JPH0710808B2 - o−フタル酸ジエステル二量化反応生成物の分離回収方法 - Google Patents

o−フタル酸ジエステル二量化反応生成物の分離回収方法

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JPH0710808B2
JPH0710808B2 JP63008049A JP804988A JPH0710808B2 JP H0710808 B2 JPH0710808 B2 JP H0710808B2 JP 63008049 A JP63008049 A JP 63008049A JP 804988 A JP804988 A JP 804988A JP H0710808 B2 JPH0710808 B2 JP H0710808B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、o−フタル酸ジエステルの二量化反応により
生成した反応液から3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸テトラエステルを分離回収したのち、さらに、
2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエス
テルを分離回収する方法に関するものである。
[発明の背景] ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルが、二価パ
ラジウム塩を含む触媒の存在下、分子状酸素を含む気体
を反応系に供給しながらo−フタル酸ジエステルを加熱
し、これによりo−フタル酸ジエステルを二量化して得
られることは公知であり、その方法は例えば、特公昭50
−31148号公報に記載されている。
上記の製造法では、二量化物として3,4,3′,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸テトラエステル(以下、s−BP
TTと略記することがある)が高い選択率で得られるが、
その他にも2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
テトラエステル(以下、a−BPTTと略記することがあ
る)、ビフェニルトリカルボン酸トリエステル(3,3′,
4′−ビフェニルトリカルボン酸トリエステルおよび4,
3′,4′−ビフェニルトリカルボン酸トリエステル)、
および高沸点生成物などが副生する。
主生成物である3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボ
ン酸テトラエステルは、耐熱性およびその他の化学的お
よび物理的特性に優れた芳香族ポリイミドの原料モノマ
ーのひとつとして有用な化合物であるので、高純度のs
−BPTTを得るために、上述のような異性体および副生成
物を含む反応液からs−BPTTを分離回収する方法が種々
提案され、実施されている。
一方、副生する異性体のa−BPTTは、可溶性芳香族ポリ
イミドの原料モノマーとして有用であり、上記反応液か
ら効率よく分離回収する方法の開発が望まれる。可溶性
芳香族ポリイミドには、ワニスあるいは導電性ペースト
組成物の原料としての用途がある。
[発明の目的] 本発明は、o−フタル酸ジエステルの二量化反応により
生成した反応液から、選択的に3,4,3′,4−ビフェニル
テトラカルボン酸テトラエステルを晶析分離して回収し
たのち、さらにその母液に残存する2,3,3′,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸テトラエステルを効率良く分離
回収する、o−フタル酸ジエステル二量化反応生成物の
分離回収方法を提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、o−フタル酸ジエステルの二量化反応により
生成した反応液から、未反応のo−フタル酸ジエステル
を除去してその含有量を1.0重量%以下とした反応生成
物混合物を得、次いで、上記反応物混合物を、20〜50℃
の温度範囲にて溶媒を用いた晶析操作にかけて選択的に
3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエス
テルを分離回収したのち、 その母液から2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸テトラエステルを分離回収することを特徴とするo−
フタル酸ジエステル二量化反応生成物の分離回収方法に
ある。
本発明の分離回収方法の好ましい態様は、下記の通りで
ある。
(1)上記母液を−10〜40℃の範囲の温度にて溶媒を用
いた晶析操作にかけることを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載のo−フタル酸ジエステル二量化反応生成物
の分離回収方法。
(2)上記母液を塔底圧力20トール以下、塔底温度340
℃以下の条件下で精留塔にて蒸留することを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載のo−フタル酸ジエステル二
量化反応生成物の分離回収方法。
[発明の詳細な記述] 本発明は、二価パラジウム塩を含む触媒の存在下に分子
状酸素を含む気体を反応系に供給しながらo−フタル酸
ジエステルを加熱し、該o−フタル酸ジエステルを二量
化して得られる反応液から3,4,3′,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸テトラエステル(s−BPTT)を分離回収
したのち、さらに2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸テトラエステル(a−BPTT)を分離回収する場合
に、有利に適用することができる。
上述のo−フタル酸エステルは、o−フタル酸ジメチル
であることが好ましい。
次に、本発明のs−BPTTとa−BPTTとの分離精製方法
