JPH07106690A - 外部変調器付き集積化光源 - Google Patents

外部変調器付き集積化光源

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JPH07106690A
JPH07106690A JP24896293A JP24896293A JPH07106690A JP H07106690 A JPH07106690 A JP H07106690A JP 24896293 A JP24896293 A JP 24896293A JP 24896293 A JP24896293 A JP 24896293A JP H07106690 A JPH07106690 A JP H07106690A
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JP
Japan
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modulator
semiconductor laser
layer
absorption
light
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JP24896293A
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Inventor
Koichi Wakita
紘一 脇田
Norifumi Sato
佐藤  憲史
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/026Monolithically integrated components, e.g. waveguides, monitoring photo-detectors, drivers
    • H01S5/0265Intensity modulators

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  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速大容量光通信及び光計測における光源と
して好適な外部変調器付き集積化光源において、変調器
の吸収係数が光の伝搬方向に沿って一定であるために生
じる問題を解消し、半導体レーザと変調器の結合部分で
の光の集中を避け、過度の電子・正孔対の生成を減らし
て、変調特性を有利となるようにすることを目的とす
る。 【構成】 内部に回折格子2を有する半導体レーザ1
と、半導体レーザ1と同一の基板上に形成され半導体レ
ーザ1の出射光を強度変調する変調器3とを有する集積
化光源において、変調器3の吸収層6の吸収係数が、半
導体レーザ側から出射側に向かって、光の導波方向に沿
って次第に増加すること、更には、半導体レーザ1のコ
アは下から導波層7、エッチストップ層9、活性層4か
らなり、変調器のコアは少なくとも吸収層6を含むもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速大容量光通信及び
光計測における光源として好適な外部変調器付き集積化
光源に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ伝送の進展に伴い伝送容量は
増大の一途をたどっている。従来の半導体レーザの直接
変調では、変調速度が数Gb/sを越えると、チャーピ
ングと呼ばれる発振周波数の揺らぎが伝送上が問題とな
り、そのため、外部変調器を用いた伝送方式が検討され
始めている。
【0003】ここで、半導体レーザと外部変調器を一体
化すると、半導体レーザと光ファイバとの結合、光ファ
イバと外部変調器との結合が不要となり、各々での結合
損失をなくすることができ、かつ、安定で小型となる利
点がある。
【0004】図3に従来の高速外部変調器付き集積化光
源の構成を示す(H.Soda等、Electronics Letters.26
巻、9-10ページ、1990年)。同図に示すように、分布帰
還型(DFB)レーザ1の先端には、電界吸収型の変調
器3が付けられている。
【0005】この変調器3は、外部より電界を印加する
と吸収係数が変化し、吸収端が長波長側にシフトするの
で、電界の印加の有無によって光の透過量が変化する強
度変調器である。変調器3の導波層としての吸収層5の
吸収係数の分布は、光の伝搬方向に沿って一定である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常、この種の光導波
形変調器3では、光の強度分布は図4に示すように指数
関数の形となり、光の入射側では光の強度が非常に強い
ため、多量の光を吸収するのに対し、光の出射側では少
