JPH07108911B2 - 新規オリゴ糖類ならびにこれらの合成方法および生物学的用途 - Google Patents

新規オリゴ糖類ならびにこれらの合成方法および生物学的用途

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JPH07108911B2
JPH07108911B2 JP60104931A JP10493185A JPH07108911B2 JP H07108911 B2 JPH07108911 B2 JP H07108911B2 JP 60104931 A JP60104931 A JP 60104931A JP 10493185 A JP10493185 A JP 10493185A JP H07108911 B2 JPH07108911 B2 JP H07108911B2
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ジヤン‐クロード・ジヤキネ
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の対象は新規なオリゴ糖類、それらの合成方法お
よび生物学的用途である。
本発明は1982年10月27日付の仏国特許出願第8218003号
に係る発明の発展に関する。この特許出願には、天然の
酸性ムコ多糖類の鎖の断片構造を有するオリゴ糖類およ
びその誘導体の有機合成方法が記載されている。「酸性
ムコ多糖類」という用語は、一般にグリコサミノグリク
ロノグリカン類とも呼ばれる誘導体を意味する。これら
誘導体は、特にヘパリンまたはヘパラン硫酸の誘導体の
ような生物学的に活性な誘導体の鎖を構成しているオリ
ゴ糖類および多糖類からなる。これらの鎖は本質的に、
交互に現われるアミノ糖−ウロン酸構成糖単位、または
その逆から構成される。これらの構成糖単位(motif)
中でアミノ糖はより詳細にはD−グルコサミン構造
(a)を示し、ウロン酸はD−グルクロン酸構造(b)
またはL−イズロン酸構造(c)を有する。
上記の特許出願に記載された方法は非常に融通が効くの
で望ましい立体化学に従つてしかも所定の置換基を有す
る所望の構成糖単位の連鎖(enchanement)を製造す
ることができる。すなわち、特にヘパリン鎖の断片構造
のアナログ(類似体)を構成するオリゴ糖類を得ること
が可能である。
これらの断片は、前記出願前に本出願人が酵素的解重合
によつて得た次式Iの構造の八糖連鎖ABCDEFGHを含むの
が有利であろう。
合成によつて得られたオリゴ糖類も上記の連鎖の一部の
みを含むかまたはこの連鎖で構成され得る。
上記式の下に示したA〜Hの文字は本明細書中でも使用
するようにあるタイプの構造を表わし、置換基は上式の
ものと同一でも異なつてもよい。
前記特許出願に記載されているように、得られたオリゴ
糖類は生物試薬および好ましくは特に興味のある物質と
なる。更に、これらは薬理特性を有しており、そのため
医薬の活性成分として特に重要な有用性を示す。
これらのオリゴ糖類のいくつかは血液凝固分野で特に活
性であることが判明している。
したがつて、DEF構造の三糖に抗−Xa活性(イン−ウエ
スラー価(titre Yin-Wessler)で測定される)がある
ことが判明したならば、DEFGH構造の五糖を用いて、ア
ンチトロンビンIII(ATIII)に対する非常に高い親和力
および少なくとも2000Yin-Wessler単位/mgの非常に高い
抗−Xa活性を明らかにすることが可能であろう。
この物質は次式に対応する。
少なくとも2000Yin-Wessler単位/mgの抗−Xa活性を得る
ことができた。
驚ろくべきことに、本発明者らの研究の結果抗血栓薬の
活性成分として使用し得るほど充分に高い活性が1群の
低級オリゴ糖類(この「低級」という用語は五糖類に対
するものである)にあることが明らかになつた。
更に研究を続けた結果、特定の1群のオリゴ糖類が有利
な広スペクトルの治療特性を有していることを見い出し
た。
したがつて本発明の目的は、酸性ムコ多糖類の鎖の断片
構造に相当する構造を有するかまたはこのような断片を
含む構造を有する新規な1群の短鎖オリゴ糖類を提供す
ることである。
また本発明は、実験室試薬としておよび医薬の活性成分
としてのこれらオリゴ糖類の生物学的用途を目的とす
る。
本発明のオリゴ糖類の特徴は、アミノ糖単位およびウロ
ン酸糖単位またはこれらの異性体(l′inverse)から
選択された構成糖単位(motifs)4〜12個を含有し、か
つ次式IIに相当するDEFG構造の四糖連鎖(enchanemen
t)を含有することとである。
上記式II中、 −R1は、同一かまたは互いに異なり、無機アニオン特に
硫酸基またはリン酸基を表わし、 −R2はR1のもついずれかの意味を表わすかまたは水素原
子を表わし、 −N1およびN2は、同一かまたは互いに異なり、アミン官
能基、特に上記に定義したような無機アニオンとの塩の
形態にあるかまたはアシル基−COR3(ただしR3はアルキ
ル基を表わす)で置換されているアミン官能基を表わ
す。
本発明者らのこの分野で行なつた研究によつて、天然ヘ
パリン分子中に不規則に存在するいわゆるブロツク(bl
oc)に対応するDEFG配列の重要性が示された。この配列
があるために本発明のオリゴ糖類および驚ろくべきこと
にしかも有利なことに四糖類DEFG自身が広範囲の治療分
野で使用し得る薬理特性を示すのである。
本発明の一実施態様によると上記に定義したオリゴ糖類
abacまたはその逆(l′inverese)のタイプで
ある(勿論DEFG配列を含む)。
ある群のオリゴ糖類ではグリコシド鎖がDEFG配列の他に
上記二元糖連鎖(enchanements binaires)の単一タ
イプを含む構成である。
他の群では上記タイプの二元糖連鎖が複数個存在する。
変形例ではオリゴ糖類が1個または複数個の連続糖単位
a,bまたはcを含む。
他の変形ではオリゴ糖類がその構造中に1個以上の中性
糖構成単位および/または複数個のデオキシ糖構成単位
を含有する。
上記の連続糖単位は1-2,1-3,1-4または1-6型の結合でつ
ながつており、ヘパリンまたはヘパラン硫酸の断片の構
造を有するオリゴ糖類の場合には の結合を含む。
意外なことに、DEFG構造の四糖類自体がこれらの物質を
医薬の活性成分として使用し得るに充分な程の薬理特性
を有していることが判明した。
したがつて本発明はその好ましい実施態様において、上
記式IIのDEFG構造の四糖類自体またはその塩を目的とす
る。
このような物質がその合成の際に4つの構成糖単位しか
