JPH07106494B2 - 放電加工液および放電加工方法 - Google Patents
放電加工液および放電加工方法Info
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- JPH07106494B2 JPH07106494B2 JP6349789A JP6349789A JPH07106494B2 JP H07106494 B2 JPH07106494 B2 JP H07106494B2 JP 6349789 A JP6349789 A JP 6349789A JP 6349789 A JP6349789 A JP 6349789A JP H07106494 B2 JPH07106494 B2 JP H07106494B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、放電加工液に関する。さらに詳しくいえば、
本発明は電極と加工物との間に火花放電を行わせて加工
を行うとき、冷却、絶縁あるいは消孤を目的として使用
される水溶液タイプの放電加工液に関するものである。
本発明は電極と加工物との間に火花放電を行わせて加工
を行うとき、冷却、絶縁あるいは消孤を目的として使用
される水溶液タイプの放電加工液に関するものである。
別の観点から見れば、本発明は水溶液タイプの放電加工
液を使用する放電加工方法に関するものである。
液を使用する放電加工方法に関するものである。
従来の技術 放電加工は、絶縁媒体である放電加工液中で、加工用電
極と導電性被加工物との間に火花放電を行わせて、被加
工物に形彫したり、孔をあけたり、切断したりする加工
法である。
極と導電性被加工物との間に火花放電を行わせて、被加
工物に形彫したり、孔をあけたり、切断したりする加工
法である。
従来は、放電加工液として主としてケロシンが用いられ
てきた。しかし、放電加工時に発生する熱のためにケロ
シンが気化することを避けることはできない。ところで
ケロシンは引火性の強い液体であるため、蒸発気化した
ケロシンのガスに放電時に生じる火花やアーク柱によっ
て引火しやすく、火災発生の危険性が高いという欠点が
ある。
てきた。しかし、放電加工時に発生する熱のためにケロ
シンが気化することを避けることはできない。ところで
ケロシンは引火性の強い液体であるため、蒸発気化した
ケロシンのガスに放電時に生じる火花やアーク柱によっ
て引火しやすく、火災発生の危険性が高いという欠点が
ある。
そこで、前記した火災発生の危険性を防止するため、下
記のような技術が開発された。
記のような技術が開発された。
(1)不燃性の加工液として純水、またはグリコール類
や糖類等の多価アルコール類の水溶液を用いる技術(例
えば特公昭41−16480号、特公昭59−4253号及び特開昭5
6−108743号など)、 (2)多価アルコール類の誘導体の水溶液を用いる技術
(例えば、特開昭56−107844号、特開昭62−94223号、
特開昭53−2614号および特開昭63−2615号など)、 (3)ポリエーテル類の水溶液を用いる技術(例えば、
特開昭61−4623号、特開昭62−181828号、特開昭62−23
6623号、特開昭62−236624号および特開昭63−2617号な
ど)。
や糖類等の多価アルコール類の水溶液を用いる技術(例
えば特公昭41−16480号、特公昭59−4253号及び特開昭5
6−108743号など)、 (2)多価アルコール類の誘導体の水溶液を用いる技術
(例えば、特開昭56−107844号、特開昭62−94223号、
特開昭53−2614号および特開昭63−2615号など)、 (3)ポリエーテル類の水溶液を用いる技術(例えば、
特開昭61−4623号、特開昭62−181828号、特開昭62−23
6623号、特開昭62−236624号および特開昭63−2617号な
ど)。
このような水溶液タイプの放電加工液(以下、不燃性放
電加工液という)を用いて被加工物を加工するには、通
常は、放電加工液の比抵抗を一定の範囲(10×103Ω・c
mから300×103Ω・cmまで)に管理することが必要であ
