百分率)を示
す。
P量の増加は、FeおよびNiが増えるため真比重は低くな
る。焼結体密度はPが0.02〜0.05重量%で最も高くな
り、それ以上では真比重の低下に倣って低くなり、Pが
0.5重量%を越えると焼結体に膨れ現象が認められ、密
度は急に低くなる。これは液晶量が過多であると考察さ
れる。
これらの関係を密度比でみるとPが0.02〜0.5%で高い
値を示していることが分かる。
実施例−4 W−1%Ni−0.4%Fe−0.12%P系を例に焼結温度の効
果を調べた。
成形体は前例と同様に作成し、アンモニア分解ガス中で
900〜1200℃の各種温度で焼結したのちの密度を第2表
に示す。950℃以上で殆ど同じ密度を示している。
実施例−5 焼結のガス雰囲気にアンモニア分解ガスを用いた場合、
および水素ガスを用いた場合の結果をW−Ni−Fe−P系
を例に第3表に示す。
表に示す各試料を温度1100℃で焼結した。
水素ガスを用いた方が添加物の多い材料ほど高い密度を
示している。
実施例−6 組成がW−0.8%Ni−0.37%Cu−0.34%Fe−0.09%P
と、W−5%Ni−0.92%Cu−0.86%Fe−0.22%Pの混合
粉を圧縮成形し、水素ガス中、温度1100℃で焼結した。
得られた試料の密度は前者が17.6g/cm3、後者が17.3g/c
m3であった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の焼結重合金は、焼結温度
が低くくても高密度が得られるという特長があるので、
重量部品を安価に製造できる効果は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明合金組成中のNi量とCuまたはFe量が焼結
密度に及ぼす影響を説明するグラフ、第2図はP量が焼
結密度に及ぼす影響を説明するグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni:0.25〜8重量%,CuおよびFeの少なくと
    も1種:0.25〜5重量%,P:0.02〜0.5重量%,W:残部から
    なり、且つCuおよびFeの少なくとも1種とNiの和が0.5
    〜10重量%、CuおよびFeの少なくとも1種とNiの比が1:
    1〜1:4であることを特徴とするタングステン基焼結重合
    金。
JP25950688A 1988-10-17 1988-10-17 タングステン基焼結重合金 Expired - Lifetime JPH07109019B2 (ja)

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