使用しないという意味で高級オリゴ糖類に比べて経済的
に有利であることがわかるであろう。
高い抗−Xa活性およびATIIIに対する強い親和力という
意味で好ましい四糖類の1類xは、R2が無機アニオンで
ある場合の上記式IIに相当する。
この類の四糖類のうちR2が硫酸アニオンを表わすものは
天然産物と類似しているため特に好ましい。
この点、特に好ましい四糖類は他の置換基の少なくとも
いくつかかより特定的には置換基R1および/またはN1
よびN2の全てにも硫酸基を含有する。
このタイプの好ましい四糖は次式IIIを有する後述の実
施例3の生成物11に相当する。
硫酸基の代わりにリン酸基のような他の無機アニオンが
存在していてもよい。
特に繊維素溶解能(activit fibrinolytique)という
意味で好ましい四糖類の他の1類yはHを表わす置換基
R2を含む。
このタイプの四糖類は他の置換基R1および/またはN1
よびN2の少なくともいくつかに硫酸基を有すると有利で
ある。この群の四糖は次式IVに対応する。
前記の類xの場合と同様に、有利な物質では1個または
複数個の硫酸基また更にはこれらの基全部の代わりにリ
ン酸アニオンのような他の無機アニオンを含む。
上述の種々のタイプの四糖類で、種々の無機アニオンお
よびカルボキシル基は、無機カチオン、特に金属カチオ
ン殊にナトリウムのようなアルカリ金属カチオン,マグ
ネシウムもしくはカルシウムまたはトリエチルアンモニ
ウムのような有機窒素塩基から誘導されるカチオンとの
塩の形態にあるのが有利である。
前記定義のように12個までの構成糖単位を含み得る長鎖
のオリゴ糖類中にこのDEFG配列が組み込まれる場合、連
鎖DEFGに先行するまたは後続する配置をとることができ
る。
すなわち、このようなオリゴ糖類中でDEFG配列は鎖の最
初、途中または最後のどこにあつてもよい。
このようにこれらオリゴ糖類のいくつかでは鎖の最初に
配列DEFGがあるが、勿論前記特許出願中に明確に記載さ
れている五糖DEFGHNo.50は本発明の範囲から除くものと
する。
配列DEFGに続く構成糖単位は前記定義のようなものであ
る。
繊維素溶解能の観点から好ましいタイプのオリゴ糖類と
しては、DEFG配列に続く構成糖単位がD−グルコサミン
であるような四糖類の1類y(すなわち構成糖単位F
3位に−OH基がある)がある。
この群の好ましい五糖類には次式Vに相当するDEFGH構
造を有するものが含まれる。
ここで、置換基は前記と同じ意味を有し、N3はN1とN2
意味と同じである。
実施例4の生成物26に相当する好ましい五糖類は次式VI
を有する。
他のオリゴ糖類では四糖DEFG連鎖はオリゴ糖類中に組み
込まれている。
他のオリゴ糖類ではこの配列が逆に鎖の末端にある。上
述した配置配列条件(dispositions)等はこれら2種の
群にも当てはまる。
本発明のオリゴ糖類は前記特許出願に記載の合成法に従
つて有利に構造できる。
この方法の最も一般的な定義によると、グルコサミン構
造特にD−グルコサミンの構成糖単位と、グルクロン酸
構造特にD−グルクロン酸またはイズロン酸特にL−イ
ズロン酸の構成糖単位とでそれぞれ構成されるかまたは
これらを末端に有する2つの化合物を反応させる。
アミノ糖またはウロン酸構成糖単位の1つは、アルコー
ル官能性−OH基がアミノ糖単位の場合は3,4もしくは6
位のいずれか、またはウロン酸単位の場合は2,3もしく
は4位のいずれかを占めるアルコールである。この場
合、他の構成糖単位は、活性アノマー炭素を有する。す
なわち、前記アルコールの−OH基と共に目的とするグリ
コシルコシル結合−O−を所望の立体化学に従つて生成
してアミノ糖−ウロン酸配列またはその逆の配列を形成
し得るような反応性残基を有している。
オリゴ糖鎖を構成するために使用する構成糖単位上に存
在する残基は特に次の条件に合致するものでなければな
らない。
−アミノ糖またはウロン酸の構成糖単位の反応性残基は
この糖単位上にある保護基および/または官能基と共存
し得る(compatible)ものでなければならない。
−−OH官能基および場合によつてアミノまたはカルボキ
シル官能基の保護基は、お互いにかつアミノまたはカル
ボキシル官能基の前駆体残基がある場合にはこれらと共
存し得るものでなければならない。
−保護基および前駆体残基はグリコシル化反応に対して
かつ反応性残基に対して不活性でなければならず、後の
手順中で種々の位置の所定の置換基で、場合によつては
連続的に置き換えられなければならない。
グリコシル化反応は、出発物質の構成糖単位の構造と存
在する種々の置換基の性質が変化しないように行なう。
上記グリコシル化段階は所望の長さの鎖が得られるよう
に繰り返して行なう。
このグルシド骨格(squelette glucidique)を伸長し得
るようにするためには、暫定保護基(すむわちアミノ糖
またはウロン酸構成糖単位の新たにグリコシル化反応さ
せたい位置を選択的にブロツク(封鎖)できる残基)を
有するアミノ糖またはウロン酸構成糖単位を使用する。
これら残基はアルコールを再生する際には構成糖単位上
にある他の残基の存在下で除去し得るものである。
所望のグルシド骨格の生成後、形成された鎖を1回また
は数回の化学反応によつてある所定タイプの官能性残基
を導入したり、または複数のタイプの残基を連続的に導
入したりして、次に所望によりこれら官能性残基の誘導
体を形成する。
特定の置換基の導入、すなわち所定の置換基を所定の位
置に導入するには、複数種の保護基、すなわち(1)1
個以上の半永久残基および(2)1個以上の永久基を有
する出発物を用いると有利である。
半永久残基とは第1段階で除去でき、この位置に所望の
官能性残基を導入し得るものであり、逆に永久基とは、
半永久残基の代わりに官能性残基を導入する間−OH基を
完全に保護し得るものである。
アミノ糖タイプの出発物は更にその2位に、工程中に行
なわれる操作の間窒素含有官能基を存続させ得る窒素含
有基を有している。この窒素含有基は、−N3(アジド)
もしくは−NHCOO−CH2−C6H5のような基、またはアミン
官能基もしくはアミン誘導体の前駆体となる他のあらゆ
る残基特に−NHSO もしくは−NH−アシル更に特定的に
は−NH−COCH3であると有利である。
ウロン酸構成糖単位のカルボキシル官能性の場合には、
保護基を置換するのに使用される反応に対して不活性で
あり、しかも合成の終りに(場合によつては塩化するた
めに)除去してカルボキシル基を遊離させることができ
る残基によつてブロツクする。これらカルボキシル官能
基の保護基はアルキル基またはアリール基から選択する
と有利である。