る。その理由は、放電加工液中にイオン性の不純物が蓄
積して比抵抗が低下すると、放電加工が不能になるため
である。
電加工液という)を用いて被加工物を加工するには、通
常は、放電加工液の比抵抗を一定の範囲(10×103Ω・c
mから300×103Ω・cmまで)に管理することが必要であ
る。その理由は、放電加工液中にイオン性の不純物が蓄
積して比抵抗が低下すると、放電加工が不能になるため
である。
前記した水溶液タイプの不燃性放電加工液の比抵抗を管
理する方法として、イオン交換樹脂による処理が一般的
に行なわれている。
理する方法として、イオン交換樹脂による処理が一般的
に行なわれている。
(防錆技術) 前記した不燃性放電加工液は水を媒体としているため、
被加工物や加工設備に錆を発生させる懸念がある。そこ
で、放電加工液に防錆添加剤を添加することが提案され
ている(例えば、特開昭51−147096号、特開昭53−1259
7号、特開昭57−132931号、特開昭60−23932号、特開昭
61−188022号、特開昭62−241616号および特開昭62−25
1012号など)。
被加工物や加工設備に錆を発生させる懸念がある。そこ
で、放電加工液に防錆添加剤を添加することが提案され
ている(例えば、特開昭51−147096号、特開昭53−1259
7号、特開昭57−132931号、特開昭60−23932号、特開昭
61−188022号、特開昭62−241616号および特開昭62−25
1012号など)。
防錆添加剤としてアルコール類を使用する技術は、たと
えば次のようなものである。
えば次のようなものである。
(1)前記の特公昭57−132931号公報に記載の技術で
は、防錆添加剤としてプロピレングリコール(5重量
%)を使用する。
は、防錆添加剤としてプロピレングリコール(5重量
%)を使用する。
(2)前記の特開昭60−23932号公報には、「ラノリン
の水酸基1個当たり15〜80分子のエチレンオキシドを付
加させ、または、およびラノリンの脂肪酸に分子量300
〜1000のポリエチレングリコールを反応させて作ったラ
ノリンのポリオキシエチレン変性物0.5〜5重量%、シ
リコーン系消泡剤0.1〜0.5重量%を含む水溶液から成る
防錆性を有する放電加工液」 が記載されている。
の水酸基1個当たり15〜80分子のエチレンオキシドを付
加させ、または、およびラノリンの脂肪酸に分子量300
〜1000のポリエチレングリコールを反応させて作ったラ
ノリンのポリオキシエチレン変性物0.5〜5重量%、シ
リコーン系消泡剤0.1〜0.5重量%を含む水溶液から成る
防錆性を有する放電加工液」 が記載されている。
この公報に記載の放電加工液は、ラノリンの分子に多量
のエチレンオキシドまたはポリエチレングリコールを導
入するから、防錆性が低下して好ましくない。
のエチレンオキシドまたはポリエチレングリコールを導
入するから、防錆性が低下して好ましくない。
(3)前記の特公昭61−188022号公報に記載の技術は、
防錆添加剤として1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)
エタン(0.2重量%)を使用する。
防錆添加剤として1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)
エタン(0.2重量%)を使用する。
(4)前記の特開昭62−251012号公報に記載の技術は、 「D−ソルビトールとトリエタノールアミンとを有効成
分とすることを特徴とする放電加工液」 である。
分とすることを特徴とする放電加工液」 である。
この公報に記載されている程度のトリエタノールアミン
の配合割合(すなわちトリエタノールアミンの濃度が0.
001〜0.1重量%)では、満足な防錆性は得られない。そ
こで、トリエタノールアミンを多量に配合すると、水溶
液の比抵抗を低下させるから、好ましくない。また、ト
リエタノールアミンを多量に配合しても、それは吸着さ
れやすいから、放電加工液をイオン交換樹脂で処理する
と防錆効果が低下する。
の配合割合(すなわちトリエタノールアミンの濃度が0.
