JP2005272950A - 鉄鋼材料のメッキ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鉄鋼材料表面にメッキ層を形成するメッキ方法において、メッキ品質の確保と生産性向上とを両立させる。
【解決手段】 金属フッ化物フラックスを鉄鋼材料表面に塗布した後、前記鉄鋼材料表面に純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ層を直接形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鉄鋼材料表面にメッキ層を形成するメッキ方法に関する。
従来より、鉄鋼材料表面に、防錆、美観向上等を目的としたメッキ層を形成するメッキ方法について種々提案されている。例えば、特許文献1には、アルカリ金属元素またはアルカリ土金属元素の塩化物、フッ化物、ないしはケイフッ化物の1種または2種以上と塩化亜鉛よりなるフラックスを鉄鋼材料表面に塗布した後に、Al(アルミニュウム)が1〜20重量%である亜鉛アルミニュウム合金を大気雰囲気中において1段階のメッキ処理で鉄鋼材料表面に直接メッキするメッキ方法が記載されている。
また、特許文献2には、Al(アルミニュウム)が25重量%〜70重量%である亜鉛アルミニュウム合金を大気雰囲気中において1段階のメッキ処理で鉄鋼材料表面に直接メッキするメッキ方法が記載されている。この従来技術では、メッキ工程前に鉄鋼材料表面に塗布されるフラックスとして、K2SiF6、KF、HF、ZnCl2等を包含するフラックスを用いている。
更に、別の従来技術として、特許文献3には、メッキ処理の第1段階として、鉄鋼材料表面に純亜鉛のメッキ層を形成し、メッキ処理の第2段階として、この純亜鉛のメッキ層の上に亜鉛アルミニュウム合金のメッキ層を形成するメッキ方法が記載されている。
特開昭58−136759号公報 米国特許第3860438号明細書 特開平7−207421号公報
特許文献1のものでは、塩化亜鉛を含むフラックスを用いて亜鉛アルミニュウム合金のメッキ処理を行っているので、このメッキ処理の過程で、亜鉛アルミニュウム合金中のAlとフラックス中の塩素とが反応して、AlCl3を形成する。このAlCl3の融点は192℃という非常に低温であるので、メッキ処理中にAlCl3が融解して、ピンホール状の不メッキ部分を作る等のメッキ品質を低下させる原因になっている。
また、特許文献2のフラックスは、HF(フッ化水素)水溶液という非常に毒性が高く、かつ、腐食性の高い成分を含んでいるので、フラックスの取扱が非常に煩雑であり、このことが実用化を困難にしている。
特許文献3のメッキ方法は、特許文献1、2に比較して、メッキ処理を2段階に分けて行う必要があり、メッキ処理の生産性を大幅に低下させる。
本発明は、上記点に鑑み、鉄鋼材料表面にメッキ層を形成するメッキ方法において、メッキ品質の確保と生産性向上とを両立させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、金属フッ化物フラックスを鉄鋼材料表面に塗布した後、前記鉄鋼材料表面に純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ層を直接形成する、鉄鋼材料のメッキ方法を特徴としている。
ここで、金属フッ化物フラックスとは、金属元素とフッ素との化合物からなるフラックスであって、具体的には、請求項5に記載のCsF、KF、AlF3等である。この金属フッ化物フラックスは、純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ金属の融点より低い温度で融解して活性化し、それにより、メッキ処理時における鉄鋼材料表面の酸化防止、還元、酸化物除去等のフラックス作用をなして、スムースなメッキ処理を促進する。
ここで、重要なことは、金属フッ化物フラックスが塩化亜鉛のような塩素を含んでいないことである。この結果、メッキ金属が亜鉛アルミニュウム合金または純アルミニュウム合金であっても、メッキ処理の過程でAlCl3が発生しないので、このAlCl3の融解が原因となって、ピンホール状の不メッキ部分を作る等のメッキ不良を回避でき、良好なメッキ品質を確保できる。