本発明のオリゴ糖類を製造するには以上のような処置を
使用する。
特にDEFG配列を得る場合には、EF構造の二糖(この合成
は前記特許出願に記載されている)のハロゲン化物特に
臭化物をG構造の構成糖単位のアルコールと反応させる
のが好ましい。
二糖EFは構成糖単位Eの4位に暫定基を有している。こ
の基はアシル基、特にアセチルまたはクロロアセチルか
ら選択するのが有利である。
縮合反応は、溶媒媒体中、より特定的には有機溶媒、特
にジクロロメタンまたはジクロロエタンのタイプの有機
溶媒中で行なう。
通常、銀または水銀の塩、たとえば普通銀トリフレート
(triflate drgent)というトリフルオロメタンスル
ホン酸銀、炭酸銀、酸化銀、臭化第二水銀またはシアン
化第二水銀の触媒を使用するのが有利である。また、sy
m−コリジンのようなプロトン受容体、更に時に存在す
る水および/または形成されるハロゲン化水素酸の捕獲
剤たとえばモレキュラーシーブ4Åも使用する。
反応条件を検討したところ、窒素またはアルゴンのよう
な不活性雰囲気中周囲温度またはこれより低い0℃以下
になつてもよい温度が適当であることが判明した。
EFG構造の三糖鎖の形成後、構成糖単位Eの暫定基を従
来技術によつて除去して−OH基を再生する。次いでこれ
をグリコシル化反応で構造Dの構成糖単位のハロゲン化
物特に臭化物につなぐ。
式VのDEFGH構造の製造の際には、変形実施方法によつ
て、4位にレブリニル基等の暫定基を有する構成糖単位
Eのハロゲン化物と、構造Fの構成糖単位のアルコール
との縮合反応を使用すると有利である。このアルコール
の1位と6位は1,6−アンヒドロ架橋によつてブロツク
されていると有利であり、この架橋はグリコシル化反応
後に開裂する。
生成したEF構造の二糖配列は、たとえばハロゲン特に臭
素を導入して構成糖単位Fのアノマー炭素を活性化処理
した後、構造GHのアルコールと縮合反応させる。次いで
得られた四糖を処理して構成糖単位Eの4位にアルコー
ル基を再生し、構成糖単位Dの反応性誘導体特にハロゲ
ン化物殊に臭化物と縮合させる。
更に特定的にR1が硫酸基、R2が水素原子、N1とN2が同一
で硫酸基である式IIの四糖類および式Vの五糖類を製造
するには以下に述べる残基を有する出発物を使用する。
これら種々の構成糖単位の硫酸化する(硫酸基を導入す
る)予定の−OH基は、アシル基特にアセチル基で保護す
る。一方、合成終了時に遊離させるつもりの−OH基はベ
ンジル基のような永久基で保護する。
アミノ糖単位の2位はN3(アジド)またはNH−COO−CH2
−C6H5のような基で置換されており、ウロン酸糖単位の
6位にはアルキル基特にメチル基で保護されたカルボキ
シル基がある。
生成した四糖鎖の官能化段階すなわち特定置換基を連続
的に導入する段階は、前記特許出願に記載の配置配列方
法(規定)に従つて実施する。
官能化段階を実施し得る条件はたとえば以下のとおりで
ある。
先ず、ブロツク(blocage)している−O−アセチル基
を除去した後硫酸基を選択的に導入する。この保護基除
去反応は存在しているベンジル基ならびに窒素含有基お
よびカルボキシル基に影響を及ぼさないように実施す
る。
この点、ソーダ(水酸化ナトリウム等)のような強塩基
によつてケン化反応を行なうと有利である。
この反応は室温より低い、特に0℃に近い温度で行なう
のが好ましい。
加水分解で得られた生成物にアルキル化剤を作用させ
て、加水分解の際に除去されたアルキル保護基をカルボ
キシル基に導入する。
次に硫酸化剤との反応によつて、加水分解で遊離され、
アルキル化剤を作用させた後に遊離のままでいる位置に
硫酸基を導入する。
硫酸化を良好に実施する反応条件では、トリメチルアミ
ン/SO3 -の錯化合物のような硫酸化剤を使用する。
この硫酸化反応は溶媒媒体中特にジメチルホルムアミド
のような溶媒中で行なうのが有利である。室温より高
い、一般には50℃に近い温度で反応させるのが好まし
く、この温度で約12時間反応させる。
アルコール官能基上に硫酸基を導入した後、ベンジル基
でブロツクされている−OH基を遊離させる。
ベンジル基を有利に除去するには、硫酸基はそのままに
維持し、かつ窒素含有基をアミン官能基に変換するのに
使用し得る条件下で接触水素化を実施する。
Pd/C型の触媒の存在下加圧水素を用いて実施すると好ま
しい。
この反応は水を添加した有機溶媒媒体特にアルコール性
溶媒中で実施すると有利である。
窒素含有前駆体残基の水素化と−OH基の保護基除去の反
応は約3〜4日の間行なうのが有利である。
既に指摘したようにアミン官能基は、目的とする生物学
的に活性な分子ではN−アセチルまたはN−硫酸タイプ
の誘導体の形態で存在する。
N−アセチル基を形成するには、水素化反応で得られた
生成物にアセチル化剤を作用させる。この点、特に適当
な試薬は無水酢酸である。
構成糖単位上に存在する他の置換基に影響を及ぼすこと
なく選択的にアセチル化をするには、水性媒体中塩基性
pH特にほぼ8で行なうのが特に便利である。
また、N−硫酸基を形成したい場合には、上記したよう
なタイプの硫酸化剤を用いて行なうことができる。硫酸
化に使用するpHは9以上特に9〜10程度が有利である。
硫酸化反応後強塩基を加えるとカルボキシル基が遊離す
る。
得られた生成物は適当なカチオン交換樹脂を用いて容易
に塩化できる。特に天然産物ではカチオンはナトリウム
であり、したがつてナトリウムカチオン交換樹脂を使用
するのが有利である。
また、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム
の塩を形成することもできる。この場合プロトン交換樹
脂を使用し、次いで生成した酸を所望のカチオンの塩基
で中和する。
本発明は上述の合成方法の種々の段階で中間体となるオ
リゴ糖類をも目的とする。
配列DEFGを含有するかまたはこの配列で構成される式I
のオリゴ糖類の薬理作用を検討した結果、これらの治療
上の有用性が明らかになつた。
特に、循環系プラスミノーゲン活性化因子の率を高めか
つ血栓の溶解を促進する繊維素溶解能がある。
ベレル(Vairel)らがフランス薬剤学年報(Ann.Pharma
ceutiques francaises),1983年、第41巻、第4号、第3
39〜353頁に記載した技術に従つて、種々の実験モデル
に対して検討を行なつた。
すなわち、ラビツト(飼兎)にkg当りオリゴ糖類0.25mg
を静注(投与の20分前に麻酔)して15分後、循環血中の
プラスミノーゲン活性化因子の割合の増加を観察する。
たとえば式IIIの四糖DEFGでは溶解面積の平均増加は17.
