JPH07108961B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH07108961B2
JPH07108961B2 JP19359486A JP19359486A JPH07108961B2 JP H07108961 B2 JPH07108961 B2 JP H07108961B2 JP 19359486 A JP19359486 A JP 19359486A JP 19359486 A JP19359486 A JP 19359486A JP H07108961 B2 JPH07108961 B2 JP H07108961B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は特定の物性を有するエポキシ変性酸性不飽和ポ
リエステル縮合物の第三級アミン塩をバインダーとする
非水溶性無機粒子の水溶性電着用樹脂組成物に関する。
「従来の技術」 従来、アニオン型水分散性エポキシ変性酸性ポリエステ
ル縮合物(以下単に縮合物という)としては、特公昭43
−18911号、特公昭44−20108号、特公昭47−42158号、
特公昭48−32766号、特公昭48−32796号等に示されるよ
うに、ビスフエノールA型エポキシ樹脂を長鎖脂肪酸
(C≧6)により脂肪酸エステル化した後、エポキシ分
子骨格上に存在するアルコール性水酸基を飽和又は不飽
和脂肪酸又はその酸無水物などにより、カルボン酸末端
のエステル結合を導入している。これ等の事例に示され
るように長鎖脂肪酸でエステル化する工程は後述の製造
例9及び表−1に示した如く、均一な電着塗膜を得るた
めの必要条件である。つまり、オニウム塩型の水性化機
構を導入した縮合樹脂は1分子当りのオニウム塩含量に
より水分散性又は水溶性になるか決定され、しかもオニ
ウム塩含量により縮合樹脂水性液の電気伝導度が左右さ
れ、均一な電着塗膜を得るためには縮合樹脂中のオニウ
ム塩含量の制御が必要となる。特に完全な水溶型とする
ためには、オニウム塩含量を高くする必要があり、オニ
ウム塩含量を高くし、完全に水溶型とした縮合樹脂を使
用した電着液は均一な電着塗膜を得ることは困難であつ
た。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明は従来均一な電着塗膜を得ることができないとさ
れていた長鎖脂肪酸を使用しない縮合樹脂の新しい用途
を提供するものである。本発明で特定した物性を有する
縮合樹脂は第三級アミンによつて完全に水溶性にするこ
とができ、従来の電着塗料用として知られている水分散
型の縮合樹脂とは明確に区別されるものである。この新
しい用途とは分散媒中にて表面電位が負帯電する非水溶
性無機粒子の一次バインダー成分として使用することで
あり、本発明水溶性電着塗装用組成物によつて電着され
た無機粒子層は多孔性であり容易に二次バインダーの含
浸が可能である。
「問題点を解決するための手段」 本発明は上記問題点を解決するもので、エポキシ樹脂を
低級不飽和一塩基酸と反応せしめ、生成した二級水酸基
を低級不飽和二塩基酸無水物と反応せしめるか又は、エ
ポキシ樹脂のエポキシ基の一部を低級不飽和一塩基酸と
反応し、残存したエポキシ基に低級不飽和二塩基酸を反
応せしめるかして得られる酸価30〜100mgKOH/g、活性炭
素・炭素二重結合含有率50〜1000g/当量のエポキシ変性
酸性不飽和ポリエステル縮合物の第三級アミンの水溶液
に、分散媒中で表面電位が負帯電する非水溶性無機粒子
を懸濁させたことを特徴とする電着塗装用組成物であ
る。
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、ビスフエノール
A型エポキシ樹脂、ビスフエノールF型エポキシ樹脂に