001〜0.1重量%)では、満足な防錆性は得られない。そ
こで、トリエタノールアミンを多量に配合すると、水溶
液の比抵抗を低下させるから、好ましくない。また、ト
リエタノールアミンを多量に配合しても、それは吸着さ
れやすいから、放電加工液をイオン交換樹脂で処理する
と防錆効果が低下する。
(5)糖類を防錆剤として放電加工液は、特開昭57−13
2931号公報に記載されているが、この公報に記載されて
いる技術では満足な防錆性を得られない。
2931号公報に記載されているが、この公報に記載されて
いる技術では満足な防錆性を得られない。
一方、酸アミドは防錆添加剤としてよく知られている
が、それらを放電加工液に配合した例は見当たらない。
しかし、ポリアクリルアミドを放電加工液に配合した例
としては、特公昭59−4253号公報に記載された発明があ
る。
が、それらを放電加工液に配合した例は見当たらない。
しかし、ポリアクリルアミドを放電加工液に配合した例
としては、特公昭59−4253号公報に記載された発明があ
る。
前記したように水溶液タイプの不燃性放電加工液は、通
常は、イオン交換樹脂により比抵抗が管理されているか
ら、放電加工液に添加される防錆添加剤は、防錆力が優
れることは無論のこと、イオン交換樹脂に吸着され難い
こと、および加工液の比抵抗を著しく低下させないこと
が必要である。
常は、イオン交換樹脂により比抵抗が管理されているか
ら、放電加工液に添加される防錆添加剤は、防錆力が優
れることは無論のこと、イオン交換樹脂に吸着され難い
こと、および加工液の比抵抗を著しく低下させないこと
が必要である。
この観点から公知の防錆添加剤を評価すると、次のよう
になる。
になる。
(1)イオン交換樹脂に吸着され難いものは防錆力が劣
っている(特開昭57−132931号、特開昭60−23932号、
特開昭61−188022号、特開昭62−241616号、特開昭62−
251012号など)。
っている(特開昭57−132931号、特開昭60−23932号、
特開昭61−188022号、特開昭62−241616号、特開昭62−
251012号など)。
(特開昭57−132931号公報) 防錆添加剤としてグリセリン(1重量%)を使用する。
(特開昭62−241616号公報) D−ソルビトール(0.1重量%)+ステアリルアルコー
ルエチレンオキサイド8モル付加物(0.0005重量%)を
防錆添加剤とする。
ルエチレンオキサイド8モル付加物(0.0005重量%)を
防錆添加剤とする。
(2)防錆力に優れているものは、イオン交換樹脂に吸
着されやすく、また比抵抗を著しく低下させるため、防
錆力や加工特性に影響を与えるなどの問題がある。この
集団に属する例は、次のとおりである。
着されやすく、また比抵抗を著しく低下させるため、防
錆力や加工特性に影響を与えるなどの問題がある。この
集団に属する例は、次のとおりである。
(特開昭51−147096号) 亜硝酸ナトリウム(0.2重量%+トリエタノールアミン
(0.2重量%)を防錆添加剤としている。
(0.2重量%)を防錆添加剤としている。
(特開昭53−12597号) 防錆剤としてモノヒドロシ・トリカルボン酸を使用する
技術であるが、カルボン酸は水中で解離して放電加工液
の比抵抗を低下させるから、好ましくない。また、モノ
ヒドロキシ・トリカルボン酸は吸着されやすいから、こ
れを含む放電加工液をイオン交換樹脂で処理すると、放
電加工液の防錆性が低下する。
技術であるが、カルボン酸は水中で解離して放電加工液
の比抵抗を低下させるから、好ましくない。また、モノ
ヒドロキシ・トリカルボン酸は吸着されやすいから、こ
れを含む放電加工液をイオン交換樹脂で処理すると、放
電加工液の防錆性が低下する。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、防錆力に優れ、かつイオン交換樹脂に
吸着され難く、比抵抗を著しく低下させることのない防
錆添加剤を含有する水溶液系の放電加工液を提供するこ
とである。
吸着され難く、比抵抗を著しく低下させることのない防
錆添加剤を含有する水溶液系の放電加工液を提供するこ
とである。
本発明者らは、前記した従来技術の問題点を解消すべく
鋭意研究した結果、 (イ)特定の脂肪酸とアルカノールアミンを脱水縮合し
て得られる脂肪酸アミドと、 (ロ)糖類 を併用して水と混合した組成物が優れた防錆力を有する
と共に、イオン交換樹脂に吸着され難く、比抵抗を著し
く低下させることがないことを見い出し、本発明を完成
した。
鋭意研究した結果、 (イ)特定の脂肪酸とアルカノールアミンを脱水縮合し