量の光しか到達せず光の吸収も少ない。つまり、光の吸
収量は場所によって異なる。
【0007】このような光吸収の不均一は、光の強度が
小さいうちは、光吸収に伴って生成される電子・正孔対
が外部より加えられた電界によって分かれ、各々電極に
流れていくので特に問題は生じない。
【0008】しかし、光の強度が大きくなるに従い、光
吸収に伴って多量に生成される電子・正孔によって電界
はスクリーニングされるようになり、特に、正孔ははそ
の質量が大きいためヘテロ界面でのエネルギ障壁を越え
られず、そこに蓄積されるため(ホール・パイルアップ
と呼ばれる)、変調器特性に対し、応答特性の劣化や消
光比の飽和といった不具合を生じてしまう。
【0009】また、半導体レーザと変調器の結合部分で
は光の強度が非常に大きくなるため、結晶が劣化し易く
信頼性の観点からも問題があった。
【0010】更に、変調器と半導体レーザの導波路の結
合を、再成長による突き合わせ結合により作成すると、
その部分で異常成長を生じ結合効率が下がるという問題
があった。これを解決するため、最近のMOVPE法で
の選択成長を用いた方法では、再成長による突き合わせ
を用いずに、半導体レーザの活性層と変調器の吸収層を
同時に形成する方法である。
【0011】即ち、図7に示すように、結晶基板上に予
め形成された絶縁膜をストライプ状に窓明けした部分に
多重量子井戸構造を選択成長させ、明けられた部分の幅
に応じて吸収端の波長を変化させるのである。ここで、
窓幅Wgの異なるストライプ状窓を縦列配置すれば、一
度の結晶成長で二つの異なる吸収端波長を持つ領域、即
ち、変調器と半導体レーザが同一平面上に形成できるこ
ととなる。そのため、変調器と半導体レーザの結合が良
好となり、工程の簡略化が可能となる利点がある。
【0012】ところが、変調器と半導体レーザの間には
必ず、吸収端波長が次第に変わってゆく遷移領域ができ
るという問題がある。この遷移領域は50μm程度あっ
て、且つ、その吸収端波長の変化は、一般に変調器の吸
収端波長の変化が一般に変調器の吸収端が半導体レーザ
のそれよりも必ず短波長側にある。この為、変調器の吸
収係数が光の入射側では大きく、出射端では小さくな
り、前述した光吸収の不均一の問題はより顕著に生じて
しまう。
【0013】本発明は、上記従来技術に鑑みてなされた
ものであり、変調器の吸収係数が光の伝搬方向に沿って
一定であるために生じる問題を解消し、半導体レーザと
変調器の結合部分での光の集中を避け、過度の電子・正
孔対の生成を減らして、変調特性を有利となるようにす
ることを目的とする。
【0014】更に、本発明の他の目的は、光の密度の大
きい結合部を再成長による突き合わせ結合で形成するた
めに生じる結合効率の問題を解決すると共に結晶が劣化
しやすい傾向にある問題を解決し、更に、MOPVE法
の選択成長法により半導体レーザの活性層と変調器の吸
収層を同時に成長させるときに、半導体レーザと変調器
の結合部の遷移領域をなくし、光吸収の不均一がより一
層顕著になる問題を解決することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明は、変調器の導波層としての吸収層に予め光強度に
応じて所定の吸収係数の分布を持たせ、半導体レーザと
変調器の結合部分での光の集中を避け、過度の電子・正
孔対の生成を減らして、変調特性が向上するようにす
る。変調器の吸収層に所定の吸収係数分布を付けるため
には、吸収層の吸収端成長を場所によって変えることで
解決される。この方法は、これまで結晶成長上困難なも
のであったが、最近のMOPVE法での選択成長で可能
となった。
【0016】即ち、結晶基板上に形成された絶縁膜をス
トライプ状に窓明けした部分に変調器の吸収層となる多
重量子井戸構造を選択成長すると、窓明けされた部分の
窓幅に応じて多重量子井戸構造の吸収端の波長を変化さ
せることができる(図7参照)。このとき、光の入射側
では吸収端波長を短く、出射側では長くなるようにすれ
ば、変調器の吸収係数は光の入射側では小さく、出射側
では大きくなるようにすることができる。吸収端波長の
変化と同時に多重量子井戸構造の深さも変化するが、厚
さの変化に起因した電界強度の増加は僅かであり、吸収
端の変化による効果の方が大きい。また、半導体レーザ
の活性層と変調器の吸収層とを別に作ることにより、半
導体レーザと変調器との間の遷移領域をなくすことがで
きる。
【0017】本発明の第二の特徴は、変調器と半導体レ
ーザの集積化には、装荷型構造を用いることである。即
ち、変調器の導波層としての吸収層と半導体レーザの導
波層の上に、光結合を生じるように薄い屈折率の小さい
半導体層(光導波層)を形成し、更に、その上に半導体
レーザの活性層を形成する。変調器の吸収層には、吸収
