JPH07108398A - 銅および銅合金用フラックス組成物 - Google Patents

銅および銅合金用フラックス組成物

Info

Publication number
JPH07108398A
JPH07108398A JP27758793A JP27758793A JPH07108398A JP H07108398 A JPH07108398 A JP H07108398A JP 27758793 A JP27758793 A JP 27758793A JP 27758793 A JP27758793 A JP 27758793A JP H07108398 A JPH07108398 A JP H07108398A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
flux
composition
plating
aqueous solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27758793A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Sato
光一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority to JP27758793A priority Critical patent/JPH07108398A/ja
Publication of JPH07108398A publication Critical patent/JPH07108398A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 銅および銅合金用フラックス組成物は、5〜
50重量%のSnCl2と、残部がNH4ClおよびZn
Cl2の少なくとも一方とを含有する。この組成物は、
必要に応じて、アルカリ金属元素の少なくとも1種、ま
たはインジウム,テルル,ビスマス,アンチモンの塩化
物の1種以上をさらに含有する。 【効果】 ピンホールの発生がなく、また膜厚が均一で
かつ平滑な表面を形成することが可能であり、さらにフ
ラックスの残留が形成されにくく、これら残留が起因と
なるベトツキや光沢性の低下が少なくきわめて良好とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅および銅合金材料
に、たとえばはんだ付けや溶融Snめっきおよび溶融は
んだめっき処理のようなめっきを施す際に用いるフラッ
クス組成物、ならびにこの組成物の水溶液からなるフラ
ックス浴に関する。
【0002】
【従来の技術】銅、黄銅または青銅用の古典的な一般用
途向け水性腐食性フラックスとして、ZnCl2および
NH4Cl、あるいはZnCl2,NaClおよびNH4
Clからなる水溶液が従来から広く用いられてきてい
る。
【0003】また上記の水溶液に、塩酸やインヒビター
を添加したフラックス組成物もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
銅および銅合金用フラックス組成物は、400℃以上の
高い温度では問題はないが、低い温度では被めっき物表
面に対する濡れ性が悪く、しかもめっき時の未反応なフ
ラックス組成物が残留してしまい、めっき製品へのピン
ホール、ドロスびき、めっき表面の凹凸、ベトツキ等を
生じやすく、まためっき面の光沢性を損う等の欠点があ
った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記における
従来の問題点を鑑みてなされたもので、5〜50重量%
のSnCl2と、残部がNH4ClおよびZnCl2の少
なくとも一方とからなる、銅および銅合金用フラックス
組成物である。
【0006】すなわち本発明のフラックス組成物は、S
nCl2を主成分とし、フッ化物を含有しないことに特
徴がある。これにより、銅および銅合金材料の被処理物
をはんだ付けやめっき作業してもピンホール不めっきや
ドロスびきを生じることがなく、まためっき表面の凹凸
をきわめて小さく抑えることができるという顕著な効果
が得られる。また、フラックスの残留を形成しにくく、
これが起因となるベトツキや光沢性の低下が少なく極め
て良好となる。このため銅および銅合金材料用のフラッ
クス組成物としてきわめて有用に使用できる。
【0007】さらに本発明者等が行った種々の実験によ
れば、SnCl2とNH4ClまたはZnCl2、または
必要に応じてアルカリ金属元素で少なくとも1種からな
る組成物、もしくはさらにインジウム,テルル,ビスマ
ス,アンチモンの塩化物の1種以上を含む混合物をフラ
ックス組成物として用いて被処理物のフラックス処理を
行なうことにより、被処理物へのSnの密着性を向上さ
せ、かつめっき表面の凹凸を極めて小さく抑えることに
より膜厚が均一となり、またフラックスの残留を形成し
にくく、これら残留が起因となる表面のベトツキや光沢
性の低下が少なくなることを見出したものである。
【0008】即ち本発明は、銅および銅合金用のはんだ
付けフラックス、溶融Snめっきおよび溶融はんだめっ
き用フラックス組成物として、5〜50重量%SnCl
2と0〜95重量%NH4ClまたはZnCl2、または
必要に応じてアルカリ金属元素の少なくとも1種からな
る組成物、もしくはインジウム,テルル,ビスマス,ア
ンチモンの塩化物の1種以上をさらに含む混合物を用い
ることにより、従来のフラックス組成物に伴なう前述の
ような課題を解決したものである。
【0009】本発明のフラックス組成物は、これを水溶
液として使用する場合、フラックス濃度は、好ましくは
150〜800g/lである。この水溶液には、その作
成時易溶性および安定性、めっき表面性を向上させるた
め、pH1.5以下にすると良い。このpHの調整のた
めに、塩酸、硫酸などの酸を適宜添加することができ
る。
【0010】また上記水溶液に非イオン系界面活性剤を
添加することにより、材料との濡れ性を向上させること
が可能となる。しかしながら、フラックス水溶液を加熱
したり界面活性剤を添加した場合に濁りが発生してしま
い、フラックスの効果を低下させる原因となる。そのた
め、フラックス組成物水溶液を作成時にあらかじめn=
4以下の一価アルコールを2〜15重量%添加すること
により、フラックスの効果を低下させることなくこれら
濁りの発生を防止できる効果が得られる。その他の添加
剤として、インヒビターや消泡剤等当該業者が通常使用
する添加剤を加えてもよい。
【0011】本発明のフラックス組成物の用途は、銅お
よび銅合金に他の金属をめっきするために広く使用する
ことができるが、その代表的なめっきは、溶融Snめっ
きおよび溶融はんだめっきである。
【0012】本発明のフラックス組成物において、その
主成分であるSnCl2は、SnCl2の被処理物に対す
る表面活性化作用が極めて強いという作用を発揮する。
その含有量が5重量%未満では、上記作用が十分ではな
く、また50重量%を超えても、平滑なめっき表面を形
成させる作用が必ずしも増大しないばかりでなく、フラ
ックス処理のコストが高くなる。したがって実用的に
は、5〜50重量%の範囲が適用される。