て得られる脂肪酸アミドと、 (ロ)糖類 を併用して水と混合した組成物が優れた防錆力を有する
と共に、イオン交換樹脂に吸着され難く、比抵抗を著し
く低下させることがないことを見い出し、本発明を完成
した。
問題点を解決するための手段 本発明は、水溶液タイプの不燃性放電加工液に関し、防
錆性に特徴を有するものである。
錆性に特徴を有するものである。
本発明を概説すれば、本発明は、脂肪酸対アルカノール
アミンのモル比が1:1ないし1:3の混合物を脱水縮合して
得られる脂肪酸アミド〔成分(イ)〕と、糖類〔成分
(ロ)〕と、水〔成分(ハ)〕からなることを特徴とす
る水溶液系の不燃性放電加工液と、それを使用する放電
加工方法に関するものである。
アミンのモル比が1:1ないし1:3の混合物を脱水縮合して
得られる脂肪酸アミド〔成分(イ)〕と、糖類〔成分
(ロ)〕と、水〔成分(ハ)〕からなることを特徴とす
る水溶液系の不燃性放電加工液と、それを使用する放電
加工方法に関するものである。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
本発明に使用する脂肪酸アミドは、炭素原子数が6ない
し22の脂肪酸1モルに対し、アルカノールアミン1ない
し3モルを加え、130ないし180℃において加熱脱水する
ことにより得られる。
し22の脂肪酸1モルに対し、アルカノールアミン1ない
し3モルを加え、130ないし180℃において加熱脱水する
ことにより得られる。
なお、脂肪酸の炭素原子数が6未満では、満足する防錆
力が得られない。また、脂肪酸の炭素原子数が22を越え
る場合は、アルカノールアミンのモル比を3より更に高
くしないと、得られる縮合物は水溶性を示さなくなるの
で、本発明に適用することができない。
力が得られない。また、脂肪酸の炭素原子数が22を越え
る場合は、アルカノールアミンのモル比を3より更に高
くしないと、得られる縮合物は水溶性を示さなくなるの
で、本発明に適用することができない。
また、アルカノールアミンのモル比が3を越えると好ま
しい防錆力が得られないばかりか、放電加工液の比抵抗
を過度に低下させるため好ましくない。
しい防錆力が得られないばかりか、放電加工液の比抵抗
を過度に低下させるため好ましくない。
本発明に使用することができる脂肪酸アミドとしては、
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレイン酸、
エルカ酸、椰子油脂肪酸または牛脂脂肪酸等の1モル比
と、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノ
イソプロパノールアミンまたはジイソプロパノールアミ
ン等のアルカノールアミン1ないし3モルとの脱水縮合
物を挙げることができる。
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレイン酸、
エルカ酸、椰子油脂肪酸または牛脂脂肪酸等の1モル比
と、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノ
イソプロパノールアミンまたはジイソプロパノールアミ
ン等のアルカノールアミン1ないし3モルとの脱水縮合
物を挙げることができる。
本発明に使用することができる糖類としては、グルコー
ス(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、サッカロース
(蔗糖)、マルトース(麦芽糖)、マンニトール、マン
ノース、ソルビトールおよび還元糖類等を挙げることが
できる。
ス(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、サッカロース
(蔗糖)、マルトース(麦芽糖)、マンニトール、マン
ノース、ソルビトールおよび還元糖類等を挙げることが
できる。
[脂肪酸アミドと糖類の構成比率] 本発明において脂肪酸アミドと糖類との好ましい重量比
(脂肪酸アミド/糖類)は、1/10ないし3/1である。
(脂肪酸アミド/糖類)は、1/10ないし3/1である。
脂肪酸アミドが1/10未満でも、3/1を越える場合でも共
に好ましい防錆効果は得られない。
に好ましい防錆効果は得られない。
[使用方法] 本発明の不燃性放電加工液は、通常、純水または水道水
等によって希釈して調製される。希釈液中の脂肪酸アミ
ドの濃度は0.05ないし5重量%であることが好ましい。
脂肪酸アミドの濃度が0.05重量%未満では好ましい防錆
効果が得られない。また、脂肪酸アミドの濃度が5重量
%を越えても、効果はそれほど向上しないので不経済で
ある。
等によって希釈して調製される。希釈液中の脂肪酸アミ
