JPH0710821B2 - アミノエチルスルホン酸の製造方法 - Google Patents

アミノエチルスルホン酸の製造方法

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JPH0710821B2
JPH0710821B2 JP26077786A JP26077786A JPH0710821B2 JP H0710821 B2 JPH0710821 B2 JP H0710821B2 JP 26077786 A JP26077786 A JP 26077786A JP 26077786 A JP26077786 A JP 26077786A JP H0710821 B2 JPH0710821 B2 JP H0710821B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、クロルエチルアミン塩酸塩と亜硫酸ナトリウ
ムとを反応させてアミノエチルスルホン酸を製造する
際、合成液中に混入してくる無機塩類、特に塩化ナトリ
ウム、硫酸ナトリウムなどを効果的に除去し、高純度の
アミノエチルスルホン酸を製造する方法に関するもので
ある。
アミノエチルスルホン酸は、タウリンとして知られてい
る化合物で、心筋梗そく、動脈硬化、肝機能障害などに
対して、予防、治癒効果を有するものとして知られてい
るものである。
[従来の技術] 有機物と無機塩を分離する際、有機物と無機塩との溶解
度差を利用して有機物を冷却晶析させることにより有機
物を無機塩より分離する方法は極めて一般的な分離方法
である。しかし、この方法を用いてアミノエチルスルホ
ン酸を該合成液中に存在する塩化ナトリウムおよび硫酸
ナトリウムより分離する際、例えば該合成液を10℃未満
に冷却し、アミノエチルスルホン酸を晶析させ分離を行
う場合は結晶中に上記無機塩が多量に混入し、さらに一
般に行われている再結晶法によりアミノエチルスルホン
酸の精製を行っても上記無機塩を容易に除去することは
できない。そこで、上記無機塩を含まない高純度のアミ
ノエチルスルホン酸を得る方法として、電気透析による
方法を特願昭59−164893で提案したが、この方法による
と高純度のアミノエチルスルホン酸が得られる程度まで
電気透析を行えば、かなりの量のアミノエチルスルホン
酸が濃縮液側に流出する欠点がある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明が解決しようとする問題点は、上記従来技術の電
気透析法で流出するアミノエチルスルホン酸を回収し
て、高純度のアミノエチルスルホン酸を効率的に製造す
ることである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記欠点を克服するため鋭意検討を重ね
た結果、二段電気透析法を採用することによって上記問
題点を解決できることを見い出し本発明を完成させるに
至った。本発明の二段電気透析法とは、第一段の電気透
析において、クロルエチルアミン塩酸塩と亜硫酸ナトリ
ウムによりアミノエチルスルホン酸を合成した反応液
を、透析膜としてアニオン交換膜およびカチオン交換膜
を組合わせて構成された第一電気透析装置に供給して、
第一段の電気透析を行い、無機塩を除去した第一脱塩液
と無機塩を含有する第一濃縮液に分けて、第一脱塩液か
らアミノエチルスルホン酸を効果的に分離するととも
に、第一濃縮液を上記第一電気透析装置と同様の第二電
気透析装置にかけて第二段の電気透析を行い、第二脱塩
液と第二濃縮液とに分けて、第二脱塩液をアミノエチル
スルホン酸の合成系または電気透析系へリサイクルし、
第一濃縮液中に漏洩したアミノエチルスルホン酸を回収
する方法である。
即ち本発明は、クロルエチルアミン塩酸塩と亜硫酸ナト
リウムを反応させてアミノエチルスルホン酸を製造する
に際し、主として塩化ナトリウムおよび硫酸ナトリウム
からなる無機塩を含有する合成液を透析膜としてアニオ
ン交換膜およびカチオン交換膜を組合わせて構成された
第一電気透析装置に供給して第一段の電気透析を行い、
上記無機塩を含有する合成液から、無機塩を除去した第
一脱塩液と無機塩を含有する第一濃縮液とに分けて、第
一脱塩液からアミノエチルスルホン酸を分離するととも
に、第一濃縮液を上記第一電気透析装置と同様の第二電
気透析装置にかけて第二段の電気透析を行い、第二脱塩
液と第二濃縮液とに分けて、第二脱塩液をアミノエチル
スルホン酸の合成系または電気透析系へリサイクルする
アミノエチルスルホン酸の製造方法である。