係数が光の入射側では小さく、出射側では大きくなる吸
収係数の分布を持つようにMOPVE法での選択成長を
用いて変調器の吸収層(導波層)の組成を光の導波方向
に沿って吸収係数が増加するようにする。
【0018】このような構造とすれば、従来のように変
調器の吸収層と半導体レーザの活性層とを同時に成長さ
せる必要がないため、遷移領域に由来する問題は解決す
る。また、活性層の一部を選択的に除去し(このとき薄
い屈折率の小さな半導体層はエッチストッパ層とな
る)、図10に示すように変調器と半導体レーザの共通
のクラッド層を成長するという作製工程を適用すること
ができ、工程の簡略化につながる。
【0019】
【作用】変調器の吸収層の吸収係数を、光の導波方向に
沿って吸収係数が増加するようにしてあるため、半導体
レーザと変調器の結合部分での光の集中が避けられ、過
度の電子・正孔対の生成を減らすことができるので、変
調特性を向上させることができる。
【0020】吸収係数を変化させるための一つの方法と
して、吸収層の吸収端波長を変化させる方法がある。但
し、吸収端波長と半導体レーザの発振波長とのエネルギ
ー差を50meVよりも大きくすると、電界を印加した
ときに屈折率変化が大きくなりチャーピングが増加して
本来の集積化光源としての機能を損なうため、この方法
は、吸収端波長と半導体レーザの発振波長とのエネルギ
ー差は50meV以下にすることが必要である。
【0021】これにより、ホール・パイルアップを防
ぎ、変調特性に応答性の劣化や、消光比の飽和といった
不具合は生じることなく、それどころか、従来のものに
比べてより一層の高速変調が可能となる。また、光の強
度は、半導体レーザと変調器の結合部分では大きくない
ので、信頼性の向上が図れる。
【0022】活性層を装荷型としているので、半導体レ
ーザの活性層と変調器の吸収層との間での遷移領域をな
くすことができ、そこでの光の集中が避けられ、過度の
電子・正孔の対の生成を減らすことができて、損失を減
らすばかりでなく、劣化も防ぐことができる。
【0023】
【実施例】変調器の吸収係数を場所によって変えるに
は、(1)変調器の吸収層の厚さを変えて光の閉じ込め
の程度を変える、(2)変調器の吸収層の組成を変え
る、(3)変調器の吸収層にかかる電界強度を変える、
の三つの方法がある。
【0024】(1)の方法は、図5に示すように、変調
器の吸収層の厚さが通常使われる厚さより薄いとき、変
調器の吸収層の厚さで光閉じ込め係数Γを変えられるた
め、光吸収を場所によって変えられる。しかし、吸収層
にかかる電界強度は層の厚さに反比例するので、層の薄
い部分に強い電界が加わってしまい、所期の目的を達成
するのが困難である。この種の変調器では、図6に示す
ように、電界強度に応じて吸収係数変化が大きくなるた
めである。従って、変調器の吸収層の厚さを変えずに、
光の閉じ込めの程度を変えることができれば良い。
【0025】(2)及び(3)の方法は、これまで結晶
成長上困難なものであったが、最近のMOVPE法での
選択成長は、これを可能とする。このうち、(2)の方
法は、図7に示すように、結晶基板上に予め形成された
絶縁膜をストライプ状に窓明けした部分に多重量子井戸
構造を選択成長させ、明けられた部分の窓幅Wgに応じ
て吸収端の波長を変化させるものである。
【0026】この方法において、光の入射側では吸収端
波長を短く、出射側では長くなるようにすれば、変調器
の吸収係数は光の入射側では短く、出射側では大きくな
るようにすることができる。吸収端波長の変化と同時に
多重量子井戸構造の厚さも変化するが、厚さの変化に起
因した電界強度の変化は僅かであり、吸収端の変化によ
る効果のほうが大きい。
【0027】但し、上述のMOVPE法での選択成長を
単に半導体レーザの活性層と変調器の吸収層に採用する
方法では、一度の結晶成長で吸収端波長の異なる二つの
領域が形成できるが、その間に遷移領域ができ、その遷
移領域は50μm程度であって、かつ、組成の変化は変
調器の吸収係数が光の入射側では小さく、出射側では大
きくなるようにすることはできないため(前述のように
遷移領域内ではこれとは逆になる)、半導体レーザの活
性層と変調器の導波層はそれぞれ別に作る必要がある。
【0028】他方、(3)の方法は、変調器の吸収層の
厚さを光の導波方向に沿って薄くしなければならず、電
界強度に分布をもたせられても吸収端波長は上記(2)
の方法の効果とは逆に作用するため、不適当である。
【0029】〔実施例1〕図1に本発明の第一の実施例
を示す。同図に示すように、分布帰還型(DFB)半導
体レーザ1の内部には、所定の周期を持つ回折格子2が
設けられ、この分布帰還型半導体レーザ1の先には電界
吸収型の変調器3が付けられている。回折格子2の周期
は、光ファイバの伝送損失の低い波長域である波長1.