ドの濃度は0.05ないし5重量%であることが好ましい。
脂肪酸アミドの濃度が0.05重量%未満では好ましい防錆
効果が得られない。また、脂肪酸アミドの濃度が5重量
%を越えても、効果はそれほど向上しないので不経済で
ある。
なお、本発明の水溶液系不燃性放電加工液には、必要に
応じてグリコール類等の多価アルコール類やその誘導体
類、ポリアルキレングリコール類、界面活性剤、消泡剤
等を併用することができる。
応じてグリコール類等の多価アルコール類やその誘導体
類、ポリアルキレングリコール類、界面活性剤、消泡剤
等を併用することができる。
本発明の放電加工方法は、本発明の放電加工液の中で、
慣用の方法によって放電加工を実施することから成る。
慣用の方法によって放電加工を実施することから成る。
実 施 例 以下、本発明を合成例、実施例および応用例によって更
に具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの合成
例、実施例および応用例によって何ら制限されるもので
はない。なお、組成物の成分に基づく数値はすべて重量
%を示す。
に具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの合成
例、実施例および応用例によって何ら制限されるもので
はない。なお、組成物の成分に基づく数値はすべて重量
%を示す。
[脂肪酸アミドの合成例] 脂肪酸アミドA: 反応フラスコにイソノナン酸:ジエタノールアミン=1:
2モルを加え、窒素で置換した雰囲気内で、撹拌下に縮
合反応を行なって脂肪酸アミドAを得た。
2モルを加え、窒素で置換した雰囲気内で、撹拌下に縮
合反応を行なって脂肪酸アミドAを得た。
(反応温度は140℃、反応時間は5時間) 脂肪酸アミドB: カプリル酸:モノイソプロパノールアミン=1:1.3モル
を用いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪酸ア
ミドBを得た。(反応温度は140℃、反応時間は5時
間) 脂肪酸アミドC: カプロン酸:ジイソプロパノールアミン=1:1モルを用
いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪酸アミド
Cを得た。(反応温度は140℃、反応時間は5時間) 脂肪酸アミドD:オレイン酸:ジエタノールアミン=1:2
モルを用いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪
酸アミドDを得た。(反応温度は160℃ 反応時間は5
時間) 脂肪酸アミドE: 椰子油脂脂肪酸:モノエタノールアミン=1:1.7モルを
用いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪酸アミ
ドEを得た。(反応温度は150℃、反応時間は5時間) 実施例ないし10/比較例1ないし2 第1表に示す組成に基づいて、本発明の不燃性放電加工
液(実施例1ないし10)と、比較用の放電加工液(比較
例1ないし2)の母液を調製した。そして、実際に使用
する加工液としては、比抵抗5,000Ω・cmで母液濃度が
1重量%となるように希釈して用いた。
を用いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪酸ア
ミドBを得た。(反応温度は140℃、反応時間は5時
間) 脂肪酸アミドC: カプロン酸:ジイソプロパノールアミン=1:1モルを用
いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪酸アミド
Cを得た。(反応温度は140℃、反応時間は5時間) 脂肪酸アミドD:オレイン酸:ジエタノールアミン=1:2
モルを用いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪
酸アミドDを得た。(反応温度は160℃ 反応時間は5
時間) 脂肪酸アミドE: 椰子油脂脂肪酸:モノエタノールアミン=1:1.7モルを
用いた以外は、脂肪酸アミドAと同様にして脂肪酸アミ
ドEを得た。(反応温度は150℃、反応時間は5時間) 実施例ないし10/比較例1ないし2 第1表に示す組成に基づいて、本発明の不燃性放電加工
液(実施例1ないし10)と、比較用の放電加工液(比較
例1ないし2)の母液を調製した。そして、実際に使用
する加工液としては、比抵抗5,000Ω・cmで母液濃度が
1重量%となるように希釈して用いた。
前記のように調製した放電加工液の防錆性について、以
下の要領で試験した。
下の要領で試験した。