また、金属フッ化物フラックスを塗布した後 鉄鋼材料表面に純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ層を一度のメッキ処理で直接形成するから、メッキ処理を効率よく高い生産性で実行できる。
なお、図1(a)は、鉄鋼材料10の表面に亜鉛アルミニュウム合金等のメッキ層11を直接形成した本発明の場合を示し、図1(b)は鉄鋼材料10の表面に純亜鉛のメッキ層12を形成した後に、その上に亜鉛アルミニュウム合金のメッキ層11を形成する特許文献3の場合を示している。
また、金属フッ化物フラックスは高温では上記のごとく融解して活性化し、それにより、フラックス作用を発揮するが、室温では非腐食性である点が従来の溶融亜鉛メッキにおいて用いられる塩化亜鉛と大きく異なっている。
塩化亜鉛は潮解性があるので、室温で大気中の水分を吸収して鉄鋼材料を腐食させる。それ故、メッキ処理後の洗浄は、塩化亜鉛成分が残留しないように丁寧に行う必要があるが、金属フッ化物フラックスは室温では非腐食性であるため、耐食性確保の観点からはメッキ処理後の洗浄工程が不要となる。そのため、後洗浄はフラックス滓を除去して美観を確保するための簡単なものでよい。美観の確保が必要ない製品であれば、後洗浄を全廃してもよい。
また、金属フッ化物フラックスは非腐食性で、安全性が高いものであるから、その取扱が容易であり、実用上極めて有利である。
請求項2に記載の発明では、金属フッ化物フラックスを鉄鋼材料表面に塗布した後、前記鉄鋼材料を大気雰囲気中にて純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ金属を溶解した金属浴中に浸漬し、これにより、前記鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成する、鉄鋼材料のメッキ方法を特徴としている。
このように本発明では、鉄鋼材料を大気雰囲気中にてメッキ金属を溶解した金属浴中に浸漬するという1度のメッキ処理によって、鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成できる。
請求項3に記載の発明では、純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ金属粉末と金属フッ化物フラックス粉末との混合粉末を作り、
前記混合粉末を鉄鋼材料表面に塗布した後、前記混合粉末および前記鉄鋼材料を大気雰囲気中にて前記メッキ金属の融点より高い温度に加熱して、前記鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成する、鉄鋼材料のメッキ方法を特徴としている。
このように本発明では、メッキ金属粉末と金属フッ化物フラックスとの混合粉末を鉄鋼材料表面に塗布して、鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成してもよい。
ここで、混合粉末はそのまま鉄鋼材料表面に塗布してよいが、水や有機溶剤等の添加物を加えて、ゲル状、あるいはペースト状等の形態にして鉄鋼材料表面に塗布してもよく、要は鉄鋼材料の用途、形状等に応じて都合のよい形態を選択すればよい。
請求項4に記載の発明では、純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つのメッキ金属からなるパイプ状部材の内部に金属フッ化物フラックスを充填し、
前記金属フッ化物フラックスを充填した前記パイプ状部材を鉄鋼材料表面に載せた後に、
前記パイプ状部材および前記鉄鋼材料を大気雰囲気中にて前記メッキ金属の融点より高い温度に加熱して、前記鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成する、鉄鋼材料のメッキ方法を特徴としている。
このように本発明では、金属フッ化物フラックスを充填したパイプ状部材を鉄鋼材料表面に載せて、鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成してもよい。