80であるのに対し、対照(コントロール)として使用し
た生理血清では0.5減少する。構造VIの五糖の場合にも
この四糖と同様な増大がみられる。
構造単位Fの3位に−SO3基がある本発明のオリゴ糖類
に対して行なつたテストによつて、ヘパリンよりかなり
高い抗−Xa活性とAT-IIIに対する強い親和力が示され
た。たとえば式IIIの四糖(生成物No.11)の場合、発色
基質に対して測定した抗−Xa活性は600抗−Xa単位/mgで
ある(テイヤン(Teien)A.M.およびリー(Lie)の改良
法。血栓症研究(Thrombosis Research)、第10号、193
7年、第388-410頁)。
これらの生成物の公知の病理条件下での抗トロンビン活
性を測定するためよく知られた動物モデルを使つてこれ
ら生成物の治療特性を検討した。
ラビツトの変形停止(stase modifie)モデル(血栓
および出血(Thromb.and Hemost.)、第46巻(1)、第
117頁、1981年、アンデルセン(Andersen)ら)を使つ
て次の結果が得られた。
血栓形成剤の投与5分前に、生理食塩水に(100μg/kg
の割合で)溶解した生成物をラビツトに50μg/kg静脈内
投与した。
血栓形成剤はラビツト血清またはPCC/RVV剤(プロトロ
ンビンとラパー(Rupper)まむし毒の複合体の濃縮物)
である。左右の頸静脈停止を0〜10の等級にランク付し
た。
ラビツト血清によつて誘発された血栓形成効果に対する
完全予防(等級0)と血栓形成剤PCC/RVVに対する部分
的予防(等級5)を観察する。コントロールは10の等級
である。
本発明の構造単位Fの3位が−OH基であるオリゴ糖類は
因子Xaに対する活性を有せず、したがつて繊維素溶解能
に関して、構造単位Fの3位が−SO3 -基のオリゴ糖類よ
りも大きい特異性を示す。
本発明の生成物の毒性を検討したところ無害であること
が判明した。したがつて医薬の製造に有利で貴重であ
る。
したがつて本発明は前記のオリゴ糖類を含有する薬剤製
剤にも関する。
更に特定的には、薬剤賦形剤と共に有効量の活性成分を
含有し、発熱性物質を含有しない薬剤製剤に係る。
特に本発明は薬剤ベヒクルが経口投与に適している組成
物を目的とする。経口投与に適した本発明の投与形態
は、胃液耐性ゲル、(圧縮)錠剤、ピル(丸剤)、また
はリポソーム形態のものであると有利である。
他の薬剤組成物は直腸投与に適した賦形剤と共にオリゴ
糖類を含有する。このような投与形態は座薬である。
本発明の別の投与形態はエーロゾル(煙霧)またはポマ
ード(軟膏)である。
また本発明は、静脈内でも筋肉内または皮下でも同じよ
うに投与できる無菌のまたは殺菌することができる注射
可能な薬剤組成物にも係る。これらの溶液は、これらを
皮下注射しようとする場合には、一類xの生成物をオリ
ゴ糖類1,000〜100,000u(Yin-Wessler)/ml、好ましく
は5,000〜50,000、たとえば25,000u/mlの割合で含有す
るのが有利である。静脈内注射または灌流注入しようと
する場合には、オリゴ糖類をたとえば500〜10,000、特
に5,000u/ml含有することができる。
このような薬剤製剤はすぐに使用できる使い捨て注射器
の形態であると有利である。
更に本発明は、前記オリゴ糖類を別の活性成分と共に含
有する薬剤組成物にも関する。
本発明の薬剤組成物は、特にヒトまたは動物の血液凝固
のいくつかの段階の(予防用または治療用)コントロー
ルとして適合される。特に外科手術、アテローム性突起
(processus athromateux)、腫瘍発達および細菌性
または酵素的活性化因子による凝血障害、等々に起因す
る凝固亢進の危険がある患者の場合特に有用である。
本発明を例示するために、1類xの生成物をヒトに使用
し得る用量の1例を挙げる。患者の凝血亢進の危険の度
合または血栓状態に応じて、たとえば皮下投与の場合1,
000〜25,000u(Yin-Wessler)を1日に1〜3回、また
は静注の場合24時間に1,000〜25,000uを規則的間隔で不
連続的または灌流で連続的に、または筋肉内もしくは皮
下の場合1,000〜25,000u(1週間に3回)投与する。上
記のタイター(力価単位)はYin-Wessler単位で表わし
てある。勿論これらの投与量は、予じめ行なう血液の試
験および分析結果、患者の病気の性質、ならびに一般的
に患者の健康状態に応じて個々の患者に対して調整する
ことができる。
他の類yの生成物特に式VIの五糖類の場合患者の状態お
よび使用する薬剤の形態に応じて1日に1〜100mg投与
する。
上記のようなオリゴ糖類を含有する薬剤組成物の他に、
本発明は、上記に定義したようなオリゴ糖少なくとも1
種を、有利には末端還元糖を介して可溶性担体または不
溶性担体に共有結合で結合した結合体を含む薬剤組成物
も目的とする。
更に特定的に好ましい可溶性担体に固定された結合体
は、式IIの配列DEFG特に硫酸基を含むオリゴ糖類AT-III
結合体である。このような生成物はAT-III欠損の場合血
栓予防用として特に重要な医薬となる。
他の好ましい可溶性担体との結合体は、一般式IIのオリ
ゴ糖をタンパク質特にポリリシンまたはウシ血清アルブ
ミンのようなベヒクルに固定して得られる。
これらの生成物は、in vivoで産生された循環性抗体ま
たは適当な技術によてin vitroでクローン化してモノク
ローナル抗体を製造する起源そのものとなる免疫原とし
て使用することができる。
別の好ましい結合体では本発明のオリゴ糖類を不溶性担
体に結合する。従来の担体を有利に使用できるであろ
う。上記類xの配列DEFGを含有する結合体は生体適合性
ポリマー、新規な抗血栓性血液適合性ポリマー(polym
res hmocompatibles athrombotiques)に結合する
ことによつて、たとえば高特異性のAT-IIIの精製用およ
びその投与または同化(生成)用の免疫吸着剤として使
用することができる。
更に、一類xの配列DEFGを含有する本発明のオリゴ糖類
に対するATIIIの親和力の結果生ずる複合体も本発明の
範囲内に入る。
更に本発明は、放射性薬剤生成物(produitsradio phar
maceutiques)として核医学(mdecine nuclaire)
分野で使用するオリゴ糖類の用途にも係る。この場合、
これらの生成物は当該分野で一般に使用されているトレ
ーサーから選択されるトレーサー特にテクネチウム99m
で標識する。
このためには、市販の発生機で得た非反応性の7価の過
テクネチウム酸ナトリウムの形態にあるテクネチウム99
mをより反応性の高いテクネチウムの形態である4価の
還元テクネチウムに変換する。この変換のためには、ス
ズ塩(塩化第一スズ)、鉄塩(硫酸第一鉄)、チタン塩
(三塩化チタン)その他の塩から得られる還元系を用い