[作用および発明の効果] 本発明の方法によれば、比較的簡単な操作によって塩化
ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩を含有する合成
液からアミノエチルスルホン酸を効果的に分離でき、ま
た、電気透析中に漏洩したアミノエチルスルホン酸も効
果的に回収ができる。しかも、電気透析時において上記
無機塩とともに水の一部も除去されてアミノエチルスル
ホン酸の精製と同時に濃縮も行われるためアミノエチル
スルホン酸の回収操作上一段と有利である。
つぎに本発明の方法を第1図によって具体的に説明す
る。なお第1図に示す装置は本発明の方法において使用
される第一電気透析装置の単なる一例を示すものであっ
て、本発明の主旨を逸脱しない範囲において必要に応じ
て種々の変更をなしうるものであることはもちろんであ
る。また、第二電気透析装置も第一電気透析装置と同様
に示される。第1図において1は第一電気透析槽で、そ
の内部は交互に設けられたカチオン交換膜Cおよびアニ
オン交換膜Aよりなるイオン交換膜によって複数個の室
に区画されており、その一端には電極(+)4が、また
他の一端には電極(−)5が設けられている。これらの
イオン交換膜としては必ずしも特定のものに限定される
ものではなく、縮合系、重合系、均一系、不均一系など
の種々のものが使用可能である。例えば、カチオン交換
膜としてはネオセプタCM−2(徳山曹達株式会社製)、
ネオセプタCL−25T(徳山曹達株式会社製)、アニオン
交換膜としてはネオセプタAM−3(徳山曹達株式会社
製)、ネオセプタACH−45T(徳山曹達株式会社製)など
があげられる。
しかして、前述の複数個の室のうち陽極側をアニオン交
換膜Aで、陰極側をカチオン交換膜Cで仕切られた第一
脱塩液室2に処理すべき主として塩化ナトリウムおよび
硫酸ナトリウムなどの無機塩不純物を含むアミノエチル
スルホン酸合成液6を供給し、一方第一濃縮室3には電
解質溶液7、好ましくは除去すべき主たる無機塩である
塩化ナトリウムの水溶液を供給して陽極4及び陰極5よ
り直流電流を通ずる。第一脱塩液室2内のカチオンはカ
チオン交換膜Cを通り隣接する第一濃縮液室3に移動
し、アニオンはアニオン交換膜Aを通り隣接する第一濃
縮液室3に移動する。したがって、第一脱塩液中の無機
塩は一方的にアミノエチルスルホン酸から分離されて第
一濃縮液へ移動する結果となり、適当な時間電気透析を
行えば第一脱塩液室2からは無機塩を殆ど含まない第一
脱塩液8が得られる。しかも、イオンの移動に伴って水
も第一脱塩液室2から第一濃縮液室3に一部移動するの
で、電気透析を行う前より濃縮された第一脱塩液8が得
られる。また、これらの第一脱塩液8または第一濃縮液
9は必要に応じてそれぞれ第一脱塩液室2または第一濃
縮液室3からその一部を抜き出し、そのままもしくは液
組成を調整したのち再び元の各室に循環させてもよく、
または循環させることなく連続的にそれぞれの各室内を
通過させて処理してもさしつかえない。
また、第一段の電気透析を行う際アミノエチルスルホン
酸の電気泳動および濃度差拡散により第一脱塩液室2か
ら第一濃縮液室3にアミノエチルスルホン酸が漏洩する
が、この漏洩したアミノエチルスルホン酸を回収するた
め、第一濃縮液を第二段の電気透析への供給液として第
一電気透析装置と同様の第二電気透析装置に供給し、第
一段の電気透析と同様の電気透析処理を行う。第二脱塩
液の中の無機塩は第一段の電気透析と同様、一方的にア
ミノエチルスルホン酸から分離されて第二濃縮液へ移動
する結果となり、適当な時間電気透析を行えば第二脱塩
液室からは無機塩を殆ど含まない第二脱塩液が得られ
る。しかも、イオンの移動に伴って水も第二脱塩液室か
ら第二濃縮液室に一部移動するので、電気透析を行う前
より濃縮された第二脱塩液が得られる。また、これらの
第二脱塩液または第二濃縮液は必要に応じてそれぞれ第
二脱塩液室または第二濃縮液室からその一部を抜き出
し、そのままもしくは液組成を調整したのち再び元の各
室に循環させてもよく、または循環させることなく連続
的にそれぞれの各室内を通過させて処理してもさしつか
えない。
このようにして無機塩が分離され且つアミノエチルスル
ホン酸の濃縮された第一脱塩液からは冷却晶析などの公
知の手段によって目的とする高純度のアミノエチルスル
ホン酸が得られる。また、第二脱塩液は第一段の電気透
析において漏洩したアミノエチルスルホン酸を回収した
ものであり、アミノエチルスルホン酸の濃度が低いため
冷却晶析などの手段によっては分離が困難であるか、ま
たは分離する効果が少い。そのため無機塩が分離された