代表される各種ビスフエノール型エポキシ樹脂、フエノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂に代表される各種ノボラック型多価フエ
ノール系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水添ビス
フエノールA型エポキシ樹脂、アルキレングリコールジ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリ
シジルエーテルに代表される各種脂肪族エポキシ樹脂、
芳香族、脂肪族又は脂環軸ポリカルボン酸のポリグリシ
ジルエステル酸エポキシ樹脂などが挙げられる。本発明
で用いられる不飽和一塩基酸としてはアクリル酸、又は
メタクリル酸が好ましいが、それ以外の不飽和一塩基酸
としてクロトン酸、ソルビン酸、ケイヒ酸、アクリル酸
二量化物等も使用でき、必要に応じてその一部を不飽和
多塩基酸、飽和一塩基酸に置き換えることも可能であ
る。かかる不飽和多塩基酸としてはマレイン酸、フマル
酸、フタル酸等であり、飽和一塩塩基酸としてはギ酸、
酢酸、プロピオン酸、吉草酸等である。
エポキシ樹脂のジエステル化反応完結後に樹脂中の水酸
基と反応させる不飽和ジカルボン酸無水物としては、無
水マレイン酸、無水フタル酸等であり必要に応じてその
一部又は全てを飽和ジカルボン酸無水物に置き換えるこ
とも可能であり、飽和ジカルボン酸無水物としては無水
コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水酢酸等であ
る。合成に際し、攪拌装置、加熱装置、水冷式冷却管を
備えた反応装置にエポキシ樹脂の一種又は数種を混合
し、必要に応じてアルコール性水酸基を有さない親水性
の高い溶剤としてケトン類、エステル類等を加えても良
い。更に重合禁止剤、エステル化触媒を一括又は分割投
入し、60〜150℃好ましくは80〜130℃の温度範囲に調整
し、適時反応を行ないジエステル化を完了する。重合禁
止剤としてはハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル等のキノン類、各種フエノール類等が挙げら
れ、エステル化触媒としてはテトラアルキルアンモニウ
ム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩等の四級ア
ンモニウム塩、三級アミン類、フオスフイン類、フオス
フオニウム塩類、チタニウムエステル類、チタニウムキ
レート又はアルミニウム、亜鉛、クロム等のアルコレー
ト類、錯塩類などが挙げられる。
上記反応では実質的にオキシラン環を含まず、分子中に
二級水酸基を含むこともあるエポキシ分子骨格の不飽和
ポリエステル縮合物を得ることを目点とし、エポキシ樹
脂の末端オキシラン環は実質的に消失し、末端基は
(2)式又は(3)式の如くカルボキシル基を有するポ
リエステルになる。
(但し、R1は水素原子又はアルキル基、 R2はアルキル基又はアルケニル基) (但し、R1は水素原子又はアルキル基、 R3はアルキレン又はアルケニレン) 不飽和一塩基酸又は飽和一塩基酸とエポキシ樹脂との一
次反応により得られる縮合物は、(1)式により示され
る如く、実質的にオキシラン環を含まないが、本発明に
於いて重要な役割を果すカルボキシル基を含まないた
め、続く二次反応に於いて生成した二級水酸基に不飽和
ジカルボン酸無水又はその一部を飽和ジカルボン酸無水
物に置き換えたものを反応せしめ、(3)式に示した如
く容易に分子中にカルボキシル基を導入できる。かかる
二次反応に於いては、ジカルボン酸無水物は一括又は分
割投入し、必要に応じてエステル化触媒を追加しても良
い。反応温度としては60〜150℃好ましくは80〜130℃の
温度範囲に調整し、ジカルボン酸無水物が消費するまで
反応を行ない、酸価が30〜100mgKOH/gの範囲の酸性不飽