[試験方法] 500mlのビーカーに試料液を400mlだけ加え、この中に冷
間圧延鋼板(JIS G 3141 1.2×60×80mm)を浸漬
し、48時間及び96時間後の錆の発生度を観察した。結果
の判定はJIS K 2246に規定されている錆発生度測定
方法により評価した。結果を第2表及び第3表に示す。
間圧延鋼板(JIS G 3141 1.2×60×80mm)を浸漬
し、48時間及び96時間後の錆の発生度を観察した。結果
の判定はJIS K 2246に規定されている錆発生度測定
方法により評価した。結果を第2表及び第3表に示す。
(注1)A級は錆発生度が0%であり、 B級は錆発生度が1〜10%であり、 C級は錆発生度が11〜25%であり、 D級は錆発生度が26〜50%であり、 E級は錆発生度が51〜100%である。
(注2)水道水(比抵抗5,000Ω・cm)で希釈した。
(注3)公知例1は亜硝酸ナトリウム(0.2重量%)+
トリエタノールアミン(0.2重量%)であって、特開昭5
1−1147096号公報に記載の防錆添加剤である。
トリエタノールアミン(0.2重量%)であって、特開昭5
1−1147096号公報に記載の防錆添加剤である。
公知例2は1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン
(0.2重量%)であって、特開昭61−188022号公報に記
載の防錆添加剤である。
(0.2重量%)であって、特開昭61−188022号公報に記
載の防錆添加剤である。
公知例3はグリセリン(1重量%)であって、特開昭57
−132931号公報に記載の防錆添加剤である。
−132931号公報に記載の防錆添加剤である。
公知例4はD−ソルビトール(0.1重量%)+ステアリ
ルアルコールエチレンオキサイド8モル付加物(0.0005
重量%)であって、特開昭62−241616号公報に記載の防
錆添加剤である。
ルアルコールエチレンオキサイド8モル付加物(0.0005
重量%)であって、特開昭62−241616号公報に記載の防
錆添加剤である。
公知例5はD−ソルビトール(0.1重量%)+トリエタ
ノールアミン(0.05重量%)であって、特開昭62−2510
12号公報に記載の防錆添加剤である。
ノールアミン(0.05重量%)であって、特開昭62−2510
12号公報に記載の防錆添加剤である。
[応用例1](放電加工) 水道水に実施例1の放電加工液1重量%を添加し、ワイ
ヤーカット放電加工機の比抵抗値を100,000Ω・cmにセ
ットして、次の加工条件で加工を行なった。
ヤーカット放電加工機の比抵抗値を100,000Ω・cmにセ
ットして、次の加工条件で加工を行なった。
機械 ワイヤーカット放電加工機 ワイヤー 0.2mmφ真鍮 被加工材 SKD11 速度 120mm2/min 10時間加工後、被加工材の表面には錆は全く発生しなか
った。また加工も安定していた。セカンドカットに入れ
たときも発錆がないため、ワイヤーが切れ難く、作業性
が向上すると共に仕上げ面にもすじがつかなかった。
った。また加工も安定していた。セカンドカットに入れ
たときも発錆がないため、ワイヤーが切れ難く、作業性
が向上すると共に仕上げ面にもすじがつかなかった。
[応用例2](放電加工) 水道水に実施例8の放電加工液1重量%、ポリエチレン
グリコール(分子量1000)20重量%を添加し、型彫り放
電加工機の比抵抗値を300,000Ω・cmにセットして、次
の加工条件で加工を行なった。
グリコール(分子量1000)20重量%を添加し、型彫り放
電加工機の比抵抗値を300,000Ω・cmにセットして、次
の加工条件で加工を行なった。
機械 型彫り放電加工機 被加工材 SK3 電極 グラファイト 10時間加工した。被加工材の表面に錆は全く発生しなか
った。
った。
発明の効果 本発明の不燃性放電加工液は強力な防錆力を有する。し
かも、本発明の放電加工液の成分は、加工液の比抵抗を
著しく低下させることがないので、放電加工において障
害になることがなく、かつイオン交換樹脂に吸着あるい
は反応する性質は軽微である。
かも、本発明の放電加工液の成分は、加工液の比抵抗を
著しく低下させることがないので、放電加工において障
害になることがなく、かつイオン交換樹脂に吸着あるい
は反応する性質は軽微である。
したがって、本発明によれば、従来の水溶液タイプの放
電加工液では達成できなかった防錆性と加工能率の向上
を両立することができる。
電加工液では達成できなかった防錆性と加工能率の向上