【0013】またSnCl2と共存するNH4Cl、Zn
Cl2、およびアルカリ金属元素の少なくとも1種は、
母材とめっき層との密着性を改善してピンホールが生じ
るのを防止し、また膜厚が均一で平滑なめっき表面を形
成させるのに有効に作用する。さらにSnCl2とNH4
Cl,ZnCl2およびアルカリ金属元素の共存下では
フラックスの残留を形成しにくく、これら残留が起因と
なる表面のベトツキや光沢性の低下が少なくなるという
利点がある。
【0014】さらにインジウム,テルル,ビスマス,ア
ンチモンの塩化物の1種以上を含有させた場合には、N
4Cl、ZnCl2、またはアルカリ金属元素を添加し
た場合に得られる効果を一層向上させる。
【0015】本発明のフラックス組成物は、被処理物を
その中に浸漬したり、その表面に塗布したりなどして用
いればよい。
【0016】水溶液を浸漬又は塗布又はスプレーにより
コートし、加熱処理をさらに行うフラックス処理を実施
してもよい。また、ハンダ付けの際は通常当該業者が行
う利用方法を用いる。
【0017】以下に本発明の実施例を示す。
【0018】
【実施例】
(実施例1〜9)板厚1mmの一般構造用の黄銅板か
ら、板幅50mm、板長150mmの試験片を切出し、
その試験片表面を加熱したオルト珪酸ソーダの10重量
%水溶液で脱脂した。
【0019】この試験片は、60℃に加熱したフラック
ス組成物水溶液中に1分間浸漬したのち引上げることに
よってフラックス組成物が塗布され、最後に100℃に
保持された恒温槽中で乾燥させた。使用したフラックス
組成物水溶液の組成を表1に示す。
【0020】一方、JIS H2108の規定にもとづ
くスズ地金組成の溶融Snめっき浴を10番の黒鉛坩堝
中で、電気炉を用いて290℃にて溶製した。
【0021】このあらかじめ溶製された溶融すずめっき
浴を十分に攪拌した後、めっき浴中のドロスを除去し、
この浴中に、上記のようにフラックスが塗布された試験
片を10秒間浸漬し、再び浴表面のドロスを除去してか
らめっき表面より引上げ、20秒間空冷した。
【0022】各試験片のピンホールの度合は目視により
観察し、フラックス残留の程度は表面にマジックインキ
で文字を書いた時のはじき具合いで評価した。マジック
インキではいじかないものはフラックスの残留は殆どな
かった。その結果を表1まとめてに示す。
【0023】(実施例10〜12)試験片として、板厚
1mmの純銅板を使用した以外は実施例1〜9と同様に
操作して、溶融Snめっきを行った。使用したフラック
ス組成物水溶液の組成および各試験片のピンホールの度
合、フラックス残留を表1にまとめて示す。
【0024】(実施例13〜16)板厚1mmの黄銅板
を使用し、溶融Snめっきを行った。その試験片表面を
水洗のみ実施した。それ以外は実施例1〜9と同様に操
作して、溶融Snめっきを行った。使用したフラックス
組成物水溶液の組成および各試験片のピンホールの度
合、フラックス残留を表1にまとめて示す。
【0025】(比較例1〜6)比較のために、実施例1
〜9で用いられたものと同じ黄銅板、および実施例10
〜12で用いられたものと同じ純銅板からなる試料片を
用い、従来のフラックス組成物の水溶液を使って溶融ス
ズめっきを行った。使用したフラックス組成物水溶液の
組成および各試験片のピンホールの度合、フラックス残
留を表1にまとめて示す。
【0026】
【表1】 (注1)ピンホールの度合 ◎ピンホールなし ○ピンホールが全面積の10%未満 ×ピンホールが全面積の10%以上 (注2)フラックスの残留 ◎マジックインキをはじかない ○マジックインキを少しはじく ×マジックインキをよくはじく 表1の結果から明らかなように、本発明のフラックス組
成物を使用した場合には、ピンホールの発生がなく、ま
たフラックスの残留が少なく、極めて良好となる。さら
に実施例13〜15のアルコールを加えた場合には、フ
ラックス水溶液には濁りが生ぜず、フラックスの経時安
定性が特にすぐれていた。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
よるフラックス組成物は、母材とめっき層との密着性が
改善されたことにより、ピンホールの発生が全くなく、
また膜厚が均一でかつ平滑な表面を形成することが可能
である。さらにフラックスの残留が形成されにくく、こ
れら残留が起因となるベトツキや光沢性の低下が少なく
極めて良好となるという効果も得られる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜50重量%のSnCl2と、残部が
    NH4ClおよびZnCl2の少なくとも一方とからな
    る、銅および銅合金用フラックス組成物。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属の少なくとも1種をさらに
    含有する請求項1に記載の銅および銅合金用フラックス
    組成物。
  3. 【請求項3】 インジウム,テルル,ビスマス,アンチ
    モンの塩化物の1種以上をさらに含有する請求項1また
    は2に記載の銅および銅合金用フラックス組成物。
  4. 【請求項4】 前記組成物の水溶液からなる請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の銅および銅合金用フラックス
    浴。
  5. 【請求項5】 前記水溶液の濃度が150〜800g/
    lである請求項4に記載の銅および銅合金用フラックス
    浴。
  6. 【請求項6】 水溶液がpH1.5以下である請求項4
    に記載のフラックス組成物。
  7. 【請求項7】水溶液に界面活性剤とn=4以下の一価ア
    ルコールとを同時に、又は単独で含有させ、n=4以下
    の一価アルコールの含有量が2〜15重量%である請求
    項4〜6のいずれか1項に記載の銅および銅合金用フラ
    ックス浴。
  8. 【請求項8】 前記フラックス組成物が、銅および銅合
    金材料の溶融Snめっきおよび溶融はんだめっき用であ
    る特許請求項4〜7のいずれか1項に記載の銅および銅
    合金用フラックス浴。
JP27758793A 1993-10-08 1993-10-08 銅および銅合金用フラックス組成物 Pending JPH07108398A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27758793A JPH07108398A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 銅および銅合金用フラックス組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27758793A JPH07108398A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 銅および銅合金用フラックス組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07108398A true JPH07108398A (ja) 1995-04-25