上述の請求項2〜4においても請求項1と同様の作用効果を発揮できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の鉄鋼材料のメッキ方法において、前記金属フッ化物フラックスとして、CsF、KF、AlF3のうち、少なくとも2種からなる混合組成物を用いることを特徴とする。
このようにCsF、KF、AlF3のうち、少なくとも2種からなる混合組成物を金属フッ化物フラックスとして用いることにより、フラックス活性温度範囲をメッキ金属のメッキ処理温度(融点より若干高めの温度)に合わせて自在に調節できるという優れた効果を発揮できる。
即ち、CsFの融点は684℃であり、これにAlF3を添加すればフラックスの融点を下げて活性温度範囲を、メッキ金属例えば、亜鉛アルミニュウム合金のメッキ処理温度に合わせることができる。
より具体的には、CsFに26〜67モル%のAlF3を添加したものは、420℃〜480℃の範囲で溶融もしくは溶融を開始する。このフラックスを用いれば融点の最も低い亜鉛−5重量%アルミニュウムの共晶合金(融点382℃)であっても、フラックス活性温度範囲をこの共晶合金のメッキ処理温度(例えば、430℃)に合わせることができるので、鉄鋼材料表面に良好にメッキすることができる。
また、AlF3(45モル%)とKF(55モル%)の共晶混合物である金属フッ化物系混合フラックスは、その融点が560℃なので同じ融点(560℃)を持つ亜鉛−73重量%アルミニュウム合金浴のメッキに適用することができる。更に、CsF−AlF3−KF系の三種混合フラックスを用いれば、その融点を混合比にて様々に調節してフラックス活性温度範囲を変えることができる。
亜鉛アルミニュウム合金の状態図から把握されるように、純亜鉛の融点は420℃、純アルミニュウムの融点は660℃であり、そして、亜鉛−5重量%アルミニュウムの共晶合金の融点は上記の382℃であるから、これらの純亜鉛、純アルミニュウムおよび亜鉛アルミニュウム合金のすべての金属の溶融メッキを実現するためには、これらの融点温度範囲(382℃〜660)付近で融解して活性となるフラックスを用意する必要があるが、本発明による二種または三種混合のフラックスを用いることにより、このようなニーズへの対応が容易である。
なお、本発明における純亜鉛および純アルミニュウムが不可避的不純物を含んでいることはもちろんである。また、亜鉛アルミニュウム合金は、ZnおよびAlの2元素からなる合金の他に、マグネシウム、ナトリウム、銅等の元素を添加した亜鉛アルミニュウム合金であってもよい。
以下本発明の実施形態をその具体的実施例に基づいて説明する。
(第1実施例)
図2は第1実施例によるメッキ方法の工程流れ図であって、第1実施例では、メッキ対象のワークとして、鉄鋼材料、具体的には機械構造用炭素鋼:S45Cからなるパイプ材を用いている。このパイプ材の寸法は、外径:15mm、肉厚:5mm、高さ:10mmである。
図1に示すように、先ず、有機溶剤を用いてワーク表面の油脂成分を除去する脱脂処理を行う。次に、ワーク表面全体に対してフラックス塗布を行う。ここで、使用するフラックスは、CsF:35モル%、AlF3:65モル%からなる金属フッ化物系混合フラックスであり、この金属フッ化物系混合フラックスの融点(溶解活性開始温度)は420℃であり、その溶解活性温度範囲は420℃〜480℃である。
なお、溶解活性温度範囲は、フラックスの溶解が開始されて、フラックスによる酸化膜除去、メッキ金属の濡れ性(流動性)向上等の作用が活性化される温度範囲であって、その上限値(480℃)を越えると、フラックスが過熱状態となって、フラックスの気化が急増するので、好ましくない。
上記金属フッ化物系混合フラックスの粉末を水に混合して、金属フッ化物系混合フラックス:65重量%、水:35重量%の水溶液を作り、この水溶液にパイプ材からなるワークを浸漬して、フラックスをワークの表面全体に均一に塗布する。
次に、このパイプ材からなるワークを乾燥炉内に搬入して、乾燥炉内の大気雰囲気中でワークを100℃の温度で2分間加熱して、ワーク表面の水分を飛ばし、ワークを乾燥する。
次に、ワークを温度430℃の加熱炉内に搬入して、加熱炉内の大気雰囲気中でワークを2分間加熱して金属フッ化物系混合フラックスを溶解し、活性化する。