第二脱塩液は、アミノエチルスルホン酸の合成系に、す
なわち亜硫酸ナトリウムを溶解する水の一部としてリサ
イクルして用い、結果としてアミノエチルスルホン酸の
回収が行われる。
第一段の電気透析にかける合成液のアミノエチルスルホ
ン酸濃度は特に制限はないが、電気透析により水が移動
しアミノエチルスルホン酸が濃縮されるため、電気透析
温度におけるアミノエチルスルホン酸の溶解度をこえる
ようになると結晶の析出がおきる。したがって第一段の
電気透析中にアミノエチルスルホン酸の結晶が第一電気
透析槽内で析出しないように第一段の電気透析温度およ
びアミノエチルスルホン酸濃度を適当に保つことが必要
である。第一段の電気透析温度が50℃程度、電気透析後
の第一脱塩液中のアミノエチルスルホン酸の濃度が17〜
19%になるようにするのが好ましい。
第一段の電気透析温度はイオン交換膜の使用可能温度範
囲内で行い、常温〜55℃での範囲内で、好ましくは45〜
53℃で行うのが望ましい。55℃より高くなるとイオン交
換膜の使用温度範囲をこえるので望ましくない。温度が
低いとアミノエチルスルホン酸の結晶が析出するためア
ミノエチルスルホン酸の濃度をあげることができず好ま
しくない。
第一段の電気透析終了後の第一脱塩液中のアミノエチル
スルホン酸の濃度を17〜19%にする。50℃でのアミノエ
チルスルホン酸の水に対する溶解度が18%であり、これ
以上濃度が高くなると電気透析槽内でアミノエチルスル
ホン酸の析出がおこりイオン交換膜をいためることとな
る。濃度が低いと歩留まりが低く効率がよくない。
第一段の電気透析終了後の第一脱塩液のアミノエチルス
ルホン酸の濃度を17〜19%にするためには第一段の電気
透析の水の移動量および合成液のアミノエチルスルホン
酸濃度、無機塩濃度等にもよるが、第一段の電気透析開
始時のアミノエチルスルホン酸濃度を10〜14%程度にす
るのが望ましい。合成液のアミノエチルスルホン酸濃度
が高い場合、合成液を水で希釈して調整を行う。この際
無機塩が分離された第二脱塩液は第一段の電気透析にお
いて漏洩したアミノエチルスルホン酸を回収したもので
あり、アミノエチルスルホン酸の濃度が低く、冷却晶析
などの手段によっては分離が困難であるか、または分離
する効果が少いため、無機塩が分離された第二脱塩液
は、第1脱塩液を冷却晶析させて結晶を除去した後の濾
液と混合して、合成液のアミノエチルスルホン酸を濃度
調整する水のかわりとして電気透析系にリサイクルして
用いることが可能であり、結果としてアミノエチルスル
ホン酸の回収が行われる。
電気透析処理条件としては、電気透析温度は55℃以下、
電流密度はイオン交換膜1dm2あたり4.5A以下程度に選ぶ
のが適当である。
なお、第一段、第二段の電気透析槽ともに前述のアニオ
ン交換膜A、カチオン交換膜Cを多数設けることによっ
て、反応生成液の電気透析処理を著しく能率化すること
ができる。
第一段の電気透析処理を行った第一脱塩液を通常の冷却
晶析をすることによって日本薬局方(第八改正)の規格
値に合格する精製アミノエチルスルホン酸を得ることが
できる。
本発明の製造方法は、亜硫酸ナトリウム水溶液にクロル
エチルアミン塩酸塩水溶液を加え加熱するような方法で
ある。すなわち、クロルエチルアミン塩酸塩とこれに対
し1〜1.3倍モルの亜硫酸ナトリウムを常温〜沸点まで
の温度で反応させると生成したアミノエチルスルホン酸
を含有する合成液が得られる。この方法による合成液に
は、アミノエチルスルホン酸が5〜30重量%、塩化ナト
リウムが1〜28重量%、硫酸ナトリウムが1〜10重量%
含有されている。合成液を二段電気透析処理することに
よって合成液中の塩化ナトリウムおよび硫酸ナトリウム
を分離し、第一段の電気透析によって得られた第一脱塩
液を攪はんを伴った外部冷却のような通常の方法で冷却
晶析をするとアミノエチルスルホン酸が析出してくるの
で遠心分離等の適宜の方法により分離される。分離され
た結晶を通常結晶重量の0.5〜5倍量の洗浄水を用いて
洗浄することによって、アミノエチルスルホン酸中の塩
化ナトリウムおよび硫酸ナトリウム含量がそれぞれ日本
薬局方(第八改正)の規格値を充足するようなアミノエ
チルスルホン酸の結晶が得られる。また、第二段の電気
透析によって得られた第二脱塩液は前記濾液と混合して
アミノエチルスルホン酸の合成系に、すなわち亜硫酸ナ
トリウムを溶解する水の一部としてリサイクルして用
い、または、合成液のアミノエチルスルホン酸を濃度調
整する水のかわりとして電気透析系にリサイクルして用
いることにより、第一段の電気透析において第一濃縮液