る。
ほとんどの場合、テクネチウムのこの簡単な還元で、所
定のpH条件で目的とする分子にテクネチウムを固定する
のに充分である。
ある場合には担体を含む本発明の生成物は100〜200Yin-
Wessler単位の程度の用量で使用することができる。
これらの放射性薬剤試薬の製造は、P.V.キユルカルニ
(KULKARNI)らの核医学誌(The Journal of Nuclear M
edecine)、第21巻、第2号、第117〜121頁の方法に従
つて行なうことができる。
このように標識した生成物を、血栓症および血栓状態の
拡大の検出および診断用のin vivoテストに使用すると
有利である。
本発明のオリゴ糖類は、グリコサミノグルクロノグリカ
ン類の代謝に関与する多くの酸素の特異性の測定に使用
することもできる。
本発明の更に別の有利な特徴は、以下の実施例および以
下に説明する合成に使用した各種生成物を示す第1図〜
第5図に関する記載から明らかになるであろう。
図面中番号で示した式はこのものを実施例中で特定する
場合にも使用する。
これらの式中に用いた略記号は次の意味を有する。
Ac:アセチル基、Me:メチル、 Bn:ベンジル、Lev:レブリニル、 MCAO:モノクロロアセチル、および、 Z:ベンジルオキシカルボニル。
実施例1−EFG構造の三糖3、すなわちベンジル−O−
〔メチル−2,3−ジ−O−ベンジル−4-O−クロロアセチ
ル−β−D−グルコピラノシルウロネート〕−(1→
4)‐O-(3,6−ジ−O−アセチル−2−アジド−2−
デオキシ−α−D−グルコピラノシル)‐(1→4)‐
O−〔メチル−2-O−アセチル−3-O−ベンジル−α−L
−イドピラノシドウロネート〕の製造(第1図参照) 三糖3の合成は構造EFのハロゲン化物と構造Gのアルコ
ールの縮合による。第1図中1および2と番号を付けた試
薬はそれぞれ本出願人名義のフランス国特許出願第8218
003号(出願日1982年10月27日)に記載の生成物20およ
147に対応する。
この縮合段階は以下のようにして行なう。
ハロゲン化物1(738mg、0.92ミリモル)とアルコール2
(428mg,1ミリモル)を無水ジクロロエタン(15ml)に
溶解した溶液を粉末状モレキユラーシーブ4Åを存在さ
せて−20℃で攪拌する。次にコリジン(150μl)を加
え、更に銀トリフレート(262mg、10ミリモル)を加え
る。−20℃で一時間後反応混合物をジクロロメタンで希
釈し、次に過する。有機相を洗浄(10%KHSO4水)
し、乾燥(Na2SO4)し、更に乾燥濃縮する。得られたム
ース(スポンジ状ペースト、1.07g)をシリカゲルクロ
マトグラフイー(トルエン/酢酸エチル、4/1,v/v)に
かけて白色ムース状の純粋三糖3(699mg、63%)を得
る。〔α〕D=+25°(c=1.4、クロロホルム)。
実施例2−DEFG構造の四糖6、すなわちベンジル−O-(6
-O−アセチル−2−アジド−3,4−ジ−O−ベンジル−
2−デオキシ−α−D−グルコピラノシル)‐(1→
4)‐O−〔メチル−2,3−ジ−O−ベンジル−β−D
−グルコピラノシルウロネート〕−(1→4)‐O-(3,
6−ジ−O−アセチル−2−アジド−2−デオキシ−α
−D−グルコピラノシル)‐(1→4)‐O−(メチル
−2-O−アセチル−3-O−ベンジル−α−L−イドピラノ
シドウロネート)の製造(第1図参照) この合成は、構造Dのハロゲン化物と、構成糖単位E
の4位の−OH基が脱ブロツク(脱保護)されている三糖
に対応するアルコールとの縮合によつて行なう。
以下順を追つて説明する。
a)三糖から三糖を生成する。
b)をハロゲン化物と縮合する。
段階a 三糖(669mg、0.55ミリモル)をルチジン(3.8ml)と
酢酸(1.25ml)の混合物中に溶解する。次にメタノール
を加え、更にベツケル(Boeckel)およびベーツ(Beet
z)がテトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letter
s)、第24巻(1983年)、第3775〜3778頁に記載してい
る方法に従つて得たヒドラジンジチオカーボネート溶液
を加える。室温で2時間後、この溶液にジクロロメタン
(200ml)を加えて希釈し、洗浄(飽和NaHCO3、水:10%
KHSO4、水))し、乾燥(Na2SO4)し、乾燥濃縮す
る。シリカゲルクロマトグラフイー(トルエン/酢酸エ
チル、2/1,v/v)後純粋な生成物(530mg、83%)を得
る。〔α〕D=+29°(c=1.29、クロロホルム)。
分析 C54H11O20N3 計算値 実測値 C 60.50 60.46 H 5.74 5.74 C 3.92 4.11 段階b ジクロロメタン中のアルコール4(494mg、0.455ミリモ
ル)とハロゲン化物5(1.096g、2.2ミリモル)の溶液
を、化学物3の合成について記載したようにsym−コリジ
ン(360μl)の存在下で銀トリフレート(632mg)によ
って滴定した。シリカゲルカラム(勾配クロロホルム→
クロロホルム酢酸エチル、20/1、v/v)で精製後純粋な
誘導体6(595mg、89%)を得る。〔α〕D=+43°(1.2
7、クロロホルム)。
分析 C76H84O24N6 計算値 実測値 C 61.61 61.57 H 5.71 5.76 C 5.67 5.61 実施例3−DEFG構造の四糖11、すなわちO-(2−デオキ
シ−6-O−スルホ−2−スルフアミド−α−D−グルコ
ピラノシル)‐(1→4)‐O-(β−D−グルコピラノ
シルウロネート)−(1→4)‐O-(2−デオキシ−3,
6−ジ−O−スルホ−2−スルフアミド−α−D−グル
コピラノシル)‐(1→4)‐O-2-O−スルホ−α−L
−イドピラヌロネート−ハナトリウム塩の製造 四糖6の−OH基を連続的に脱ブロツクし、所望の残基を
導入して表記の四糖を得る。
次のように連続する段階を実施する。
1.アセチル基でブロックされている−OH基の遊離。
2.硫酸基のナトリウム塩の生成。
3.カルボキシル基のナトリウム塩の生成。
4.ベンジル基でブロックされている−OH基の遊離および
アジド基のアミノ基への変換。
5.アミノ官能基のエステル化。
これらの段階は以下のように実施する。
1−−OAcの−OHへの変換(四糖7の生成) 誘導体6(0.340g)をメタノール(30.6ml)、クロロホ
ルム(3.5ml)および水(4.25ml)の混合物に溶解す
る。ここで5Nソーダ(4.25ml)を加える。室温で4時間
後、クロロホルム(90ml)を加え、次いで塩化水素酸
(8N,8ml)を加える。デカンテーシヨン後クロロホルム
相を分離する。水相をクロロホルム(3×10ml)で洗浄
する。クロロホルム相を合わせて乾燥(Na2SO4)する。
乾燥濃縮後に得られた残渣をジアゾメタンでメチル化
し、次にシリカゲルカラムクロマトグラフイーにかけて