和ポリエステル縮合物を得る。
(但し、R1は水素原子又はアルキル基、 R2はアルキル基又はアルケニル基、 R3はアルキレン又はアルケニレン) 一方、一次反応として不飽和一塩基酸又は飽和一塩基酸
をエポキシ樹脂のオキシラン環の一部と反応させた後、
不飽和多塩基酸又は飽和多塩基酸との二次反応により得
られる縮合物の末端基は(1)式、(2)式の混合物と
なり、実質的にエポキシ基を含まず、末端カルボキシル
基を有する酸価30〜100mgKOH/gの酸性不飽和ポリエステ
ルが得られる。これらの酸価30〜100kgKOH/g、活性炭素
・炭素二重結合含有率50〜1000g/当量の縮合物は第三級
アミン類と反応することで水溶性アミン塩を得ることが
出来、第三級アミンの添加量としては0.5ないし1.5当量
使用する。第三級アミン類としてはトリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリエタノー
ルアミン、トリプロパノールアミン、メチルジエタノー
ルアミンなどであり、他のアミン類も本発明を阻害しな
い限り用いることができる。
電着析出層の主成分となる無機粒子としては、分散媒中
で粒子表面電位が負帯電するものであれば、あらゆるも
のを使用することができ、特に粒子と接する媒質中の特
定なイオン濃度やpHで見かけの表面電荷がゼロになると
される電荷ゼロ点としては、好ましくは10以下のもので
あれば充分に本発明の目的にかなうものである。電荷ゼ
ロ点が10以下の粒子としてはアルミナ、ベーマイト、ギ
ブサイト、ベイヤライト、レピドクロサイト、酸化鉄、
シリカ、酸化チタン、酸化タングステン、ケイ酸マグネ
シウム、塩基性ケイクロム酸鉛、酸化鉛、クレー、カオ
リナイト、タルク、マイカその他を挙げることができ
る。本発明にて使用する縮合物アミン塩は加熱により容
易に自己硬化するものであるが、電着塗装後の加熱硬化
のために必要に応じて、公知な各種重金属塩類、過酸化
物などのドライヤーを本発明組成物に予め添加しても良
い。縮合物アミン塩は水を用いて約0.1ないし10パーセ
ントの固形分濃度まで希釈し、かかる水溶液100重量部
に対し、1ないし50重量部の無機粒子を加え、適当な攪
拌下、電導性を有する被着体を陽極とし、電気泳動法に
より、無機粒子及び一次バインダーとなる酸化不飽和ポ
リエステル縮合物を被着体上に析出させるのである。
「作用」 本発明にかかる酸性不飽和ポリエステル縮合物は下記製
造例及び表−1に示されるように、無機粒子を添加しな
い場合は長鎖脂肪酸を使用する製造例9を使用する電着
塗装液以外は、得られた電着塗膜の特性は良好でなく、
平滑で均一な満足すべき電着塗膜が得られないのであ
る。しかし後述する実施例により明らかな如く、平滑で
均一な電着塗膜が得られない酸性不飽和ポリエステル縮
合物アミン塩のうちには無機粒子の一次バインダーとし
て使用した時秀れた特性を示すものがあることが判つた
のである。かかる酸性不飽和ポリエステル縮合物は酸価
が30〜100好ましくは50〜100mgKOH/g、活性炭素・炭素
二重結合含有率が50〜1000g/当量のものであり、第三級
アミン塩とした場合完全な水溶性を示すものである。即
ち、製造例3〜6及び8の酸性不飽和ポリエステル縮合
物のアミン塩である。これに反して1、2、7及び9で
得られたものは親水性はあるが、水に完全に溶解せず、
エマルジョン状態であるので電着被膜の多孔質性が不充
分であり、しかも硬化後のMEKダブルラビング試験にお
いても満足な結果を与えず、無機粒子の一次バインダー
としては不適当なものであつた。又、本発明に於けるか
かる酸性不飽和ポリエステル縮合物は水中で被着体と無
機粒子及び被着体上での無機粒子と無機粒子の結合効果
が高いので、極めて少ないバインダー量で無機粒子を被
着体に固着でき、無機粒子を固着させるバインダー量と