側に漏洩したアミノエチルスルホン酸の回収を行う。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
らは単なる例示であり、本発明がこれら実施例に限定さ
れるものでないことはもちろんである。
実施例1 攪はん機、温度計、滴下漏斗および冷却管を備えた30
フラスコ中で水20.00kgを窒素バブリングと同時に昇温
して35℃とし、これに亜硫酸ナトリウム4.93kg(純度9
4.0%、硫酸ナトリウム6%を含む)を溶解させて亜硫
酸ナトリウム水溶液を調整した。これに80%クロルエチ
ルアミン塩酸塩水溶液5.08kgを53〜56℃で6時間かけて
徐々に滴下し、その後55℃に3時間保った。次いで、温
度を上げ65℃で2時間、80℃で2時間、90℃で2時間、
沸点で1時間反応を行い、アミノエチルスルホン酸合成
液を得た。以上の反応はすべて窒素シール下で行った。
この合成液中にはアミノエチルスルホン酸4.09kg(13.6
重量%)、塩化ナトリウム3.96kg(13.2重量%)、硫酸
ナトリウム0.30kg(1.0重量%)を含有しており、この
合成でのアミノエチルスルホン酸への転化率は93.4モル
%であった。
この合成液6kg(アミノエチルスルホン酸816.0g、塩化
ナトリウム792.0g、硫酸ナトリウム60.0gを含む)に水1
300gを加えてアミノエチルスルホン酸濃度を11.2%に調
整して第一脱塩液室に供給し、また、7.8%塩化ナトリ
ウム水溶液2.5kg(塩化ナトリウム195.0g)を第一濃縮
液室に供給し、第一段の電気透析にかける溶液を調整し
た。
これらの溶液を有効膜面積1枚あたり2dm2のネオセプタ
AM−3(アニオン交換膜、徳山曹達株式会社製)および
ネオセプタCM−2(カチオン交換膜、徳山曹達株式会社
製)を用い膜間隔0.75mm、10対で構成された第1図に示
されるような第一電気透析装置を用い、第一脱塩液室に
はアミノエチルスルホン酸合成液を供給し、第一濃縮液
室には7.8%塩化ナトリウム水溶液を供給し第一段の電
気透析を行った。電気透析時の温度50℃、電流密度4.5A
/dm2でアミノエチルスルホン酸合成液を処理量0.06/H
r・dm2で4.5時間循環させた。
第一段の電気透析によって得られた第一脱塩液の組成は
アミノエチルスルホン酸18.2重量%(797.2g)、塩化ナ
トリウム0.2重量%(7.9g)、硫酸ナトリウム0.6重量%
(27.0g)であった。アミノエチルスルホン酸中の塩化
ナトリウムは99.0重量%が透析分離され、硫酸ナトリウ
ムは55.2重量%が透析分離された。また、第一濃縮液中
へのアミノエチルスルホン酸の漏洩は2.3重量%であっ
た。
第一脱塩液を3℃まで冷却し、アミノエチルスルホン酸
を晶析分離した。晶析分離した結晶重量と同量の洗浄水
を用いて洗浄した。純度99.9%以上のアミノエチルスル
ホン酸558gが得られ、アミノエチルスルホン酸中の塩化
ナトリウム26ppm、硫酸ナトリウムは20ppmであった。
実施例2 実施例1と同様にして第一段の電気透析を行うととも
に、実施例1で得られた第一濃縮液を第二脱塩液室に供
給し、また、7.8%塩化ナトリウム水溶液を第二濃縮液
室に供給し、第一電気透析装置と同様の第二電気透析装
置を用いて第二段の電気透析を行った。
第一段の電気透析によりアミノエチルスルホン酸18.2重
量%(797.2g)、塩化ナトリウム0.2重量%(7.9g)、
硫酸ナトリウム0.6重量%(27.0g)の組成の第一脱塩液
が得られ、第二段の電気透析によりアミノエチルスルホ
ン酸1.0重量%(18.7g)、塩化ナトリウム0.4重量%
(7.5g)、硫酸ナトリウム0.8重量%(14.9g)の組成の
第二脱塩液が得られた。
第一段の電気透析により、99.0重量%の塩化ナトリウ
ム、55.2重量%の硫酸ナトリウムが分離され、第二段の
電気透析により、99.2重量%の塩化ナトリウム、54.8重
量%の硫酸ナトリウムが分離された。また、第一濃縮液
へのアミノエチルスルホン酸の漏洩は2.3重量%、第二
濃縮液へのアミノエチルスルホン酸の漏洩は1.6重量%
であり、生成したアミノエチルスルホン酸の実質的なロ
スは0.1重量%以下であった。
実施例3 実施例2において得られた第一脱塩液を冷却晶析し、ア
ミノエチルスルホン酸を分離した濾液と第二脱塩液を混
合し、リサイクル液とした。
亜硫酸ナトリウムを溶解させる水のかわりに前記リサイ
クル液を26.0kg用いたほかは実施例1と同様のアミノエ
チルスルホン酸合成を行い、アミノエチルスルホン酸5.