勾配(ジクロロメタン→ジクロロメタン/酢酸エチル,1
/1,V/V)で溶出する。化合物7(0.173g,57%)が得ら
れる。〔α〕D=14°(c=1,クロロホルム)。
分析 C68H76O21N6, 0.5H2O 計算値 実測値 C 61.68 61.62 H 5.93 5.84 C 6.34 6.31 2−−OHの−O−SO3Naへの変換(四糖8の生成) 化合物7(117mg,0.068ミリモル)を無水ジメチルホルム
アミド(3ml)に溶解し、トリメチルアミン/SO3(123m
g)の存在下50℃で1晩硫酸化する。次に反応混合物に
メタノール−クロロホルム混合物(1/1,V/V,3ml)を加
えて希釈し、クロロホルム/メタノール(1/1,V/V)中
で平衡化したセフアデツクス(Sphadex)LH20カラム
のクロマトグラフイーにかける。得られた生成物は9
製造に直接使用する。
3.−COOMeのCOONaへの変換(四糖9の生成) 化合物8(357mg,0.207ミリモル)をメタノール(8ml)
と水(2ml)の混合物に溶解し、次にソーダ(5N,1.2m
l)を加える。3時間の反応後、反応混合物をメタノー
ル/水(8/2,V/V)混合物で平衡化したダウエツクス(D
owex)50−H+樹脂カラムに通す。溶出物を同じ溶媒で平
衡化したDowex50−Na+カラムに通す。蒸発乾燥した後、
シリカゲルクロマトグラフイー(30g,酢酸エチル/ピリ
ジン/酢酸/水,160/77/19/42,V/V/V/V)にかけ、更に
メタノール/水(8/2,V/V)混合物中でNa+の形態に平衡
化したセフアデツクス(Sphadex)SPC25(18g)に通
してイオン交換すると、純粋な生成物9(0.267g)が得
られる。〔α〕D=5.50(1.025,メタノール)。
4.−OBnの−OHへの変換および−N3の−NH2への変換(四
10の生成) 化合物9(256mg,0.147ミリモル)をメタノール/水(9
/1,V/V,10ml)混合物に溶解し、次いで触媒(10%Pd/C,
130mg)の存在下で5日間水素化する。この触媒を新し
い触媒と取り替えて更に4日間反応を続ける。生成物の
U.V.スペクトルによるとこの時点でベンジル化誘導体は
存在しないことがわかる。得られた生成物(0.17g)を
直接11の製造に用いる。
5.−−NH2の−NHSO3Naへの変換(四糖11の生成)10 (0.17g,0.152ミリモル)の水(10ml)溶液に、2Mソ
ーダを添加してpHを9.5に保ちながらピリジン/SO3複合
体(140mg,0.75ミリモル)を少しずつ加える。硫酸化用
複合体を1時間後(70mg)と1晩後(70mg)に新たに加
える。ここで反応混合物をSephadexG50カラム(300×2.
5cm)頂点に載せ、0.2M塩化ナトリウムで溶出する。次
に生成物をNa+型のビオール(Biore)AG1×2樹脂カラ
ム(1.6×10cm)頂部に吸着させ、塩化ナトリウム勾配
(0.5M→3M)で溶出する。生成物を含む画分を集め、Se
phadexG-25(100mg)クロマトグラフイーで塩を除去す
る。次に生成物を凍結乾燥する(111mg,54%)。〔α〕
D=+46(c=0.85,水)。
上述の段階でアノマー炭素上に−OBn基の代わりに−OCH
3基を有する構成糖単位Gを使用すると四糖12が得られ
る。
次表に、化合物6〜12に対して第1図に記載した式5bis
の置換基A1〜A5をもつ意味を示す。
実施例4−3位に−OH基を有する構成糖単位Fを含むDE
FGH構造の五糖26、すなわちO-(2−デオキシ−6-O−ス
ルホ−2−スルホアミノ−α−D−グルコピラノシル)
−(1→4)‐O-(β−D−グルコピラノシルウロネー
ト)‐(1→4)‐O-(2−デオキシ−6-O−スルホ−
2−スルホアミノ−α−D−グルコピラノシル)‐(1
→4)‐O-(2-O−スルホ−α−L−イドピラノシルウ
ロネート)‐(1→4)‐2-デオキシ−6−スルホ−2
−スルホアミノ−D−グルコピラノースの製造(第2〜
4図参照) この五糖を製造するには以下の段階a)〜j)を使用す
る。
a)EF構造の二糖15、すなわち1,6−アンヒドロ−2−
アジド−3-O−ベンジル−2−デオキシ−4-O-(メチル
−2,3−ジ−O−ベンジル−4-O−レブリニル−β−D−
グルコピラノシルウロネート)−β−D−グルコピラノ
ースの製造(第2図参照) 光と湿気を遮断し、炭酸銀(4.3g,15ミリモル)、モレ
キユラーシーブ4Å粉末およびドリエリツト(dririt
e)を存在させて、アルコール14(4.7g,17ミリモル)の
無水ジクロロメタン(40ml)溶液を攪拌する。1時間攪
拌後、ハロゲン化物13(5.7g,10.3ミリモル)のジクロ
ロメタン(20ml)溶液を0℃で滴下する。5日間反応
後、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、これを過
し、乾燥濃縮する。シリカゲルクロマトグラフイーによ
り、未反応アルコール(ヘキサン/酢酸エチル,2/1,V/V
混合物で抽出)と、二糖15(ヘキサン/酢酸エチル,1/
1,V/V混合物で溶出)を回収し、この二糖15を酢酸エチ
ル/ヘキサン混合物で結晶化する(41g,53%)。PF(融
点)=93−94℃。〔α〕D=+5°(c1,クロロホル
ム)。
b)構造Fの構成糖単位の1,6−アンヒドロ架橋の開裂
(第2図参照) 二糖15(4.5g),無水酢酸(42ml)およびトリフルオロ
酢酸(12ml)の混合物を室温で約14時間攪拌する。蒸発
乾燥後得られた残渣を、ヘキサン/酢酸エチル(6/5,V/
V)を使用するシリカゲルクロマトグラフイーにかけ
る。3-O−アセチル化誘導体16(1.4g)と共に誘導体17
(2.7g,52%)が得られる。〔α〕D=+15°(c1.1,ク
ロロホルム)。
c)構造Fの構成糖単位の1位の−OAc基の−OH基への
変換(第2図参照) 化合物17(2.46g,2.9ミリモル)、エーテル(120ml)お
よびベンジルアミン(12ml)の混合物を室温で6時間攪
拌する。エーテル(700ml)で希釈後、得られた溶液を
冷1MHClで洗浄し、次に水で洗浄し、乾燥濃縮する。得
られたシロツプを、クロロホルム/酢酸エチル(2/1,V/
V)混合物を用いるシリカゲルクロマトグラフイーにか
ける。こうして白色ムース状の誘導体18(2.047g,84.5
%)が得られる。〔α〕D=+21.30°(c1.6,クロロホ
ルム)。
d)構造Fの構成糖単位の1位の臭素化(第2図参照) 誘導体18(162mg,0.2ミリモル)のジクロロメタン(5m
l)溶液に0℃でsym−コリジン(320μl)を加え、次
いで新しく製造した臭化N,N−ジメチルホルムイミニウ
ム(bromure de N,N-dimthyl formiminium,ビスマイ
ヤー(Vilsmeier)試薬)を加える。6時間の反応後Vil