を、必要に応じて添付した図面を参照しながら詳しく説
明する。
第1図は、o−フタル酸ジエステルを二量化して得られ
た生成物の混合物から、s−BPTTとa−BPTTとを分離回
収する工程を示すフローシートである。
o−フタル酸ジエステルを二量化して得られた生成物の
混合物は、まず触媒を分離する工程に付されたのち、第
1図のライン11より薄膜蒸発機12に導入され、ここで未
反応o−フタル酸ジエステルがライン13より留去され
る。残液(反応生成物混合物)に含有される未反応o−
フタル酸ジエステルは、1.0重量%以下であることが必
要であり、さらに0.5重量%以下であることが好まし
い。未反応o−フタル酸ジエステルが1.0重量%よりも
多く含まれている反応生成物混合物に対して後述の晶析
操作を行なった場合には、未反応o−フタル酸ジエステ
ルがビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルを溶解
するために収率が低下し、好ましくない。留去された未
反応o−フタル酸ジエステルは、所望により精製された
のち、再び二量化反応の原料として使用することができ
る。
次いで、上記の反応生成物混合物はライン14を介して別
の薄膜蒸発機15に導入される。薄膜蒸発機15では、反応
生成物混合物中の高沸点生成物(樹脂状物、三量化物な
どの高沸点副生物など)の含有量が低減し、s−BPTTの
含有量が上昇した留分が得られ、この留分はライン16を
通って晶析用溶媒混合装置17に導入される。高沸点生成
物からなる残渣はライン18により系外へ排出される。上
記の操作は本発明の方法において必須ではないが、s−
BPTTを効率よく分離精製するために有効な操作である。
晶析用溶媒混合装置17にはライン19よりも晶析用溶媒が
吸収されて、前記のライン16から導入された留分と混合
され反応生成物溶液となる。この反応生成物溶液は、次
いで晶析装置20に移され、ここでs−BPTTを選択的に晶
析する。この晶析物は、次いで遠心分離装置21に移さ
れ、ここでs−BPTTは分離され、ライン22から系外に回
収される。
本発明において、s−BPTTの晶析操作は、20〜50℃の温
度範囲にて行なうことが必要であり、さらに25〜50℃の
温度範囲にて行なうことが好ましい。50℃を超える場合
には母液に残留するs−BPTTの量が増加し、20℃未満の
場合にはa−BPTTおよびビフェニルトリカルボン酸トリ
エステルがともに析出しa−BPTTの収率が低減すること
があるので、ともに好ましくない。
晶析用溶媒として使用できる溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノールなどの炭素数1〜6の低級アルコー
ル、エーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、メチル
セロソルブ、ニトロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭
素、アセトン、酢酸メチル、エタノール・エーテル混合
物などの有機溶媒を挙げることができるが、炭素数1〜
4の低級アルコールを好適に使用することができる。
遠心分離装置21に残る母液には、a−BPTT、ビフェニル
トリカルボン酸トリエステル、および高沸点生成物が残
り、またs−BPTTも残存する。
本発明では、次に、上記母液に残存するa−BPTTを分離
回収する。上記母液は、そのまま後述のa−BPTT分離回
収工程に供することもできるが、s−BPTTの晶析溶媒を
除去して濃縮することが好ましい。
上記母液の濃縮は、該母液をライン23により溶媒回収塔
24に移し、ここで晶析溶媒を蒸留除去して行なうことが
好ましい。この溶媒は、ライン25を利用して晶析用溶媒
混合装置17に戻すことによって、繰り返し晶析用溶媒と
して用いることができる。
溶媒回収塔24に残った残留液(濃縮母液)は、a−BPT
T、ビフェニルトリカルボン酸トリエステル、s−BPT
T、および高沸点生成物からなる混合物であり、この濃
縮母液は、次にライン26により精留塔27に移される。精
留塔27において、濃縮母液は精留され、これによりa−
BPTTとビフェニルトリカルボン酸トリエステルとを選択
的に留出回収する。
上記の精留は、塔底圧力20トール以下、塔底温度350℃
以下の条件下に実施することが好ましく、塔底圧力10ト
ール以下、塔底温度300℃以下の条件下に実施すること
が特に好ましい。圧力または温度が、上記の値より高い
場合には、s−BPTTおよびa−BPTTの脱炭酸(熱劣化)
が発生しやすくなる。
上述の条件で精留を行なうために、精留塔には圧力損失
が少ない充填物を使用することが好ましい。上記充填物
の圧力損失は、6mmHg/m以下であることが好ましく、さ
らに3mmHg/m以下であることが特に好ましい。このよう
な充填物は、圧力低下の少ない特殊な細線で構成された
網材であることが好ましく、このような網材としスルザ
ーBXパッキング(住友重機械工業(株)より入手可
能)、ROMDOPAK(月島機械製作所(株)製)、およびジ
ュアルパック(日本機械化学(株)製)などを挙げるこ
とができるが、スルザーBXパッキングが好ましい。
次に、上記精留塔27の塔頂部に得られるa−BPTTとビフ
ェニルトリカルボン酸トリエステルとの混合物をライン
28より取り出し、a−BPTT分離回収工程に供する。
なお、精留塔27にて塔底液として得られたs−BPTT(3,
4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステ
ル)含有量の増加した缶液(通常は、同時に高沸点生成
物の量も増加している)は、次に、ライン29を介して、
ライン14にて供給されている反応生成物混合物に混合さ
れ、薄膜蒸発機15に導入され、前記と同様なs−BPTTの
分離回収操作に供される。上記缶液をライン14にではな
く、薄膜蒸発機15に直接供給してもよいことは勿論であ
る。
上記ライン28から取り出されたa−BPTTとビフェニルト
リカルボン酸トリエステルとの混合物からa−BPTTを分
