JPH07108297A - 微生物を用いるポリビニルアルコールの分解方法及び廃水の処理方法 - Google Patents
微生物を用いるポリビニルアルコールの分解方法及び廃水の処理方法Info
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- JPH07108297A JPH07108297A JP25686493A JP25686493A JPH07108297A JP H07108297 A JPH07108297 A JP H07108297A JP 25686493 A JP25686493 A JP 25686493A JP 25686493 A JP25686493 A JP 25686493A JP H07108297 A JPH07108297 A JP H07108297A
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- Japan
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- genus
- pva
- waste water
- polyvinyl alcohol
- corynebacterium
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリビニルアルコール(PVA)を、コリネ
バクテリウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(R
hodococcus) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に
属する少なくとも一種以上の微生物で処理することを特
徴とするPVAの分解方法、及びPVAを含有する廃水
を、前記微生物で処理することを特徴とする廃水の処理
方法。 【効果】 特定のグラム陽性菌を用いてPVAを分解処
理することができる。
バクテリウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(R
hodococcus) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に
属する少なくとも一種以上の微生物で処理することを特
徴とするPVAの分解方法、及びPVAを含有する廃水
を、前記微生物で処理することを特徴とする廃水の処理
方法。 【効果】 特定のグラム陽性菌を用いてPVAを分解処
理することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
(以下「PVA」という。)を含有する廃水を活性汚泥
法、接触酸化法、酸化池法等の好気的生物処理によって
処理する際に、特定のグラム陽性菌を用いるPVAの分
解方法及びPVA含有廃水の処理方法に関する。
(以下「PVA」という。)を含有する廃水を活性汚泥
法、接触酸化法、酸化池法等の好気的生物処理によって
処理する際に、特定のグラム陽性菌を用いるPVAの分
解方法及びPVA含有廃水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成高分子のPVAについて細菌による
分解が以前より検討され、好気的生物処理に関しては特
公昭57-46915号公報、特公昭55-8238 号公報にシュード
モナス属、アシネトバクター属、エンテロバクター属等
のグラム陰性菌による処理方法がある。
分解が以前より検討され、好気的生物処理に関しては特
公昭57-46915号公報、特公昭55-8238 号公報にシュード
モナス属、アシネトバクター属、エンテロバクター属等
のグラム陰性菌による処理方法がある。
【0003】しかしながら、自然界における細菌はグラ
ム陽性菌とグラム陰性菌に大きく2つに分けられてい
る。従って、グラム陽性菌でのPVA分解処理が明らか
になれば、より好ましく生態系を維持しながらPVAの
分解処理が期待でき、かつ従来技術と相乗的な効果をも
たらすものと予想される。
ム陽性菌とグラム陰性菌に大きく2つに分けられてい
る。従って、グラム陽性菌でのPVA分解処理が明らか
になれば、より好ましく生態系を維持しながらPVAの
分解処理が期待でき、かつ従来技術と相乗的な効果をも
たらすものと予想される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定のグラ
ム陽性菌を用いるPVAの分解方法及びPVA含有廃水
の処理方法を提供することを目的とする。
ム陽性菌を用いるPVAの分解方法及びPVA含有廃水
の処理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、土壌等自
然界から広く微生物を探索したところ、コリネバクテリ
ウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rhodococc
us) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に属する菌
株が優れたPVA資化性をもつことを見出し、本発明を
完成するに至った。
然界から広く微生物を探索したところ、コリネバクテリ
ウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rhodococc
us) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に属する菌
株が優れたPVA資化性をもつことを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、PVAを、コリネバクテ
リウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rhodoco
ccus) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に属する
少なくとも一種以上の微生物で処理することを特徴とす
るPVAの分解方法、及びPVAを含有する廃水を、前
記微生物で処理することを特徴とする廃水の処理方法で
ある。
リウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rhodoco
ccus) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に属する
少なくとも一種以上の微生物で処理することを特徴とす
るPVAの分解方法、及びPVAを含有する廃水を、前
記微生物で処理することを特徴とする廃水の処理方法で
ある。
【0007】本発明に用いる微生物としては、コリネバ
クテリウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rho
dococcus) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に属
し、かつPVAを分解する能力を有するものであれば、
特に制限はない。かかる微生物としては、例えば Rhodo
coccus rhodochrous PVA012 株、Corynebacterium sp.
PVA017株、Corynebacterium sp. PVA039株、Caseobacte
r sp. PVA108株が挙げられる。
クテリウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rho
dococcus) 属又はカセオバクター(Caseobacter) 属に属
し、かつPVAを分解する能力を有するものであれば、
特に制限はない。かかる微生物としては、例えば Rhodo
coccus rhodochrous PVA012 株、Corynebacterium sp.
PVA017株、Corynebacterium sp. PVA039株、Caseobacte
r sp. PVA108株が挙げられる。
【0008】前記菌株の菌学的性質を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】以上生理生化学的同定、及び化学分類同定
試験より、BERGY'S MANUAL OF Systematic Bacteriolog
y Volume 2を参照したところ、PVA012株は1472、1477及
び1478頁から Rhodococcus rhodochrousと同定され、PV
A017株、PVA039株は1266及び1267頁からCorynebacteriu
m sp. と同定され、PVA108株は1318及び1319頁からCase
obacter sp. と同定された。
試験より、BERGY'S MANUAL OF Systematic Bacteriolog
y Volume 2を参照したところ、PVA012株は1472、1477及
び1478頁から Rhodococcus rhodochrousと同定され、PV
A017株、PVA039株は1266及び1267頁からCorynebacteriu
m sp. と同定され、PVA108株は1318及び1319頁からCase
obacter sp. と同定された。
【0011】これらのPVA分解菌は、通商産業省工業
技術院生命工学工業技術研究所にRhodococcus rhodochr
ous PVA012株(FERM P−13852 )、Corynebacterium s
p. PVA017株(FERM P−13853 )、Corynebacterium sp.