次に、ワーク表面に亜鉛−アルミニウム合金によるメッキ層を形成するためのメッキ処理を行う。具体的には、亜鉛−アルミニウム合金として、亜鉛−5重量%アルミニウム−1重量%マグネシウム合金を用いる。この合金の融点は382℃である。この合金が430℃で溶解した合金浴を用意し、この合金浴中にワークを約1分間浸漬して、ワーク表面に亜鉛−アルミニウム合金によるメッキ層を形成する。
このメッキ層形成後に、ワークを合金浴の外部へ取り出して大気中で自然冷却し、その後に、ワークを水洗いにより洗浄し、ワーク表面のフラックス滓を除去する。
なお、この後洗浄工程を実施せずに、ワークを室温状態で1ヶ月放置してから、ワークの外観状況をチェックしたところ、ワーク外観の変化が発生せず、ワークの腐食が進行していないことを確認できた。つまり、金属フッ化物系混合フラックスの室温状態での非腐食性を確認できた。
(第2実施例)
第1実施例では、メッキ層を形成する亜鉛−アルミニウム合金として、融点が382℃である亜鉛−5重量%アルミニウム−1重量%マグネシウム合金を用いて、金属フッ化物系混合フラックス活性化のための加熱温度および合金浴の融解温度を430℃に設定しているが、第2実施例では、メッキ層を形成する亜鉛−アルミニウム合金として、融点が450℃である亜鉛−15重量%アルミニウム合金を用いて、金属フッ化物系混合フラックス活性化のための加熱温度および合金浴の融解温度を470℃に設定している。
なお、第2実施例において金属フッ化物系フラックスは第1実施例と同じであり、CsF:35モル%、AlF3:65モル%からなる金属フッ化物系混合フラックスを用いる。従って、第2実施例によるメッキ方法の処理工程は第1実施例と同様に図2に示す通り行えばよく、上記温度条件の変更を行うだけでよい。
第2実施例においても、後洗浄工程を実施せずに、ワークを室温状態で1ヶ月放置してから、ワークの外観状況をチェックしたところ、ワーク外観の変化が発生せず、ワークの腐食が進行していないことを確認できた。
(第3実施例)
メッキ対象のワークとして、鉄鋼材料、具体的には冷間圧延鋼:SPCCの矩形板材を用いている。この矩形板材の寸法は、縦:10mm、横:10mm、板厚:1mmである。
また、融点が400℃である亜鉛−2重量%アルミニウム合金を用いて、図3(a)に示すように細長いパイプ状部材13を形成し、このパイプ状部材13の内部に、粉末状の金属フッ化物フラックス14を充填する。
ここで、金属フッ化物フラックス14は、具体的には、第1、第2実施例と同様に、CsF:35モル%、AlF3:65モル%からなる金属フッ化物系混合フラックスである。従って、この金属フッ化物系混合フラックスの溶解活性温度範囲は420℃〜480℃である。
第3実施例によるメッキ方法の処理工程は、先ず、有機溶剤を用いてワーク表面の油脂成分を除去する脱脂処理を行う。次に、金属フッ化物フラックス14を充填したパイプ状部材13を図3(b)に示すように矩形板材からなるワーク15の表面上に渦巻き状に載せる。
次に、パイプ状部材13を載せた板状ワーク15を加熱炉内に搬入し、加熱炉内の大気雰囲気中にて430℃の温度で2分間加熱する。これにより、亜鉛アルミニウム合金からなるパイプ状部材13と金属フッ化物フラックス14がほぼ同時に融解して、金属フッ化物フラックス14は板状ワーク15と反応して酸化膜除去等の作用を果たすと同時に、板状ワーク表面における溶融亜鉛アルミニウム合金の濡れ性を向上させる。
これにより、溶融亜鉛アルミニウム合金が板状ワーク表面上をスムースに流動して、板状ワーク表面にメッキ層を直接形成する。次に、ワークを加熱炉外部へ取り出して大気中で自然冷却し、その後に、ワークを水洗いにより洗浄し、ワーク表面のフラックス滓を除去する。
なお、第3実施例によると、金属フッ化物フラックス14を充填したパイプ状部材13をワーク表面のうち、メッキをしたい領域のみに載せることにより、メッキ対象領域を容易に選択できる。
(第4実施例)
メッキ対象のワークとして、第3実施例と同じもの、すなわち、冷間圧延鋼:SPCCの矩形板材を用いる。この矩形板材からなるワークの寸法も第3実施例と同じ(10×10×1t)である。また、メッキ金属をなす亜鉛アルミニウム合金としては融点が382℃である亜鉛−5重量%アルミニウム合金(共晶合金)を用いる。