を両立することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 健三 神奈川県高座郡寒川町田端1580 ユシロ化 学工業株式会社内 (72)発明者 野田 昌宏 神奈川県高座郡寒川町田端1580 ユシロ化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−132422(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】(イ)炭素原子数が6ないし22の脂肪酸:
アルカノールアミンのモル比が1:1ないし1:3の混合物を
脱水縮合して得られる脂肪酸アミド、 (ロ)糖類および (ハ)水 からなり、しかも、成分(イ)と成分(ロ)との重量比
が1/10ないし3/1である水溶液系放電加工液。 - 【請求項2】アルカノールアミンが、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ンまたはジイソプロパノールアミンから選ばれた1種ま
たは2種以上であり、成分(ロ)が、ソルビトールおよ
び/または還元麦芽糖である請求項1に記載の放電加工
液。 - 【請求項3】(イ)炭素原子数が6ないし22の脂肪酸:
アルカノールアミンのモル比が1:1〜1:3の混合物を脱水
縮合して得られる脂肪酸アミド、 (ロ)糖類および (ハ)水 からなり、しかも、成分(イ)と成分(ロ)との重量比
が1/10ないし3/1である水溶液系放電加工液の中におい
て、慣用方法によって放電加工を行なうことを特徴とす
る放電加工方法。 - 【請求項4】成分(イ)が、炭素原子数6ないし22の脂
肪酸と、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
モノイソプロパノールアミンまたはジイソプロパノール
アミンから選ばれた1種または2種以上のアルカノール
アミンとの脱水縮合物であり、成分(ロ)が、ソルビト
ールおよび/または還元麦芽糖である請求項3に記載の
放電加工方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6349789A JPH07106494B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | 放電加工液および放電加工方法 |
US07/492,441 US5081333A (en) | 1989-03-17 | 1990-03-13 | Electric discharge machining fluid with a fatty acid amide additive for rust inhibition |
DE4007985A DE4007985A1 (de) | 1989-03-17 | 1990-03-13 | Verfahren zum bearbeiten von werkstuecken und arbeitsmedium fuer dasselbe |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6349789A JPH07106494B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | 放電加工液および放電加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02243220A JPH02243220A (ja) | 1990-09-27 |
JPH07106494B2 true JPH07106494B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=13230941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6349789A Expired - Fee Related JPH07106494B2 (ja) | 1989-03-17 | 1989-03-17 | 放電加工液および放電加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07106494B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-17 JP JP6349789A patent/JPH07106494B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02243220A (ja) | 1990-09-27 |
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