しては無機粒子100重量部に対して0.1〜10重量部で充分
である。更に無機粒子を表面に析出させた被着体は熱処
理により不溶不融の状態まで硬化することができ、多孔
質な表面を有した無機粒子に覆われた電導体が得られ、
二次バインダーの含浸が容易になるものである。
製造例1 トーラッドー3700(エポキシアクリレート、東都化成
(株)商品名)270部、無水マレイン酸30部、エステル
化触媒0.030部及びセロソルブアセテート15部を加えて1
00〜110℃で約10時間反応させ、酸価46mgKOH/g、活性二
重結合含有率236g/当量の酸性不飽和ポリエステル縮合
物を得、次いで酸価に等価のN−メチルジエタノールア
ミン30.7部を含んだイオン交換水にて樹脂分10%まで希
釈した。
製造例2 トーラッドー3700を2210部、無水マレイン酸289部、エ
ステル化触媒0.289部及びセロソルブアセテート125部を
加えて100〜110℃で約10時間反応させ、酸価54mgKOH/
g、活性二重結合含有率231g/当量の酸性不飽和ポリエス
テル縮合物を得、次いてN−メチルジエタノールアミン
300部を含むイオン交換水にて樹脂分10%まで希釈し
た。
製造例3 トーラッドー3700を253部、無水マレイン酸47部、エス
テル化触媒0.047部及びセロソルブアセテート15部を加
えて100〜110℃にて約10時間反応させ、酸価65mgKOH/
g、活性二重結合含有率218g/当量の酸性不飽和ポリエス
テル縮合物を得、次いてN−メチルジエタノールアミン
43部を含むイオン交換水にて樹脂分10%まで希釈した。
製造例4 エポトートYD−8125(ビスフエノールAエポキシ樹脂、
エポキシ当量172.8g/eq、東都化成(株)商品名)247
部、アクルリ酸103部、ハイドロキノン0.35部及びエス
テル化触媒0.35部を加えて100〜110℃にて約7時間反応
させ、酸価が1.0mgKOH/g以下になつたことを確認の後、
無水マレイン酸70部及びエステル化触媒0.07部を加え、
100〜110℃にて約10時間反応させ、酸価74mgKOH/g、活
性二重結合含有率196g/当量の酸性不飽和ポリエステル
縮合物を得た。次いでN−メチルジエタノールアミン66
部を含むイオン交換水にて樹脂分10%まで希釈した。
製造例5 エポトートYDF−170(ビスフエノールFエポキシ樹脂、
エポキシ当量167.8g/eq、東都化成(株)商品名)245
部、アクリル酸105部、ハイドロキノン0.35部及びエス
テル化触媒0.35部を加えて100〜110℃にて約7時間反応
させ、酸価が1.0mgKOH/g以下になつたことを確認の後、
無水マレイン酸7.15部及びエステル化触媒0.35部を加え
て100〜110℃にて約13時間反応せしめ、酸価80.2mgKOH/
g、活性二重結合含有率193g/当量の酸性不飽和ポリエス
テル縮合物を得た。次いでN−メチルジエタノールアミ
ン72部を含むイオン交換水にて樹脂分10%まで希釈し
た。
製造例6 エポトートST−300(水添ビスフエノールAエポキシ樹
脂、エポキシ当量232.8g/eq、東都化成(株)商品名)2
67部、アクリル酸83部、ハイドロキノン0.35部及びエス
テル化触媒0.35部を加えて110℃にて約17時間反応さ
せ、酸価5.0mgKOH/g以下になつたことを確認の後、無水
マレイン酸56部及びエステル化触媒0.056部を加えて100
〜110℃にて約9時間反応せしめ、酸価73mgKOH/g、活性
二重結合含有率236g/当量の酸性不飽和ポリエステル縮
合物を得た。次いでN−メチルジエタノールアミン63部
を含むイオン交換水にて樹脂分10%まで希釈した。
製造例7 エポトートST−128(ビスフエノールAエポキシ樹脂、
エポキシ当量187.0g/eq、東都化成(株)商品名)185.6
部、アクリル酸49.4部、ハイドロキノン0.271部、エス