55μm付近に発振波長を持つように選ばれる。
【0030】変調器3は、半導体の電界による吸収係数
変化を利用する変調器である。そのため、変調器3の吸
収端波長は半導体レーザ1の発振波長1.55μmより
もエネルギー差にして10meVから50meVだけ短
波長とし、変調器3の導波層としての吸収層6の組成を
光の導波方向に沿って吸収係数が増加するようにしてあ
る。即ち、変調器3の吸収層6の組成を、MOVPE法
での選択成長を用いて光の導波方向に沿って吸収係数が
増加するようにしている。
【0031】本実施例では、吸収層6の吸収係数を変化
させるため、図9に示すように、InGaAsP量子井戸
層(バルク組成で吸収端波長λPL=1.77μm)から
なる吸収層6の厚さを80Åから95Åまで変化させ、
InGaAsP障壁層(バルク組成で吸収端波長λPL
1.1μm)の厚さを50Åから60Åまで変化させる
ことにより、吸収層6の吸収端波長を光の導波方向に沿
って1.46μmから1.53μmまで変化させた。半
導体レーザ1の発振波長は1.552μmとなるよう
に、回折格子2及び利得分布を設定した。変調器3の光
出射側には、無反射コーティングが施されている。
【0032】〔実施例2〕図2に本発明の第二の実施例
を示す。同図に示すように、分布帰還型(DFB)半導
体レーザ1の内部には、所定の周期を持つ回折格子2が
設けられ、この分布帰還型半導体レーザ1の先には電界
吸収型の変調器3が付けられている。回折格子2の周期
は、光ファイバの伝送損失の低い波長域である波長1.
55μm付近に発振波長を持つように選ばれる。
【0033】変調器3は、半導体の電界による吸収係数
変化を利用する変調器である。そのため、変調器3の吸
収端波長は半導体レーザ1の発振波長1.55μmより
もエネルギー差にして10meVから50meVだけ短
波長とし、変調器3の吸収層6の組成を光の導波方向に
沿って吸収係数が増加するようにしてある。即ち、変調
器3の吸収層6の組成を、MOVPE法での選択成長を
用いて光の導波方向に沿って吸収係数が増加するように
している。
【0034】更に、本実施例では、半導体レーザ1と変
調器3の結合は、突き合わせ接合ではなく、装荷型と呼
ばれる構造であり、薄いエッチストップ層9を介して結
合している。本実施例では、半導体レーザ1の活性層1
0、変調器3の吸収層6は、何れも多重量子井戸構造で
あり、変調器3の吸収層6の組成、厚さは共に実施例1
と同様である。半導体レーザ1の活性層10において
は、InGaAsP量子井戸層(バルク組成で吸収端波長
λPL=1.77μm)の厚さは67Å、InGaAsP障
壁層(バルク組成で吸収端波長λPL=1.1μm)の厚
さは150Åとし、4周期構造でその厚さは0.17μ
m、発振波長は1.55μmとした。実施例1と同様
に、雰囲気温度の影響は大きいので、これを制御してい
る。
【0035】クラッド層はp−InPとし、その濃度は
1×1018cm-3、厚さは2μm程度としている。半導
体レーザ1の発振波長は1.552μmとなるように回
折格子2及び利得分布を設定した。変調器3の光出射側
には無反射コーティングが施されている。
【0036】〔作製工程〕実施例2の作製工程を図10
を参照して説明する。先ず、n−InP基板12の上
に、変調器の吸収層となる多重量子井戸構造を作製す
る。このとき、MOVPE法での選択成長を用いて、半
導体レーザ光の入射側では吸収端波長が短く、出射側で
は長くなるように、吸収端の波長を変化させる。選択成
長法を用いれば、選択成長マスクを用いるため、成長
後,このマスクを除去する。
【0037】次に、エッチストップ層9、活性層10、
上部導波層11を順に成長させ回折格子を形成する。エ
ッチストップ層9を利用して変調器を作製する部分の上
部導波層11、活性層10を選択的に除去し、全面的に
クラッド層13、キャップ層14を成長させて半導体レ
ーザと変調器を作製する。引続き、電極15,17を形
成すると共に分離溝16を形成し、変調器のメサ状加工
をして、素子の浮遊容量を減らし、チョッピングして高
周波用ストリップラインにマウントして、リード線を付
ける。
【0038】変調器と半導体レーザの集積化には、上記
装荷型の他に、突き合わせ接合を用いても良い。予め作
製した半導体レーザを、一部分選択的にエッチングして
落とし、その部分に変調器の吸収層を設ける。このと
き、MOVPE法での選択成長や、光照射MOMBE法
を用いて、変調器の吸収層の組成を光の導波方向に応じ
て吸収係数が増加するようにする。突き合わせ部での光
吸収は、減少するので、そこでの劣化は少なくなる。
【0039】光照射MOMBE法について、図11を参
照して説明する。図11に示すように、n−InP基板
上に、半導体レーザ光を照射しながら、InGaAsを井
戸層、InGaAsPを障壁層とする多重量子井戸構造を
成長させる。このとき、半導体レーザ光が照射された部
分に成長した多重量子井戸構造のフォトルミネッセンス
波長は、非照射部分に成長したものに比べ長波長側へシ
フトする。照射部分と非照射部分における多重量子井戸
構造からのフォトルミネッセンススペクトルの違いを図
8に示す。図8に示すように、この例では、ピーク波長
が130nmシフトしており、長波長のものを半導体レ
ーザの活性層とし、短波長のものを変調器の吸収層とす
ることに対し、十分な波長のシフトを持つ。
【0040】しかし、この成長法を用いて、半導体レー
ザの活性層と変調器の吸収層を同時に形成すれば、照射