Family

ID=17585546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27758793A Pending JPH07108398A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 銅および銅合金用フラックス組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07108398A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103741088A (zh) * 2013-11-19 2014-04-23 陕西理工学院 一种适用于钢材热浸镀锌铝合金镀层的电解助镀剂及其工艺方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103741088A (zh) * 2013-11-19 2014-04-23 陕西理工学院 一种适用于钢材热浸镀锌铝合金镀层的电解助镀剂及其工艺方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5884200B2 (ja) 溶融亜鉛めっき用フラックスおよび溶融亜鉛めっき用フラックス浴ならびに溶融亜鉛めっき鋼材の製造方法
JPS58136759A (ja) 溶融亜鉛アルミニウム合金めつき用フラツクス
US5219484A (en) Solder and tin stripper compositions
US2733168A (en) Tin-zinc base alloys
US3888778A (en) Bright dip composition for tin/lead
JPH10140310A (ja) 溶融めっき方法
JPH07108398A (ja) 銅および銅合金用フラックス組成物
JP5871035B2 (ja) 溶融亜鉛めっき用フラックスおよび溶融亜鉛めっき用フラックス浴ならびに溶融亜鉛めっき鋼材の製造方法
JP3175381B2 (ja) 電気接点材料とその製造方法
CN114434047B (zh) 一种铟基钎料低温焊接用助焊剂及其制备方法
JP3588452B2 (ja) フラックスおよび溶融Al−Zn系合金めっき方法
JP2924894B2 (ja) 鋼材の溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき方法
US3010190A (en) A composite metal body of a ferrous base and aluminum base alloy coat
JPH06335794A (ja) はんだ付用フラックス
JP5979186B2 (ja) 溶融亜鉛めっき用フラックスおよび溶融亜鉛めっき用フラックス浴ならびに溶融亜鉛めっき鋼材の製造方法
JP2964678B2 (ja) Zn−Al合金めっき方法
JP2001040497A (ja) 錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品
JPH07173675A (ja) 錫又は錫−鉛合金めっき材の表面処理液及び方法
JP2004156094A (ja) Sn又はSn合金に対する表面処理剤及び表面処理方法
JPH05195179A (ja) 溶融亜鉛合金めっき方法
Daniels Factors influencing the formation and structure of hot-dipped tin coatings
JP2005272950A (ja) 鉄鋼材料のメッキ方法
JPH07173676A (ja) 錫又は錫−鉛合金めっき材の表面処理方法
JPH11302874A (ja) 銅合金上のスズまたはスズ合金剥離用の剥離液
JP2909378B2 (ja) 錫鍍金用塩化亜鉛非含有型フラックスおよびその使用方法