離回収する方法としては、晶析、精留、または加水分解
後に晶析するなどの方法を挙げることができる。
上記ライン28から取り出された混合物からのa−BPTTの
分離回収を晶析により行なう場合には、該混合物を晶析
用混合装置にて晶析用溶媒と混合して、反応生成物溶媒
としたのち、晶析装置に供給し、選択的にa−BPTTを晶
析する。
上記混合物は、ライン28を通って晶析用溶媒混合物装置
30に導入される。
晶析用溶媒混合装置30にはライン31より晶析用溶媒が供
給されて、前記のライン28から導入された混合物と混合
され溶液となる。この溶液は、次いで晶析装置32に移さ
れ、ここでa−BPTTを選択的に晶析する。この晶析物
は、次いで遠心分離装置33に移され、ここでa−BPTTは
分離され、ライン34から系外に回収される。
上述のa−BPTTの晶析操作は、上記混合物を晶析用溶媒
と混合したのち冷却して、−10〜40℃の範囲の温度にて
行なうことが好ましく、20〜40℃の範囲の温度にて行な
うことがさらに好ましい。45℃を超える場合にはa−BP
TTの収率が低減する傾向があり、10℃未満の場合にはビ
フェニルトリカルボン酸トリエステルが混入することが
ある。
上記a−BPTTおよびビフェニルトリカルボン酸トリエス
テルの混合物と晶析用溶媒との混合比は、体積比で、混
合物1に対して溶媒0.2以上、好ましくは、3.5〜5.0の
範囲である。
晶析用溶媒として使用できる溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノールなどの炭素数1〜6の低級アルコー
ル、エーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、メチル
セロソルブ、ニトロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭
素、アセトン、酢酸メチル、エタノール・エーテル混合
物などの有機溶媒を挙げることができるが、炭素数1〜
4の低級アルコールを好適に使用することができ、特に
メタノールが好ましい。
上記の晶析操作の実施に際しては、所望により、直列に
配した複数の晶析槽にて上述の同様の晶析操作を繰返す
ことにより、さらにa−BPTTの純度を高めてもよい。こ
の場合には、後段の晶析操作を前段の操作より10〜20℃
高い温度にて行なうことが好ましい。
また、上記ライン28から取り出された混合物からのa−
BPTTの分離回収を蒸留により行なう場合には、該混合物
を精留することにより選択的にビフェニルトリカルボン
酸トリエステルを留去し、塔底からa−BPTTを回収す
る。
上記の精留は、塔底圧力20トール以下、塔底温度340℃
以下の条件下に実施することが好ましく、塔底圧力10ト
ール以下、塔底温度300℃以下の条件下に実施すること
が特に好ましい。圧力または温度が、上記の値より高い
場合には、a−BPTTの脱炭酸(熱劣化)が発生しやすく
なる。
上述の条件で精留を行なうために、精留塔には圧力損失
が少ない充填物を使用することが好ましい。このような
充填物としては、上述のs−BPTTの晶析母液を精留して
濃縮する際に使用したものと同じ充填物を使用すること
ができる。
晶析または蒸留により回収したa−BPTTは、水を加えて
加圧下に加熱する方法または、水とともに酸またはアル
カリを添加する方法など従来公知の方法により加水分解
して、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸を得
る。
また、上記ライン28から取り出された混合物からのa−
BPTTの分離回収を、該混合物を上記と同様にして加水分
解したのち晶析することにより行なって、a−BPTTを分
離回収してもよい。
上記混合物を加水分解することにより、主としてビフェ
ニルテトラカルボン酸の異性体を含む混合物が得られ
る。このようなカルボン酸混合物は、水と酢酸とを利用
した分別結晶により効率よく分離できることが知られて
いる。上記のカルボン酸への転換を伴うa−BPTTの分離
回収技術については、特公昭50−31148号公報、同52−2
906号公報、同57−15098号公報、特開昭56−46844号公
報、および同60−51151号公報などに詳しく記載されて
いる。
上述のいずれかの方法により得られた2,3,3′,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸は、さらに180〜300℃の範囲
の温度にて加熱することにより無水化して、2,3,3′,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とすること
ができる。2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物は、可溶性芳香族ポリイミドの原料モノマーの
ひとつとして有用な化合物である。
[発明の効果] 本発明により、o−フタル酸ジエステルの二量化反応に
より生成した反応液から、3,4,3′,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸テトラエステル、および2,3,3′,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルを高純度
に、かつ効率良く分離回収することができる。
次に本発明の実施例を示す。
[実施例1] o−フタル酸ジメチル(DMP)を、酢酸パラジウム、1,1
0−フェナントロリン、および酢酸銅からなる触媒の存
在下に常圧、220℃で10時間反応させ、DMPの二量化物を
得た。
上述の二量化物を含む反応液から、触媒成分及び未反応
DMPを分離除去したのち、該反応液を薄膜蒸発機に供給
した。薄膜蒸発機で0.3トール、260℃で処理して、高沸
点化合物を除く他の成分を留出させ、反応生成物混合物
を得た。該混合物は、3,4,3′,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸テトラメチル62.1重量%、2,3,3′,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸テトラメチル12.1重量%、ビ
フェニルトリカルボン酸トリメチル25.8重量%および未
反応DMP痕跡量を含む。
上記の製造方法により得られた反応生成物混合物と20℃
のメタノールとをライン混合機で体積比1:4の割合にて
混合した後、65/時の速度で晶析槽に供給し、晶析温
度25℃で連続的に運転した。上記の晶析操作で得られた
析出物を遠心分離機で分離して、3,4,3′,4′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸テトラメチルを回収した。3,4,
3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルの
回収率は、92重量%であった。
次に、上記晶析母液をメタノール回収塔にて蒸留し、メ
タノールを留去した後、メタノール蒸留塔の缶液(濃縮
母液)を3/時の速度で精留塔に供給した。上記濃縮
母液の精留操作は、塔径100AでスルザーBXパッキンを3.
4mの高さで充填し精留塔にて、塔頂圧力0.8トール、塔
頂温度200℃、塔底圧力9.0トール、および塔底温度310
℃の操作条件下に行なった。
上記の精留操作により、上記精留塔の塔頂から2,3,3′,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチル46.5重
量%、ビフェニルトリカルボン酸トリメチル15.2重量%
を含む留出物が得られた。
次に、上記留出物67kgとメタノール135kgとをライン混
合機で混合して晶析槽に供給し、25℃に冷却して晶析
し、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラ
メチル25kg(収率80.3%)を得た。上述の晶析操作で回
収された2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テ
トラメチルは、純度97.2%であった。
[実施例2] 実施例1で精留塔の塔頂から得られた留出物を、塔径10
0AでスルザーBXパッキンを2.5mの高さで充填した精留塔
にて、塔頂圧力1トール、塔頂温度180℃、塔底圧力7
トール、および塔底温度250℃の操作条件下に精留操作
を行ない、塔底から2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸テトラメチル28kg(収率89.9%)を回収した。
上述の精留操作で回収された2,3,3′,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸テトラメチルは、純度95.5%であっ
た。
[実施例3] DMPを、酢酸パラジウムおよびシュウ酸からなる触媒の
存在下に、60kg/cm2Gに加圧して、140℃にて5時間反応
させ、DMPの二量化物を得た。該二量化物は、2,3,3′,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチル32.6重
量%および3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
テトラメチル45.4重量%を含む混合物であった。
上述の二量化物を含む反応液から、触媒成分及び未反応
DMPを分離除去したのち、該反応液を薄膜蒸発機に供給
した。薄膜蒸発機で0.3トール、260℃で処理して、高沸
点化合物を除く他の成分を留出させ、反応生成物混合物
を得た。該混合物は、3,4,3′,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸テトラメチル43.2重量%、2,3,3′,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸テトラメチル31.0重量%、ビ
フェニルトリカルボン酸トリメチル25.3重量%および未
反応DMP0.5重量%を含む。
上記の混合物85.0kgを、実施例1と同様に処理して、3,
4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチル3
3.1kgおよび、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸テトラメチル21.6kgを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法における、s−BPTTとa−BPTT
とを分離回収する工程の一態様を示すフローシートであ
る。 12:未反応o−フタル酸ジエステル留去用薄膜蒸発機 15:高沸点生成物分離用薄膜蒸発機 20:s−BPTT用晶析装置 21:s−BPTT用遠心分離機 24:メタノール回収塔 27:精留塔 28:a−BPTT、ビフェニルトリカルボン酸混合物回収ライ
ン 32:s−BPTT用晶析装置 33:s−BPTT用遠心分離機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】o−フタル酸ジエステルの二量化反応によ
    り生成した反応液から、未反応のo−フタル酸ジエステ
    ルを除去してその含有量を1.0重量%以下とした反応生
    成物混合物を得、次いで、上記反応生成物混合物を、20
    〜50℃の温度範囲にて溶媒を用いた晶析操作にかけて選
    択的に3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テト
    ラエステルを分離回収したのち、 その母液から2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン
    酸テトラエステルを分離回収することを特徴とするo−
    フタル酸ジエステル二量化反応生成物の分離回収方法。
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