smeier試薬を新たに加え、次に約14時間4℃に放置す
る。ジクロロメタンで希釈後、冷水で洗浄し、乾燥し、
蒸発し、残渣を、ジクロロメタン/酢酸エチル(5/1,V/
V)混合物を用いるシリカゲル高速クロマトグラフイー
にかける。得られた化合物19(83mg,47.5%)を即座に
グリコシル化反応に供する。
e)グリコシル化反応(四糖連鎖の生成,第3図参照) ハロゲン化物19(360mg,0.414ミリモル)とアルコール2
0(710mg,0.82ミリモル)のジクロロエタン(10ml)溶
液をモレキユラーシーブ4Å粉末の存在下−20℃で攪拌
する。sym−コリジン(66μl)を加え、次いで銀トリ
フレート(TfAg,117mg,0.45ミリモル)を加える。反応
2時間後同量のsym−コリジンと銀トリフレートを加
え、混合物を0℃にする。約14時間後、トリフレートと
コリジンを新たに添加する。48時間後に反応を停止す
る。ジクロロメタンで希釈した後反応混合物を過す
る。溶液を洗浄(10%KHSO4,水)し、乾燥(Na2SO4
し、乾燥濃縮する。得られたシロツプ(1g)をシリカゲ
ルクロマトグラフイー(ジクロロメタン/酢酸エチル,
4.5/1,V/V)にかけ、目的とする誘導体21(287mg,42.5
%)と未反応アルコール20(990mg,55%)を得る。
〔α〕D=+45.60°(c1.78,クロロホルム)。
f)構成糖単位Eの4位の―OLev基の−OH基への変換
(第3図参照) 化合物21(272mg,0.165ミリモル)のピリジン(0.9ml)
溶液に1M水和ヒドラジンのピリジン/酢酸混合物(3/2,
V/V)溶液を加え、5分後混合物をジクロロメタンで希
釈し、次に溶液を洗浄(10%KHSO4,水,飽和NaHCO3
水)し、乾燥(Na2SO4)し、乾燥濃縮する。得られた固
体残渣(269mg)をシリカゲルカラムのクロマトグラフ
イーにかける。ヘキサン/酢酸エチル混合物(1/1,V/
V)を使用する。こうして誘導体22(219mg,86%)を得
る。〔α〕D=+51.50°(1.05,クロロホルム)。
g)四糖22と構造Dの単糖5のグリコシル化反応(第3
図参照) モレキユラーシーブ4Å粉末を存在させて室温で30分間
化合物22(208mg,0.134ミリモル)とハロゲン化物5(35
0mg,0.67ミリモル)のジクロロエタン(8ml)溶液を攪
拌する。
−20℃に冷却後sym−コリジン(114μl)を加え、次い
で銀トリフレート(201mg,0.74ミリモル)を加える。1
時間後反応混合物をジクロロメタンで希釈し過する。
溶液を洗浄(10%KHSO4,水)し、乾燥(Na2SO4)し、
乾燥濃縮する。得られた残渣(410mg)をシリカゲルク
ロマトグラフイーにかけてムース状の五糖23(203mg,7
7.5%)を得る。〔α〕D=+57(c1,クロロホルム)。
h)アセチル基によつてブロツクされている−OH基の遊
離(第4図参照) 化合物23(193mg,0.098ミリモル)をクロロホルム(5m
l)、メタノール(18ml)および水(2.5ml)の混合物中
に溶解する。ここで5Nソーダ溶液(2.5ml)を滴下す
る。反応7時間後、反応混合物をクロロホルム(50ml)
で薄め、次に塩酸を加えて酸性化する。生成物をクロロ
ホルムで抽出し、クロロホルム相を中性pHになるまで水
洗する。次いで生成物をジアゾメタンの添加によつてメ
チル化する。蒸発乾燥後に得られたシロツプをシリカゲ
ルカラム(ローバスメルク(Lobas Merck),タイプ
A)で勾配(クロロホルム→メタノール/クロロホル
ム,1/40,V/V)によつて溶出して精製する。こうして純
粋な化合物24(96mg,55%)が得られる。〔α〕D=+45
°(c1,クロロホルム)。
i)遊離した−OH基の硫酸化(第4図参照) 乾燥DMF(1.5ml)に溶解した化合物24(88mg,0.049ミリ
モル)をトリメチルアミン(TMA)/SO3錯体(72mg,0.5
ミリモル)によつて50℃で約14時間硫酸化する。次に混
合物にクロロホルム(0.75ml)とメタノール(0.75ml)
を加えて希釈し、Sephadex LH-LOゲルカラムクロマトグ
ラフイーにかけ、クロロホルム/メタノール(1/1,V/
V)混合物で溶出する。誘導体25を含む画分を集め、濃
縮し、生成物をシリカゲルで精製する(酢酸エチル/ピ
リジン/酢酸/水,160/77/19/42,V/V/V/V)。Sephadex
SP25Na+イオン交換体に通して誘導体25を得る。この生
成物は白色粉末状である(97mg,89%)。〔α〕D=36°
(c1,メタノール)。
j)ベンジル基でブロツクされている−OH基の遊離、−
N3基の−NHSO3基への変換および−COOMe基の−COO-基へ
の変換(第4図) 化合物25(55mg,0.025ミリモル)を触媒(Pd/C,5%,50m
g)の存在下メタノール/水混合物(9/1)中で水素化す
る。8日後水素化は完了する。過および乾燥濃縮後、
得られた生成物を水に溶かし、pHを9.5に調整し、反応
時間を通じてこの値に維持する。次いで、時間0(54m
g)、30分後(27mg)および1時間後(27mg)にピリジ
ン/SO3錯体を加える。1晩後、水で平衡化したSephade
x G50ゲルカラム(1.8×40cm)によつて反応混合物から
脱塩する。生成物26を含む画分を濃縮し、残渣をSephad
ex G25カラム(1.25×145cm)上に載せ、0.2M塩化ナト
リウムで溶出する。五糖26を含む画分をアニオン交換体
(Biorex AG1×2Cl-,1.6×15cm)に通す。次いで、誘
導体26を塩化ナトリウム勾配(0.5→3M)で溶出する。
脱塩(Sephadex G25)および凍結乾燥後純粋な生成物が
得られる。これはやや白味がかつた粉末(10mg,30%)
である。〔α〕=+40°(c1,水)。NMRスペクトル特性
は次のとおり。1 H‐NMR:内部標準TSPに対するD2O中のδ 単位D:5.64(H-1),3.30(H-2), 3.63(H-3),3.57(H-4), 3.90(H-5),4-4.5(H-6,6) 単位E:4.62(H-1),3.40(H-2), 3.87(H-3) 単位F:5.45(H-1),3.25-3.30(H-2) 単位G:5.24(H-1),4.33(H-2), 4.20(H-3),4.11(H-4), 4.81(H-5) 単位H:5.44(H-1α),4.70(H-1β), 3.25(H-2α),3.05(H-2β), 3.69(H-3),3.79(H-4) この五糖の1H NMRスペクトルを第5図下部に示す。比較
のために第5図上部には、構成糖単位Fの3位に−OSO3
-基を有する対応する五糖のNMRスペクトルを示す。構成
糖単位Fの3位に−OSO3 -基を有するDEFGHで得られた5.