そして、金属フッ化物フラックスとしては、第1〜第3実施例と同様に、CsF:35モル%、AlF3:65モル%からなる金属フッ化物系混合フラックス(溶解活性温度範囲:420℃〜480℃)を用いる。
亜鉛−5重量%アルミニウム合金を粒径100μ以下の粉末とし、この亜鉛アルミニウム合金粉末と金属フッ化物系混合フラックスの粉末とを混合する。ここで、その混合比は、亜鉛アルミニウム合金粉末:40重量%、金属フッ化物系混合フラックス粉末:60重量%である。この混合粉末を更に水に混合して、混合粉末:65重量%、水:35重量%の水溶液を作る。
第4実施例によるメッキ方法の処理工程は、先ず、有機溶剤を用いてワーク表面の油脂成分を除去する脱脂処理を行う。次に、矩形板材からなるワークの表面に上記混合粉末の水溶液を塗布する。
次に、ワークを乾燥炉内に搬入して、乾燥炉内の大気雰囲気中でワークを100℃の温度で2分間加熱して、ワーク表面の水分を飛ばし、ワークを乾燥する。
次に、ワークを温度430℃の加熱炉内に搬入して、加熱炉内の大気雰囲気中でワークを2分間加熱する。これにより、金属フッ化物系混合フラックスが溶解し、活性化して、ワークおよび亜鉛アルミニウム合金と反応する。これと同時に、亜鉛アルミニウム合金も溶解してワーク表面上を流動し、ワーク表面上にメッキ層を形成する。
次に、ワークを加熱炉外部へ取り出して大気中で自然冷却し、その後に、ワークを水洗いにより洗浄し、ワーク表面のフラックス滓を除去する。
(a)は本発明方法によりメッキ層を形成した鉄鋼材料(ワーク)の断面図、(b)は従来技術の方法によりメッキ層を形成した鉄鋼材料(ワーク)の断面図である。 本発明の第1実施例によるメッキ方法の工程流れ図である。 (a)は本発明の第3実施例により粉末状の金属フッ化物フラックスを充填したパイプ状部材の部分斜視図、(b)はこのパイプ状部材をワーク上に載せた状態を示す斜視図である。
符号の説明
10、15…鉄鋼材料(ワーク)、11…メッキ層、13…パイプ状部材、
14…粉末状の金属フッ化物フラックス。

Claims (5)

  1. 金属フッ化物フラックスを鉄鋼材料表面に塗布した後、前記鉄鋼材料表面に純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ層を直接形成することを特徴とする鉄鋼材料のメッキ方法。
  2. 金属フッ化物フラックスを鉄鋼材料表面に塗布した後、前記鉄鋼材料を大気雰囲気中にて純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ金属を溶解した金属浴中に浸漬し、これにより、前記鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成することを特徴とする鉄鋼材料のメッキ方法。
  3. 純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つからなるメッキ金属粉末と金属フッ化物フラックス粉末との混合粉末を作り、
    前記混合粉末を鉄鋼材料表面に塗布した後、前記混合粉末および前記鉄鋼材料を大気雰囲気中にて前記メッキ金属の融点より高い温度に加熱して、前記鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成することを特徴とする鉄鋼材料のメッキ方法。
  4. 純亜鉛、亜鉛アルミニュウム合金および純アルミニュウムのいずれか1つのメッキ金属からなるパイプ状部材の内部に金属フッ化物フラックスを充填し、
    前記金属フッ化物フラックスを充填した前記パイプ状部材を鉄鋼材料表面に載せた後に、
    前記パイプ状部材および前記鉄鋼材料を大気雰囲気中にて前記メッキ金属の融点より高い温度に加熱して、前記鉄鋼材料表面にメッキ層を直接形成することを特徴とする鉄鋼材料のメッキ方法。
  5. 前記金属フッ化物フラックスとして、CsF、KF、AlF3のうち、少なくとも2種からなる混合組成物を用いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の鉄鋼材料のメッキ方法。
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