テル化触媒0.271部を加えて100〜110℃にて約5時間反
応させ、酸価が1.0mgKOH/g以下になつたことを確認の
後、フマル酸36.4部、エステル化触媒0.036部及びN−
メチルピロリドン90.7部を加えて100〜110℃にて約6時
間反応せしめ、酸価59mgKOH/g、活性二重結合含有率363
g/当量の酸性不飽和ポリエステル縮合物を得た。次いで
N−メチルジエタノールアミン45.4部を含むイオン交換
水にて樹脂分10%まで希釈した。
製造例8 エポトートYD−128、192.9部、アクリル酸37.1部、ハイ
ドロキノン0.29部、エステル化触媒0.29部を加えて100
〜110℃にて約5時間反応せしめ、酸価が1.0mgKOH/g以
下になつたことを確認後、フマル酸59.8部、エステル化
触媒0.06部及びN−メチルピロリドン124.4部を加えて1
00〜110℃にて約6時間反応せしめ、酸価81.6mgKOH/g、
活性二重結合含有率402g/当量の酸性不飽和ポリエステ
ル縮合物を得た。次いでN−メチルジエタノールアミン
72部を含むイオン交換水にて樹脂分10%まで希釈した。
製造例9 エポトートYD−128、168.0部、トール油脂肪酸432.0
部、エステル化触媒0.017部を加えて230〜260℃にて約
8時間脱水反応し、酸価5mgKOH/gの中間体を得、次いで
無水マレイン酸105.9部加えて170〜190℃にて約5時間
反応し、酸価70mgKOH/g、活性二重結合含有率191g/当量
の不飽和ポリエステル縮合物を得た。次いでN−メチル
ジエタノールアミン103部を含むイオン交換水にて樹脂
分10%まで希釈した。
製造例1〜9の水希釈液の特性値及び無機粒子を添加し
ない縮合物の電着塗膜の特性値を表−1に示す。尚、電
着時には陽極に被着体である銅板を使用し、陰極はステ
ンレス板を使用し、印加電圧を10〜150Vまで変化させ、
印加時間を1分間として電着塗膜の状態を観察した。
表−1に示したように、無機粒子を添加しない場合、製
造例9以外は均一な電着塗膜が得られないことが判り、
係る縮合物は電着塗料としては不向である。
「実施例、比較例」 実施例1 製造例3で得られた縮合物の1%水溶液を400部、シリ
カ粉36部を加えて、陽極に被着体である銅板を使用し、
陰極にステンレス板を使用し、印加電圧を50Vとし、印
加時間を1分として電着及び加熱硬化を行なつた。電着
層の厚さ0.34mmの表面平滑な被覆物を得た。この被覆物
はMEK、ダブルラビング試験20回を経ても被覆物の変化
が見られなかつた。
実施例2 実施例1に使用したシリカ粉に変えて、ガラスフレーク
を用いて実施例1と同様の条件で電着及び加熱硬化を行
ない、電着層厚0.19mmの表面平滑な被覆物を得た。この
被覆物はMEKダブルラビング試験20回を経ても被覆物に
変化は見られなかつた。又被覆物の走査型電子顕微鏡に
よる観察に於いて、ガラスフレーク/ガラスフレーク間
の接合部が均一になつていた。
実施例3 実施例1で使用したシリカ粉に変えて、α−アルミナ粉
を用いて実施例1と同様の条件にて電着及び加熱硬化を
行ない、電着層厚0.26mmの表面平滑な被覆物を得た。こ
の被覆物はMEKダブルラビング試験20回を経ても被覆物
に変化は見られなかつた。
実施例4 製造例4で得た縮合物の1%水溶液を400部、α−アル
ミナ粉36部を加え、実施例1と同様の条件で電着及び加
熱硬化を行ない、電着層厚0.25mmの表面平滑な被覆物を
得た。この被覆物はMEKダブルラビング試験20回を経て
も被覆物に変化は見られなかつた。
実施例5 実施例4で用いた縮合物を製造例5で得た縮合物に変
え、実施例1と同様の条件で電着及び加熱硬化を行な
い、電着層厚0.23mmの表面平滑な被覆物を得た。この被
覆物はMEKダブルラビング試験20回を経ても変化は見ら
れなかつた。