51ppmのシグナルはグルコサミン−3-0−硫酸塩単位のア
ノマープロトンに対応する。このシグナルは、対応する
硫酸化していない構成糖単位Fでは約5.45ppmに置き換
わつており、構成糖単位Hに対応するシグナルと重なつ
ている。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本発明のオリゴ糖を合成するステツプを示
す図であり、 第5図は本発明のオリゴ糖および比較のオリゴ糖のNMR
スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤン‐クロード・ジヤキネ フランス国、45100・オルレアン・ラ・ス ールス、アレ・アンドレ・ジイド、1 (72)発明者 ピエール・シネー フランス国、45100・オルレアン・ラ・ス ールス、リユ・ジヤツク・モノー、5 (56)参考文献 特開 昭58−170797(JP,A) 特表 昭56−501320(JP,A)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ糖単位およびウロン酸糖単位または
    これらの異性体から選択された構成糖単位4〜12個を含
    有し、かつ式II: [式中、 R1は硫酸基を表わし、 R2は硫酸基または水素原子を表わし、 N1およびN2は、同一かまたは互いに異なり、NH2、NHSO3 -
    及びNHCOCH3から選択されたアミノ官能基を表わす] に相当するDEFG構造の四糖連鎖を含有するオリゴ糖類及
    びこれらの塩[ただし、次式の五糖を除く]。
  2. 【請求項2】前記式IIのDEFG配列の他に、二元糖単位a-
    b D−グルコサミン・D−グルクロン酸単位,a-c D−グ
    ルコサミン・L−イズロン酸単位もしくはこれらの逆、
    単一タイプがこれら二元糖連鎖、または複数個のこれら
    タイプの連鎖から構成されているか、または若干の変形
    として、1個もしくは複数個の連続構成糖単位a(D−
    グルコサミン単位),b(D−グルクロン酸単位)もしく
    はc(L−イズロン酸単位)を含んでいるか、またはオ
    リゴ糖の構造中に1個以上の中性糖単位および/または
    複数個のデオキシ糖単位を含んでおり、これらの構成糖
    単位が1-2,1-3,1-4もしくは1-6型の結合によってつなが
    っているかまたは、ヘパリンもしくはヘパラン硫酸の断
    片の構造を有するオリゴ糖類の場合、 の結合によってつながっていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載のオリゴ糖類。
  3. 【請求項3】前記式IIの四糖類DEFGである特許請求の範
    囲第1項に記載のオリゴ糖類。
  4. 【請求項4】構成糖単位Fの3位の置換基R2が硫酸アニ
    オンを表わすことを特徴とする特許請求の範囲第3項に
    記載のオリゴ糖類。
  5. 【請求項5】置換基N1及びN2の少なくとも1つが硫酸基
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載
    のオリゴ糖類。
  6. 【請求項6】式III: に相当することを特徴とする特許請求の範囲第4又は5
    項に記載のオリゴ糖。
  7. 【請求項7】構成糖単位Fの3位の置換基R2がHを表わ
    し、N1及びN2の少なくとも1つが硫酸基を有することを
    特徴とする特許請求の範囲第3項に記載のオリゴ糖類。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第4項〜第7項のいずれか
    に記載の四糖構造を含む特許請求の範囲第1項に記載の
    オリゴ糖類。
  9. 【請求項9】DEFG配列の次にD−グルコサミン糖単位が
    続いていることを特徴とする特許請求の範囲第8項に記
    載のオリゴ糖類。
  10. 【請求項10】式V: (式中、置換基R1,R2,N1及びN2は前記の意味を表わし、
    N3はN1とN2に対して定義した意味を表わす)に相当する
    DEFGH構造を有する五糖類であることを特徴とする特許
    請求の範囲第9項に記載のオリゴ糖類。
  11. 【請求項11】式VI: に相当する五糖であることを特徴とする特許請求の範囲
    第10項に記載のオリゴ糖。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第1項〜第11項のいずれ
    かに記載のオリゴ糖類の塩。
  13. 【請求項13】ナトリウム、マグネシウム又はカルシウ
    ム塩である特許請求の範囲第12項に記載の塩。
  14. 【請求項14】式II: [式中、 R1は硫酸基を表わし、 R2は硫酸基または水素原子を表わし、 N1およびN2は、同一かまたは互いに異なり、NH2、NHSO3 -
    及びNHCOCH3から選択されたアミノ官能基を表わす] に相当するDEFG構造の製造方法であって、 −構成糖単位Eの4位に暫定保護基を有するEF構造の二
    糖のハロゲン化物と構造Gの構成糖単位のアルコールと
    の反応、 −Eの暫定保護基の除去と−OH基の再生、および −前記−OH基と構造Dの構成糖単位のハロゲン化物との
    反応、 からなる方法。
  15. 【請求項15】式V: [式中、 R1は硫酸基を表わし、 R2は硫酸基または水素原子を表わし、 N1、N2及びN3は、同一かまたは互いに異なり、NH2、NHSO3
    -及びNHCOCH3から選択されたアミノ官能基を表わす]の
    DEFG構造の製造方法であって、 −4位に暫定保護基を有する構成糖単位Eのハロゲン化
    物と、構成糖単位Fのアルコールとの縮合、 −ハロゲンの前記構成糖単位Fの1位への導入、 −構造GHのアルコールとの縮合、 −Eの暫定保護基の除去とアルコールの形成、ならびに −構成糖単位Dの反応性誘導体との縮合、保護基の連続
    的除去および所望の特定置換基の導入、 からなることを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】アミノ糖単位およびウロン酸糖単位また
    はこれらの異性体から選択された構成糖単位4〜12個を
    含有し、かつ式II: [式中、 R1は硫酸基を表わし、 R2は硫酸基または水素原子を表わし、 N1およびN2は、同一かまたは互いに異なり、NH2、NHSO3 -
    及びNHCOCH3から選択されたアミノ官能基を表わす] に相当するDEFG構造の四糖連鎖を含有するオリゴ糖類お
    よびこれらの塩[ただし、次式の五糖を除く]の少なく
    とも1種を有効量で含有する繊維素溶解剤としての医薬
    組成物。
  17. 【請求項17】式III の四糖を有効量で含有する特許請求の範囲第16項に記載
    の医薬組成物。
  18. 【請求項18】IV: の四糖を有効量で含有する特許請求の範囲第16項に記載
    の医薬組成物。
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