PVA039株(FERM P−13854 )、Caseobacter sp. PVA10
8株(FERM P−13851 )として寄託され保管されてい
る。
技術院生命工学工業技術研究所にRhodococcus rhodochr
ous PVA012株(FERM P−13852 )、Corynebacterium s
p. PVA017株(FERM P−13853 )、Corynebacterium sp.
PVA039株(FERM P−13854 )、Caseobacter sp. PVA10
8株(FERM P−13851 )として寄託され保管されてい
る。
【0012】本発明の対象となるPVAを含有する廃水
としては、例えば繊維加工における経糸糊洗浄廃水、紙
加工のサイジング廃水が挙げられる。本発明において
は、pH4〜10、好ましくはpH5〜8で処理を行い、
処理温度は、通常5〜40℃、好ましくは15〜35℃であ
り、処理時間は、通常2時間〜6日、好ましくは5時間
〜1日である。
としては、例えば繊維加工における経糸糊洗浄廃水、紙
加工のサイジング廃水が挙げられる。本発明において
は、pH4〜10、好ましくはpH5〜8で処理を行い、
処理温度は、通常5〜40℃、好ましくは15〜35℃であ
り、処理時間は、通常2時間〜6日、好ましくは5時間
〜1日である。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるも
のではない。 (実施例1)以下の成分のPVA人工濁水を作り、液体
培地で前培養したコリネバクテリウム属、ロードコッカ
ス属、カセオバクター属の菌をそれぞれPVA人工濁水
200ml 当たり前培養液(菌体を含む)1mlを接種し、30
℃で8日間処理し、PVAの減少をヨウ素法及び全炭素
量の減少を全有機炭素測定装置で追跡し、PVAの分解
を測定した。
明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるも
のではない。 (実施例1)以下の成分のPVA人工濁水を作り、液体
培地で前培養したコリネバクテリウム属、ロードコッカ
ス属、カセオバクター属の菌をそれぞれPVA人工濁水
200ml 当たり前培養液(菌体を含む)1mlを接種し、30
℃で8日間処理し、PVAの減少をヨウ素法及び全炭素
量の減少を全有機炭素測定装置で追跡し、PVAの分解
を測定した。
【0014】PVA 5g NH4NO3 5g KH2PO4 1g NaCl 0.5g MgSO4・7H2O 0.5g pH7.3 (1N NaOH,HClで調整) 以上を蒸留水1Lに溶解する。
【0015】結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、特定のグラム陽性菌を
用いてPVAを分解処理することができる。
用いてPVAを分解処理することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:15) (C12N 1/20 C12R 1:01) (72)発明者 佐藤 英幸 長野県上伊那郡南箕輪村3685−2 大明化 学工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコールを、コリネバクテ
リウム(Corynebacterium) 属、ロードコッカス(Rhodoco
ccus) 属又はカセオバクター(Caseobacter)属に属する
少なくとも一種以上の微生物で処理することを特徴とす
るポリビニルアルコールの分解方法。 - 【請求項2】 ポリビニルアルコールを含有する廃水
を、コリネバクテリウム(Corynebacterium) 属、ロード
コッカス(Rhodococcus) 属又はカセオバクター(Caseoba
cter) 属に属する少なくとも一種以上の微生物で処理す
ることを特徴とする廃水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25686493A JP3472787B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 微生物を用いるポリビニルアルコールの分解方法及び廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25686493A JP3472787B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 微生物を用いるポリビニルアルコールの分解方法及び廃水の処理方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003274162A Division JP3757287B2 (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 微生物を用いるポリビニルアルコールの分解方法尾及び廃水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07108297A true JPH07108297A (ja) | 1995-04-25 |
JP3472787B2 JP3472787B2 (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=17298481
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25686493A Expired - Lifetime JP3472787B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 微生物を用いるポリビニルアルコールの分解方法及び廃水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3472787B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1621609A1 (en) * | 2004-07-30 | 2006-02-01 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | PVA-decomposing bacteria and method for decomposing PVA |
CN1293183C (zh) * | 2005-01-20 | 2007-01-03 | 江南大学 | 一种生化法降解聚乙烯醇的方法 |
CN104496037A (zh) * | 2014-11-24 | 2015-04-08 | 镇江拜因诺生物科技有限公司 | 一种复合菌群处理印染废水的方法 |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP25686493A patent/JP3472787B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1621609A1 (en) * | 2004-07-30 | 2006-02-01 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | PVA-decomposing bacteria and method for decomposing PVA |
CN1293183C (zh) * | 2005-01-20 | 2007-01-03 | 江南大学 | 一种生化法降解聚乙烯醇的方法 |
CN104496037A (zh) * | 2014-11-24 | 2015-04-08 | 镇江拜因诺生物科技有限公司 | 一种复合菌群处理印染废水的方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3472787B2 (ja) | 2003-12-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |