JPH07107254A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH07107254A
JPH07107254A JP5271143A JP27114393A JPH07107254A JP H07107254 A JPH07107254 A JP H07107254A JP 5271143 A JP5271143 A JP 5271143A JP 27114393 A JP27114393 A JP 27114393A JP H07107254 A JPH07107254 A JP H07107254A
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JP5271143A
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Kazuo Yoshinaga
和夫 吉永
Koichi Sato
公一 佐藤
Hitoshi Yoshino
斉 芳野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エッジ部も良好に解像される高コントラスト
の画像が得られる記録装置を提供する。 【構成】 一軸配向した高分子液晶からなる記録媒体に
半導体レーザを光源とした走査光学系により画像を記録
する手段、該半導体レーザより短波長の光を直線偏光に
変換した後に前記記録媒体をマスクとして被記録媒体へ
検光子をとうして露光する手段、露光された被記録媒体
を現像する手段を有する記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スキャナーから読み込
んだ画像信号、光ディスク,パソコン等において保持さ
れている画像信号、情報信号などを出力する像形成装置
に関し、特に画像信号、情報信号を一旦、中間像保持体
に出力し、次段の感光性樹脂,銀塩等の高解像度な像保
持体に光学的に像を記録する像記録装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル型電子写真方式において
は、情報信号を感光体に記録するために、半導体レーザ
光をポリゴンミラーにて感光体上を走査させながら情報
信号に応じてon−offしていた。しかし、この方式
では高精細な画像或いは高速に画像を記録、特に同一画
像を多数枚記録する場合にレーザの出力を高くしたり長
時間出力したりする必要があるため、レーザ自体の耐久
性に問題が生じやすかった。また、連続して画像の読み
込み記録を行なう場合には、同一画像を繰り返し読み込
むため、光学スキャナーに大きな負荷がかかっていた。
【0003】カラー画像に対応するR,G,Bレーザ光
源は半導体レーザでは困難であり、装置の大型化・複雑
化を招いている。アナログ記録方式では、例えば電子写
真方式においてスクリーンプロセスと呼ばれる中間転写
体にイオン記録の形で中間像を得る方式がある。しか
し、この方式においてはイオンの帯電に起因する不安定
性があり、長期のメモリー性を得ることができなかっ
た。
【0004】また、ランニングコトスが低いため、需要
の大きいジアゾ記録方式においては、従来立体物のコピ
ーができないという欠点があり、カラー画像への対応も
できない欠点があった。
【0005】一方、従来、中間像保持体として利用しう
る可能性のある可逆的に消去可能で繰返し使用できる像
形成物質としてフォトクロミック物質,サーモクロミッ
ク物質、或いは磁気記録物質,又はガラス等にサンドイ
ッチされた液晶等が考えられる。
【0006】だが、フォトクロミック物質を中間像保持
体として用いようとすると、フォトクロミック物質への
記録或いは消去手段が光であり、感光層へ光学的に記録
するためにフォトクロミック層に光照射をする必要があ
ることから、フォトクロミック層に変化が生じやすかっ
たり、耐久的に問題があったりする。
【0007】またサーモクロミック物質として熱可逆な
Ag2 HgI4 が報告されているが、この種の材料はメ
モリー性がないので像を保持するためにヒーターを常時
作動させておかなければならず、装置が大型、複雑化す
るばかりでなく、電力の消費も大きい。
【0008】更に、液晶ライトバルブを用いたものは、
通常、低分子のスメクチック液晶をガラス基体に挟持し
た構成でセル内にレーザ吸収層等を設け、外部からのレ
ーザ照射によりホメオトロピック配向を散乱状態に熱的
に散乱させることでコントラストを得ているが、構成上
大面積にすることが難しいことや消去に電界配向を用い
ているために中間像保持体としては複雑な構成となって
いる。また、発熱体ヘッド等で直接熱書き込みすること
は素子の構成上、困難である。大面積化できないことか
ら、高輝度光源を照射し、拡大投影することが行なわれ
るが、熱安定性が低いため照射光により中間像が劣化す
る欠点等がある。
【0009】それら前記のものの欠点を改良するものと
して、高分子液晶を中間像保持体として用いる方法が特
開平2−000550号公報に開示されている。該高分
子液晶を用いる方法は記録の安定性、メモリー性が良
く、コントラストの高いかつ簡便な装置構成でより優れ
たものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、30μm以下の高解像度の画像を記録し、被
記録媒体へ該画像を露光して転写しようとした場合に、
白濁部による光の散乱のためにエッジ部分がボヤケてし
まう欠点があった。
【0011】本発明は、この様な従来技術の欠点を改善
するためになされたものであり、中間像保持体として高
分子液晶を用いて、記録の安定性、メモリー性が良く、
コンラストの高いかつ簡便な装置で、30μm以下の高
解像度の画像を記録し、種々の被記録媒体に対してエッ
ジ部も良好に解像される高コントラストの画像を得るこ
とを可能とした記録装置を提供することを目的とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一軸配
向した高分子液晶からなる記録媒体に半導体レーザを光
源とした走査光学系により画像を記録する手段、該半導
体レーザより短波長の光を直線偏光に変換した後に前記
記録媒体をマスクとして被記録媒体へ検光子をとうして
露光する手段、露光された被記録媒体を現像する手段を
有することを特徴とする記録装置である。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
記録装置は、一軸配向した高分子液晶からなる記録媒体
に半導体レーザを光源とした走査光学系により画像を記
録する手段、該半導体レーザより短波長の光源を有し、
該光源からの光を直線偏光に変換した後に前記記録媒体
をマスクとして被記録媒体へ露光する手段、露光された
被記録媒体を現像する手段を有することにより、高分子
液晶を記録媒体に用いる場合の優れた特性、すなわち安
定性,メモリー性が良く、コントラストの高い記録が可
能となり、再利用も容易であり、かつ簡便な装置構成で
よい点を満足しつつ、30μm以下の高解像度の画像を
記録することを可能とし、被記録媒体へ該画像を露光し
て高解像度で高コントラストなまま転写・現像すること
を可能としたものである。
【0014】本発明における記録層に用いることのでき
る高分子液晶としては、サーモトロピック液晶性を示す
材料が好適である。この例としては、メタクリル酸ポリ
マーやシロキサンポリマー等を主鎖とした低分子液晶を
ペンダント状に付加したいわゆる側鎖型高分子液晶、ま
た高強度高弾性耐熱性繊維や樹脂の分野で用いられてい
るポリエステル系またはポリアミド系等の主鎖型高分子
液晶等である。
【0015】さらに、高分子液晶中に不斉炭素を導入し
たSmC* を示す相を有し、強誘電性を示す高分子液晶
も好ましく用いられる。
【0016】以下、高分子液晶の具体例を例示するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】また、これらを塗布成膜するための溶媒と
しては、ジクロロエタン,DMF,シクロヘキサン等の
他、テトラヒドロフラン(THF),アセトン,エタノ
ールその他の極性または非極性溶媒又はこれらの混合溶
媒が使用され、これらは使用する高分子液晶との溶解性
並びにこれを溶工する基体の材質または基体の表面に設
けた表面層との濡れ性、成膜性等の要因によって選択し
うることは言うまでもない。これらの物質は大面積化が
容易でメモリー性を有する等の特徴を有している。
【0020】本発明において、高分子液晶における配向
方法としては、配向制御膜を用いる方法、液晶相でシェ
アを加える方法、延伸を行う方法、磁場・電場を加える
方法等がある。
【0021】配向処理は以下の例があげられる。 (1)水平配向(液晶性化合物又は液晶組成物の分子軸
方向を基板面に対して水平に配向させる)
【0022】ラビング法 基板上に溶液塗工法又は蒸着あるいはスパッタリング等
により、例えば、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、酸化ア
ルミニウム、ジルコニア、フッ化マグネシウム、酸化セ
リウム、フッ化セリウム、シリコン窒化物、シリコン炭
化物、ホウ素窒化物などの無機絶縁物質やポリビニルア
ルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステ
ルイミド、ポリパラキシレリン、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、
ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン
樹脂、ユリア樹脂やアクリル樹脂などの有機絶縁物質の
被膜を形成し、その後、その表面をビロード、布や紙で
一方向に摺擦(ラビング)して配向制御膜を形成する。
【0023】斜方蒸着法 SiO等の酸化物あるいはフッ化物又はAu,Alなど
の金属およびその酸化物を基板の斜めの角度から蒸着し
て配向制御膜を形成する。
【0024】斜方エッチング法 で示した有機あるいは無機絶縁膜を斜方からイオンビ
ームや酸素プラズマを照射することによりエッチングし
て配向制御膜を形成する。
【0025】延伸高分子膜の使用 ポリエステルあるいはポリビニルアルコール等の高分子
膜を延伸する。
【0026】グレーティング法 フォトリソグラフィーやスタンパーやインジェクション
を使用して基板表面上に溝を形成する。この場合、液晶
性化合物又は液晶組成物はその溝方向に配向する。
【0027】シェアリング 液晶性化合物又は液晶組成物を液晶状態以上の温度でず
り応力を加えて配向する。
【0028】延伸 一軸延伸または二軸延伸により配向する。ポリエステ
ル、ポリビニルアルコール等の基板とともに共延伸して
もよい。
【0029】(2)垂直配向(液晶性化合物又は液晶組
成物の分子軸方向を基板面に対して垂直に配向させる) 垂直配向膜を形成する。
【0030】基板表面上に有機シランやレシチンやポリ
テトラフルオロエチレン等の垂直配向性の層を形成す
る。
【0031】斜方蒸着 (1)−で述べた斜方蒸着法で基板を回転させながら
蒸着角度を適当に選択することにより垂直配向性を与え
ることができる。また、斜方蒸着後、で示した垂直配
向剤を塗布してもよい。
【0032】このように配向処理したあと、たとえば電
極を有する上部基板をもうけてスイッチング素子を得る
ことができる。その他の配向法としては、一軸延伸、二
軸延伸、インフレーション延伸等の延伸法やシエアリン
グによる再配列が行われる。単独ではフィルム性がなく
延伸が困難なものはフィルムにサンドイッチすることで
共延伸することができる。
【0033】また、磁場・電場による配向も行なわれ、
前記の他の配向方法と組み合わせることも可能である。
【0034】以上のような配向方法を高分子液晶に対し
て用いる場合において、高分子液晶は低分子液晶に比較
して液晶相における粘度が高く、配向に時間がかかる上
に、十分な配向を得ることも困難であった。
【0035】このような問題を避けるためには、出来る
だけ高温で配向処理することが望ましいが、非液晶相に
おいては、前記配向法の効果が少なくなる欠点があっ
た。したがって、最も粘度の低い配向性のよい液晶相と
してはネマチック相が好ましい。
【0036】以上のようにして得られた本発明における
記録媒体を用いて転写することに適した被記録媒体とし
ては、湿式銀塩(リスフィルム等)、乾式銀塩、
感光性樹脂、PS版などが挙げられる。
【0037】以下、上述の記録層を有する記録媒体を用
いた本発明に係る記録装置を詳しく説明する。
【0038】図1は本発明の記録装置の一例を示す概略
図である。同図において、本発明の記録装置は、まず一
軸配向した記録媒体106に対して半導体レーザ101
をミラースキャナー102とfθレンズ111を用いて
集光し走査することで記録を行なう。次に、記録された
記録媒体106と被記録媒体である感光体シート107
の間に偏光板112を保持して重ね合わされたものへ、
短波長光源104からの光を偏光ビームスプリッタ10
5にて直線偏光とし、更にレンズ113等を含む光学系
にて平行光としたものを、前記記録媒体と偏光板、感光
体シートを重ね合わせたものへ照射する。これによっ
て、本発明における記録媒体106に記録された画像が
被記録媒体である感光体シート107へ転写される。
【0039】前記記録媒体へ半導体レーザにより記録す
る工程と、該半導体レーザよりも短波長の光を照射して
感光体シートへの記録された画像を転写する工程は、同
時に行なわれることが好ましく、全工程に必要な所要時
間を短縮することが可能となる。
【0040】短波長光により露光され、画像を転写され
た感光体シート107は、偏光板112及び記録媒体1
06と分離され、現像される。110ははく離によって
現像を行なうところの現像ローラであり、必要な部分1
09と不要部108は分離される。
【0041】以上のようにして作成された転写を終了し
た被記録媒体は、用いられる感光体の種類に応じて使用
される。以下にその例を示す。
【0042】 湿式銀塩写真(リスフィルム等) 得られた被記録媒体は、印刷版用マスク、プリント基板
用マスク等の目的で用いられる。また、CT画像等の医
療用画像を直接記録し用いることも可能である。 乾式銀塩写真 と同様な用途に用いることが可能である。
【0043】 感光性樹脂 エッチング等によってパターンを形成するためにマイク
ロリソグラフィーに用いることが可能である。更に、フ
レキソ印刷等の印刷版として使用することも可能であ
る。 PS版 平版印刷の版として実績のあるPS版等を被記録媒体と
して印刷用版を作成し、印刷に使用することも可能であ
る。
【0044】以上のようにして得られた被記録媒体上の
画像は高コントラスト、かつ高解像であり非常に良好な
ものである。
【0045】次に、本発明の記録装置における各手段に
ついて説明する。図2は本発明の記録媒体に半導体レー
ザを用いて記録するための走査光学系の一例を示す概略
図である。
【0046】半導体レーザは高速で変調することが可能
であり、コンパクトであるために優れたものである。本
発明で用いられる半導体レーザ201は、高出力の連続
出力タイプのものが用いられ、50mW以上が好まし
い。発光エリアは小さいものが好ましいが、より好まし
くはシングルモード発振しているものが用いられる。
【0047】発光したレーザ光はコリメータレンズ・シ
リンドリカルレンズ等のレンズ202により平行光とさ
れ、回転ミラー203により走査される。該走査光は、
fθレンズ204により、光路長補正および集光され、
記録媒体206へ照射することにより記録が行なわれ
る。
【0048】半導体レーザ201のオン・オフおよびパ
ワー調整は駆動装置207により行なわれるが、記録を
行なうための画像データはワークステーション等の画像
メモリー208より、該駆動装置へ転送され使用され
る。オン・オフ等のトリガー信号を得るためにビームデ
ィテクタ205を設け、前記走査光が入射したときに信
号を送ることにより駆動装置207が制御される。
【0049】本発明における記録媒体206は、透明基
板209へ一軸配向した高分子液晶からなる記録層21
0を設けることにより提供される。透明基板としては、
ガラス,プラスチック等が用いられるが、記録に用いる
レーザ光および次工程で用いる光源に対して透明なもの
が用いられる。
【0050】一軸配向した高分子液晶からなる記録層2
01は、記録を行なうためのレーザ光を吸収するための
色素もしくは顔料等の光吸収剤を含有している。該光吸
収剤はレーザ光に対して高い吸収を有するとともに被記
録媒体に対して露光するための光に対して吸収の少ない
ものが選択される。
【0051】図3は本発明における画像が記録された記
録媒体をマスクとしてレーザ光よりも短波長の直線偏光
を被記録媒体へ照射する手段を示す概略図である。光源
301は被記録媒体308の分光感度に応じて選択され
るが、一般的には、高圧水銀灯,メタルハイライドラン
プ,キセノンランプ,低圧水銀灯等が用いられる。光源
は連続点灯していても、フラッシュ点灯するものでも良
いが光量は安定している必要がある。用いられる波長は
300〜600nmであり、300nm未満では一般の
基板等も光を吸収するために特殊な基板が必要となり望
ましくなく、600nmを越えると被記録媒体の特性が
十分でなく、保存安定性の点からも望ましくない。より
好ましくは、350〜500nmの光源が用いられる。
【0052】光源301からの光はリフレクター等でレ
ンズに照射され、絞り302,レンズ等で平行光とされ
る。この平行光を偏光ビームスプリッタ302を用いて
直線偏光へ変換する。光源の光量は所定の値になるよう
に制御装置311でコントロールされるが、光量を実測
するためにフォトディテクター304を設けて制御装置
311へフィードバックすることも可能である。
【0053】前記直線偏光は、ビーム整形系305によ
り被記録媒体308に応じた型に整形される。整形され
た直線偏光は、画像の記録された記録媒体306へ照射
される。このとき直線偏光の偏光面は、記録層309の
高分子液晶の配向軸と約45°の角度を有するように選
択される。
【0054】記録層309を通過した光は、偏光子30
7によって光量の大小に変換され、感光体である被記録
媒体308へ照射される。このとき記録媒体306へ入
射する直線偏光と偏光子307は、クロスニコルもしく
はパラニコルの位置に設定される。クロスニコルの位置
のときは、レーザ光で記録された部分は光が透過せず、
その他は光が透過することで、ポジ型の感光性樹脂等へ
露光することに適している。
【0055】パラニコルの位置のときは、レーザ光で記
録された部分は光が透過し、その他は光が透過しないで
ネガ型の感光性樹脂等へ露光することに適している。適
性露光量となるように光源301を制御装置311によ
って制御する。
【0056】図7は偏光子702を回転することによ
り、直線偏光を検光子704の光軸708に対してパラ
レルの位置もしくは垂直の位置を選択する方法を示す。
偏光子702の光軸が707のときパラニコルの位置で
あり、706のときクロスニコルの位置である。両者で
画像の濃度は反転する。
【0057】このような効果は、検光子704を回転す
ることによって可能である。また、偏光子702と記録
媒体703の間に液晶等の可変位相板を設置しても同種
の効果を得ることが出来る。次に、露光された被記録媒
体308は次に現像手段により現像され、不要部分が除
去される。
【0058】図4〜6に現像手段の例を示す。図4は現
像液を用いた現像手段の一例を示す概略図である。露光
された被記録媒体404は、現像液401を貯蔵した容
器へ浸漬され、所定時間現像される。現像液は所定温度
に制御されるか、もしくは現像時間を制御することによ
り、適性に現像される。
【0059】現像が終了した被記録媒体404は洗浄シ
ャワー402により洗浄され、乾燥手段403によって
乾燥される。乾燥手段としては、温風,ヒーター,赤外
線照射ランプ等が用いられる。
【0060】図5は現像液を用いた他の現像手段を示す
概略図である。露光された被記録媒体504へ現像液を
現像シャワー501により塗布して現像する。次に洗浄
液を洗浄シャワー502によりかけて洗浄し、乾燥手段
503によって乾燥するものである。現像部と洗浄部と
別部分に分離することで各液を長期間有効に使用するこ
とが可能である。
【0061】図6は、乾式の現像手段を示す概略図であ
る。露光された被記録媒体601は、剥離手段602に
より露光部分が付着した基材604と未露光部分が付着
した基材603に分離することが可能である。
【0062】このような感光体の現像方法は、ピールア
パートと呼ばれており、例えば特開昭48−94503
号公報,特開平4−126295号公報等に示されてい
る。このような乾式の現像が可能な被記録媒体を用いる
ことは、記録装置の簡便化にとって重要であり、かつオ
フィス等で用いるための環境対策としても重要である。
【0063】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0064】実施例1 下記の構造式(1)に示す高分子液晶に、構造式(I
I)に示すIR吸収剤(λmax =830nm)を1.5
wt%加えたものをシクロヘキサンsolとして、PI
(ポリイミド)ラビング配向膜付きのガラス基板にスピ
ンコートし、1.5μm厚とした後、熱処理により一軸
配向させて記録媒体を作製した。
【0065】図1に示す装置を用いて、半導体レーザ1
01として830nm,100mW(米国SDL社製)
の半導体レーザを用いて、10nmφのスポットに集光
し、前記記録媒体へ20μmピッチの10μm巾のライ
ンおよびスペースを記録した。
【0066】
【化3】
【0067】前記高分子液晶からなる記録媒体をマスク
として、150Wメタルハライドランプを光源とし、ポ
ラロイド社製偏光板(HN22)を偏光子および検光子
としてPS版(東京応化社製、TAP−ES)へ露光
し、現像したことろ、20μmピッチのラインおよびス
ペースがエッジ部も含めて再現性よく転写された。
【0068】比較例1 前記実施例1において、PIラビング配向膜を用いない
ガラス基板に実施例1と同様の高分子液晶溶液をスピン
コートして3μm厚とした後、熱処理し白濁状態の記録
媒体を得た。この記録媒体へ20μmピッチの10μm
巾のラインおよびスペースを実施例1と同様に記録した
ところ、半導体レーザ照射部は透明状態となった。
【0069】該記録媒体をマスクとして前記実施例1と
同様にしてPS版へ露光し、現像したところ、ライン部
7μm、スペース部が13μmとなり、かつエッジ部が
乱れて不十分なものしか得られなかった。
【0070】比較例2 前記実施例1の半導体レーザをHe−Neレーザ(63
3nm,5mW)に変換し、10μmφのスポットに集
光したもので湿式銀塩乾板(コニカハイレゾリューショ
ンプレート、HRPII−Nタイプ)へ20μmピッチ
のラインおよびスペースを記録し、現像してマスクを得
た。
【0071】このマスクへ実施例1のメタルハライドラ
ンプからなる露光手段を用いて同様のPS版へ露光し、
現像したことろ、エッジ部が正確に再現されず、巾もラ
イン部12μm、スペース部が8μmと正確に転写され
なかった。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中間像保持体として高分子液晶を用いることで、記録の
安定性、メモリー性が良く、コンラストの高いかつ簡便
な装置でよい特徴を生かした上で、30μm以下の高解
像度の画像を記録し、種々の被記録媒体に対して露光転
写することでエッジ部も良好に解像された高コントラス
トの画像を得ることを可能とした効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の記録媒体に半導体レーザを用いて記録
するための走査光学系の一例を示す概略図である。
【図3】本発明における画像が記録された記録媒体をマ
スクとしてレーザ光よりも短波長の直線偏光を被記録媒
体へ照射する手段を示す概略図である。
【図4】本発明における現像手段の一例を示す概略図で
ある。
【図5】本発明における現像手段の他の例を示す概略図
である。
【図6】本発明における現像手段の他の例を示す概略図
である。
【図7】偏光子を回転することにより、直線偏光を検光
子の光軸に対してパラレルの位置もしくは垂直の位置を
選択する方法を示す説明図である。
【符号の説明】
101,201 半導体レーザ 102 ミラースキャナー 104 短波長光源 105 偏光ビームスプリッタ 106,206,306 記録媒体 107 感光体シート107 110 現像ローラ 111,204 fθレンズ 112 偏光板 113,203 レンズ 203 回転ミラー 207 駆動装置 208 画像メモリー 209 透明基板 210 記録層 301 光源 302 絞り 304 フォトディテクター 305 ビーム整形系 307,702 偏光子 308,404,504,601 被記録媒体 309 記録層 401 現像液 402,502 洗浄シャワー 403,503 乾燥手段 501 現像シャワー 602 剥離手段 704 検光子 706,707,708 光軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸配向した高分子液晶からなる記録媒
    体に半導体レーザを光源とした走査光学系により画像を
    記録する手段、該半導体レーザより短波長の光を直線偏
    光に変換した後に前記記録媒体をマスクとして被記録媒
    体へ検光子をとうして露光する手段、露光された被記録
    媒体を現像する手段を有することを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記被記録媒体が支持体上に形成された
    感光性樹脂である請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体レーザがシングルモードレー
    ザである請求項1記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記被記録媒体へ露光する光が平行光束
    である請求項1記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記直線偏光が検光子に対してパラレル
    もしくは垂直な位置になるように選択することが可能で
    ある請求項1記載の記録装置。
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