する光の強度分布に基づく遷移領域が形成され、やは
り、MOVPE法を用いた選択成長と同じ問題が生じ
る。光照射MOMBE法では、波長のシフトは照射する
光の強度により制御できる。従って、上記実施例2で述
べたように、半導体レーザの活性層と変調器の吸収層を
別々に形成すれば問題ない。変調器の吸収層に吸収係数
の分布を設けるためには、多重量子井戸構造を成長させ
る際、照射する光に所定の強度分布を付けると良い。
【0041】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明によれば、変調器の吸収層の吸収係数
を、光の導波方向に沿って、吸収係数が増加するように
してあるため、半導体レーザと変調器の結合部分での光
の集中が避けられ、過度の電子・正孔対の生成を減ら
し、変調特性を向上させることができる。これにより、
ホール・パイルアップを防ぎ、変調器特性に応答性の劣
化、消光比の飽和等の不具合を解消し、これまで以上に
高速に動作することができる。また、半導体特有の挿入
損失が大きいという問題は、半導体レーザと変調器を同
一基板上に集積して、半導体特有の大きな挿入損失の大
部分を占める結合損失を低減することにより、解消する
ことができる。更に、活性層を装荷型とすることによ
り、MOVPE法での選択成長による集積化基板に特有
の遷移領域もなく、伝搬損失は少なく、そこでの光吸収
もなく、素子特性は向上し、信頼性も良好となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す説明図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示す説明図である。
【図3】従来の外部変調器付き集積化光源の構成図であ
る。
【図4】従来の変調器内部における光の導波方向の光強
度分布を示すグラフである。
【図5】光閉じ込め係数Γと変調器の吸収層の厚さとの
関係を示すグラフである。
【図6】光強度変調器の印加電圧と吸収係数変化の関係
を示すグラフである。
【図7】MOVPE法での選択成長による絶縁膜に設け
られた窓幅とそこに成長する結晶の吸収端波長との関係
を示すグラフである。
【図8】光照射MOMBE法での選択的光照射による成
長結晶の発光強度と波長との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第一の実施例における変調器の構造、
吸収層の厚さの変化、吸収係数の変化を示す説明図であ
る。
【図10】本発明の第二の実施例に係る外部変調器付き
集積化光源を製造する工程を示す工程図である。
【図11】光照射MOMBE法の説明図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 回折格子 3 電界印加による吸収係数変化を利用した変調器 4 半導体レーザの活性層 5 変調器の吸収層(導波層) 6 光の導波方向に沿って吸収係数の大きくなる変調器
の吸収層 7 導波層 8 選択成長マスク 9 エッチストップ層 10 半導体レーザの活性層 11 上部導波層 12 n−InP基板 13 クラッド層 14 キャップ層 15 P基板 16 分離溝 17 N電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に回折格子を有する半導体レーザ
    と、該半導体レーザと同一の基板上に形成され該半導体
    レーザの出射光を強度変調する変調器とを有する集積化
    光源において、前記変調器の導波層としての吸収層の吸
    収係数が、前記半導体レーザ側から出射側に向かって、
    光の導波方向に沿って次第に増加することを特徴とする
    外部変調器付き集積化光源。
  2. 【請求項2】 内部に回折格子を有する半導体レーザ
    と、該半導体レーザと同一の基板上に形成され第半導体
    レーザの出射光を強度変調する変調器とを有する集積化
    光源において、前記半導体レーザのコアは下から導波
    層、エッチストップ層、活性層からなり、前記変調器の
    コアは少なくとも導波層として吸収層を含み、前記吸収
    層の吸収係数が、前記半導体レーザ側から出射側に向か
    って、光の導波方向に沿って次第に増加することを特徴
    とする外部変調器付き集積化光源。
JP24896293A 1993-10-05 1993-10-05 外部変調器付き集積化光源 Withdrawn JPH07106690A (ja)

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JP24896293A Withdrawn JPH07106690A (ja) 1993-10-05 1993-10-05 外部変調器付き集積化光源

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100383287B1 (ko) * 2000-02-07 2003-05-12 한국과학기술연구원 반도체 광증폭기 집적형 파장 변환장치
JP2021068820A (ja) * 2019-10-24 2021-04-30 住友電気工業株式会社 半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法

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