15kg(14.3重量%)、塩化ナトリウム4.02kg(11.2重量
%)、硫酸ナトリウム0.32kg(0.9重量%)を含有する
合成液を得た。この合成でのアミノエチルスルホン酸へ
の転化率は93.1モル%であった.また、第一脱塩液室に
供給する合成液5.00kgを希釈する水のかわりに前記リサ
イクル液2.50kgを用いてアミノエチルスルホン酸濃度を
10.9%に調整した。これらの操作以外は実施例2と同様
の操作を行った。
第一段の電気透析によりアミノエチルスルホン酸18.5重
量%(798.4g)、塩化ナトリウム0.13重量%(5.6g)、
硫酸ナトリウム0.56重量%(24.0g)の組成の第一脱塩
液が得られ、第二段の電気透析によりアミノエチルスル
ホン酸1.0重量%(18.7g)、塩化ナトリウム0.3重量%
(5.4g)、硫酸ナトリウム0.8重量%(14.2g)の組成の
第二脱塩液が得られた。
第一段の電気透析により、99.0重量%の塩化ナトリウ
ム、53.0重量%の硫酸ナトリウムが分散され、第二段の
電気透析により、99.4重量%の塩化ナトリウム、57.0重
量%の硫酸ナトリウムが分離された。また、第一濃縮液
へのアミノエチルスルホン酸の漏洩は2.4重量%、第二
濃縮液へのアミノエチルスルホン酸の漏洩は1.6重量%
であり、生成したアミノエチルスルホン酸の実質的なロ
スは0.1重量%以下であった。
第一脱塩液を3℃まで冷却し、アミノエチルスルホン酸
を晶析分離した。晶析分離した結晶重量と同量の洗浄水
を用いて洗浄した。純度99.9%以上のアミノエチルスル
ホン酸551gが得られ、アミノエチルスルホン酸中の塩化
ナトリウムは21ppm、硫酸ナトリウムは19ppmであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は第一電気透析装置の一実施例を示す図である。 図において各符号は次の意味を示す。 A:アニオン交換膜、C:カチオン交換膜、1:第一電気透析
槽、2:第一脱塩液室、3:第一濃縮液室、4:陽極、5:陰
極、6:合成液、7:電解質溶液、8:第一脱塩液、9:第一濃
縮液、10:陽極液、11:陰極液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロルエチルアミン塩酸塩と亜硫酸ナトリ
    ウムを反応させてアミノエチルスルホン酸を製造するに
    際し、主として塩化ナトリウムおよび硫酸ナトリウムか
    らなる無機塩を含有する合成液を透析膜としてアニオン
    交換膜およびカチオン交換膜を組合わせて構成された第
    一電気透析装置に供給して第一段の電気透析を行い、上
    記無機塩を含有する合成液から、無機塩を除去した第一
    脱塩液と無機塩を含有する第一濃縮液とに分けて、第一
    脱塩液からアミノエチルスルホン酸を分離するととも
    に、第一濃縮液を上記第一電気透析装置と同様の第二電
    気透析装置にかけて第二段の電気透析を行い、第二脱塩
    液と第二濃縮液とに分けて、第二脱塩液をアミノエチル
    スルホン酸の合成系または電気透析系へリサイクルする
    ことを特徴とするアミノエチルスルホン酸の製造方法。
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