実施例6 実施例4で用いた縮合物を製造例6で得た縮合物に変
え、実施例1と同様の条件で電着及び加熱硬化を行な
い、電着層厚0.23mmの表面平滑な被覆物を得た。この被
覆物はMEKダブルラビング試験15回を経ても変化は見ら
れなかつた。
実施例7 製造例8で得られた縮合物の1%水溶液を400部、α−
アルミナ粉36部を加えて、実施例1と同様の条件で電着
及び加熱硬化を行ない、電着塗膜0.26mmの表面平滑な被
覆物を得た。この被覆物はMEKダブルラビング試験20回
を経ても変化は見られず、又硬化塗膜のバインダー含有
率は5%であつた。
比較例1 製造例1で得た縮合物の1%水分散液を用いて実施例1
と同様の条件でシリカ粉の電着及び硬化を行なつた。そ
の結果表面平滑性良好な膜厚0.22mmの電着被覆物が得ら
れ、この被覆物はMEKダブルラビング試験5回ではがれ
落ちた。
比較例2 製造例2で得た縮合物の1%水分散液を用いて実施例2
と同様の条件でガラスフレークの電着及び硬化を行なつ
た。その結果表面平滑性良好な膜厚0.32mmの電着被覆物
が得られたが、この被覆物はMEKダブルラビング試験10
回ではがれ落ち、又走査型電子顕微鏡にて被覆物を観察
したところ、ガラスフレーク/ガラスフレーク間のバイ
ンダー接合部は不均一であり、硬化塗膜のバインダー含
有率は12%であつた。
比較例3 製造例7で得た縮合物の1%水分散液を用いて実施例2
と同様の条件でガラスフレークの電着及び硬化を行なつ
た。その結果表面平滑性良好な膜厚0.29mmの電着被覆物
が得られたが、この被覆物はMEKダブルラビング試験8
回ではがれ落ち、又走査型電子顕微鏡にて被覆物を観察
したところ、ガラスフレーク/ガラスフレーク間のバイ
ンダー接合部は不均一であり、硬化塗膜のバインダー含
有率は10%であつた。
比較例4 製造例9で得た縮合物の1%水分散液を用いて実施例1
と同様の条件でシリカ粉の電着及び硬化を行なつた。そ
の結果表面平滑性良好な膜厚0.23mmの電着被覆物が得ら
れ、この被覆物はMEKダブルラビング試験2回ではがれ
落ちた。
上記結果を表−2にまとめて記載する。
「発明の効果」 本発明において特定している酸化不飽和ポリエステル縮
合物の第三級アミン塩は完全に水溶液であり、これを一
次バインダーとして使用した無機粒子の懸濁液は電着塗
装によつて、被着体表面に平滑で均一な強固な塗膜を与
えるという効果を示すものであう。更に本発明組成物の
バインダーは水中で被着体と無機粒子及び被着体上での
無機粒子の結合効果が高いので極めて少ない量で効果を
上げることができ、バインダー量が少ないこと及び水溶
型バインダーであることから得られた無機粒子塗膜層は
多孔性を充分に保持し、二次バインダーの含浸が非常に
容易であるという効果を示すものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂を低級不飽和一塩基酸と反応
    せしめ、生成した二級水酸基を低級不飽和二塩基酸無水
    物と反応せしめるか又は、エポキシ樹脂のエポキシ基の
    一部を低級不飽和一塩基酸と反応し、残存したエポキシ
    基に低級不飽和二塩基酸を反応せしめるかして得られる
    酸価30〜100mgKOH/g、活性炭素・炭素二重結合含有率50
    〜1000g/当量のエポキシ変性酸性不飽和ポリエステル縮
    合物の第三級アミンの水溶液に、分散媒中で表面電位が
    負帯電する非水溶性無機粒子を懸濁させたことを特徴と
    する電着塗装用組成物。
JP19359486A 1986-08-18 1986-08-18 樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH07108961B2 (ja)

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